JP2000235337A - クリーニングブレード - Google Patents

クリーニングブレード

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JP2000235337A JP3769599A JP3769599A JP2000235337A JP 2000235337 A JP2000235337 A JP 2000235337A JP 3769599 A JP3769599 A JP 3769599A JP 3769599 A JP3769599 A JP 3769599A JP 2000235337 A JP2000235337 A JP 2000235337A
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康仁 鈴木
Akihiro Maeda
晃宏 前田
Kazuhide Tsuda
一英 津田
Shiro Miyamori
史朗 宮森
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Abstract

(57)【要約】 【課題】耐摩耗性に優れ、しかも良好な低温クリーニン
グ性を備えたクリーニングブレードを提供する。 【解決手段】ポリイソシアネートおよびポリオールを含
有するポリウレタン組成物の硬化体からなるクリーニン
グブレード11において、上記硬化体におけるアロファ
ネート結合量を5.0×10-5mol/g以上に設定
し、tanδピーク温度を10℃以下に設定するように
した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真複写機等
の感光体外周面に残留するトナーを除去するためのクリ
ーニングブレードに関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真複写機は、光導電体表面層付の
感光ドラムを備え、この感光ドラムの外周面を一様に帯
電させ、ついで被複写体の複写画像を介してその外周面
を露光することにより上記外周面上に静電潜像を形成
し、この静電潜像にトナーを付着させてトナー像を形成
し、これを複写紙等に転写することにより複写を行うも
のである。そして、上記複写後には、図2に示すよう
に、感光ドラム1の外周面上にトナー2が残留するた
め、このトナー2の除去を、クリーニングブレード3の
弾性を利用してその先端部を感光ドラム1の外周面に摺
接させることにより行っている。なお、図において、ク
リーニングブレード3は、板状保持具4に支持されてお
り、この板状保持具4の一端(クリーニングブレード3
を支持している端部と反対側の端部)が、樹脂ケース5
に取り付けられている。
【0003】上記クリーニングブレード3は、その寿命
が、摺接による摩耗や欠損といった物理的要因や、トナ
ーに対する耐汚染性といった化学的要因によって判断さ
れており、これらの要因に対して優れた性質を備えたウ
レタンゴムが形成材料として賞用されている。しかしな
がら、上記ウレタンゴムでは、長期使用による経時的摩
耗が顕在化して、複写画像にかぶり(イメージのないと
ころにトナー画像が形成されること)、白抜け等を発生
させてしまうという問題が生じる。そこで、耐摩耗性を
向上させる試みがなされており、例えばウレタンゴムの
硬度を向上させる方法(特開平2−208687号公報
等)が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記方
法によって得られるクリーニングブレードは、耐摩耗性
に関してある程度の向上効果が得られるものの、硬度が
高すぎて感光ドラムを損傷させてしまうという問題があ
る。そこで、耐摩耗性を高めるために、ウレタンゴム
に潤滑剤を分散させたり(特開平7−306616号公
報等)、ウレタンゴムをシリコーン変性させたり(特
開平5−224573号公報)、ウレタンゴム硬化体
表面にコーティングを施したり(特開平4−26008
4号公報等)、ソフトセグメントの規則性(結晶性)
を乱したり(特開平8−44264号公報)することが
提案されている。しかしながら、〜の手法では潤滑
剤の添加等の新たな工程が余分に必要となり、またの
手法ではクリーニングブレード成形用の液状組成物の粘
度が高くなって作業性が悪くなるため、それぞれコスト
アップに繋がるという問題がある。
【0005】一方、最近では、電子写真複写機の信頼性
をより高めるという点から、常温環境下だけでなく、低
温環境下であっても良好に画出しが行えることが要求さ
れている。このため、低温環境下でのクリーニング性
(低温クリーニング性)が良好であることも重要であ
る。
【0006】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、耐摩耗性に優れ、しかも良好な低温クリーニン
グ性を備えたクリーニングブレードの提供をその目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明のクリーニングブレードは、ポリイソシアネ
ートおよびポリオールを含有するポリウレタン組成物の
硬化体からなるクリーニングブレードであって、上記硬
化体におけるアロファネート結合量が5.0×10-5
ol/g以上に設定され、tanδピーク温度が10℃
以下に設定されているという構成をとる。
【0008】本発明者らは、耐摩耗性に優れ、しかも良
好な低温クリーニング性を備えたクリーニングブレード
を得るため、一連の研究を重ねた。その過程で、クリー
ニングブレードの耐摩耗性は、硬化体の分子構造に左右
されるとの知見を得た。すなわち、硬化体の分子構造
は、ウレタン直鎖と、アロファネート結合等のウレタン
分岐結合によって決定され、このウレタン分岐結合が多
くなり硬化体の架橋密度が高くなると、耐摩耗性が良好
になることが判明した。そこで、本発明者らは、クリー
ニングブレードを構成する硬化体の分子構造について鋭
意研究を重ねた結果、その硬化体におけるアロファネー
ト結合量を5.0×10-5mol/g以上にすればよい
ことを突き止めた。しかし、適正と思われるアロファネ
ート結合量を備えたクリーニングブレードであっても、
低温環境での動作時に、クリーニング性が悪化すること
を突き止めた。そこで、本発明者らは、さらに研究を重
ねた結果、硬化体のアロファネート結合量と、tanδ
ピーク温度とをそれぞれ特定の範囲に設定すれば、所期
の目的を達成できることを見いだし、本発明に到達し
た。このように、tanδピーク温度を特定の範囲に設
定することにより、低温クリーニング性が良好になるの
は、必ずしも明らかではないが、つぎのような理由によ
るものと考えられる。すなわち、ポリウレタン組成物の
硬化体はtanδピーク温度以下の環境に晒されると、
硬度が増大する傾向がある。特に、架橋密度が大きいほ
どその傾向が顕著になる。よって、低温環境下では、へ
たりが発生しやすくなり、クリーニング性が悪化すると
考えられる。
【0009】特に、上記アロファネート結合量として
は、5.0×10-5mol/g以上で10.0×10-5
mol/g未満に設定されていることが、クリーニング
ブレードの特性の観点から特に好ましいことを突き止め
た。また、上記tanδピーク温度としては、4〜10
℃の範囲に設定されていることが、クリーニングブレー
ドの特性の観点から特に好ましいことを突き止めた。
【0010】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の実施の形態につ
いて説明する。
【0011】本発明のクリーニングブレードは、例え
ば、図1に示すように、板状保持具4に支持されて、そ
の使用に供される。
【0012】上記クリーニングブレード11の形成材料
としては、ポリイソシアネートおよびポリオールを含有
するポリウレタン組成物が用いられる。
【0013】上記ポリイソシアネートとしては、特に限
定するものではなく、例えば、4,4′−ジフェニルメ
タンジイソシアネート(MDI)、2,4−トリレンジ
イソシアネート(2,4−TDI)、2,6−トリレン
ジイソシアネート(2,6−TDI)、3,3′−ビト
リレン−4,4′−ジイソシアネート、3,3′−ジメ
チルジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート、
2,4−トリレンジイソシアネートウレチジンジオン
(2,4−TDIの二量体)、1,5−ナフチレンジイ
ソシアネート、メタフェニレンジイソシアネート、ヘキ
サメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネ
ート、4,4′−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネ
ート(水添MDI)、カルボジイミド変性MDI、オル
トトルイジンジイソシアネート、キシレンジイソシアネ
ート、パラフェニレンジイソシアネート、リジンジイソ
シアネートメチルエステル等のジイソシアネート、トリ
フェニルメタン−4,4′,4″−トリイソシアネート
等のトリイソシアネート、ポリメリックMDI等があげ
られる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いら
れる。なかでも、耐摩耗性の観点から、MDIが好まし
い。
【0014】上記ポリイソシアネートとともに用いられ
るポリオールとしては、ポリエステルジオール、ポリエ
ステルトリオール等のポリエステルポリオールや、ポリ
カプロラクトン、ポリカーボネート、ポリオキシテトラ
メチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール
等のポリエーテルポリオール等があげられる。これらは
単独でもしくは2種以上併せて用いられる。そして、こ
のポリオールの数平均分子量(Mn、以下単に「分子
量」という)は、1500〜3000の範囲に設定され
ていることが好ましい。より好ましくは、1500〜2
500の範囲である。すなわち、上記分子量が1500
未満であると、得られるクリーニングブレード11の物
性が低下する傾向がみられ、逆に上記分子量が3000
を超えると、作業性が悪くなる傾向がみられるからであ
る。なお、この分子量は、ポリオールの水酸基価(mg
KOH/g)に基づいて下記の数式(1)により算出さ
れたものである。
【0015】
【数1】
【0016】上記ポリエステルポリオールとしては、多
塩基性有機酸とポリオールとから製造され、水酸基を末
端基とする、ヒドロキシルポリエステルポリオールが好
ましい。
【0017】上記多塩基性有機酸としては、特に限定す
るものではなく、シュウ酸、コハク酸、グルタル酸、ア
ジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セ
バシン酸、イソセバシン酸等の飽和脂肪酸や、マレイン
酸、フマル酸等の不飽和脂肪酸や、フタル酸、イソフタ
ル酸、テレフタル酸等の芳香族酸等のジカルボン酸があ
げられる。また、無水マレイン酸、無水フタル酸等の酸
無水物や、テレフタル酸ジメチル等のジアルキルエステ
ル等を用いることもできる。さらに、不飽和脂肪酸の二
量化によって得られる、ダイマー酸を用いることもでき
る。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられ
る。
【0018】上記多塩基性有機酸とともに用いるポリオ
ールとしては、特に限定するものではなく、エチレング
リコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコ
ール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコー
ル、ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、
1,6−ヘキシレングリコール等のジオールや、トリメ
チロールエタン、トリメチロールプロパン、ヘキサント
リオール、グリセリン等のトリオールや、ソルビトール
等のヘキサオール等があげられる。これらは単独でもし
くは2種以上併せて用いられる。
【0019】また、前記ポリエーテルポリオールとして
は、環状エーテルの開環重合または共重合によって製造
されるものが好ましい。
【0020】上記環状エーテルとしては、特に限定する
ものではなく、エチレンオキサイド、プロピレンオキサ
イド、トリメチレンオキサイド、ブチレンオキサイド、
α−メチルトリメチレンオキサイド、3,3′−ジメチ
ルトリメチレンオキサイド、テトラヒドロフラン、ジオ
キサン、ジオキサミン等があげられる。
【0021】そして、本発明において、上記ポリイソシ
アネートとともに用いられるポリオールとしては、上記
一連のもののなかでも、耐加水分解性に優れる、ポリブ
チレンアジペート(PBA)が好ましい。
【0022】本発明で用いるポリウレタン組成物には、
上記ポリイソシアネートおよびポリオール以外に、鎖延
長剤、発泡剤、界面活性剤、難燃剤、着色剤、充填剤、
可塑剤、安定剤、離型剤、触媒等を含有させてもよい。
【0023】上記鎖延長剤としては、従来公知のもので
あれば特に限定されるものではなく、例えば、1,4−
ブタンジオール(1,4−BD)、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジ
プロピレングリコール、ヘキサンジオール、1,4−シ
クロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタ
ノール、キシレングリコール、トリエチレングリコー
ル、トリメチロールプロパン(TMP)、グリセリン、
ペンタエリスリトール、ソルビトール、1,2,6−ヘ
キサントリオール等の、分子量300以下のポリオール
があげられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以
上併用してもよい。
【0024】上記触媒としては、三級アミン等のアミン
系化合物、有機錫化合物等の有機金属化合物等があげら
れる。なかでも、アミン系化合物が好ましい。
【0025】上記三級アミンとしては、トリエチルアミ
ン等のトリアルキルアミンや、N,N,N′,N′−テ
トラメチル−1,3−ブタンジアミン等のテトラアルキ
ルジアミンや、ジメチルエタノールアミン等のアミノア
ルコールや、エトキシル化アミンや、エトキシル化ジア
ミンや、ビス(ジエチルエタノールアミン)アジペート
等のエステルアミンや、トリエチレンジアミンや、N,
N−ジメチルシクロヘキシルアミン等のシクロヘキシル
アミン誘導体や、N−メチルモルホリン、N−(2−ヒ
ドロキシプロピル)−ジメチルモルホリン等のモルホリ
ン誘導体や、N,N′−ジエチル−2−メチルピペラジ
ン、N,N′−ビス−(2−ヒドロキシプロピル)−2
−メチルピペラジン等のピペラジン誘導体等があげられ
る。
【0026】上記有機錫化合物としては、ジブチル錫ジ
ラウレート、ジブチル錫ジ(2−エチルヘキソエート)
等のジアルキル錫化合物があげられる。また、2−エチ
ルカプロン酸第1錫、オレイン酸第1錫等があげられ
る。
【0027】本発明のクリーニングブレード11は、上
記各材料を用い、常法に準じて製造することができる。
具体的には、プレポリマー法、セミワンショット法、ワ
ンショット法に準じて製造できる。なかでも、加工性に
優れるという観点から、セミワンショット法が好適に用
いられる。
【0028】上記セミワンショット法に準じて、本発明
のクリーニングブレード11は、例えばつぎのようにし
て製造される。すなわち、まず、上記ポリイソシアネー
トおよびポリオールを準備し、両者を適宜の配合割合で
配合し、適宜の反応条件で反応させてウレタンプレポリ
マー(主剤液)を調製する。一方、上記ポリオールと、
鎖延長剤、触媒等とを準備し、これらを適宜の配合割合
で配合し、適宜の混合条件で混合して硬化剤液を調製す
る。つぎに、上記主剤液および硬化剤液を適宜の配合割
合で配合して混合し、この混合液を、板状保持具4が保
持されたクリーニングブレード成形用金型内に注入し
て、反応硬化させる。そして、得られた硬化体を成形型
から取り出し、所定の形状に加工する。このようにし
て、図1に示すような、板状保持具4と一体成形された
クリーニングブレード11を得ることができる。
【0029】上記クリーニングブレード11を構成する
硬化体のアロファネート結合量は、5.0×10-5mo
l/g以上に設定されている必要がある。好適には、
5.0×10-5mol/g以上で、10.0×10-5
ol/g未満である。すなわち、上記アロファネート結
合量が5.0×10-5mol/g未満であると、耐摩耗
性の向上が見られないからである。なお、上記アロファ
ネート結合量は、硬化体から切り出した試料とアミン化
合物(仕込みアミン)とを反応させた後、ガスクロマト
グラフィー等を用いて残余のアミン量を求め、この残余
のアミン量を上記仕込みアミン量から減ずることによっ
て求められる値である。
【0030】また、上記クリーニングブレード11を構
成する硬化体のtanδピーク温度は、10℃以下に設
定されている必要がある。好適には、4〜10℃の範囲
内であり、さらに好適には5〜9℃の範囲内である。す
なわち、上記tanδピーク温度が、10℃を超える
と、クリーニングブレード11の低温クリーニング性の
悪化が見られるからである。なお、上記tanδピーク
温度は、動的粘弾性特性の一つであって、動的粘弾性測
定機によって測定されるtanδ(損失正接)が最大
(ピーク)となる温度である。
【0031】このように、上記クリーニングブレード1
1は、アロファネート結合量、tanδピーク温度がそ
れぞれ特定の範囲に設定されているため、耐摩耗性に優
れ、良好な低温クリーニング性を備えたものとなる。
【0032】なお、本発明のクリーニングブレード11
は、図1に示すように、必ずしも板状保持具4と一体成
形する必要はなく、例えば板状保持具4の表面に、あと
から接着するようにしてもよい。
【0033】つぎに、実施例について比較例と併せて説
明する。
【0034】
【実施例1】PBA(Mn:2000)57重量部(以
下「部」と略す)とMDIを43部準備し、まずPBA
を80℃×1時間の条件で真空脱泡した。ついで、この
真空脱泡したPBA中にMDIを添加した。そして、窒
素雰囲気下、80℃×3時間の条件で反応させることに
より、NCO末端の主剤液(プレポリマー)を調製し
た。
【0035】一方、PBA(Mn:2000)83部と
1,4−BDを7部とTMPを6部とアミン系触媒0.
01部を準備し、まずPBAを80℃×1時間の条件で
真空脱泡した。ついで、この真空脱泡したPBA中に
1,4−BDおよびTMPを添加し、混合した。その
後、アミン系触媒を添加し、窒素雰囲気下、80℃×1
時間の条件で混合して、OH末端の硬化剤液を調製し
た。
【0036】上記のように調製された主剤液(液温70
℃)に、上記硬化剤液(液温70℃)を加え、真空脱泡
しながら攪拌羽根で30秒間混合した後、板状保持金具
が配置されたクリーニングブレード用成形型(140
℃)内に注入して硬化させた。その後、脱型し、所定の
形状に加工して板状保持金具付クリーニングブレードを
得た。なお、下記に示す方法にて求められるアロファネ
ート結合量は、5.5×10-5mol/gであった。ま
た、下記に示す方法にて求められるtanδピーク温度
は、8℃であった。
【0037】〔アロファネート結合量〕まず、クリーニ
ングブレードを構成する硬化体から試料0.1gを切り
出し、この試料を、ジ−n−ブチルアミン0.01mo
l/l,ナフタリン0.01mol/lに濃度調整した
N−メチルピロリドン溶液2ml中に浸漬し、共栓付試
験管中で80℃×4時間の条件で分解させた。ついで、
無水酢酸を10μl添加して混合し、さらにジ−n−プ
ロピルアミンを50μl添加して混合した。そして、得
られた溶液中のジ−n−ブチルアセトアミドのモル数を
下記条件のガスクロマトグラフィーにより、ナフタリン
を内部標準として求めた。ついで、試料を入れないで同
様にしてジ−n−ブチルアセトアミドのモル数を求めレ
ファレンスとした。そして、レファレンスとの差から、
アロファネート結合量を導出した。 (条件) 装 置:Shimadzu GC-17A 型(島津製作所社製) カ ラ ム:10% PEG-20 M on Chromosorb WAW DMCS 60
/80 mesh(ガスクロ工業社製) ガラスカラム 3mmφ×2m カラム温度:50〜350℃(昇温)
【0038】〔tanδピーク温度〕まず、クリーニン
グブレードを構成する硬化体を1.6mm×1.6mm
×30.0mmに成形採寸して、試料を準備した。つい
で、この試料を、レオロジ社製のDVEレオスペクトラ
ーに、引張治具のチャック間が20.0mmになるよう
にセットし、変位振幅±10μm、周波数10Hzの正
弦波歪を与え、−20℃〜50℃の範囲におけるtan
δ(損失正接)を、昇温速度3℃/minで1℃毎に測
定した。そして、このtanδの値が最大(ピーク)と
なる温度をtanδピーク温度とした。
【0039】
【実施例2】主剤液用の材料として、PBA(Mn:2
000)52部とMDIを48部用い、硬化剤液用の材
料として、PBA(Mn:2000)78部と1,4−
BDを6部とTMPを4部とアミン系触媒0.01部を
用いたこと以外は、実施例1と同様にして板状保持金具
付クリーニングブレードを得た。なお、上記と同様にし
て求められるアロファネート結合量は、8.9×10-5
mol/gであった。また、上記と同様にして求められ
るtanδピーク温度は、8℃であった。
【0040】
【比較例1】主剤液用の材料として、PBA(Mn:2
000)57部とMDIを43部用い、硬化剤液用の材
料として、PBA(Mn:2000)89部と1,4−
BDを8部とTMPを6部とアミン系触媒0.01部を
用いたこと以外は、実施例1と同様にして板状保持金具
付クリーニングブレードを得た。なお、上記と同様にし
て求められるアロファネート結合量は、1.5×10-5
mol/gであった。また、上記と同様にして求められ
るtanδピーク温度は、5℃であった。
【0041】
【比較例2】主剤液用の材料として、PBA(Mn:2
000)57部とMDIを43部用い、硬化剤液用の材
料として、PBA(Mn:2000)70部と1,4−
BDを6部とTMPを5部とアミン系触媒0.01部を
用いたこと以外は、実施例1と同様にして板状保持金具
付クリーニングブレードを得た。なお、上記と同様にし
て求められるアロファネート結合量は、10.0×10
-5mol/gであった。また、上記と同様にして求めら
れるtanδピーク温度は、12℃であった。
【0042】このようにして得られた各板状保持金具付
クリーニングブレードを市販のレーザープリンター(L
BP)に組み込み、常温常湿環境下(25℃×60%R
H)にて、A4サイズで3万枚画出ししたのち、下記に
示す方法にてクリーニングブレードの摩耗量を測定し、
併せて初期および3万枚複写後の画像を下記に示す基準
で評価した。また、上記各板状保持金具付クリーニング
ブレードを上記と同様のLBPに組み込み、低温低湿環
境下(LL環境下:5℃×15%RH)にて、A4サイ
ズで6000枚画出しを行い、6000枚複写後の画像
を下記に示す基準で評価した。
【0043】〔摩耗量〕走査型電子顕微鏡にてクリーニ
ングブレードのエッジ部の摩耗量を観察し、摩耗した部
分の断面積(Uμm2 )と、先端部の単位長さ(Xμ
m)を測定し、下記の数式(2)により、摩耗量(Wμ
3 )を算出した。なお、この摩耗量が小さいほど、耐
摩耗性に優れているといえる。
【0044】
【数2】W=U×X …(2)
【0045】〔画像評価〕得られた複写画像の画質を目
視評価した。すなわち、文字を複写し、複写画像に問題
がなく、細線が鮮明に複写されたものを○、かぶり、白
抜け等が多量に発生して複写画像に不具合が見られるも
のを×としてそれぞれ表示した。
【0046】
【表1】
【0047】上記表1の結果から、実施例1品および2
品は、比較例1品(アロファネート結合量が5.0×1
-5mol/g未満のもの)に比べ摩耗量が小さく、耐
摩耗性が良好であることが確認できる。しかも、比較例
2品(tanδピーク温度が10℃を超えるもの)に比
べLL環境下での複写画像が良好であるため、低温クリ
ーニング性に優れていることも確認できる。したがっ
て、実施例1品および2品は、耐摩耗性に優れ、良好な
低温クリーニング性を備えていることがわかる。
【0048】
【発明の効果】以上のように、本発明のクリーニングブ
レードは、アロファネート結合量、tanδピーク温度
がそれぞれ特定の範囲に設定された硬化体からなってい
る。このため、耐摩耗性に優れ、低温クリーニング性が
良好になる。したがって、電子写真複写機に組み込んで
画出しを行った場合、高画質な複写画像を長期に渡り、
広い温度域で得ることができるという利点を有する。
【0049】特に、上記アロファネート結合量として
は、5.0×10-5mol/g以上で10.0×10-5
mol/g未満に設定されていることが、耐摩耗性の観
点からより一層好ましい。また、上記tanδピーク温
度としては、4〜10℃の範囲に設定されていること
が、低温クリーニング性の観点からより一層好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のクリーニングブレードの説明図であ
る。
【図2】電子写真複写機のクリーニング装置の一例を示
す説明図である。
【符号の説明】
11 クリーニングブレード
【手続補正書】
【提出日】平成11年3月18日(1999.3.1
8)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0046
【補正方法】変更
【補正内容】
【0046】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 前田 晃宏 愛知県小牧市大字北外山字哥津3600番地 東海ゴム工業株式会社内 (72)発明者 津田 一英 愛知県小牧市大字北外山字哥津3600番地 東海ゴム工業株式会社内 (72)発明者 宮森 史朗 愛知県小牧市大字北外山字哥津3600番地 東海ゴム工業株式会社内 Fターム(参考) 2H034 BF03 4J034 CA03 CA04 CA05 CB03 CB04 CB05 CB07 CC02 CC03 CC08 CC12 CC23 CC26 CC45 CC52 CC61 CC62 DA01 DB04 DB05 DB07 DF01 DF02 DF12 DF16 DF19 DF20 DF22 DF29 DG02 DG03 DG04 DG05 DG06 DH02 DH06 GA55 HA01 HA07 HA08 HB05 HB06 HC03 HC12 HC13 HC17 HC22 HC34 HC46 HC52 HC61 HC64 HC65 HC67 HC71 HC73 KA01 KB02 KC17 KD01 KD02 KD12 QB14 QB19 RA11 RA16

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリイソシアネートおよびポリオールを
    含有するポリウレタン組成物の硬化体からなるクリーニ
    ングブレードであって、上記硬化体におけるアロファネ
    ート結合量が5.0×10-5mol/g以上に設定さ
    れ、tanδピーク温度が10℃以下に設定されている
    ことを特徴とするクリーニングブレード。
  2. 【請求項2】 上記アロファネート結合量が、5.0×
    10-5mol/g以上で10.0×10-5mol/g未
    満である請求項1記載のクリーニングブレード。
  3. 【請求項3】 上記tanδピーク温度が、4〜10℃
    である請求項1または2記載のクリーニングブレード。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US8275302B2 (en) 2007-01-29 2012-09-25 Bando Chemical Industries, Ltd. Blade for electrophotographic device with elastic rubber member constituted by edge/nip and base portions of different materials

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