JP2000234546A - 内燃機関の吸気制御装置 - Google Patents

内燃機関の吸気制御装置

Info

Publication number
JP2000234546A
JP2000234546A JP11034633A JP3463399A JP2000234546A JP 2000234546 A JP2000234546 A JP 2000234546A JP 11034633 A JP11034633 A JP 11034633A JP 3463399 A JP3463399 A JP 3463399A JP 2000234546 A JP2000234546 A JP 2000234546A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
intake
valve
internal combustion
combustion engine
opening degree
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11034633A
Other languages
English (en)
Inventor
Masanobu Kanamaru
昌宣 金丸
Hiroki Ichinose
宏樹 一瀬
Satoshi Watanabe
智 渡辺
Yasuyuki Irisawa
泰之 入沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP11034633A priority Critical patent/JP2000234546A/ja
Publication of JP2000234546A publication Critical patent/JP2000234546A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/40Engine management systems

Landscapes

  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子制御開閉弁とエアアシスト付噴射弁を備
える内燃機関の、始動時の絞り弁の全閉制御でアシスト
エアを阻害せずに燃料の気化促進効果を図る。 【解決手段】 内燃機関の吸気通路内に電子制御開閉弁
とエアアシスト付燃料噴射弁が設けられ、機関の始動時
に開閉弁が閉弁方向に駆動される内燃機関において、エ
アアシスト付燃料噴射弁にアシストエアを供給するアシ
ストエア通路の吸気通路からの吸気取入口を、電子制御
開閉弁の全閉位置近傍の吸気通路の下流側に設けると共
に、機関の気筒判別までは電子制御開閉弁の開度を最小
のアイドル空気流量値が確保できる第1の開度に設定
し、機関の気筒判別後は電子制御開閉弁の開度を、吸気
取入口が全てこの電子制御開閉弁の上流側となる第2の
開度に設定するようにした。この結果、機関始動中にエ
アアシスト作用が阻害されずに吸気管負圧が高くなり、
燃料の気化促進効果が確保されて始動性が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は内燃機関の吸気制御
装置に関し、特に、アクセルペダルの踏込量とは独立に
開度設定が行われる電子制御スロットル弁と、エアアシ
スト付の燃料噴射弁とが吸気通路に設けられた内燃機関
における、機関始動時の吸気制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、燃料噴射弁から燃料と共に空気を
吸気通路に導入するエアアシスト付の燃料噴射弁が実用
段階にある。エアアシスト付の燃料噴射弁は、燃料の噴
射口に吸気通路内の空気(以後アシストエアという)を
供給することにより、燃料と空気とを衝突、混合させ、
これにより噴射燃料の霧化を促進するものである。燃料
の霧化が促進されると、内燃機関に吸入される混合気が
均一化されることにより、内燃機関の燃焼性が向上す
る。
【0003】一般に、エアアシスト型の燃料噴射弁を備
える内燃機関では、吸気通路のスロットル弁の上流側か
ら、吸気マニホルドに設けられたエアアシスト付の燃料
噴射弁の噴射口の近傍に連通するアシストエア通路が設
けられる。そして、吸気マニホルド内に発生する負圧に
より、スロットル弁の上流側の吸気通路内の空気がアシ
ストエア通路に吸入され、この空気がエアアシスト付の
燃料噴射弁に供給される。
【0004】このようなエアアシスト付の燃料噴射弁
は、例えば、特開平10−82337号公報に開示があ
る。特開平10−82337号公報に開示の内燃機関
は、吸気通路にアイドルスピードコントロール弁(IS
CV)が設けられたものであり、このISCVの上流側
の空気を分岐してアシストエアをエアアシスト付の燃料
噴射弁に供給している。この公報に開示の発明は、機関
始動後の機関回転数が所定回転数に達するまではISC
Vの開度を全閉にし、機関回転数が所定回転数より大き
くなるにつれてISCVの開度を除々に増すことによっ
て、機関低温時の機関の始動性を向上させるものであ
る。
【0005】一方、近年、コンピュータの発達に伴い、
内燃機関の回転数を電子的に最適に制御しようとする電
子制御式の内燃機関が実用化されている。このような内
燃機関の電子制御化としては、例えば、燃料噴射量制
御、点火時期制御、吸排気弁の開弁時期の制御等が先行
しており、これらに続いてスロットル弁の電子制御も実
用段階に入っている。スロットル弁の開度を電子制御す
る内燃機関では、アクセルペダルの踏込量に関係なくス
ロットル弁の開度を設定することができる。
【0006】このため、電子制御スロットル弁を使用し
て機関の始動時に吸気通路を閉じることにより、始動時
の吸気量を減少させると共に、吸気管負圧を高めて燃料
の気化促進を図ることが提案されている。これは、電子
制御式の内燃機関では各燃焼室近傍の吸気通路内に燃料
噴射弁が装着されているために、始動時に燃料が十分に
微粒化しないことがあり、このときに始動性が悪化する
のを防止するためである。このように機関の始動時に吸
気通路を閉じる提案としては、実願平1−119874
号に開示のものがある。
【0007】実開平1−119874号に開示の技術
は、吸気通路の燃料噴射弁の取り付け位置より上流側に
吸気通路を閉鎖する開閉制御弁を設け、機関の始動から
完爆に至るまでの期間、この開閉制御弁を閉塞するもの
である。ところで、近年、内燃機関の始動性を向上させ
るために、エアアシスト付の燃料噴射弁を電子制御式の
スロットル弁に組み合わせようとする試みがある。この
ようなエアアシスト付の燃料噴射弁と電子制御式のスロ
ットル弁を組み合わせた内燃機関においては、アシスト
エア通路の吸気通路への開口部、すなわち、アシストエ
アの取入口が、電子制御スロットル弁の近傍で、電子制
御スロットル弁が全閉時にはスロットル弁の下流側とな
り、スロットル弁が所定開度開いた時点でスロットル弁
の上流側になるように設けられる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、エアア
シスト付の燃料噴射弁と電子制御式のスロットル弁を組
み合わせた内燃機関において、アシストエアの取入口を
電子制御スロットル弁が全閉時にはスロットル弁の下流
側となり、スロットル弁が所定開度開いた時点でスロッ
トル弁の上流側になるように設けると、スロットル弁の
全閉時にはエアアシスト付の燃料噴射弁に空気が供給さ
れなくなってエミッションが悪化し、逆に、スロットル
弁を開きすぎると、本来のスロットル弁を閉じることに
よる燃料の気化促進性が得られなくなるという問題点が
あった。
【0009】そこで、本発明は、エアアシスト付の燃料
噴射弁と電子制御式のスロットル弁の両方が吸気通路に
設けられた内燃機関において、機関の始動時に電子制御
スロットル弁を、アシストエアが確保できるぎりぎりま
で閉弁することにより、機関始動中にエアアシスト作用
を阻害することなく吸気管負圧を高め、燃料の気化促進
効果を確保することによって機関の始動性を向上させる
ことができる内燃機関の吸気制御装置を提供することを
目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成する本発
明の構成上の特徴は、以下に第1から第7の発明として
示される。第1の発明の構成上の特徴は、内燃機関の吸
気通路内にアクセルペダルの踏込量に非連動の電子制御
開閉弁が設けられ、この下流側にエアアシスト付の燃料
噴射弁が設けられ、内燃機関の始動時には電子制御開閉
弁が閉弁方向に駆動される内燃機関の吸気制御装置にお
いて、エアアシスト付の燃料噴射弁にアシストエアを供
給するアシストエア通路の吸気通路からの吸気取入口
を、電子制御開閉弁の全閉位置近傍の吸気通路の下流側
に設けると共に、内燃機関の始動時に電子制御開閉弁の
開度を所定量のアシストエアが確保できる程度に設定す
る開閉弁の始動時開度設定手段を設けたことにある。
【0011】第1の発明によれば、アシストエアが確保
できるぎりぎりまで開閉弁を閉じることで、機関の始動
時においてエアアシスト作用を阻害せずに吸気管負圧を
高めることができる。第2の発明の構成上の特徴は、第
1の発明において、始動時開度設定手段が、機関の気筒
判別までは電子制御開閉弁の開度を最小のアイドル空気
流量値が確保できる第1の開度に設定し、機関の気筒判
別後は電子制御開閉弁の開度を、吸気取入口が全てこの
電子制御開閉弁の上流側となる第2の開度に設定するこ
とにある。
【0012】第2の発明によれば、機関の始動時の機関
の気筒判別までは、開閉弁が略全閉に近いので吸気管負
圧を大きくでき、燃料の気化促進性をより高くすること
ができる。第3の発明の構成上の特徴は、第1の発明に
おいて、始動時開度設定手段が、機関の燃料噴射までは
電子制御開閉弁の開度を最小のアイドル空気流量値が確
保できる第1の開度に設定し、機関の気筒判別後は電子
制御開閉弁の開度を、吸気取入口が全てこの電子制御開
閉弁の上流側となる第2の開度に設定することにある。
【0013】第3の発明によれば、機関の始動時の燃料
噴射開始時までは、開閉弁が略全閉に近いので吸気管負
圧を大きくでき、燃料の気化促進性をより高くすること
ができる。第4の発明の構成上の特徴は、第2の発明に
おいて、エアアシスト付の燃料噴射弁から燃料を噴射さ
せる燃料噴射手段が、電子制御開閉弁の開度が第1の開
度の時は吸気同期噴射を実行し、電子制御開閉弁の開度
が第2の開度の時は吸気非同期噴射を実行することにあ
る。
【0014】第4の発明によれば、機関の始動時に開閉
弁が第2の開度にされた後は、燃料噴射が吸気非同期で
行われるので、アシストエアと吸気流との干渉を避ける
ことができ、燃料の微粒化をさらに促進することができ
る。第5の発明の構成上の特徴は、第2の発明から第4
の発明の何れかにおいて、内燃機関のおかれた環境状態
を検出する環境状態検出手段と、内燃機関の負荷状態を
検出する機関負荷検出手段と、環境状態検出手段による
検出値と機関負荷検出手段による検出値に応じて、電子
制御開閉弁が第2の開度にされた後の機関始動に必要な
吸気量を補正する吸気量補正手段と、補正された吸気量
に応じた電子制御開閉弁の開度を第3の開度として算出
する第3の開度算出手段とを更に設け、始動時開度設定
手段が第2の開度とこの第3の開度の大小を比較し、大
きい方の開度に電子制御弁の開度を設定することにあ
る。
【0015】第5の発明によれば、開閉弁の開度が他の
条件により補正される場合にも、燃料の気化促進性をよ
り高くすることができる。第6の発明の構成上の特徴
は、第1の発明から第5の発明の何れかにおいて、始動
時開度設定手段が、機関温度が所定温度範囲内にある時
に動作することにある。
【0016】第6の発明によれば、水温条件に応じて燃
料の気化促進性を高くすることができる。第7の発明の
構成上の特徴は、第1の発明から第5の発明の何れかに
おいて、始動時開度設定手段が、機関始動開始後の経過
時間が所定時間を越えた時に動作を停止することにあ
る。
【0017】第7の発明によれば、機関始動後の不必要
な燃料の気化促進性の制御を無くすことができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下添付図面を用いて本発明の実
施形態を具体的な実施例に基づいて詳細に説明する。図
1には本発明の一実施例の吸気制御装置を備えた電子制
御燃料噴射式の多気筒内燃機関1が概略的に示されてい
る。図1において、内燃機関1の吸気通路2には図示し
ないエアクリーナの下流側にスロットル弁3が設けられ
ており、このスロットル弁3の軸の一端にはこのスロッ
トル弁3を駆動するアクチュエータであるスロットルモ
ータ4が設けられていて、他端にはスロットル弁3の開
度を検出するスロットル開度センサ5が設けられてい
る。即ち、この実施例のスロットル弁3はスロットルモ
ータ4によって開閉駆動される電子制御スロットル弁で
ある。電子制御スロットル弁3では、スロットル弁3の
開度指令値が入力された時に、スロットルモータ4がこ
の指令値に応答してスロットル弁3を指令開度に追従さ
せる。
【0019】図1に実線で示すスロットル弁3は吸気通
路2を完全に遮断した全閉状態を示している。スロット
ル弁3はスロットルモータ4に駆動されて、この実線で
示す全閉状態から破線で示す全開状態までの開度に制御
される。吸気通路2のスロットル弁3の上流側には大気
圧センサ18があり、下流側にはサージタンク6があ
る。このサージタンク6内には吸気の圧力を検出する圧
力センサ7が設けられている。更に、サージタンク6の
下流側には、各気筒毎に燃料供給系から加圧燃料を吸気
ポートへ供給するための燃料噴射弁8が設けられてい
る。スロットル開度センサ5の出力と圧力センサ7の出
力は、マイクロコンピュータを内蔵したECU(エンジ
ン・コントロール・ユニット)10に入力される。
【0020】一方、本発明における燃料噴射弁8はエア
アシスト付であるので、燃料噴射弁8にはアシストエア
を供給するためのアシストエア通路28が接続されてい
る。アシストエア通路38は吸気通路2内の空気を取り
込んで燃料噴射弁8に供給するものであり、その空気取
入口29はスロットル弁3の僅かに下流側の近傍に開口
してる。従って、空気取入口29はスロットル弁3が実
線で示す全閉状態の時はスロットル弁3の下流側の吸気
通路2に連通しており、スロットル弁3が僅かに開口す
ると、スロットル弁3の上流側の吸気通路2に連通す
る。
【0021】また、内燃機関1のシリンダブロックの冷
却水通路9には、冷却水の温度を検出するための水温セ
ンサ11が設けられている。水温センサ11は冷却水の
温度に応じたアナログ電圧の電気信号を発生する。排気
通路12には、排気ガス中の3つの有害成分HC,C
O,NOxを同時に浄化する三元触媒コンバータ(図示
せず)が設けられており、この触媒コンバータの上流側
の排気通路12には、空燃比センサの一種であるO2
ンサ13が設けられている。O2 センサ13は排気ガス
中の酸素成分濃度に応じて電気信号を発生する。これら
水温センサ11及びO2 センサ13の出力はECU10
に入力される。
【0022】更に、このECU10には、アクセルペダ
ル14に取り付けられてアクセル踏込量を検出するアク
セル開度センサ15からのアクセルペダルの踏込量信号
(アクセル開度信号)、バッテリ16に接続されたイグ
ニッションスイッチ17からのキー位置信号(アクセサ
リ位置、オン位置、スタータ位置)、クランクシャフト
の一端に取り付けられたクランクシャフトタイミングプ
ーリと一体型のタイミングロータ24に近接した設けら
れたクランク位置センサ21からの上死点信号TDCや
所定角度毎のクランク角信号CAや、油温センサ22か
らの潤滑油の温度が入力される。また、クランクシャフ
トの他端に設けられたリングギヤ23は機関1の始動時
にスタータ19によって回転させられる。
【0023】機関回転数Neは、所定クランク角信号C
Aの間隔(時間)を計測することにより得られる。タイ
ミングロータ24には信号歯25が設けられており、上
死点の検出用に2枚の欠歯部26を備えた34歯となっ
ている。クランク位置センサ21は電磁ピックアップか
ら構成することができ、10°毎のクランク回転信号を
出力する。クランク位置センサ21は欠歯部26の箇所
の信号を検出することにより、正確な上死点を検出する
ことができる。また、内燃機関の燃料噴射が実行される
気筒は、このクランク位置センサ21からの信号と、図
示しないカム位置センサからの信号により判別すること
ができる。
【0024】従来の内燃機関では、一般に直流直巻モー
タから構成されるスタータ19はイグニッションスイッ
チ17がスタータ位置にされた時にオンするスタータス
イッチを介してバッテリ16に接続されている。従っ
て、イグニッションスイッチ17がオンされ、その後に
イグニッションスイッチ17がスタータ位置にされた時
にスタータ19が起動されて機関1が起動する。そし
て、機関1が稼働を開始すると、ECU10が通電され
てプログラムが起動し、各センサからの出力を取り込
み、スロットル弁3を開閉するスロットルモータ4や燃
料噴射弁8、或いはその他のアクチュエータを制御す
る。ECU10には、各種センサからのアナログ信号を
ディジタル信号に変換するA/D変換器が含まれ、各種
センサからの入力ディジタル信号や各アクチュエータを
駆動する信号が出入りする入出力インタフェース10
1、演算処理を行うCPU102、ROM103やRA
M104等のメモリや、クロック105等が設けられて
おり、これらはバス106で相互に接続されている。E
CU10の構成については公知であるので、これ以上の
説明を省略する。
【0025】一方、この実施例では、スタータ19が直
接バッテリ16に接続されておらず、スタータ駆動回路
20を介してバッテリ16に接続されている。そして、
このスタータ駆動回路20は、ECU10からのスター
タ信号STが入力されないとスタータ19をバッテリ1
6に接続しないようになっている。本発明が対象とする
内燃機関1では、機関1の始動時にスロットル弁3を一
時的に閉弁して吸気通路2を閉塞し、スロットル弁3の
下流側に負圧を発生させて機関の始動性を向上させてい
る。一方、機関1が停止している時には、スロットル弁
3は全閉位置にはなく、僅かにあいている。従って、機
関1が停止している状態では、スロットル弁3の吸気通
路2内は大気圧になっている。
【0026】従って、機関1を始動させる時には、スロ
ットルモータ4を駆動してスロットル弁3を全閉位置に
制御する必要がある。このため、ECU10には、前述
のようにイグニッションスイッチ17からのキー位置信
号とスロットル開度センサ5からのスロットル開度信号
が入力されている。本発明は、この機関1の始動時のス
ロットル弁3の全閉制御において図2(a)に示すよう
に、始動開始直後はスロットル弁3を二点鎖線で示す全
閉位置から、破線で示すスロットル弁3が僅かに開いた
第1の開度に制御し、エアアシスト通路28の空気取入
孔29の一部がスロットル弁3の上流側に位置するよう
にして、エアアシスト通路28を最小限のISC流量が
流れるようにする。次いで、所定条件になったら、スロ
ットル弁3の開度を更に大きくして実線で示す第2の開
度に制御し、エアアシスト通路28の空気取入口29が
全てスロットル弁3の上流側に位置するようにする。
【0027】図2(b) から(d) は吸気通路2に設けるエ
アアシスト通路28の空気取入口29の配置例を示すも
のであり、この例では7個の空気取入口29が吸気通路
2に開口している。図2(b) に示す例は、全ての空気取
入口29を吸気通路2の円周方向に一直線上に設けたも
のである。図2(c) に示す例は、空気取入口29の中央
のものを最もスロットル弁3の全閉位置(二点鎖線で示
す)に近く配置し、中央の空気取入口29の両側のもの
を段階的にスロットル弁3の全閉位置から次第に等距離
ずつ遠ざけていったものである。図2(d) に示す例は、
エアアシスト通路28に流す最小限のISC流量が得ら
れるだけの空気取入口29をスロットル弁3の全閉位置
(二点鎖線で示す)に近くの円周方向に一直線上に配置
し、残りの空気取入口29をスロットル弁3の全閉位置
から少し離れた位置の円周方向に一直線上に配置したも
のである。空気取入口29の吸気通路2への配置はこれ
らの例に限定されるものではない。
【0028】ここで、このような本発明における機関1
の始動時に、ECU10が実行するスロットル弁3の駆
動制御の手順について、その実施例を図3から図8のフ
ローチャートを用いて説明する。図3は電子制御スロッ
トル弁3の閉制御を実行するフラグFTHVCの設定手
順を示すフローチャートである。図3に示すルーチンは
機関1の始動時にのみ所定時間毎、例えば、数ms毎に
実行される。
【0029】この制御では、まずステップ301におい
て図1で説明した水温センサ11によって検出された機
関水温THWを読み込む。続くステップ302では、こ
の水温が所定温度A℃〜B℃の範囲にあるか否かを判定
する。水温THWがこの範囲にない時にはステップ30
4に進み、スロットル弁閉制御実行フラグFTHVCを
クリアしてこのルーチンを終了する。一方、水温THW
がA℃〜B℃の範囲に入っている時にはステップ303
に進み、スロットル弁閉制御実行フラグFTHVCを
“1”にしてこのルーチンを終了する。このスロットル
弁閉制御実行フラグFTHVCは“1”の時に、スロッ
トル弁3の閉弁制御が行われることを示す。
【0030】このようにして機関1の始動時に水温TH
WがA≦THW≦Bの範囲にある時に“1”に設定され
るスロットル弁閉制御実行フラグFTHVCは、機関1
が始動してから所定時間後にリセットされる。この制御
を図4に示すフローチャートを用いて説明する。図4に
示すルーチンも機関1の始動時にのみ所定時間毎、例え
ば、数ms毎に実行される。
【0031】この制御では、まず、ステップ401にお
いて機関回転数Neを読み込む。機関回転数Neは図1
に示したクランク位置センサ21からのクランク位置信
号から算出することができるものである。続くステップ
402ではステップ401で読み込んだ機関回転数Ne
が設定回転数Nes以上か否か、例えば400rpm以上
か否かを判定する。機関回転数Neが設定回転数Nes未
満の時は、機関が未だ始動していないと判定してステッ
プ403に進み、始動後経過時間カウンタCNTの値を
クリアしてこのルーチンを終了する。
【0032】一方、ステップ402において、機関回転
数Neが設定回転数Nes以上の場合は機関が始動したと
判定してステップ404に進み、始動後経過時間カウン
タCNTの値を1だけインクリメントしてステップ40
5に進む。ステップ405では始動後経過時間カウンタ
CNTの値が所定時間を示す基準計数値Cに達したか否
かを判定する。そして、始動後経過時間カウンタCNT
の値が基準計数値Cに達していない時はこのままこのル
ーチンを終了し、始動後経過時間カウンタCNTの値が
基準計数値Cに達した時はステップ406に進んでスロ
ットル弁閉制御実行フラグFTHVCを“0”にしてこ
のルーチンを終了する。このようにして、機関が始動し
てから所定時間が経過すると、機関が始動時に“1”に
なっていたスロットル弁閉制御実行フラグFTHVC
は、“0”に設定される。
【0033】図5は機関1の始動時の電子制御スロット
ル弁3の開度設定の手順の第1の実施例を示すフローチ
ャートである。図5に示すルーチンは機関の始動時にの
み所定時間毎、例えば、数ms毎に実行される。第1の
実施例では、まず、ステップ501においてスロットル
弁閉制御実行フラグFTHVCの値とクランク位置セン
サ21からのクランク位置信号を読み込む。続くステッ
プ502ではスロットル弁閉制御実行フラグFTHVC
の値が“1”か否かを判定する。
【0034】ステップ502でスロットル弁閉制御実行
フラグFTHVCの値が“0”であると判定した場合
は、機関1の始動が完了していると判定してステップ5
03に進む。ステップ503ではISC流量を通常の算
出式によって計算し、続くステップ504ではステップ
503で算出されたISC流量に応じたスロットル弁開
度θthv をスロットル弁開度として設定してこのルーチ
ンを終了する。機関の始動が完了している際の制御は本
発明の主旨ではないので、これ以上の説明を省略する。
【0035】一方、ステップ502においてスロットル
弁閉制御実行フラグFTHVCの値が“1”であると判
定した場合は、機関1の始動時であると判定してステッ
プ505に進む。ステップ505ではステップ501で
読み込んだクランク位置信号によって現在上死点にある
気筒が何番気筒であるかを判別をしたか否かを判定す
る。この気筒判別は各気筒に適切に燃料噴射を行った
り、点火をしたりするのに必要なものである。
【0036】そして、ステップ505で気筒判別してい
ないと判定した場合はステップ506に進み、最小のI
SC流量ISCmin を流すスロットル弁開度θth1 をス
ロットル弁開度として設定してこのルーチンを終了す
る。一方、ステップ505で気筒判別が終了したと判定
した場合はステップ507に進み、エアアシスト量を確
保するISC流量ISCaaを流すスロットル弁開度θth
2 をスロットル弁開度として設定してこのルーチンを終
了する。ステップ506で設定したスロットル弁開度θ
th1 は、図2(a) に破線で示したスロットル弁3の第1
の開度に相当する。また、ステップ507で設定したス
ロットル弁開度θth2 は、図2(a) に実線で示したスロ
ットル弁3の第2の開度に相当する。
【0037】このように、第1の実施例では、機関始動
時の気筒判別前はスロットル弁3が略全閉状態の開度の
ままで、アシストエア通路28には最小のISC流量I
SCmin が流れ、気筒判別後はスロットル弁3が全閉状
態から僅かに開いた開度のままで、アシストエア通路2
8にはエアアシスト量を確保するISC流量ISCaaを
流すことができる。この結果、機関始動時にスロットル
弁の全閉効果を略達成した状態で、エアアシスト付の燃
料噴射弁8にアシストエアを供給することができる。
【0038】図6は機関始動時の電子制御スロットル弁
3の開度設定の手順の第2の実施例を示すフローチャー
トであり、第1の実施例の変形実施例である。即ち、第
2の実施例は、第1の実施例の制御に吸気同期噴射と吸
気非同期噴射の制御を付加したものである。従って、第
2の実施例におけるスロットル弁3の開度設定手順は第
1の実施例と全く同じであるので、同じ手順を示すステ
ップには同じステップ番号を付してその説明を省略す
る。
【0039】第2の実施例では、第1の実施例のステッ
プ504においてステップ503で算出されたISC流
量に応じたスロットル弁開度θthv が設定されるとステ
ップ601に進む。ステップ601では吸気同期噴射、
吸気非同期噴射の設定が、通常の算出式を用いて計算さ
れる。また、第2の実施例では第1の実施例のステップ
506において最小のISC流量ISCmin を流すスロ
ットル開度θth1 が設定されるとステップ602に進
み、このステップ602において燃料噴射時期を吸気同
期噴射に設定してこのルーチンを終了する。このように
最小のISC流量ISCmin の供給時には吸気同期噴射
に設定することにより、スロットル弁の閉制御による吸
気流を利用して燃料の微粒化が図られる。更に、第1の
実施例のステップ507においてエアアシスト量を確保
するISC流量ISCaaを流すスロットル開度θth2 が
設定されると、続くステップ603において燃料噴射時
期を吸気非同期噴射に設定してこのルーチンを終了す
る。このように、エアアシスト量を確保するISC流量
ISCaaの供給時には吸気非同期噴射に設定することに
より、アシストエアを確保した状態で、スロットル弁の
閉制御による吸気流に干渉されずに燃料の微粒化を向上
させることができる。
【0040】図7は機関始動時の電子制御スロットル弁
の開度設定の手順の第3の実施例を示すフローチャート
である。図7に示すルーチンも機関の始動時に所定時間
毎、例えば、数ms毎に実行される。第3の実施例が第
1の実施例と相違する点は、最小のISC流量ISCmi
n を流すスロットル弁開度θth1 と、エアアシスト量を
確保するISC流量ISCaaを流すスロットル弁開度θ
th2 との切り換えを燃料の噴射開始で判定する点のみで
ある。従って、図5で説明した第1の実施例と同じ手順
には同じステップ番号を付してその説明を簡略化する。
【0041】第3の実施例では、まず、ステップ701
においてスロットル弁閉制御実行フラグFTHVCの値
と燃料噴射弁8への噴射信号の有無を読み込む。続くス
テップ502ではスロットル弁閉制御実行フラグFTH
VCの値が“1”か否かを判定し、FTHVC=“0”
の場合は第1の実施例と同様にステップ503でISC
流量を通常の算出式によって計算し、次のステップ50
4でISC流量に応じたスロットル弁開度θthv をスロ
ットル弁開度として設定してこのルーチンを終了する。
【0042】一方、ステップ502でFTHVC=
“1”と判定した時はステップ702に進み、ここで燃
料噴射が開始されたか否かを判定する。そして、ステッ
プ701で燃料噴射が開始されていないと判定した場合
はステップ506に進み、最小のISC流量ISCmin
を流すスロットル弁開度θth1 を設定してこのルーチン
を終了する。一方、ステップ701で燃料噴射が開始さ
れたと判定した場合はステップ507に進み、エアアシ
スト量を確保するISC流量ISCaaを流すスロットル
弁開度θth2 を設定してこのルーチンを終了する。
【0043】このように、第3の実施例では、機関始動
時の燃料噴射開始前はスロットル弁3が略全閉状態の開
度のままでアシストエア通路28には最小のISC流量
ISCmin が流れる。また、燃料噴射開始後はスロット
ル弁3が全閉状態から僅かに開いた開度のままでアシス
トエア通路28にエアアシスト量を確保するISC流量
ISCaaが流れる。この結果、第3の実施例でも機関始
動時にスロットル弁の全閉効果を略達成した状態で、エ
アアシスト付の燃料噴射弁8にアシストエアを供給する
ことができる。
【0044】図8は機関の始動時の電子制御スロットル
弁3の開度設定の手順の第4の実施例を示すフローチャ
ートであり、第1の実施例と第3の実施例のステップ5
07に相当する制御の変形例を示すものである。従っ
て、第1と第3の実施例におけるステップ507の前ま
での制御については説明を省略する。図8に示す制御手
順のステップ801には、第1の実施例のステップ50
5において気筒判別をした後、或いは、第3の実施例の
ステップ702において燃料噴射の開始を判別した後に
進む。ステップ801では、ステップ507と同様に、
エアアシスト量を確保するISC流量ISCaaを流すス
ロットル弁3の開度θth2 を算出するが、設定は行わな
い。続くステップ802では、ECU10のRAM10
4に格納されているアイドル時のISC流量の学習値
G、大気圧センサ18によって検出された大気圧AP、
ECU10のROM103に格納されている大気圧補正
係数K等の運転状態パラメータを読み込む。
【0045】続くステップ803では読み込んだ運転状
態パラメータの内のアイドル時のISC流量の学習値
G、大気圧AP、及び大気圧補正係数Kに基づいてIS
C流量を補正する。次のステップ804では、エアコン
(空気調和装置)が動作中か否かを判定し、動作中でな
い時にはそのままステップ806に進むが、動作中の場
合はステップ805の処理を行ってからステップ806
に進む。ステップ805ではISC流量をエアコン作動
時のISC流量(エアコン非作動時よりも大)に補正す
る。
【0046】ステップ806では機関の始動時に照明、
電気ヒータ、音響機器、カーナビゲーション装置等の電
気負荷があるか否かを判定する。そして、電気負荷がな
い場合はそのままステップ808に進むが、電気負荷が
ある場合はステップ807の処理を行ってからステップ
808に進む。ステップ808ではISC流量を電気負
荷作動時のISC流量(電気負荷がない時よりも大)に
補正する。
【0047】なお、この実施例では2つの大きなISC
流量の増量に関係する補正要素について述べたが、補正
要素はこれらに限定されず、ISC流量は必要に応じて
補正することができる。機関始動時のISC流量の補正
値が求められた後に進むステップ808では、補正後の
ISC流量ISCcを流すスロットル弁3の開度θth3
を算出する。次のステップ809では、ステップ801
で算出したスロットル弁3の開度θth2とステップ80
8で算出したスロットル弁開度θth3 の大小を比較す
る。そして、θth2 ≧θth3 の場合はステップ810に
進み、ステップ801で算出したスロットル弁開度θth
2 を設定してこのルーチンを終了する。一方、θth2 <
θth3 の場合はステップ811に進み、ステップ808
で算出したスロットル弁開度θth3 を設定してこのルー
チンを終了する。
【0048】このように、第4の実施例では、機関1の
始動時の気筒判別後、或いは燃料噴射開始後に、エアア
シスト量を確保するISC流量ISCaaを流すスロット
ル弁開度θth2 と、この時のISC流量をアイドル学習
値Gに大気圧補正係数K、或いは、エアコンや電気負荷
等の負荷によるISC流量の増量分を加味して補正する
ことによって得られた補正ISC流量に対応するスロッ
トル弁開度θth3 とを求め、大きい方をスロットル開度
として設定することにより、機関のフリクションや大気
条件、機関の運転条件等に係わらず、アシストエア量を
確保することができる。この結果、フリクションが大き
くても、また、高地条件の下でも、スムーズに機関を始
動することができる。図9は前述の第1、第2、及び第
4の実施例におけるスタータ信号、スロットル弁閉制御
実行フラグFTHVC、気筒判別信号、機関始動開始後
カウンタCNT、機関回転数Ne、ISC流量、スロッ
トル弁開度θth、及び、噴射種別の推移を示すタイムチ
ャートである。
【0049】スロットル弁閉制御実行フラグFTHVC
が“1”の状態の時に、時刻T0でスタータ信号がハイ
レベルになって機関が始動状態となると、この時点では
気筒判別信号は“0”であるのでスロットル弁開度θth
は第1の開度θth1 に設定される。その後、時刻T1ま
でのクランキング中は、スロットル弁3が略全閉の開度
θth1 のまま、エアアシスト付の燃料噴射弁8には必要
最小限のISC流量ISCmin が流れると共に、このエ
アアシスト付の燃料噴射弁8からは吸気同期噴射が行わ
れる。
【0050】機関のクランキング中の時刻T1において
気筒判別が行われると、気筒判別信号が“1”なり、ス
ロットル弁開度がアシストエア取入口(空気取入口)を
全てスロットル弁の上流側にする開度θth2 に設定され
る。その後、所定時間クランキングが続行された後に機
関の回転数Neが次第に増大し始める。この後の時刻T
2において機関回転数Neが設定回転数Nesに達する
と、機関始動後カウンタCNTがカウントを開始する。
この状態ではスロットル弁3が略全閉の開度θth2 のま
ま、エアアシスト付の燃料噴射弁8にはエアアシスト量
を確保するISC流量ISCaaが流れると共に、このエ
アアシスト付の燃料噴射弁8からは吸気非同期噴射が行
われる。
【0051】この後、時刻T3において機関始動後カウ
ンタCNTが所定値Cに達すると、スロットル弁閉制御
実行フラグFTHVCが“0”にされ、ISC流量は通
常の算出式で計算され、スロットル弁開度θthは、算出
された通常のISC流量に応じたスロットル弁開度θth
v に設定される。また、以後の噴射種別は、通常の算出
式に応じて吸気同期噴射と吸気非同期噴射とが設定され
る。
【0052】なお、第4の実施例において算出されたス
ロットル弁開度θth3 が図9に一点鎖線で示すように、
エアアシスト量を確保するISC流量ISCaaに応じて
算出されたスロットル弁開度θth2 よりも大きい時は、
スロットル弁開度θthはこの第4の実施例において算出
されたスロットル弁開度θth3 に設定される。図10は
第3と第4の実施例におけるスタータ信号、スロットル
弁閉制御実行フラグFTHVC、燃料噴射開始信号、機
関始動開始後カウンタCNT、機関回転数Ne、ISC
流量、及びスロットル開度θthの推移を示すタイムチャ
ートである。
【0053】スロットル弁閉制御実行フラグFTHVC
が“1”の状態の時に、時刻T0でスタータ信号がハイ
レベルになって機関が始動状態となると、この時点では
燃料噴射開始信号は“0”であるのでスロットル弁開度
θthは第1の開度θth1 に設定される。その後、時刻T
1までのクランキング中は、スロットル弁3が略全閉の
開度θth1 のまま、エアアシスト付の燃料噴射弁8には
必要最小限のISC流量ISCmin が流れる。
【0054】機関のクランキング中の時刻T1において
燃料噴射開始信号がハイレベルになって燃料噴射が開始
されると、スロットル弁開度がアシストエア取入口を全
てスロットル弁の上流側にする開度θth2 に設定され
る。その後、所定時間クランキングが続行された後に機
関の回転数Neが次第に増大し始める。この後の時刻T
2において機関回転数Neが設定回転数Nesに達する
と、機関始動後カウンタCNTがカウントを開始する。
この状態ではスロットル弁3が略全閉の開度θth2のま
ま、エアアシスト付の燃料噴射弁8にはエアアシスト量
を確保するISC流量ISCaaが流れる。
【0055】この後、時刻T3において機関始動後カウ
ンタCNTが所定値Cに達すると、スロットル弁閉制御
実行フラグFTHVCが“0”にされ、ISC流量は通
常の算出式で計算され、スロットル弁開度θthは、算出
された通常のISC流量に応じたスロットル弁開度θth
v に設定される。なお、第4の実施例において算出され
たスロットル弁開度θth3 が図10に一点鎖線で示すよ
うに、エアアシスト量を確保するISC流量ISCaaに
応じて算出されたスロットル弁開度θth2 よりも大きい
時は、スロットル弁開度θthはこの第4の実施例におい
て算出されたスロットル弁開度θth3 に設定される。
【0056】このように、本発明ではいずれの実施例に
おいても、エアアシスト付の燃料噴射弁を備える機関の
始動時に、スロットル弁の閉制御の効果を確保しつつ、
エアアシスト付の燃料噴射弁にアシストエアを供給する
ことができる。なお、以上説明した実施例では、内燃機
関の吸気通路の閉鎖を電子制御スロットル弁3により行
うものについて説明を行ったが、電子制御スロットル弁
3の代わりに、電子制御される吸気制御弁が吸気通路に
別に設けられているものについても本発明を有効に適用
することができる。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の内燃機関
の吸気制御装置によれば、エアアシスト型の燃料噴射弁
と電子制御式のスロットル弁の両方が吸気通路に設けら
れた内燃機関において、機関の始動時に電子制御スロッ
トル弁を、アシストエアが確保できる限度まで閉弁する
ことにより、機関始動中にエアアシスト作用を阻害する
ことなく吸気管負圧を高め、燃料の気化促進効果を確保
することによって機関の始動性を向上させることができ
るという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の吸気制御装置が搭載された
電子制御式多気筒内燃機関の構成を示す構成図である。
【図2】(a) は図1の電子制御スロットル弁の機関始動
時の3つの位置を示す断面図、(b) から(d) はアシスト
エアの取入口の配置を示す吸気通路の部分拡大断面図で
ある。
【図3】スロットル弁の閉制御を実行するフラグの設定
手順を示すフローチャートである。
【図4】スロットル弁の閉制御を実行するフラグのリセ
ットを示すフローチャートである。
【図5】機関始動時の電子制御スロットル弁の開度設定
の手順の第1の実施例を示すフローチャートである。
【図6】機関始動時の電子制御スロットル弁の開度設定
の手順の第2の実施例を示すフローチャートである。
【図7】機関始動時の電子制御スロットル弁の開度設定
の手順の第3の実施例を示すフローチャートである。
【図8】機関始動時の電子制御スロットル弁の開度設定
の手順の第4の実施例を示すフローチャートである。
【図9】第1、第2、及び第4の実施例におけるスター
タ信号、スロットル弁閉制御実行フラグ、気筒判別信
号、機関始動開始後カウンタ、機関回転数、ISC流
量、スロットル開度、及び、噴射種別の推移を示すタイ
ムチャートである。
【図10】第3と第4の実施例におけるスタータ信号、
スロットル弁閉制御実行フラグ、燃料噴射開始信号、機
関始動開始後カウンタ、機関回転数、ISC流量、及び
スロットル開度の推移を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
2…吸気通路 3…スロットル弁 4…スロットルモータ 5…スロットル開度センサ 8…アシストエア付燃料噴射弁 10…ECU 17…イグニッションスイッチ 18…大気圧センサ 19…スタータ 20…スタータ駆動回路 21…クランク位置センサ 24…クランクシャフトタイミングプーリ 25…信号歯 26…欠歯部 28…アシストエア通路 29…空気取入口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 智 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 入沢 泰之 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 3G065 AA04 AA11 DA06 EA01 FA13 GA01 GA09 GA10 GA11 GA26 GA36 GA37 GA43 KA03 KA24 KA33 3G301 HA01 HA06 JA03 KA01 LA03 LB02 MA21 ND25 NE23 PA07Z PA09Z PA11Z PD02Z PE01Z PE04Z PE05Z PE08Z PE09Z PF03Z PF13Z

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の吸気通路内にアクセルペダル
    の踏込量に非連動の電子制御開閉弁が設けられ、この下
    流側にエアアシスト付の燃料噴射弁が設けられ、内燃機
    関の始動時には前記電子制御開閉弁が閉弁方向に駆動さ
    れる内燃機関の吸気制御装置であって、 前記エアアシスト付の燃料噴射弁にアシストエアを供給
    するアシストエア通路の前記吸気通路からの吸気取入口
    を、前記電子制御開閉弁の全閉位置近傍の前記吸気通路
    の下流側に設けると共に、内燃機関の始動時に前記電子
    制御開閉弁の開度を所定量の前記アシストエアが確保で
    きる程度に設定する開閉弁の始動時開度設定手段を設け
    たことを特徴とする内燃機関の吸入空気量の制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の内燃機関の吸気制御装
    置において、前記始動時開度設定手段が、前記機関の気
    筒判別までは前記電子制御開閉弁の開度を最小のアイド
    ル空気流量値が確保できる第1の開度に設定し、前記機
    関の気筒判別後は、前記電子制御開閉弁の開度を前記吸
    気取入口が全てこの電子制御開閉弁の上流側となる第2
    の開度に設定することを特徴とする内燃機関の吸入空気
    量の制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の内燃機関の吸気制御装
    置において、前記始動時開度設定手段が、前記機関の燃
    料噴射までは前記電子制御開閉弁の開度を最小のアイド
    ル空気流量値が確保できる第1の開度に設定し、前記機
    関の気筒判別後は、前記電子制御開閉弁の開度を前記吸
    気取入口が全てこの電子制御開閉弁の上流側となる第2
    の開度に設定することを特徴とする内燃機関の吸入空気
    量の制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の内燃機関の吸気制御装
    置において、前記エアアシスト付の燃料噴射弁から燃料
    を噴射させる燃料噴射手段が、前記電子制御開閉弁の開
    度が第1の開度の時は吸気同期噴射を実行し、前記電子
    制御開閉弁の開度が第2の開度の時は吸気非同期噴射を
    実行することを特徴とする内燃機関の吸入空気量の制御
    装置。
  5. 【請求項5】 請求項2から4の何れか1項に記載の内
    燃機関の吸気制御装置において、 前記内燃機関のおかれた環境状態を検出する環境状態検
    出手段と、 前記内燃機関の負荷状態を検出する機関負荷検出手段
    と、 前記環境状態検出手段による検出値と前記機関負荷検出
    手段による検出値に応じて、前記電子制御開閉弁が第2
    の開度に設定された後の機関始動に必要な吸気量を補正
    する吸気量補正手段と、 補正された吸気量に応じた前記電子制御開閉弁の開度を
    第3の開度として算出する第3の開度算出手段と、を更
    に備え、 前記始動時開度設定手段は前記第2の開度とこの第3の
    開度の大小を比較し、大きい方の開度に前記電子制御弁
    の開度を設定することを特徴とする内燃機関の吸気制御
    装置。
  6. 【請求項6】 請求項1から5の何れか1項に記載の内
    燃機関の吸気制御装置において、前記始動時開度設定手
    段は、機関温度が所定温度範囲内にある時に動作するこ
    とを特徴とする内燃機関の吸気制御装置。
  7. 【請求項7】 請求項1から5の何れか1項に記載の内
    燃機関の吸気制御装置において、前記始動時開度設定手
    段は、機関始動開始後の経過時間が所定時間を越えた時
    に動作を停止することを特徴とする内燃機関の吸気制御
    装置。
JP11034633A 1999-02-12 1999-02-12 内燃機関の吸気制御装置 Pending JP2000234546A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11034633A JP2000234546A (ja) 1999-02-12 1999-02-12 内燃機関の吸気制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11034633A JP2000234546A (ja) 1999-02-12 1999-02-12 内燃機関の吸気制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000234546A true JP2000234546A (ja) 2000-08-29

Family

ID=12419819

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11034633A Pending JP2000234546A (ja) 1999-02-12 1999-02-12 内燃機関の吸気制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000234546A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100775327B1 (ko) 2006-12-27 2007-11-08 지멘스 오토모티브 주식회사 자동차의 최초 엔진 시동 방법

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100775327B1 (ko) 2006-12-27 2007-11-08 지멘스 오토모티브 주식회사 자동차의 최초 엔진 시동 방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2002256919A (ja) ハイブリッド車両の制御装置
WO2012137345A1 (ja) 過給機付内燃機関の制御装置
JP2009191745A (ja) 内燃機関の制御装置
EP0926328B1 (en) Control system for internal combustion engine
JP3721775B2 (ja) 筒内噴射式エンジンの始動制御装置
JP4458256B2 (ja) 内燃機関の始動制御装置
JP4539642B2 (ja) 内燃機関の吸気制御装置
JP3552575B2 (ja) 内燃機関の吸気制御装置
JP2000234546A (ja) 内燃機関の吸気制御装置
JP3598863B2 (ja) 内燃機関の吸気制御装置
JP5321147B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP3613662B2 (ja) 内燃機関の吸気制御装置
JP3552573B2 (ja) 内燃機関の吸入空気量の制御装置
JPH08200166A (ja) 空燃比制御装置
JP2001263119A (ja) 内燃機関の制御装置
JP3436173B2 (ja) 内燃機関の吸気制御装置
JP2002317681A (ja) 内燃機関の制御装置
JP7115632B2 (ja) 内燃機関の制御方法および制御装置
JP2012136980A (ja) エンジン回転停止制御装置
JP3478170B2 (ja) 内燃機関のアイドル回転数制御装置
JP2012112263A (ja) 内燃機関の制御装置
JP2009133204A (ja) 内燃機関の制御装置
JP2007077828A (ja) 内燃機関の燃料圧制御装置
JP3496575B2 (ja) 内燃機関の回転数制御装置
JP3812111B2 (ja) 内燃機関の制御装置