JP2000234295A - 製紙工程におけるスケール防止方法 - Google Patents

製紙工程におけるスケール防止方法

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JP2000234295A
JP2000234295A JP11031582A JP3158299A JP2000234295A JP 2000234295 A JP2000234295 A JP 2000234295A JP 11031582 A JP11031582 A JP 11031582A JP 3158299 A JP3158299 A JP 3158299A JP 2000234295 A JP2000234295 A JP 2000234295A
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Shigeru Sato
茂 佐藤
Toshio Ishida
敏雄 石田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スケール物質と同一又は類似の結晶を抄紙又
は原料調製工程水に添加してスケールを防止する方法に
おいて、安定かつ良好なスケール防止効果を得、スケー
ル障害を確実に防止する。 【解決手段】 硫酸及び/又は硫酸バンド添加後の抄紙
工程水又は原料調製工程水のpHに応じて、スケール物
質と同一又は類似の結晶の添加量を調節する。或いは、
該スケール物質と同一又は類似の結晶を硫酸及び/又は
硫酸バンドと共に添加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、製紙工程における
スケール防止方法に係り、詳しくは紙パルプ工場におけ
る抄紙工程又は原料調製工程で生成する硫酸カルシウム
又は硫酸バリウムのスケールを効果的に防止する方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】原料パルプの調製工程、抄紙工程、脱墨
工程、白水回収工程、排水処理工程など種々の製紙工程
においては、各種のスケールが生成する。特に、抄紙工
程又は原料調製工程で生成する硫酸カルシウム又は硫酸
バリウムのスケールは紙の生産において重大な問題とな
っている。
【0003】即ち、紙の原料であるパルプにはカルシウ
ム塩やバリウム塩が含まれていることから、これらが原
料水中や白水中にカルシウムイオン、バリウムイオンと
して溶出する。特に、回収古紙を原料にしたパルプの場
合は、古紙中に無機系の填料が多量に存在するため、カ
ルシウムイオンの溶出量が多い。一方で、紙パルプ工場
の抄紙工程においては、紙の定着、pH調整を主な目的
として、硫酸バンド(硫酸アルミニウム)が広く用いら
れている。また、pH調整のために硫酸を添加する場合
もある。これらに由来する硫酸イオンと、パルプ原料に
由来するカルシウムイオン、バリウムイオンが結合し
て、水に極めて難溶性の硫酸カルシウムや硫酸バリウム
がスケールとして生成する。生成したスケールは、原料
混合用のミキシングチェスト、タンク、種箱、配管、フ
ァンポンプ、スクリーン、インレット吹き出し口等の製
紙工程の諸機器に付着して当該機器の持つ本来の性能を
低下させるだけでなく、壁面で付着成長したスケールの
一部が脱落して製品に移り、紙切れを生じさせたり、紙
製品に斑点を生じさせて品質を損なう等、紙の生産に大
きな損失をもたらす場合がある。
【0004】このような硫酸カルシウムや硫酸バリウム
系スケール等を防止するために、製紙工程水にスケール
防止剤を添加することが検討されている。このスケール
防止剤としては、ポリアクリル酸塩、ホスホン酸塩、重
合リン酸塩など、一般によく知られたスケール防止剤の
適用が検討されているが、いずれも十分な効果は得られ
ていない。これは、処理対象となる製紙工程水中には、
アルミニウムイオンや紙力剤由来のカチオン性物質が多
量に存在するため、従来のアニオン性のスケール防止剤
ではこれらの共存物質と反応して活性を失ってしまうた
めである。
【0005】このように、従来のスケール防止剤では、
スケールの生成を十分に防止できないため、多くの場
合、多大な費用と手間をかけて付着したスケールの除去
作業を行っているのが実状である。特に、硫酸カルシウ
ムは、pHで溶解性が殆ど変化せず、極めて溶解性が悪
いため、手作業で掻き落とすか、高い費用をかけてキレ
ート剤等で洗浄する以外に方法がないのが現状である。
【0006】この問題を解決すべく、本出願人は先にス
ケール物質と同一又は類似の結晶を抄紙又は原料調製工
程水に添加するスケール防止方法を提案した(特開平1
0−151496号公報)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この方法では、スケー
ル物質と同一又は類似の結晶を種晶として添加して、該
結晶表面にスケール生成物質を吸着・析出させること
で、製紙工程水系内で過飽和状態にある当該スケール生
成物質の析出を促進させ、水系内濃度を低減すること
で、スケール化を効率的に防止することができる。
【0008】この方法は、従来のスケール防止による方
法に比べて優れたスケール防止効果を示すものである
が、実際の抄紙工程では、そこで使用される硫酸や硫酸
バンドの量が抄造銘柄によって頻繁に変わるため、条件
によっては十分にスケール生成を防止し得ない場合があ
った。
【0009】このため、抄造期間を通してより安定した
スケール防止効果を発揮できる技術の開発が求められて
いる。また、スケール防止効果についてもより一層の改
善が望まれている。
【0010】本発明は、スケール物質と同一又は類似の
結晶を抄紙又は原料調製工程水に添加してスケールを防
止する方法において、安定かつ良好なスケール防止効果
を得、スケール障害を確実に防止することができる方法
を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の製紙工程にお
けるスケール防止方法は、製紙工程のスケール物質と同
一又は類似の結晶を該製紙工程水に添加することにより
スケールを防止する方法において、硫酸及び/又は硫酸
バンド添加後の抄紙工程水又は原料調製工程水のpHに
応じて、該スケール物質と同一又は類似の結晶の添加量
を調節することを特徴とする。
【0012】前述の如く、スケール物質と同一又は類似
の結晶を工程水に添加することにより、過飽和にあるス
ケール成分を積極的に結晶として析出させ、スケール成
分の過飽和度を下げることで、スケールの付着を防止す
ることができるが、請求項1の方法では、硫酸及び/又
は硫酸バンド添加後の工程水のpHに応じてスケール防
止剤としての結晶の添加量を調節することで、硫酸や硫
酸バンドの添加量が多く、過飽和度が高くなった場合に
は該結晶の添加濃度を上げ、硫酸や硫酸バンドの添加量
が少なく、過飽和度が低くなった場合には結晶の添加濃
度を下げることにより、結晶の添加によるスケール防止
効果を安定かつ確実に得ることができる。
【0013】即ち、硫酸や硫酸バンドの添加により、工
程水中の硫酸イオン濃度が高くなり、スケールが発生し
易くなる。つまり、硫酸や硫酸バンドの添加量が多くな
ればスケール防止剤としての結晶の必要添加濃度は高く
なり、少なくなれば結晶の必要添加濃度も低くなる。従
って、より確実なスケール防止を行うためには、硫酸や
硫酸バンドの添加量に対応させて、結晶添加量を調整す
る必要がある。
【0014】通常、硫酸や硫酸バンドは、主に工程水の
pHを調整するために添加されるが、同じpHに調整す
る場合でも、その添加量はその時の工程水の性状(共存
イオンの種類、濃度やpH、液温等)によって変化し、
一定ではない。そこで、請求項1においては、結晶の添
加濃度を、硫酸や硫酸バンドを添加した後の工程水のp
Hに応じて調整する。
【0015】請求項1の方法において、この結晶の添加
量は、具体的には、硫酸及び/又は硫酸バンド添加後の
抄紙工程水又は原料調製工程水のpHが5未満の場合に
は前記スケール物質と同一又は類似の結晶の添加量を1
0〜100mg/Lとし、該pHが5以上6未満の場合
には該結晶の添加量を5mg/L以上10mg/L未満
とし、該pHが6以上の場合には該結晶の添加量を1m
g/L以上5mg/L未満とするのが好ましい。
【0016】請求項3の製紙工程におけるスケール防止
方法は、製紙工程のスケール物質と同一又は類似の結晶
を該製紙工程水に添加することによりスケールを防止す
る方法において、該スケール物質と同一又は類似の結晶
を硫酸及び/又は硫酸バンドと共に添加することを特徴
とする。
【0017】この方法により、スケール防止効果が向上
する理由は、スケール物質と同一又は類似の結晶を硫酸
及び/又は硫酸バンドと共に、即ち硫酸及び/又は硫酸
バンドと混合して添加するか或いは同じ注入口から添加
することで、該結晶が高濃度の硫酸イオンと接触して一
部溶解ないし一部吸着することにより、該結晶表面の活
性点が増えるためと考えられる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を詳細
に説明する。
【0019】本発明において、対象となるスケールと
は、硫酸や硫酸バンド等の硫酸イオンに起因する、硫酸
カルシウム、硫酸バリウム等の紙パルプ工場抄紙工程又
は原料調製工程で生成するスケールである。
【0020】本発明では、これらの防止対象のスケール
種と同一又は類似の結晶を用いる。即ち、例えば、硫酸
カルシウムであれば同じ硫酸カルシウム結晶、硫酸バリ
ウムであれば同じ硫酸バリウム結晶を用いる。また、ス
ケール種と異種結晶でも、結晶構造が似ており、エピタ
キシャル結晶成長を起こすものであれば種類は問わな
い。
【0021】この結晶の粒径は添加効果の面からは微細
なものほど好ましい。結晶の粒子径は用いる結晶の種類
によってある程度制限されるが、通常市販されている
0.05〜100ミクロン程度のもので、紙に抄き込ま
れた場合に、製造する紙の品質に影響が出ない大きさで
あれば特に制限はない。
【0022】この結晶の添加形態には特に制限はなく、
結晶を粉末状で添加しても水に分散させてスラリーとし
て添加しても良い。添加操作の利便性や粉塵発生防止の
観点からはスラリー状での添加が望ましい。
【0023】また、結晶の添加量は、少な過ぎると十分
なスケール防止効果を得ることができず、逆に多過ぎる
とスラッジの生成量が増加し、スラッジ処理のための手
間が増え好ましくないため、結晶の添加濃度は、0.1
〜1000mg/Lの範囲、好ましくは1〜100mg
/Lの範囲で適宜決定される。
【0024】請求項1の方法において、結晶の添加量
は、硫酸及び/又は硫酸バンドを添加した後の工程水の
pHに応じて調整する。
【0025】この結晶添加量のおおよその目安は、硫酸
や硫酸バンド添加後の工程水のpHが5未満の場合には
結晶の添加濃度は10〜100mg/L、pHが5以上
6未満の場合には5〜50mg/L、好ましくは5mg
/L以上10mg/L未満、pHが6以上の場合には1
〜30mg/L、好ましくは1mg/L以上5mg/L
未満である。ただし、これは、あくまでも目安であり、
結晶の添加量は何ら上記数値に限定されるものではな
い。請求項1の方法において重要な点は、硫酸や硫酸バ
ンドの添加量の指標としての硫酸、硫酸バンド添加後の
工程水のpHに応じて、結晶の添加濃度を制御すること
である。
【0026】請求項1の方法において、結晶の添加箇所
には特に制限はなく、シックナーチェスト、ミキシング
チェスト、マシンチェスト、種箱等の設備、種箱からの
循環ラインや周辺配管等を含む原料工程、ファンポンプ
の前後、スクリーンの前後、インレット、ワイヤ下、キ
ャナル、白水ビット、白水サイロ等の設備やその周辺配
管等の白水循環系のいずれでも良い。好ましくは、その
工程でpH調整に使用される硫酸や硫酸バンドの添加
口、もしくはそこよりも上流側の原料、インレット、白
水に添加するのが効果的である。
【0027】請求項3の方法では、結晶を硫酸及び/又
は硫酸バンドと共に添加する。
【0028】従って、結晶の添加箇所は、実際の抄造工
程において、硫酸や硫酸バンドが添加されている箇所で
あればどこでも選択できる。具体的には、シックナーチ
ェスト、ミキシングチェスト、マシンチェスト、種箱等
の設備、種箱からの循環ラインや周辺配管等を含む原料
工程、ファンポンプの前後、スクリーンの前後、インレ
ット、ワイヤ下、キャナル、白水ビット、白水サイロ等
の設備やその周辺配管等の白水循環系のどこでも可能で
あり、これらに限定されるものではない。
【0029】請求項3の方法では、硫酸や硫酸バンド、
或いはその希釈液に結晶を分散させて、工程中に添加し
ても良く、また、硫酸や硫酸バンド、或いはその希釈液
を工程水に注入する配管に結晶を添加しても良く、更に
は硫酸や硫酸バンド、或いはその希釈液の工程水への注
入口から半径30cm以内の近傍の工程水配管に結晶を
注入して添加しても良い。即ち、この請求項3の方法
は、添加する結晶を、工程水よりも高濃度の硫酸イオン
に接触させることが重要な点であり、このような接触状
態が得られる添加形態であれば良い。
【0030】なお、本発明の方法では、必要に応じて、
一般的なスケール防止剤であるポリアクリル酸塩系ポリ
マー、ホスホン酸塩、重合リン酸塩などを併用添加して
も良い。また、紙用添加剤であるサイズ剤、紙力剤、歩
留まり濾水剤、スライムコントロール剤、各種填料等と
併用することもできる。
【0031】本発明の方法に従って、スケール防止剤で
ある結晶を工程水に添加することにより、工程水中のス
ケール成分が沈殿として析出する。析出したスケール成
分は、そのままパルプ等の原料と共に紙の中へ抄き込ま
れるため、スケール成分は系内に留まることなく、紙と
共に系外に排出される。従って、特別なスケール除去装
置等を設置する必要もなく、簡便にスケール付着防止と
スケール成分の系外への除去が行える。
【0032】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をよ
り具体的に説明する。
【0033】実施例1 図1に示す製紙工場の原料調製工程を模擬した試験装置
を用いてスケール防止効果の確認試験を行った。
【0034】図中、1は原料タンクであり、実際の板紙
工場の原料スラリーが入れてある。この原料スラリーの
分析結果は表1に示す通りである。2は硫酸バンドタン
クであり、10倍希釈の硫酸バンドが入れてある。3は
結晶タンクであり、表2に示す結晶スラリーが入れてあ
る。4は混合槽であり、実際の装置のマシンチェストを
模擬し、8Lでオーバーフローするように、オーバーフ
ロー口4Aが設けられている。5はステンレスチューブ
6を装着したアクリルカラム7よりなるスケール試験管
であり、ステンレスチューブ6に50℃の温水を通水す
ると共に、混合槽4の混合スラリーをカラム7と混合槽
4とで600L/hrで循環させ、ステンレスチューブ
6の伝熱面6Aに混合スラリーを接触させてスケールの
付着状況を評価する構成とされている。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】原料タンク1の原料スラリーを16L/h
rで混合槽4に送液すると共に、硫酸バンドタンク2の
硫酸バンド希釈液を混合槽4に送液して混合スラリーの
pHを調整した。pH条件は、試験開始から2時間はp
H6.0、次の2時間はpH4.2、次の2時間はpH
5.0とし、このpHに対応して結晶タンク3からの結
晶スラリーの送液量を表3に示す結晶添加量となるよう
に変化させた。
【0038】6時間の試験終了後、ステンレスチューブ
6を取り外し、乾燥後、伝熱面6Aの表面のスケール付
着量を測定し、結果を表3に示した。
【0039】表3より、硫酸バンド添加後のスラリーの
pHに応じて結晶の添加量を調整することにより、良好
なスケール付着防止効果を安定に得ることができること
がわかる。
【0040】比較例1 実施例1において、結晶スラリーの送液量を一定とし、
表3に示す結晶添加量としたこと以外は同様にして試験
を行い、スケール付着量を調べ、結果を表3に示した。
【0041】比較例2 実施例1において、結晶スラリーを添加しなかったこと
以外は同様にして試験を行い、スケール付着量を調べ、
結果を表3に示した。
【0042】
【表3】
【0043】表3より、硫酸バンド添加後のスラリーの
pHに応じて結晶の添加量を調整することにより、良好
なスケール付着防止効果を得ることができることがわか
る。
【0044】実施例2、比較例3〜5 実施例1において、混合槽の調整pH及び結晶の添加量
を表4に示す通りとしたこと以外は同様にして試験を行
い、スケール付着量を調べ、結果を表4に示した。
【0045】比較例6 実施例2において、結晶スラリーを添加しなかったこと
以外は同様にして試験を行い、スケール付着量を調べ、
結果を表4に示した。
【0046】
【表4】
【0047】表4より、硫酸バンド添加後のスラリーの
pHに応じて、結晶の添加量が pH5未満の場合、10〜100mg/L pH5以上6未満の場合、5以上10未満mg/L pH6以上の場合、1以上5未満mg/L となるように調整することにより、良好なスケール付着
防止効果を安定に得ることができることがわかる。
【0048】実施例3 実施例1において、硫酸バンド希釈液の送液量を一定と
し、試験期間中混合槽4のpHが約4.2で一定となる
ように調整すると共に、結晶タンク3からの結晶スラリ
ーの供給配管を図1中の破線で示すように硫酸バンド希
釈液の供給配管に接続して結晶添加量20mg/Lとな
るように一定量の結晶スラリーを硫酸バンド希釈液と共
に混合槽4に送液したこと以外は同様にして試験を行
い、スケール付着量を調べ、結果を表5に示した。
【0049】比較例7 実施例3において、結晶スラリーの供給配管を硫酸バン
ド希釈液の供給配管に接続せず、結晶スラリーと硫酸バ
ンド希釈液とを別々に混合槽4に送液したこと以外は同
様にして試験を行い、スラリー付着量を調べ、結果を表
5に示した。
【0050】
【表5】
【0051】表5より、硫酸バンドと結晶を同時添加す
ることにより、良好なスケール付着防止効果が得られる
ことが明らかである。
【0052】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の製紙工程に
おけるスケール防止方法によれば、製紙工程のスケール
物質と同一又は類似の結晶を製紙工程水に添加すること
によりスケールを防止する方法において、該結晶の添加
効果を十分に発揮させて、安定かつ良好なスケール防止
効果を得、スケール障害を確実に防止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例及び比較例で用いた試験装置を示す系統
図である。
【符号の説明】
1 原料タンク 2 硫酸バンドタンク 3 結晶タンク 4 混合槽 5 スケール試験管

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 製紙工程のスケール物質と同一又は類似
    の結晶を該製紙工程水に添加することによりスケールを
    防止する方法において、 硫酸及び/又は硫酸バンド添加後の抄紙工程水又は原料
    調製工程水のpHに応じて、該スケール物質と同一又は
    類似の結晶の添加量を調節することを特徴とする製紙工
    程におけるスケール防止方法。
  2. 【請求項2】 請求項1の方法において、硫酸及び/又
    は硫酸バンド添加後の抄紙工程水又は原料調製工程水の
    pHが5未満の場合に、前記スケール物質と同一又は類
    似の結晶の添加量を10〜100mg/Lとし、該pH
    が5以上6未満の場合に該結晶の添加量を5mg/L以
    上10mg/L未満とし、該pHが6以上の場合に該結
    晶の添加量を1mg/L以上5mg/L未満とすること
    を特徴とする製紙工程におけるスケール防止方法。
  3. 【請求項3】 製紙工程のスケール物質と同一又は類似
    の結晶を該製紙工程水に添加することによりスケールを
    防止する方法において、 該スケール物質と同一又は類似の結晶を硫酸及び/又は
    硫酸バンドと共に添加することを特徴とする製紙工程に
    おけるスケール防止方法。
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Cited By (4)

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