JP2000234049A - 熱硬化性樹脂組成物およびそれを用いた絶縁コイル - Google Patents

熱硬化性樹脂組成物およびそれを用いた絶縁コイル

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JP2000234049A
JP2000234049A JP11037332A JP3733299A JP2000234049A JP 2000234049 A JP2000234049 A JP 2000234049A JP 11037332 A JP11037332 A JP 11037332A JP 3733299 A JP3733299 A JP 3733299A JP 2000234049 A JP2000234049 A JP 2000234049A
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Seiki Hiramatsu
星紀 平松
Hirofumi Fujioka
弘文 藤岡
Shigeyuki Yamamoto
茂之 山本
Masakazu Murayama
雅一 村山
Fumiyuki Miyamoto
文行 宮本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 薄膜部での硬化性と貯蔵安定性を具備する熱
硬化性樹脂組成物とこの組成物を用いた信頼性が高く、
低コストで製造作業性の良い絶縁コイルを得る。 【解決手段】 (A)分子中に2個以上のエポキシ基を
有するエポキシ樹脂、(B)液状の環状酸無水物、
(C)テトラフェニルボレート塩および/または三塩化
ホウ素錯体、(D)有機酸金属塩からなる熱硬化性樹脂
組成物とこの熱硬化性樹脂組成物を、コイル導体、およ
びこの導体に、絶縁材を補強材にバインダ樹脂で接着し
てなる絶縁テープを巻回した層に、含浸して硬化した絶
縁層を備えた絶縁コイル。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば発電機用回
転機、一般産業用回転機または車両用回転機の絶縁コイ
ル、全含浸方式で製造する回転電機用の絶縁コイルに用
いる熱硬化樹脂組成物並びにその熱硬化性樹脂組成物を
用いた絶縁コイル関するものである。
【0002】
【従来の技術】発電機用回転機、一般産業用回転機また
は車両用回転機は高電圧化や小型化の要求が高く、上記
回転機に組み込まれる絶縁コイルには耐電圧性、耐熱劣
化性の優れたものが求められている。
【0003】通常の絶縁コイルは、適当な絶縁被覆を施
した素線を組み合わせて所定の形状を形成したコイル導
体上に、絶縁テープを巻回しこれを含浸タンクの中で真
空乾燥し、絶縁層の揮発性分や空気などを除去した後
に、熱硬化性樹脂からなる含浸樹脂を注入して更に加圧
してその巻回層に浸透させ、これを取り出し硬化させる
ことにより絶縁層を形成することにより製造していた。
【0004】一方、絶縁コイルの絶縁処理方式は、コイ
ル単体で樹脂含浸を行い、ヒートプレスにより加熱硬化
させた後に、固定子鉄心スロットに組み込み結線する単
体含浸方式と、樹脂含浸前のコイルを固定子鉄心スロッ
トに組み結線した後、これを一括して含浸する全含浸方
式とがある。従来は、小型の絶縁コイルは全含浸方式、
大型の絶縁コイルはコイル単体で処理する単体含浸方式
がとられていたが、全含浸方式には以下の利点があるた
め、大型な絶縁コイルに対しても全含浸方式の適用が望
まれている。 (1)含浸および硬化工程が1度で済むため加工費が低
減できる。 (2)コイルと固定子鉄心とが含浸樹脂により強固に固
着されるため巻線全体としての機械的剛性が向上する。 (3)コイルと固定子鉄心スロット間に含浸樹脂が充填
されるため、この間の熱抵抗が単体含浸方式のそれと比
べ小さくなる為、機器運転時に固定子コイル導体で発生
する熱に起因するコイルの温度上昇を、単体含浸方式に
比べ効率的に押さえることが可能となる。
【0005】含浸樹脂としては低粘度の不飽和ポリエス
テル、エポキシ樹脂またはシリコーン樹脂等の熱硬化性
樹脂が用いられるが、その硬化物の電気的、機械的特性
が優れているエポキシ樹脂を酸無水物で硬化する樹脂系
が一般に使用されている。
【0006】エポキシ樹脂―酸無水物硬化系の含浸樹脂
は、硬化速度が遅いため硬化促進剤を配合して使用する
のが一般的である。しかし、硬化促進剤を含浸樹脂に配
合すると樹脂粘度の上昇が早くなり、可使時間が短くな
る問題があった。特に、全含浸方式では樹脂の含浸性を
向上させるために、含浸樹脂の温度を上げ、含浸樹脂の
粘度を下げて絶縁層への含浸を行うので、含浸中、樹脂
が加熱された状態で保存されるため可使時間が一層短く
なる問題があった。
【0007】絶縁コイルの絶縁層への樹脂含浸は、含浸
樹脂を満たした含浸タンクに絶縁コイルを浸漬して行
い、含浸が終わると、また、新たな絶縁コイルを入れ、
繰り返し含浸樹脂を使用することから、含浸樹脂は含浸
中や保存中に粘度上昇がなく可使時間が長いことが望ま
れる。
【0008】従来、含浸樹脂の可使時間を長くするた
め、含浸樹脂に配合する硬化促進剤の添加量を減らした
り、含浸樹脂が増粘する度に頻繁に新たな含浸樹脂を追
加している。しかし、硬化促進剤の添加量を減らすこと
は、含浸樹脂の硬化に長時間が必要となり、絶縁コイル
の生産性を低下させ、製造コストが上昇する。新たな含
浸樹脂を頻繁に追加することも、絶縁コイルの生産性を
低下させ、製造コストが上昇する問題がある。
【0009】また、含浸樹脂の可使時間を長くするた
め、含浸樹脂に配合する硬化促進剤に潜在性硬化促進剤
が用いられている。しかし、エポキシ樹脂―酸無水物硬
化系の含浸樹脂は、樹脂厚が数百ミクロンメータ−以下
になると硬化性が不十分になり、絶縁コイルの表面や機
構部などに付着した薄膜樹脂部分で未硬化の状態にな
る。その原因は、樹脂厚が薄い部分では、硬化のための
加熱時に沸点の低い酸無水物が揮発し、樹脂組成物中の
エポキシ樹脂と酸無水物の配合量比率のバランスが崩れ
るためである。特に、潜在性硬化促進剤を配合したエポ
キシ樹脂−酸無水物硬化系では、促進剤が潜在性である
ため、硬化の加熱時に、促進剤が促進効果を発現する温
度までエポキシ樹脂と酸無水物の硬化を促進せず、促進
剤が促進効果を発現する温度以下の領域で大部分の酸無
水物が揮発してしまい、エポキシ樹脂が単独に残り、硬
化不良が発生しやすい。そのため、潜在性硬化促進剤を
用いたエポキシ樹脂―酸無水物硬化系の含浸樹脂では、
未硬化部分を除くための作業が必要となり、絶縁コイル
の生産性が低下する問題があった。
【0010】特公平6−27183号公報に、エポキシ
樹脂―酸無水物系組成物に(a)三塩化ホウ素の錯化合
物からなる硬化促進剤と(b)マイクロカプセル型潜在
性硬化剤を用いることにより、薄膜用途での表面硬化性
および細部に含浸されたエポキシ樹脂の硬化がいずれも
良好で、しかもポットライフや貯蔵安定性も改善され、
かつ適当な硬化速度を有する硬化物を与える液状エポキ
シ樹脂組成物を提供することが開示されている。しか
し、上記公報の液状エポキシ樹脂組成物では、マイクロ
カプセル型潜在性硬化剤を用いているため以下の欠点が
ある。 マイクロカプセル型潜在性硬化剤はエポキシ樹脂−酸
無水物からなる熱硬化性樹脂組成物に溶解せず分散状態
になるため保存中に沈降する。 撹拌等の機械的剪断力によりマイクロカプセルのシェ
ルが破壊し、貯蔵安定性が低下する。 長期間の保存によりマイクロカプセルのシェルが溶解
し貯蔵安定性が低下する。
【0011】また、特開平7−278269号公報に、
エポキシ樹脂―酸無水物系組成物に硬化促進剤として
(a)1,4−ジアザビシクロ(2,2,2)オクタン
もしくは炭素数1ないし4のアルキル基で置換された
1,4−ジアザビシクロ(2,2,2)オクタンの誘導
体よりなり、かつ硬化促進剤(a)の一部を(b)ハロ
ゲン化ホウ素とアミンの 錯体により置き換えられたも
のを用いることにより、良好な反応性/安定性比を有す
る熱硬化性エポキシ樹脂組成物を提供することが開示さ
れている。しかし、上記公報に開示されている熱硬化性
エポキシ樹脂系組成物は 薄膜部での良好な硬化性と大
型絶縁コイルの含浸で要求される貯蔵安定性を保持して
いない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】即ち、エポキシ樹脂−
酸無水物からなる熱硬化性樹脂組成物に均一溶解する硬
化促進剤を用い、良好な薄膜部での硬化性と貯蔵安定性
を具備する熱硬化性樹脂組成物はなかった。また、薄膜
部での硬化性と貯蔵安定性を具備する熱硬化性樹脂組成
物を用いた信頼性が高く、低コストで製造作業性の良い
絶縁コイルはなかった。
【0013】本発明は、かかる課題を解決するためにな
されたもので、良好な薄膜部での硬化性と貯蔵安定性を
具備する熱硬化性樹脂組成物を得ることを目的とするも
のである。また、信頼性が高く、低コストで製造作業性
の良い絶縁コイルを得ることを目的とするものである。
さらに、全含浸方式により製造する信頼性が高く、低コ
ストで製造作業性の良い絶縁コイルを得ることを目的と
するものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決すべく、エポキシ樹脂−酸無水物硬化剤からなる熱
硬化性樹脂組成物において、硬化時に薄膜部に残る単独
エポキシ樹脂の硬化が可能であり良好な薄膜部での硬化
性を実現し、且つ、潜在性であり良好な貯蔵安定性を実
現する硬化促進剤について鋭意研究を重ねた。その結
果、良好な貯蔵安定性を保有する硬化促進剤であるテト
ラフェニルボレート塩、三塩化ホウ素錯体および有機酸
金属塩それぞれ単独およびテトラフェニルボレート塩と
三塩化ホウ素錯体の組み合わせでは、エポキシ樹脂を単
独で硬化させる作用が低く、薄膜部の硬化性を実現する
熱硬化性樹脂組成物を得ることができなかった。しか
し、テトラフェニルボレート塩および/または三塩化ホ
ウ素錯体および有機酸金属塩の混合促進剤が、少量の促
進剤配合量でエポキシ樹脂を単独で硬化する事が出来る
ことを見出し、それをエポキシ樹脂−酸無水物硬化系の
熱硬化性樹脂組成物に配合することにより、本発明の良
好な薄膜部での硬化性と貯蔵安定性を具備する熱硬化性
樹脂組成物を完成するに至った。さらに、上記発明の熱
硬化性樹脂組成物を用いることにより、本発明の信頼性
が高く、低コストで製造作業性の良い絶縁コイルを完成
するに至った。
【0015】即ち、本発明に係る第1の熱硬化性樹脂組
成物は、(A)分子中に2個以上のエポキシ基を有する
エポキシ樹脂、(B)液状の環状酸無水物、(C)テト
ラフェニルボレート塩および/または三塩化ホウ素錯
体、(D)有機酸金属塩を含有してなるものである。
【0016】本発明に係る第2の熱硬化性樹脂組成物
は、上記第1の熱硬化性樹脂組成物において、テトラフ
ェニルボレート塩および/または三塩化ホウ素錯体が樹
脂組成物全体の0.005〜1.0重量パーセント、有
機酸金属塩が樹脂組成物全体の0.005〜1.0重量
パーセントからなるものである。
【0017】本発明に係る第3の熱硬化性樹脂組成物
は、上記第1または第2の熱硬化性樹脂組成物におい
て、テトラフェニルボレート塩が4級アミン化合物また
はイミダゾール化合物または1,8―ジアザビシクロ
(5,4,0)ウンデセン―7化合物とテトラフェニル
ボレートの塩からなるものである。
【0018】本発明に係る第4の熱硬化性樹脂組成物
は、上記第1または第2の熱硬化性樹脂組成物におい
て、三塩化ホウ素錯体が三塩化ホウ素N,N−ジメチル
オクチルアミン錯体からなるものである。
【0019】本発明に係る第1の絶縁コイルは、コイル
導体、およびこの導体に、絶縁材を補強材にバインダ樹
脂で接着してなる絶縁テープを巻回し、熱硬化性樹脂を
含浸して硬化した絶縁層を備た絶縁コイルにおいて、上
記熱硬化性樹脂が、上記第1ないし上記第4の熱硬化性
樹脂組成物であるものである。
【0020】本発明に係る第2の絶縁コイルは、コイル
導体に、絶縁材を補強材にバインダ樹脂で接着してなる
絶縁テープを巻回した絶縁層を設け、固定子鉄心スロッ
トに収納され、固定子鉄心と共に熱硬化性樹脂を含浸し
て硬化し、この熱硬化性樹脂の硬化物により上記固定子
鉄心と一体化される絶縁コイルにおいて、上記熱硬化性
樹脂が、上記第1ないし上記第4の熱硬化性樹脂組成物
であるものである。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の熱硬化性樹脂組成物は
(A)分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ
樹脂、(B)液状の環状酸無水物、(C)テトラフェニ
ルボレート塩および/または三塩化ホウ素錯体、(D)
有機酸金属塩を含有してなるものであり、良好な薄膜部
での硬化性と貯蔵安定性を具備する。
【0022】本発明の絶縁コイルは、コイル導体、およ
びこの導体に、絶縁材を補強材にバインダ樹脂で接着し
てなる絶縁テープを巻回し、熱硬化性樹脂を含浸して硬
化した絶縁層を備えた絶縁コイルであり、含浸樹脂が良
好な薄膜部での硬化性と貯蔵安定性を具備する熱硬化性
樹脂組成物からなっており、信頼性が高く、低コストで
製造作業性の良い絶縁コイルが得られる。
【0023】また、本発明の絶縁コイルは、コイル導体
に、絶縁材を補強材にバインダ樹脂で接着してなる絶縁
テープを巻回した絶縁層を設け、固定子鉄心スロットに
収納され、固定子鉄心と共に熱硬化性樹脂を含浸して硬
化し、この熱硬化性樹脂の硬化物により上記固定子鉄心
と一体化される絶縁コイルであり、含浸樹脂が良好な薄
膜部での硬化性と貯蔵安定性を具備する熱硬化性樹脂組
成物からなっており、信頼性が高く、低コストで製造作
業性の良い絶縁コイルが得られる。
【0024】本発明に係わるエポキシ樹脂としては分子
中にエポキシ基を2個以上含むものであれば特に制限は
ない。そのような化合物としては、ビスフェノールA型
エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビス
フェノールAD型エポキシ樹脂、ジアリルビスフェノー
ルA型エポキシ樹脂、ジアリルビスフェノールF型エポ
キシ樹脂、ジアリルビスフェノールAD型エポキシ樹
脂、テトラメチルビフェノール型エポキシ樹脂、ビフェ
ノール型エポキシ樹脂、シクロペンタジエン型エポキシ
樹脂、テルペンフェノールノボラック型エポキシ樹脂、
テトラブロムビスフェノールA型エポキシ樹脂、フェノ
ールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック
型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、
環式脂肪族エポキシ樹脂、グリシジルエステルエポキシ
樹脂および複素環式エポキシ樹脂等があり、単独または
その混合物があげられる。硬化物の耐熱性の観点から分
子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂を用
いるのが望ましい。含浸性の観点から低粘度の液状エポ
キシ樹脂を用いるのが望ましい。貯蔵安定性の観点から
分子中に2級の水酸基がない低粘度の液状エポキシ樹脂
を用いるのが望ましい。
【0025】本発明に係わる液状の酸無水物は、エポキ
シ樹脂と硬化反応が可能な液状の酸無水物であれば特に
制限はない。そのような化合物としては、メチルテトラ
ヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル
酸、無水メチルハイミック酸、ヘキサヒドロ無水フタル
酸およびトリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸などが
あり、単独またはその混合物があげられる。液状の環状
酸無水物の配合量としては、分子中に2個以上のエポキ
シ基を有するエポキシ樹脂に起因するエポキシ基の合計
当量1に対して、0.8〜1.2当量が望ましい。0.
8当量未満では、熱硬化性樹脂組成物中の低粘度成分で
ある酸無水物の割合が低下することにより粘度が高くな
る、また硬化物の耐熱性、機械特性が低下する。1.2
当量を越えた場合は、硬化物の耐熱性、機械特性が低下
する。
【0026】本発明に係わる硬化促進剤としては、テト
ラフェニルボレート塩および/または三塩化ホウ素錯体
および有機酸金属塩を含有する必要がある。即ち、エポ
キシ樹脂−酸無水物硬化系の良好な貯蔵安定性を実現す
る硬化促進剤であるテトラフェニルボレート塩、三塩化
ホウ素錯体および有機酸金属塩、それぞれ単独およびテ
トラフェニルボレート塩と三塩化ホウ素錯体の組み合わ
せでは、エポキシ樹脂を単独で硬化させる作用が低く、
薄膜部の硬化性を得ることができない。しかし、テトラ
フェニルボレート塩および/または三塩化ホウ素錯体お
よび有機酸金属塩の混合促進剤系にすることにより、少
量の促進剤配合量でエポキシ樹脂を単独で硬化する事が
でき、薄膜部の硬化性と十分な貯蔵安定性を実現でき
る。
【0027】本発明に係わるテトラフェニルボレート塩
としては、エポキシ樹脂と酸無水物の反応の促進効果が
あれば特に制限はない。例えば、4級アミン化合物、イ
ミダゾール化合物、リン化合物、複素環状化合物などの
テトラフェニルボレート塩があげられる。そのような化
合物としては、2―メチルイミダゾリウムテトラフェニ
ルボレート、2―エチル―4―メチルイミダゾリウムテ
トラフェニルボレート、2―フェニルイミダゾリウムテ
トラフェニルボレート、1―ベンジル―2―メチルイミ
ダゾリウムテトラフェニルボレート、1―ベンジル―2
―エチルイミダゾリウムテトラフェニルボレート、1―
シアノエチル―2―メチルイミダゾリウムテトラフェニ
ルボレート、1―シアノエチル―2―エチル―4―メチ
ルイミダゾリウムテトラフェニルボレート、1―メチル
―2―エチルイミダゾリウムテトラフェニルボレート、
もしくは1―イソブチル―2―メチルイミダゾリウムテ
トラフェニルボレート等のイミダゾール化合物のテトラ
フェニルボレート塩類、テトラメチルアンモニウムテト
ラフェニルボレート、テトラエチルアンモニウムテトラ
フェニルボレート、テトラプロピルアンモニウムテトラ
フェニルボレート、テトラブチルアンモニウムテトラフ
ェニルボレート、トリオクチルメチルアンモニウムテト
ラフェニルボレート、トリウラリルメチルアンモニウム
テトラフェニルボレート、ベンジルトリエチルアンモニ
ウムテトラフェニルボレート、ベンジルトリブチルアン
モニウムテトラフェニルボレート、もしくはフェニルト
リメチルアンモニウムテトラフェニルボレート等の4級
アミン化合物のテトラフェニルボレート塩類、テトラブ
チルホスホニウムテトラフェニルボレート、テトラフェ
ニルホスホニウムテトラフェニルボレート、テトラトリ
ルホスホニウムテトラフェニルボレートもしくはもしく
はテトラオクチルホスホニウムテトラフェニルボレート
等のリン化合物のテトラフェニルボレート塩類、1,8
―ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセニウムテトラ
フェニルボレート、8−ベンジル−1,8―ジアザビシ
クロ(5,4,0)ウンデセニウムテトラフェニルボレ
ート、8−メチル−1,8―ジアザビシクロ(5,4,
0)ウンデセニウムテトラフェニルボレート、8−エチ
ル−1,8―ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセニ
ウムテトラフェニルボレート、8−(3−メチルプロピ
ル)−1,8―ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセ
ニウムテトラフェニルボレート、8−プロピル−1,8
―ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセニウムテトラ
フェニルボレート、8−ブチル−1,8―ジアザビシク
ロ(5,4,0)ウンデセニウムテトラフェニルボレー
ト等の1,8―ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセ
ン−7化合物のテトラフェニルボレート塩類などがあ
り、単独またはその混合物があげられる。
【0028】このうち、樹脂組成物の貯蔵安定性の観点
から1,8―ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン
−7化合物のテトラフェニルボレート塩類が好ましい。
また、樹脂組成物の貯蔵安定性、硬化物の絶縁特性の観
点から4級アミン化合物のテトラフェニルボレート塩類
が望ましい。また、短時間での硬化性発現の観点からイ
ミダゾール化合物のテトラフェニルボレート塩類が望ま
しい。テトラフェニルボレート塩類はソジウムテトラフ
ェニルボレートと所定のアミン化合物、イミダゾール化
合物、リン化合物を反応させて高収率で得ることができ
る。この反応はすでに公知の方法で実施できる。例えば
水溶媒に双方の化合物を混合すれば不溶物として生成す
る。ろ過後、乾燥して目的の化合物を得る。
【0029】本発明に係わる三塩化ホウ素錯体として
は、エポキシ樹脂と酸無水物の反応の促進効果があれば
特に制限はない。そのような化合物としては、三塩化ホ
ウ素モノエチルアミン錯体、三塩化ホウ素フェノール錯
体、三塩化ホウ素ピペリジン錯体、三塩化ホウ素硫化ジ
メチル錯体、三塩化ホウ素N,N−ジメチルオクチルア
ミン錯体{商品名:DY9577(チバSC社(株)
製)}、三塩化ホウ素N,N−ジメチルドデシルアミン
錯体、三塩化ホウ素N,N−ジエチルジオクチルアミン
錯体などがあり、単独またはその混合物があげられる。
このうち、樹脂組成物の貯蔵安定性および硬化物の絶縁
特性の観点から三塩化ホウ素N,N−ジメチルオクチル
アミン錯体が望ましい。
【0030】テトラフェニルボレート塩および/または
三塩化ホウ素錯体の配合量としては特に制限はないが、
樹脂組成物全体の0.005〜1重量%が望ましい。さ
らには0.01〜0.15重量%が望ましい。0.00
5重量%に満たないと十分な硬化物が得られない。ま
た、1重量%を越えると熱硬化性樹脂組成物の貯蔵安定
性が悪くなり可使時間が短くなる。
【0031】本発明に係わる有機酸金属塩としては、エ
ポキシ樹脂と酸無水物の反応の促進効果があれば特に制
限はない。そのような化合物としては、2−エチルヘキ
サン酸亜鉛、2−エチルヘキサン酸コバルト、2−エチ
ルヘキサン酸鉛、2−エチルヘキサン酸マンガン、ナフ
テン酸スズ、ナフテン酸鉛、ナフテン酸マンガン、ナフ
テン酸亜鉛、ラウリン酸亜鉛、パルミチン酸亜鉛、ステ
アリン酸亜鉛、亜鉛アセチルアセチネート、スズアセチ
ルアセチネート、コバルトアセチルアセチネートもしく
はマンガンアセチルアセトネート等などがあり、単独ま
たはその混合物があげられる。このうち、樹脂組成物の
貯蔵安定性、樹脂組成物への溶解性の観点からカルボン
酸金属塩類が望ましい。
【0032】有機酸金属塩の配合量としては特に制限は
ないが、樹脂組成物全体の0.005〜1重量%が望ま
しい。さらには0.01〜0.1重量%が望ましい。
0.005重量%に満たないと十分な硬化物が得られな
い。また、1重量%を越えると熱硬化性樹脂組成物の貯
蔵安定性が悪くなり可使時間が短くなる。
【0033】本発明に係わる熱硬化性樹脂組成物を調整
する方法としては、所定量のエポキシ樹脂と酸無水物を
撹拌容器に配合し混合後、所定量のテトラフェニルボレ
ート塩および/または三塩化ホウ素錯体、有機酸金属塩
を配合し、均一混合して得ることができる。有機酸金属
塩は溶解性が悪いため、始めに所定量のエポキシ樹脂と
有機酸金属塩を加熱撹拌可能な容器に配合し、100〜
120℃で30〜60分加熱混合して完全に有機酸金属
塩を溶解後、室温に冷却の後、所定量の酸無水物および
テトラフェニルボレート塩および/または三塩化ホウ素
錯体を配合し、均一混合して熱硬化性樹脂組成物を得る
ことができる。
【0034】本発明に係わる絶縁テープは、バインダ樹
脂で絶縁材を補強材に接着したものである。絶縁テープ
は、バインダ樹脂を溶剤に溶解させ、これを絶縁材およ
び補強材に塗工し溶剤を揮発させて作製する。絶縁テー
プの絶縁材としては、マイカ原鉱を薄くはがして得られ
る薄片からなるマイカ箔と、マイカ原鉱またはマイカ箔
の残品などを焼成法、水ジェット法などで処理して細か
い鱗片状とし、これを抄紙してシート状に形成した集成
マイカ箔とが用いられる。絶縁テープの補強材としては
上記マイカ箔を補強できるものであれば特に制限はな
く、例えば、ガラスクロス、ポリエステルフィルム、ポ
リイミドフィルム、ポリエステル不織布などの絶縁性裏
打ち材を用いる。
【0035】本発明の絶縁コイルは、上記絶縁テープを
絶縁被覆を施した素線と組み合わせて所定の形状を形成
したコイル導体上に巻回し、これを含浸タンクの中で真
空乾燥し、絶縁層の揮発性分や空気などを除去した後に
熱硬化性樹脂からなる含浸樹脂を注入して更に加圧して
その巻回層に浸透させ、これを取り出し硬化させること
により絶縁層を形成して得ることができる。また、絶縁
層の外側に固定子鉄心と絶縁コイルの絶縁層との間のコ
ロナ放電を防止するための表面コロナ防止層を形成する
ことも可能である。更に、絶縁コイルと固定子鉄心間の
熱膨張係数の差に起因する剪断応力を緩和するため、絶
縁層の外側に固定子鉄心と離型可能な応力緩和層を形成
することも可能である。
【0036】絶縁コイルの絶縁処理方式は、上記のよう
にコイル単体で樹脂含浸を行いヒートプレスにより加熱
硬化させた後に、固定子鉄心スロットに組み込み結線す
る単体含浸方式と、樹脂含浸前のコイルを固定子鉄心ス
ロットに組み結線した後、これを一括して含浸する下記
全含浸方式とがある。
【0037】全含浸方式とは、コイル導体に上記絶縁テ
ープを巻回した絶縁層を設け、固定子鉄心スロットに収
納し、固定子鉄心と共に上記熱硬化性樹脂を含浸して硬
化し、上記樹脂の硬化物により上記固定子鉄心と一体化
させる方法である。
【0038】硬化促進剤としてテトラフェニルボレート
塩および/または三塩化ホウ素錯体、有機酸金属塩を配
合することにより良好な薄膜部での硬化性と貯蔵安定性
を具備する熱硬化性樹脂組成物が得られる。
【0039】硬化促進剤としてテトラフェニルボレート
塩および/または三塩化ホウ素錯体、有機酸金属塩を配
合した熱硬化性樹脂組成物は良好な薄膜部での硬化性と
貯蔵安定性を具備するため、この熱硬化性組成物からな
る含浸樹脂を用いることにより、信頼性が高く、低コス
トで製造作業性の良い絶縁コイルが得られる。
【0040】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づき具体的に説明
する。本発明はこれら実施例に限定されない。なお、実
施例および比較例中で用いるエポキシ樹脂、酸無水物、
硬化促進剤の略号は下記のとおりである。 テトラフェニルボレート塩 BTEA−TPB:ベンジルトリエチルアンモニウムテ
トラフェニルボレート TEA−TPB:テトラエチルアンモニウムテトラフェ
ニルボレート 2E4MZ−TPB:2―エチル―4―メチルイミダゾ
リウムテトラフェニルボレート DBU−TPB:8−ベンジル−1,8―ジアザビシク
ロ(5,4,0)ウンデセニウムテトラフェニルボレー
ト{商品名:U−CAT5002,サンアプロ(株)社
製} 三塩化ホウ素錯体DY9577:三塩化ホウ素N,N−
ジメチルオクチルアミン錯体{商品名:DY9577,
チバSC社(株)製} 有機酸金属塩 ZnOct:2−エチルヘキサン酸亜鉛{商品名:オク
チル酸亜鉛,日本化学工業(株)社製} ZnNp:ナフテン酸亜鉛{商品名:ナフテン酸亜鉛,
日本化学工業(株)社製} 上記以外の硬化促進剤として DBU:1,8―ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデ
セン―7{商品名:DBU,サンアプロ(株)社製} BTEA―Cl:ベンジルトリエチルアンモニウムクロ
ライド{東京化成(株)社製} TEA―Cl:テトラエチルアンモニウムクロライド
{東京化成(株)社製} 2E4MZ:2―エチル―4―メチルイミダゾール{商
品名:2E4MZ,四国化成工業(株)製} DABCO:1,4−ジアザビシクロ(2,2,2)オ
クタン{東京化成(株)社製} エポキシ樹脂 E825:ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ
当量178){商品名:E825,油化シェルエポキシ
(株)製} YX4000:テトラメチルビフェノール型エポキシ樹
脂(エポキシ当量173){商品名:YX4000,油
化シェルエポキシ(株)社製} MY790:ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキ
シ当量175){商品名:MY−790−1,チバSC
(株)製} E1750:ビスフェノールF型エポキシ樹脂(エポキ
シ当量165){商品名:E1750,油化シェルエポ
キシ(株)社製} 酸無水物 QH―200:メチルテトラヒドロフタル酸無水物(酸
無水物当量166){商品名:QH―200,日本ゼオ
ン(株)社製}
【0041】合成例1(ベンジルトリエチルアンモニウ
ムテトラフェニルボレート) ベンジルトリエチルアンモニウムクロライド(22.7
8g,0.1mol)とテトラフェニルホウ素化ナトリウ
ム(34.22g,0.1mol)をそれぞれ250gの
イオン交換水に溶解させた。テトラエチルアンモニウム
クロライド水溶液中にテトラフェニルホウ素化ナトリウ
ム水溶液をゆるやかに滴下し、撹拌しながら反応させ
た。その後30分間、80℃にて反応溶液を還流した
後、得られた白色の沈殿をろ別した。沈殿物は N, N −
ジメチルスルホオキシドから再結晶し目的とする化合物
を得た。
【0042】合成例2(テトラエチルアンモニウムテト
ラフェニルボレート) テトラエチルアンモニウムクロライド(16.57g,
0.1mol)とテトラフェニルホウ素化ナトリウム
(34.22g,0.1mol)をそれぞれ250gのイ
オン交換水に溶解させた。テトラエチルアンモニウムク
ロライド水溶液中にテトラフェニルホウ素化ナトリウム
水溶液をゆるやかに滴下し、撹拌しながら反応させた。
その後30分間、80℃にて反応溶液を還流した後、得
られた白色の沈殿をろ別した。沈殿物は N, N −ジメチ
ルスルホオキシドから再結晶し目的とする化合物を得
た。
【0043】合成例3(2―エチル―4―メチルイミダ
ゾリウムテトラフェニルボレート) 2―エチル―4―メチルイミダゾール(11.02g,
0.1mol)とテトラフェニルホウ素化ナトリウム
(34.22g,0.1mol)をそれぞれ250gのイ
オン交換水に溶解させた。2―エチル―4―メチルイミ
ダゾール水溶液中にテトラフェニルホウ素化ナトリウム
水溶液をゆるやかに滴下し、撹拌しながら反応させた。
その後30分間、80℃にて反応溶液を還流した後、得
られた乳白色の沈殿をろ別した。沈殿物は蒸留精製アセ
トンから再結晶し目的とする化合物を得た。
【0044】実施例1. (1)熱硬化性樹脂組成物の調製 エポキシ樹脂(商品名:E825)54.4部、酸無水
物硬化剤(商品名:QH―200)45.6部、テトラ
フェニルボレート塩硬化促進剤(DBU−TPB)0.
03部、有機酸金属塩(ZnOct)0.015部を配
合して含浸用の熱硬化性樹脂組成物を得た。
【0045】(2)薄膜部の硬化性評価 アルミシャーレに上記(1)の熱硬化性樹脂組成物を約
2g秤量し、厚さ約200ミクロンメータ−の樹脂層を
作製し、室温から毎分0.36℃の昇温条件で155℃
まで昇温し、155℃で16時間保持し熱硬化性樹脂を
硬化して評価した。硬化性評価は室温で硬化物表面のタ
ック性の有無により行い、この結果をタックがない場合
は○でタックがある場合は×で表1に示した。
【0046】(3)貯蔵安定性試験 上記(1)の熱硬化性樹脂組成物の貯蔵安定性試験は、
温度40℃の恒温槽で約3ケ月間の試験を行い、E型粘
度計{東機産業(株)製}を用い粘度の経時変化を測定
した。判定は熱硬化性樹脂組成物の粘度が500mPa
・sに達する日数とした。この結果を表1に示した。
【0047】(4)樹脂板の作製 樹脂板は、1.0mmのスペーサをセットしたテフロン
テープを張り離型処理したガラス板に、上記(1)の熱
硬化性樹脂を注型して、室温から毎分0.36℃の昇温
条件で155℃まで昇温し、155℃で16時間保持し
熱硬化性樹脂を硬化して評価用の樹脂板を得た。
【0048】(5)樹脂板の誘電正接、体積抵抗測定 誘電正接(tanδ)、体積抵抗の温度依存性は、上記
(4)で作製した、板厚1.0mmの10cm×10c
mの樹脂板を評価サンプルとしてJIS C2103に
準拠して測定を行った。この結果を表1に示した。
【0049】実施例2.DBU−TPBを0.094部
配合した以外は実施例1と同様にして、熱硬化性樹脂組
成物、樹脂板を作製して評価を行った。この結果を表1
に示した。
【0050】実施例3〜9.実施例1で配合したDBU
−TPBのかわりにテトラフェニルボレート塩系硬化促
進剤としてBTEA−TPB、TEA−TPB、2E4
MZ−TPBまたは三塩化ホウ素錯体系硬化促進剤とし
てDY9577を配合した以外は実施例1と同様にし
て、熱硬化性樹脂組成物、樹脂板を作製して評価を行っ
た。この結果を表1に示した。
【0051】
【表1】
【0052】実施例10〜14.硬化促進剤として、テ
トラフェニルボレート塩系硬化促進剤である、DBU−
TPB、BTEA−TPB、TEA−TPB、2E4M
Z−TPBの内の1種類、または三塩化ホウ素錯体系硬
化促進剤であるDY9577を用い、有機酸金属塩系硬
化促進剤としてZnOctのかわりにZnNpを配合し
た以外は実施例1と同様にして、熱硬化性樹脂組成物、
樹脂板を作製して評価を行った。この結果を表2に示し
た。
【0053】実施例15.テトラフェニルボレート塩系
硬化促進剤DBU−TPBに加え三塩化ホウ素錯体系促
進剤DY9577を配合以外は実施例1と同様にして、
熱硬化性樹脂組成物、樹脂板を作製して評価を行った。
この結果を表2に示した。
【0054】実施例16.熱硬化性樹脂組成物としてM
Y790:23.5部、E1750:23.5部、YX
4000:5部およびQH200:48.0部を配合
し、テトラフェニルボレート塩系硬化促進剤DBU−T
PBに加え三塩化ホウ素錯体系促進剤DY9577を配
合した以外は実施例1と同様にして、熱硬化性樹脂組成
物、樹脂板を作製して評価を行った。この結果を表2に
示した。
【0055】
【表2】
【0056】実施例17.熱硬化性樹脂組成物としてM
Y790:23.5部、E1750:23.5部、YX
4000:5部およびQH200:48.0部を配合
し、 DBU−TPBの配合量を0.05部にした以外
は実施例1と同様にして、熱硬化性樹脂組成物、樹脂板
を作製して評価を行った。この結果を表3に示した。
【0057】実施例18〜21.熱硬化性樹脂組成物と
してMY790:23.5部、E1750:23.5
部、YX4000:5部およびQH200:48.0部
を配合し、テトラフェニルボレート塩系硬化促進剤とし
て実施例1で配合したDBU−TPBのかわりにBTE
A−TPB、TEA−TPB、2E4MZ−TPBまた
は三塩化ホウ素錯体系硬化促進剤としてDY9577を
配合した以外は実施例1と同様にして、熱硬化性樹脂組
成物、樹脂板を作製して評価を行った。この結果を表3
に示した。
【0058】
【表3】
【0059】比較例1.有機酸金属塩系硬化促進剤を配
合しない以外は実施例2と同様にして、熱硬化性樹脂組
成物、樹脂板を作製して評価を行った。この結果を表4
に示した。表4から明らかなように、有機酸金属塩系硬
化促進剤を配合せず、テトラフェニルボレート塩系硬化
促進剤のみを配合しているため、実施例2に比較して薄
膜樹脂部分の硬化性が低下している。
【0060】比較例2〜5.有機酸金属塩系硬化促進剤
を配合しない以外は実施例4、6、8、9と同様にし
て、熱硬化性樹脂組成物、樹脂板を作製して評価を行っ
た。この結果を表4に示した。表4から明らかなよう
に、有機酸金属塩系硬化促進剤を配合せず、テトラフェ
ニルボレート塩系硬化促進剤のみを配合しているため実
施例4、6、8、9に比較して薄膜樹脂部分の硬化性が
低下している。
【0061】比較例6〜9.テトラフェニルボレート塩
系硬化促進剤を配合せずDBU、BTEA−Cl、TE
A−Cl、2E4MZを配合した以外は実施例2、4、
6、8と同様にして、熱硬化性樹脂組成物、樹脂板を作
製して評価を行った。この結果を表4に示した。表4か
ら明らかなように、テトラフェニルボレート塩にしてい
ない硬化促進剤を配合しているため、実施例2、4、
6、8に比較して貯蔵安定性が2日と大きく低下した。
【0062】
【表4】
【0063】比較例10、11.テトラフェニルボレー
ト塩系硬化促進剤を配合せず、有機酸金属塩系硬化促進
剤としてZnOct、ZnNpのみを配合した以外は実
施例1と同様にして、熱硬化性樹脂組成物、樹脂板を作
製して評価を行った。この結果を表5に示した。表5か
ら明らかなように、テトラフェニルボレート塩系硬化促
進剤を配合せず、有機酸金属塩系硬化促進剤のみを配合
しているため、薄膜樹脂部分の硬化性が低下している。
【0064】比較例12、13.有機酸金属塩系硬化促
進剤を配合しない以外は実施例17、21と同様にし
て、熱硬化性樹脂組成物、樹脂板を作製して評価を行っ
た。この結果を表5に示した。表5から明らかなよう
に、有機酸金属塩系硬化促進剤を配合せず、テトラフェ
ニルボレート塩系硬化促進剤のみを配合しているため、
実施例17、21に比較して薄膜樹脂部分の硬化性が低
下している。
【0065】比較例14.有機酸金属塩系硬化促進剤の
かわりにDABCOを配合した以外は実施例21と同様
にして、熱硬化性樹脂組成物、樹脂板を作製して評価を
行った。この結果を表5に示した。表5から明らかなよ
うに、有機酸金属塩系硬化促進剤を配合せず、DABC
Oと三塩化ホウ素錯体系硬化促進剤を配合しているた
め、実施例21に比較して薄膜樹脂部分の硬化性が低下
している。更に、貯蔵安定性も実施例21に比較して2
日と大きく低下した。
【0066】
【表5】
【0067】実施例22. (1)全含浸方式による絶縁コイルの作製 図1は、本発明の実施例の絶縁コイルを説明するための
説明図で、絶縁コイルを高圧回転機に用いた場合のスロ
ット出口部を示す。図中、1はケイ素鋼板を積層した固
定子鉄心、2は本発明の実施例の絶縁コイル、3は導
体、4は絶縁層、5はウエッジ、6は中間フィラー、7
は固定子鉄心スロット、8は保護絶縁層である。絶縁コ
イル2は導体3の周りに絶縁テープを所定回数巻回し、
コイルの絶縁層4を形成し、この絶縁層4の表面に、ガ
ラステープを巻回して保護絶縁層8とする。これを鉄心
スロット7へ挿入し、ウエッジ5を打ち込みコイル2を
固定した。しかる後、実施例1で調製した熱硬化性樹脂
組成物を40℃で含浸後、室温から毎分0.36℃の昇
温条件で155℃まで昇温し、155℃で16時間保持
し熱硬化性樹脂を硬化して絶縁コイルを得た。
【0068】(2)単体含浸方式による絶縁コイルの作
製 コイル導体の周りに絶縁テープを所定回数巻回し、対地
絶縁層を形成し、更に保護絶縁層としてガラステープを
巻回し、しかる後、実施例1で調製した熱硬化性樹脂組
成物を40℃で含浸後、金型に挿入して、金型温度15
5℃、圧力20kg/cm2で16時間保持し加熱加圧
して熱硬化性樹脂を硬化して絶縁コイルを得た。
【0069】(3)絶縁コイルの絶縁特性測定 絶縁コイルの絶縁特性は、初期および180℃で16時
間熱劣化後の絶縁コイルの誘電正接―電圧特性(Δtan
δ)(12kV―2kV間の誘電正接の差)および絶縁
破壊電圧(BDV)(1kV/秒の一定昇圧で油中での
測定)測定により得た。これらの結果を表6に示した。 (4)絶縁コイル薄膜樹脂部分の硬化性評価 上記(1)(2)で作製した絶縁コイルの薄膜樹脂部分
で評価した。硬化性評価は室温でタック性の有無により
行い、この結果をタックがない場合は○でタックがある
場合は×で表6に示した。
【0070】実施例23〜42.含浸用熱硬化性樹脂を
実施例2〜21で調整した熱硬化性樹脂組成物を用いた
以外は実施例22と同様にして絶縁コイルを作製して評
価を行った。この結果を表6、7、8に示した。
【0071】
【表6】
【0072】
【表7】
【0073】
【表8】
【0074】比較例15〜19.含浸用熱硬化性樹脂と
して比較例1〜5で調整した熱硬化性樹脂組成物を用い
た以外は実施例22と同様にして絶縁コイルを作製して
評価を行った。この結果を表9に示した。表9から明ら
かなように、有機酸金属塩系硬化促進剤を配合せず、テ
トラフェニルボレート塩系硬化促進剤のみを配合してい
るため実施例23、24、27、29、30に比較して
絶縁コイル薄膜樹脂部分の硬化性が低下している。
【0075】比較例20〜23.含浸用熱硬化性樹脂と
して比較例6〜9で調整した熱硬化性樹脂組成物を用い
た以外は実施例22と同様にして絶縁コイルを作製して
評価を行った。この結果を表9に示した。表9から明ら
かなように、テトラフェニルボレート塩にしていない硬
化促進剤を配合しているため、樹脂の保管中および含浸
中に熱硬化性樹脂組成物の粘度が上昇して細部にまで樹
脂が含浸されなかったため実施例23、24、27、2
9に比較して絶縁コイルの絶縁特性が低下している。ま
た、貯蔵安定性が2日と短いため頻繁な樹脂交換が必要
で絶縁コイルのコストが上昇する。
【0076】
【表9】
【0077】比較例24、25.含浸用熱硬化性樹脂と
して比較例10、11で調整した熱硬化性樹脂組成物を
用いた以外は実施例22と同様にして絶縁コイルを作製
して評価を行った。この結果を表10に示した。表10
から明らかなように、テトラフェニルボレート塩系硬化
促進剤を配合せず、有機酸金属塩系硬化促進剤のみを配
合しているため、実施例22に比較して絶縁コイル薄膜
樹脂部分の硬化性が低下している。
【0078】比較例26、27.含浸用熱硬化性樹脂と
して比較例12、13で調整した熱硬化性樹脂組成物を
用いた以外は実施例22と同様にして絶縁コイルを作製
して評価を行った。この結果を表10に示した。表10
から明らかなように、有機酸金属塩系硬化促進剤を配合
せず、テトラフェニルボレート塩系硬化促進剤のみを配
合しているため、実施例38、42に比較して絶縁コイ
ル薄膜樹脂部分の硬化性が低下している。
【0079】比較例28.含浸用熱硬化性樹脂として比
較例14で調整した熱硬化性樹脂組成物を用いた以外は
実施例22と同様にして絶縁コイルを作製して評価を行
った。この結果を表10に示した。表10から明らかな
ように、有機酸金属塩系硬化促進剤を配合せず、DAB
COと三塩化ホウ素錯体系硬化促進剤を配合しているた
め、実施例42に比較して絶縁コイル薄膜樹脂部分の硬
化性が低下している。更に、DABCOを配合している
ため樹脂保管中および含浸中に熱硬化性樹脂組成物の粘
度が上昇して細部にまで樹脂が含浸されず実施例42に
比較して絶縁コイルの絶縁特性が低下している。また、
貯蔵安定性が2日と短いため、頻繁な樹脂交換が必要で
絶縁コイルのコストが上昇する。
【0080】
【表10】
【0081】
【発明の効果】本発明に係る第1の熱硬化性樹脂組成物
は、(A)分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポ
キシ樹脂、(B)液状の環状酸無水物、(C)テトラフ
ェニルボレート塩および/または三塩化ホウ素錯体、
(D)有機酸金属塩を含有してなるもので、良好な薄膜
部での硬化性と貯蔵安定性を具備するという効果があ
る。
【0082】本発明に係る第2の熱硬化性樹脂組成物
は、上記第1の熱硬化性樹脂組成物において、テトラフ
ェニルボレート塩および/または三塩化ホウ素錯体が樹
脂組成物全体の0.005〜1.0重量パーセント、有
機酸金属塩が樹脂組成物全体の0.005〜1.0重量
パーセントからなるもので、良好な薄膜部での硬化性と
貯蔵安定性を具備するという効果がある。
【0083】本発明に係る第3の熱硬化性樹脂組成物
は、上記第1または第2の熱硬化性樹脂組成物におい
て、テトラフェニルボレート塩が4級アミン化合物また
はイミダゾール化合物または1,8―ジアザビシクロ
(5,4,0)ウンデセン―7化合物とテトラフェニル
ボレートの塩からなるもので、良好な薄膜部での硬化性
と貯蔵安定性を具備するという効果がある。
【0084】本発明に係る第4の熱硬化性樹脂組成物
は、上記第1または第2の熱硬化性樹脂組成物におい
て、三塩化ホウ素錯体が三塩化ホウ素N,N−ジメチル
オクチルアミン錯体からなるもので、良好な薄膜部での
硬化性と貯蔵安定性を具備するという効果がある。
【0085】本発明に係る第1の絶縁コイルは、コイル
導体、およびこの導体に、絶縁材を補強材にバインダ樹
脂で接着してなる絶縁テープを巻回し熱硬化性樹脂を含
浸して硬化した絶縁層を備た絶縁コイルにおいて、上記
熱硬化性樹脂が、上記第1ないし上記第4の熱硬化性樹
脂組成物からなるもので、信頼性が高く、低コストで製
造作業性の良いという効果がある。
【0086】本発明に係る第2の絶縁コイルは、コイル
導体に、絶縁材を補強材にバインダ樹脂で接着してなる
絶縁テープを巻回した絶縁層を設け、固定子鉄心スロッ
トに収納され、固定子鉄心と共に熱硬化性樹脂を含浸し
て硬化し、この熱硬化性樹脂の硬化物により上記固定子
鉄心と一体化される絶縁コイルにおいて、上記熱硬化性
樹脂が、上記第1ないし上記第4の熱硬化性樹脂組成物
からなるもので、信頼性が高く、低コストで製造作業性
の良いという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の絶縁コイルを説明するための
説明図である。
【符号の説明】
1 固定子鉄心、2 絶縁コイル、3 導体、4 絶縁
層、5 ウエッジ、6 中間フィラー、7 固定子鉄心
スロット、8 保護層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤岡 弘文 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 山本 茂之 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 村山 雅一 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 宮本 文行 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 4J002 CD041 DK007 EF126 EG008 GQ01 4J036 AC01 AC02 AC08 AC15 AD08 AD09 AD10 AF06 AG00 DA06 DB21 DC19 GA06 GA11 JA05 5H604 AA08 BB01 BB03 BB14 CC01 CC05 CC13 CC16 DA15 DB03 PB03

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)分子中に2個以上のエポキシ基を
    有するエポキシ樹脂、(B)液状の環状酸無水物、
    (C)テトラフェニルボレート塩および/または三塩化
    ホウ素錯体、(D)有機酸金属塩を含有してなることを
    特徴とする熱硬化性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 テトラフェニルボレート塩および/また
    は三塩化ホウ素錯体が樹脂組成物全体の0.005〜
    1.0重量パーセント、有機酸金属塩が樹脂組成物全体
    の0.005〜1.0重量パーセントであることを特徴
    とする請求項1に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 テトラフェニルボレート塩が4級アミン
    化合物またはイミダゾール化合物または1,8―ジアザ
    ビシクロ(5,4,0)ウンデセン―7化合物とテトラ
    フェニルボレートの塩であることを特徴とする請求項1
    または請求項2に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 三塩化ホウ素錯体が三塩化ホウ素N,N
    −ジメチルオクチルアミン錯体であることを特徴とする
    請求項1または請求項2に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 コイル導体、およびこの導体に、絶縁材
    を補強材にバインダ樹脂で接着してなる絶縁テープを巻
    回し熱硬化性樹脂を含浸して硬化した絶縁層を備た絶縁
    コイルにおいて、上記熱硬化性樹脂が、請求項1ないし
    請求項4に記載の熱硬化性樹脂組成物であることを特徴
    とする絶縁コイル。
  6. 【請求項6】 コイル導体に、絶縁材を補強材にバイン
    ダ樹脂で接着してなる絶縁テープを巻回した絶縁層を設
    け、固定子鉄心スロットに収納され、固定子鉄心と共に
    熱硬化性樹脂を含浸して硬化し、上記熱硬化性樹脂の硬
    化物により上記固定子鉄心と一体化される絶縁コイルに
    おいて、上記熱硬化性樹脂が、請求項1ないし請求項4
    に記載の熱硬化性樹脂組成物であることを特徴とする絶
    縁コイル。
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