JP2000233466A - 積層体 - Google Patents

積層体

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JP2000233466A
JP2000233466A JP11035518A JP3551899A JP2000233466A JP 2000233466 A JP2000233466 A JP 2000233466A JP 11035518 A JP11035518 A JP 11035518A JP 3551899 A JP3551899 A JP 3551899A JP 2000233466 A JP2000233466 A JP 2000233466A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造時或いは高温下で保管後にカードに反り
が発生しないカード等の積層体を提供する。 【解決手段】 少なくとも第一の基板、接着剤層及び第
二の基板が積層されている積層体において、該第一の基
板と該第二の基板の熱膨張係数が異なり、且つ該接着剤
の100%伸び荷重がlg/mm2 〜100g/mm2
である積層体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は積層体に関し、特に
異種材料からなる2枚のシートを接着剤で貼り合わせて
なるカード状記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、多量の情報を貯蔵する手段とし
て、光によって情報の記録及び/又は再生を行なう光記
録媒体が提案されている。そして従来、光を用いて行な
う方法として、例えばオプティカル・エンジニアリング
(Optical Engineering),Vo
l.15,No.2,March−April,197
6、pp.99〜 の“レビュー アンド アナリシス
オブ オプティカル レコーディング メディア(R
eview and Analysis of Opt
ical Recording Media)”に記載
されている様に、光ビーム、例えばレーザー光を光記録
媒体の記録層へ照射する事により記録層に変形や孔を生
じさせるタイプやバブルを形成させるタイプ、及び光学
的性質を変化させるタイプ等が知られている。
【0003】そして、記録層に用いられる材料として、
例えばTe,Bi,Sn,Sb,In等の低融点金属や
シアニン系、スクワリウム系、フタロシアニン系、テト
ラデヒドロコリン系、ポリメチン系、ナフトキノン系、
ベンゼンジチオールニッケル錯体等の染・顔料(有機色
素)、及びこれら有機色素と金属との複合系の材料が知
られている。
【0004】有機色素記録媒体は、溶媒塗布法により基
板上に記録層として形成することができ、真空蒸着法で
形成される低融点金属化合物よりも、量産性に優れてい
る。
【0005】有機色素を記録層に用いた光記録媒体の記
録ピット部では、例えば有機色素の熱分解による脱色に
よって反射率が低下し、かつ記録ピット部の変形による
光学的散乱の効果によって、記録ピット部における情報
再生レーザ光の反射光量が変化するために、記録情報を
感知することができる。
【0006】ところで、近年光記録媒体には、記録・再
生装置の小型化の要求に伴って、より薄くすることが求
められており、又カード状の外形を有する光カードは、
ISO/IECの規格によって0.68〜0.84mm
の厚さとすることが要求されている。
【0007】一方、光記録媒体の基板表面のゴミやキズ
の記録・再生への影響を少なくするためには、基板の厚
みはできるだけ厚い方が有利であり、通常0.4〜0.
6mm程度の厚みが適している。また、保護基板は0.
15〜0.4mm程度の厚みが要求されている。したが
って、上記の厚みの光カードを得るためには、所謂エア
ーギャップ構造、即ち基板上に設けられた記録層上に厚
み0.5〜1mm程度の中空部を設け、その上に保護基
板を積層した構成とすることは困難である。従って、光
カード等の薄型の光記録媒体に於ては、記録層上に保護
基板が接着層を介して積層されてなる密着構造のものが
採用されている。
【0008】また本願出願人は特開平1−146144
号公報にて、有機色素記録層にダメージをあたえにくい
接着剤として、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレ
ン−アクリル酸エステル共重合体またはエチレン−無水
マレイン酸−アクリル酸三元共重合体を主成分とする接
着剤を用いた光記録媒体を開示している。さらに、該接
着剤が、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−ア
クリル酸エステル共重合体、エチレン−メタクリル酸共
重合体及びエチレン−メタクリル酸エステル共重合体か
ら選ばれる少なくとも1つの共重合体を含有し、かつ該
接着剤のビカット軟化点が65℃以上95℃以下である
ことを特徴とする光記録媒体を提案している。いずれの
場合も有機色素記録層に直接接する接着剤としては、ホ
ットメルト接着剤を用いることが提案されている。
【0009】一方、近年種々のカード状情報記録媒体が
開発され使用されている。カードとしては、エンボス情
報、マシーンリーダブルゾーン(MRZ)の上に形成さ
れた光学的に読みと取ることのできる文字等のキャラク
ター情報、バーコード情報、磁気メモリ、ICメモリま
たは光記録メモリからなる情報を有するカード、例え
ば、エンボスカード、OCR付きカード、バーコード付
きカード、磁気カード、ICカード等があり、これらを
光カードと組み合わせたハイブリッドカードの開発も行
われつつある。
【0010】例えば、光カードの大記録容量、非接触で
記録再生が可能であるため寿命が長い等の優れた特徴
と、ICカードの、記録情報の書き換え可能、セキュリ
ティ性が高い等の優れた特徴を生かした(IC+光)カ
ードが、特開昭61−103287号公報に開示されて
いる。
【0011】ICカードは、接触型と非接触型に分類さ
れ、接触型のICカードの場合、ICの端子がカードの
表面に配置する必要があるのに対し、非接触型のICカ
ードの場合、電磁波で情報のやり取りを行うためICの
端子を必要としない。
【0012】そのため、接触型のICカードはICの端
子に静電気が接触することでICチップの破壊が発生す
るが、非接触型のICカードでは、端子がないことから
静電気破壊が発生することがなく高い信頼性を得ること
ができる。
【0013】非接触IC部と光記録部を有するハイブリ
ッドカードは、図3に示されるように光記録面側を上に
して、ハードコート層31、透明基板32、光記録層3
3、(以下、上記31、32、33で構成されたものを
光記録部形成シートと称する)、第1の接着層34、I
C保持基板35、ICチップ37、コンデンサ、配線及
びコイル36、第2の接着層38、そして保護基板39
の順で構成されているものが知られている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】光・非接触ICハイブ
リッドカードのカード厚みを、ISO/IEC7810
で定められたID−1カードの規格を満足するように作
成するためには、光・非接触ICハイブリッドカードの
厚みは0.68mm〜0.84mmの範囲に設定されな
ければならない。
【0015】光・非接触ICハイブリッドカードを、光
記録部形成シートおよび非接触ICモジュールを形成し
たシート(以後、非接触ICシートと略す)の積層体で
形成する場合において、光記録部形成シートの厚さは、
透明基板の厚みISO/IECll693により、0.
4mmとなる。また、光記録部形成シートと非接触IC
シートとの積層には、厚さ0.05mm〜0.15mm
の接着剤が必要である。
【0016】従って、非接触ICシートの厚さは0.1
3mm〜0.39mmである必要がある。非接触ICシ
ートに用いられるICチップ、コンデンサ、コイルは、
厚みが0.05〜0.lmm程度であり、これらICチ
ップ、コンデンサ、コイルを少なくとも2枚のプラスチ
ックシート材料で挟み込んだ構造をなしている。非接触
ICシートの厚みが、0.13mm〜0.39mmにな
る為には、1枚のプラスチックシート材料の厚みは0.
05〜0.2mm程度である必要がある。
【0017】0.lmm程度の厚みのプラスチックシー
ト材料を用いて光・非接触ICハイプリッドカードを生
産する場合、シートの厚さが薄いためにシートの機械的
強度が大きい事及びコストの安いことが望まれる。一般
に安価で引っ張り強度の高いシート材料として、PET
やPEN(ポリエチレンナフタレート)が使用されてい
る。
【0018】一方、光記録部形成シートは、光学的に透
明性が高く、複屈折が小さいことが要求され、PC(ポ
リカーボネート樹脂)、PMMA(ポリメチルメタクリ
レート樹脂)が用いられている。
【0019】PC又はPMMAの透明基板を用いた「光
記録部形成シート」と、PET又はPENなどの機械強
度の高いシートを用いた「非接触ICシート」を積層す
るために、接着剤として従来知られているホットメルト
接着剤を用いると、積層工程での温度80〜140℃で
の熱ラミネート工程又は熱プレス工程で、カードの反り
が発生し、カードそり量がISO/IEC7810のカ
ード規格を満足しないといった問題があった。
【0020】カードの反りはPC基板とPET基板の熱
膨張係数の差が大きいために生じる。具体的には熱膨張
係数が2倍程度異なるためにカードの反りが発生する。
この対策として、基板を加熱して貼り合わせる段階で、
予め反りの発生する方向と反対方向に反らせて冷却する
ことで、冷却後の反りを無くす方法がある。
【0021】また、感圧接着剤を用い低温で貼り合わせ
る方法を用いることで、貼り合わせる2種類の基板の熱
膨張/熱収縮が起きない条件で基板を貼り合わせて、製
造時の基板の反りを防止する方法もある。
【0022】しかし、これらの製造方法で得られるハイ
ブリッドカードは、自動車のダッシュボード等、極度に
高温になるところにカードが保管されると、カードが常
温に戻った時に反ってしまうといった欠点があった。
【0023】一方、クレジットカード等に見られる一般
のカードは塩化ビニル樹脂製であり、個人情報や顔写真
等をカード発行時にポスト印刷できる昇華転写型のプリ
ンターやエンボス装置など、周辺の技術が整っている。
光カードに於いても、これらの高品位な印刷を可能にす
るために、またエンボスを施すことを可能とするため
に、塩化ビニル樹脂を保護基板として光記録部形成シー
トと貼り合わせる場合がある。
【0024】このように、光カード基板に塩化ビニル樹
脂製シートを貼り合わせた光カードなど、異種材料の材
料を貼り合わせてなる光カードでは、同様の原因で製造
時、又は高温下に保管されることで反りが発生するとい
った欠点があった。
【0025】本発明者等は、鋭意検討の結果、光カード
の接着剤層に使用する接着剤の特性が、基板の反りに関
与することを見いだし、本発明に至った。すなわち、本
発明は、上記のような従来の欠点に鑑みてなされたもの
であり、積層体として、例えば光カードにおいて、異種
材料の基板をホットメルト等の接着剤で熱をかけて貼り
合わせても、製造時或いは高温下で保管後にカードに反
りが発生しないようなカード等の積層体を供給すること
を目的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】本発明は、少なくとも第
一の基板、接着剤層及び第二の基板が積層されている積
層体において、該第一の基板と該第二の基板の熱膨張係
数が異なり、且つ該接着剤の100%伸び荷重がlg/
mm2〜100g/mm2であることを特徴とする積層体
である。
【0027】該第一の基板が光記録層を備え、該光記録
層への情報の記録、該光記録層からの情報の読み出しま
たはその両方を行なう光に対して透明であるのが好まし
い。該接着剤の100%伸び荷重をA(g/mm2)、
該接着剤の厚さをB(mm)としたとき、A/Bが下記
式(1)で示される関係を有するのが好ましい。
【0028】
【数3】 前記A/Bが下記式(2)で示される関係を有するのが
好ましい。
【0029】
【数4】 該第一の基板の熱膨張係数をa(cm/cm・℃)、該
第二の基板の熱膨張係数をb(cm/cm・℃)とした
ときにa/bが1.5以上であるのが好ましい。
【0030】該第一の基板の熱膨張係数をa(cm/c
m・℃)、該第2の熱膨張係数をb(cm/cm・℃)
としたときにa/bが0.7以下であるのが好ましい。
該第一の基板がポリカーボネート樹脂からなり、該第二
の基板がポリエチレンテレフタレート、塩化ビニル、ポ
リスチレン、ABS樹脂及びその混合物から選ばれる樹
脂からなるのが好ましい。
【0031】該第二の基板が、2枚のポリエチレンテレ
フタレートシートの間にICチップ、アンテナコイル及
び導電性配線を備えた非接触ICモジュールを備えてい
るのが好ましい。該積層体がカード形状を有するもので
あるのが好ましい。該積層体が0.84mm以下の厚さ
を有しているのが好ましい。
【0032】
【発明の実施の形態】本発明の積層体は、例えば非接触
ICカード、光カード、光記録媒体、ICカード、磁気
ストライプカードおよび、これら機能を複合したハイブ
リッドカード等のカードに適用される。以下、積層体の
例として、これらのカードを例示して本発明を説明す
る。
【0033】上記目的を達成するため、本発明は、少な
くとも、第一の基板/接着剤層/第二の基板が積層され
てなるカードにおいて、該第一の基板と、該第二の基板
の熱膨張係数が異なり、かつ該接着剤の100%伸び荷
重がlg/mm2以上100g/mm2以下であることを
特徴とする厚み0.840mm以下のカードである。
【0034】更に本発明に係わるカードは、該第一の基
板が透明基板であり、該接着剤と接する側には光記録層
が設けられていることを特徴とする。
【0035】更に本発明に係わるカードは、該接着剤の
100%伸び荷重をA(g/mm2)、該接着剤の厚み
をB(mm)としたとき、比A/Bが下記式(1)の不
等式
【0036】
【数5】 を満足する接着剤を用いたことを特徴とする。
【0037】更に本発明に係わるカードは、該接着剤の
100%伸び荷重をA(g/mm2)、該接着剤の厚み
をB(mm)としたとき、比A/Bが下記式(2)の不
等式
【0038】
【数6】 を満足する接着剤を用いたことを特徴とする。
【0039】更に本発明に係わるカードは、該第一の基
板の熱膨張係数をa(cm/cm・℃)、該第二の基板
の熱膨張係数をb(cm/cm・℃)としたとき、比a
/bが1.5以上、又は0.7以下であることを特徴と
する。
【0040】更に本発明に係わるカードは、該透明基板
がポリカーボネート、該第二の基板がポリエチレンテレ
フタレート、塩化ビニル、ポリスチレンまたはABS樹
脂からなることを特徴とする。
【0041】更に本発明に係わるカードは、該第二の基
板が少なくとも2枚のポリエチレンテレフタレートの間
に接着剤を介して、ICチップ、アンテナコイル、導電
性配線がなされた非接触ICモジュールを積層してなる
非接触ICカードの機能を有する基板であることを特徴
とする。
【0042】以下に図を用いて本発明を詳細に説明す
る。図1は、本発明に係る積層体として光カード、特に
光・非接触ICハイブリッドカードの一例を示す断面図
である。図1に於て、本発明の積層体として光カード
は、第一の基板21と第二の基板23が接着剤層22を
介して積層されている。第一の基板21は、透明基板2
の第1の面にハードコート層1が形成され、該透明基板
2のプリフォーマットが形成された第2の面の上に設け
られた光記録層3からなる。第二の基板23は、IC保
持基板5、ICチップ7、コンデンサ、配線及びコイル
6、第2の接着剤層8、保護基板層9の順で積層して構
成されている。該第一の基板21と該第二の基板23は
異なった材料からなり熱膨張係数が異なる。10は非接
触IC記録部記録再生装置、11は非接触IC記録部記
録再生用コイル、12は光記録部記録再生用ビームアク
チュエータを示す。
【0043】本発明に用いられる接着剤層22の接着剤
は、100%伸び荷重がlg/mm 2〜100g/mm2
の接着剤である。この様な範囲とした場合、カードに熱
ラミネートを施しても、ISO/IEC7810で規格
されているカードの反りの上限である1.5mmを超え
てしまうことがない。即ち、熱膨張率の異なるPC/P
ET基板に接着剤を介し、熱を掛けて貼り合わせても基
板に反りは殆どなく、また、たとえカード作成後に熱が
加えられたとしても、カードには新たな反りが発生する
ことも有効に抑えられる。
【0044】なお、接着剤の100%伸び荷重の値は、
JIS K7127に従って求められる規定ひずみ量を
100%としたときの引張応力の値を100%伸び荷重
とした。
【0045】特に、本発明では、基板に熱をかけること
で発生する基板の反り量が、接着剤の伸び率及び接着剤
の厚みと密接な関係にあることを見いだした。例えば、
ある接着剤Xに対し伸び率が1/2倍の接着剤Yであっ
ても、接着剤Yの厚みが2倍になれば元の接着剤Xと同
様の反り防止効果があることを見いだした。
【0046】すなわち、接着剤の100%伸び荷重A
(g/mm2)と接着剤の厚みB(mm)の間に、下記
関係式(1)
【0047】
【数7】 が成り立つとき、カードの反りをISO/IECで定め
られた規格を満足することができ、特に下記関係式
(2)
【0048】
【数8】 が成り立つとき、実質上、基板の反りが発生しないこと
を本発明者らは見いだした。
【0049】本発明に用いられる接着剤は、光記録層へ
の影響が極めて少ないエチレン−アクリル酸共重合体、
エチレン−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−メ
タクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸エステル
共重合体から選ばれる少なくとも1つの共重合体を含有
する無溶剤タイプのホットメルト接着剤が好適である。
【0050】接着剤フィルムの伸び率の調整には溶剤を
用いず、分子量の異なるポリオレフィン樹脂を混合して
調整する。反応性ホットメルト接着剤を用いる場合には
架橋剤の配合比で調整しても良い。
【0051】接着剤に添加する添加剤としては、例えば
粘着付与剤や軟化剤が挙げられ、粘着付与剤としては、
例えばロジン、重合ロジン、水素添加ロジン、ロジンエ
ステル等の天然樹脂及びその変成品、脂肪族化合物、脂
環式化合物、芳香族、石油樹脂、テルペン樹脂、テルペ
ン・フェノール樹脂、水素添加テルペン樹脂、クマロン
樹脂などが挙げられる。また、軟化剤としては、例えば
プロセスオイル、パラフィンオイル、ヒマシ油、ポリブ
デン、低分子量ポリイソプレン等が挙げられる。
【0052】更に、本発明の接着剤には記録層との相互
作用を生じず、かつ上記物質の物性を変化させない範囲
で必要に応じて紫外線吸収剤等を添加しても良い。
【0053】また、感圧接着剤を用いる場合には、ゴム
系粘着材、又はアクリル系粘着材が好ましい。特に、記
録層に有機色素を用いた場合、有機色素記録層の保存耐
久性はアクリル系粘着材が好ましい。
【0054】アクリル系粘着材は、分子量が10万〜2
00万程度のアクリル系重合体を主成分として含有す
る。これら重合体を構成するモノマーは、(メタ)アク
リル酸モノマー、又はアルキル基の炭素数が2〜12程
度の(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーが適
当である。たとえば、アクリル酸、メタクリル酸、無水
アクリル酸、無水メタクリル酸、アクリル酸エチル、ア
クリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸イソ
プロピル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸2−
エチルヘキシルなどが用いられる。ガラス転移温度調整
のために酢酸ビニル、メタクリル酸、アクリル酸、メタ
クリル酸メチル、アクリルニトリルなどを主成分に対し
て1〜10重量%添加する。
【0055】ゴム系粘着材としては、天然ゴム系、スチ
レン−ブタジエン−ランダム共重合体系、ブチルゴム、
ポリイソブチレン系の粘着材が用いられる。
【0056】光記録層に記録層を保護する層を設ける場
合には特に接着剤の材料は限定されず、公知のあらゆる
接着剤を使用することができる。
【0057】本発明においては、第二の基板として非接
触IC記録層を有するシートを用いることができる。以
下に非接触IC記録層を有するシートの製造方法を説明
する。
【0058】(非接触IC記録層を有するシートの製造
方法)ICモジュールは、図2に示す様に、例えば以下
の方法によって製造することができる。具体的には図2
(a)に示す様に導電性印刷により配線部109、コイ
ル107が形成されたICモジュール基板117−1
と、コンデンサ105が実装され、ICチップ103
が、その接続端子が配線部109と対向する様に実装さ
れたICモジュール基板117−2とを、厚み方向にの
み電流を流す異方導電性接着フィルム(例えば、商品
名:アニソルム;日立化成工業株式会社製等)125を
用いて貼り合わせてICモジュール127を形成する
(図2(b))。次いで、ICモジュール基板117−
2の外側表面に保護層123を接着層121を介して貼
り合せる(図2(c))。
【0059】この様にICチップの接続端子と配線部と
が対向する様に2枚のICモジュール基板117−1及
び117−2に各々配置しこれらを異方導電性接着剤で
結合することで、配線部とICチップの接続端子を導通
させた構成は、ICモジュールが折り曲げられた時に
も、ICチップの接続部と配線部とが断線することが少
なく、接続の信頼性が高い点で、薄型ICモジュールに
適した構成である。ここでICモジュール基板117−
1、117−2としては、50〜150μm程度で厚さ
でもICチップやコンデンサの実装に耐え、表面に導電
性インクを用いて配線部の形成が可能な材料が好適に用
いることができる。具体例としてポリエチレンテレフタ
レート、ポリカーボネートフィルムやポリイミドフィル
ム等が挙げられる。また実装されるICチップやコンデ
ンサとしては、例えば厚さが例えば0.5〜200μm
のものを選択して用いることが好ましい。
【0060】ICモジュール127と保護層123を結
合する接着剤としては所定の接着力で両者を結合するこ
とができるものであれば、特に限定されるものでない。
また光記録層113及び透明基板111を通して目視認
識可能な可視情報を光記録部を透して認識できる様にす
る場合には、該保護層123の内側表面の光記録部に相
当する位置に、予め印刷によって該可視情報110を構
成する印刷層を設けておくことが好ましい。
【0061】(保護基板)本発明においては、第二の基
板として保護基板を用いることができる。本発明の光カ
ードの保護基板としては、上記非接触IC記録部形成シ
ートの他、塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、
ポリスチレンまたはABS樹脂等を保護層として用いる
ことができる。なお、保護基板の部分には、接触型IC
メモリ、光記録情報以外の情報部、例えば、磁気情報、
エンボス情報等を設けても何ら差し支えはない。
【0062】次に上記したような方法によって得られる
薄型ICモジュールの第二の基板を、以下で作成する光
記録層を備えた透明基板からなる第一の基板と貼り合せ
る。
【0063】以下に第一の基板として、光記録層を担持
した透明基板の製造方法を説明する。
【0064】(光記録層を担持した透明基板の製造方
法)透明基板の表面には、光記録・再生時のトラックサ
ーボの為のトラック溝や、ROMとしての情報を表すピ
ット等を含むプリフォーマットを形成し、ついで該表面
に光記録層を形成する。
【0065】該透明基板としては、少なくとも光記録層
の記録・再生光ビームに対して透明なものが好ましく、
また該透明基板を通して可視情報を目視認識可能なよう
にする構成とする場合には、可視光に対しても透明なも
のとすることが好ましい。透明基板に用いられる材料の
例としては、例えばビスフェノールA型ポリカーボネー
ト樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン
テレフタレート、ポリスチレン、ポリスルフォン、アモ
ルファスポリオレフィン樹脂等が挙げられる。
【0066】光記録層の材料としては、光記録材料とし
て使用可能な材料を用いることができる。具体的には、
有機色素、金属、金属酸化物、銀塩化合物及びその混合
物が用いられ、例えばTe,Bi,Sn,Sb,In等
の低融点金属やシアニン系、スクワリウム系、フタロシ
アニン系、テトラデヒドロコリン系、ポリメチン系、ナ
フトキノン系、ベンゼンジチオールニッケル錯体等の染
・顔料(有機色素)、及びこれら有機色素と金属との複
合系の材料を用いることができる。
【0067】そして光記録部にも可視情報を表示する場
合には光記録層が可視光透過性を示す有機色素を用いる
ことが好ましい。光記録層の形成方法としては、例えば
真空堆積法(蒸着、スパッタリング等)や湿式塗布法等
が挙げられる。
【0068】湿式塗布法とは、有機溶剤、例えば、エタ
ノール、イソプロピルアルコール、ジアセトンアルコー
ル等に有機色素を溶解して塗布・乾燥する方法である。
【0069】溶媒塗布可能な色素としては下記構造のポ
リメチン色素が好ましい。
【0070】
【化1】 または
【0071】
【化2】 [式中において、R1およびR2は、H−、−N(C
32、−N(C372または−N(C492であ
る。]
【0072】また、前記の基板を溶解しない溶媒可溶性
色素として、下記のA、B、C、D、Eなどを挙げるこ
とができる。
【0073】A.商品名 NK l414 インドレニ
ン系シアニン色素。(株式会社 日本感光色素研究所
製) 化学名 3,3−ジメチル−1−エチル−2−[7−
(3,3−ジメチル−1−エチル−2−インドリニリデ
ン)−1,3,5−ヘプタトリエニル]−3H−インド
リウムアイオダイド
【0074】
【化3】
【0075】B.商品名 NK l666 チアゾール
系シアニン色素。(株式会社 日本感光色素研究所製) 化学名 3−エチル−2−[7−(3−エチル−2−ベ
ンゾチアゾリニリデン)−1,3,5−ヘプタトリエニ
ル]ベンゾチアゾリウムブロマイド(3,3′−ジエチ
ル−2,2′−チアトリカルボシアニンブロマイド)
【0076】
【化4】
【0077】C.商品名 NK l25 インドレニン
系シアニン色素。(株式会社 日本感光色素研究所製) 化学名 1,3,3,−トリメチル−2−[7−(1,
3,3−トリメチル−2−インドリニリデン)−1,
3,5,−ヘプタトリエニル]−3H−インドリウム
アイオダイド
【0078】
【化5】
【0079】D.商品名 NK 2014 ベンゾイン
ドレニン系シアニン色素。(株式会社 日本感光色素研
究所製) 化学名 1,1,3−トリメチル−2−[7−(1,
1,3−トリメチルベンズ[e]インドリン−2−イリ
デン)−1,3,5−ヘプタトリエニル]−lH−ベン
ズ[e]インドリウムパークロレート
【0080】
【化6】
【0081】その他の基板を溶解しない溶媒可溶なシア
ニン色素としては特願昭57−182589号、特願昭
57−177776号等に記載されている色素を挙げる
ことができる。
【0082】基板を溶解しない溶媒可溶なポリメチン系
色素としては下記の構造式で示されるポリメチン系色素
が知られている。
【0083】E.商品名 NK l23 キノリウム系
シアニン色素。(株式会社日本感光色素研究所製) 化学名 3−エチル−2−[7−(3−エチル−2−ナ
フト[1,2−d〕チアゾリニリデン)−1,3,5−
ヘプタトリエニル〕ナフト[1,2−d〕チアゾリウム
アイオダイド(3,3′−ジエチル−2,2′−(4,
5,4′,5′−ジベンゾ)チアトリカルボシアニンア
イオダイド)
【0084】
【化7】
【0085】更にその溶解度は一般的に1〜20重量%
であり、好ましくは3〜10重量%である。
【0086】ただし溶解性が著しく良い、例えば30重
量%以上になるような色素にあっては、長期間保存、あ
るいは高温高湿雰囲気中での保存において色素の反射率
の低下が起ることがある。
【0087】また、色素の耐光性を改良するために色素
記録層の中に耐光性改良材を5〜30重量%含有するこ
とができる。記録層に含有される耐光性改良材として
は、下記の構造のアミニウム塩、ジイモニウム塩、金属
錯体を用いることが出来る。
【0088】
【化8】 (式中、R5、R6は水素原子または低級アルキル基、X
- 1は酸イオン、Aは
【0089】
【化9】 を示す。但しnは1又は2の整数である。)で表される
化合物が挙げられる。
【0090】また上記の一般式(3),(4)式の骨格
に於て、Nの置換基のR5、R6をアルコキシアルキル基
(例えばメトキシエチル基など)、アルケニル基(例え
ばプロペニル基など)、アルキニル基(例えばプロパギ
ル基など)、更には環式アルキル基(例えばシクロペン
チル基など)を有する物質を用いることも可能である。
【0091】さらに、下記の(5)〜(9)式に示され
る金属錯体を使用することも可能である。
【0092】
【化10】
【0093】
【化11】
【0094】ただし、この式においてR11ないしR14
同一かまたは異なっていてもよく、それぞれ置換された
あるいは置換されていないアルキル基、アリール基また
はアミノ基を表わし、R15ないしR18は同一かまたは異
なっていても良く、それぞれ水素原子、ハロゲン原子ま
たは置換されたあるいは置換されていないアルキル基ま
たはアミノ基を表わし、Mはニッケル、コバルト、マン
ガン、銅、パラジウムおよび白金から選択された遷移金
属を表わす。
【0095】そのカードの光記録層3に含有される耐光
性改良材の含有量は色素の全含有量に対して通常は5〜
30重量%、好ましくは反射率の低下を引き起こしにく
い5〜25重量%が好ましい。
【0096】
【実施例】以下、実施例を用い本発明を詳細に説明す
る。
【0097】実施例1 (非接触IC記録部を形成するシートの作製)ポリエチ
レンテレフタレート(PET)のシートで非接触ICチ
ップ、コイル、コンデンサーを挟み込んだ構成をした厚
さ0.25mmの非接触ICシート(日立製作所社製)
の一方の表面に感圧接着剤としてアクリル系の粘着材X
A602−1に架橋剤コロネートL55を1重量%加え
たもの(いずれも、日立化成ポリマー社製)をロールコ
ーターで塗布し、80℃で2分間乾操した。接着剤の1
00%伸び荷重は15g/mm2、感圧接着剤の厚さは
80μmであった。
【0098】(光記録部を形成する透明基板の作製)4
00μm厚のプリフォーマットが形成されたポリカーボ
ネート樹脂基板のグルーブのない側にウレタンアクリレ
ート系紫外線硬化型樹脂(商品名:ユニデイック;大日
本インキ化学(株)社製)を厚さ4μmにスピンコート
し、UVランプ(80W/cm)を用いて硬化させて透
明なハードコート層を形成した。
【0099】次に、下記構造式で示されるポリメチン
色素75重量部に、耐熱改良材として下記構造式で示
されるアミニウム塩化合物25重量部の色素混合物を色
素溶媒に対して3重量%になるように溶媒であるジアセ
トンアルコールに溶解し色素塗布液とした。この塗布液
をグラビアコーターによって透明基板の所定の位置に塗
布し光記録部形成シートとした。
【0100】
【化12】
【0101】(光・非接触ハイブリッドカードの作製)
上記のように作製した、非接触IC記録部形成シートと
光記録部形成シートを、光記録部形成シートの光記録層
側が非接触IC記録部シートの接着剤と向かい合うよう
に対向させたのち、真空ラミネータにて両者を貼り合わ
せた。貼り合わせの温度は35℃であった。
【0102】次に中空刃切断機を用い、光カードの記録
プリフォーマットを基準にしカードサイズに切断し、光
・非接触ICハイブリッドカードを得た。
【0103】ここで、光記録部形成シート、すなわちP
C透明基板の熱膨張係数aは7.0×10-5cm/cm
・℃であり、IC記録部形成シート、すなわちPET基
板の熱膨張係数(b)は3.5×10-5cm/cm・℃
であるため、比a/bは2であった。得られたカードに
は、反りが全くなかった。
【0104】実施例2 実施例1で用いた片面にハードコート層、もう一方の面
にプリフォーマットが形成された400μm厚のポリカ
ーボネート基板のプリフォーマット面に酸化テルルの2
層膜、すなわち、TeOx膜とTeOy膜(但し、x=
0.5、y=1.8)をスパッタリングによって以下の
方法で形成した。
【0105】まずスパッター装置のチャンバー内をl×
10-5Torrの真空度まで排気した。Arを3cc/
min、O2ガスを0.5cc/minの流量でチャン
バー内に導入し、真空度を5×10-3Torrに調整し
たのち、投入電力100Wで20秒間スパッターを行
い、TeOx膜を成膜した。
【0106】次に、再度チャンバー内をl×10-5To
rrの真空度まで排気し、Arを2cc/min、O2
ガスを1.5cc/minの流量でチャンバー内に導入
し、投入電力100Wで20秒間スパッターを行い、T
eOy膜を成膜した。以上のようにして、光記録層が酸
化テルルからなる光記録部形成シートを作製した。Te
Ox膜とTeOy膜のトータルの厚みは、400Åであ
った。
【0107】接着剤としてオレフィン系ホットメルト接
着剤MZ280(コニシ(株)社製)を用い、実施例1
と同様に非接触IC記録部形成シートの片面にロールコ
ーターで厚み180μmで塗布したのち、非接触IC記
録部形成シートの接着剤側と光記録部シートの光記録面
側を130℃のラミネーターで貼り合わせて一体化し、
以下実施例1同様にして光・非接触ICハイブリッドカ
ードを得た。
【0108】得られたカードは、lmm以内の反りがあ
ったが、カード情報の読み書きには全く影響がなかっ
た。
【0109】実施例3 実施例2の光記録部を形成する透明基板を用い、保護基
板として、厚み0.20mmの白色塩ビ(塩化ビニル樹
脂)シート(サンロイドビップPRN430、筒中プラ
スチック工業(株)社製)の片面に、厚み0.05mm
の透明塩ビシート(サンロイドビップCHCl40、筒
中プラスチック工業(株)社製)を融着して貼り合わせ
たシートを用い、白色塩ビ側に実施例2で用いた接着剤
を、ダイコーターで180μmの厚さに塗布し、上記光
記録部形成シートの光記録面側と貼り合わせ、100℃
でプレスし、2枚のシートを一体化した。
【0110】以下実施例1と同様にして、保護基板が塩
ビからなる光カードを得た。得られたカードは保護基板
側が塩ビ製であるため印刷適性に大変優れていた。ま
た、製造時のカードの反りは0.5mm以内であった。
【0111】ここで、光記録部形成シート、すなわちP
C透明基板の熱膨張係数aは7.0×10-5cm/cm
・℃であり、保護基板、すなわち塩ビ基板の熱膨張係数
bは1.0×10-4cm/cm・℃であるため、比a/
bは0.7であった。
【0112】比較例1 実施例1で用いた感圧接着剤、アクリル系の粘着材XA
602−1の架橋剤コロネートL55の添加量を変え
て、5重量%とした以外は実施例1と同様にして光・非
接触ICハイプリッドカードを得た。接着剤の100%
伸び荷重は110g/mm2、感圧接着剤の厚さは80
μmであった。得られたカードには反りがなかった。
【0113】比較例2 比較例1と同じ組成の接着剤を用い、接着剤の厚みを2
00μmとし、光・ICハイブリッドカードを作製し
た。得られたカードには反りがなかった。
【0114】比較例3 実施例1で用いた接着剤の代わりにエチレン−メチルア
クリレート共重合体からなるホットメルト接着剤、クラ
ンベターO−4121(クラボウ(株)製)を使用し、
130℃でラミネートした。接着剤の100%伸び荷重
は270g/mm2、接着剤の厚みは75μmであっ
た。得られたカードは反りが大きく、光・非接触ICカ
ードの読みとり装置に挿入不可能であった。 (評価)実施例1〜3及び比較例1〜3で作製したカー
ド、及びこれらのカードを60℃の恒温層に48時間入
れた後の、カードの反り量を、ISO/IEC781
0、ISO/IECl0373で規定された方法で測定
したところ、表1の結果を得た。
【0115】
【表1】
【0116】(注)カードのそり量が1.5mm以内か
つカードの厚さが0.84mm〜0.68mmのとき使
用できるカードとして評価をOKとした。カードの厚さ
又はカードのそり量がISO/IEC7810の規格を
満足しないとき評価をNGとした。
【0117】表1の結果から、接着剤の100%伸び荷
重が100g/mm2以下の接着剤を用いると、85℃
の耐熱試験によってカードがかなり過酷な環境に置かれ
ても反りの発生を規格内に納めることができた。
【0118】特に、実施例1では本発明で定めたA/B
の値も200以下であり、耐熱試験後のカードにも殆ど
反りが発生していなかった。一方、比較例2では接着剤
の100%伸び荷重が100g/mm2を越えているに
もかかわらず、耐熱試験後でも反りの規格を満足してい
たが、A/Bの値が550を越え、カードの厚みの規格
を満足することができなかった。
【0119】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
積層体として光・非接触ICカード等の第一基板と第二
基板の異種材料を貼り合わせる接着剤として、100%
伸び荷重がlg/mm2〜100g/mm2の接着剤を用
いることで、熱膨張率の異なる複数の基板、特にPC/
PET基板やPC/PVC基板を接着剤を介して熱を掛
けて貼り合わせても、製造されたカードに反りが発生し
にくく、また、たとえカード作成後に、車のダッシュボ
ード内に保管される等のカードとしては過酷な条件の熱
が加えられたとしても、カードには新たな反りが発生す
ることも無い。
【0120】特に、接着剤の100%伸び荷重A(g/
mm2)と接着剤の厚みB(mm))の比A/Bが50
0(g/mm3 )以下の接着剤を用いることで、カード
の反りをISO/IECで定められた規格を満足させる
ことができ、更には、比A/Bが200(g/mm3
以下の接着剤を用いることで、実質上基板の反りが発生
しない光カードや光・非接触ICハイブリッドカードを
作製することが可能となるといった効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光カードの一実施態様を示す断面図で
ある。
【図2】本発明の非接触IC記録部形成シートの製造方
法を示す概念図である。
【図3】従来のハイブリッドカードを示す概略図であ
る。
【符号の説明】
1 ハードコート層 2 透明基板 3 光記録層 5 IC保持基板 6 コイル 7 ICチップ 8 第2の接着剤層 9 保護層 10 非接触IC記録部記録再生装置 11 非接触IC記録部記録再生用コイル 12 光記録部記録再生用ビームアクチュエータ 21 第一の基板 22 接着剤層 23 第二の基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 7/24 572 G11B 7/24 572G 572K Fターム(参考) 4F100 AK12C AK15C AK25G AK25H AK42C AK45A AK74C AL01C AR00B AT00A AT00C BA02 BA03 BA10A BA10C BA25B BA26 CA02 CA13A CB00 EH461 EJ861 GB71 JA02A JA02C JK08B JL01 JL04 JL11B JN01A JN30A YY00A YY00B YY00C 5D029 TA08 TA10 TA17 VA07

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも第一の基板、接着剤層及び第
    二の基板が積層されている積層体において、該第一の基
    板と該第二の基板の熱膨張係数が異なり、且つ該接着剤
    の100%伸び荷重がlg/mm2〜100g/mm2
    あることを特徴とする積層体。
  2. 【請求項2】 該第一の基板が光記録層を備え、該光記
    録層への情報の記録、該光記録層からの情報の読み出し
    またはその両方を行なう光に対して透明である請求項1
    記載の積層体。
  3. 【請求項3】 該接着剤の100%伸び荷重をA(g/
    mm2)、該接着剤の厚さをB(mm)としたとき、A
    /Bが下記式(1)で示される関係を有する請求項1記
    載の積層体。 【数1】
  4. 【請求項4】 前記A/Bが下記式(2)で示される関
    係を有する請求項3記載の積層体。 【数2】
  5. 【請求項5】 該第一の基板の熱膨張係数をa(cm/
    cm・℃)、該第二の基板の熱膨張係数をb(cm/c
    m・℃)としたときにa/bが1.5以上である請求項
    1記載の積層体。
  6. 【請求項6】 該第一の基板の熱膨張係数をa(cm/
    cm・℃)、該第2の熱膨張係数をb(cm/cm・
    ℃)としたときにa/bが0.7以下である請求項1記
    載の積層体。
  7. 【請求項7】 該第一の基板がポリカーボネート樹脂か
    らなり、該第二の基板がポリエチレンテレフタレート、
    塩化ビニル、ポリスチレン、ABS樹脂及びその混合物
    から選ばれる樹脂からなる請求項1乃至6のいずかの項
    に記載の積層体。
  8. 【請求項8】 該第二の基板が、2枚のポリエチレンテ
    レフタレートシートの間にICチップ、アンテナコイル
    及び導電性配線を備えた非接触ICモジュールを備えて
    いる請求項1記載の積層体。
  9. 【請求項9】 該積層体がカード形状を有するものであ
    る請求項1乃至8のいずかの項に記載の積層体。
  10. 【請求項10】 該積層体が0.84mm以下の厚さを
    有している請求項1乃至9のいずかの項に記載の積層
    体。
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