JP2000233369A - 研削状態監視装置およびドレッシング状態監視装置 - Google Patents
研削状態監視装置およびドレッシング状態監視装置Info
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- JP2000233369A JP2000233369A JP11035561A JP3556199A JP2000233369A JP 2000233369 A JP2000233369 A JP 2000233369A JP 11035561 A JP11035561 A JP 11035561A JP 3556199 A JP3556199 A JP 3556199A JP 2000233369 A JP2000233369 A JP 2000233369A
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- grinding
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 研削砥石の研削状態の判定或いは監視の精度
が充分に得られる研削状態監視装置を提供する。 【解決手段】 研削状態判定手段60、64により、研
削砥石10において発生する研削砥石側AE信号および
被削材において発生する被削材側AE信号がそのまま周
波数解析されたものに基づいて研削砥石の研削状態が判
定されることから、いずれか一方のAE信号に基づいて
研削状態を判定する場合に比較してAE信号が研削砥石
で発生したものか被削材において発生したものかが明確
となるので、研削状態10の判定精度が好適に高められ
る。また、研削砥石側AE信号および被削材側AE信号
がそのまま周波数解析されることから、時系列的なAE
信号のピーク値を結ぶ包絡線すなわちAE信号のピーク
値の時間変化を用いる場合に比較してAE信号本来の周
波数分布や研削加工中の加工形態の変化が明確となるの
で、研削状態の判定精度が好適に高められる。
が充分に得られる研削状態監視装置を提供する。 【解決手段】 研削状態判定手段60、64により、研
削砥石10において発生する研削砥石側AE信号および
被削材において発生する被削材側AE信号がそのまま周
波数解析されたものに基づいて研削砥石の研削状態が判
定されることから、いずれか一方のAE信号に基づいて
研削状態を判定する場合に比較してAE信号が研削砥石
で発生したものか被削材において発生したものかが明確
となるので、研削状態10の判定精度が好適に高められ
る。また、研削砥石側AE信号および被削材側AE信号
がそのまま周波数解析されることから、時系列的なAE
信号のピーク値を結ぶ包絡線すなわちAE信号のピーク
値の時間変化を用いる場合に比較してAE信号本来の周
波数分布や研削加工中の加工形態の変化が明確となるの
で、研削状態の判定精度が好適に高められる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被削材が研削砥石
により研削される状態を監視するための研削状態監視装
置、および、研削砥石がドレッサによりドレッシングさ
れる状態を監視するためのドレッシング状態監視装置に
関し、特に研削状態およびドレッシング状態を正確に監
視する技術に関するものである。
により研削される状態を監視するための研削状態監視装
置、および、研削砥石がドレッサによりドレッシングさ
れる状態を監視するためのドレッシング状態監視装置に
関し、特に研削状態およびドレッシング状態を正確に監
視する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】研削砥石を構成する砥粒などの破砕に関
連して発生する破砕音を表すAE信号(acoustic emiss
ion signal:周波数がたとえば100kHz 以上の超音波
領域である振動波或いは音波)を検出し、そのAE信号
に基づいて研削焼け、目詰まり、砥石の切れ味、砥石周
面状態などの研削砥石の研削状態或いはドレッシング状
態を判定し或いは監視する装置が提案されている。たと
えば、特開昭59−152061号公報、特開平4−3
5865号公報、特開平4−99946号公報、特開平
7−164319号公報に記載された装置がそれであ
る。
連して発生する破砕音を表すAE信号(acoustic emiss
ion signal:周波数がたとえば100kHz 以上の超音波
領域である振動波或いは音波)を検出し、そのAE信号
に基づいて研削焼け、目詰まり、砥石の切れ味、砥石周
面状態などの研削砥石の研削状態或いはドレッシング状
態を判定し或いは監視する装置が提案されている。たと
えば、特開昭59−152061号公報、特開平4−3
5865号公報、特開平4−99946号公報、特開平
7−164319号公報に記載された装置がそれであ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
研削砥石の研削状態或いはドレッシング状態を検出し或
いは監視する装置では、通常、AE信号を検出するため
のAEセンサが、研削砥石側、或いは被削材側またはド
レッサ側に設けられた1箇所の取付場所に装着されてい
る。このため、AEセンサにより検出されるAE信号が
研削砥石から発生したものか、或いは被削材またはドレ
ッサから発生したものかが不明であるため、研削砥石の
研削状態或いはドレッシング状態の判定或いは監視の精
度が充分に得られない場合があった。
研削砥石の研削状態或いはドレッシング状態を検出し或
いは監視する装置では、通常、AE信号を検出するため
のAEセンサが、研削砥石側、或いは被削材側またはド
レッサ側に設けられた1箇所の取付場所に装着されてい
る。このため、AEセンサにより検出されるAE信号が
研削砥石から発生したものか、或いは被削材またはドレ
ッサから発生したものかが不明であるため、研削砥石の
研削状態或いはドレッシング状態の判定或いは監視の精
度が充分に得られない場合があった。
【0004】本発明は以上の事情を背景として為された
ものであり、その目的とするところは、研削砥石の研削
状態或いはドレッシング状態の判定或いは監視の精度が
充分に得られる研削状態監視装置或いはドレッシング状
態監視装置を提供することにある。
ものであり、その目的とするところは、研削砥石の研削
状態或いはドレッシング状態の判定或いは監視の精度が
充分に得られる研削状態監視装置或いはドレッシング状
態監視装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための第1の手段】かかる目的を達成
するための本発明の要旨とするところは、被削材が研削
砥石により研削される状態を監視するための研削状態監
視装置であって、(a) 前記研削砥石において発生する研
削砥石側AE信号を検出するための研削砥石側AEセン
サと、(b) 前記被削材において発生する被削材側AE信
号を検出するための被削材側AEセンサと、(c) 前記研
削砥石側AE信号および被削材側AE信号を周波数解析
する周波数解析手段と、(d) その周波数解析手段により
それぞれ周波数解析された研削砥石側AE信号および被
削材側AE信号に基づいて、前記研削砥石の研削状態を
判定する研削状態判定手段とを、含むことにある。
するための本発明の要旨とするところは、被削材が研削
砥石により研削される状態を監視するための研削状態監
視装置であって、(a) 前記研削砥石において発生する研
削砥石側AE信号を検出するための研削砥石側AEセン
サと、(b) 前記被削材において発生する被削材側AE信
号を検出するための被削材側AEセンサと、(c) 前記研
削砥石側AE信号および被削材側AE信号を周波数解析
する周波数解析手段と、(d) その周波数解析手段により
それぞれ周波数解析された研削砥石側AE信号および被
削材側AE信号に基づいて、前記研削砥石の研削状態を
判定する研削状態判定手段とを、含むことにある。
【0006】
【第1発明の効果】このようにすれば、研削状態判定手
段により、研削砥石において発生する研削砥石側AE信
号および被削材において発生する被削材側AE信号がそ
のまま周波数解析されたものに基づいて研削砥石の研削
状態が判定されることから、いずれか一方のAE信号に
基づいて研削状態を判定する場合に比較してAE信号が
研削砥石で発生したものか被削材において発生したもの
かが明確となるので、研削状態の判定精度が好適に高め
られる。また、研削砥石側AE信号および被削材側AE
信号がそのまま周波数解析されることから、時系列的な
AE信号のピーク値を結ぶ包絡線すなわちAE信号のピ
ーク値の時間変化を用いる場合に比較してAE信号本来
の周波数分布や研削加工中の加工形態の変化が明確とな
るので、研削状態の判定精度が好適に高められる。
段により、研削砥石において発生する研削砥石側AE信
号および被削材において発生する被削材側AE信号がそ
のまま周波数解析されたものに基づいて研削砥石の研削
状態が判定されることから、いずれか一方のAE信号に
基づいて研削状態を判定する場合に比較してAE信号が
研削砥石で発生したものか被削材において発生したもの
かが明確となるので、研削状態の判定精度が好適に高め
られる。また、研削砥石側AE信号および被削材側AE
信号がそのまま周波数解析されることから、時系列的な
AE信号のピーク値を結ぶ包絡線すなわちAE信号のピ
ーク値の時間変化を用いる場合に比較してAE信号本来
の周波数分布や研削加工中の加工形態の変化が明確とな
るので、研削状態の判定精度が好適に高められる。
【0007】
【課題を解決するための第2の手段】かかる目的を達成
するための本発明の要旨とするところは、研削砥石がド
レッサによりドレッシングされる状態を監視するための
ドレッシング状態監視装置であって、(a) 前記研削砥石
において発生する研削砥石側AE信号を検出するための
研削砥石側AEセンサと、(b) 前記ドレッサにおいて発
生するドレッサ側AE信号を検出するためのドレッサ側
AEセンサと、(c) 前記研削砥石側AE信号およびドレ
ッサ側AE信号を周波数解析する周波数解析手段と、
(d) その周波数解析手段によりそれぞれ周波数解析され
た研削砥石側AE信号およびドレッサ側AE信号に基づ
いて、前記ドレッサによるドレッシング状態を判定する
ドレッシング状態判定手段とを、含むことにある。
するための本発明の要旨とするところは、研削砥石がド
レッサによりドレッシングされる状態を監視するための
ドレッシング状態監視装置であって、(a) 前記研削砥石
において発生する研削砥石側AE信号を検出するための
研削砥石側AEセンサと、(b) 前記ドレッサにおいて発
生するドレッサ側AE信号を検出するためのドレッサ側
AEセンサと、(c) 前記研削砥石側AE信号およびドレ
ッサ側AE信号を周波数解析する周波数解析手段と、
(d) その周波数解析手段によりそれぞれ周波数解析され
た研削砥石側AE信号およびドレッサ側AE信号に基づ
いて、前記ドレッサによるドレッシング状態を判定する
ドレッシング状態判定手段とを、含むことにある。
【0008】
【第2発明の効果】このようにすれば、ドレッシング状
態判定手段により、研削砥石において発生する研削砥石
側AE信号およびドレッサにおいて発生するドレッサ側
AE信号がそのまま周波数解析されたものに基づいて研
削砥石のドレッシング状態が判定されることから、いず
れか一方のAE信号に基づいて研削状態を判定する場合
に比較してAE信号が研削砥石で発生したものかドレッ
サにおいて発生したものかが明確となるので、ドレッシ
ング状態の判定精度が好適に高められる。また、研削砥
石側AE信号およびドレッサ側AE信号がそのまま周波
数解析されることから、時系列的なAE信号のピーク値
を結ぶ包絡線すなわちAE信号のピーク値の時間変化を
用いる場合に比較してAE信号本来の周波数分布やドレ
ッシング加工中の加工形態の変化が明確となるので、ド
レッシング状態の判定精度が好適に高められる。
態判定手段により、研削砥石において発生する研削砥石
側AE信号およびドレッサにおいて発生するドレッサ側
AE信号がそのまま周波数解析されたものに基づいて研
削砥石のドレッシング状態が判定されることから、いず
れか一方のAE信号に基づいて研削状態を判定する場合
に比較してAE信号が研削砥石で発生したものかドレッ
サにおいて発生したものかが明確となるので、ドレッシ
ング状態の判定精度が好適に高められる。また、研削砥
石側AE信号およびドレッサ側AE信号がそのまま周波
数解析されることから、時系列的なAE信号のピーク値
を結ぶ包絡線すなわちAE信号のピーク値の時間変化を
用いる場合に比較してAE信号本来の周波数分布やドレ
ッシング加工中の加工形態の変化が明確となるので、ド
レッシング状態の判定精度が好適に高められる。
【0009】
【発明の他の態様】ここで、好適には、前記第1発明に
おいて、前記研削状態判定手段は、前記周波数解析され
た研削砥石側AE信号から前記周波数解析された被削材
側AE信号に含まれる周波数成分を相殺することにより
研削砥石で発生した信号成分を抽出する相殺演算手段
と、その相殺演算手段により抽出された信号成分に基づ
いて前記研削砥石の研削状態を判定する第1研削状態判
定手段とを含むものである。このようにすれば、相殺演
算手段により抽出された、研削砥石で発生した信号成分
に基づいて前記研削砥石の研削状態が判定されるので、
研削状態の判定精度が一層高められる。
おいて、前記研削状態判定手段は、前記周波数解析され
た研削砥石側AE信号から前記周波数解析された被削材
側AE信号に含まれる周波数成分を相殺することにより
研削砥石で発生した信号成分を抽出する相殺演算手段
と、その相殺演算手段により抽出された信号成分に基づ
いて前記研削砥石の研削状態を判定する第1研削状態判
定手段とを含むものである。このようにすれば、相殺演
算手段により抽出された、研削砥石で発生した信号成分
に基づいて前記研削砥石の研削状態が判定されるので、
研削状態の判定精度が一層高められる。
【0010】また、好適には、前記第1発明において、
前記研削状態判定手段は、前記周波数解析された研削砥
石側AE信号および被削材側AE信号を入力信号とする
ニューラルネットワークと、そのニューラルネットワー
クの出力信号に基づいて前記研削砥石の研削状態を判定
する第2研削状態判定手段とを含むものである。このよ
うにすれば、周波数解析された研削砥石側AE信号およ
び被削材側AE信号に基づいて学習されたニューラルネ
ットワークの出力信号に基づいて前記研削砥石の研削状
態が判定されるので、研削状態の判定精度が得られる。
前記研削状態判定手段は、前記周波数解析された研削砥
石側AE信号および被削材側AE信号を入力信号とする
ニューラルネットワークと、そのニューラルネットワー
クの出力信号に基づいて前記研削砥石の研削状態を判定
する第2研削状態判定手段とを含むものである。このよ
うにすれば、周波数解析された研削砥石側AE信号およ
び被削材側AE信号に基づいて学習されたニューラルネ
ットワークの出力信号に基づいて前記研削砥石の研削状
態が判定されるので、研削状態の判定精度が得られる。
【0011】また、好適には、上記ニューラルネットワ
ークは、前記周波数解析手段による周波数解析毎に時系
列的に得られた周波数解析後の研削砥石側AE信号およ
び被削材側AE信号を入力信号とするものである。この
ようにすれば、研削状態判断時点前に得られた周波数解
析後の研削砥石側AE信号および被削材側AE信号も入
力されることから、それらの時間変化が明らかとなるの
で、研削状態の判定精度が一層高められる。
ークは、前記周波数解析手段による周波数解析毎に時系
列的に得られた周波数解析後の研削砥石側AE信号およ
び被削材側AE信号を入力信号とするものである。この
ようにすれば、研削状態判断時点前に得られた周波数解
析後の研削砥石側AE信号および被削材側AE信号も入
力されることから、それらの時間変化が明らかとなるの
で、研削状態の判定精度が一層高められる。
【0012】また、好適には、上記ニューラルネットワ
ークは、前記相殺演算手段により抽出された、研削砥石
で発生した信号成分を入力信号とするものである。この
ようにすれば、相殺演算手段により抽出された信号成分
も入力されることから、本来研削砥石で発生した信号成
分が明確に用いられるので、研削状態の判定精度が一層
高められる。
ークは、前記相殺演算手段により抽出された、研削砥石
で発生した信号成分を入力信号とするものである。この
ようにすれば、相殺演算手段により抽出された信号成分
も入力されることから、本来研削砥石で発生した信号成
分が明確に用いられるので、研削状態の判定精度が一層
高められる。
【0013】また、好適には、前記第1発明において、
前記研削砥石側AEセンサは、前記研削砥石の回転中心
に対して偏心した位置に設けられたものであり、前記周
波数解析手段による周波数解析のために、その研削砥石
側AEセンサにより検出された研削砥石側AE信号のう
ち予め設定された時間範囲の信号をその研削砥石の回転
に同期して抽出するとともに、前記被削材側AE信号の
うちその時間範囲の信号と同時に発生する信号を抽出す
る信号同期抽出手段をさらに含むものである。このよう
にすれば、研削砥石側AEセンサにより検出された研削
砥石側AE信号のうちその研削砥石側AEセンサが研削
点に近接している時間範囲内に発生した研削砥石側AE
信号が抽出されて用いられるとともに、その時間範囲内
に発生した被削材側AE信号が用いられるので、研削砥
石側AEセンサが研削点から離隔していて研削砥石内を
迂回して伝播することにより重要な情報が欠落した研削
砥石側AEセンサが用いられる場合に比較して、研削状
態の判定精度が一層高められる。
前記研削砥石側AEセンサは、前記研削砥石の回転中心
に対して偏心した位置に設けられたものであり、前記周
波数解析手段による周波数解析のために、その研削砥石
側AEセンサにより検出された研削砥石側AE信号のう
ち予め設定された時間範囲の信号をその研削砥石の回転
に同期して抽出するとともに、前記被削材側AE信号の
うちその時間範囲の信号と同時に発生する信号を抽出す
る信号同期抽出手段をさらに含むものである。このよう
にすれば、研削砥石側AEセンサにより検出された研削
砥石側AE信号のうちその研削砥石側AEセンサが研削
点に近接している時間範囲内に発生した研削砥石側AE
信号が抽出されて用いられるとともに、その時間範囲内
に発生した被削材側AE信号が用いられるので、研削砥
石側AEセンサが研削点から離隔していて研削砥石内を
迂回して伝播することにより重要な情報が欠落した研削
砥石側AEセンサが用いられる場合に比較して、研削状
態の判定精度が一層高められる。
【0014】また、好適には、前記第2発明において、
前記ドレッシング状態判定手段は、前記周波数解析され
た研削砥石側AE信号から前記周波数解析されたドレッ
サ側AE信号の周波数成分を相殺することにより研削砥
石で発生した信号成分を抽出する相殺演算手段と、その
相殺演算手段により抽出された信号成分に基づいて前記
研削砥石のドレッシング状態を判定する第1ドレッシン
グ状態判定手段とを含むものである。このようにすれ
ば、相殺演算手段により抽出された、研削砥石で発生し
た信号成分に基づいて前記研削砥石のドレッシング状態
が判定されるので、ドレッシング状態の判定精度が一層
高められる。
前記ドレッシング状態判定手段は、前記周波数解析され
た研削砥石側AE信号から前記周波数解析されたドレッ
サ側AE信号の周波数成分を相殺することにより研削砥
石で発生した信号成分を抽出する相殺演算手段と、その
相殺演算手段により抽出された信号成分に基づいて前記
研削砥石のドレッシング状態を判定する第1ドレッシン
グ状態判定手段とを含むものである。このようにすれ
ば、相殺演算手段により抽出された、研削砥石で発生し
た信号成分に基づいて前記研削砥石のドレッシング状態
が判定されるので、ドレッシング状態の判定精度が一層
高められる。
【0015】また、好適には、前記第2発明において、
前記研削状態判定手段は、前記周波数解析された研削砥
石側AE信号およびドレッサ側AE信号を入力信号とす
るニューラルネットワークと、そのニューラルネットワ
ークの出力信号に基づいて前記研削砥石のドレッシング
状態を判定する第2ドレッシング状態判定手段とを含む
ものである。このようにすれば、周波数解析された研削
砥石側AE信号およびドレッサ側AE信号に基づいて学
習されたニューラルネットワークの出力信号に基づいて
前記研削砥石のドレッシング状態が判定されるので、ド
レッシング状態の判定精度が得られる。
前記研削状態判定手段は、前記周波数解析された研削砥
石側AE信号およびドレッサ側AE信号を入力信号とす
るニューラルネットワークと、そのニューラルネットワ
ークの出力信号に基づいて前記研削砥石のドレッシング
状態を判定する第2ドレッシング状態判定手段とを含む
ものである。このようにすれば、周波数解析された研削
砥石側AE信号およびドレッサ側AE信号に基づいて学
習されたニューラルネットワークの出力信号に基づいて
前記研削砥石のドレッシング状態が判定されるので、ド
レッシング状態の判定精度が得られる。
【0016】また、好適には、上記ニューラルネットワ
ークは、前記周波数解析手段による周波数解析毎に時系
列的に得られた周波数解析後の研削砥石側AE信号およ
びドレッサ側AE信号を入力信号とするものである。こ
のようにすれば、ドレッシング状態判断時点前に得られ
た周波数解析後の研削砥石側AE信号およびドレッサ側
AE信号も入力されることから、それらの時間変化が明
らかとなるので、ドレッシング状態の判定精度が一層高
められる。
ークは、前記周波数解析手段による周波数解析毎に時系
列的に得られた周波数解析後の研削砥石側AE信号およ
びドレッサ側AE信号を入力信号とするものである。こ
のようにすれば、ドレッシング状態判断時点前に得られ
た周波数解析後の研削砥石側AE信号およびドレッサ側
AE信号も入力されることから、それらの時間変化が明
らかとなるので、ドレッシング状態の判定精度が一層高
められる。
【0017】また、好適には、上記ニューラルネットワ
ークは、前記相殺演算手段により抽出された、研削砥石
で発生した信号成分を入力信号とするものである。この
ようにすれば、相殺演算手段により抽出された信号成分
も入力されることから、本来研削砥石で発生した信号成
分が明確に用いられるので、ドレッシング状態の判定精
度が一層高められる。
ークは、前記相殺演算手段により抽出された、研削砥石
で発生した信号成分を入力信号とするものである。この
ようにすれば、相殺演算手段により抽出された信号成分
も入力されることから、本来研削砥石で発生した信号成
分が明確に用いられるので、ドレッシング状態の判定精
度が一層高められる。
【0018】また、好適には、前記第2発明において、
前記研削砥石側AEセンサは、前記研削砥石の回転中心
に対して偏心した位置に設けられたものであり、前記周
波数解析手段による周波数解析のために、その研削砥石
側AEセンサにより検出された研削砥石側AE信号のう
ち予め設定された時間範囲の信号をその研削砥石の回転
に同期して抽出するとともに、前記ドレッサ側AE信号
のうちその時間範囲の信号と同時に発生する信号を抽出
する信号同期抽出手段をさらに含むものである。このよ
うにすれば、研削砥石側AEセンサにより検出された研
削砥石側AE信号のうちその研削砥石側AEセンサが研
削点に近接している時間範囲内に発生した研削砥石側A
E信号が抽出されて用いられるとともに、その時間範囲
内に発生したドレッサ側AE信号が用いられるので、研
削砥石側AEセンサが研削点から離隔していて研削砥石
内を迂回して伝播することにより重要な情報が欠落した
研削砥石側AEセンサが用いられる場合に比較して、ド
レッシング状態の判定精度が一層高められる。
前記研削砥石側AEセンサは、前記研削砥石の回転中心
に対して偏心した位置に設けられたものであり、前記周
波数解析手段による周波数解析のために、その研削砥石
側AEセンサにより検出された研削砥石側AE信号のう
ち予め設定された時間範囲の信号をその研削砥石の回転
に同期して抽出するとともに、前記ドレッサ側AE信号
のうちその時間範囲の信号と同時に発生する信号を抽出
する信号同期抽出手段をさらに含むものである。このよ
うにすれば、研削砥石側AEセンサにより検出された研
削砥石側AE信号のうちその研削砥石側AEセンサが研
削点に近接している時間範囲内に発生した研削砥石側A
E信号が抽出されて用いられるとともに、その時間範囲
内に発生したドレッサ側AE信号が用いられるので、研
削砥石側AEセンサが研削点から離隔していて研削砥石
内を迂回して伝播することにより重要な情報が欠落した
研削砥石側AEセンサが用いられる場合に比較して、ド
レッシング状態の判定精度が一層高められる。
【0019】
【発明の好適な実施の形態】以下、本発明の一実施例を
図面に基づいて詳細に説明する。
図面に基づいて詳細に説明する。
【0020】図1は、本発明の一実施例の研削状態監視
装置10の構成を説明する図である。図1において、研
削砥石10は、WA砥粒、GC砥粒、セラミックス砥粒
などの一般砥粒や、CBN砥粒、タイヤモンド砥粒など
の超砥粒を含む砥石部12を、ドラム状のコアすなわち
本体14の外周面に備えて図示しない駆動モータにより
回転駆動される回転軸に固定されるものであり、たとえ
ば80m/秒以上の高い周速で駆動され、たとえば研削
盤において往復移動させられる長方形の被削材16の表
面を研削する。
装置10の構成を説明する図である。図1において、研
削砥石10は、WA砥粒、GC砥粒、セラミックス砥粒
などの一般砥粒や、CBN砥粒、タイヤモンド砥粒など
の超砥粒を含む砥石部12を、ドラム状のコアすなわち
本体14の外周面に備えて図示しない駆動モータにより
回転駆動される回転軸に固定されるものであり、たとえ
ば80m/秒以上の高い周速で駆動され、たとえば研削
盤において往復移動させられる長方形の被削材16の表
面を研削する。
【0021】上記研削砥石10の本体14内には、砥石
部12に含まれると砥粒の破砕時に発生し且つ砥石部1
2内を伝播する極めて周波数の高い破砕音すなわちAE
信号(アコースティック・エミッション・シグナル)を
砥石部12の内周面から検出し、その破砕音を表すAE
信号SAE1 を出力する研削砥石側AEセンサ18と、そ
の研削砥石側AEセンサ18から出力されたAE信号S
AE1 を増幅するプリアンプ20と、そのプリアンプ20
により増幅されたAE信号SAE1 を所定の搬送波を用い
て送信する送信回路22とが設けられている。この送信
回路22から送信されたAE信号SAE1 は、アンテナ2
4を有する受信回路26により受信された後、たとえば
百kHz〜数MHzの周波数帯を備えたバンドパスフィ
ルタ28およびA/D変換器30を介して、演算制御装
置32へ入力されるようになっている。上記研削砥石側
AEセンサ18は、研削砥石10の回転中心に対して偏
心した位置に設けられている。
部12に含まれると砥粒の破砕時に発生し且つ砥石部1
2内を伝播する極めて周波数の高い破砕音すなわちAE
信号(アコースティック・エミッション・シグナル)を
砥石部12の内周面から検出し、その破砕音を表すAE
信号SAE1 を出力する研削砥石側AEセンサ18と、そ
の研削砥石側AEセンサ18から出力されたAE信号S
AE1 を増幅するプリアンプ20と、そのプリアンプ20
により増幅されたAE信号SAE1 を所定の搬送波を用い
て送信する送信回路22とが設けられている。この送信
回路22から送信されたAE信号SAE1 は、アンテナ2
4を有する受信回路26により受信された後、たとえば
百kHz〜数MHzの周波数帯を備えたバンドパスフィ
ルタ28およびA/D変換器30を介して、演算制御装
置32へ入力されるようになっている。上記研削砥石側
AEセンサ18は、研削砥石10の回転中心に対して偏
心した位置に設けられている。
【0022】上記砥石部12は、たとえば図2に示すよ
うに、砥粒34と、それら砥粒34を結合する無機質結
合剤36と、気孔38とから成るよく知られた砥石組織
から構成されており、被削材16との摺接によって、砥
粒34と無機質結合剤36との界面剥離A(100kH
z〜2MHzの信号を発生)、砥粒34自体のクラック
B(100kHz〜2MHzの信号を発生)、無機質結
合剤36自体のクラックC(100kHz〜2MHzの
信号を発生)が発生し、そのような剥離A或いはクラッ
クB或いはCが上記研削砥石側AEセンサ18によって
検出されるのである。
うに、砥粒34と、それら砥粒34を結合する無機質結
合剤36と、気孔38とから成るよく知られた砥石組織
から構成されており、被削材16との摺接によって、砥
粒34と無機質結合剤36との界面剥離A(100kH
z〜2MHzの信号を発生)、砥粒34自体のクラック
B(100kHz〜2MHzの信号を発生)、無機質結
合剤36自体のクラックC(100kHz〜2MHzの
信号を発生)が発生し、そのような剥離A或いはクラッ
クB或いはCが上記研削砥石側AEセンサ18によって
検出されるのである。
【0023】図1に示すように、前記被削材16にも、
研削砥石側AEセンサ18と同様に構成された被削材側
AEセンサ40が設けられている。この被削材側AEセ
ンサ40により検出され且つ出力されたAE信号SAE2
は、バンドパスフィルタ28と同様のバンドパスフィル
タ42およびA/D変換器30を介して、演算制御装置
32へ入力されるようになっている。図2に示すよう
に、被削材16においても、砥石部12に対する被削材
16の摺接音すなわち摩擦音、延性モードにおける被削
材16の塑性変形(100kHz〜800kHz)、展
性モードにおける被削材16の脆性破壊(200kHz
〜700kHz)が発生し、そのような摩擦音や破壊音
が上記被削材側AEセンサ40によって検出されるので
ある。しかし、この被削材側AEセンサ40にも前記砥
石部12内で発生するAE信号が検出されるし、研削砥
石側AEセンサ18にも上記被削材16内で発生するA
E信号が検出されるが、近くで発生した信号が明瞭に検
出される。
研削砥石側AEセンサ18と同様に構成された被削材側
AEセンサ40が設けられている。この被削材側AEセ
ンサ40により検出され且つ出力されたAE信号SAE2
は、バンドパスフィルタ28と同様のバンドパスフィル
タ42およびA/D変換器30を介して、演算制御装置
32へ入力されるようになっている。図2に示すよう
に、被削材16においても、砥石部12に対する被削材
16の摺接音すなわち摩擦音、延性モードにおける被削
材16の塑性変形(100kHz〜800kHz)、展
性モードにおける被削材16の脆性破壊(200kHz
〜700kHz)が発生し、そのような摩擦音や破壊音
が上記被削材側AEセンサ40によって検出されるので
ある。しかし、この被削材側AEセンサ40にも前記砥
石部12内で発生するAE信号が検出されるし、研削砥
石側AEセンサ18にも上記被削材16内で発生するA
E信号が検出されるが、近くで発生した信号が明瞭に検
出される。
【0024】演算制御装置32は、CPU、ROM、R
AM、インターフェースなどを含む所謂マイクロコンピ
ュータであって、CPUはRAMの一時記憶機能を利用
しつつ予めROMに記憶されたプログラムに従って入力
信号を処理し、研削状態を判定し、研削状態を表す画像
などを出力装置44から出力させる。
AM、インターフェースなどを含む所謂マイクロコンピ
ュータであって、CPUはRAMの一時記憶機能を利用
しつつ予めROMに記憶されたプログラムに従って入力
信号を処理し、研削状態を判定し、研削状態を表す画像
などを出力装置44から出力させる。
【0025】図3は、上記演算制御装置32の制御機能
を説明する機能ブロック線図である。図3において、研
削砥石側信号同期抽出手段50は、研削砥石側AEセン
サ18により検出された研削砥石側AE信号のうち予め
設定された時間範囲Tの信号をその研削砥石10の回転
に同期して抽出する。その時間範囲Tは、たとえば図4
に示すように、研削砥石側AEセンサ18が被削材16
に接近してそれにより検出された研削砥石側AE信号が
最も大きくなる期間であり、研削砥石10が予め設定し
た回転位相となること或いは研削砥石側AE信号が所定
値以上のレベルとなることにより判定される。また、前
記被削材側信号同期抽出手段52は、前記被削材側AE
信号のうち上記時間範囲T内の信号と同時に発生する信
号を、研削砥石側信号同期抽出手段50からの信号に同
期して抽出する。
を説明する機能ブロック線図である。図3において、研
削砥石側信号同期抽出手段50は、研削砥石側AEセン
サ18により検出された研削砥石側AE信号のうち予め
設定された時間範囲Tの信号をその研削砥石10の回転
に同期して抽出する。その時間範囲Tは、たとえば図4
に示すように、研削砥石側AEセンサ18が被削材16
に接近してそれにより検出された研削砥石側AE信号が
最も大きくなる期間であり、研削砥石10が予め設定し
た回転位相となること或いは研削砥石側AE信号が所定
値以上のレベルとなることにより判定される。また、前
記被削材側信号同期抽出手段52は、前記被削材側AE
信号のうち上記時間範囲T内の信号と同時に発生する信
号を、研削砥石側信号同期抽出手段50からの信号に同
期して抽出する。
【0026】研削砥石側周波数解析手段54は、研削砥
石側AEセンサ18により検出され且つ研削砥石側信号
同期抽出手段50により抽出された研削砥石側AE信号
を周波数解析する。また、被削材側周波数解析手段56
は、被削材側AEセンサ40により検出され且つ被削材
側信号同期抽出手段52により抽出された被削材側AE
信号を周波数解析する。
石側AEセンサ18により検出され且つ研削砥石側信号
同期抽出手段50により抽出された研削砥石側AE信号
を周波数解析する。また、被削材側周波数解析手段56
は、被削材側AEセンサ40により検出され且つ被削材
側信号同期抽出手段52により抽出された被削材側AE
信号を周波数解析する。
【0027】相殺演算手段58は、たとえば、上記研削
砥石側周波数解析手段54により周波数解析された研削
砥石側AE信号から、上記被削材側周波数解析手段56
により周波数解析された被削材側AE信号に係数を掛け
た信号を差し引くことにより、研削砥石側AE信号に混
入した被削材側AE信号を相殺して、本来の研削砥石1
0において発生したAE信号を算出する。第1研削状態
判定手段60は、上記の周波数解析手段54、56によ
りそれぞれ周波数解析された研削砥石側AE信号および
被削材側AE信号に基づいて得られた研削砥石10にお
いて発生した本来のAE信号に基づいて、研削やけ、ビ
ビリ振動、研削砥石10の表面状態などを判定し、出力
手段66は判定結果を出力装置44に表示させる。
砥石側周波数解析手段54により周波数解析された研削
砥石側AE信号から、上記被削材側周波数解析手段56
により周波数解析された被削材側AE信号に係数を掛け
た信号を差し引くことにより、研削砥石側AE信号に混
入した被削材側AE信号を相殺して、本来の研削砥石1
0において発生したAE信号を算出する。第1研削状態
判定手段60は、上記の周波数解析手段54、56によ
りそれぞれ周波数解析された研削砥石側AE信号および
被削材側AE信号に基づいて得られた研削砥石10にお
いて発生した本来のAE信号に基づいて、研削やけ、ビ
ビリ振動、研削砥石10の表面状態などを判定し、出力
手段66は判定結果を出力装置44に表示させる。
【0028】ニューラルネットワーク62には、たとえ
ば、上記の周波数解析手段54、56による周波数解析
毎に時系列的に得られたそれぞれ周波数解析された研削
砥石側AE信号および被削材側AE信号、それらの信号
に基づいて相殺演算手段58により算出された研削砥石
10において発生した本来のAE信号が入力されるよう
になっている。そのニューラルネットワーク62は、た
とえばr個の神経細胞要素(ニューロン)Xi (X1 〜
Xr )から構成された入力層と、s個の神経細胞要素Y
j (Y1 〜Ys )から構成された中間層と、t個の神経
細胞要素Zk (Z1 〜Zt )から構成された出力層とか
ら構成された3層構造である。そして、上記入力層から
出力層へ向かって神経細胞要素の状態を伝達するため
に、結合係数(重み)WXij を有して上記r個の神経細
胞要素Xi とs個の神経細胞要素Y j とをそれぞれ結合
する伝達要素DXij と、結合係数WYjk を有してs個の
神経細胞要素Yj とt個の神経細胞要素Zk とをそれぞ
れ結合する伝達要素DYjk が設けられている。上記ニュ
ーラルネットワーク62は、その結合係数WXij および
WYjk を所謂誤差逆伝播学習アルゴリズムによって学習
させられたパターン連想型のシステムである。その学習
は、研削実験によって予め完了させられているので、本
実施例の研削状態監視装置8の組み立て時には、上記結
合係数WXij およびWYjk には所定値が与えられてい
る。
ば、上記の周波数解析手段54、56による周波数解析
毎に時系列的に得られたそれぞれ周波数解析された研削
砥石側AE信号および被削材側AE信号、それらの信号
に基づいて相殺演算手段58により算出された研削砥石
10において発生した本来のAE信号が入力されるよう
になっている。そのニューラルネットワーク62は、た
とえばr個の神経細胞要素(ニューロン)Xi (X1 〜
Xr )から構成された入力層と、s個の神経細胞要素Y
j (Y1 〜Ys )から構成された中間層と、t個の神経
細胞要素Zk (Z1 〜Zt )から構成された出力層とか
ら構成された3層構造である。そして、上記入力層から
出力層へ向かって神経細胞要素の状態を伝達するため
に、結合係数(重み)WXij を有して上記r個の神経細
胞要素Xi とs個の神経細胞要素Y j とをそれぞれ結合
する伝達要素DXij と、結合係数WYjk を有してs個の
神経細胞要素Yj とt個の神経細胞要素Zk とをそれぞ
れ結合する伝達要素DYjk が設けられている。上記ニュ
ーラルネットワーク62は、その結合係数WXij および
WYjk を所謂誤差逆伝播学習アルゴリズムによって学習
させられたパターン連想型のシステムである。その学習
は、研削実験によって予め完了させられているので、本
実施例の研削状態監視装置8の組み立て時には、上記結
合係数WXij およびWYjk には所定値が与えられてい
る。
【0029】第2研削状態判定手段64は、上記の周波
数解析手段54、56によりそれぞれ周波数解析された
研削砥石側AE信号および被削材側AE信号に基づい
て、すなわちニューラルネットワーク62の出力信号に
基づいて研削砥石10の研削状態を判定する。たとえ
ば、研削砥石10の焼け、研削砥石10の表面状態を判
定する。
数解析手段54、56によりそれぞれ周波数解析された
研削砥石側AE信号および被削材側AE信号に基づい
て、すなわちニューラルネットワーク62の出力信号に
基づいて研削砥石10の研削状態を判定する。たとえ
ば、研削砥石10の焼け、研削砥石10の表面状態を判
定する。
【0030】図5は、演算制御装置32の制御作動の要
部を説明するフローチャートである。図5において、前
記研削砥石側信号同期抽出手段50或いは被削材側信号
同期抽出手段52に対応するSA1では、予め設定され
た時間範囲T内であるか否かが判断される。このSA1
の判断が否定された場合はそのSA1の判断が繰り返し
実行されるが、肯定された場合は、SA2において研削
砥石側AE信号が読み込まれるとともに、SA3におい
て被削材側AE信号が読み込まれる。次いで、SA4に
おいて、上記AE信号の読込回数Nが予め設定された判
定値NO を上回ったか否かが判断される。当初は、SA
4の判断が否定されるのでSA1以下が繰り返し実行さ
れるが、読込回数Nが判定値NO に到達すると、前記研
削砥石側周波数解析手段54に対応するSA5におい
て、それまで読み込まれた研削砥石側AE信号が周波数
解析されるとともに、前記被削材側周波数解析手段56
に対応するSA6において、それまで読み込まれた被削
材側AE信号が周波数解析される。
部を説明するフローチャートである。図5において、前
記研削砥石側信号同期抽出手段50或いは被削材側信号
同期抽出手段52に対応するSA1では、予め設定され
た時間範囲T内であるか否かが判断される。このSA1
の判断が否定された場合はそのSA1の判断が繰り返し
実行されるが、肯定された場合は、SA2において研削
砥石側AE信号が読み込まれるとともに、SA3におい
て被削材側AE信号が読み込まれる。次いで、SA4に
おいて、上記AE信号の読込回数Nが予め設定された判
定値NO を上回ったか否かが判断される。当初は、SA
4の判断が否定されるのでSA1以下が繰り返し実行さ
れるが、読込回数Nが判定値NO に到達すると、前記研
削砥石側周波数解析手段54に対応するSA5におい
て、それまで読み込まれた研削砥石側AE信号が周波数
解析されるとともに、前記被削材側周波数解析手段56
に対応するSA6において、それまで読み込まれた被削
材側AE信号が周波数解析される。
【0031】そして、前記相殺演算手段58に対応する
SA7において、上記SA5により周波数解析された研
削砥石側AE信号から、上記SA6により周波数解析さ
れた被削材側AE信号に係数を掛けた信号を差し引くこ
とにより、研削砥石側AE信号に混入した被削材側AE
信号が相殺されて、研削砥石10において発生した本来
のAE信号が算出される。
SA7において、上記SA5により周波数解析された研
削砥石側AE信号から、上記SA6により周波数解析さ
れた被削材側AE信号に係数を掛けた信号を差し引くこ
とにより、研削砥石側AE信号に混入した被削材側AE
信号が相殺されて、研削砥石10において発生した本来
のAE信号が算出される。
【0032】次いで、前記第1研削状態判定手段60に
対応するSA8において、上記SA5およびSA6によ
りそれぞれ周波数解析された研削砥石側AE信号および
被削材側AE信号から得られた研削砥石10において発
生した本来のAE信号に基づいて、研削やけ、ビビリ振
動、研削砥石10の表面状態などが判定されたか否かが
判断される。このSA8の判断が肯定された場合は、前
記出力手段66に対応するSA9において、SA8の判
断内容が出力装置44において表示される。
対応するSA8において、上記SA5およびSA6によ
りそれぞれ周波数解析された研削砥石側AE信号および
被削材側AE信号から得られた研削砥石10において発
生した本来のAE信号に基づいて、研削やけ、ビビリ振
動、研削砥石10の表面状態などが判定されたか否かが
判断される。このSA8の判断が肯定された場合は、前
記出力手段66に対応するSA9において、SA8の判
断内容が出力装置44において表示される。
【0033】上記SA8の判断が否定された場合は、前
記第2研削状態判定手段64に対応するSA10におい
て、上記のSA5、SA6によりそれぞれ周波数解析さ
れた研削砥石側AE信号および被削材側AE信号に基づ
いて、すなわち前記ニューラルネットワーク62の出力
信号に基づいて研削砥石10の研削状態、たとえば、研
削砥石10の焼け、研削砥石10の表面状態などが判定
されたか否かが判断される。このSA10の判断が肯定
された場合は、前記出力手段66に対応するSA11に
おいて、SA10の判断内容が出力装置44において表
示される。
記第2研削状態判定手段64に対応するSA10におい
て、上記のSA5、SA6によりそれぞれ周波数解析さ
れた研削砥石側AE信号および被削材側AE信号に基づ
いて、すなわち前記ニューラルネットワーク62の出力
信号に基づいて研削砥石10の研削状態、たとえば、研
削砥石10の焼け、研削砥石10の表面状態などが判定
されたか否かが判断される。このSA10の判断が肯定
された場合は、前記出力手段66に対応するSA11に
おいて、SA10の判断内容が出力装置44において表
示される。
【0034】上述のように、本発明の研削状態監視装置
8によれば、研削状態判定手段60、64により、研削
砥石10において発生する研削砥石側AE信号および被
削材において発生する被削材側AE信号がそのまま周波
数解析されたものに基づいて研削砥石の研削状態が判定
されることから、いずれか一方のAE信号に基づいて研
削状態を判定する場合に比較してAE信号が研削砥石で
発生したものか被削材において発生したものかが明確と
なるので、研削状態10の判定精度が好適に高められ
る。
8によれば、研削状態判定手段60、64により、研削
砥石10において発生する研削砥石側AE信号および被
削材において発生する被削材側AE信号がそのまま周波
数解析されたものに基づいて研削砥石の研削状態が判定
されることから、いずれか一方のAE信号に基づいて研
削状態を判定する場合に比較してAE信号が研削砥石で
発生したものか被削材において発生したものかが明確と
なるので、研削状態10の判定精度が好適に高められ
る。
【0035】また、研削砥石側AE信号および被削材側
AE信号がそのまま周波数解析されることから、時系列
的なAE信号のピーク値を結ぶ包絡線すなわちAE信号
のピーク値の時間変化を用いる場合に比較して、AE信
号本来の周波数分布や研削加工中の加工形態の変化が明
確となるので、たとえ微弱なAE信号であってもたとえ
ば研削開始点などの研削状態の判定精度が好適に高めら
れる。因みに、研削加工開始時のAE信号の時間経過を
示す図6において、研削加工開始点A付近のAE信号が
比較的小さいためにそのAE信号からは研削加工開始点
Aを判定するのが困難であるのに対し、その図6に示す
AE信号を周波数解析した図7に示すように、研削加工
開始点Aは低周波数帯域において顕著に認識でき、容易
に判定が可能となっている。
AE信号がそのまま周波数解析されることから、時系列
的なAE信号のピーク値を結ぶ包絡線すなわちAE信号
のピーク値の時間変化を用いる場合に比較して、AE信
号本来の周波数分布や研削加工中の加工形態の変化が明
確となるので、たとえ微弱なAE信号であってもたとえ
ば研削開始点などの研削状態の判定精度が好適に高めら
れる。因みに、研削加工開始時のAE信号の時間経過を
示す図6において、研削加工開始点A付近のAE信号が
比較的小さいためにそのAE信号からは研削加工開始点
Aを判定するのが困難であるのに対し、その図6に示す
AE信号を周波数解析した図7に示すように、研削加工
開始点Aは低周波数帯域において顕著に認識でき、容易
に判定が可能となっている。
【0036】また、本実施例の研削状態監視装置8によ
れば、前記周波数解析された研削砥石側AE信号から前
記周波数解析された被削材側AE信号に含まれる周波数
成分を相殺することにより研削砥石で発生した信号成分
を抽出する相殺演算手段58と、その相殺演算手段58
により抽出された信号成分に基づいて研削砥石10の研
削状態を判定する第1研削状態判定手段60とを含むも
のであることから、相殺演算手段58により抽出され
た、研削砥石10で発生した信号成分に基づいて研削砥
石10の研削状態が判定されるので、研削状態の判定精
度が一層高められる。
れば、前記周波数解析された研削砥石側AE信号から前
記周波数解析された被削材側AE信号に含まれる周波数
成分を相殺することにより研削砥石で発生した信号成分
を抽出する相殺演算手段58と、その相殺演算手段58
により抽出された信号成分に基づいて研削砥石10の研
削状態を判定する第1研削状態判定手段60とを含むも
のであることから、相殺演算手段58により抽出され
た、研削砥石10で発生した信号成分に基づいて研削砥
石10の研削状態が判定されるので、研削状態の判定精
度が一層高められる。
【0037】また、本実施例の研削状態監視装置8によ
れば、前記周波数解析された研削砥石側AE信号および
被削材側AE信号を入力信号とするニューラルネットワ
ーク62と、そのニューラルネットワーク62の出力信
号に基づいて研削砥石10の研削状態を判定する第2研
削状態判定手段64とが含まれることから、周波数解析
された研削砥石側AE信号および被削材側AE信号に基
づいて学習されたニューラルネットワーク62の出力信
号に基づいて研削砥石10の研削状態が判定されるの
で、研削状態の判定精度が得られる。
れば、前記周波数解析された研削砥石側AE信号および
被削材側AE信号を入力信号とするニューラルネットワ
ーク62と、そのニューラルネットワーク62の出力信
号に基づいて研削砥石10の研削状態を判定する第2研
削状態判定手段64とが含まれることから、周波数解析
された研削砥石側AE信号および被削材側AE信号に基
づいて学習されたニューラルネットワーク62の出力信
号に基づいて研削砥石10の研削状態が判定されるの
で、研削状態の判定精度が得られる。
【0038】また、本実施例の研削状態監視装置8によ
れば、上記ニューラルネットワーク62は、前記周波数
解析手段54、56による周波数解析毎に時系列的に得
られた周波数解析後の研削砥石側AE信号および被削材
側AE信号を入力信号とするものであることから、研削
状態判断時点前に得られた周波数解析後の研削砥石側A
E信号および被削材側AE信号も入力されることから、
それらの時間変化が明らかとなるので、研削状態の判定
精度が一層高められる。
れば、上記ニューラルネットワーク62は、前記周波数
解析手段54、56による周波数解析毎に時系列的に得
られた周波数解析後の研削砥石側AE信号および被削材
側AE信号を入力信号とするものであることから、研削
状態判断時点前に得られた周波数解析後の研削砥石側A
E信号および被削材側AE信号も入力されることから、
それらの時間変化が明らかとなるので、研削状態の判定
精度が一層高められる。
【0039】また、本実施例の研削状態監視装置8によ
れば、ニューラルネットワーク62は、前記相殺演算手
段58により抽出された、研削砥石10で本来発生した
信号成分を入力信号とするものである。このように、相
殺演算手段58により抽出された信号成分もニューラル
ネットワーク62に入力されることから、本来研削砥石
10で発生した信号成分が明確に用いられるので、研削
状態の判定精度が一層高められる。
れば、ニューラルネットワーク62は、前記相殺演算手
段58により抽出された、研削砥石10で本来発生した
信号成分を入力信号とするものである。このように、相
殺演算手段58により抽出された信号成分もニューラル
ネットワーク62に入力されることから、本来研削砥石
10で発生した信号成分が明確に用いられるので、研削
状態の判定精度が一層高められる。
【0040】また、本実施例の研削状態監視装置8によ
れば、研削砥石側AEセンサ18は、研削砥石10の回
転中心に対して偏心した位置に設けられたものであり、
前記周波数解析手段による周波数解析のために、その研
削砥石側AEセンサにより検出された研削砥石側AE信
号のうち予め設定された時間範囲の信号をその研削砥石
の回転に同期して抽出するとともに、前記被削材側AE
信号のうちその時間範囲の信号と同時に発生する信号を
抽出する信号同期抽出手段50、52をさらに含むもの
である。このため、研削砥石側AEセンサ18により検
出された研削砥石側AE信号のうちその研削砥石側AE
センサ18が研削点に近接している時間範囲T内に発生
した研削砥石側AE信号が抽出されて用いられるととも
に、その時間範囲T内に発生した被削材側AE信号が用
いられるので、研削砥石側AEセンサ18が研削点から
離隔していて研削砥石内を迂回して伝播することにより
重要な情報が欠落した研削砥石側AEセンサが用いられ
る場合に比較して、研削状態の判定精度が一層高められ
る。
れば、研削砥石側AEセンサ18は、研削砥石10の回
転中心に対して偏心した位置に設けられたものであり、
前記周波数解析手段による周波数解析のために、その研
削砥石側AEセンサにより検出された研削砥石側AE信
号のうち予め設定された時間範囲の信号をその研削砥石
の回転に同期して抽出するとともに、前記被削材側AE
信号のうちその時間範囲の信号と同時に発生する信号を
抽出する信号同期抽出手段50、52をさらに含むもの
である。このため、研削砥石側AEセンサ18により検
出された研削砥石側AE信号のうちその研削砥石側AE
センサ18が研削点に近接している時間範囲T内に発生
した研削砥石側AE信号が抽出されて用いられるととも
に、その時間範囲T内に発生した被削材側AE信号が用
いられるので、研削砥石側AEセンサ18が研削点から
離隔していて研削砥石内を迂回して伝播することにより
重要な情報が欠落した研削砥石側AEセンサが用いられ
る場合に比較して、研削状態の判定精度が一層高められ
る。
【0041】次に、本発明の他の実施例を説明する。な
お、以下の説明において前述の実施例と共通する部分に
は同一の符号を付して説明を省略する。
お、以下の説明において前述の実施例と共通する部分に
は同一の符号を付して説明を省略する。
【0042】図8は、本発明の他の実施例のドレッシン
グ状態監視装置70の構成を説明する図である。また、
図9は、上記ドレッシング状態監視装置70の演算制御
装置32の制御機能の要部を説明する機能ブロック線
図、図10は、その演算制御装置32の制御作動の要部
を説明するフローチャートである。
グ状態監視装置70の構成を説明する図である。また、
図9は、上記ドレッシング状態監視装置70の演算制御
装置32の制御機能の要部を説明する機能ブロック線
図、図10は、その演算制御装置32の制御作動の要部
を説明するフローチャートである。
【0043】図8のドレッシング状態監視装置70で
は、研削砥石10の外周面にツルーイング或いは目立て
を施すためのロータリドレッサ72が被削材16に代え
て設けられ、そのロータリドレッサ72側で発生するA
E信号を検出するためのドレッサ側AEセンサ74が被
削材側AEセンサ40に代えて設けられている点におい
て、図1の研削状態監視装置8と相違する。たとえば、
上記ドレッサ側AEセンサ74は、位置固定に設けら
れ、回転駆動されるロータリドレッサ72側で発生する
ドレッサ側AE信号をクーラントを介して検出するよう
になっている。図11に示すように、砥粒34と、それ
ら砥粒34を結合する無機質結合剤36と、気孔38と
から成るよく知られた砥石組織から構成された研削砥石
10では、ロータリドレッサ72のダイヤモンド73と
の衝突によって、砥粒34と無機質結合剤36との界面
剥離A(100kHz〜2MHzの信号を発生)、砥粒
34自体のクラックB(100kHz〜2MHzの信号
を発生)、無機質結合剤36自体のクラックC(100
kHz〜2MHzの信号を発生)が発生し、そのような
剥離A或いはクラックB或いはCが上記研削砥石側AE
センサ18によって検出されるだけでなく、ロータリド
レッサ72においても、ダイヤモンド73の摩耗音或い
は破壊時の脆性破壊音が発生し、そのような摩擦音や破
壊音がドレッサ側AEセンサ74によって検出されるよ
うになっている。
は、研削砥石10の外周面にツルーイング或いは目立て
を施すためのロータリドレッサ72が被削材16に代え
て設けられ、そのロータリドレッサ72側で発生するA
E信号を検出するためのドレッサ側AEセンサ74が被
削材側AEセンサ40に代えて設けられている点におい
て、図1の研削状態監視装置8と相違する。たとえば、
上記ドレッサ側AEセンサ74は、位置固定に設けら
れ、回転駆動されるロータリドレッサ72側で発生する
ドレッサ側AE信号をクーラントを介して検出するよう
になっている。図11に示すように、砥粒34と、それ
ら砥粒34を結合する無機質結合剤36と、気孔38と
から成るよく知られた砥石組織から構成された研削砥石
10では、ロータリドレッサ72のダイヤモンド73と
の衝突によって、砥粒34と無機質結合剤36との界面
剥離A(100kHz〜2MHzの信号を発生)、砥粒
34自体のクラックB(100kHz〜2MHzの信号
を発生)、無機質結合剤36自体のクラックC(100
kHz〜2MHzの信号を発生)が発生し、そのような
剥離A或いはクラックB或いはCが上記研削砥石側AE
センサ18によって検出されるだけでなく、ロータリド
レッサ72においても、ダイヤモンド73の摩耗音或い
は破壊時の脆性破壊音が発生し、そのような摩擦音や破
壊音がドレッサ側AEセンサ74によって検出されるよ
うになっている。
【0044】図9のドレッシング状態監視装置70の機
能ブロック線図では、ドレッサ側信号同期抽出手段7
6、ドレッサ側周波数解析手段78、第1ドレッシング
状態判定手段80、第2ドレッシング状態判定手段82
が、被削材側信号同期抽出手段52、被削材側周波数解
析手段56、第1研削状態判定手段60、第2研削状態
判定手段64に代えて設けられ、相殺演算手段58で
は、たとえば、上記研削砥石側周波数解析手段54によ
り周波数解析された研削砥石側AE信号から、上記ドレ
ッサ側周波数解析手段78により周波数解析されたドレ
ッサ側AE信号に係数kを掛けた信号を差し引くことに
より、研削砥石側AE信号に混入したドレッサ側AE信
号を相殺して、本来の研削砥石10において発生したA
E信号が算出される。第1ドレッシング状態判定手段8
0は、上記の周波数解析手段54、78によりそれぞれ
周波数解析された研削砥石側AE信号およびドレッサ側
AE信号に基づいて得られた研削砥石10において発生
した本来のAE信号に基づいて、研削砥石10の目立て
状態などを判定し、出力手段66はその判定結果を出力
装置44に表示させる。
能ブロック線図では、ドレッサ側信号同期抽出手段7
6、ドレッサ側周波数解析手段78、第1ドレッシング
状態判定手段80、第2ドレッシング状態判定手段82
が、被削材側信号同期抽出手段52、被削材側周波数解
析手段56、第1研削状態判定手段60、第2研削状態
判定手段64に代えて設けられ、相殺演算手段58で
は、たとえば、上記研削砥石側周波数解析手段54によ
り周波数解析された研削砥石側AE信号から、上記ドレ
ッサ側周波数解析手段78により周波数解析されたドレ
ッサ側AE信号に係数kを掛けた信号を差し引くことに
より、研削砥石側AE信号に混入したドレッサ側AE信
号を相殺して、本来の研削砥石10において発生したA
E信号が算出される。第1ドレッシング状態判定手段8
0は、上記の周波数解析手段54、78によりそれぞれ
周波数解析された研削砥石側AE信号およびドレッサ側
AE信号に基づいて得られた研削砥石10において発生
した本来のAE信号に基づいて、研削砥石10の目立て
状態などを判定し、出力手段66はその判定結果を出力
装置44に表示させる。
【0045】また、ニューラルネットワーク62には、
たとえば、上記の周波数解析手段54、78による周波
数解析毎に時系列的に得られたそれぞれ周波数解析され
た研削砥石側AE信号およびドレッサ側AE信号、それ
らの信号に基づいて相殺演算手段58により算出された
研削砥石10において発生した本来のAE信号が入力さ
れるようになっており、ドレッシング実験によってその
学習が予め完了させられているので、本実施例のドレッ
シング状態監視装置70の組み立て時には、ニューラル
ネットワーク62の結合係数WXij およびWYjk には所
定値が与えられている。第2ドレッシング状態判定手段
82は、上記の周波数解析手段54、78によりそれぞ
れ周波数解析された研削砥石側AE信号および被削材側
AE信号に基づいて、すなわちニューラルネットワーク
62の出力信号に基づいて研削砥石10の表面の目立て
状態すなわちドレッシング状態を判定し、出力手段66
はそのドレッシング状態を出力装置44に表示させる。
たとえば、上記の周波数解析手段54、78による周波
数解析毎に時系列的に得られたそれぞれ周波数解析され
た研削砥石側AE信号およびドレッサ側AE信号、それ
らの信号に基づいて相殺演算手段58により算出された
研削砥石10において発生した本来のAE信号が入力さ
れるようになっており、ドレッシング実験によってその
学習が予め完了させられているので、本実施例のドレッ
シング状態監視装置70の組み立て時には、ニューラル
ネットワーク62の結合係数WXij およびWYjk には所
定値が与えられている。第2ドレッシング状態判定手段
82は、上記の周波数解析手段54、78によりそれぞ
れ周波数解析された研削砥石側AE信号および被削材側
AE信号に基づいて、すなわちニューラルネットワーク
62の出力信号に基づいて研削砥石10の表面の目立て
状態すなわちドレッシング状態を判定し、出力手段66
はそのドレッシング状態を出力装置44に表示させる。
【0046】図10のドレッシング状態監視装置70の
制御作動を示すフローチャートにおいて、SB1におい
て予め設定された時間範囲T内であると判断されている
間に、SB2およびSB3において、研削砥石側AE信
号およびドレッサ側AE信号が読み込まれる。次いで、
SB4において読込回数Nが所定値NO に到達したと判
定されると、周波数解析手段54、78に対応するSB
5およびSB6において、研削砥石側AE信号およびド
レッサ側AE信号の周波数解析が行われる。続くSB7
では、SA7と同様にして、研削砥石10において発生
する本来のAE信号が抽出され、第1ドレッシング状態
判定手段80に対応するSB8において、それぞれ周波
数解析された研削砥石側AE信号およびドレッサ側AE
信号に基づいて得られた研削砥石10において発生した
本来のAE信号に基づいて、研削砥石10の目立て状態
などが判定される。SB9では、その目立て状態などの
監視結果が出力装置44に表示させられる。また、第2
ドレッシング状態判定手段82に対応するSB10で
は、ニューラルネットワーク62の出力信号に基づい
て、研削砥石10の目立て状態などが判定される。SB
11では、その目立て状態などの監視結果が出力装置4
4に表示させられる。
制御作動を示すフローチャートにおいて、SB1におい
て予め設定された時間範囲T内であると判断されている
間に、SB2およびSB3において、研削砥石側AE信
号およびドレッサ側AE信号が読み込まれる。次いで、
SB4において読込回数Nが所定値NO に到達したと判
定されると、周波数解析手段54、78に対応するSB
5およびSB6において、研削砥石側AE信号およびド
レッサ側AE信号の周波数解析が行われる。続くSB7
では、SA7と同様にして、研削砥石10において発生
する本来のAE信号が抽出され、第1ドレッシング状態
判定手段80に対応するSB8において、それぞれ周波
数解析された研削砥石側AE信号およびドレッサ側AE
信号に基づいて得られた研削砥石10において発生した
本来のAE信号に基づいて、研削砥石10の目立て状態
などが判定される。SB9では、その目立て状態などの
監視結果が出力装置44に表示させられる。また、第2
ドレッシング状態判定手段82に対応するSB10で
は、ニューラルネットワーク62の出力信号に基づい
て、研削砥石10の目立て状態などが判定される。SB
11では、その目立て状態などの監視結果が出力装置4
4に表示させられる。
【0047】本実施例のドレッシング状態監視装置70
によれば、ドレッシング状態判定手段80、82によ
り、研削砥石10において発生する研削砥石側AE信号
およびドレッサにおいて発生するドレッサ側AE信号が
そのまま周波数解析されたものに基づいて研削砥石10
のドレッシング状態が判定されることから、いずれか一
方のAE信号に基づいて研削状態を判定する場合に比較
してAE信号が研削砥石で発生したものかドレッサにお
いて発生したものかが明確となるので、ドレッシング状
態の判定精度が好適に高められる。また、研削砥石側A
E信号およびドレッサ側AE信号がそのまま周波数解析
されることから、時系列的なAE信号のピーク値を結ぶ
包絡線すなわちAE信号のピーク値の時間変化を用いる
場合に比較してAE信号本来の周波数分布やドレッシン
グ加工中の加工形態の変化が明確となるので、ドレッシ
ング状態の判定精度が好適に高められる。
によれば、ドレッシング状態判定手段80、82によ
り、研削砥石10において発生する研削砥石側AE信号
およびドレッサにおいて発生するドレッサ側AE信号が
そのまま周波数解析されたものに基づいて研削砥石10
のドレッシング状態が判定されることから、いずれか一
方のAE信号に基づいて研削状態を判定する場合に比較
してAE信号が研削砥石で発生したものかドレッサにお
いて発生したものかが明確となるので、ドレッシング状
態の判定精度が好適に高められる。また、研削砥石側A
E信号およびドレッサ側AE信号がそのまま周波数解析
されることから、時系列的なAE信号のピーク値を結ぶ
包絡線すなわちAE信号のピーク値の時間変化を用いる
場合に比較してAE信号本来の周波数分布やドレッシン
グ加工中の加工形態の変化が明確となるので、ドレッシ
ング状態の判定精度が好適に高められる。
【0048】また、本実施例のドレッシング状態監視装
置70では、周波数解析された研削砥石側AE信号から
前記周波数解析されたドレッサ側AE信号の周波数成分
を相殺することにより研削砥石で発生した信号成分を抽
出する相殺演算手段58と、その相殺演算手段58によ
り抽出された信号成分に基づいて研削砥石10のドレッ
シング状態を判定する第1ドレッシング状態判定手段8
0とが設けられていることから、相殺演算手段58によ
り抽出された、研削砥石10で本来発生した信号成分に
基づいてその研削砥石10のドレッシング状態が判定さ
れるので、ドレッシング状態の判定精度が一層高められ
る。
置70では、周波数解析された研削砥石側AE信号から
前記周波数解析されたドレッサ側AE信号の周波数成分
を相殺することにより研削砥石で発生した信号成分を抽
出する相殺演算手段58と、その相殺演算手段58によ
り抽出された信号成分に基づいて研削砥石10のドレッ
シング状態を判定する第1ドレッシング状態判定手段8
0とが設けられていることから、相殺演算手段58によ
り抽出された、研削砥石10で本来発生した信号成分に
基づいてその研削砥石10のドレッシング状態が判定さ
れるので、ドレッシング状態の判定精度が一層高められ
る。
【0049】また、本実施例のドレッシング状態監視装
置70では、周波数解析された研削砥石側AE信号およ
びドレッサ側AE信号を入力信号とするニューラルネッ
トワーク62と、そのニューラルネットワーク62の出
力信号に基づいて研削砥石10のドレッシング状態を判
定する第2ドレッシング状態判定手段82とが設けられ
ていることから、周波数解析された研削砥石側AE信号
およびドレッサ側AE信号に基づいて学習されたニュー
ラルネットワーク62の出力信号に基づいて研削砥石1
0のドレッシング状態が判定されるので、ドレッシング
状態の判定精度が得られる。
置70では、周波数解析された研削砥石側AE信号およ
びドレッサ側AE信号を入力信号とするニューラルネッ
トワーク62と、そのニューラルネットワーク62の出
力信号に基づいて研削砥石10のドレッシング状態を判
定する第2ドレッシング状態判定手段82とが設けられ
ていることから、周波数解析された研削砥石側AE信号
およびドレッサ側AE信号に基づいて学習されたニュー
ラルネットワーク62の出力信号に基づいて研削砥石1
0のドレッシング状態が判定されるので、ドレッシング
状態の判定精度が得られる。
【0050】また、本実施例のドレッシング状態監視装
置70において、ニューラルネットワーク62は、周波
数解析手段54、78による周波数解析毎に時系列的に
得られた周波数解析後の研削砥石側AE信号およびドレ
ッサ側AE信号を入力信号とするものである。このた
め、ドレッシング状態判断時点前に得られた周波数解析
後の研削砥石側AE信号およびドレッサ側AE信号も入
力されることから、それらの時間変化が明らかとなるの
で、ドレッシング状態の判定精度が一層高められる。
置70において、ニューラルネットワーク62は、周波
数解析手段54、78による周波数解析毎に時系列的に
得られた周波数解析後の研削砥石側AE信号およびドレ
ッサ側AE信号を入力信号とするものである。このた
め、ドレッシング状態判断時点前に得られた周波数解析
後の研削砥石側AE信号およびドレッサ側AE信号も入
力されることから、それらの時間変化が明らかとなるの
で、ドレッシング状態の判定精度が一層高められる。
【0051】また、本実施例のドレッシング状態監視装
置70において、ニューラルネットワーク62は、相殺
演算手段58により抽出された、研削砥石10で本来発
生した信号成分を入力信号とするものである。このた
め、相殺演算手段58により抽出された信号成分も入力
されることから、本来研削砥石10で発生した信号成分
が明確に用いられるので、ドレッシング状態の判定精度
が一層高められる。
置70において、ニューラルネットワーク62は、相殺
演算手段58により抽出された、研削砥石10で本来発
生した信号成分を入力信号とするものである。このた
め、相殺演算手段58により抽出された信号成分も入力
されることから、本来研削砥石10で発生した信号成分
が明確に用いられるので、ドレッシング状態の判定精度
が一層高められる。
【0052】また、本実施例のドレッシング状態監視装
置70において、研削砥石側AEセンサ18は、研削砥
石10の回転中心に対して偏心した位置に設けられたも
のであり、周波数解析手段54による周波数解析のため
に、その研削砥石側AEセンサ18により検出された研
削砥石側AE信号のうち予め設定された時間範囲Tの信
号をその研削砥石10の回転に同期して抽出するととも
に、ドレッサ側AE信号のうちその時間範囲Tの信号と
同時に発生する信号を抽出する信号同期抽出手段50が
さらに設けられていることから、研削砥石側AEセンサ
18により検出された研削砥石側AE信号のうちその研
削砥石側AEセンサが研削点に近接している時間範囲T
内に発生した研削砥石側AE信号が抽出されて用いられ
るとともに、その時間範囲T内に発生したドレッサ側A
E信号が用いられるので、研削砥石側AEセンサ18が
研削点から離隔していて研削砥石内を迂回して伝播する
ことにより重要な情報が欠落した研削砥石側AEセンサ
が用いられる場合に比較して、ドレッシング状態の判定
精度が一層高められる。
置70において、研削砥石側AEセンサ18は、研削砥
石10の回転中心に対して偏心した位置に設けられたも
のであり、周波数解析手段54による周波数解析のため
に、その研削砥石側AEセンサ18により検出された研
削砥石側AE信号のうち予め設定された時間範囲Tの信
号をその研削砥石10の回転に同期して抽出するととも
に、ドレッサ側AE信号のうちその時間範囲Tの信号と
同時に発生する信号を抽出する信号同期抽出手段50が
さらに設けられていることから、研削砥石側AEセンサ
18により検出された研削砥石側AE信号のうちその研
削砥石側AEセンサが研削点に近接している時間範囲T
内に発生した研削砥石側AE信号が抽出されて用いられ
るとともに、その時間範囲T内に発生したドレッサ側A
E信号が用いられるので、研削砥石側AEセンサ18が
研削点から離隔していて研削砥石内を迂回して伝播する
ことにより重要な情報が欠落した研削砥石側AEセンサ
が用いられる場合に比較して、ドレッシング状態の判定
精度が一層高められる。
【0053】以上、本発明の一実施例を図面を用いて説
明したが、本発明はその他の態様においても適用され
る。
明したが、本発明はその他の態様においても適用され
る。
【0054】たとえば、前述の実施例において、研削砥
石側AEセンサ18は、研削砥石10内に設けられてい
たが、研削砥石10の外側において位置固定に設けられ
ていてもよい。この場合には、図8のドレッサ側AEセ
ンサ74のように、クーラントを介してAE信号が検出
される。また、ドレッサ側AEセンサ74は、図1の研
削砥石側AEセンサ18のように、ロータリドレッサ7
2内に設けられてもよい。この場合には、スリップリン
グ或いは送受信装置を介してAE信号が外部へ取り出さ
れる。
石側AEセンサ18は、研削砥石10内に設けられてい
たが、研削砥石10の外側において位置固定に設けられ
ていてもよい。この場合には、図8のドレッサ側AEセ
ンサ74のように、クーラントを介してAE信号が検出
される。また、ドレッサ側AEセンサ74は、図1の研
削砥石側AEセンサ18のように、ロータリドレッサ7
2内に設けられてもよい。この場合には、スリップリン
グ或いは送受信装置を介してAE信号が外部へ取り出さ
れる。
【0055】また、前述の実施例のニューラルネットワ
ーク62には、周波数解析毎に得られた研削砥石側AE
信号と被削材側AE信号或いはドレッサ側AE信号とが
時系列的に入力されていたが、研削状態判定或いはドレ
ッシング状態判定時より前に得られた時系列データは必
ずしも入力されていなくてもよい。
ーク62には、周波数解析毎に得られた研削砥石側AE
信号と被削材側AE信号或いはドレッサ側AE信号とが
時系列的に入力されていたが、研削状態判定或いはドレ
ッシング状態判定時より前に得られた時系列データは必
ずしも入力されていなくてもよい。
【0056】また、前述の図3の実施例において、研削
砥石側信号同期抽出手段50或いは被削材側信号同期抽
出手段52は、研削砥石側周波数解析手段54或いは被
削材側周波数解析手段56の後段に設けられていても差
し支えない。
砥石側信号同期抽出手段50或いは被削材側信号同期抽
出手段52は、研削砥石側周波数解析手段54或いは被
削材側周波数解析手段56の後段に設けられていても差
し支えない。
【0057】また、前述の図8の実施例では、ロータリ
ドレッサ72が用いられていたが、ブレード型ドレッサ
などであっても差し支えない。
ドレッサ72が用いられていたが、ブレード型ドレッサ
などであっても差し支えない。
【0058】なお、上述したのはあくまでも本発明の一
実施例であり、本発明はその主旨を逸脱しない範囲にお
いて種々の変更が加えられ得るものである。
実施例であり、本発明はその主旨を逸脱しない範囲にお
いて種々の変更が加えられ得るものである。
【図1】本発明の一実施例の研削状態監視装置の構成を
説明するである。
説明するである。
【図2】研削状態におけるAE信号の発生メカニズムを
説明する図である。
説明する図である。
【図3】図1の研削状態監視装置の制御機能の要部を説
明する機能ブロック線図である。
明する機能ブロック線図である。
【図4】図3の研削砥石側信号同期抽出手段により予め
設定された時間範囲T内に発生した研削砥石側AE信号
が抽出される作動を説明する図である。
設定された時間範囲T内に発生した研削砥石側AE信号
が抽出される作動を説明する図である。
【図5】図1の研削状態監視装置の制御作動の要部を説
明するフローチャートである。
明するフローチャートである。
【図6】研削加工開始時におけるAE信号の時間変化を
研削開始点Aとともに示す図である。
研削開始点Aとともに示す図である。
【図7】図6のAE信号を周波数解析した結果を研削開
始点Aと共に示す図である。
始点Aと共に示す図である。
【図8】本発明の他の実施例のドレッシング状態監視装
置の構成を説明するである。
置の構成を説明するである。
【図9】図8のドレッシング状態監視装置の制御機能の
要部を説明する機能ブロック線図である。
要部を説明する機能ブロック線図である。
【図10】図8の研削状態監視装置の制御作動の要部を
説明するフローチャートである。
説明するフローチャートである。
【図11】ドレッシング状態におけるAE信号の発生メ
カニズムを説明する図である。
カニズムを説明する図である。
8:研削状態監視装置 10:研削砥石 12:砥石部 18:研削砥石側AEセンサ 40:被削材側AEセンサ 50:研削砥石側信号同期抽出手段、52:被削材側信
号同期抽出手段(信号同期抽出手段) 54:研削砥石側周波数解析手段、56:被削材側周波
数解析手段(周波数解析手段) 58:相殺演算手段 60:第1研削状態判定手段、64:第2研削状態判定
手段(研削状態判定手段) 62:ニューラルネットワーク 74:ドレッサ側AEセンサ 76:ドレッサ側信号同期抽出手段 78:ドレッサ側周波数解析手段 80:第1ドレッシング状態判定手段、82:第2ドレ
ッシング状態判定手段(ドレッシング状態判定手段)
号同期抽出手段(信号同期抽出手段) 54:研削砥石側周波数解析手段、56:被削材側周波
数解析手段(周波数解析手段) 58:相殺演算手段 60:第1研削状態判定手段、64:第2研削状態判定
手段(研削状態判定手段) 62:ニューラルネットワーク 74:ドレッサ側AEセンサ 76:ドレッサ側信号同期抽出手段 78:ドレッサ側周波数解析手段 80:第1ドレッシング状態判定手段、82:第2ドレ
ッシング状態判定手段(ドレッシング状態判定手段)
Claims (8)
- 【請求項1】 被削材が研削砥石により研削される状態
を監視するための研削状態監視装置であって、 前記研削砥石において発生する研削砥石側AE信号を検
出するための研削砥石側AEセンサと、 前記被削材において発生する被削材側AE信号を検出す
るための被削材側AEセンサと、 前記研削砥石側AE信号および被削材側AE信号を周波
数解析する周波数解析手段と、 該周波数解析手段によりそれぞれ周波数解析された研削
砥石側AE信号および被削材側AE信号に基づいて、前
記研削砥石の研削状態を判定する研削状態判定手段と
を、含むことを特徴とする研削状態監視装置。 - 【請求項2】 前記研削状態判定手段は、前記周波数解
析された研削砥石側AE信号から前記周波数解析された
被削材側AE信号に含まれる周波数成分を相殺すること
により研削砥石で発生した本来の信号成分を抽出する相
殺演算手段と、該相殺演算手段により抽出された信号成
分に基づいて前記研削砥石の研削状態を判定する第1研
削状態判定手段とを含むものである請求項1の研削状態
監視装置。 - 【請求項3】 前記研削状態判定手段は、前記周波数解
析された研削砥石側AE信号および被削材側AE信号を
入力信号とするニューラルネットワークと、該ニューラ
ルネットワークの出力信号に基づいて前記研削砥石の研
削状態を判定する第2研削状態判定手段とを含むもので
ある請求項1の研削状態監視装置。 - 【請求項4】 前記研削砥石側AEセンサは、前記研削
砥石の回転中心に対して偏心した位置に設けられたもの
であり、前記周波数解析手段による周波数解析のため
に、該研削砥石側AEセンサにより検出された研削砥石
側AE信号のうち予め設定された時間範囲の信号を該研
削砥石の回転に同期して抽出するとともに、前記被削材
側AE信号のうち該時間範囲の信号と同時に発生する信
号を抽出する信号同期抽出手段をさらに含むものである
請求項1の研削状態監視装置。 - 【請求項5】 研削砥石がドレッサによりドレッシング
される状態を監視するためのドレッシング状態監視装置
であって、 前記研削砥石において発生する研削砥石側AE信号を検
出するための研削砥石側AEセンサと、 前記ドレッサにおいて発生するドレッサ側AE信号を検
出するためのドレッサ側AEセンサと、 前記研削砥石側AE信号およびドレッサ側AE信号を周
波数解析する周波数解析手段と、 該周波数解析手段によりそれぞれ周波数解析された研削
砥石側AE信号およびドレッサ側AE信号に基づいて、
前記ドレッサによるドレッシング状態を判定するドレッ
シング状態判定手段とを、含むことを特徴とするドレッ
シング状態監視装置。 - 【請求項6】 前記ドレッシング状態判定手段は、前記
周波数解析された研削砥石側AE信号から前記周波数解
析されたドレッサ側AE信号の周波数成分を相殺するこ
とにより研削砥石で発生した信号成分を抽出する相殺演
算手段と、該相殺演算手段により抽出された信号成分に
基づいて前記研削砥石のドレッシング状態を判定する第
1ドレッシング状態判定手段とを含むものである請求項
5の研削状態監視装置。 - 【請求項7】 前記研削状態判定手段は、前記周波数解
析された研削砥石側AE信号およびドレッサ側AE信号
を入力信号とするニューラルネットワークと、該ニュー
ラルネットワークの出力信号に基づいて前記研削砥石の
ドレッシング状態を判定する第2ドレッシング状態判定
手段とを含むものである請求項5の研削状態監視装置。 - 【請求項8】 前記研削砥石側AEセンサは、前記研削
砥石の回転中心に対して偏心した位置に設けられたもの
であり、前記周波数解析手段による周波数解析のため
に、該研削砥石側AEセンサにより検出された研削砥石
側AE信号のうち予め設定された時間範囲の信号を該研
削砥石の回転に同期して抽出するとともに、前記ドレッ
サ側AE信号のうち該時間範囲の信号と同時に発生する
信号を抽出する信号同期抽出手段をさらに含むものであ
る請求項5の研削状態監視装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11035561A JP2000233369A (ja) | 1999-02-15 | 1999-02-15 | 研削状態監視装置およびドレッシング状態監視装置 |
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JP11035561A JP2000233369A (ja) | 1999-02-15 | 1999-02-15 | 研削状態監視装置およびドレッシング状態監視装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2000233369A true JP2000233369A (ja) | 2000-08-29 |
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ID=12445166
Family Applications (1)
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