JP2000232246A - 真空紫外レーザ - Google Patents

真空紫外レーザ

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JP2000232246A
JP2000232246A JP11033341A JP3334199A JP2000232246A JP 2000232246 A JP2000232246 A JP 2000232246A JP 11033341 A JP11033341 A JP 11033341A JP 3334199 A JP3334199 A JP 3334199A JP 2000232246 A JP2000232246 A JP 2000232246A
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light
ring
vacuum ultraviolet
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 Oリングがレーザ光に照射されるのを防止可
能な真空紫外レーザを提供する。 【解決手段】 真空紫外領域のレーザ光11を発振させ
る真空紫外レーザ1において、レーザガスを封止するた
めにレーザチャンバ2に設けられたOリング17、又は
レーザ光11の光路を密封するために光路カバー13,
14,22に設けられたOリング25の少なくともいず
れか一方を、真空紫外光11,11A,11Bから遮光
するための遮光手段として、遮光突起27や遮光板29
を備えている。これにより、Oリングの劣化や有機物の
発生を防止している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、真空紫外領域のレ
ーザ光を発振する真空紫外レーザに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、真空紫外領域と呼ばれる約2
0nm〜200nm程度の波長を有する真空紫外光を発振さ
せる真空紫外レーザが知られており、例えばArFレー
ザ(193nm)やF2レーザ(157nm)等がある。こ
のような真空紫外レーザは、主としてレーザリソグラフ
ィ等の精密加工に使用される。
【0003】図8に、従来技術に係る真空紫外レーザの
一例として、F2レーザの構成図を示す。同図におい
て、F2レーザ1は、レーザガスを封入してその内部で
放電を起こし、真空紫外領域のレーザ光11を発振させ
るレーザチャンバ2と、このレーザチャンバ2から発振
されるレーザ光11を狭帯域化する(即ち、レーザ光1
1の中心波長を安定させ、かつ波長のスペクトル幅を狭
くする)狭帯域化ユニット10と、狭帯域化されたレー
ザ光11の波長特性(中心波長及びスペクトル幅)及び
パワーを測定する波長測定装置3とを備えている。
【0004】レーザチャンバ2の内部には、レーザガス
として例えばフッ素(F2)とヘリウム(He)とが所
定の圧力比で封入されており、その所定位置には1組の
放電電極5,5が設置されている。この放電電極5,5
間に図示しない高圧電源より高電圧を印加することによ
り、約157nmの波長を有するレーザ光11を発振させ
ている。このとき、レーザチャンバ2の上端面には上面
開口部12が設けられ、放電電極5,5と接続した放電
回路4が上面開口部12を封止している。そして、レー
ザチャンバ2の上端面には、上面開口部12の外周に全
周にわたってOリング溝16が設けられており、その内
部にはOリング17が嵌挿されて、レーザチャンバ2内
部のレーザガスを封止している。
【0005】また、レーザチャンバ2は、その前端部
(図中右端部)と後端部に、フロントウィンドウ7及び
リアウィンドウ9(以後ウィンドウ7,9と総称する)
を備えている。発振したレーザ光11は、リアウィンド
ウ9を透過してレーザチャンバ2から出射し、レーザチ
ャンバ2の外部後方(図中左方)に配置された狭帯域化
ユニット10に入射して狭帯域化される。狭帯域化され
たレーザ光11は、レーザチャンバ2を通過し、その一
部が外部前方に設けられたフロントミラー8を部分透過
して、加工機15に入射する。このとき、フロントミラ
ー8から出射したレーザ光11は、波長測定装置3でそ
の一部をサンプリングされ、波長特性及びパワーを計測
されている。尚、一般にこのようなF2レーザ1におい
て、高電圧はパルス状に印加され、レーザ光11はパル
ス発振する。
【0006】このとき、出射したレーザ光11は真空紫
外光であり、空気中の酸素や水蒸気等に非常によく吸収
されるため、空気中を通ることによってパワーが減衰す
る。このようなパワーの減衰を防止するため、レーザチ
ャンバ2から出射したレーザ光11の光路は密封されて
いる。即ち、同図に示すように、レーザ光11の光路
は、波長測定装置3を覆う波長ボックス13、狭帯域化
ユニット10を覆う狭帯域化ボックス14、及びこれら
を接続する密封カバー22,22等の光路カバー13,
14,22で覆われている。そして、これらの光路カバ
ー13,14,22の接続部を、Oリング溝24の内部
に嵌挿されたOリング25によって密封し、その内部に
例えば不活性ガスをパージして光路から空気を遮断して
いる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来技術には、次に述べるような問題点がある。
【0008】即ち、レーザチャンバ2内で発振したレー
ザ光11の一部は、ウィンドウ7,9や放電電極5,5
等で反射され、乱反射光11Bとなってレーザチャンバ
2の内部で乱反射を繰り返している。そして、図8に示
すように、この乱反射光11Bが例えば放電回路4とレ
ーザチャンバ2との隙間に入り込み、レーザガスを封止
するOリング17を照射するため、Oリング17から有
機物が発生する。この有機物がレーザガス内に混入し、
レーザガスを汚染してその寿命を縮めたり、ウィンドウ
7,9等のレーザチャンバ2中の光学部品に付着して光
学部品を汚損したりするという問題がある。
【0009】また、レーザチャンバ2から出射したレー
ザ光11は、例えば光路上に配置されたミラー等の光学
部品(図示せず)に反射してその一部が乱反射光11B
となる。そして、同図に示すように、前記光路カバー1
3,14,22の隙間に入り込み、光路を密封するため
のOリング25を照射する。これにより、上述したよう
にOリング25が劣化し、光路に空気等の不純物が入り
込み、この不純物(特に酸素)によってレーザ光11が
吸収されて、レーザ光11のパワーが低下するという問
題がある。さらに、上述したようにOリング25から有
機物が発生することにより、この有機物が光路内の光学
部品に付着して光学部品を汚損するという問題がある。
【0010】本発明は、上記の問題点に着目してなされ
たものであり、Oリングがレーザ光に照射されるのを防
止可能な真空紫外レーザを提供することを目的としてい
る。
【0011】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】上記の目
的を達成するために、請求項1の発明は、真空紫外領域
のレーザ光を発振させる真空紫外レーザにおいて、レー
ザガスを封止するためにレーザチャンバに設けられたO
リング、又はレーザ光の光路を密封するために光路カバ
ーに設けられたOリングの少なくともいずれか一方を、
真空紫外光から遮光する遮光手段を備えている。
【0012】請求項1に記載の発明によれば、レーザガ
スを封止するためのOリングに真空紫外光が照射しない
ような遮光手段を有している。これにより、レーザチャ
ンバのOリングに真空紫外光が照射されないので、Oリ
ングから有機物が発生することが少ない。従って、レー
ザガスに有機物が混入してレーザ光のパワーや波長特性
が低下したり、有機物がレーザチャンバ内の光学素子に
付着して光学素子が汚損したりすることが少ない。その
ため、真空紫外レーザを長期にわたって安定に稼働する
ことが可能である。
【0013】また、光路を密封するためのOリングに、
真空紫外光が照射しないような遮光手段を有している。
これにより、Oリングに真空紫外光が照射されないの
で、Oリングが劣化することが少ない。従って光路が良
好に密封されて空気から遮断されるので、レーザ光の吸
収が少なく、そのパワーの減衰が少ない。また、Oリン
グが長寿命化し、真空紫外レーザのメンテナンス間隔が
長くなる。また、Oリングに真空紫外光が照射されない
ので、Oリングから有機物が発生することが少ない。こ
れにより、光路の密封がよく保たれるので、光路中に有
機物が混入して光路中の光学素子に付着してレーザ光が
吸収されたり、光学素子が汚損することが少ない。従っ
て、真空紫外レーザを長期にわたって安定に稼働するこ
とが可能である。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図を参照しながら、本発明
に係る実施形態を詳細に説明する。尚、実施形態におい
て、前記従来技術の説明に使用した図と同一の要素には
同一符号を付し、重複説明は省略する。
【0015】本発明の実施形態を、図1〜図7に基づい
て説明する。本実施形態では、真空紫外レーザの一例と
して、F2レーザを例にとって説明する。図1は、本実
施形態に係るF2レーザの構成図である。同図におい
て、F2レーザ1は、レーザガスを封入し、その内部で
放電を起こして真空紫外領域のレーザ光11を発振させ
るレーザチャンバ2と、このレーザチャンバ2から発振
されるレーザ光11を狭帯域化する狭帯域化ユニット1
0と、狭帯域化されたレーザ光11の波長特性及びパワ
ーを測定する波長測定装置3とを備えている。
【0016】レーザチャンバ2は、その前端部と後端部
に、略円筒形のウィンドウホルダ6,6をそれぞれ備
え、それらの先端に、それぞれ所定の角度でフロントウ
ィンドウ7及びリアウィンドウ9を固定している。ま
た、レーザチャンバ2の内部には、レーザガスとして例
えばフッ素(F2)とヘリウム(He)とが所定の圧力
比で封入されており、その内部の所定位置には1組の放
電電極5,5が設置されている。レーザチャンバ2の所
定位置には貫流ファン26が設置されており、図示しな
いモータによって回転駆動されて、放電電極5,5間に
レーザガスを送り込んでいる。そして、図示しない高圧
電源より放電電極5,5間に高電圧を印加することによ
り、放電によってレーザガスを励起し、約157nmの波
長を有するレーザ光11を発振させている。尚、一般に
このようなF2レーザ1において、高電圧はパルス状に
印加され、レーザ光11はパルス発振する。
【0017】レーザチャンバ2で発振したレーザ光11
は、リアウィンドウ9を透過して、レーザチャンバ2の
外部後方に設けられた狭帯域化ユニット10に入射す
る。狭帯域化ユニット10は、例えば2個のプリズム3
2,32と、波長選択素子であるグレーティング33と
を備えている。そして、プリズム32,32によって拡
大されたレーザ光11をグレーティング33に入射さ
せ、所定の波長特性のレーザ光11のみを入射光と同じ
方向に折り返して、レーザ光11を狭帯域化している。
狭帯域化されたレーザ光11は、狭帯域化ユニット10
から出射してレーザチャンバ2を通過し、レーザチャン
バ2の前端部に設けられたフロントウィンドウ7を透過
する。フロントウィンドウ7を透過したレーザ光11の
一部は、レーザチャンバ2の外部前方に設けられたフロ
ントミラー8で部分反射されてレーザチャンバ2内に戻
る。また、残りのレーザ光11は、フロントミラー8を
部分透過して波長測定装置3に入射する。このとき、レ
ーザ光11の一部は、ウィンドウ7,9や放電電極5,
5等で反射され、乱反射光11Bとなってレーザチャン
バ2の内部で乱反射を繰り返している。
【0018】波長測定装置3は、入射したレーザ光11
の光路上に、ビームスプリッタ12を有している。レー
ザ光11は、このビームスプリッタ12によって一部を
図中下方に反射され、サンプル光11Aとなる。また、
ビームスプリッタ12を透過したレーザ光11は、加工
機15に入射し、その内部で精密加工を行なうための光
源となる。ビームスプリッタ12で下方に反射されたサ
ンプル光11Aの一部は、第2のビームスプリッタ34
で反射され、例えばフォトダイオード等を備えたパワー
検出器35に入射してそのパワーを測定される。また、
第2のビームスプリッタ34を透過したサンプル光11
Aは、例えばエタロン等の分光手段を備えた波長検出器
36に入射し、その波長特性を検出される。
【0019】このとき、真空紫外光であるレーザ光11
は、空気中の酸素や水蒸気等に非常によく吸収されるた
め、空気中を通ることによってパワーが減衰する。この
ようなパワーの減衰を防止するため、前述の狭帯域化ユ
ニット10及び波長測定装置3は、それぞれ狭帯域化ボ
ックス14及び波長ボックス13の内部に収納されてい
る。また、レーザチャンバ2と、波長ボックス13及び
狭帯域化ボックス14との間は、密封カバー22,22
でそれぞれ覆われている。そして、これらの光路を覆う
光路カバー13,14,22は、Oリング溝24及びそ
の内部に嵌挿されたOリング25によって密封構造を形
成し、光路の内部を例えば不活性ガスでパージして空気
を遮断している。
【0020】尚、レーザチャンバ2は、レーザ光11を
発振させる際に、放電電極5,5間の放電から発生した
熱によって、レーザ光11の光軸方向(図中左右方向)
に膨張する。このとき、狭帯域化ボックス14及び波長
ボックス13とウィンドウホルダ6との間が固定されて
いると、この膨張によって狭帯域化ユニット10及び波
長測定装置3が光軸方向に押され、F2レーザ1の光軸
がずれてしまう。これを避けるため、ウィンドウホルダ
6,6は狭帯域化ボックス14及び波長ボックス13に
それぞれ固定された密封カバー22,22に対して、光
路の密封を保ちながら光軸方向に摺動自在になってい
る。
【0021】以下に、レーザガスを封止するためにレー
ザチャンバ2に設けられているOリング17が、乱反射
光11Bに照射されるのを防止する遮光手段について説
明する。
【0022】図1に示すように、レーザチャンバ2は上
部チャンバ2Aと下部チャンバ2Bとを備えており、上
部チャンバ2Aの下端面に形成されたフランジ部と下部
チャンバ2Bの上端面に形成されたフランジ部とを当接
して、両フランジ部を互いにボルト等(図示せず)で固
定している。図2に、図1におけるP部の詳細断面図を
示す。同図に示すように、下部チャンバ2Bの上端面の
フランジ部当接面には、Oリング溝16が全周にわたっ
て設けられており、このOリング溝16に嵌挿されたO
リング17と上部チャンバ2Aの下端面のフランジ部当
接面との間でレーザガスを封止している。このとき、下
部チャンバ2BのOリング溝16よりも内周側の上端面
には、全周にわたって遮光溝28が設けられている。ま
た、この遮光溝28に対向する上部チャンバ2Aの下端
面のフランジ部には、この遮光溝28の幅よりもわずか
に幅が狭く、かつ遮光溝28の深さよりもわずかに高さ
が低い遮光突起27が全周にわたって設けられている。
そして、同図に示すように、上部チャンバ2Aを下部チ
ャンバ2Bに固定する際には、この遮光溝28に遮光突
起27が嵌まり込むようになっている。即ち、遮光溝2
8と遮光突起27とがラビリンスを構成しているので、
レーザチャンバ2内部の乱反射光11Bをラビリンスに
より遮って、乱反射光11BからOリング17を遮光し
ている。
【0023】また、図3、図4に、図2と同じ箇所のO
リング17を遮光するための遮光手段の他の例を示す。
図3において、上部チャンバ2Aの内壁には、遮光板2
9がボルト30等の固定手段によって着脱自在に固定さ
れている。この遮光板29によって、乱反射光11Bが
上部チャンバ2Aの下端面のフランジ部と下部チャンバ
2Bの上端面のフランジ部との隙間に入り込むのを防止
し、Oリング17を乱反射光11Bから遮光している。
また、図4において、上部チャンバ2Aの下端面のフラ
ンジ部には、Oリング溝16よりも内周側に、全周にわ
たって遮光突起27が設けられており、下部チャンバ2
Bの上端面のフランジ部に全周にわたって設けられた遮
光凹み31と対向している。この遮光突起27及び遮光
凹み31により、乱反射光11Bが上部チャンバ2Aと
下部チャンバ2Bとの隙間に入り込むのを防止し、Oリ
ング17を乱反射光11Bから遮光している。尚、遮光
突起27及び遮光凹み31の形状は、これに限定され
ず、例えば同図に二点鎖線で示すように、遮光突起27
を全周にわたって斜めに形成し、この形状に合わせて遮
光凹み31を斜めに形成してもよい。
【0024】また、図1において、上部チャンバ2Aの
上端面のフランジ部には上面開口部12が設けられてお
り、この上面開口部12を塞ぐようにして放電電極5,
5と接続した放電回路4が固定され、レーザガスを封止
している。この封止箇所にもOリング17が使用されて
おり、以下、このOリング17を遮光する遮光手段につ
いて説明する。図5に、図1におけるQ部の詳細断面図
を示す。同図において、上部チャンバ2Aの上端面に
は、上面開口部12の外周に全周にわたってOリング溝
16が設けられており、その内部にはOリング17が嵌
挿されている。また、放電回路4の下端面には、Oリン
グ溝16と対向し、かつOリング17に当接する位置
に、全周にわたって遮光突起27が形成され、この遮光
突起27とOリング17との間でレーザガスを封止して
いる。そして、遮光突起27は、放電回路4と上部チャ
ンバ2Aとの隙間に入り込んだ乱反射光11Bを遮り、
Oリング17を乱反射光11Bから遮光している。
【0025】以上説明したように、レーザチャンバ2に
設けられたOリング17に乱反射光11Bが照射しない
ような遮光手段を有しているので、Oリング17の劣化
が防止される。また、Oリング17に乱反射光11Bが
当たらないので、Oリング17からの有機物の発生によ
るレーザガスの汚染が防止される。
【0026】尚、レーザガスを封止するOリング17と
して、放電回路4とレーザチャンバ2との間を封止する
Oリング17及び上部チャンバ2Aと下部チャンバ2B
との間を封止するOリング17を例示したが、遮光手段
が遮光する対象はこれらに限られるものではない。例え
ば、貫流ファン26を駆動するための、モータ(図示せ
ず)の駆動力を導入する導入手段(図示せず)を封止す
るOリング等、レーザガスを封止するOリング17すべ
てに対して適用可能である。また、Oリング溝16は、
放電回路4、上部チャンバ2A、下部チャンバ2Bのい
ずれの側に設けてもよい。
【0027】次に、レーザチャンバ2を出射したレーザ
光11の光路を密封するためのOリング25を、光路内
の乱反射光11Bから遮光する遮光手段の例について説
明する。
【0028】図6は、図1におけるR部詳細断面図であ
り、レーザチャンバ2に固定されたウィンドウホルダ6
と、狭帯域化ボックス14に固定された密封カバー22
との間の接続部の構成例を示している。同図において、
略円筒状のウィンドウホルダ6の外周面上には、全周に
わたってOリング溝24が設けられ、Oリング溝24の
内部にはOリング25が嵌挿されている。ウィンドウホ
ルダ6は、略円筒状の密封カバー22の内周側に挿着さ
れ、この密封カバー22の内周面とOリング25との間
で光路を密封している。また、ウィンドウホルダ6の端
面よりも外側の密封カバー22の内周面には、全周にわ
たって遮光突起27が設けられている。この遮光突起2
7が、乱反射光11Bが密封カバー22とウィンドウホ
ルダ6との隙間に侵入するのを防止し、Oリング25を
乱反射光11Bから遮光している。或いはこのとき、密
封カバー22の内周面に遮光突起27を設ける代わり
に、略同一位置(同図では説明のため、遮光板29をず
らして描いている)に断面がL字型の形状をした環状の
遮光板29を、ボルト30等により固定してもよい。
尚、上述したように、レーザチャンバ2はレーザ光11
が発振する際に図中矢印方向に膨張するので、その場合
にウィンドウホルダ6が遮光突起27や遮光板29に衝
突しないように所定の隙間Lを設けて構成する必要があ
る。
【0029】また、図7は、図1におけるS部詳細断面
図であり、狭帯域化ボックス14と密封カバー22との
間の接続部の構成例を示している。同図において、密封
カバー22の一端部にはフランジ22Aが形成され、図
示しないボルトでこのフランジ22Aを狭帯域化ボック
ス14の側面に固定している。フランジ22Aの端面に
は、全周にわたってOリング溝24が形成されており、
その内部にはOリング25が嵌挿されている。そして、
このOリング25と狭帯域化ボックス14の側面とが当
接し、光路を密封している。そして、密封カバー22の
内周面には、全周にわたって略円筒形状の遮光板29が
ボルト30等によって固定され、Oリング25を乱反射
光11Bから遮光している。このとき、同図に二点鎖線
で示すように、遮光板29の一端側の外周部に、環状の
遮光突起27を形成するようにすれば、さらに遮光性能
が向上する。
【0030】以上、狭帯域化ボックス14側のOリング
25を例にとって説明したが、これらの遮光手段は、レ
ーザ光11が出射する波長ボックス13側の光路に備え
られたOリング25(図1参照)に対しても同様に設け
られるものである。
【0031】尚、本実施形態においては、光路を密封す
るOリング25として、密封カバー22と狭帯域化ボッ
クス14、波長ボックス13及びウィンドウホルダ6,
6との間の接続部に設けられたOリング25を例示した
が、これらに限られるものではない。例えば、狭帯域化
ボックス14や波長ボックス13にも、これらを密封す
るためのOリング(図示せず)が使用されており、その
内部でレーザ光11やサンプル光11Aから乱反射光1
1Bが発生する。これらのOリング等に対しても、乱反
射光11Bから遮光する遮光手段を備えるようにする。
【0032】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、F2レーザ1等の真空紫外レーザにおいて、レーザ
ガスを封止するOリング17を真空紫外光から遮光する
遮光手段(実施形態によれば遮光突起27、遮光溝2
8、遮光板29、及び遮光凹み31)を有している。
尚、実施形態には真空紫外光として乱反射光11Bのみ
を例示したが、例えば光軸の調整時等に、レーザ光11
やサンプル光11AがこのようなOリング17,25に
照射されることもあり、このようなレーザ光11やサン
プル光11Aを遮光する遮光手段としても有効である。
これにより、Oリング17に真空紫外光が照射されない
ので、Oリング17から有機物が発生することが少な
い。これにより、レーザガスに有機物が混入してレーザ
光11のパワーや波長特性が低下したり、有機物がレー
ザチャンバ2内の光学素子に付着して光学素子が汚損し
たりすることが少ない。従って、真空紫外レーザを長期
にわたって安定に稼働することが可能である。
【0033】また、真空紫外レーザにおいて、レーザ光
11の通過する光路を密封するために、光路カバー1
4,13,22に設けられたOリング25を、真空紫外
光から遮光する遮光手段(実施形態によれば遮光突起2
7及び遮光板29)を有している。これにより、Oリン
グ25に真空紫外光が照射されないので、Oリング25
の劣化が少なく、光路の密封がよく保たれる。従って、
光路に空気が混入することが少なく、レーザ光11が吸
収されないため、そのパワーの減衰が少ない。また、O
リング25が長寿命化し、真空紫外レーザのメンテナン
ス間隔が長くなる。また、Oリング25に真空紫外光が
照射されないので、Oリング25から有機物が発生する
ことが少ない。これにより、光路中に有機物が混入して
光学素子に付着し、光学素子が汚損することが少ない。
従って、真空紫外レーザを長期にわたって安定に稼働す
ることが可能である。
【0034】尚、本実施形態では、Oリング17,25
を遮光する遮光手段として図2〜図7に示すような遮光
手段を例示したが、例示した手段に限られるものではな
い。即ち、光路内やレーザチャンバ2内の真空紫外光か
らOリング17,25を遮光するような遮光手段であれ
ば、他の遮光手段でもよい。さらに、これらの遮光手段
と遮光されるOリング17,25との組み合わせも、例
示した組み合わせに限られるものではない。即ち、真空
紫外レーザを設計する際に、レーザチャンバ2や光路カ
バー13,14,22等の形状に合わせて、適宜遮光手
段を設ければよい。
【0035】また、真空紫外レーザとして、グレーティ
ング33によって狭帯域化されたF2レーザを例にとっ
て説明したが、狭帯域化のための波長選択素子は、グレ
ーティング33に限らず、例えばエタロンや分散プリズ
ムでもよい。さらに、狭帯域化されたレーザに限られる
ものではなく、狭帯域化ユニット10に代えてリアミラ
ー等を配置してもよい。また、本発明はF2レーザに限
らず、前述したArFエキシマレーザ等の真空紫外光を
発振するガスレーザすべてにおいて適用可能である。ま
た、放電により励起されるガスレーザばかりでなく、放
電以外の手段(例えばレーザビーム等)によって励起さ
れるガスレーザに対しても適用可能である。さらに、本
発明は、ガスレーザ以外の真空紫外レーザに対しても適
用可能である。即ち、ガスレーザ以外の真空紫外レーザ
では、レーザガスを密封するためのOリング17は不要
であるが、一般にその光路を密封するためにOリング2
5が設けられており、このOリング25に対して適用可
能である。このような遮光手段を設けることにより、真
空紫外光の照射によるOリング25の劣化や有機物の発
生を防ぐことができる。
【0036】また、実施形態においては、密封された光
路中に不活性ガスを封止するように説明したが、これに
限らず、例えば光路内に不活性ガスをパージする手段
と、光路内を真空引きする手段とを備え、不活性ガスを
光路内に連続的にパージするようにしてもよい。また、
光路を真空引きして、光路内の酸素を除去するようにし
てもよい。このような場合、光路内の圧力に応じて、O
リング溝24の形状やOリング25の径を適宜選択する
ようにする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るF2レーザの断面図。
【図2】図1のP部詳細断面図
【図3】遮光手段の他の例を示す断面図。
【図4】遮光手段の他の例を示す断面図。
【図5】図1のQ部詳細断面図。
【図6】図1のR部詳細断面図。
【図7】図1のS部詳細断面図。
【図8】従来技術に係るF2レーザの断面図。
【符号の説明】
1:F2レーザ、2:レーザチャンバ、2A:上部チャ
ンバ、2B:下部チャンバ、3:波長測定装置、4:放
電回路、5:放電電極、6:ウィンドウホルダ、7:フ
ロントウィンドウ、8:フロントミラー、9:リアウィ
ンドウ、10:狭帯域化ユニット、11:レーザ光、1
1A:サンプル光、11B:乱反射光、12:ビームス
プリッタ、13:波長ボックス、14:狭帯域化ボック
ス、15:加工機、16:Oリング溝、17:Oリン
グ、22:密封カバー、24:Oリング溝、25:Oリ
ング、26:貫流ファン、27:遮光突起、28:遮光
溝、29:遮光板、30:ボルト、31:遮光凹み、3
2:プリズム、33:グレーティング、34:ビームス
プリッタ、35:パワー検出器、36:波長検出器。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空紫外領域のレーザ光(11)を発振させ
    る真空紫外レーザ(1)において、 レーザガスを封止するためにレーザチャンバ(2)に設け
    られたOリング(17)、又はレーザ光(11)の光路を密封す
    るために光路カバー(13,14,22)に設けられたOリング(2
    5)の少なくともいずれか一方を、真空紫外光(11,11A,11
    B)から遮光する遮光手段(27,28,29,31)を備えたことを
    特徴とする真空紫外レーザ(1)。
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