JP2000231338A - プラズマディスプレイパネル用フィルターの製造方法 - Google Patents

プラズマディスプレイパネル用フィルターの製造方法

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JP2000231338A
JP2000231338A JP10368127A JP36812798A JP2000231338A JP 2000231338 A JP2000231338 A JP 2000231338A JP 10368127 A JP10368127 A JP 10368127A JP 36812798 A JP36812798 A JP 36812798A JP 2000231338 A JP2000231338 A JP 2000231338A
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electromagnetic wave
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filter
wave shielding
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JP10368127A
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Tomomi Nakano
智美 中野
Yasushi Kawazoe
寧 河添
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 機能性フィルムを用いてプラズマディスプレ
イパネル用フィルターを製造する際、近赤外線吸収層及
びこれに積層される他層の外周囲に電磁波シールド層を
環状に露出させる効率のよい製造方法を提供すること。 【解決手段】 プラズマディスプレイパネルの前面に取
り付けられるフィルターの製造方法であって、基材とな
る樹脂フィルム10の一方の面に電磁波シールド層11
を形成する工程と、この電磁波シールド層11表面にお
ける所定領域を縁取るように剥離剤層12を環状に形成
する工程と、所定領域内の電磁波シールド層11及びそ
の周囲の剥離剤層12の表面に近赤外線吸収層を含む機
能性フィルム構成層14を形成する工程と、この機能性
フィルム構成層14の表面に粘着剤層15を形成する工
程と、次いで電磁波シールド層11の表面における所定
領域13周囲に環状に形成された剥離剤層12を電磁波
シールド層11から剥がし、これにより当該剥離剤層1
2の表面に積層された機能性フィルム構成層14及び粘
着剤層15を除去して電磁波シールド層11を環状に露
出させる工程とからなることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプラズマディスプレ
イパネル用フィルターの製造方法に関し、更に詳細には
例えばプラズマディスプレイパネルの前面に取り付けて
使用するフィルターの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】軽量且つ薄型でありながら輝度が高く、
しかも大画面が得られるプラズマディスプレイパネル
(以下、PDPと称する)は、すでによく知られてい
る。このPDPについて簡単にその構造を説明すると、
この種のPDPは、間隔をあけて配置された前面ガラス
基板と後面ガラス基板(以下、管と称する)のその間隔
部内に多数のセルを形成すると共にその管内にキセノン
ガスを封入し、前面ガラス基板の内面に形成した誘電体
層及び保護層の表面で面放電を起こしてキセノンガス分
子を励起し、紫外線を発生させてセル内の蛍光体を発光
させる構造となっている。
【0003】管内にキセノンガスを封入したこの種のP
DPにおいては、蛍光体を発光させるために発生させる
紫外線と共に近赤外線及び電磁波も発生し、その一部が
管外へ放出する。そのため、従来のPDPの前面には近
赤外線カット(吸収)性能、電磁波シールド性能、傷付
き防止性能、反射防止性能などを備えたフィルターが取
り付けられていた。
【0004】ところで、このような近赤外線吸収層や電
磁波シールド層を備えるPDP用フィルターは、一般的
に、次のように構成されている。すなわち、基材である
ポリエステルフィルムに電磁波シールド層として銀蒸着
膜が形成され、その銀蒸着膜の上に近赤外線吸収剤をコ
ーティングして近赤外線吸収層が形成されている。銀蒸
着膜からなる電磁波シールド層の表面において、近赤外
線吸収層の周囲には、導電性塗料(接着剤)が塗布さ
れ、導電性接着剤層が形成されている。このように構成
されたフィルムは、通常、機能性フィルムと呼ばれてい
る。
【0005】この機能性フィルムは、基板であるポリカ
ーボネート樹脂板の表面に貼り付けられる。この基板の
全周囲には、導電テープが予め額縁状即ち基板の外周縁
部を、表面側から側面を介して裏面側に至る断面コ字状
に覆い、それが全周に亘るように設けられている。従っ
て機能性フィルムを基板に貼り合わせると、導電性塗料
は基板周囲に設けられた導電テープ上に重なって接着
し、その結果、導電テープは導電性塗料を介して電磁波
シールド層と電気的導通状態となる。
【0006】必要に応じてこの機能性フィルム付き基板
の両面には、反射防止層が形成され、更に外周囲に電極
となる銅箔テープを取り付け、前述した導電テープと部
分的に重ねて相互の電気的導通をとり、これにより最終
的にPDP用フィルターが構成(完成)される。
【0007】このPDP用フィルターは、PDPの前面
側周囲に設けられたフレームによりPDPの前面に取り
付けられる。その際、このフレームに構成された外部ア
ース用端子にPDPフィルターの銅箔テープが接触し、
その結果電磁波シールド層はアースされ、その機能を発
揮することになる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】機能性フィルムは、前
述したように近赤外線吸収層の外側周囲における電磁波
シールド層の上に導電性塗料(接着剤)を塗布して形成
された導電性接着剤層(アース電極取出し用)を備える
ことから、その製造過程において近赤外線吸収層及びこ
れに積層される他層を電磁波シールド層の所定領域にの
み形成し、その外周囲では下層の電磁波シールド層を環
状に露出させておくことが必要になる。
【0009】このような機能性フィルムを効率よく製造
するため、従来では、基材である支持フィルムに電磁波
シールド層及びその全面に近赤外線吸収層並びにこれに
積層される他層を形成した後に、所定領域の周囲部に存
在する近赤外線吸収層及びこれに積層される他層を溶剤
などで部分的(環状)に洗い落として除去し、これによ
り電磁波シールド層を露出するようにしていた。
【0010】しかし、近赤外線吸収層及びこれに積層さ
れる他層の溶剤による部分的な洗い落としによる除去作
業は、非常に面倒で且つ時間が掛かり、従ってこの作業
が機能性フィルム、引いてはプラズマディスプレイパネ
ル用フィルターの生産性やコストに影響を与える原因と
もなっていた。
【0011】本発明の目的は、かかる従来の問題点を解
決するためになされたもので、機能性フィルムを用いて
プラズマディスプレイパネル用フィルターを製造する
際、近赤外線吸収層及びこれに積層される他層の外周囲
に電磁波シールド層を環状に露出させる効率のよい製造
方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明はプラズマディス
プレイパネル用フィルターの製造方法であり、前述の技
術的課題を解決するために以下のような構成とされてい
る。すなわち、本発明は、プラズマディスプレイパネル
の前面に取り付けられるフィルターの製造方法であっ
て、基材となる樹脂フィルムの一方の面に電磁波シール
ド層を形成する工程と、この電磁波シールド層表面にお
ける所定領域を縁取るように剥離剤層を環状に形成する
工程と、所定領域内の電磁波シールド層及びその周囲の
剥離剤層の表面に近赤外線吸収層を含む機能性フィルム
構成層を形成する工程と、この機能性フィルム構成層の
表面に粘着剤層を形成する工程と、次いで電磁波シール
ド層の表面における所定領域周囲に環状に形成された剥
離剤層を電磁波シールド層から剥がし、これにより当該
剥離剤層の表面に積層された機能性フィルム構成層及び
粘着剤層を除去して電磁波シールド層を環状に露出させ
る工程とからなることを特徴とする。
【0013】<本発明における付加的構成>本発明のプ
ラズマディスプレイパネル用フィルターの製造方法は、
前述した必須の構成要素からなるが、その構成要素に更
に以下のような構成を加えた場合であっても成立する。
その付加的構成要素とは、電磁波シールド層の表面にお
ける所定領域周囲に環状に形成された剥離剤層を電磁波
シールド層から剥がす直前に、環状の剥離剤層の内周縁
に沿う位置に粘着剤層表面から電磁波シールド層表面に
至る切込み部を線状に入れることを特徴とする。
【0014】また、本発明のプラズマディスプレイパネ
ル用フィルターでは、前記剥離剤層が、コーティングに
より厚み0.5〜3μmに形成され、且つ延び難い性質
を備えていることを特徴とする。この場合、前記剥離剤
層として、熱硬化型、紫外線硬化型又は光硬化型の樹脂
材料を使用することが好ましい。
【0015】本発明のプラズマディスプレイパネル用フ
ィルターの製造方法によると、最初に基材となる樹脂フ
ィルムの一方の面に電磁波シールド層が形成される。そ
の後、その電磁波シールド層の表面における所定領域を
縁取るようにその外周に剥離剤層が環状に形成される。
【0016】次いで、所定領域内の電磁波シールド層及
びその周囲の剥離剤層の表面に近赤外線吸収層を含む機
能性フィルム構成層がコーティングなどにより形成され
る。そして、この機能性フィルム構成層の表面に、最終
層となる粘着剤層が形成される。その後、電磁波シール
ド層の表面における所定領域の外周に環状に形成された
剥離剤層が電磁波シールド層から剥がされ、これにより
当該剥離剤層の表面に積層されていた機能性フィルム構
成層及び粘着剤層が剥離剤層と共に除去され、その結果
電磁波シールド層が環状に露出される。
【0017】なお、電磁波シールド層の表面における所
定領域周囲に環状に形成された剥離剤層を電磁波シール
ド層から剥がす直前に、環状の剥離剤層の内周縁に沿う
位置に粘着剤層表面から電磁波シールド層表面に至る切
込み部を線状に入れると、剥離剤層を取り去った後の機
能性フィルム構成層の周縁のシャープ度を得ることがで
きる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明のプラズマディスプ
レイパネル用フィルター(以下、単にPDP用フィルタ
ーと称する)の製造方法を図に示される一実施形態につ
いて更に詳細に説明する。図1〜図7は、本発明の一実
施形態に係るPDP用フィルターの製造方法における各
工程毎の機能性フィルムにおける概略断面図である。
【0019】これらの図1〜図7を参照し、この実施形
態に係るPDP用フィルターの製造方法を説明すると、
最初に例えばロール状に巻かれた長尺な透明樹脂フィル
ム10を基材としてその一方の面に電磁波シールド層1
1が連続的に形成される。この透明樹脂フィルム10と
しては、実質的に透明であって、吸収、散乱が大きくな
い樹脂フィルムであればよく、特に制限はない。
【0020】透明樹脂フィルムに使用される樹脂の具体
的な例としては、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル
系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリ(メタ)アクリ
ル酸エステル系樹脂、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、
ポリ酢酸ビニル、ポリアリレート樹脂、ポリエーテルサ
ルホン樹脂等をあげることができる。
【0021】これらの中では、特に非晶質のポリオレフ
ィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート樹
脂、ポリ(メタ)アクリル酸エステル樹脂、ポリアリレ
ート樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂が好ましく、非晶
質ポリオレフィン系樹脂の中では環状ポリオレフィン
が、ポリエステル系樹脂の中ではポリエチレンテレフタ
レートが特に好ましい。
【0022】上記樹脂には、一般的に公知である添加
剤、例えばフェノール系、燐系などの酸化防止剤、ハロ
ゲン系、燐酸系等の難燃剤、耐熱老化防止剤、紫外線吸
収剤、滑剤、帯電防止剤等を配合することができる。透
明樹脂フィルムは、上記樹脂を公知のTダイ成形、カレ
ンダー成形、圧縮成形などの方法や、有機溶剤に溶解さ
せてキャスティングする方法等を用いて成形される。
【0023】フィルムの厚みとしては、目的に応じて、
10μm〜1mmの範囲が望ましい。該透明樹脂フィル
ムは、未延伸でも延伸されていても良い。また、他のプ
ラスチック基材と積層されていてもよい。更に該透明樹
脂フィルムは、コロナ放電処理、火炎処理、プラズマ処
理、グロー放電処理、粗面化処理、薬品処理等の従来公
知の方法による表面処理や、プライマー等のコーティン
グを片面あるいは両面に施してもよい。
【0024】電磁波シールド層11としては、導電性繊
維のメッシュを貼り合わせる方法が知られているが、こ
の方法では、ディスプレイの前面にメッシュがあるた
め、画面の視認性が悪くなるという間題点がある。この
PDP用フィルターにおける電磁波シールド層11は、
例えば導電性物質を蒸着して得られ、視認性を悪化させ
るという間題は生じない。
【0025】透明樹脂フィルム10に蒸着される導電性
物質は、PDPより放出される電磁波を遮蔽する目的で
蒸着されるもので、金属又は金属酸化物などが用いられ
るが、400〜700nmの可視光線領域を70%以上
透過し、表面固有抵抗値が50Ω/口以下であれば、い
かなるものであっても良い。
【0026】好ましくは、酸化スズ、酸化インジウムス
ズ(以下、ITOという)、酸化アンチモンスズ(以下
ATOという。)等の金属酸化物、あるいは金属酸化物
と金属を交互に積層させる。金属酸化物と金属の積層
は、表面固有抵抗を低くできるので、より好ましい。金
属酸化物としては、酸化スズ、ITO、ATOであり、
金属としては銀あるいは銀ーパラジウム合金が一般的で
あり、通常金属酸化物層より始まり3乃至11層程度積
層する。
【0027】また、電磁波シールド層11を形成する導
電性物質としては、更にアルミニウム酸化亜鉛(以下、
AZOという)をスパッタリングにより蒸着して構成す
ることも好ましい。このAZOは、電磁波を遮蔽する性
能だけではなく、紫外線を吸収する性能があることか
ら、電磁波シールド層11をこのAZOで構成すれば、
紫外線遮蔽性能を持たせることもできる。
【0028】導電性物質の膜厚は、要求される物性、用
途などにより異なるが、透明性から10〜500nm、
好ましくは50〜300nmが好ましい。膜厚は膜の各
部分が均一であることが望ましい。また、導電性物質を
透明樹脂フィルムに直接蒸着して構成することもでき
る。その際には、相互の密着性を向上させるため、予め
透明樹脂フィルムの被蒸着面にべースコート剤をコーテ
ィングしておくことが望ましい。
【0029】透明樹脂フィルム10の表面に連続的に電
磁波シールド層11を形成した後、その電磁波シールド
層11の表面における所定領域13を縁取るようにその
外周に剥離剤層12が環状に形成され、この環状の剥離
剤層12は、図3に示されるように所定領域13が長尺
な透明樹脂フィルム10の長手方向に沿って相互に間隔
をあけて形成されるように連続的に設けられる。
【0030】次いで、長尺な透明樹脂フィルム10の剥
離剤層形成側表面に、図4に示されるように近赤外線吸
収層を含む機能性フィルム構成層14が形成される。す
なわち、この機能性フィルム構成層14は、長尺な透明
樹脂フィルム10の剥離剤層形成側表面の全面に連続し
て形成されるため、この機能性フィルム構成層14は図
4からも明らかなように所定領域13内の電磁波シール
ド層11及びその周囲の剥離剤層12の表面に積層され
ることになる。
【0031】機能性フィルム構成層14としては、少な
くとも近赤外線吸収層を含み、これ以外に必要に応じて
酸素バリア層や接着剤層(いずれも図示せず)等を積層
して構成することができる。この近赤外線吸収層は、例
えば近赤外線吸収剤を含む塗工液をコーティングするこ
とにより得られる。
【0032】用いられる近赤外線吸収剤としては、有機
物質であるニトロソ化合物及びその金属錯塩、シアニン
系化合物、スクワリリウム系化合物、チオールニッケル
錯塩系化合物、フタロシアニン系化合物、ナフタロシア
ニン系化合物、トリアリルメタン系化合物、イモニウム
系化合物、ジイモニウム系化合物、ナフトキノン系化合
物、アントラキノン系化合物、又はアミノ化合物、アミ
ニウム塩系化合物、あるいは無機物であるカーボンブラ
ックや、酸化インジウムスズ、酸化アンチモンスズ、周
期表4A、5A又は6A族に属する金属の酸化物、もし
くは炭化物、又はホウ化物などが挙げられる。これらの
うち少なくとも2種類を用いる。
【0033】更に、少なくとも1種は、イモニウム系化
合物、ジイモニウム系化合物、あるいはアミニウム塩系
化合物から選ばれる近赤外線吸収剤を用いることが好ま
しい。より好ましくは、イモニウム系化合物、ジイモニ
ウム系化合物及びアミニウム塩系化合物以外の、上記近
赤外線吸収剤より選ばれる少なくとも1種を併用する。
【0034】次いで、この機能性フィルム構成層14の
表面に、最終層となる粘着剤層15が図5に示されるよ
うに形成される。この粘着剤層15は、最終的に得られ
た機能性フィルムF(図6参照)を透明樹脂基板(図示
せず)に貼り合わせてPDP用フィルターとするために
使用される。
【0035】その後、電磁波シールド層11の表面にお
ける所定領域13の外周に環状に形成された剥離剤層1
2が電磁波シールド層11から剥がされる。これによ
り、剥離剤層12の表面に積層されていた機能性フィル
ム構成層14及び粘着剤層15からなる積層体部分16
が剥離剤層12と共に除去される。その結果、図6に示
されるように電磁波シールド層11が環状に露出され
る。
【0036】この状態を長尺な透明樹脂フィルム10の
表面側から見ると、図7に示されるように一表面に電磁
波シールド層11が蒸着又はコーティングされた長尺な
透明樹脂フィルム10の電磁波シールド層11表面に、
両側縁から内側へ所定の幅だけ余白部をとり且つ透明樹
脂フィルム10の長手方向に所定の間隔をあけて機能性
フィルム構成層14及び粘剤剤層15からなる積層体部
分16が形成された長尺な機能性フィルムとなって形成
されている。
【0037】このような長尺な機能性フィルムは、長手
方向に所定の間隔をあけて配置形成された機能性フィル
ム構成層14及び粘着剤層15からなる積層体部分16
のその相互間隔中央部で順次切断されて、個々の機能性
フィルムFに分けられる。
【0038】ところで、剥離剤層12は、近赤外線吸収
剤を含む機能性フィルム構成層14を形成する際に位置
ズレを起こしたりしない程度に電磁波シールド層11に
接着し且つこれを電磁波シールド層11から剥がした時
には剥離剤が電磁波シールド層11に残らない程度によ
く剥がれることが必要である。
【0039】しかも、この剥離剤層12は、その上に積
層されている機能性フィルム構成層14及び粘着剤層1
5からなる積層体部分16の所定位置での綺麗な切り取
りを可能とするため剥がす時に延伸しないことも必要で
ある。このような性能を備える剥離剤としては、熱硬化
型、紫外線硬化型又は光硬化型の樹脂材料で形成するこ
とが好ましく、またその層の厚みは0.5〜3μm程度
が好ましい。
【0040】なお、電磁波シールド層11の表面におけ
る所定領域13周囲に環状に形成された剥離剤層12を
電磁波シールド層11から剥がす直前に、環状の剥離剤
層12の内周縁に沿う位置に、図5に示されるように粘
着剤層15表面から電磁波シールド層11表面に至る切
込み部17を線状に入れると、剥離剤層12を取り去っ
た後の機能性フィルム構成層14及び粘着剤層15から
なる積層体部分16の周縁のシャープ度を得ることがで
きる。
【0041】このようにして形成された機能性フィルム
Fは、前述したように透明樹脂基板(図示せず)に粘着
剤層15を利用して貼り合わされる。その際、透明樹脂
基板の全周囲には、導電テープが予め額縁状即ちこの基
板の外周縁部を、表面側から側面を介して裏面側に至る
断面コ字状に覆うように設けられ、それが全周に亘るよ
うに取り付けられている。
【0042】そして、機能性フィルムFをこの透明樹脂
基板に貼り合わせる時、機能性フィルムFにおける露出
した環状の電磁波シールド層11と透明樹脂基板の周囲
縁部に取り付けらた導電テープとの間に導電性接着剤層
が充填されると共に導電テープに電極が取り付けられ
る。その結果、この電極は、導電テープ及び導電性接着
剤層を介して電磁波シールド層11と電気的導通状態と
なる。
【0043】このようにして形成されたPDP用フィル
ターは、プラズマディスプレパネル(図示せず)の前面
に設けられている取付け構造体に装着される。その時、
取付け構造体に設けられた外部アース用端子に電極が接
触し、PDP用フィルターの電磁波シールド層11は、
導電性接着剤層及び導電テープを介して外部アース用端
子に電気的に導通し、電磁波シールド層11がその機能
を発揮することになる。
【0044】なお、前述したPDP用フィルターにおい
て、電磁波シールド層11及び剥離剤層12以外の他の
層構成は、単に一例を挙げただけで、本発明はこのよう
な層構成に限定されるものではない。例えば、紫外線遮
蔽層を機能性フィルム構成層に加えてもよく、また紫外
線吸収剤を透明樹脂フィルム10を形成する樹脂に練り
混ぜてもよい。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のプラズマ
ディスプレイパネル用フィルターの製造方法によれば、
透明樹脂フィルムの一方の面に形成された電磁波シール
ド層の表面上に環状に剥離剤層を予め形成し、この全面
に必要な機能性フィルム構成層などを形成した後に、剥
離剤層を取り除いて電磁波シールド層を露出させるよう
にしたことにより、電磁波シールド層上の所定領域に機
能性フィルム構成層等からなる積層体部分の形成が非常
に簡単となり、その結果機能性フィルム、引いてはプラ
ズマディスプレイパネル用フィルターの生産性の向上や
製造コストの低下を期待することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るPDP用フィルター
の製造工程において最初の工程での機能性フィルムの層
構造を示す縦断面図である。
【図2】PDP用フィルターの製造工程において図1に
示される製造工程に引き続く工程での機能性フィルムの
層構造を示す縦断面図である。
【図3】長尺な透明樹脂フィルム一表面に形成された電
磁波シールド層上に所定領域を囲むように剥離剤層を形
成した状態を示す断片的な斜視図である。
【図4】PDPフィルター製造工程において図2に示さ
れる製造工程に引き続く工程での機能性フィルムの層構
造を示す断面図である。
【図5】PDPフィルター製造工程において図4に示さ
れる製造工程に引き続く工程での機能性フィルムの層構
造を示す断面図である。
【図6】PDPフィルター製造工程において図5に示さ
れる製造工程に引き続く工程での機能性フィルムの層構
造を示す断面図である。
【図7】長尺な透明樹脂フィルム一表面に形成された電
磁波シールド層上に機能性フィルム構成層及び粘着剤層
などから積層体部分を長手方向に間隔をあけて配置形成
した状態を概略的に示す断片的な斜視図である。
【符号の説明】
10 透明樹脂フィルム 11 電磁波シールド層 12 剥離剤層 13 所定領域 14 近赤外線吸収層を含む機能性フィルム構成層 15 粘着剤層 16 所定領域に形成された、機能性フィルム構成層及
び粘着剤層からなる積層体部分 F 機能性フィルム

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラズマディスプレイパネルの前面に取
    り付けられるフィルターの製造方法であって、 基材となる樹脂フィルムの一方の面に電磁波シールド層
    を形成する工程と、この電磁波シールド層表面における
    所定領域を縁取るように剥離剤層を環状に形成する工程
    と、前記所定領域内の前記電磁波シールド層及びその周
    囲の前記剥離剤層の表面に近赤外線吸収層を含む機能性
    フィルム構成層を形成する工程と、この機能性フィルム
    構成層の表面に粘着剤層を形成する工程と、次いで前記
    電磁波シールド層の表面における所定領域周囲に環状に
    形成された前記剥離剤層を前記電磁波シールド層から剥
    がし、これにより当該剥離剤層の表面に積層された前記
    機能性フィルム構成層及び前記粘着剤層を除去して前記
    電磁波シールド層を環状に露出させる工程とからなるこ
    とを特徴とするプラズマディスプレイパネル用フィルタ
    ーの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記電磁波シールド層の表面における所
    定領域周囲に環状に形成された前記剥離剤層を前記電磁
    波シールド層から剥がす直前に、環状の前記剥離剤層の
    内周縁に沿う位置に前記粘着剤層表面から前記電磁波シ
    ールド層表面に至る切込み部を線状に入れることを特徴
    とする請求項1に記載のプラズマディスプレイパネル用
    フィルターの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記剥離剤層が、コーティングにより厚
    み0.5〜3μmに形成され、且つ延び難い性質を備え
    ていることを特徴とする請求項1又は2に記載のプラズ
    マディスプレイパネル用フィルターの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記剥離剤層が、熱硬化型、紫外線硬化
    型又は光硬化型の樹脂材料で形成されていることを特徴
    とする請求項3に記載のプラズマディスプレイパネル用
    フィルターの製造方法。
JP10368127A 1998-12-24 1998-12-24 プラズマディスプレイパネル用フィルターの製造方法 Pending JP2000231338A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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