JP2000229936A - グアニジン誘導体の製造方法 - Google Patents

グアニジン誘導体の製造方法

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JP2000229936A
JP2000229936A JP2000031893A JP2000031893A JP2000229936A JP 2000229936 A JP2000229936 A JP 2000229936A JP 2000031893 A JP2000031893 A JP 2000031893A JP 2000031893 A JP2000031893 A JP 2000031893A JP 2000229936 A JP2000229936 A JP 2000229936A
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amine
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JP2000031893A
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Knut Kessel
ケッセル クヌート
Michael Dr Kluge
クルーゲ ミヒャエル
Thomas Dr Bogenstaetter
ボーゲンシュテッター トーマス
Guenter Dr Scherr
シェル ギュンター
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BASF SE
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BASF SE
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C277/00Preparation of guanidine or its derivatives, i.e. compounds containing the group, the singly-bound nitrogen atoms not being part of nitro or nitroso groups
    • C07C277/08Preparation of guanidine or its derivatives, i.e. compounds containing the group, the singly-bound nitrogen atoms not being part of nitro or nitroso groups of substituted guanidines

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 グアニジン誘導体の製造方法を提供する。 【解決手段】 一般式IIのシアナミド誘導体と一般式
IIIのアミンとを種結晶の存在下に連続的に反応させ
る一般式Iのグアニジン誘導体の製造方法。 [RはC〜C−アルキレンまたはC〜C10
2価脂環基、RはHまたはC〜C−アルキル、或
いはRとRは結合するNと一緒にZ置換5/6員環
を表し、ZはCOOR、SOORまたはPO(O
)(OR)、Rは無関係にH、アルカリ(土
類)金属、RはH、アルカリ(土類)金属またはC
〜C−アルキル、RとRは無関係にHまたはC
〜C−アルキルを表す] [RとRは無関係にH、アルカリ(土類)金属また
はC〜C−アルキルを表す] [R、R、Zは上記と同じ]

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、式I:
【0002】
【化4】
【0003】[式中、R1は、C1〜C8−アルキレンま
たは5〜10個の炭素原子を有する2価の脂環式基を表
し、R2は、HまたはC1〜C8−アルキルを表すか、あ
るいはR1およびR2は、これらが結合しているN原子と
一緒にZ置換された5員環または6員環を表し、Zは、
COOR3、SO2OR3またはPO(OR3)(OR4
を表し、R3は、それぞれ無関係にH、アルカリ(土
類)金属の当量を表し、R4は、H、アルカリ(土類)
金属の当量またはC1〜C6−アルキルを表し、かつ、R
5およびR6は、無関係にHまたはC1〜C8−アルキルを
表す]のグアニジン誘導体を、式II:
【0004】
【化5】
【0005】[式中、R5′およびR6′は、無関係に
H、アルカリ(土類)金属の当量またはC1〜C8−アル
キルを表す]のシアナミド誘導体と、式III:
【0006】
【化6】
【0007】[式中、R1、R2およびZは、上記のもの
を表す]のアミンとの反応により製造する方法に関す
る。
【0008】本発明は特に、シアナミドまたはその塩と
サルコシネート(sarcosinate)とからクレアチンを製造
するための方法に関する。
【0009】
【従来の技術】式Iのグアニジン化合物は自然界に広範
囲に存在している。この物質クラスの重要な代表例は、
例えばアルギニンおよびクレアチンのような化合物であ
る。クレアチンは脊椎動物の筋肉組織中で特にクレアチ
ンリン酸として存在し、かつ細胞のエネルギーキャリア
として重要な役割を果たしている。クレアチンは体の能
力を増強するための栄養補助剤としてますます使用され
ている。さらにクレアチンは、尿中の高いクレアチン排
泄により特徴付けられる筋肉機能障害の治療のために使
用されてる。
【0010】EP−A−0754679号には、シアナ
ミドとサルコシンナトリウム(sodium sarcosinate)また
はサルコシンカリウム(potassium sarcosinate)との反
応によるクレアチンの製造方法が記載されている。該反
応はバッチ式に実施され、かつこの反応は通常2〜5時
間後に終了することが記載されている。不連続的なプロ
セス実施は、バッチ式に水性懸濁液の形で生じる反応生
成物を、発生後に不連続的に後処理するか、あるいは撹
拌下の緩衝液容器中に中間貯蔵しなくてはならないため
に不利である。不連続的な合成は、さらに人員を必要と
し、かつミスを起こしやすい。さらにクレアチン飽和の
洗浄水をプロセスに返送しないことにより生成物の収率
の望ましくない低下が生じる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の課題
は、容易な方法で連続的に式Iのグアニジン誘導体を高
い純度および高い収率で得られるように、冒頭に記載し
た方法を発展させることである。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記課題は本発明によ
り、式IIのシアナミド誘導体と、式IIIのアミンと
を、式Iのグアニジン誘導体の種結晶の存在下で連続的
に合することにより解決される。「連続的に合する」と
は、場合により始動相を別として、反応混合物中の反応
相手の濃度比が、反応の経過において実質的に時間的に
一定であるように反応相手の添加を行うことを意味す
る。しかしこのことは一方の反応相手を装入し、かつ他
方の反応相手を比較的長い時間にわたって計量供給する
場合には該当しない。
【0013】本発明による方法では式IIのシアナミド
誘導体を使用する。これはシアナミドおよびその塩の場
合と同様に市販されているか、またはその合成は当業者
に公知である。
【0014】式IのR5およびR6は、無関係にHを表す
か、あるいは分枝鎖状または非分枝鎖状のC1〜C8−ア
ルキル、特にメチル、エチル、n−プロピル、1−メチ
ルエチル、n−ブチル、1−メチルプロピル、2−メチ
ルプロピル、1,1−ジメチルエチル、n−ペンチル、
1−メチルブチル、2−メチルブチル、3−メチルブチ
ル、2,2−ジメチルプロピル、1−エチルプロピル、
n−ヘキシル、1,1−ジメチルプロピル、2,2−ジ
メチルプロピル、1−メチルペンチル、2−メチルペン
チル、3−メチルペンチル、4−メチルペンチル、1,
1−ジメチルブチル、1,2−ジメチルブチル、1,3
−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、2,3−
ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル、1−エチル
ブチル、2−エチルブチル、1,1,2−トリメチルプ
ロピル、1,2,2−トリメチルプロピル、1−エチル
−1−メチルプロピル、1−エチル−2−メチルプロピ
ル、n−ヘプチル、n−オクチルを表し、その際、C1
〜C4−アルキル、例えばメチル、エチル、プロピル、
イソ−プロピル、ブチルが有利である。有利にはR5
6=Hである。
【0015】式II中のR5′およびR6′は、R5およ
びR6に関して記載したものを表し、かつ付加的にアル
カリ(土類)金属の当量を表してもよい。特に有利には
5′=R6′=Hであるか、またはR5′=Hおよび
6′=アルカリ金属であるか、またはR5′および
6′が共にアルカリ土類金属、特にカルシウムを表
す。シアナミドは式IIのシアナミド誘導体として最も
有利である。
【0016】別の出発物質として式IIIのアミンを使
用する。R1は、分枝鎖状または非分枝鎖状のC1〜C8
−アルキレン基、有利にはメチレン、エチレン、n−プ
ロピレン、1−メチルエチレン、n−ブチレン、1−メ
チルプロピレン、2−メチルプロピレン、1,1−ジメ
チルエチレン、n−ペンチレン、1−メチルブチレン、
2−メチルブチレン、3−メチルブチレン、2,2−ジ
メチルプロピレン、1−エチルプロピレン、n−ヘキシ
レン、1,1−ジメチルプロピレン、2,2−ジメチル
プロピレン、1−メチルペンチレン、2−メチルペンチ
レン、3−メチルペンチレン、4−メチルペンチレン、
1,1−ジメチルブチレン、1,2−ジメチルブチレ
ン、1,3−ジメチルブチレン、2,2−ジメチルブチ
レン、2,3−ジメチルブチレン、3,3−ジメチルブ
チレン、1−エチルブチレン、2−エチルブチレン、
1,1,2−トリメチルプロピレン、1,2,2−トリ
メチルプロピレン、1−エチル−1−メチルプロピレ
ン、1−エチル−2−メチルプロピレン、n−ヘプチレ
ン、n−オクチレンあるいは5〜10個の炭素原子を有
する2価の脂環式基、例えば1,2−シクロヘキシレ
ン、1,3−シクロヘキシレン、1,4−シクロヘキシ
レン、1,2−シクロペンチレンまたは1,3−シクロ
ペンチレンあるいは以下の構造:
【0017】
【化7】
【0018】[式中、nおよびmは、0、1または2の
値であってもよいが、ただし、nおよび/またはmは0
とは異なる]の基を表す。脂環式基中では、シス−立体
配置も、トランス−立体配置も存在していてもよい。有
利にはC1〜C6−アルキレン、例えばメチレンおよびエ
チレンである。
【0019】基R1は、場合により保護されたアミノ
基、ヒドロキシ基またはシアノ基から選択された1個ま
たは複数個、例えば1〜3個の置換基により置換されて
いてもよい。
【0020】R2は、HまたはC1〜C8−アルキル、有
利にはH、メチルまたはエチルを表す。
【0021】Zは、COOR3、SO2OR3またはPO
(OR3)(OR4)を表し、その際、R3は、それぞれ
無関係にH、アルカリ金属、例えばナトリウムまたはカ
リウム、あるいはアルカリ土類金属、例えばカルシウム
の当量を表し、かつR4は、H、アルカリ金属、アルカ
リ土類金属の当量またはC1〜C6−アルキルを表す。
【0022】式IIIのアミンは、有利にはアミノカル
ボン酸、アミノスルホン酸またはアミノホスホン酸また
はその塩である。特にサルコシンナトリウムまたはサル
コシンカリウムの形でのサルコシンならびにグリシン、
タウリンまたは4−アミノメチルシクロヘキサンカルボ
ン酸は特に有利である。
【0023】本発明によれば、式IIのシアナミドと式
IIIのアミンとを、式Iのグアニジン誘導体の種結晶
の存在下に連続的に相互に接触させる。従って例えば有
利には水溶液の形でのシアナミド誘導体の流れを種結晶
と混合し、かつ得られた懸濁液を有利には水溶液の形の
式IIIのアミンと反応させる。他方で、式IIIのア
ミンを種結晶と混合し、かつ引き続きシアナミド誘導体
と混合することもできる。別の変法では種結晶を懸濁液
の形で保持し、かつ式IIのシアナミド誘導体と式II
Iのアミンとを、保持した種結晶に合することもでき
る。
【0024】式IIのシアナミド誘導体と式IIIのア
ミンとを有利には2:1〜1:2、特に0.8:1〜
1.1:1のモル比で使用する。
【0025】本発明による反応は、通例、水性媒体、例
えば水自体または水および水と混和可能な有機溶剤、例
えばアルコール、例えばメタノールまたはエタノール、
アセトンまたはTHFの混合物中で実施する。式IIの
シアナミド誘導体と式IIIのアミンとを水または前記
の水と混和可能な溶剤またはこれらの混合物中での溶液
の形で使用することができる。
【0026】本発明による反応は、有利にはpH値8〜
12、特に9〜10で実施する。前記の範囲のpH値の
保持ために、通例、反応媒体中に酸または塩基を供給す
ることが必要であり、これは使用される式IIのシアナ
ミド誘導体および式IIIのアミンの種類に依存する。
【0027】適切な酸は、例えば有機酸、例えばギ酸お
よび酢酸、無機酸、例えば塩酸、硫酸およびリン酸、な
らびに特に気体状または固体の形での二酸化炭素であ
る。
【0028】pH値の調整のために適切な塩基は特にN
aOH、KOH、LiOHまたはCa(OH)2であ
る。
【0029】酸または塩基の導入は必要に応じて行う。
このために反応媒体の実際のpH値を連続的に作動する
pH測定により測定し、かつ規定のpH値と比較し、か
つpH値の矯正のために必要な量の酸の量または塩基を
添加する。測定されるpH値は例えば自動的に必要な酸
の量または塩基の量を算出し、かつ供給装置を制御する
電子データ処理機により規定値と比較される電子シグナ
ルの形で提供することができる。
【0030】酸の供給の特に有利な実施態様ではpH値
の調整は、式IIIのアミンの水溶液に二酸化炭素を添
加し、かつ該溶液をシアナミド誘導体との反応のために
使用することにより行う。二酸化炭素の添加は、例えば
CO2ガスの導入またはドライアイスの添加により行
う。この変法は使用される式IIIのアミンの溶液が反
応媒体中で所望されるpH値よりも大きいpH値を有し
ている場合に特に有利である。このための1例はサルコ
シン/サルコシネートの工業用溶液であり、これはサル
コシンニトリルの塩基性の鹸化により製造され、かつ通
例程度の差はあるものの過剰量の塩基を有する。二酸化
炭素を添加したアミン溶液は相応するカルバメートと平
衡状態になる。式IIのシアナミド誘導体との反応の場
合、遊離したヒドロキシドイオンは十分にカルバメート
の開裂により消費されるので、系自体が緩衝され、かつ
外的なpH値の調整は不要である。式IIIのアミンが
水溶液の形のサルコシンナトリウムまたはサルコシンカ
リウムの場合、これらを二酸化炭素を用いて例えば8〜
12、特に9〜10のpH値に調整し、かつ連続的に式
IIのシアナミド誘導体、例えばシアナミドと合する。
【0031】本発明による方法は有利には、+20℃〜
150℃、有利には40〜100℃、特に60〜80℃
の温度で行う。式IIのシアナミド誘導体と式IIIの
アミンとの間の反応は、弱発熱性で進行する。従って前
記の温度の調整のために、通例、反応媒体を加熱する必
要がある。これは有利には適切な熱交換装置により行
う。あるいは連続的に反応媒体の一部の量を温度処理帯
域にポンプで循環させることもできる。反応器滞留時間
は、本発明による方法の場合、一般に0.5〜48時
間、有利には2〜36時間、特に有利には4〜24時間
である。
【0032】本発明による方法は、過剰圧力、常圧また
は真空下で、例えば10ミリバールまでの絶対圧力で実
施することができる。一般に常圧下での作業が有利であ
る。真空下での作業は、反応副生成物として形成された
アンモニアを反応混合物から除去するために有利な場合
がある。
【0033】本発明による方法の場合、式IIのシアナ
ミドと式IIIのアミンとを、式Iのグアニジン誘導体
の種結晶の存在下で連続的に合する。形成したグアニジ
ン誘導体の成長結晶の取り出しは、連続的またはバッチ
式に行うことができる。
【0034】本発明による方法の実施のために、通例の
反応器、例えば特に連続的な撹拌反応器または撹拌反応
器カスケードが適切である。有利には反応室中での反応
体の良好な混合に配慮する。
【0035】連続的な方法の実施は、反応媒体中に、実
質的に一定の反応体の濃度および反応媒体中に溶解した
式Iのグアニジン誘導体の実質的に一定の量が存在する
という利点を有する。このようにして実質的に一定で制
御可能な程度の過飽和ひいては式Iのグアニジン誘導体
の制御された結晶化の速度を保持することができる。式
Iのグアニジン誘導体の結晶化速度の制御により十分に
均一な粒度分布ならびに平均粒径、例えば150μm以
上を有する高純度の生成物を得ることができる。このこ
とにより懸濁液のフィルター抵抗を例えば10×1012
mPas・m-2以下の値まで低下させ、かつ実用的な濾
過時間を達成することができる。通例は得られた結晶が
十分に高い純度を有しているので、これは場合により洗
浄後、それ以上精製しなくても、例えば栄養補助剤とし
て使用することができる。
【0036】特に有利な実施態様では、その中に連続的
に式IIのシアナミド誘導体および式IIIのアミンを
供給し、かつそこから連続的に式Iのグアニジン誘導体
の結晶を、有利には結晶懸濁液の形で取り出す反応室中
で反応を実施する。有利には式IIのシアナミド誘導体
および/または式IIIのアミンとを水溶液の形で導入
する。反応室中には常に種結晶としての役割を果たす式
Iのグアニジン誘導体の結晶が存在していなくてはなら
ない。このことは例えば結晶の一部が種結晶として反応
室中に残留するように結晶の取り出しを制御することに
より達成することができる。
【0037】しかし予め規定され、かつ均一な粒度分布
を有する生成物を得るために、反応室中に連続的に式I
のグアニジン誘導体の種結晶を有利に懸濁液の形で供給
することは有利である。供給される種結晶は取り出され
る結晶とは異なった平均結晶粒度および/または結晶粒
度分布を有していてもよい。
【0038】生成物として取り出される式Iのグアニジ
ン誘導体の結晶は分級を行うことができ、その際、微粒
子状分級物と粗粒子状分級物とが得られ、かつ微粒子状
分級物を種結晶として反応室中に返送し、かつ粗粒子状
分級物を生成物としてプロセスから搬出する。種結晶と
して適切である微粒子状分級物は、例えば1〜<100
μmの粒度分布を有する。粗粒子状分級物は例えば10
0μm〜500μmの粒度分布を有する。結晶の分級は
懸濁した状態でも乾燥した状態でも行うことができる。
乾燥した状態での分級のためには該結晶を予め母液から
分離し、かつ乾燥させる。例えば過篩により得られた微
粒子状分級物は反応室への返送のために水性媒体中に懸
濁させることができる。分級のために適切な装置は例え
ば懸濁した結晶の分級のための液体サイクロンおよび湿
式ふるいである。乾燥した結晶の分級のためには、例え
ばサイクロン、ふるいまたは分級装置が適切である。
【0039】式IIIのアミンは、例えば濃度85〜1
5、特に70〜30質量%を有する水溶液の形で有利に
使用することができる。適切な溶液は例えば含有率40
質量%および純度85〜90質量%を有する市販のサル
コシンナトリウムの水溶液である。
【0040】式IIのシアナミド誘導体および/または
式IIIのアミンまたはその水溶液ならびに場合により
必要とされる酸または塩基の反応媒体への導入は、有利
にはシアナミド誘導体および/またはアミンおよび/ま
たは酸または塩基がこれと共に混合されている反応媒体
の一部の量を反応室から取り出し、かつ反応室中に返送
するように行う。取り出し、混合および返送は有利には
連続的に、例えばその中でシアナミド誘導体および/ま
たはアミンまたはその水溶液および/または酸を供給す
る供給帯域および混合帯域を経由した反応媒体をポンプ
で循環させることにより行う。このようにして所望の濃
度を有利に調整することができる。局所的な濃度のピー
クおよびpH変動はこのようにして回避することができ
る。
【0041】生成物流として取り出される式Iのグアニ
ジン誘導体の結晶の懸濁液から、通例の方法、例えば濾
過または遠心分離により生成物を母液から分離する。適
切な装置、例えば圧力濾過器、真空濾過器、ドラムフィ
ルターおよびスキマー遠心分離は当業者に公知である。
分離した母液をプロセスから排出し、かつ例えば廃棄処
理する。残留した母液の排出により、系中で生じた副生
成物および使用される式IIのシアナミド誘導体および
/または式IIIのアミン中に含有されている不純物の
蓄積が防止される。
【0042】母液から分離した結晶を、例えば冷水また
は温水を用いて洗浄することができる。このために結晶
を洗浄媒体で懸濁させ、かつ引き続き分離することがで
きる。本発明の有利な実施態様によれば、得られた式I
のグアニジン誘導体の結晶の洗浄の際に生じる洗浄媒体
をリサイクルする。該洗浄媒体は、例えばシアナミド誘
導体またはアミンの予備希釈もしくは溶解のために使用
することができる。洗浄媒体はさらに反応混合物の希釈
のために使用することができる。このようにして一方で
は水の使用量を最小化し、他方では得られた生成物の洗
浄の際に洗浄媒体中に溶解する式Iのグアニジン誘導体
の割合を反応室へ返送し、かつ全系中で保持する。
【0043】次いで母液から分離し、かつ場合により洗
浄した式Iのグアニジン誘導体の結晶を通例の方法によ
り乾燥させることができる。このために例えばフラッシ
ュ乾燥器または流動床が適切である。有利には結晶を、
結晶水として結合していない水分として5〜0質量%、
有利には2.5〜0質量%の含有率まで乾燥させる。個
々のケースでは母液からの分離後に得られる湿った結晶
ケーキをすでに乾燥した材料と混合して乾燥の際の凝集
化を防止することが有利な場合がある。乾燥物の返送の
ための適切な措置は当業者に公知である。
【0044】温度および周囲の湿度に応じて、熱力学的
に安定した式Iのグアニジン誘導体の形は無水の形であ
るか、または水和物である。場合により準安定構造とし
て逸脱した組成を有する付加的な水和物が得られる。ク
レアチンの場合、一水和物が通例の市販形である。乾燥
の際に場合により当業者に公知の方法により、不所望の
過剰乾燥とならないように配慮しなくてはならない。
【0045】母液からの分離、洗浄および乾燥の工程
は、このために適切な装置中で有利に連続的に行う。
【0046】本発明を以下の実施例により詳細に説明す
る。
【0047】
【実施例】例−装入されたクレアチン結晶の存在下での
連続的なクレアチン合成 二重壁のガラス反応器中でクレアチン飽和の洗浄水15
0mlおよびクレアチン一水和物1gを、75℃で装入
する。次いで連続的に以下の流れ(i)〜(iii)を
同時に計量供給する: (i)合した予備実験の洗浄液1.5ml/分、 (ii)二酸化炭素ガス約550gをサルコシンのナト
リウム塩の濃度40%の工業用溶液5375ml中に導
入することにより製造した体積5500mlの水溶液
1.833ml/分、この場合、75℃でpH=9が達
成される。これは平均滞留時間10時間内で原料4.8
モルの供給に相当する。
【0048】(iii)温度15℃のシアナミドの50
%水溶液0.525ml/分、これは10時間の平均滞
留時間内で原料4.0モルに相当する。
【0049】強力に撹拌し、かつ反応器の内部温度をサ
ーモスタットで75℃に保持する。約10.0の一定の
pH値が保持される。バッチが体積2300mlに達し
たら、弁を介してその都度約100mlの生成物懸濁液
を排出する。50時間後に反応器中に残留している体積
2300mlの懸濁液を35℃に冷却し、かつ1.5バ
ールの過剰圧力で、焼結した金属ワイヤー織物−複合材
プレートを介して圧送する。圧力濾過器中のフィルター
抵抗は2×1012mPas・m-2である。反応器を飲料
水400mlで洗浄し、かつフィルターケーキをこれで
覆う。0.5バールの過剰圧力で全てを10分間乾燥さ
せる。残留物をそれぞれ350mlの飲料水で2回懸濁
させ、かつその都度30分間、強力に撹拌する。その
間、容易に残留水分10%まで吸引乾燥させることがで
きる。約50%の固体を含有する最後の懸濁液を一夜、
水で飽和の空気を用いて室温で吸引し、クレアチンがそ
の一水和物の形で残留する。H2N−C(=NH)−N
Me−CH2−COOH×H20 450g(3.0モ
ル)が得られ、これはサルコシンナトリウムに関して6
2.5%の収率に相当し、かつシアナミドに関して75
%に相当する。HPLCおよび滴定により確認可能な有
価生成物の含有率は、99.5%より大であり、かつ硫
酸灰分は、0.1%以下である。生成物のケーキングは
乾燥中に生じない。
フロントページの続き (72)発明者 ミヒャエル クルーゲ ドイツ連邦共和国 ルートヴィッヒスハー フェン エルフルター リング 52 (72)発明者 トーマス ボーゲンシュテッター ドイツ連邦共和国 バート デュルクハイ ム ノルツェルーエ 8ベー (72)発明者 ギュンター シェル ドイツ連邦共和国 ルートヴィッヒスハー フェン アン デア ミッタークスヴァイ デ 17

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式I: 【化1】 [式中、 R1は、C1〜C8−アルキレンまたは5〜10個の炭素
    原子を有する2価の脂環式基を表し、 R2は、HまたはC1〜C8−アルキルを表すか、あるい
    はR1およびR2は、これらが結合しているN原子と一緒
    にZ置換された5員環または6員環を表し、 Zは、COOR3、SO2OR3またはPO(OR3)(O
    4)を表し、 R3は、それぞれ無関係にH、アルカリ(土類)金属の
    当量を表し、 R4は、H、アルカリ(土類)金属の当量またはC1〜C
    6−アルキルを表し、かつ、 R5およびR6は、無関係にHまたはC1〜C8−アルキル
    を表す]のグアニジン誘導体を、式II: 【化2】 [式中、R5′およびR6′は、無関係にH、アルカリ
    (土類)金属の当量またはC1〜C8−アルキルを表す]
    のシアナミド誘導体と、式III: 【化3】 [式中、R1、R2およびZは、上記のものを表す]のア
    ミンとの反応により製造する方法において、式IIのシ
    アナミド誘導体と式IIIのアミンとを、式Iのグアニ
    ジン誘導体の種結晶の存在下で連続的に合することを特
    徴とする、グアニジン誘導体の製造方法。
  2. 【請求項2】 式IIのシアナミド誘導体と式IIIの
    アミンとがその中に連続的に供給され、かつそこから式
    Iのグアニジン誘導体の結晶が連続的に取り出される反
    応室中で反応を実施する、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 式Iのグアニジン誘導体の種結晶を連続
    的に反応室に供給する、請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 取り出された結晶を分級し、その際、微
    粒子状分級物と粗粒子状分級物が得られ、かつ微粒子状
    分級物を種結晶として反応室へ返送し、かつ粗粒子状分
    級物を生成物としてプロセスから搬出する、請求項3に
    記載の方法。
  5. 【請求項5】 得られた式Iのグアニジン誘導体の結晶
    を水性媒体で洗浄し、かつ該洗浄媒体を全部または一
    部、プロセスに返送する、請求項1から4までのいずれ
    か1項に記載の方法。
  6. 【請求項6】 反応をpH値8〜12で行う、請求項1
    から5までのいずれか1項に記載の方法。
  7. 【請求項7】 pH値の調整をCO2で行う、請求項6
    に記載の方法。
  8. 【請求項8】 反応を20〜150℃の温度で行う、請
    求項1から7までのいずれか1項に記載の方法。
  9. 【請求項9】 工業用の品質の式IIのシアナミド誘導
    体および/または式IIIのアミンを使用する、請求項
    1から8までのいずれか1項に記載の方法。
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