JP2000229907A - 光学活性プロピオン酸誘導体の製造方法 - Google Patents

光学活性プロピオン酸誘導体の製造方法

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JP2000229907A
JP2000229907A JP11028953A JP2895399A JP2000229907A JP 2000229907 A JP2000229907 A JP 2000229907A JP 11028953 A JP11028953 A JP 11028953A JP 2895399 A JP2895399 A JP 2895399A JP 2000229907 A JP2000229907 A JP 2000229907A
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貴之 浜田
Kunisuke Izawa
邦輔 井澤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】医薬等の中間体として重要な光学活性プロピオ
ン酸誘導体、特に2−アシルチオメチル−3−アリール
プロピオン酸誘導体に誘導できる光学活性プロピオン酸
誘導体を高収率で高選択率(副生成物を抑える)に、か
つ優れた光学収率で製造する方法を開発する。 【解決手段】2−ヒドロキシメチル−3−アリールプロ
ペン酸を不斉還元工程に付すことにより目的とする光学
活性プロピオン酸誘導体を高収率、高選択率で、かつ優
れた光学収率で製造することができる。但し、水酸基
(ヒドロキシ基)は保護されていてもよく、またアリー
ル基は1又はそれぞれ独立した複数の置換基で置換され
ていてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光学活性プロピオン
酸誘導体、2−置換−3−置換プロピオン酸誘導体の新
規製造方法に関し、この方法によれば光学活性2−アセ
チルチオメチル−3−フェニルプロピオン酸等のエンケ
ファリナーゼ阻害剤、ACE阻害剤等の活性作用を有し
鎮痛剤等医薬その他の分野で使用され得る重要な製造中
間体を工業的に高純度かつ簡便に製造することができ
る。
【0002】
【従来の技術】光学活性2−アシルチオメチル−3−ア
リールプロピオン酸誘導体は医薬、その他の重要な中間
体として知られている。
【0003】例えば、エンケファリナーゼ阻害剤或いは
ACE阻害剤等の活性を有し鎮痛剤等医薬の重要な中間
体となる光学活性2−アセチルチオメチル−3−フェニ
ルプロピオン酸を入手するにはそのラセミ体を光学活性
エフェドリンやN−イソプロピルアラニノール等の光学
分割剤を使用して光学分割を行っている(特開平2−1
61号公報参照。)。
【0004】また、(R)−2−ベンジル−3−クロロ
プロピオン酸及びそのメチルエステルの製造法が開示さ
れ(Chemische. Berichite, 123(1990), 635-638参
照。)これより誘導する方法も知られている。これらの
方法によれば高純度の目的化合物を得るのが困難で、高
純度にするために何度も繰り返し再結晶操作を必要とし
たり、或いは他段階の製造工程を要すること等の問題を
有している。その結果収率が極めて低く、その他使用す
る試薬が高価であること、また硫黄廃棄物が多量に排出
されるといった問題も含まれる。
【0005】以上の方法に対してより工業的に上記化合
物を製造するために、(Z)−アラルキリデン−3−ク
ロロプロピオン酸を不斉還元(不斉水素化)することに
より(S)−2−アラルキル−3−クロロプロピオン酸
を製造する方法(特開平7−316094号公報参
照。)が提案されている。この方法においても副生成物
の生成のために純度の点で十分満足できない情況にあ
る。そこで、副生成物の生成をより抑えて目的物を選択
的に製造し、かつ光学収率についても満足し得る方法の
開発が期待されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上の従来技術に対し
て、エンケファリナーゼ阻害剤、ACE阻害剤等の活性
作用を有し医薬品、その他の分野で重要な中間体或いは
中間体として期待される前記光学活性プロピオン酸誘導
体を工業的に高純度、特に高い選択率、高い光学収率で
製造する方法が求められている。
【0007】そこで、本発明の目的は、光学活性プロピ
オン酸誘導体を高純度にかつ簡便に製造して、好ましく
は光学活性2−アシルチオメチル−3−アリールプロピ
オン酸誘導体等に誘導して医薬品、その他各種用途に使
用できるようにすることにある。その際、純度や収率向
上の外に、硫黄等廃棄物の減少、コストの低下等を図る
ことも本発明の目的に含まれる。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記課題
を解決し、本発明の目的達成に向けて鋭意検討を行った
結果、2−置換−3−アリールプロペン酸誘導体におい
て、その2位にヒドロキシメチル基(水酸基は保護され
ていてもよい。)を有する誘導体を不斉還元(不斉水素
化)工程に付したところ、目的とする光学活性プロピオ
ン酸誘導体を高純度、高収率、即ち高選択率(副生成物
を抑えた目的物の製造。)かつ高不斉収率で製造するこ
とができることを見出した。
【0009】例えば、不斉還元触媒BINAP-金属錯
体である(R,R)-BINAP-ルテニウム-ダイアセテー
ト錯体を用い、2−アセトキシメチル−3−フェニルプ
ロペン酸の不斉還元(不斉水素化)を行ったところ、7
8.7%eeの不斉収率で(S)−アセトキシメチル−
3−フェニルプロパン酸が収率88%で得られた。
【0010】これ等の知見に基づいて本発明が完成され
るに到った。即ち、本発明は2−ヒドロキシメチル−3
−アリールプロペン酸を不斉還元(不斉水素化)工程に
付することによる光学活性プロピオン酸誘導体の製造方
法にある。但し、水酸基(ヒドロキシ基)は保護されて
いてもよく、またアリール基は1又はそれぞれ独立した
複数の置換基を有していてもよく、例えばそのように置
換基を有していてもよい芳香族炭化水素残基が好まし
い。
【0011】ここで、水酸基(ヒドロキシ基)の保護基
としては、通常水酸基の保護基として使用される保護基
を採用することができる。その具体例としては、アセチ
ル、ベンゾイル等のアシル基、アルキル、アリル等のア
ルキル基、置換基を有していてもよいベンジル、置換基
を有していてもよいトリフェニルメチル(トリチル)等
のアラルキル基、トリメチルシリル等の有機シリル基等
を挙げることができる。
【0012】前記アリール基に含まれる芳香族炭化水素
残基としては、フェニル基を挙げることができ、置換基
を1個又は複数個有していてもよい。置換基としては、
複数個置換基を有する場合はそれぞれ独立していて、例
えば炭素数1−5の低級アルキル基や、水酸基、メルカ
プト基、アミノ基等のヘテロ置換基を挙げることができ
る。
【0013】これらの置換基は更にそれとは別種の置換
基、例えば水酸基に対して低級アルキル基(メトキシ
等。)、低級アルキル基に対して水酸基(ヒドロキシエ
チル等。)、低級アルキル基に対してメルカプト基(メ
ルカプトプロピル等。)、メルカプト基に対して低級ア
ルキル基(エチルチオ等。)、アミノ基に対して低級ア
ルキル基(n−プロピルアミノ等。)で、ここに例示す
るような、相互に別種の置換基を有することができる。
【0014】本発明で得られる光学活性プロピオン酸誘
導体は、好ましくは下記一般式(1)又は(2)で示さ
れる化合物である。
【0015】本発明の出発物質には、好ましくは下記一
般式(5)で示される水酸基が保護されていてもよい2
−ヒドロキシメチル−3−アリールプロペン酸を使用す
ることができる。
【0016】
【化6】
【0017】
【化7】
【0018】
【化8】
【0019】上記式中、R1は炭素数1−5の低級アル
キル基、水酸基、メルカプト基、アミノ基等のヘテロ置
換基を表す。これらの置換基は前記アリール基に含まれ
る芳香族炭化水素残基の置換基について説明したものと
同様であり、更にそこに説明されているような別種の置
換基を有することができる。
【0020】水酸基は保護されていてもよく、その場合
に使用される保護基としては前記水酸基の保護基につい
て説明した通りである。カルボキシル基については、エ
ステル(炭素数1−5の低級アルキル、ベンジル等によ
る)、塩(ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネ
シウム、アンモニウム等による)、アミド(ベンジルア
ミン等第一級アミン類、グリシン、アラニン等アミノ酸
類等による)の形態でもよい。
【0021】不斉還元工程に際しては、不斉還元(不斉
水素化)触媒を使用するのが目的物質の選択率や、光学
収率の上から好ましく、不斉還元触媒として知られてい
る触媒、BINAP−金属錯体、好ましくは二座ホスフ
ィンとルテニウム、ロジウム、イリジウム等遷移金属錯
体による触媒(例えば、特開平7−316094号公報
参照。)、より好ましくは、下記一般式(6)及び
(7)で示される構造を有する触媒を使用するとよい。
この触媒はトリエチルアミン等の第三級アミンの存在下
に使用するのが好ましい。
【0022】
【化9】
【0023】
【化10】
【0024】一般式中、複数存在するR6はそれぞれ全
て独立していて、アリール基(好ましくは、フェニル、
トリル基)、脂環式基(好ましくは、シクロヘキシル
基)を表すことができる。Mは遷移金属原子を表わし、
好ましくはルテニウム、ロジウム及びイリジウムであ
る。
【0025】このようなBINAP-金属錯体を不斉還
元触媒に使用する場合、使用する光学異性体の旋光度
(+)か(−)により、製造される異性体、(−)−体
又は(+)−体を選択することができる。即ち、触媒に
(R)−体を使用すると(S)−プロピオン酸誘導体を
製造することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて説明する。前記の通り不斉還元触媒を使用して還元
工程を行うのが好ましく、その場合の反応方法について
はこのようなプロペン酸誘導体について不斉還元(水素
化)する方法として知られている方法(例えば、前記特
開平7−316094号公報等参照することができ、特
に前記特開平7−316094号公報の内容については
使用する触媒を含めて全面的に利用することができ
る。)を採用して行うことができるが、若干説明する。
【0027】本発明における不斉還元において、反応溶
媒としてメタノール、エタノール、イソプロパノール、
n−プロパノール等のアルコール類、クロロホルム、ジ
クロロメタン等のハロゲン化炭化水素類、ベンゼン、ト
ルエン等の芳香族炭化水素類、テトラヒドロフラン等の
エーテル類を使用することができ、また単独溶媒又はこ
れ等複数の混合溶媒の形態で使用することができる。
【0028】触媒を使用する場合の触媒に対して使用す
る基質の量や、その他の反応条件については、公知方法
を利用して適宜選択できるが、不斉還元触媒に対する基
質量としては10〜10、000倍モル程度使用し、水
素圧として1〜100気圧程度、好ましくは1〜4気圧
程度、反応温度としては15〜100℃程度、好ましく
は20〜50℃程度で、3〜168時間程度、オートク
レーブ中で反応を行うとよい。
【0029】反応終了後目的物質を分離するには、常法
により容易に行うことができる。例えば、目的物を含む
溶液について、必要により濃縮して、結晶化、再結晶
化、沈殿化、クロマトグラフィー、その他それ自体公知
の各種分離精製手段を組み合わせて実施し、目的物質を
分離することができる。
【0030】本発明で得られる光学活性2−ヒドロキシ
メチル−3−アリールプロピオン酸誘導体(水酸基(ヒ
ドロキシ基)は前述の如く保護されていてもよい。)か
ら、例えばエンケファリナーゼ阻害剤やACE阻害剤の
重要な中間体である光学活性2−アシルチオメチル−3
−アリールプロピオン酸誘導体を製造するには特に困難
は無く、公知の方法や先行技術(本件出願人による発明
についての特願平10−32791号に関する公報参
照。)を利用して行うことができる。例えば、エステル
の形態でチオ酢酸アルカリ塩を作用させるとよい。
【0031】このようにして得られるエンケファリナー
ゼ阻害剤或はACE阻害剤に誘導し得る化合物として好
ましくは、下記一般式(3)又は(4)で示される光学
活性2−アシルチオメチル−3−アリールプロピオン酸
を挙げることができる。
【0032】
【化11】
【0033】
【化12】
【0034】上記式中、R1は前記一般式(1)、
(2)或いは(5)の化合物における置換基R1につい
ての説明の通りであり、水素原子、並びにそれぞれ置換
基を有していてもよい低級アルキル基及びヘテロ置換基
の何れかを前記に説明したと同様に表し、R4はアセチ
ル、ベンゾイル等のアシル基を、R5は水酸基、並びに
アミノ酸及びアミノ酸誘導体の残基でそのアミノ基を介
してアミド結合で結合するグリシン、アラニン等アミノ
酸及びアミノ酸誘導体の残基を、それぞれ表す。
【0035】アミノ酸誘導体としては、各種アミノ酸の
エステル、例えば炭素数1−5の低級アルキルや、ベン
ジル等のアリールアルキルのエステル(グリシンベンジ
ルエステル等。)を挙げることができる。R5は、水酸
基或いは、このようなアミノ酸、或いはアミノ酸誘導体
においてそのアミノ基から水素原子を除いた残基という
ことができる。
【0036】ここまでの合成ルートの代表的な一例を以
上の一般式を使用して示すと、下記の通りである。ここ
で、R1,R2、R4及びR5は前記説明の通りであり、水
酸基は前記説明の通り保護されていてもよく、カルボキ
シル基については前記説明と同様であり、エステル(炭
素数1−5の低級アルキル、ベンジル等による)、塩
(ナトリウム、カリウム、カルシウム、アンモニウム等
による)、アミド(アミン、アミノ酸等による)の形態
でもよい。触媒としては、前記一般式(6)或いは
(7)で示される触媒を使用(Mとしてはルテニウム、
6としては全てフェニル基を表すのが好ましい。)す
るとよい。
【0037】(合成ルート) 化合物(5) → 化合物(1) → 化合物(3)
;或いは 化合物(5) → 化合物(2) → 化合物(4)
【0038】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳細に
説明するが、本発明はこれ等によって限定されるもので
はない。尚、ここでは不斉還元触媒のBINAP-金属
錯体として(R,R)-BINAPによる還元体の合成法を示
すが、(S,S)-BINAPによる不斉還元体もこの(R,R)-
体に準じて同様に合成することができる。
【0039】(実施例1−5)2−ヒドロキシメチル−
3−フェニルプロペン酸の不斉還元 オートクレーブ用50mlガラス内筒に2−ヒドロキシ
メチル−3−フェニルプロペン酸(35.6mg、0.
2mmol)と15mm回転子を入れて、19/22-セプタ
ムラバー(ALDRICH製)で栓をし、真空ポンプでアルゴ
ン置換した後、シリンジにてメタノール2.5mlを加
え、減圧下にアルゴン置換-脱気を20回繰り返した。1
9/22-セプタムラバーを開け、[(R)-2,2-ビス(ジフ
ェニルホスフィノ)1,1’-ビナフチル]ルテニウムダ
イアセテート(前記化合物(6)においてR6が全てフ
ェニル基を、Mがルテニウムを、それぞれ表す化合物;
16.8mg、0.02mmol)を添加し、このガラ
ス内筒をオートクレーブ内部にセットし、密閉した後、
10気圧で5回水素置換し、3気圧の水素圧(ゲージ圧
=2気圧)をかけ、50℃で撹拌した。
【0040】48時間後、オートクレーブを開け、中か
らガラス内筒を取り出し、メタノール1mlで洗浄し、
溶液をエバポレーターで濃縮、ショートシリカゲルクロ
マトグラフィーにより処理し、真空乾燥して茶色の固体
35.8mg(収率100%)を得た。HPLC(高速
液体クロマトグラフィー)よりee(光学収率)は6
1.6%(S体)であった。
【0041】上記方法は実施例3について説明したもの
であるが、他の実施例についてもこの方法に準じて、下
記表1に示すように種々条件を変えて実施した。
【0042】
【化13】
【0043】尚、上記反応式において、それぞれR2
水素原子又はアセチル等の水酸基用保護基、Phはフェ
ニル基、Acはアセチル基である。結果を表1に示す。
【0044】
【表1】
【0045】上記表1の結果から明らかなように、本発
明による不斉還元によれば、副生成物を殆ど与えること
なく目的とする光学活性体を選択的に製造し、また光学
収率(ee)についても十分満足できる結果であること
が分かる。
【0046】尚、上記の実施例において、触媒として
(R,R)-体に代えて、(S,S)-体を使用して同じ反応を行う
と、同様に高収率かつ高純度の不斉還元体:(R)−誘
導体が得られた。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、以上の説明から明らか
なように、3−アリールプロぺン酸誘導体の2位にヒド
ロキシメチル基を導入した誘導体(水酸基は保護されて
いてもよい。)を不斉還元工程に付することにより、高
収率かつ高純度、特に高い光学選択率、即ち副生成物を
抑えて目的化合物を光学選択性で合成することができる
ので、工業的に極めて有利である。前記のような廃棄物
の問題も発生せず、コスト的にも優れている。従って、
これよりエンケファリナーゼやACE阻害剤として重要
な前記中間体に工業的に有利かつ簡便に導くことができ
る。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2−ヒドロキシメチル−3−アリールプロ
    ぺン酸を不斉還元工程に付することを特徴とする光学活
    性プロピオン酸誘導体の製造方法。但し、水酸基は保護
    されていてもよく、またアリール基は1又はそれぞれ独
    立した複数の置換基を有していてもよい。
  2. 【請求項2】光学活性プロピオン酸誘導体が、下記一般
    式(1)又は(2)で示される化合物である請求項1記
    載の製造方法。 【化1】 【化2】 但し、上記式中、カルボキシル基は塩、アミド及びエス
    テルの何れかの形態で存在していてもよく、また水酸基
    は保護されていてもよい。R1は、水素原子、並びにそ
    れぞれ置換基を有していてもよい低級アルキル基及びヘ
    テロ置換基の何れかを表す。
  3. 【請求項3】不斉還元工程が不斉還元触媒の存在下に行
    われ、当該触媒が光学活性BINAP-金属錯体である
    請求項1記載の製造方法。
  4. 【請求項4】出発物質が、下記一般式(5)で示される
    化合物である請求項1記載の製造方法。 【化3】 上記式中、R1は水素原子、並びにそれぞれ置換基を有
    していてもよい低級アルキル基及びヘテロ置換基の何れ
    かを、R2は水素原子又は水酸基用保護基を、それぞれ
    表し、カルボキシル基は塩、アミド及びエステルの何れ
    かの形態で存在していてもよい。
  5. 【請求項5】請求項1記載の製造方法を使用して製造し
    たことを特徴とする下記一般式(3)又は(4)で示さ
    れる光学活性2−アシルチオメチル−3−アリールプロ
    ピオン酸誘導体並びにエンケファリナーゼ阻害剤又はA
    CE阻害剤。 【化4】 【化5】 上記式中、R1は水素原子、並びにそれぞれ置換基を有
    していてもよい低級アルキル基及びヘテロ置換基の何れ
    かを、R4はアシル基を、R5は水酸基、並びにアミノ酸
    及びアミノ酸誘導体の残基でそのアミノ基を介してアミ
    ド結合するアミノ酸及びアミノ酸誘導体の残基の何れか
    を、それぞれ表す。
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