JP2000229797A - 産業車両の制御装置 - Google Patents

産業車両の制御装置

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JP2000229797A
JP2000229797A JP11031632A JP3163299A JP2000229797A JP 2000229797 A JP2000229797 A JP 2000229797A JP 11031632 A JP11031632 A JP 11031632A JP 3163299 A JP3163299 A JP 3163299A JP 2000229797 A JP2000229797 A JP 2000229797A
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detector
control
operator
tilt
steering angle
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Kazuo Kii
和夫 紀伊
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Komatsu Forklift KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 検出値が正常範囲内のときにおいても検出器
異常の有無を厳密に判断でき、かつ、コストと取付けス
ペースの小さい産業車両の制御装置を提供する。 【解決手段】 電源スイッチオン時に、検出信号値が所
定の規定範囲内にあるか否か判断し、範囲外のとき、ア
ナログ検出器が異常と判断し、所定の制御を禁止すると
共に、警告指令を出力するコントローラと、警告指令に
基づいて、オペレータに対して警告する警告手段とを備
える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、産業車両の制御装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】図13に示す産業車両のフォークリフト
200は、左右一対の前輪24,24を駆動し、左右一
対の後輪25,25を操舵する四輪車である。前輪2
4,24は変速機(図示せず)を介してエンジン208
の動力によって駆動されるようになっている。後輪2
5,25の操舵は、ハンドル12の操作角度に比例した
シリンダストロークを生み出せる操舵シリンダ(図示せ
ず)により制御されるようになっている。フォークリフ
トの車体フレーム201の前部に立設された左右一対の
アウタマスト202,202の間にインナマスト203
が昇降可能に配設されており、このインナマスト203
にフォーク204がチェーン(図示せず)を介して昇降
可能に装着されている。アウタマスト202は車体フレ
ーム201に対して、チルトシリンダ65を介して連結
されており、オペレータがチルトレバー206を操作す
ると、チルトシリンダ65が伸縮駆動されてアウタマス
ト202がチルトするようになっている。アウタマスト
202の裏面に配設されたリフトシリンダ205のピス
トンロッドがインナマスト203の上端部に連結されて
おり、オペレータがリフトレバー207を操作すると、
リフトシリンダ205が伸縮駆動されてフォーク204
が昇降するようになっている。
【0003】以上説明したフォークリフトにおいては、
従来から、ハンドル角度とタイヤの舵角を一致させるノ
ブずれ補正制御、荷役作業時にフォークの姿勢を自動的
に水平に設定できるチルト水平制御、フォークのリフト
高さを設定値に自動的に制御できるリフト高さ制御等の
ような自動化技術により、運転の簡単化、容易化が図ら
れている場合が多い。そしてこれらの自動制御において
は、検出器の故障又は取付け位置ずれに起因する検出器
異常があった場合に、間違った制御がされるので、検出
器の信頼性が重要となる。このため、検出器異常を検出
する技術が多く提案されており、例えば、特開平10−
217731号公報に記載されたものが知られている。
同公報によると、一つのアナログ信号を検出する検出器
が一個だけの場合、検出値Vが図14に示すような正常
範囲外(V>Vmax又はV<Vminのとき)の検出
値を取るときに異常と判断する技術と、複数の同種類の
検出器のそれぞれの検出値を比較することにより検出器
の異常を判断するという技術と、異なる種類の検出器の
検出値からそれぞれ同一の状態量を演算して比較するこ
とによりそれぞれの検出器の異常を判断する技術とが開
示されている。また、ある検出器が故障と判断された
時、他の検出器の検出値を用いて通常の制御を行う技術
が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記技
術においては、以下のような問題がある。検出器が一個
の場合、検出値が正常範囲内にあれば検出器に異常があ
るか否かを検出できないため、検出器異常の厳密な判断
ができないという問題がある。また、複数の検出器によ
る異常判断の方法は、複数の検出器が必要となり、コス
トが高価で、取付スペースが大きいという問題がある。
【0005】本発明は上記の問題点に着目してなされた
ものであり、検出器異常の有無を厳密に判断でき、か
つ、コストが安価で、取付けスペースの小さい制御装置
を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】上記の目
的を達成するために、第1発明に記載の発明は、電源ス
イッチオン時に、検出信号値が所定の規定範囲内にある
か否か判断し、範囲外のとき、アナログ検出器が異常
か、または、アナログ信号検出器に対応する機器が規定
位置に設定されていない機器設定誤りと判断し、所定の
制御を禁止すると共に、警告指令を出力するコントロー
ラと、警告指令に基づいて、オペレータに対して警告す
る警告手段とを備えた構成としている。
【0007】第1発明に記載の発明によると、電源スイ
ッチオン時に、アナログ信号検出器の検出値が、あるべ
き所定の規定範囲内にあるか否かにより検出器異常の有
無を判断しているので、厳密に判断できる。またそれぞ
れのアナログ信号に対して一個の検出器により故障診断
が行えるので、少ない個数でかつ取付けスペースも小さ
くできる。さらにまた、検出器異常があるときは所定の
制御が禁止されるため、誤った信号による制御が予防で
きる。また、万一オペレータの操作誤りにより、誤って
検出器異常と判断した場合でも、警告手段を介してオペ
レータに注意を促すので、オペレータが処置対応を取り
易い。
【0008】第2発明に記載の発明は、第1発明に基づ
いて、コントローラは、検出信号値が規定範囲外のと
き、所定の条件を満足した場合には、オペレータの電源
スイッチオン時にアナログ信号検出器に対応する機器が
規定位置に設定されていない機器設定誤りと判断し、禁
止していた制御を許可すると共に、オペレータに対する
警告を解除する指令を出力する手段を備えた構成として
いる。
【0009】第2発明に記載の発明によると、電源スイ
ッチオン時にオペレータの操作誤りにより検出器異常と
判断した場合でも、所定条件を満足するか否かのチェッ
クにより、検出器が正常ならば、異常の判断をキャンセ
ルして、禁止していた制御を許可することが可能となる
ので、オペレータの操作誤りによる誤検出のダメージを
少なくできる。これにより、自動制御機能を有効に利用
できる。
【0010】第3発明に記載の発明は、第1発明に基づ
いて、所定の制御の禁止の解除を要求する制御許可スイ
ッチを設け、コントローラは、この制御許可スイッチが
オンのとき、アナログ信号検出器が規定範囲内にあれ
ば、制御を許可する手段を備えた構成としている。
【0011】第3発明に記載の発明によると、電源スイ
ッチオン時にオペレータの操作誤りにより検出器異常と
判断した場合でも、オペレータが異常となった検出器の
検出値が所定の規定範囲内になるように、当該検出器に
対応する機器を操作して設定し直した後に制御許可スイ
ッチを操作することにより、検出器が正常ならば異常の
判断をキャンセルして禁止していた制御を許可すること
が可能となる。これにより、オペレータの操作誤りによ
る誤検出のダメージを少なくでき、自動制御機能を有効
に利用できるので、操作性を向上できる。
【0012】第4発明に記載の発明は、第1発明に基づ
いて、コントローラは、オペレータの電源スイッチオフ
のときに、アナログ信号検出器の信号値が所定の規定範
囲内にあるか否かを判定し、規定範囲外のときには、所
定時間警告指令を出力する手段を備えた構成としてい
る。
【0013】第4発明に記載の発明によると、電源スイ
ッチオフ時に、アナログ信号検出器に対応する機器が故
障診断のためにあるべき所定の規定位置にあるか否か判
断され、規定位置にない場合にはオペレータに警告され
るため、操作誤りを早い時期に知らせて注意を促し、オ
ペレータが対応する機器を規定位置に修正するのが容易
となる。これにより、次回の電源スイッチオン時に、検
出器異常となる頻度が少なくなり、車両を常に正常な状
態で自動制御により操作できるので、操作性が向上す
る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る実施形態を
図面を参照して説明する。ここでは、産業車両としての
フォークリフトを例にとって説明するが、その構成は図
13に示したものと同一なのでここでは説明を省く。以
下に説明する実施形態において、第1、第2の実施形態
はノブずれ補正制御に関し、第3、第4の実施形態はチ
ルト制御に関し、第5実施形態はリフト制御に関する例
である。
【0015】第1実施形態(ノブずれ補正制御に関する
実施形態の一つ目)のハード構成を図1に示す。同図に
おいて、後輪25を操舵する力を伝達する駆動リンク2
12の一端は後輪25を操舵する操舵シリンダ18の操
舵ピストンロッド211に回転自在に、他端は後輪25
に回転自在に取着されている。後輪25への操舵指令を
するハンドル12の中心に取着されているハンドル軸2
3の軸端に、操舵シリンダ18に油を供給する操舵弁1
7が取着されている。ハンドル12の所定の位置には、
ノブ13が設けられている。操舵弁17は、ハンドル1
2の操作角度に比例した油量を吐出する。油圧ポンプ2
6からの作動油は操舵弁17を作動後、油圧タンク27
へドレーンされる。ハンドル角度と舵角がずれたとき、
即ちノブずれがあるときに、そのずれをゼロにするため
に、電気的に制御できるノブずれ補正弁22が操舵弁1
7と操舵シリンダ18の間に設けられている。
【0016】ハンドル軸23の周囲近傍には、ハンドル
角度を検出するハンドル角度検出器11が図示しないギ
アを介して設けられている。また、舵角を検出する舵角
検出器19が駆動リンク212に取着されている。さら
に、フォークリフトの走行速度を検出する走行速度検出
器30が、前輪24のディファレンシャルギア20への
入力軸21の周囲近傍に設けられている。走行速度検出
器30は、例えば、入力軸21の単位時間当たりの回転
数に応じてパルス信号を出力するピックアップコイルか
らなっている。
【0017】オペレータに検出器の異常を警告する警告
表示部28a及び警告ブザー28bを有する警告手段2
8と、電源スイッチ31とが運転席前のパネル(図示せ
ず)に設けられている。電源スイッチ31は、車両の電
源入/切操作するスイッチであり、例えばキースイッチ
からなり、この電源スイッチ31が入操作されたときに
オンする接点オンオフ信号をCPU15に出力する。
【0018】コントローラ10は、アナログ信号をディ
ジタル信号に変換するA/D変換器14、所定の演算を
行い、その演算結果に基づいて指令信号を出力するCP
U15、CPU15の指令信号を受けて各機器を駆動す
る出力駆動部16を有している。A/D変換器14はハ
ンドル角度検出器11と舵角検出器19からのアナログ
信号を入力し、ディジタル信号に変換してCPU15に
入力する。CPU15には、走行速度検出器30からの
パルス信号と電源スイッチ31からの接点オンオフ信号
が図示しない入力回路を介して入力されている。また、
出力駆動部16には、ノブずれ補正弁22と警告手段2
8が電気的に接続されている。
【0019】次に図2、3により、本実施形態によるコ
ントローラ10の処理手順を説明する。なお、以下の説
明では、各処理のステップ番号にSを付して表す。本実
施形態では、電源スイッチ31を投入する直前までにオ
ペレータがハンドル12を直進状態にセットし、コント
ローラ10は電源投入時に舵角が直進状態か否かのチェ
ックにより、舵角検出器19の故障診断を行うようにし
ている。
【0020】電源スイッチがオン(作業開始のため車両
を始動させること)されたら、処理を開始し、まず、舵
角θsが数式「θsa≦θs≦θsb」を満たしている
か否かを判断する(S21)。ここで、θsa、θsb
は舵角検出器19の正常範囲の下限及び上限の信号値で
ある。例えば、直進時の舵角をゼロ、前進時の右旋回の
舵角を正、左旋回の舵角を負と定義した場合に、機械的
にはストッパにより、−80度≦θs≦80度だけ作動
できるため、例えば、θsa=−80度、θsb=+8
0度という値を設定しておく。
【0021】もし、前記の範囲外のときは、舵角検出器
19が故障していると判断して、ノブずれ補正弁22に
は何ら制御信号を出力しないで、オペレータに警告表示
部28aと警告ブザー28bにより警告し(S24)本
フローを終了する。もし範囲内のときは、次に、舵角θ
sが直進状態でとるべき規定範囲内にあるか、即ち数式
「θsc≦θs≦θsd」を満足するか否かを判断する
(S22)。ここで、例えば、θsc=−2度、θsd
=+2度と設定しておく。そして、舵角θsが直進状態
でとりうる範囲内にあれば、舵角検出器19の異常はな
く、舵角θsが略直進状態にあると判断し、次に通常の
ノブずれ補正制御を行う(S23)。即ち、ハンドル角
と舵角θsの偏差がゼロになるように、ノブずれ補正弁
22に制御信号を出力し、ハンドル12のノブ13を舵
角θsに対応する位置に自動的に補正する。
【0022】もし、舵角θsが直進状態でとるべき規定
範囲よりも外、即ち、図3で示す数式「θsa≦θs<
θsc、θsd<θs≦θsb」の範囲にあるときは、
舵角検出器19の取付位置が大きくずれたか、またはオ
ペレータがハンドル操作の誤りにより舵角θsを大きく
切ったまま電源スイッチ31をオフ(作業終了のため電
源をオフさせること)したかのどちらかであると判断す
る。この時点ではどちらの状態か特定できないために、
ノブずれ補正制御を行わず、オペレータに警告表示部2
8aと警告ブザー28bにより警告する(S25)。次
に、オペレータが走行を開始する(S26)まで待機
し、走行を開始した時点で、警告ブザー28bへの警告
指令のみを解除する(S27)。
【0023】この後に、走行速度Vnが所定の速度Vs
以上で、かつ舵角θsが直進状態にとるべき規定範囲、
即ちθsc〜θsdの範囲にある状態が所定の時間t1
以上継続しているかどうかを判断し(S28〜S3
0)、もしこの3つの条件を満たしているときは、検出
器の異常は存在しないと判断して警告表示部28aへの
警告指令も解除し(S31)、前記通常のノブずれ補正
制御を開始する(S23)。S28〜S30で、もしひ
とつの条件でも満たしていなければ、正しく検出器の異
常を検出したと判断し、警告表示部28aは表示の状態
を続ける。
【0024】本実施形態によると、電源投入時に、検出
器の検出信号が所定の電源投入時規定範囲以内に入って
いるときは、検出器正常と判断し、その範囲以外のとき
は、異常と判断して、ノブずれ補正制御を行わない。こ
れにより、故障診断の検出誤りが少なくなり、検出器異
常を正確に検出できる。また、一個の舵角検出器で故障
診断できるので、製造コストを安価にでき、取付スペー
スも小さくできる。そして、上記電源投入時、規定範囲
以外のときには、車両が直進していると思われる状態
で、舵角検出器19の入力信号に基づいて求めた舵角θ
sが直進を表す角度範囲(θsc〜θsd)内にあれ
ば、当初、電源投入時の故障診断の際に舵角θsが正規
の直進状態に設定されていなかったとみなし、かつ、該
舵角検出器19は正常であるものと判断する。そして、
この後、ノブずれ補正制御を開始する。これにより、オ
ペレータが電源投入前に誤って所定の電源投入時規定範
囲に舵角θsを設定しなかった場合でも誤って検出した
異常を解除できるので、ノブずれ補正制御機能を最大限
に利用して作業が可能となり、操作性を向上できる。ま
た、検出器が正常にも拘らず車両をノブずれ補正制御を
停止したまま稼動させることがなくなり、常にハンドル
角と舵角θsが一致しているため、オペレータの感覚に
合った操向性能を得ることができる。
【0025】なお本実施形態においては、制御の許可、
禁止に拘らず、検出器の異常を正確に検出することが可
能である。したがって、図2のS25ではオペレータに
警告すると同時に、ノブずれ補正制御を禁止している
が、これに限定されず、警告を出した状態で、ノブずれ
補正制御を許可してもよい。また走行開始後に、S2
8,29,30の条件を満足すると、走行中にノブずれ
制御が許可されるが、再度の電源スイッチ31のオンま
で制御を禁止してもよい。
【0026】次に第2実施形態(ノブずれ補正制御に関
する実施形態の二つ目)のハード構成を図4に示す。同
図において、図1と同一構成要素には同一符号を付して
説明を省き、ここでは異なる構成のみを説明する。本実
施形態では、第1実施形態においてディファレンシャル
ギア20の周囲近傍に設けられている走行速度検出器3
0に替わって、右側の前輪24の回転速度を検出する右
前輪回転速度検出器43と左側の前輪24の回転速度を
検出する左前輪回転検出器42が設けられている。走行
速度検出器30からのパルス信号の代わりに、本実施形
態では、CPU15には右前輪回転速度検出器43と左
前輪回転検出器42からのパルス信号が入力されてい
る。また運転席前のパネルにノブずれ補正制御許可スイ
ッチ41が設けられ、ノブずれ補正制御許可スイッチ4
1からの接点オンオフ信号がCPU15に入力されてい
る。以上述べた異なる構成以外は図1の第1実施形態の
構成と同じである。
【0027】図5により、本実施形態によるコントロー
ラ10の処理手順を説明する。なお、前実施形態で示し
た各定数等の説明は簡単のため省略する。本実施形態で
は、前実施形態と同様に、電源スイッチ31を投入する
直前までオペレータがハンドル12を直進状態にセット
し、電源投入時に舵角θsが直進状態か否かのチェック
により、舵角検出器19の故障診断を行うようにしてい
る。
【0028】電源スイッチ31がオン(作業開始のため
車両を始動させること)されたら、処理を開始し、ま
ず、舵角θsが数式「θsa≦θs≦θsb」を満たし
ているか否かを判断する(S21)。もし、前記の範囲
外のときは、舵角検出器19が故障していると判断し
て、ノブずれ補正弁22には何ら制御信号を出力しない
で、オペレータに警告表示部28aと警告ブザー28に
より警告し(S24)本フローを終了する。もし範囲内
のときは、次に、舵角θsが直進状態でとるべき規定範
囲内にあるか、即ち数式「θsc≦θs≦θsd」を満
足するか否かを判断する(S22)。そして、舵角θs
が直進状態でとりうる範囲内にあれば、舵角検出器19
の異常はなく、舵角θsが略直進状態にあると判断し、
次に通常のノブずれ補正制御を行う(S23)。
【0029】もし、舵角θsが直進状態でとるべき規定
範囲よりも外、即ち図3で示す数式「θsa≦θs<θ
sc、θsd<θs≦θsb」の範囲にあるときは、舵
角検出器19の取付位置が大きくずれたか、またはオペ
レータがハンドル操作の誤りにより舵角θsを大きく切
ったまま電源スイッチ31をオフ(作業終了のため電源
をオフさせること)したかのどちらかであると判断す
る。この時点ではどちらの状態か特定できないために、
ノブずれ補正制御を行わず、オペレータに警告表示部2
8aと警告ブザー28bにより警告する(S25)。
【0030】次に、右前輪45の回転速度VRと左前輪
44の回転速度VLの和Vtがゼロよりも大きくて、前
記二つの回転速度の差(VR−VL)の絶対値Vdがゼ
ロであり、かつ舵角θsが直進状態でとるべき規定範
囲、即ちθsc〜θsdの範囲にある状態が所定の時間
t2以上継続しているかどうか判断し(S56〜S5
9)、もし全部の条件を満たしているならば、検出器の
異常は存在しないと判断して、全ての警告を解除する
(S31)。この後、オペレータがノブずれ補正制御許
可スイッチ41をオンに操作することにより(S6
1)、ノブずれ補正制御を許可する。ノブずれ補正制御
許可スイッチ41がオンしないときは、オンされるまで
待機する。また、S56〜S59で、もしひとつの条件
でも満たしていなければ、正しく検出器の異常を検出し
たと判断し、警告表示部28aと警告ブザー28bによ
り警告している状態を続ける。
【0031】本実施形態によると、電源投入時に、検出
器の検出信号が所定の電源投入時規定範囲以内に入って
いるときは、検出器正常と判断し、その範囲以外のとき
は、異常と判断して、ノブずれ補正制御を行わない。こ
れにより、故障診断の検出誤りが少なくなり、検出器異
常を正確に検出できる。また、一個の舵角検出器で故障
診断できるので、製造コストを安価にでき、取付スペー
スも小さくできる。そして、上記電源投入時、規定範囲
以外のときには、車両が確実に直進している状態で、舵
角検出器19の入力信号に基づいて求めた舵角θsが直
進を表す角度範囲(θsc〜θsd)内にあれば、当
初、電源投入時の故障診断の際に舵角θsが正規の直進
状態に設定されていなかったとみなし、かつ、該舵角検
出器19は正常であるものと判断して、ノブずれ補正制
御を許可する。この後、オペレータがノブずれ補正制御
の開始を希望して確認のためのノブずれ補正制御許可ス
イッチ41を押したら、ノブずれ補正制御を開始する。
これにより、オペレータが電源投入前に、誤って所定の
電源投入時規定範囲に舵角θsを設定しなかった場合で
も、誤って検出した異常を解除できるので、ノブずれ補
正制御機能を最大限に利用して作業が可能となり、操作
性を向上できる。また、検出器が正常にも拘らずノブず
れ補正制御を停止したまま車両を稼動させることがなく
なり、常にハンドル角と舵角θsが一致しているため、
オペレータの感覚に合った操向性能を得ることができ
る。またオペレータがノブずれ補正制御開始のタイミン
グを指定できるため、予期せぬ制御開始を防止できる。
【0032】本実施形態においては、制御の許可、禁止
に拘らず、検出器の異常を正確に検出することが可能で
ある。したがって、図5のS25ではオペレータに警告
すると同時に、ノブずれ補正制御を禁止しているが、こ
れに限定されず、警告を出した状態で、ノブずれ補正制
御を許可してもよい。また走行中にS56,57,5
8,59の条件を満足すると、ノブずれ制御が許可され
るが、再度の電源スイッチ31のオンまで制御を禁止し
てもよい。またS56,57の判断はゼロと比較してい
るが、ゼロ以外の所定の小さい値と比較してもよい。
【0033】次に、図6に第3実施形態(チルト制御に
関する実施形態の一つ目)のハード構成図示し、同図に
より説明する。同図において、図1と同一構成要素には
同一符号を付して、説明を省き、ここでは異なる構成の
みを説明する。チルトシリンダ65によりチルト駆動さ
れるアウタマスト202が車体フレーム201に前後方
向に傾動自在に配設されている。また、アウタマスト2
02のチルト角を設定するチルトシリンダ65の一端が
アウタマスト202に、また他端が車体フレーム201
に回転自在に取着されていて、チルトシリンダ65の伸
縮によりアウタマスト202がチルトするようになって
いる。油圧ポンプ26からの油はチルト電磁弁66を介
してチルトシリンダ65を駆動し、油圧タンク27にド
レーンされる。ハンドル12の近傍に、チルト電磁弁6
6の操作指令を出力するチルトレバー206が設けてあ
る。
【0034】チルトレバー206の操作角度を検出する
チルトレバー操作角度検出器64がチルトレバー206
に取着されている。また、アウタマスト202のチルト
角を検出するチルト角度検出器67がアウタマスト20
2の回転中心Bに取着されている。
【0035】オペレータに検出器の異常を警告する警告
表示部28a及び警告ブザー28bを有する警告手段2
8と、チルト水平制御の禁止を解除したいときにオペレ
ータが操作可能なチルト水平制御許可スイッチ61と、
フォークを自動的に水平にしたいときにオペレータが操
作可能なチルト水平制御指令スイッチ62と、電源スイ
ッチ31とが運転席前のパネルに設けられている。
【0036】コントローラ10は、アナログ信号をディ
ジタル信号に変換するA/D変換器14、所定の演算を
行い、その演算結果に基づいて指令信号を出力するCP
U15,CPU15の指令信号を受けて各機器を駆動す
る出力駆動部16を有している。A/D変換器14はチ
ルトレバー角度検出器64とチルト角度検出器67から
のアナログ信号を入力し、ディジタル信号に変換してC
PU15に入力する。CPU15には、チルト水平制御
許可スイッチ61及びチルト水平制御指令スイッチ62
からの接点オンオフ信号と、電源スイッチ31の接点オ
ンオフ信号とが図示しない入力回路を介して入力されて
いる。また、出力駆動部16には、チルト電磁弁66と
警告手段28が電気的に接続されている。
【0037】図7,8により、本実施形態によるコント
ローラ10の処理手順を説明する。オペレータが電源ス
イッチ31をオンした時に、チルト角θtが数式「θt
a≦θt≦θtb」の範囲にあるかどうかを判断する
(S71)。ここで、θta、θtbはチルト角度検出
器67の正常範囲の下限及び上限の信号値である。例え
ば、アウタマスト202が鉛直時、即ちフォーク204
が水平時のチルト角をゼロ、前傾が負、後傾が正と定義
した場合に、機械的にはストッパにより、−6度≦θt
≦12度だけ作動できるため、例えば、θta=−6
度、θtb=+12度という値を設定しておく。
【0038】もし、S71で数式「θta≦θt≦θt
b」で表す範囲外であれば、チルト角度検出器67が故
障していると判断して、チルト電磁弁66には何ら信号
を出力しないで、オペレータに警告表示部28aと警告
ブザー28bにより警告し(S74)本フローを終了す
る。S71で範囲内のときはチルト角θtが図8に示す
第1規定範囲内か、即ちフォーク爪先が少し前傾した状
態を示す範囲の上限角度θtc以下か否か、を判断する
(S72)。例えば、第1規定範囲の上限角度θtcを
−2度と設定した場合、チルト角の第1規定範囲の上限
角度θtc以下ということは、2度の前傾角度か、これ
よりもっと前傾している状態である。チルト角θtがチ
ルト角の第1規定範囲の上限角度θtc以下であれば、
チルト角度検出器67の異常はなく、フォーク爪先が接
地されていて、オペレータが容易にフォークの姿勢を確
認できるため、チルト水平制御が許可される。この後、
オペレータがチルト水平制御指令スイッチをオンに操作
すると、制御が実施される(S73)。即ち、アウタマ
スト202のチルト角度と水平角度(ゼロ度)との偏差
をゼロにするように、チルト電磁気弁66が制御されて
フォーク204の姿勢が水平に設定される。
【0039】もし、チルト角θtがチルト角の第1規定
範囲の上限角度θtcより大きいならば、チルト角度検
出器67の取付位置がずれたか、またはオペレータがア
ウタマスト202を鉛直から2度前傾した角度よりもっ
と後傾している状態で車両の電源スイッチ31をオフし
たかのどちらかであると判断する。この時点では、どち
らの状態か特定できないため、チルト水平制御を禁止し
て、警告手段に所定時間警告指令を出力してオペレータ
に警告する(S75)。
【0040】次に、オペレータがチルトレバー63でチ
ルト電磁弁66を操作して、フォーク204の角度を検
出器異常の有無の判断時に設定されるべき角度まで動か
して、チルト水平制御許可スイッチ61を押すと(S7
6)、チルト角θtが図8に示す第2規定範囲内か、即
ち、数式「θte≦θt≦θtd」を満足するか否か判
断する(S77)。図8に示すθtdはアウタマスト2
02が鉛直から例えば1度後傾した角度と、またθte
はアウタマスト202が鉛直から例えば1度前傾した角
度と設定する。もし、チルト角θtが第2規定範囲内で
あれば、チルト角度検出器67の異常はないと判断し、
警告手段28への警告指令を解除する(S78)。その
後、チルト角水平制御を許可し、オペレータがチルト水
平制御指令スイッチ242をオンに操作すると、フォー
ク204が自動的に水平に制御は実施される。(S7
3)。S77において、チルト角θtが第2規定範囲外
のときは、チルト角度検出器67の取付位置がずれてい
るか、または故障していると判断し、S76へ戻って以
上の処理を繰り返す。即ち、チルト角水平制御は禁止さ
れ、警告手段28は警告を続け、オペレータがチルト水
平制御指令スイッチ242を押しても、制御は実施され
ない。
【0041】本実施形態によると、電源投入時に、検出
器の検出信号が所定の電源投入時規定範囲以内に入って
いるときは、検出器正常と判断し、その範囲以外のとき
は、異常と判断して、チルト水平制御を行わない。これ
により、故障診断の検出誤りが少なくなり、検出器異常
を正確に検出できる。また、一個のチルト角度検出器で
故障診断できるので、製造コストを安価にでき、取付ス
ペースも小さくできる。そして、上記電源投入時、規定
範囲以外のときには、オペレータがチルト角度を検出器
異常の有無の判断値と思われる角度まで作動させ、チル
ト水平制御許可を要求するチルト水平制御許可スイッチ
61を押すと、チルト角θtがθtc〜θtdにあるか
否かを判断する。範囲内にあれば、当初、電源投入時の
故障診断の際にチルト角θtが正規の状態に設定されて
いなかったとみなし、かつ、該チルト角度検出器67は
正常であるものと判断し、チルト水平制御が許可され
る。この後、オペレータがチルト水平制御を希望してチ
ルト水平制御指令スイッチ62をオンに操作すると、チ
ルト水平制御を実施する。これにより、オペレータが電
源投入前に、誤って所定の電源投入時規定範囲にチルト
角θtを設定しなかった場合でも、誤って検出した異常
を解除できるので、チルト水平制御機能を最大限に利用
して作業が可能となり、操作性を向上できる。
【0042】なお、本実施形態においては、制御の許
可、禁止に拘らず、検出器の異常を正確に検出すること
が可能である。したがって、図7のS75では、オペレ
ータに警告すると同時に、チルト自動水平制御を禁止し
ているが、これに限定されず、警告を出した状態で、チ
ルト自動水平制御を許可してもよい。さらに、S76,
77の条件を満足すると、チルト水平制御が許可される
が、再度電源スイッチ31のオンまで制御を禁止しても
よい。なお、リフト高さ位置、フォーク上の負荷の大き
さを制御再開の判断条件に付加してもよい。
【0043】第4実施形態(チルト制御に関する実施形
態の2つ目)のハード構成は第3実施形態で説明した図
6と同じであるので、説明を省略する。図9は本実施形
態のフローチャートであるが、第3実施形態に電源スイ
ッチ31のオフ時におけるチルト角θtの検査機能を追
加したものである。同図において、本実施形態のコント
ローラ10の処理手順を説明する。図8に示すフローの
S73の後、フォークリフト200の運転を終了しよう
として、オペレータが電源スイッチ31をオフした時
に、チルト角θtの大きさを判断し、θt≦θtcであ
れば、フォーク204は電源投入時にあるべき規定範囲
内にチルト角が設定されて運転が終了されるものと判断
し(S91〜S92)、コントローラ10の電源もオフ
し、完全に運転が終了される。しかし、もしθt≦θt
cでないならば、フォーク204は電源投入時にあるべ
き規定範囲外にチルト角が設定されて運転を終了させよ
うとしているので、警告表示部28aと警告ブザー28
bによる警告を所定時間(例えば5秒間)続けて(S9
3)、オペレータに注意を喚起した後に、コントローラ
10の電源をオフし、完全に運転が終了される。
【0044】本実施形態によると、第3実施形態と同じ
作用効果をもつ他に、電源スイッチ31のオフ時に、電
源スイッチ31のオン時にあるべき規定範囲にチルト角
θtがあるか否か判断でき、規定範囲外ならば、オペレ
ータに警告でき、チルト角を規定範囲内に作動させるよ
う注意を喚起できる。
【0045】最後に、図10に第5実施形態(リフト制
御に関する実施形態)のハード構成を示し、同図により
ハード構成を説明する。フォーク204を上下方向に駆
動するリフトシリンダ205の一端がインナマスト20
3の上端に、また、他端が車体フレーム201に取着さ
れている。油圧ポンプ26から吐出される油を供給して
リフトシリンダ205の伸縮操作を行うリフト弁251
とリフトシリンダ205の間に、油圧回路の切換を行う
電磁式切換弁263が設けてある。
【0046】リフト高さを検出するリフト高さ検出器2
64の一端がリフトシリンダ205の先端に取着されて
いて、他端が車体フレーム201に取着されている。リ
フト高さ検出器264は例えば、巻き取り式のアナログ
検出器とする。また、リフトレバー207を操作してい
るか否かを検出するリフトレバー操作スイッチ265が
リフトレバー207の周囲近傍に設けてある。
【0047】オペレータに検出器の異常を警告する警告
表示部28a及び警告ブザー28bを有する警告手段2
8と、リフト高さ制御の禁止を解除したいときにオペレ
ータが操作可能なリフト高さ制御許可スイッチ101
と、フォーク204のリフト高さを自動的に設定高さに
したいときにオペレータが操作可能なリフト高さ制御指
令スイッチ262と、電源スイッチ31とが運転席前の
パネルに設けられている。
【0048】コントローラ10は、アナログ信号をディ
ジタル信号に変換するA/D変換器14、所定の演算を
行い、その演算結果に基づいて指令信号を出力するCP
U15,CPU15の指令信号を受けて各機器を駆動す
る出力駆動部16を有している。A/D変換器14はリ
フト高さ検出器264からのアナログ信号を入力し、デ
ィジタル信号に変換してCPU15に入力する。CPU
15には、リフト高さ制御許可スイッチ101とリフト
高さ制御指令スイッチ262とリフトレバー操作スイッ
チ265と電源スイッチ31とからの接点オンオフ信号
が図示しない入力回路を介して入力されている。また、
出力駆動部16には、電磁式切換弁263と警告手段2
8が電気的に接続されている。
【0049】コントローラ10の中のCPU15にて演
算するアルゴリズムを図11,12に示し、これらの図
により、本実施形態によるコントローラ10の処理手順
を説明する。電源スイッチ31がオンされたら、処理が
開始し、まず、リフト高さLが数式「La≦L≦Lb」
を満足しているか否かを判断する(S151)。ここ
で、La、Lbはリフト高さ検出器264の正常範囲の
下限及び上限の信号値である。フォークが地表面にある
リフト高さLをゼロ、地表面より下方が負、上方が正と
定義した場合に、機械的にはストッパにより、−20c
m≦L≦250cmだけ作動できる車両においては、例
えば、La=−20cm、Lb=+250cmという値
を設定しておく。
【0050】もし、前記数式「La≦L≦Lb」で表す
範囲外であれば、リフト高さ検出器264が故障してい
ると判断して、電磁切換弁263には何ら信号を出力し
ないでオペレータに警告表示部28aと警告ブザー28
bにより警告し(S154)本フローを終了する。もし
範囲内のときは、次に、リフト高さLが十分低い規定範
囲、即ち数式「L≦Lc」を満足するか否かを判断する
(S152)。例えばLc=20cm、即ちフォークが
地上20cmと設定する。リフト高さLが数式「L≦L
c」を満足するときは、リフト高さ検出器264の異常
はなく、フォーク204が地表面近くにあり、オペレー
タが容易にフォークの高さを確認できるので、リフト高
さ制御が許可される。この後、オペレータがリフト高さ
制御指令スイッチをオンに操作すると、制御が実施され
る(S153)。即ち、実際にリフト高さLとオペレー
タによる設定高さとの偏差がゼロになるように、電磁切
換弁263にコントローラ10から指令が出力され、リ
フト高さLは設定高さに位置決めされる。
【0051】もし、リフト高さLが数式「L≦Lc」を
満たさないならば、リフト高さ検出器264の取付位置
がずれたか、または、オペレータがフォーク204の高
さを地上20cm以上の高さの状態で車両の電源スイッ
チ31をオフしたかのどちらかであると判断する。この
時点では、どちらの状態か特定できないため、リフト高
さ自動制御を作動可能状態にさせないで、オペレータに
警告表示部28aと警告ブザー28bで警告する(S1
55)。次に、オペレータがリフトレバー207でリフ
ト弁251を操作して、フォーク204を規定範囲と思
われる位置まで作動させ、リフト高さ制御許可スイッチ
101を押すと(S156)、リフト高さLが図12に
示す規定範囲内か、即ち数式「La≦L≦Lc」を満た
すか否か判断する(S157)。範囲内であれば、リフ
ト高さ検出器264の異常はないと判断し、警告表示部
28aと警告ブザー28bへの警告指令を解除する(S
158)。その後、リフト高さ制御を許可し、オペレー
タがリフト高さ制御指令スイッチ262をオンに操作す
ると、リフト高さ制御が実施され、フォーク204が目
標の高さに制御される。範囲外であれば、リフト高さ検
出器264の取付位置がずれていると判断し、リフト高
さ制御は禁止され、警告表示部28aと警告ブザー28
bにより警告を続ける。
【0052】本実施形態によると、電源投入時に、検出
器の検出信号が所定の電源投入時規定範囲以内に入って
いるときは、検出器正常と判断し、その範囲以外のとき
は、異常と判断して、リフト高さ制御を行わない。これ
により、故障診断の検出誤りが少なくなり、検出器異常
を正確に検出できる。また、一個のリフト高さ検出器で
故障診断できるので、製造コストを安価にでき、取付ス
ペースも小さくできる。そして、上記電源投入時、規定
範囲以外のときには、オペレータがフォーク204をリ
フト高さ検出器264の異常の有無を判断するための所
定の高さまで作動させ、リフト高さ制御の許可を要求す
るリフト高さ制御許可スイッチ101を押すと、リフト
高さLが所定の規定範囲(La〜Lc)内にあるか否か
判断する。範囲内にあれば、当初、電源投入時の故障診
断の際にリフト高さが規定範囲内に設定されていなかっ
たとみなし、リフト高さ検出器264は正常であるもの
と判断し、警告表示部28と警告ブザー28bへの警告
指令を解除する。この後、リフト高さ制御を許可し、オ
ペレータがリフト高さ制御を希望して、リフト高さ制御
指令スイッチ262を押すと、リフト高さ制御を実施す
る。これにより、オペレータが電源投入時に、誤って所
定の電源投入時規定範囲にリフト高さを設定しなかった
場合でも、誤って検出した異常を解除できるので、リフ
ト高さ制御機能を最大限に利用して作業が可能となり、
操作性を向上できる。
【0053】なお、本実施形態においては、制御の許
可、禁止に拘らず、検出器の異常を正確に検出すること
が可能である。したがって、図11のS155では、オ
ペレータに警告すると同時に、リフト高さ自動制御を禁
止しているが、これに限定されず、警告を出した状態
で、リフト高さ自動制御を許可してもよい。なお、S1
56,157の条件を満足すると、リフト高さ制御が許
可されるが、次の電源スイッチ31のオン時まで制御を
禁止してもよい。
【0054】以上、本発明によると、電源スイッチ31
がオン時に、検出器信号が正常範囲内にあることを確認
した後、規定範囲内にあるか否か判断し、規定範囲外の
ときは、検出器の異常、または、操舵弁17、リフト弁
251、チルト電磁弁66などの対応機器の操作誤りが
あることを、オペレータが認識でき、かつ、所定の制御
が禁止されるため、誤った信号による制御を予防でき
る。また、一個の検出器で故障診断できるので、製造コ
ストを安価にでき、取付スペースも小さくできる。ま
た、検出器出力が正常範囲内で規定範囲外のときには、
オペレータが対象機器を規定範囲内に作動させた後、検
出器出力を再び診断させるようにし、規定範囲内にあれ
ば検出器の異常はないと判断するようにしたので、誤り
操作のために誤検出しても自動制御機能を回復でき、こ
れを有効に利用して操作性を向上できる。さらに、電源
スイッチ31がオフ時に、アナログ検出器に対応する機
器が規定位置にあるか否か判断し、規定位置にない場合
には、警告手段28により警告されるため、オペレータ
が誤操作を早いうちに知ることができる。これにより、
オペレータが対応する機器を即座に規定位置に修正して
作業を終了でき、次回の電源投入時に誤検出がなくなり
車両の制御機能を有効に使用して作業できるので、操作
性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態のハード構成図。
【図2】第1実施形態のフローチャート。
【図3】第1実施形態の判断基準値の説明図。
【図4】第2実施形態のハード構成図。
【図5】第2実施形態のフローチャート。
【図6】第3実施形態のハード構成図。
【図7】第3実施形態のフローチャート。
【図8】第3実施形態の判断基準値の説明図。
【図9】第4実施形態のフローチャート。
【図10】第5実施形態のハード構成図。
【図11】第5実施形態のフローチャート。
【図12】第5実施形態の判断基準値の説明図。
【図13】フォークリフトの側面図。
【図14】検出器の正常時における検出範囲の説明図。
【符号の説明】 10…コントローラ、11…ハンドル角度検出器、12
…ハンドル、13…ノブ、14…A/D変換器、15…
CPU、16…出力駆動部、17…操舵弁、18…操舵
シリンダ、19…舵角検出器、20…ディファレンシャ
ルギア、21…入力軸、22…ノブずれ補正弁、23…
ハンドル軸、24…前輪、25…後輪、26…油圧ポン
プ、27…油圧タンク、28…警告手段、28a…警告
表示部、28b…警告ブザー、30…走行速度検出器、
31…電源スイッチ、41…ノブずれ補正制御許可スイ
ッチ、42…左前輪回転速度検出器、43…右前輪回転
速度検出器、44…左前輪、45…右前輪、61…チル
ト水平制御許可スイッチ、62…チルト水平制御指令ス
イッチ、64…チルトレバー操作角度検出器、65…チ
ルトシリンダ、66…チルト電磁弁、67…チルト角度
検出器、101…リフト高さ制御許可スイッチ、201
…車体フレーム、202…アウタマスト、203…イン
ナマスト、204…フォーク、205…リフトシリン
ダ、206…チルトレバー、207…リフトレバー、2
08…エンジン、211…操舵ピストンロッド、212
…駆動リンク、242…チルト水平制御指令スイッチ、
251…リフト弁、261…リフト希望高さ設定器、2
62…リフト高さ制御指令スイッチ、263…電磁切換
弁、264…リフト高さ検出器、265…リフトレバー
操作検出器、θs…舵角、θsa…舵角の正常範囲の下
限角度、θsb…舵角の正常範囲の上限角度、θsc…
舵角の直進時の下限角度、θsd…舵角の直進時の上限
角度、θt…チルト角、θta…チルト角の正常範囲の
下限角度、θtb…チルト角の正常範囲の上限角度、θ
tc…チルト角の第1規定範囲の上限角度、θtd…チ
ルト角の第2規定範囲の上限角度、θte…チルト角の
第2規定範囲の下限角度、VR…右輪回転速度、VL…
左輪回転速度、Vt…右輪と左輪の回転速度の和、Vd
…右輪と左輪の回転速度差の絶対値、Vn…車速、Vs
…ノブずれ補正制御判断用基準速度、t1…ノブずれ補
正制御判断用第1基準時間、t2…ノブずれ補正制御判
断用第2基準時間、L…リフト高さ、La…リフト高さ
の正常範囲の下限値、Lb…リフト高さの正常範囲の上
限値、Lc…リフト高さの規定範囲の上限値。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アナログ信号検出器からの検出信号値に
    より所定の制御を行うと共に、検出信号値に基づいてア
    ナログ信号検出器の故障診断を行う産業車両の制御装置
    において、 電源スイッチオン時に、検出信号値が所定の規定範囲内
    にあるか否か判断し、範囲外のとき、アナログ検出器が
    異常か、または、アナログ信号検出器に対応する機器が
    規定位置に設定されていない機器設定誤りと判断し、所
    定の制御を禁止すると共に、警告指令を出力するコント
    ローラと、 警告指令に基づいて、オペレータに対して警告する警告
    手段とを備えたことを特徴とする産業車両の制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の産業車両の制御装置にお
    いて、 コントローラは、検出信号値が規定範囲外のとき、所定
    の条件を満足した場合には、オペレータの電源スイッチ
    オン時にアナログ信号検出器に対応する機器が規定位置
    に設定されていない機器設定誤りと判断し、禁止してい
    た制御を許可すると共に、オペレータに対する警告を解
    除する指令を出力することを特徴とする産業車両の制御
    装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の産業車両の制御装置にお
    いて、 所定の制御の禁止の解除を要求する制御許可スイッチを
    設け、 コントローラは、この制御許可スイッチがオンのとき、
    アナログ信号検出器が規定範囲内にあれば、制御を許可
    することを特徴とする産業車両の制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の産業車両の制御装置にお
    いて、 コントローラは、オペレータの電源スイッチオフのとき
    に、アナログ信号検出器の信号値が所定の規定範囲内に
    あるか否かを判定し、規定範囲外のときには、所定時間
    警告指令を出力することを特徴とする産業車両の制御装
    置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006206243A (ja) * 2005-01-27 2006-08-10 Rs:Kk フォークリフト
JP2006335482A (ja) * 2005-05-31 2006-12-14 Aichi Corp 作業車の走行装置
EP3102529A1 (en) * 2014-06-20 2016-12-14 Cascade Corporation Side-shift limiter

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