JP2000229389A - ストレッチフィルム - Google Patents
ストレッチフィルムInfo
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Abstract
仕上がりもしわが無く綺麗であるなどの包装適性を有す
る非塩ビ系ストレッチフィルムを提供する。 【解決手段】 結晶性ポリプロピレン60重量%〜80
重量%、プロピレン−ブテン共重合体20重量%〜30
重量%、エチレン−プロピレン共重合体10重量%〜3
0重量%を中間層とし、中間層の両側にエチレン−酢酸
ビニル共重合体系樹脂、直鎖状低密度ポリエチレン、エ
チレン−アルキルアクリレート共重合体、エチレン−ア
ルキルメタアクリレート共重合体、エチレン−アクリル
酸共重合体、エチレンメタクリレート共重合体、アイオ
ノマー、プロピレン系エラストマー、メタロセン触媒を
用いたポリエチレン系樹脂から選ばれた少なくとも一種
の樹脂を表面層として積層されたストレッチフィルム。
Description
わり、詳しくは特定の組成物からなる層を積層したスト
レッチフィルムであって、透明性、機械包装適性に優れ
るストレッチフィルムに関する。
接またはポリスチレンペーパー(PSP)等の軽量プラ
スチック製トレーに載せてストレッチフィルムをオーバ
ーラップする、いわゆる業務プリパック用のストレッチ
フィルムとしては、主に塩化ビニル(以下「塩ビ」とい
う。)系のものが使用されてきた。これは透明性がよ
く、更に包装の作業効率がよく、包装仕上がりもしわが
無く綺麗であるなどの包装適性の他、底シール性も良好
であり、輸送および陳列中にストレッチフィルム底部重
なり部の剥がれが発生しにくいなど、商品価値が低下し
ないという販売者、消費者の双方に認められた品質の優
位性を持っているためである。
に対し焼却時に発生する塩化水素ガスや、含有する可塑
剤の溶出などが問題視されてきた。このため、塩ビにか
わるものが種々検討されている。
系樹脂および低結晶性エチレン−α−オレフィン共重合
体を配合してなる樹脂組成物よりなる層を中間層とし、
該中間層の両面にエチレン−酢酸ビニル共重合体よりな
る外層が形成されている多層フィルムが記されている。
自動包装機で包装したときにしわが入ってしまうという
問題があった。
く、更に包装の作業効率、特に機械包装、自動包装機で
の効率がよく、包装仕上がりもしわが無く綺麗であるな
どの包装適性を有する非塩ビ系ストレッチフィルムを得
ることを課題とする。
を解決するために鋭意検討した結果、上記諸特性に優れ
た非塩ビストレッチフィルムを得ることに成功したもの
であり、その要旨は、結晶性ポリプロピレン60重量%
〜80重量%、プロピレン−ブテン共重合体20重量%
〜30重量%、エチレン−プロピレン共重合体10重量
%〜30重量%を中間層とするストレッチフイルムであ
り、更にその中間層の両側に表面層を有するストレッチ
フイルムであり、また該表面層がエチレン−酢酸ビニル
共重合体系樹脂、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン
−アルキルアクリレート共重合体、エチレン−アルキル
メタアクリレート共重合体、エチレン−アクリル酸共重
合体、エチレンメタクリレート共重合体、アイオノマ
ー、プロピレン系エラストマー、メタロセン触媒を用い
たポリエチレン系樹脂から選ばれた少なくとも一種の樹
脂を表面層として積層したストレッチフィルムである。
該ストレッチフィルムは各種包装体の包装として好適に
使用される。
発明で使用される結晶性ポリプロピレンは、プロピレン
モノマーを主成分として重合したポリマーであるが、1
0重量%程度までエチレン、ブテン、4−メチルペンテ
ン−1等のα−オレフィンと共重合したものでもよい。
共重合体はランダム共重合体、ブロック共重合体のいず
れでも良い。結晶性ポリプロピレンはインフレーション
法による製膜性の面で230℃、2.16kgの荷重で
のメルトフローレートが0.1g/10分〜20g/1
0分のものが好ましく、更に好ましくは0.4g/10
分〜10g/10分のものである。
%〜80重量%の範囲で含有される。60重量%未満で
あるとストレッチフィルムが柔らかく腰がないために、
自動包装機においてカット性が悪くなる。ここで言うカ
ット性とは自動包装機で搬送ベルトによりストレッチフ
ィルムが繰り出されたときに搬送ベルトの間に設置され
たカット刃が突き出ることによってストレッチフィルム
にミシン目が入り、その後搬送ベルトによりストレッチ
フィルムは引っ張られることでミシン目から引きちぎれ
ることをいう。ストレッチフィルムが柔らかく腰がない
と刃が突き出たときに伸びる為にミシン目が入りにくく
なる。また、結晶性ポリプロピレンが80重量%を超え
るとストレッチフィルムの透明性が低下する。
合体はブテン−1の含有量が30〜50重量%で、数平
均分子量が1、500〜10、000のものが使用でき
る。プロピレン−ブテン共重合体は中間層に20重量%
〜30重量%の範囲で含有される。この作用としては結
晶性ポリプロピレンの結晶を微分散させることで透明性
と柔軟性が得られる。自動包装機でストレッチフィルム
に柔軟性がないと包装したときトレーを変形させてしま
う。プロピレン−ブテン共重合体は20重量%未満であ
ると透明性が得られにくく、また柔軟性も不足する。3
0重量%を超えるとストレッチフィルムが柔らかすぎて
腰が無くなる。
重合体はプロピレンの含有量が20重量%〜30重量%
のものが使用できる。エチレン−プロピレン共重合体は
中間層に10重量%〜30重量%で含有される。この作
用としては柔軟性、回復性と突き刺し強度を付与するこ
とが出来る。自動包装機で回復性がないと包装したとき
にしわが入り、また突き刺し強度がないとストレッチフ
ィルムが折り畳まれる際に破れてしまう。エチレン−プ
ロピレン共重合体は10重量%未満ではこれらの性質が
得られにくく、30重量%を超えるとストレッチフィル
ムが柔らかすぎて腰が無くなる。
れる表面層としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体系
樹脂、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン−アルキル
アクリレート共重合体、エチレン−アルキルメタアクリ
レート共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチ
レンメタクリレート共重合体、アイオノマー、プロピレ
ン系エラストマー、メタロセン触媒を用いたポリエチレ
ン系樹脂から選ばれた少なくとも一種の樹脂が使用でき
る。なかでも、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂(以
下EVA)が好ましく、190℃におけるメルトフロー
レートが0.3g/10分〜5g/10分、酢酸ビニル
含有量が5重量%〜25重量%であるものが更に好まし
い。
めには、溶融押出法、即ち、T−ダイ法、テンタ延伸
法、インフレーション法、チューブラー二軸延伸法など
を採用することが出来る。ここで、製膜方向と幅方向の
応力バランス、また横方向の応力を調整するためには使
用する材料の特性に応じて、溶融押出後の冷却、引き取
り条件、インフレーション法においてはブローアップ比
を、延伸を伴う場合には、その温度や延伸倍率を調整す
ることで適正な範囲に制御することが出来る。
常のストレッチフィルムとして使用される範囲、即ち7
〜30μm程度、好ましくは9〜20μm程度の範囲で
ある。
帯電防止剤、適度の滑り性、自己粘着性などを付与する
ため以下のような添加剤を任意の層に添加することが出
来る。例えばPL規格(食品添加剤リスト)に準ずる界
面活性剤として、グリセリン脂肪酸(c8〜22)エス
テル、ソルビタン脂肪酸(C8〜22)エステル、プロ
ピレングリコール脂肪酸(C8〜22)エステル、ショ
糖脂肪酸(C8〜22)エステル、クエン酸モノ(ジま
たはトリ)ステアリン酸エステル、ペンタエリストール
脂肪酸(C8〜22)エステル、ポリグリセリン脂肪酸
(C8〜22)エステル、ポリオキシエチレン(20)
グリセリン脂肪酸(C8〜22)エステル、ポリエチレ
ングリコール脂肪酸(C8〜22)エステル、ポリプロ
ピレングリコール脂肪酸(C8〜22)エステル、ポリ
オキシエチレン(9.5)ドデシルエーテル、ポリオキ
シエチレン(4〜14.30〜50)アルキル(C4、
9、12)フェニルエーテル、N、N−ビス(2)−ヒ
ドロキシエチル脂肪酸(C12〜18)とジエタノール
アミンによる縮合生成物、ポリオキシプロピレンポリオ
キシエチレンブロック共重合体、ポリエチレングリコー
ル(分子量200〜9500)、ポリプロピレングリコ
ールなどが挙げられる。
ス、マイクロクリスタリンワックス、流動パラフィン、
ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス等のパ
ラフィン、炭化水素樹脂類、ステアリン酸、ヒドロキシ
ステアリン酸等の脂肪酸類、ステアロアミド、オキシシ
テアロアミド、オレイルアミド、エルシルアミド、シリ
ノールアミド、メチレンビスステアロアミド、メチレン
ビスステアロベヘナミド、エチレンビスステアロアミド
等の脂肪酸アミド類、n−ブチルステアレート、メチル
ヒドロキシシステアレート等の脂肪酸エステル類等が挙
げられる。これらの界面活性剤、滑剤、粘着付与剤など
の添加剤は少なくとも1種を各々の層を構成する樹脂に
0.1〜5重量%配合することが出来る。
を中間層に戻すことが出来る。またこの時、表層成分が
中間層に含まれることになる。
する。なおストレッチフィルム特性・性質は次の方法に
より測定評価した。
((株)寺岡精工社製AW−2600JrPE)により
PSPトレー(長さ196mm、幅153mm、高さ2
5mm)の包装試験を実施した。表3に示す、カット
性、しわ、破れ、トレー変形、底シール性について評価
した。
プロピレン−エチレンランダム共重合体(エチレン含有
4モル%、MFR=0.5g/10分(230℃、2.
16Kg))62.5重量%、プロピレン−ブテン共重
合体としてプロピレン/ブテン−1の重量比が65/3
5で数平均分子量Mn6500であるプロピレン・ブテ
ン−1共重合体(商品名REXTAC RT2780)
22.5重量%、エチレン−プロピレン共重合体として
エチレン−プロピレンランダム共重合体(プロピレン含
有量26モル%、MFR=3.2g/10分(230
℃、2.16Kg))15%と防曇剤としてジグリセリ
ンモノオレートを2重量部混合した組成物を中間層とし
て6μm、EVA(酢酸ビニル含量15重量%、MFR
=1.5g/10分(190℃、2.16Kg))10
0重量部に防曇剤としてジグリセリンモノオレートを2
重量部添加した組成物を表面層として各々3μmとなる
ように、共押出インフレーション成形にて総厚み12μ
m(3μm/6μm/3μm)のストレッチフィルムを
得た。
同じ樹脂を使用し、その比率を表1のように変更してス
トレッチフィルムを製膜した。
0重量%、プロピレン・ブテン−1共重合体20重量%
と防曇剤を1重量部混合した樹脂組成物を中間層として
6μm、実施例1と同じ表面層を中間層の表面に3μm
となるように、共押出インフレーション成形にて総厚み
12μm(3μm/6μm/3μm)のストレッチフィ
ルムを得た。成形条件は実施例と同じで行った。
5重量%、エチレン−プロピレン共重合体15重量%と
防曇剤を1重量部混合した樹脂組成物を中間層として6
μm、実施例1と同じ表面層を中間層の表面に3μmと
なるように、共押出インフレーション成形にて総厚み1
2μm(3μm/6μm/3μm)のストレッチフィル
ムを得た。成形条件は実施例と同じで行った。
ム(厚さ13μm)を使用した。これらのストレッチフ
ィルムについての特性、性能の評価結果を表1、2に示
す。
EVAを使用することで底シール性を付与し、中間層に
結晶性ポリプロピレン60重量%〜80重量%、プロピ
レン−ブテン共重合体20重量%〜30重量%、エチレ
ン−プロピレン共重合体10重量%〜30重量%の組成
とすることで透明性、適度な柔軟性、回復性と突き刺し
強度を付与することが出来、その結果、塩ビストレッチ
フィルムと同等の機械包装適性に優れるストレッチフィ
ルムを提供することが出来る。
Claims (4)
- 【請求項1】 結晶性ポリプロピレン60重量%〜80
重量%、プロピレン−ブテン共重合体20重量%〜30
重量%、エチレン−プロピレン共重合体10重量%〜3
0重量%よりなる中間層を有するストレッチフィルム。 - 【請求項2】 中間層の両側に表面層を有する請求項1
のストレッチフィルム - 【請求項3】 表面層がエチレン−酢酸ビニル共重合体
系樹脂、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン−アルキ
ルアクリレート共重合体、エチレン−アルキルメタアク
リレート共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エ
チレンメタクリレート共重合体、アイオノマー、プロピ
レン系エラストマー、メタロセン触媒を用いたポリエチ
レン系樹脂から選ばれた少なくとも一種の樹脂からなる
請求項2記載のストレッチフィルム - 【請求項4】 請求項1、請求項2または請求項3に記
載のストレッチフィルムで包装された包装物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03154099A JP4112107B2 (ja) | 1999-02-09 | 1999-02-09 | ストレッチフィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03154099A JP4112107B2 (ja) | 1999-02-09 | 1999-02-09 | ストレッチフィルム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000229389A true JP2000229389A (ja) | 2000-08-22 |
JP4112107B2 JP4112107B2 (ja) | 2008-07-02 |
Family
ID=12334035
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03154099A Expired - Lifetime JP4112107B2 (ja) | 1999-02-09 | 1999-02-09 | ストレッチフィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4112107B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000326457A (ja) * | 1999-05-20 | 2000-11-28 | Denki Kagaku Kogyo Kk | 非塩ビ系ストレッチフィルム |
US10232594B2 (en) * | 2013-07-12 | 2019-03-19 | Upm Raflatac Oy | Multilayer film for label and a method for providing such |
-
1999
- 1999-02-09 JP JP03154099A patent/JP4112107B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000326457A (ja) * | 1999-05-20 | 2000-11-28 | Denki Kagaku Kogyo Kk | 非塩ビ系ストレッチフィルム |
JP4680336B2 (ja) * | 1999-05-20 | 2011-05-11 | 電気化学工業株式会社 | 非塩ビ系ストレッチフィルム |
US10232594B2 (en) * | 2013-07-12 | 2019-03-19 | Upm Raflatac Oy | Multilayer film for label and a method for providing such |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP4112107B2 (ja) | 2008-07-02 |
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