JP2000228163A - 荷電粒子線光学鏡筒 - Google Patents

荷電粒子線光学鏡筒

Info

Publication number
JP2000228163A
JP2000228163A JP11030920A JP3092099A JP2000228163A JP 2000228163 A JP2000228163 A JP 2000228163A JP 11030920 A JP11030920 A JP 11030920A JP 3092099 A JP3092099 A JP 3092099A JP 2000228163 A JP2000228163 A JP 2000228163A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lens
charged particle
particle beam
optical axis
electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11030920A
Other languages
English (en)
Inventor
Mamoru Nakasuji
護 中筋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Priority to JP11030920A priority Critical patent/JP2000228163A/ja
Publication of JP2000228163A publication Critical patent/JP2000228163A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electron Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 鏡筒内のコンタミネーションを低減でき、長
期にわたって荷電粒子線の軌道を高精度に保つことので
きるよう改良を加えた荷電粒子線光学鏡筒を提供する。 【解決手段】 本発明の荷電粒子線光学鏡筒は、隣合う
2段のレンズが作る軸上磁場が互いに逆となるように各
レンズを励磁するとともに、隣合うレンズ間に正電圧電
極5、6、7、8、9、10、11、12、29を、光
軸回りに対称な形状に配置した。開口やマスクに1次電
子が入射した時に発生する2次電子は、光軸から離れた
方向へ磁力線に沿って運ばれ、正電圧を印加した電極が
形成する電界に引かれて移動し、電極に吸収される。し
たがって、光軸近傍に存在する2次電子は速やかに除去
され、Chargingが防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、荷電粒子線投影露
光装置等の鏡筒に関する。特には、鏡筒内のコンタミネ
ーションを低減でき、長期にわたって荷電粒子線の軌道
を高精度に保つことができるよう改良を加えた荷電粒子
線光学鏡筒に関する。なお、本明細書にいう荷電粒子線
は電子線及びイオンビームを含む。
【0002】
【従来の技術】荷電粒子線投影露光装置は、長時間使用
すると鏡筒内部にコンタミネーションがたまって帯電し
(Charging)、荷電粒子線の動作が不安定になることが
知られている。このChargingを防止するために、従来は
鏡筒を分解して汚れた部分を研磨剤を用いて磨き、再組
立を行う方法がとられていた。しかし、分解、再組立に
は手間がかかるので、鏡筒を分解せずにin situ クリー
ニングする方法が試みられている(特開平63−308
856号、日本学術振興会 荷電粒子ビームの工業への
応用第132委員会第3回ナノビーム技術シンポジウム
資料(10.2.20〜21)「電子ビーム装置のin s
itu クリーニング」)。代表的なin situクリーニング
方法は、鏡筒にラジカルを流す導入口と反応生成物を排
気する排気口とを設け、鏡筒外部で放電を起こし、酸素
ラジカルを鏡筒内部に流して汚れを除去するものであ
る。
【0003】また、鏡筒が汚れているとき、2次電子が
汚れた部品の近くに行くことを防ぐと、Chargingが少な
くなるとの報告がなされている(Jpn. J. Appi. Phys.
Vol.35(1996) pp.6429-6434 Part 1、 No.12B December
1996, Kato etal.)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述の分解によるクリ
ーニング方法では、エアー導入、分解、クリーニング、
再組立、排気、ビーム出しといったプロセスを経る必要
があり、長時間を費やし、装置の稼働率を著しく低下さ
せる。また、分解することなくin situ クリーニングす
る方法においても、2〜3か月に1度はクリーニングを
行うために装置を停止させる必要があった。
【0005】また、従来のEB装置のように、ビーム電
流が数pA〜1μA程度のものであればコンタミネーシ
ョンの進行速度はそれ程速くはなかった。しかし、本格
的な電子線転写装置では20μAを越えるビーム電流を
流すため、従来の装置より10倍以上の速さでコンタミ
ネーションが進行する。
【0006】さらに、上述のKatoらの、主に試料で発生
した2次電子が鏡筒内部へ入ることを防ぐ方法には以下
の欠点がある。すなわち、反射電子が鏡筒内部に入り、
その反射電子が真空壁の壁面に入射して2次電子を発生
させる。ここで発生した2次電子に対しては、Katoらの
方法は無力である。
【0007】本発明は、このような問題点に鑑みてなさ
れたもので、ビーム電流が大きい場合でもコンタミネー
ションの進行速度を遅くし、コンタミネーションが発生
してもCharging量を少なくできる荷電粒子線投影露光装
置等の鏡筒を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の1態様の荷電粒
子線光学鏡筒は、 光軸方向に複数の電磁レンズを配列
した荷電粒子線光学鏡筒であって; 隣り合う2段のレ
ンズが作る軸上磁場が互いに逆となるように各レンズを
励磁するとともに、 隣り合うレンズ間に正電圧電極を
配置したことを特徴とする。
【0009】隣合う2段のレンズが作る軸上磁場の方向
は互いに逆方向になっているため、これらのレンズが作
る磁力線は2つのレンズの間で互いに反発する形状とな
る。2次電子のような小さいエネルギーを持った荷電粒
子線は、この磁力線に巻きつくようならせん運動を行
う。また、ミラー効果としてして知られているように、
2次電子は、軸磁場が変化していると、軸上磁場が弱い
方向へ反射される傾向がある。したがって、開口やマス
クに1次電子が入射した時に発生する2次電子は、光軸
から離れた方向へ磁力線に沿って運ばれる。これらのレ
ンズの間の光軸から離れた位置には、正電圧を印加した
電極が配置されているため、2次電子はこの電界に引か
れて移動し、電極に吸収される。つまり、2次電子は磁
力線によって光軸から離れるよう運ばれ、そこから電界
によって電極へ引かれ、光軸近傍に存在する2次電子は
速やかに除去される。コンタミネーションの成長は2次
電子が大きく寄与しているので、このことによって、コ
ンタミネーションの進行を押えることができる。
【0010】さらにこの態様においては、上記電極を光
軸回りに対称な形状とすることが好ましい。また、上記
電極に与える正の電圧が作る等ポテンシャル線が光軸上
で十分小さくなるよう上記電極を光軸から極力離れた位
置に設けることが好ましい。これらの電極の作る等ポテ
ンシャル面は光軸近傍では弱く、また、電極は対称の位
置に配置されているので、1次ビームの軌道に与える影
響(収差等)は非常に小さい。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の実施例に係る荷電粒子線光学鏡筒を示
す断面図である。カソード1、ウェーネルト2、アノー
ド3から構成される電子銃は、下方に向けて電子線を放
射する。電子銃3の下方には2段のコンデンサレンズ
4、14が備えられており、電子線は、これらのレンズ
4、14で集束され、成形開口22を一様に照射する。
成形された電子線は2段の照明レンズ16、17でレチ
クル24に照射される。レチクル24の下方には2段の
投影レンズ17、18が備えられており、パターン化さ
れた電子線はウエハ27に結像される。
【0012】コンデンサレンズ4、14の間にはクロス
オーバ開口21が設けられており、照明レンズ15、1
6の間にはブランキング開口23が設けられている。ま
た、投影レンズ17、18の間にはクロスオーバ開口2
5(コントラスト開口)が設けられている。同開口25
にクロスオーバー26を形成する。
【0013】2段のコンデンサレンズ4、14、照明レ
ンズ15、16、投影レンズ17、18は、励磁電流の
方向を設定することで、隣合うレンズの軸上磁場の方向
が逆になるよう制御されている。したがって、各レンズ
から発生する磁力線は、隣合うレンズ、すなわち、コン
デンサレンズ4とコンデンサレンズ14、コンデンサレ
ンズ14と照明レンズ15、照明レンズ15と照明レン
ズ16、照明レンズ16と投影レンズ17、投影レンズ
17と投影レンズ18の間で反発する形状となる。
【0014】また、上述の隣合うレンズ間には、2次電
子収集電極5、6、7、8、9、10、11、29、1
2が、各レンズ間に位置する開口やレチクルの上下に配
置されている。これらの2次電子収集電極には、正電圧
(一例10kv)が印加されている。各電極は、なるべく
光軸から離れて、光軸に対して軸対称な位置に多数個配
置されている。各電極が配置される位置は上述のような
開口やレチクルの上下の位置でも、開口やレチクルの上
方及び下方に位置するレンズの外側面の位置(符号1
1)でもよい。
【0015】次に、図1の光学鏡筒の照明レンズ16周
辺の2次電子の行動を詳細に説明する。この部分では、
成形開口22で成形された電子線が2段の照明レンズ1
5、16でレチクル24に照射される。下段の照明レン
ズ16のレチクル24側の下部の外側面には、2次電子
収集電極11が、光軸に対して対称な位置に配置されて
いる。また、照明レンズ16のブランキング開口23側
の上部には2次電子収集電極10が光軸に対して対称な
位置に配置されている。照明レンズ16の磁力線28
は、下方に位置する投影レンズ17の磁力線と反発して
上方向に伸びている。
【0016】レチクル24に衝突した電子線は、比較的
低速の2次電子を上方に放出する。放出された2次電子
は、照明レンズ16の磁力線28に巻きつくように上へ
進む。しかし、照明レンズ16の中心付近では磁力線が
密になっており、ミラー効果により進行途中で下へ戻さ
れ、さらに磁力線28に沿って光軸から離れた方向へ引
き出される。この位置では電極11が電界を形成してお
り、2次電子は電界に引かれ、電極11へ吸収される。
さらに、レチクル24に当たって反射した電子が、鏡筒
内の真空壁の壁面やブランキング開口23に衝突して放
出された2次電子は、電極10で吸収される。
【0017】したがって、レチクルや開口から放出され
る2次電子は除去され、反射電子が真空壁に入射して発
生した2次電子も取り除くことができるため、Charging
防止効果は大きい。また、試料(ウエハ)面と電極間に
2次電子雲が形成されることもない。さらに、2次電子
収集電極は光軸に対して対称な位置に配置されているた
め、ビームに収差等の影響を与えることがない。
【0018】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、開口やレチクル等に衝突して放出された2次
電子や、反射電子が真空壁等に入射して発生した2次電
子を除去することができるため、ビーム電流が大きい場
合でもコンタミネーションの進行速度を遅くし、鏡筒内
でコンタミネーションが発生してもCharging量を少なく
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る荷電粒子線光学鏡筒を示
す断面図である。
【符号の説明】
1 カソード 2 ウェーネルト 3 アノード 4、14 コンデ
ンサレンズ 5、6、7、8、9、10、11、12、13、29
2次電子収集電極 15、16 照明レンズ 17、18 投影
レンズ 21、25 クロスオーバー開口 22 成形開口 23 ブランキング開口 24 レチクル 26 クロスオーバー 27 ウエハ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光軸方向に複数の電磁レンズを配列した
    荷電粒子線光学鏡筒であって;隣合う2段のレンズが作
    る軸上磁場が互いに逆となるように各レンズを励磁する
    とともに、 隣合うレンズ間に正電圧電極を配置したことを特徴とす
    る荷電粒子線光学鏡筒。
  2. 【請求項2】 上記電極を光軸回りに対称な形状とした
    ことを特徴とする請求項1記載の荷電粒子線光学鏡筒。
  3. 【請求項3】 上記2段のレンズが、 マスクの像を感応基板上に投影結像する投影レンズ、 成形開口の像をマスクに結像させる照明レンズ、又は、 電子銃が放出する電子線を成形開口に導くコンデンサレ
    ンズ、のいずれか1つであることを特徴とする請求項1
    又は2記載の荷電粒子線光学鏡筒。
  4. 【請求項4】 上記電極に印加された正の電圧が作る等
    ポテンシャル線が光軸上で十分小さくなるよう、上記電
    極を光軸から極力離れた位置に設けたことを特徴とする
    請求項1、2又は3記載の荷電粒子線光学鏡筒。
JP11030920A 1999-02-09 1999-02-09 荷電粒子線光学鏡筒 Pending JP2000228163A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11030920A JP2000228163A (ja) 1999-02-09 1999-02-09 荷電粒子線光学鏡筒

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11030920A JP2000228163A (ja) 1999-02-09 1999-02-09 荷電粒子線光学鏡筒

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000228163A true JP2000228163A (ja) 2000-08-15

Family

ID=12317139

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11030920A Pending JP2000228163A (ja) 1999-02-09 1999-02-09 荷電粒子線光学鏡筒

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000228163A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006210457A (ja) * 2005-01-26 2006-08-10 Canon Inc 荷電ビーム露光装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006210457A (ja) * 2005-01-26 2006-08-10 Canon Inc 荷電ビーム露光装置
JP4634161B2 (ja) * 2005-01-26 2011-02-16 キヤノン株式会社 荷電ビーム露光装置およびデバイス製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5586118B2 (ja) 荷電粒子ビームシステムの操作方法
KR101015116B1 (ko) 하전(荷電) 입자 빔 시스템
JP3827359B2 (ja) 荷電粒子ビーム露光方法及びその装置
JP5791060B2 (ja) 電子ビームウェーハ検査システム及びその作動方法
JP2002033275A (ja) 荷電粒子リソグラフィ装置用の照明システム
US10840054B2 (en) Charged-particle source and method for cleaning a charged-particle source using back-sputtering
JP2019175761A (ja) 荷電粒子ビーム照射装置
JP2014220241A5 (ja)
JP3859437B2 (ja) 荷電ビーム露光装置
TWI459430B (zh) 使用一電磁(ExB)分離器之反射電子束投影微影
JP7483900B2 (ja) 荷電粒子銃を操作する方法、荷電粒子銃、および荷電粒子ビーム装置
JP2000228163A (ja) 荷電粒子線光学鏡筒
JP6480534B1 (ja) 荷電粒子ビーム照射装置及び基板の帯電低減方法
EP3518268A1 (en) Charged-particle source and method for cleaning a charged-particle source using back-sputtering
US10451976B2 (en) Electron beam irradiation apparatus and electron beam dynamic focus adjustment method
JP2001148340A (ja) 荷電粒子ビーム露光方法及び装置
JPH07135130A (ja) 荷電粒子ビーム露光装置
JP3968338B2 (ja) 荷電ビーム露光装置
JP5373329B2 (ja) 荷電粒子ビーム描画装置
JPH08222175A (ja) 荷電粒子を用いた微細加工方法及び装置
JP3908294B2 (ja) 電子ビームの電流量を削減する電子ビーム露光装置及び電子ビーム露光方法
JP4008827B2 (ja) 荷電ビーム制御方法、これを用いた半導体装置の製造方法および荷電ビーム装置
JP2009194252A (ja) 荷電ビーム描画装置
JP6794516B2 (ja) 検査装置
CN110571116B (zh) 带电粒子束描绘装置以及带电粒子束描绘方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20040629