JP2000226253A - コージェライト質セラミックハニカム構造体の製造方法 - Google Patents
コージェライト質セラミックハニカム構造体の製造方法Info
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Abstract
の薄壁化及び高セル密度化することができるとともに、
押出成形時における成形性(特に、流動性および保形
性)、機械的強度(静水圧破壊強度)及び触媒担持特性
の向上に寄与することができるコージェライト質セラミ
ックハニカム構造体の製造方法を提供する。 【解決手段】 押出成形用のコージェライト化原料バッ
チ中に、タルク、カオリン、水酸化アルミニウムよりな
る結晶水を有するコージェライト化生原料を65重量%
以上含有し、且つ平均粒径が5μm以上、BET比表面
積が10m2/g以下であるカオリンを10重量%以上
配合する。
Description
質セラミックハニカム構造体を押出成形して製造する方
法に関する。
構造体は、自動車及び産業用の排ガス浄化触媒担体、フ
ィルター、熱交換体等として利用されている。近年、工
業技術の進歩に伴い、特に自動車用排ガス装置に用いる
セラミックハニカム触媒担体の容積の縮小即ち触媒性能
の向上、ライトオフ性能の向上、燃費性能改良およびエ
ンジンの出力向上のための低圧力損失化、ケーシングへ
のキヤンニングのコストダウンのための強度向上、更に
触媒活性を高めるためにエンジン近傍に設置する必要性
があるため、耐熱衝撃性の向上と強度の向上が強く望ま
れていた。
ム構造体のリブの薄壁化、高セル密度化及び低圧力損失
化のためのセル密度を維持したままでのハニカム構造体
のリブの薄壁化が、従来より検討されてきたが、多孔性
のコージェライト質セラミックハニカム構造体の薄壁化
による強度の低下と、押出成形時の口金スリット幅の減
少により使用原料(特に、マグネシア源原料)を微粒化
する必要があるため、大幅な熱膨張率の上昇を伴う問題
があった。
密化は難しく、特に室温から800℃までの熱膨張係数
が2.0×10-6/℃以下を示すような低膨張性を示す
コージェライト素地では、カルシア、アルカリ、ソーダ
のような融剤となるべき不純物量を極めて少量に限定す
る必要があるため、ガラス相が非常に少なくなり、多孔
質体となる。
て近年使用されているコージェライト質セラミックハニ
カム構造体は、室温から800℃までの熱膨張係数が
1.5×10-6/℃以下であることを必要とするため、
不純物の少ない厳選されたタルク、カオリン、アルミナ
等の原料を使用しても、気孔率はせいぜい20〜45%
の範囲のものに過ぎず、特に気孔率30%以下のハニカ
ム構造体では、不純物量の増加、原料の微粒化が必要で
あり、室温から800℃までの熱膨張係数が1.0×1
0-6/℃以下のものは得られなかった。
質ハニカム構造体においては、乾燥及び焼成工程での収
縮が大きいため、亀裂が発生しやすく、歩留り良く大き
な寸法のハニカム構造体を製造することは困難であっ
た。
0053号公報では、コージェライトセラミックスの気
孔率を30%以下に緻密化し、セラミック自体を高強度
にする方法が開示されている。これは、押出成形時に生
じるハニカムセルの変形によって、ハニカム構造体の外
壁及び外周方向からの圧縮荷重であるアイソスタティッ
ク強度の低下を防止するために、コージェライトセラミ
ックスの気孔率を30%以下にすることにより、セラミ
ック自体を緻密化し、高強度化したものである。
ェライトセラミックスの気孔率が30%以下であるた
め、コージェライト質セラミックハニカム構造体の触媒
担持特性の向上が望めないとともに、押出成形時におけ
る成形性が良好でなく、コージェライト質セラミックハ
ニカム構造体の薄壁化及び高セル密度化についても十分
であるとはいえなかった。
記した従来の課題に鑑みてなされたものであり、その目
的とするところは、コージェライト質セラミックハニカ
ム構造体の薄壁化及び高セル密度化することができると
ともに、押出成形時における成形性(特に、流動性およ
び保形性)、機械的強度(静水圧破壊強度)及び触媒担
持特性の向上に寄与することができるコージェライト質
セラミックハニカム構造体の製造方法を提供するもので
ある。
れば、コージェライト化原料に成形助剤を添加混練して
原料バッチとした後、この原料バッチを押出成形により
成形、乾燥し、次いで焼成することにより、結晶相の主
成分がコージェライトであるハニカム構造体を製造する
方法であって、押出成形用のコージェライト化原料バッ
チ中に、タルク、カオリン、水酸化アルミニウムよりな
る結晶水を有するコージェライト化生原料を65重量%
以上含有し、且つ平均粒径が5μm以上、BET比表面
積が10m2/g以下であるカオリンを10重量%以上
配合することを特徴とするコージェライト質セラミック
ハニカム構造体の製造方法が提供される。このとき、カ
オリンの平均粒径/BET比表面積の値が、1以上であ
ることが好ましい。
料バッチにおいて、押出ダイスの隔壁厚未満に分級した
コージェライト化原料を用いることが好ましい。
ラミックハニカム構造体の流路方向の40〜800℃間
の熱膨張係数が0.8×10-6/℃以下であるととも
に、気孔率が24〜38%、アイソスタティック強度が
10kg/cm2以上であることが好ましい。
ミックハニカム構造体の製造方法は、押出成形用のコー
ジェライト化原料バッチ中に、タルク、カオリン、水酸
化アルミニウムよりなる結晶水を有するコージェライト
化生原料を65重量%以上含有することにある。これに
より、押出成形時における坏土の流動性及び押出成形後
のハニカム成形体の保形性を向上することができる。
質セラミックハニカム構造体の製造方法では、コージェ
ライト化生原料としてタルク、カオリン、水酸化アルミ
ニウムの3種の生原料を同時に使用することが重要であ
る。また、コージェライト化原料バッチ中のコージェラ
イト化生原料の含有量が65重量%以上、より好ましく
は70重量%以上であることが、押出成形時の押出圧力
の上昇を防止し、押出成形後の保形性を向上させるため
に好ましい。更に、仮焼タルク、仮焼カオリン、アルミ
ナの増量は、坏土の流動性を著しく劣化させる原因とな
るため、必要最小限にすることが好ましい。
は、セル変形の無い薄壁ハニカム構造体を押出成形する
には好適であるが、コージェライト質セラミックハニカ
ム構造体の焼成クラックの発生の原因となる。
ラミックハニカム構造体の製造方法では、平均粒径が5
μm以上、BET比表面積が10m2/g以下であるカ
オリンをコージェライト化原料バッチに10重量%以上
配合することが重要である。このように、上記の特性を
有するカオリンをコージェライト化原料バッチに配合す
ることにより、押出可能な坏土を得るために必要な水比
を必要最小限することができるため、見かけ上粒子の体
積分率は大きくなり、粒子間の距離を短くすることがで
きる。上記のように作製された坏土は、押出成形工程に
おいて、一旦せん断による歪みを受けた後に、せん断か
ら開放された場合、回復(再凝集)に要する時間を短く
することができるため、成形体の保形性を向上させるこ
とができる。このとき、カオリンの平均粒径/BET比
表面積の値が、1以上であることが好ましい。
合するカオリンが微粒(5μm未満)であり、且つ高い
BET比表面積(10m2/g超過)を有する場合、表
面エネルギーが高いほど分散系の粘度が高くなるため、
押出可能な坏土を得るために必要な水比が増大し、見か
け上粒子の体積分率は小さくなり、粒子間の距離が増大
し、押出成形工程において、一旦せん断による歪みを受
けた後に、せん断から開放された時の回復(再凝集)に
要する時間が長くなり、成形体の保形性が低下してしま
う。
化原料バッチに10重量%以上、より好ましくは15〜
25重量%配合することにより、無機電解質であり、水
の存在下で端面が負に、剥離面が正に帯電する特異な粉
体であるカオリンの特性を、坏土のレオロジー特性に大
きく反映することができるため、押出成形工程におい
て、押出ダイスを通り抜ける際の高せん断状態ではより
変形しやすく、押出ダイスを通り抜けた後のせん断から
開放された状態では変形しにくい好適な坏土を得ること
ができる。
原料バッチは、押出ダイスの隔壁厚未満に分級したコー
ジェライト化原料を用いることが好ましい。これによ
り、押出ダイスのスリットに詰まることを防止し、ハニ
カムのリブに欠損のない良好な成形体を得ることができ
る。
用いたタルクは、結晶子(単結晶)の小さいマイクロタ
ルクであることが好ましい。また、水酸化アルミニウム
は、バイヤー法にて、結晶析出後、薄層化のため、粉砕
処理された高BET比表面積であるものが好ましい。こ
こで、BET比表面積は、Brunauer,Emett及びTellerの
気体吸着理論(BET等温式)より求めた固体の単位質
量当りの表面積をいい、多分子層の面積を計算して表面
積を決定する方法である。
イト質セラミックハニカム構造体の40〜800℃間の
熱膨張係数が、流路方向に0.8×10-6/℃以下であ
ることが好ましい。これは、熱膨張係数[CTE](ハ
ニカム焼成体の流路方向)が0.8×10-6/℃を超え
ると、円筒状のハニカム構造体(直径100mm程度)
の耐熱衝撃性[Esp]が700℃を下回り、自動車用
排ガス触媒担体の使用に耐えられないからである。
ックハニカム構造体の製造方法を詳細に説明する。コー
ジェライト質ハニカム構造体のコージェライト化原料バ
ッチは、主成分の化学組成が、SiO2:42〜56重
量%、Al2O3:30〜45重量%、MgO:12〜1
6重量%になるように、タルク、カオリン、水酸化アル
ミニウムよりなるコージェライト化生原料を65重量%
以上、残部を仮焼カオリン、アルミナ、シリカ、仮焼タ
ルク等で調合したものである。このコージェライト化原
料バッチに、水、メチルセルロース等の有機結合剤及び
可塑剤を加え、混合・混練後、押出成形を用いてハニカ
ム成形体を成形した。次に、ハニカム成形体を乾燥さ
せ、1350〜1440℃の温度で焼成することによ
り、コージェライト質セラミックハニカム構造体(ハニ
カム焼成体)を得ることができる。
T比表面積が10m2/g以下であるカオリンを所定量
(10重量%以上)配合することにより、押出成形時の
流動性に優れ、且つ押出成形後の自重変形に対する保形
性も兼ね備えた坏土が得られるため、薄壁、高セル密度
(例えば、壁厚:40μm、セル密度:200セル/c
m2)のハニカム構造体を製造することができる。ま
た、上記のように薄壁ハニカム構造体を製造することに
より、押出成形後のハニカム成形体のセル変形及び焼成
後のハニカム焼成体の熱膨張係数が極めて少なく、気孔
率24〜38%のハニカム焼成体におけるアイソスタテ
ィック強度を10kg/cm2以上にすることができる
とともに、気孔率が30%以上の場合、触媒担持特性も
向上させることができる。
晶水脱水温度領域での昇温速度は、コージェライト質セ
ラミックハニカム構造体ハニカム構造体のクラック発生
を防止するために、50℃/Hr以下に抑制することが
好ましく、焼成前に脱バインダー処理を行っても有効で
ある。
明するが、本発明はこれらの実施例に限られるものでは
ない。尚、各例によって得られたコージェライト化原
料、ハニカム成形体及びハニカム焼成体は、以下に示す
方法により性能を評価した。
ット厚100μmの押出ダイス(口金)からある特定の
プランジャー圧力にて押し出した時のハニカムの押し出
しスピードを測定した後、その圧力、押し出しスピード
およびスリットの厚さから、押出ダイス通過時のせん断
速度を計算し、その値を見かけ粘度(MPa・s)に換
算した。この見かけ粘度(流動性指標粘度)が小さいほ
ど、その坏土の流動性は優れたものとなる。
坏土をプランジャーより押し出し一定の大きさ(25m
mφ×30mmL)の中実体とし、オートグラフを用い
圧縮速度1mm/sで圧縮した時の負荷加重(kgf)
を測定する。この時の応力−歪曲線から見かけヤング率
(切片での傾き)を算出、そして見かけ粘度(MPa・
s)を算出した。この見かけ粘度(保形性指標粘度)が
大きいほど、ハニカム成形体の保形性は優れたものとな
る。
厚で、62個/cm2の四角セル形状を有する直径10
0mmのハニカムを100m押し出した時のセルの欠損
個数を測定した。
ク社製セディグラフ(X線沈降法)で測定した。
メリティック社製フローソーブII2300(レーザ回
折法)で測定した(He[30%]/N2[70%]ガ
スを吸着ガスとして使用した)。
孔容積から気孔率を換算した(このとき、コージェライ
ト真比重を2.52とした)。
のハニカム構造体(ハニカム焼成体)を投入し、30分
保持後、再度室温に取り出した時、破壊があるかどうか
を打音判定により測定した(600℃から50℃ステッ
プアップ、安全温度[℃]を表示)。
レキシブルチューブ内にハニカム構造体(ハニカム焼成
体)を挿入し、水圧による均等圧を掛け、部分破壊を生
じた圧力(kg/cm2)を測定した(10個の試料の
平均値)。
ェライト化原料として表1に示す調合割合に従ってそれ
ぞれ調合し、原料100重量%に対してメチルセルロー
ス4重量%と添加水を加え、混練し、押出成形可能な坏
土とした。得られた坏土の流動性の測定結果を表2に示
す。
バッチである坏土を公知の押出成形法にて、所定の壁厚
(表2のスリット幅参照)、セル数:62個/cm2の
四角セル形状を有する直径:103mm、高さ:120
mmの円筒形ハニカム構造体(ハニカム成形体)を成形
後、乾燥させ、1420℃×4hr(昇温温度[110
0〜1350℃間の平均]:60℃/hr)で焼成した
(実施例1〜8、比較例1〜4)。得られたハニカム成
形体の保形性およびリブの欠損個数の測定結果と、得ら
れたハニカム焼成体(ハニカム構造体)の40〜800
℃における熱膨張係数(ハニカム構造体の流路方向)、
気孔率、耐熱衝撃性、アイソスタティック強度の測定結
果を表2に示す。
図1は、コージェライト化原料バッチに水を添加した時
における実施例1、実施例3および比較例1の流動性と
保形性の関係を示すグラフである。坏土の流動性は、ハ
ニカム生産時の押し出しスピード、即ち生産性を考慮し
て、流動性指標粘度が5.5MPa・sの時における保
形性指標粘度の値を検討した。尚、平均壁厚:110μ
m以下の薄壁ハニカムが変形等の不具合なく良好に成形
できる保形性指標粘度は、40MPa・sであることが
知られている。ここで、実施例1および実施例3は、平
均粒径:5μm以上、BET比表面積:10m2/g以
下のものを使用しているため、流動性指標粘度が5.5
MPa・sの時における保形性指標粘度は、どちらも4
0MPa・s以上となっており、平均壁厚:110μm
以下の薄壁ハニカムが歩留まり良く良好に形成された。
また、実施例1は、実施例3と比較してカオリンの平均
粒径/BET比表面積の値が大きいため、更に成形性に
優れた坏土となっている。更に、実施例1〜8は、平均
粒径:5μm以上、BET比表面積:10m2/g以下
のものを使用するとともに、押出ダイスのスリット幅未
満に分級したコージェライト化原料を用いることによ
り、押出ダイスのスリットに詰まらないため、リブの欠
損がほとんどない良好なハニカム成形体を得ることがで
きた。
が4μm、BET比表面積が12m2/gであるため、
流動性指標粘度が5.5MPa・sの時における保形性
指標粘度は、35MPa・sとなり、平均壁厚:110
μm以下の薄壁ハニカムを成形した場合、セルの変形、
表面の切れ、ささくれ等が発生し、良好な成形体を得る
ことができず、生産性が著しく低下し、静水圧破壊強度
も5kg/cm2しか得ることができなかった。比較例
2は、カオリンの添加量が7%、コージェライト化生原
料の合計が60%であるため、押出成形時の流動性指標
粘度が5.2MPa・s、保形性指標粘度が33MPa
・sとなり、成形したハニカムにセルの変形、表面の切
れ、ささくれ等が発生し、良好な成形体を得ることがで
きず、静水圧破壊強度も8kg/cm2しか得ることが
できなかった。比較例3は、コージェライト化生原料の
合計が62%であるため、押出成形時の流動性指標粘度
が5.6MPa・s、保形性指標粘度が38MPa・s
となり、成形したハニカムにセルの変形、表面の切れ、
ささくれ等が発生し、良好な成形体を得ることができ
ず、静水圧破壊強度が6kg/cm2しか得ることがで
きなかった。また、熱膨張係数も1.0×10-6/℃で
あるため、耐熱衝撃性の平均値は、650℃しか得るこ
とができなかった。比較例4は、コージェライト化原料
を分級していないため、押出成形中に、押出ダイスのス
リット幅以上の粗粒の原料粒子が、押出ダイスのスリッ
トに詰まり、ハニカムのリブに25個の欠損が発生して
いた。このため、ハニカムの強度が劣化し、静水圧破壊
強度は、8kg/cm2しか得ることができなかった。
ェライト質セラミックハニカム構造体の製造方法は、コ
ージェライト質セラミックハニカム構造体の薄壁化及び
高セル密度化することができるとともに、押出成形時に
おける成形性(特に、流動性および保形性)、機械的強
度(静水圧破壊強度)及び触媒担持特性の向上に寄与す
ることができる。
時における実施例1、実施例3および比較例1の流動性
と保形性の関係を示すグラフである。
1)
原料バッチは、押出ダイスのスリット幅未満に分級した
コージェライト化原料を用いることが好ましい。これに
より、押出ダイスのスリットに詰まることを防止し、ハ
ニカムのリブに欠損のない良好な成形体を得ることがで
きる。
T比表面積が10m2/g以下であるカオリンを所定量
(10重量%以上)配合することにより、押出成形時の
流動性に優れ、且つ押出成形後の自重変形に対する保形
性も兼ね備えた坏土が得られるため、薄壁、高セル密度
(例えば、壁厚:40μm、セル密度:200セル/c
m2)のハニカム構造体を製造することができる。ま
た、上記のように薄壁ハニカム構造体を製造することに
より、押出成形後のハニカム成形体のセル変形及び焼成
後のハニカム焼成体の熱膨張係数が極めて少なく、気孔
率24〜38%のハニカム焼成体におけるアイソスタテ
ィック強度を10kgf/cm2以上にすることができ
るとともに、気孔率が30%以上の場合、触媒担持特性
も向上させることができる。
フレキシブルチューブ内にハニカム構造体(ハニカム焼
成体)を挿入し、水圧による均等圧を掛け、部分破壊を
生じた圧力(kgf/cm2)を測定した(10個の試
料の平均値)。
バッチである坏土を公知の押出成形法にて、所定の壁厚
(表2のスリット幅参照)、セル数:62個/cm2の
四角セル形状を有する直径:103mm、高さ:120
mmの円筒形ハニカム構造体(ハニカム成形体)を成形
後、乾燥させ、1420℃×4hr(昇温速度[110
0〜1350℃間の平均]:60℃/hr)で焼成した
(実施例1〜8、比較例1〜4)。得られたハニカム成
形体の保形性およびリブの欠損個数の測定結果と、得ら
れたハニカム焼成体(ハニカム構造体)の40〜800
℃における熱膨張係数(ハニカム構造体の流路方向)、
気孔率、耐熱衝撃性、アイソスタティック強度の測定結
果を表2に示す。
が4μm、BET比表面積が12m2/gであるため、
流動性指標粘度が5.5MPa・sの時における保形性
指標粘度は、35MPa・sとなり、平均壁厚:110
μm以下の薄壁ハニカムを成形した場合、セルの変形、
表面の切れ、ささくれ等が発生し、良好な成形体を得る
ことができず、生産性が著しく低下し、静水圧破壊強度
も5kgf/cm2しか得ることができなかった。比較
例2は、カオリンの添加量が7%、コージェライト化生
原料の合計が60%であるため、押出成形時の流動性指
標粘度が5.2MPa・s、保形性指標粘度が33MP
a・sとなり、成形したハニカムにセルの変形、表面の
切れ、ささくれ等が発生し、良好な成形体を得ることが
できず、静水圧破壊強度も8kgf/cm2しか得るこ
とができなかった。比較例3は、コージェライト化生原
料の合計が62%であるため、押出成形時の流動性指標
粘度が5.6MPa・s、保形性指標粘度が38MPa
・sとなり、成形したハニカムにセルの変形、表面の切
れ、ささくれ等が発生し、良好な成形体を得ることがで
きず、静水圧破壊強度が6kgf/cm2しか得ること
ができなかった。また、熱膨張係数も1.0×10-6/
℃であるため、耐熱衝撃性の平均値は、650℃しか得
ることができなかった。比較例4は、コージェライト化
原料を分級していないため、押出成形中に、押出ダイス
のスリット幅以上の粗粒の原料粒子が、押出ダイスのス
リットに詰まり、ハニカムのリブに25個の欠損が発生
していた。このため、ハニカムの強度が劣化し、静水圧
破壊強度は、8kgf/cm2しか得ることができなか
った。
Claims (5)
- 【請求項1】 コージェライト化原料に成形助剤を添加
混練して原料バッチとした後、この原料バッチを押出成
形により成形、乾燥し、次いで焼成することにより、結
晶相の主成分がコージェライトであるハニカム構造体を
製造する方法であって、押出成形用のコージェライト化
原料バッチ中に、タルク、カオリン、水酸化アルミニウ
ムよりなる結晶水を有するコージェライト化生原料を6
5重量%以上含有し、且つ平均粒径が5μm以上、BE
T比表面積が10m2/g以下であるカオリンを10重
量%以上配合することを特徴とするコージェライト質セ
ラミックハニカム構造体の製造方法。 - 【請求項2】 カオリンの平均粒径/BET比表面積の
値が、1以上である請求項1に記載のコージェライト質
セラミックハニカム構造体の製造方法。 - 【請求項3】 コージェライト化原料バッチにおいて、
押出ダイスの隔壁厚未満に分級したコージェライト化原
料を用いる請求項1又は2に記載のコージェライト質セ
ラミックハニカム構造体の製造方法。 - 【請求項4】 押出成形時に、スリット幅が110μm
以下の押出ダイスを使用する請求項1〜3のいずれか1
項に記載のコージェライト質セラミックハニカム構造体
の製造方法。 - 【請求項5】 コージェライト質セラミックハニカム構
造体の流路方向の40〜800℃間の熱膨張係数が0.
8×10-6/℃以下であるとともに、気孔率が24〜3
8%、アイソスタティック強度が10kg/cm2以上
である請求項1〜4のいずれか1項に記載のコージェラ
イト質セラミックハニカム構造体の製造方法。
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---|---|---|---|
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