JP2000226188A - 可動部搭載移動体の監視方法及び装置 - Google Patents

可動部搭載移動体の監視方法及び装置

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JP2000226188A
JP2000226188A JP11026741A JP2674199A JP2000226188A JP 2000226188 A JP2000226188 A JP 2000226188A JP 11026741 A JP11026741 A JP 11026741A JP 2674199 A JP2674199 A JP 2674199A JP 2000226188 A JP2000226188 A JP 2000226188A
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Yuji Ota
裕士 太田
Masayuki Maruyama
正雪 丸山
Hitoshi Chiba
仁 千葉
Satoshi Ota
郷司 太田
Katsushi Kato
克志 加藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】可動部搭載移動体上の可動部相互間の衝突を監
視できる方法及び装置を提供する。 【解決手段】姿勢変化可能な可動部4が結合位置に結合
した移動体2の各々で、作業域内座標系における結合位
置座標P、移動体2の方位Dを計測し、各移動体2上の
座標系における可動部4の姿勢Sを計測する。各移動体
2の可動部4の大きさ及び形状に応じた可動部モデルF
を定め、可動部モデルFを結合位置の座標Pと方位Dと
姿勢Sとに基づき作業域内座標系に位置決めし、位置決
めした可動部モデルFの周りに接近検知域Cを割付け
る。割付けた接近検知域C相互間の交差の検出により各
移動体2上の可動部4の相互間の衝突を監視する。好ま
しくは各移動体2の傾斜Iを計測し、各移動体2の可動
部モデルFを座標Pと方位Dと傾斜Iと姿勢Sとに基づ
き位置決めする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は可動部搭載移動体の
監視方法及び装置に関し、とくに複数の移動体の各々に
姿勢変化可能に結合した可動部相互の衝突を監視する方
法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】クレーンを用いる建設・土木工事現場等
(以下、作業域という。)において、作業の安全確保や
能率向上等の観点からクレーンの衝突監視システムが導
入されている。本発明者は、3次元的に複数台のクレー
ンの衝突が防止できる監視方法及び装置を開発し、特公
平5-049600号公報に開示した。
【0003】同公報の監視方法を、図7及び8を参照し
て、本発明に必要な限度において説明する。図7に示す
作業現場に固定の2台のクレーン21a、21bは、それぞれ
基礎33上の所定位置に旋回自在に結合した旋回台22、旋
回台22上の所定位置に俯仰自在に枢支された所定長さL
23のジブ23、及びジブ23の先端から長さ調節自在に吊り
下げたワイヤ24を有する。図中の符号27は旋回台22上の
控え綱支持柱を示し、符号25はフックを示す。以下、旋
回台22、ジブ23、ワイヤ24等を纏めてクレーン21の可動
部ということがある。
【0004】クレーンの初期状態において、作業域内に
共通の座標系(以下、作業域内座標系という。)におけ
る旋回台22の旋回中心位置の座標O、旋回台22の方位R
及び傾きT、クレーン21の各可動部の長さL等を求め、
それらを制御室26に設けたコンピュータ35に初期データ
として記憶する。また基礎33上における旋回台22の旋回
角α、旋回台22上におけるジブ23の仰角β、及びジブ23
先端からのワイヤ24の繰り出し長さLの各計測器を制御
室26に設け、これら計測値により可動部の姿勢データを
計測する。この初期データ及び姿勢データに基づき、作
業中クレーンの可動部を作業域内座標系に位置決めする
ことができる。
【0005】図8(A)は、前記初期データ及び姿勢デ
ータに基づき、作業域内座標系XYZに位置決めした旋回
台22、ジブ23、支持柱27等の一例を示す。同図では、旋
回台22の旋回中心位置とジブ23の枢支位置と支持柱27の
支持位置を同一位置と仮定した。初期データは、旋回台
22の旋回中心座標Oが(x、y、z)、方位RがX軸と平
行、傾きが水平(XY平面と平行)であるとする。同図に
示すように、例えば旋回台22の後端座標N22は座標Oと
旋回角αと旋回台22の後部突出長さL22とに基づき、ジ
ブ23の先端座標N23は座標Oと仰角βとジブ23の長さL23
とに基づき、支持柱27の頂端座標N27は座標Oと支持柱2
7の長さL27とに基づき、それぞれ位置決めできる。
【0006】また前記初期データ及び姿勢データをケー
ブル32(図7参照)経由でクレーン21a、21bの相互間で
伝送する。図7では、現場事務所34のデータ伝送装置36
経由で各クレーン21a、21b相互間のデータ伝送を行なっ
ている。このデータ伝送により、各クレーン21a、21bは
相手側クレーンの可動部をも作業域内座標系XYZに位置
決めできる。
【0007】監視に際しては、図8(B)に示すよう
に、作業域内座標系XYZに位置決めした両クレーン21a、
21bの可動部の周囲に幅Wの仮想ブロックB1〜B3を割付
ける。例えば幅W=16m程度の仮想ブロックBを割付
け、両クレーンの仮想ブロックBの重複検出時に接近警
報を発することができる。また幅W=10m程度の仮想ブ
ロックBを割付け、仮想ブロックBの重複検出時に両ク
レーンを停止させることができる。両クレーンの仮想ブ
ロックBの重複は、例えば作業域座標系における両クレ
ーンの仮想ブロックBの領域を表す演算式に基づき数学
的に求める。重複検出のための演算式は前記特公平5-04
9600号公報に詳述されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし前記特公平5-04
9600号公報のクレーンの監視方法は、固定式クレーン相
互間の衝突又は固定式クレーンと作業域内の固定障害物
との衝突の監視は可能であるものの、例えば走行車等に
搭載した移動式クレーンには適用できない。移動式クレ
ーンのように可動部が搭載された移動体(以下、可動部
搭載移動体という。)の場合は、旋回台22が移動するの
で旋回中心座標Oが作業域内座標系に位置決めできず、
さらに旋回台22の旋回による方位変化と共に移動による
方位変化も発生するので旋回台22の方位も決定できない
からである。
【0009】そこで本発明の目的は、可動部搭載移動体
上の可動部相互間の衝突を監視できる方法及び装置を提
供するにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】図1の実施例及び図2の
流れ図を参照するに、本発明の可動部搭載移動体の監視
方法は、作業域1で移動する複数の移動体2の各々の結
合位置に姿勢変化可能に結合した可動部4の相互間の衝
突を監視する方法であって、各移動体2の可動部4の大
きさ及び形状に応じた可動部モデルFを記憶手段11に記
憶し、作業域内座標系における各移動体2上の結合位置
の座標Pと各移動体2の方位Dとを計測し、各移動体2
上の座標系における可動部4の姿勢Sを計測し、各移動
体2の可動部モデルFを前記結合位置の座標Pと方位D
と前記可動部4の姿勢Sとに基づき作業域内座標系に位
置決めし、位置決めした可動部モデルFの周りに接近検
知域Cを割付け、接近検知域C相互間の交差の検出によ
り各移動体2上の可動部4の相互間の衝突を監視するも
のである。
【0011】好ましくは、作業域内座標系における各移
動体2の傾斜Iを計測し、各移動体2の可動部モデルF
を前記結合位置の座標Pと方位Dと傾斜Iと前記可動部
4の姿勢Sとに基づき作業域内座標系に位置決めする。
【0012】また図1の実施例を参照するに、本発明の
可動部搭載移動体の監視装置は、作業域1で移動する複
数の移動体2の各々の結合位置に姿勢変化可能に結合し
た可動部4の相互間の衝突を監視する装置であって、作
業域内座標系における結合位置の座標Pを測量する移動
体2搭載の測量器6、作業域内座標系における移動体2
の方位Dを計測する移動体2搭載の方位計7、各移動体
2上の座標系における可動部4の姿勢Sを計測する移動
体2搭載の姿勢計測器8、各移動体2の可動部4の大き
さ及び形状に応じた可動部モデルFを記憶する記憶手段
11、記憶手段11と各移動体2との間で測量器6からの座
標信号Pと方位計7からの方位信号Dと姿勢計測器8か
らの姿勢信号Sとを伝送する伝送路9、各移動体2の可
動部モデルFを座標信号Pと方位信号Dと姿勢信号Sと
に基づき作業域内座標系に位置決めする位置決め手段1
2、位置決めした各移動体2の可動部モデルFの周りに
接近検知域Cを割付ける割付け手段13、並びに各移動体
2の接近検知域C相互間の交差を検出し且つ交差検出時
に交差検出信号Aを出力する交差検出手段14を備えてな
るものである。
【0013】好ましくは、作業域内座標系における移動
体2の傾斜Iを計測する移動体搭載の傾斜計5を設け、
伝送路9により傾斜計5からの傾斜信号Iを伝送し、位
置決め手段12により各移動体2の可動部モデルFを座標
信号Pと方位信号Dと傾斜信号Iと姿勢信号Sとに基づ
き作業域内座標系に位置決めする。
【0014】
【発明の実施の形態】図1は、可動部搭載移動体2であ
る移動式クレーン2a及び移動式杭打ち機2bの可動部相互
間の衝突監視に本発明を適用した実施例を示す。ただし
本発明は、後述するように、可動部搭載移動体2の相互
間の衝突監視への適用に限定されず、可動部搭載移動体
2と固定式クレーン16との衝突監視、可動部搭載移動体
2と固定障害物(図示せず)との衝突監視等にも適用可
能である。
【0015】図示例の移動式クレーン2aは、可動部4と
して、走行部3上の結合位置に旋回自在に結合した旋回
台41、旋回台41上の所定位置に俯仰自在に枢支されたジ
ブ42、ジブ42の先端から長さ調節自在に吊り下げたワイ
ヤ43、及び旋回台41上の所定位置の控え綱支持柱44を有
する。また、走行部3上における旋回台41の旋回角αの
計測器81、旋回台41上におけるジブ42の仰角βの計測器
82、及びジブ42先端からのワイヤ43の繰り出し長さLの
計測器83が取り付けられている。これらの計測器81
82、83により移動式クレーン2a上の座標系(以下、ロー
カル座標系ということがある。)における各可動部4の
姿勢Sを計測する。
【0016】他方、図示例の移動式杭打ち機2bは、可動
部4として、走行部3上の結合位置に旋回自在に結合し
た旋回台41と、旋回台41上の所定位置に傾斜可能に支持
した打設部42と、旋回台41上の所定位置で打設部42を支
持する支持部43、44とを有する。移動式杭打ち機2b上に
は、走行部3上における旋回台41の旋回角αの計測器
81、及び旋回台41上における打設部42の傾斜角γの計測
器82が取り付けられ、この計測器81、82により移動式杭
打ち機2b上のローカル座標系における可動部4の姿勢S
を計測する。
【0017】本発明は、移動式クレーン2a及び移動式杭
打ち機2b上の所定位置にそれぞれ測量器6と方位計7と
を取り付ける。測量器6は作業域内座標系における結合
位置の座標Pを計測し、方位計7は例えば移動体2の前
後方向軸線の作業域内座標系における方位Dを計測する
ものである。これらの座標P及び方位Dにより、移動体
2の移動に拘わらず、可動部4の作業域内座標系への位
置付けが可能となる。測量器6及び方位形7は、各移動
体2上の適当な位置に取り付けることができる。移動式
クレーン2aのように旋回台41を有する移動体2の場合
は、方位計7を旋回台41上の適当な位置に取り付けるこ
とができる。
【0018】通常の作業域1では、地盤が実質上水平で
あるか又は移動式クレーン2a等の移動体2を水平姿勢で
停止させた後に作業を行うので、移動体2が水平である
として可動部4の位置決めをすれば足りる。ただし作業
域1の地盤の凹凸等に起因する移動体2の傾斜を考慮す
る必要がある場合は、移動体2に傾斜I計測用の傾斜計
5を取り付け、移動体2の座標P及び方位Dと傾斜Iと
に基づき、可動部4を位置付けることができる。以下、
傾斜計5を取り付けた場合について説明するが、傾斜計
5は本発明に必須のものではない。
【0019】測量器6は例えばGPS測量器、自動追尾
式トランシット、その他の各種距離計とすることがで
き、作業域の状況、地形、可動部搭載移動体2の制約条
件等により適当な測量器6を選択できる。自動追尾式ト
ランシットを用いる場合は、トランシットの移動による
計測誤差を避けるため、移動体2に追尾ターゲットを取
り付け、作業域1内の基準位置1Aに自動追尾トランシッ
トを設ける。ただし自動追尾トランシットの視野内に複
数の移動体2が入る場合は、移動体2を識別する機構が
必要である。好ましくは相対測位法によるGPS測量器
を用い、作業域1内の基準位置1Aに基準局GPSアンテ
ナを設け、移動体2上のGPS測量器と基準位置1AのG
PSアンテナとにより移動体2上の結合位置の精確な座
標をリアルタイムで計測する。
【0020】また方位計7は例えば複数台のGPSアン
テナを用いるGPS方位計、磁気式方位計、ジャイロコ
ンパス等とすることができ、作業域の状況、地形、可動
部搭載移動体2の制約条件等により適当な方位計7を選
択できる。好ましくはGPS方位計により精確な方位を
リアルタイムで計測する。GPS方位計はGPS測量器
と一体型のものとすることができる。GPSを用いる場
合は、作業域内座標系をGPS座標系(地球座標系)等
とすることができる。
【0021】図2のステップ221〜246は、移動式クレー
ン2a及び移動式杭打ち機2bにそれぞれ設けた制御装置10
による衝突監視処理の流れ図の一例を示す。制御装置10
の一例は、記憶手段11を有するコンピュータである。以
下、移動式クレーン2aの制御装置10による衝突監視処理
の流れを説明するが、移動式杭打ち機2bの制御装置10に
よる処理の流れも同様である。
【0022】先ずステップ221の初期処理において、制
御装置10の記憶手段11に移動式クレーン2aの各可動部4
の大きさ及び形状に応じた可動部モデルFをセットす
る。可動部モデルFの一例は、例えば三角柱、四角柱、
円柱、球(又は半球)及び空間上の平面からなる5種類
の基本図形を可動部4の大きさ及び形状に合わせて組み
合わせたものである。図3は、移動式クレーン2aの旋回
台41を四角柱F41、ジブ4 2を三角柱F42、F43、ワイヤ43
を円柱F44、控え綱支持柱44を三角柱F45としてモデル化
した可動部モデルFの一例を示す。なお図3は走行部3
に対応する四角柱F3を示すが、走行部3のモデル化は本
発明に必須のものではない。
【0023】ステップ222でクレーンの種類を判断し、
移動式クレーン2aの場合はステップ225へ進み、姿勢計
測器81、82、83により移動体2上のローカル座標系にお
ける姿勢S、この場合は旋回台41の旋回角αと、ジブ42
の仰角βと、及びワイヤ43の繰り出し長さLとを計測す
る。更にステップ226〜228において測量器6、方位計7
及び傾斜計5により、移動体2の座標P、方位D及び傾
斜Iを計測する。
【0024】図2のステップ229において、ステップ225
〜228で求めた各計測値に基づき、位置決め手段12が可
動部モデルFを作業域内座標系に位置決めする。位置決
め手段12の一例は、図1に示すように、制御装置10内蔵
の位置決めプログラムである。図3(B1)(B2)は、作
業域内座標系に位置決めされた移動式クレーン2aの可動
部モデルF41、F42、F43、F44、F45を示す。なお位置決
め手段12は、位置決め時に可動部モデルFの大きさ及び
/又は形状を適当に調整できるものとする。
【0025】図3(B1)(B2)を参照して位置決め手段
12による可動部モデルF41、F42、F4 3、F44、F45の位置
決め方法の一例を説明する。なお同図では旋回台22の中
心位置とジブ23の枢支位置とを同一位置と仮定したが、
本発明で用いる位置決め方法はこの例に限定されない。
先ず可動部モデルF41は、その旋回中心点を座標Pに位
置付け、その旋回中心軸線を傾斜Iにより定め、その旋
回角がゼロとなる初期向きを方位Dにより定め、更に定
めた中心軸線の周りに旋回角αだけ旋回させて位置決め
する。また可動部モデルF41と一体的に、可動部モデルF
45を位置決めする。
【0026】次に可動部モデルF42、F43は、その俯仰回
転中心点を座標Pに位置付け、その俯仰回転軸線を方位
Dと傾斜Iと旋回角αとにより定め、更に定めた俯仰回
転軸線の周りに可動部モデルF41に対して角βだけ回転
させ、さらにF42、F43を旋回中心軸線の前後に分割して
位置決めする。旋回中心軸線の前後に分割してF42、F 43
を位置決めする理由は、軸線より前で接近を検知した時
と軸線より後で接近を検知した時とでは、操作員に指示
すべき安全方向又は迂回方向が異なるからである。位置
決め後の可動部モデルF42、F43及びF45の大きさ及び/
又は形状を、相互に接するように適当に調整することが
できる。
【0027】可動部モデルF44は、その円柱高さを繰り
出し長さLにより調整し、その一端を位置決め後の可動
部モデルF43の先端に位置付け、その円柱高さ方向軸線
を作業域内座標系の重力向き(例えば図8(B)のZ軸
方向)と一致させて位置決めする。
【0028】図2のステップ230において、移動式クレ
ーン2a(以下、自クレーンということがある。)で計測
した座標P、方位D、傾斜I及び姿勢Sの信号を伝送路
9経由で現場事務所34のメインコンピュータ38へ伝送
し、ステップ231においてメインコンピュータ38から移
動式杭打ち機2b(以下、相手側移動体ということがあ
る。)の座標P、方位D、傾斜I及び姿勢Sの信号を伝
送路9経由で受信する。ただし本発明の伝送路9は各移
動体2相互間での信号伝送が可能であれば足り、現場事
務所34及びメインコンピュータ38は本発明に必須のもの
ではない。伝送路9は作業域1及び各移動体2の特性に
応じて有線及び無線方式のものを単独で又は組み合わせ
て使用することができ、必要に応じて中継局を設けるこ
とができる。
【0029】図2のステップ232では伝送異常その他の
システム異常の有無を判断し、異常時には必要な異常処
理を行なう(ステップ233)。また相手側移動体からの
伝送信号には必要に応じて相手側移動体の可動部モデル
Fの情報を含めることができ、図2のステップ234で
は、伝送信号中における可動部モデルFの情報の有無を
判断し、相手側移動体から可動部モデルFが伝送された
場合は、その可動部モデルFを制御装置10の記憶手段11
に退避する(ステップ235)。ただし相手側移動体の可
動部モデルFは、初期処理(ステップ221)において予
め記憶手段11に記憶しておくことができる。
【0030】ステップ236において、受信した相手側移
動体の計測信号P、D、I、Sに基づき、記憶手段11に
記憶した相手側移動体の可動部モデルFを作業域内座標
系に位置決めする。図4を参照するに、この場合の相手
側移動体である移動式杭打ち機2bの可動部4は、例えば
旋回台41を四角柱F41、打設部42を円柱F42、支持部43
44を四角柱F43、F44でモデル化できる。同図(B1)(B
2)は、これらの可動部モデルFを移動式杭打ち機2bの
座標P、方位D、傾斜I、旋回台41の旋回角α、及び打
設部42の傾斜角γに基づき位置決めしたものである。相
手側移動体の可動部モデルFの位置決め方法は、自クレ
ーンの可動部モデルFの位置決め方法(ステップ229)
と同様である。
【0031】なお、作業域1内に自クレーンとの衝突を
監視すべき複数の相手側移動体が存在する場合は、ステ
ップ236において複数の相手側移動体の可動部モデルF
を作業域内座標系に位置決めすることができる。
【0032】ステップ237において、作業域内座標系に
位置決めした自クレーン及び相手側移動体の可動部モデ
ルFの周りに接近検知域Cを割付ける。図3(B1)(B
2)及び図4(B1)(B2)に示す点線は、可動部モデル
Fの周囲に割付けた3層の検知域C1、C2、C3からなる接
近検知域Cを示す。以下の説明において内側の検知域C1
を停止エリア、検知域C2を減速エリア、検知域C3を警報
エリアと呼ぶ。割付け手段13の一例は、図1に示すよう
に、制御装置10に内蔵の割付プログラムである。
【0033】ステップ238において、交差検出手段14に
より移動式クレーン2aの接近検知域Cと相手側移動体2b
の接近検知域Cとの交差を検出し、ステップ239におい
て交差の有無を判断する。交差検出手段14の一例は、図
2のステップ238〜240を実行し、交差検出時に交差検出
信号Aを出力する制御装置10内蔵のプログラムである。
接近検知域C相互間の交差は、例えば自クレーン及び相
手側移動体の可動部モデルF相互間の距離と接近検知域
Cの幅との比較から数学的に求めるか、又は作業域内座
標系上に位置決めした各接近検知域Cに対する画像処理
により検出することができる。
【0034】なお割付け手段13が割付ける接近検知域C
の大きさは、移動体2毎に独自に定めることができる。
例えば自クレーンの可動部モデルFに所定大きさの接近
検知域Cを割付け、相手側移動体の可動部モデルFには
大きさゼロの接近検知域Cを割り付け、自クレーンの接
近検知域Cと相手側移動体の可動部モデルFとの交差を
検出してもよい。この場合、相手側移動体について接近
検知域Cの割り付け処理時間が節約できるので、監視処
理の高速化を図ることができる。
【0035】ステップ239で接近検知域C相互間の交差
があると判断したときはステップ240ヘ進み、更に移動
式クレーン2aの減速エリアC2と相手側移動体2bの接近検
知域Cとの交差の有無を判断する。減速エリアC3の交差
がないと判断したときは、交差検出信号Aを移動体クレ
ーン2aの警報装置へ入力して警報ブザーを鳴らし(ステ
ップ244)、移動式クレーン2aの操作員に安全方向又は
迂回方向を指示する(ステップ245)。
【0036】減速エリアC2の交差ありと判断したとき
は、交差検出信号Aを移動体クレーン2aの減速リレーへ
入力したのち(ステップ241)、更にステップ242ヘ進み
停止エリアC1での交差の有無を判断する。停止エリアC1
の交差がないと判断したときはステップ244ヘ進む。停
止エリアC1の交差ありと判断したときは、交差検出信号
Aを移動体クレーン2aの停止リレー(ステップ243)へ
入力したのちステップ244、245ヘ進み、移動式クレーン
2aの操作員に安全方向又は迂回方向を指示する(ステッ
プ245)。
【0037】本発明による衝突監視を移動式クレーン2a
の操作支援に役立てるため、可動部モデルFを含む作業
域内座標系の画像表示手段を例えば移動式クレーン2aの
操作室に設けることができる。図2のステップ246〜247
は、その画像表示手段の画像を最新の画像に書き換える
処理を示す。画像書き換えの完了後ステップ222へ戻
り、以上述べたステップ222〜247を繰り返す。この繰り
返しにより、移動式クレーン2aが作業域内で移動する場
合にも、その可動部の衝突を継続的に監視することがで
きる。
【0038】こうして本発明の目的である「可動部搭載
移動体上の可動部相互間の衝突を監視できる方法及び装
置」の提供が達成できる。
【0039】なお、図1の移動式クレーン2aの記憶手段
11に相手側移動体2bの走行部3の大きさ及び形状に応じ
たモデルを記憶し、図2のステップ231で受信した相手
側移動体2bの座標P、方位D及び傾きIに基づき走行部
モデルを作業域内座標系に位置決めすることにより、本
発明の交差検出手段14において、可動部相互間の衝突の
検出に加えて可動部と走行部3との衝突を監視すること
ができる。また後述するように、本発明の監視方法によ
り、移動式クレーン2aの可動部4と固定式クレーン16の
可動部18及び基礎部17との衝突を監視することもでき
る。
【0040】
【実施例】本発明の監視方法は、作業域1内で移動する
全ての移動体2の可動部4相互間の衝突監視に適用でき
る。移動体2の可動部モデルFの形状は移動体2の特性
等に合わせて任意に選択可能であるが、本発明者は、三
角柱、四角柱、円柱、球(又は半球)及び空間上の平面
からなる5種類の基本図形を組み合わせた可動部モデル
Fにより、可動部4相互間の交差を高速に且つ精確に検
出できることを実験的に確認した。
【0041】図5は、旋回台41及び伸縮自在な作業腕42
を可動部4として有するバックホー等の移動式掘削機械
2cを示す。移動式掘削機械2c等は、移動速度は遅いが旋
回動作が速いので、例えば姿勢計測器8として作業腕42
の長さ計測器を掘削機械2cに取り付け、旋回台41を作業
腕42の長さに応じた半径の円柱F41、作業腕42を逐次計
測する作業腕42の長さに応じた半径の半球F42としてモ
デル化できる。
【0042】同図(B1)(B2)は、移動式掘削機械2cの
座標P、方位D、傾斜I、及び作業腕42の長さに基づ
き、作業域内座標系に位置決めした可動部モデルF41
びF42を示す。可動部4を同図のようにモデル化した場
合は、旋回台41の旋回角の計測器を省略できる。なお同
図に示す点線は、作業域内座標系の同一座標に、異なる
作業腕42の長さに基づき位置決めした可動部モデルF41
及びF42を示す。
【0043】また図6は、可動部4として作業腕41を有
するダンプトラック、ブルドーザ、モーターグレーダー
等の車両系機械2dを示す。車両系機械2dは、移動速度は
速いが旋回構造を持たないので、例えば作業腕41をその
可動範囲全体を含む四角柱F4 1としてモデル化できる。
同図(B1)(B2)は、車両系機械2dの座標P、方位D及
び傾斜Iに基づき、作業域内座標系に位置決めした可動
部モデルF41を示す。可動部4を同図のようにモデル化
した場合は、移動体4上の姿勢計測器8を省略できる。
【0044】前述した図2〜4に示す三角柱、四角柱、
円柱、球(又は半球)による可動部4のモデル化が適用
できない特殊な形状の可動部搭載移動体2の場合は、さ
らに空間上の平面の組み合わせにより可動部4をモデル
化することができる。
【0045】図1の実施例では、作業域内の固定式クレ
ーン16の制御装置10にも記憶手段11、位置決め手段12、
割付け手段13及び交差検出手段14を設け、固定式クレー
ン16において移動式クレーン2a及び移動式杭打ち機2bと
の衝突を監視している。この場合は、固定式クレーン16
上の各可動部18の姿勢を計測するため、旋回台181の旋
回角αの計測器191、ジブ182の仰角βの計測器192、及
びワイヤ183の繰り出し長さLの計測器193を固定式クレ
ーン16に取り付ける。
【0046】図2の流れ図を参照するに、固定式クレー
ン16で衝突を監視する場合は、ステップ221の初期処理
において固定式クレーン16の旋回台181とジブ182とワイ
ヤ183の可動部モデルFを記憶手段11に記憶する。この
可動部モデルFは、図3に示す移動式クレーン2aの可動
部モデルF41、F42、F43、F44 、F45と同様のものとする
ことができる。またステップ221において、旋回台22の
初期状態における旋回中心座標O、方位R及び傾きTを
計測し、記憶手段11に記憶する。
【0047】次に固定式クレーン16の場合はステップ22
2からステップ223へ進み、計測器19 1、192、193により
クレーン16の可動部18の姿勢S、すなわち旋回台41の旋
回角α、ジブ42の仰角β、及びワイヤ43の繰り出し長さ
Lを計測し、ステップ224において固定式クレーン16の
可動部モデルFを作業域内座標系に位置決めする。位置
決め方法は、旋回台22の旋回中心座標O、方位R及び傾
きTが一定である点を除き、移動式クレーン2aの可動部
モデルFの位置決め方法(ステップ229)と同様であ
る。
【0048】その後、ステップ230において固定式クレ
ーン16での計測信号をメインコンピュータ35経由で相手
側移動体2へ送信し、ステップ231で相手側移動体2の
計測信号を受信し、ステップ232〜246で相手側移動体と
の衝突を監視する。ステップ232〜246の処理は、移動体
クレーン2aについて説明した処理と同様である。なお、
ステップ230で相手側移動体へ固定式クレーン16の計測
信号を伝送する結果、相手側移動体においても固定式ク
レーン16との衝突を監視することができる。
【0049】すなわち本発明は、可動部4の座標、方位
及び傾斜が一定か又は変化するかという点を除き固定式
クレーンと可動部搭載移動体とを同様に取り扱うので、
従来の固定式クレーンの監視システムとも容易に連携で
きる。例えば図7に示す従来の衝突監視システムに測量
器6、方位計7及び傾斜計5等を付加することにより、
固定式クレーンと移動式クレーンその他の移動体とを一
括して監視するシステム、すなわち本発明装置へと機能
拡張することができる。
【0050】さらに移動体2又は固定式クレーン16の記
憶手段11に作業域1内の所定位置の固定障害物の大きさ
及び形状に応じた障害物モデルFを記憶し、予め求めた
所定位置の座標O、障害物の方位R及び傾斜Tに基づき
障害物モデルFを作業域内座標系に位置決めし、位置決
めした障害物モデルFの周りに割付けた接近検知域Cと
移動体2又は固定式クレーン16の接近検知域Cとの交差
を検出することにより、移動体2又は固定式クレーン16
において、障害物との衝突を監視することも可能であ
る。障害物モデルFの作業域内座標系への位置決めは、
例えば衝突監視の初期処理(図2のステップ221)で行
なうことができる。固定障害物には、地上に固定された
障害物と、例えばマイクロウェーブ等の空中に固定され
た障害物との両者を含めることができる。
【0051】図1の実施例及び図2の流れ図では、記憶
手段11が含まれる制御装置10を各移動体2に設け、各移
動体2において当該移動体2上の可動部4と他の移動体
2上の可動部4との衝突を監視している。ただし記憶手
段11の設置位置は図1の例に限定されず、例えば記憶手
段11を現場事務所34に設け、各移動体2の計測信号を現
場事務所34へ伝送することにより、現場事務所34におい
て各移動体2の可動部4の衝突を集中監視することも可
能である。
【0052】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の可
動部搭載移動体の監視方法は、作業域内座標系における
各移動体上の結合位置の座標と移動体の方位とを計測
し、各移動体上の座標系における可動部の姿勢を計測
し、可動部のモデルを前記結合位置の座標と前記方位と
前記可動部の姿勢とに基づき作業域内座標系に位置決め
し、位置決め後の可動部モデルの周りに割付けた接近検
知域相互間の交差を検出するので、次の顕著な効果を奏
する。
【0053】(イ)移動式クレーンその他の可動部搭載
移動体の可動部相互間の衝突が監視できるので、クレー
ン作業における能率向上及び安全性向上を図ることがで
きる。 (ロ)GPS測量器及びGPS方位計の利用により、可
動部相互間の衝突を一層精確に且つリアルタイムで監視
できる。 (ハ)固定式クレーンと可動部搭載移動体との可動部相
互間の衝突監視にも適用することができる。 (ニ)作業域内に固定の障害物と移動体の可動部との衝
突監視にも適用することができる。 (ホ)複数層の検知監視域を割付けることにより、容易
に衝突の危険を段階的に監視することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、本発明の一実施例を示す図式的説明図であ
る。
【図2】は、本発明の監視処理の流れ図の一例である。
【図3】は、移動式クレーン及びその可動部モデルの説
明図である。
【図4】は、移動式杭打ち機及びその可動部モデルの説
明図である。
【図5】は、移動式掘削機械及びその可動部モデルの説
明図である。
【図6】は、車両系機械及びその可動部モデルの説明図
である。
【図7】は、従来の固定式クレーンの監視方法の説明図
である。
【図8】は、図7の監視方法の原理を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
1…作業域 1A…作業域内基準位置 2…可動部搭載移動体 2a…移動式クレーン 2b…移動式杭打ち機 2c…移動式掘削機械 2d…車両系機械 3…走行部 4…可動部 5…傾斜計 6…測量器 7…方位計 8…姿勢計測器 9…伝送路 10…制御装置 11…記憶手段 12…位置決め手段 13…割付け手段 14…交差検出手段 15…警報装置 16…固定式クレーン 17…基礎 18…可動部 19…姿勢計測器 20…吊荷監視用カメラ 21…固定式クレーン 22…旋回台 23…ジブ 24…吊りワイヤ 25…フック 26…制御室 27…控え綱支持柱 32…ケーブル 33…基礎 34…現場事務所 35…メインコンピュータ 36…データ伝送装置 37…キーボード 38…ディスプレイ 39…プリンタ 40…フロッピーディスクユニット A…交差検出信号 B…仮想ブロック C…接近検知域 D…移動体の方位 F…可動部モデル I…移動体の傾斜 L…長さ N…先端位置 O…旋回中心座標 P…結合位置の座標 R…初期方位 S…可動部の姿勢 T…初期傾斜 W…ブロック幅 α…旋回角 β…仰角 γ…傾斜角
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 千葉 仁 宮城県仙台市青葉区二日町1番27号 鹿島 建設株式会社東北支店内 (72)発明者 太田 郷司 宮城県仙台市青葉区二日町1番27号 鹿島 建設株式会社東北支店内 (72)発明者 加藤 克志 東京都港区元赤坂一丁目2番7号 鹿島建 設株式会社内 Fターム(参考) 3F205 AA05 BA01 BA06 CB00 DA19 EA00 EA07

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】作業域で移動する複数の移動体の各々の結
    合位置に姿勢変化可能に結合した可動部相互間の衝突を
    監視する方法において、前記各移動体の可動部の大きさ
    及び形状に応じた可動部モデルを記憶手段に記憶し、前
    記作業域内座標系における前記各移動体上の結合位置の
    座標と前記移動体の方位とを計測し、前記各移動体上の
    座標系における前記可動部の姿勢を計測し、前記各移動
    体の可動部モデルを前記各結合位置の座標と前記方位と
    前記可動部の姿勢とに基づき前記作業域内座標系に位置
    決めし、前記位置決めした可動部モデルの周りに接近検
    知域を割付け、前記接近検知域相互間の交差の検出によ
    り前記各移動体上の可動部相互間の衝突を監視してなる
    可動部搭載移動体の監視方法。
  2. 【請求項2】請求項1の監視方法において、前記作業域
    内座標系における前記各移動体の傾斜を計測し、前記各
    移動体の可動部モデルを前記各結合位置の座標と前記方
    位と前記傾斜と前記可動部の姿勢とに基づき前記作業域
    内座標系に位置決めしてなる可動部搭載移動体の監視方
    法。
  3. 【請求項3】請求項1又は2の監視方法において、前記
    作業域に固定の装置上に姿勢変化可能に結合した可動部
    の大きさ及び形状に応じた可動部モデルを前記記憶手段
    に記憶し、前記作業域内座標系における前記装置の固定
    位置の座標を予め求め、前記作業域内座標系における前
    記装置の可動部の姿勢を計測し、前記装置の可動部モデ
    ルを前記固定位置の座標と前記可動部の姿勢とに基づき
    前記作業域内座標系に位置決めし且つ位置決めした可動
    部モデルの周りに接近検知域を割付け、前記各移動体の
    可動部の接近検知域と前記固定位置の可動部の接近検知
    域との交差の検出により前記各移動体上の可動部と前記
    固定位置の可動部との衝突を監視してなる可動部搭載移
    動体の監視方法。
  4. 【請求項4】請求項1から3の何れかの監視方法におい
    て、前記作業域内の所定位置の固定障害物の大きさ及び
    形状に応じた障害物モデルを前記記憶手段に記憶し、前
    記作業域内座標系における前記所定位置の座標と前記障
    害物の方位及び傾斜とを予め求め、前記障害物モデルを
    前記所定位置の座標と前記方位及び傾斜とに基づき前記
    作業域内座標系に位置決めし且つ位置決めした障害物モ
    デルの周りに接近検知域を割付け、前記可動部の接近検
    知域と前記障害物の接近検知域との交差を検出すること
    により前記可動部と前記障害物との衝突を監視してなる
    可動部搭載移動体の監視方法。
  5. 【請求項5】請求項1から4の何れかの監視方法におい
    て、前記記憶手段を特定の前記移動体に取付け、前記特
    定移動体と他の移動体との間に前記座標と方位と傾斜と
    姿勢とを伝送する伝送路を設け、前記特定移動体におい
    て当該移動体上の可動部と他の移動体上の可動部との衝
    突を監視してなる可動部搭載移動体の監視方法。
  6. 【請求項6】作業域で移動する複数の移動体の各々の結
    合位置に姿勢変化可能に結合した可動部相互間の衝突を
    監視する装置において、前記作業域内座標系における結
    合位置の座標を測量する移動体搭載の測量器、前記作業
    域内座標系における移動体の方位を計測する移動体搭載
    の方位計、前記各移動体上の座標系における前記可動部
    の姿勢を計測する移動体搭載の姿勢計測器、前記各移動
    体の可動部の大きさ及び形状に応じた可動部モデルを記
    憶する記憶手段、前記記憶手段と前記各移動体との間で
    前記測量器からの座標信号と前記方位計からの方位信号
    と前記姿勢計測器からの姿勢信号とを伝送する伝送路、
    前記各移動体の可動部モデルを前記座標信号と方位信号
    と姿勢信号とに基づき前記作業域内座標系に位置決めす
    る位置決め手段、位置決めした前記各移動体の可動部モ
    デルの周りに接近検知域を割付ける割付け手段、並びに
    前記各移動体の接近検知域相互間の交差を検出し且つ交
    差検出時に交差検出信号を出力する交差検出手段を備え
    てなる可動部搭載移動体の監視装置。
  7. 【請求項7】請求項6の監視装置において、前記作業域
    内座標系における移動体の傾斜を計測する移動体搭載の
    傾斜計を設け、前記伝送路により前記傾斜計からの傾斜
    信号を伝送し、前記位置決め手段により前記各移動体の
    可動部モデルを前記座標信号と方位信号と傾斜信号と姿
    勢信号とに基づき前記作業域内座標系に位置決めしてな
    る可動部搭載移動体の監視装置。
  8. 【請求項8】請求項6又は7の監視装置において、前記
    測量器をGPS測量器とし、前記方位計をGPS方位計
    としてなる可動部搭載移動体の監視装置。
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