JP2000225397A - 水質浄化資材とこれを用いた水質浄化法 - Google Patents

水質浄化資材とこれを用いた水質浄化法

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purified
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Shigenobu Watari
重信 亘
Takashi Sasahira
俊 笹平
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Abstract

(57)【要約】 【課題】悪臭を発生させずに低コストで、しかも高濃度
有機排水に対して安定して高い浄化作用を行うことので
きる、水質浄化資材と浄化方法を提供する。併せて、き
のこの廃培地を有効利用する。 【解決手段】この水質浄化資材は、無機質の主として多
孔性の担持体及び/またはきのこの廃培地などの有機質
の担持体に放線菌を優先種として担持させて成る。この
水質浄化資材を、汚水などの被浄化水に投与し、当該被
浄化水にエアレーションを施すことによって主として上
記水質浄化資材中の放線菌を活性化し、その後、濾過手
段による濾過を行って水質を浄化するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生活排水、産業排
水などの汚水あるいは河川や湖沼等の富栄養化水の水質
を浄化するための資材と、これを用いた水質浄化法に関
するものである。
【0002】
【従来技術】糞尿などを含む産業排水や生活排水から生
じる汚水、または河川あるいは湖沼等での富栄養化した
水のように、高濃度に有機物を含有した水(以下被浄化
水という)を浄化処理するには、従来、大別すると、篩
別、凝集沈殿、加圧浮上分離等の物理・化学的手法か、
微生物を主体とする生物学的手法が採用される。物理・
化学的手法は、コストのかかる割りには浄化効果が十分
でなく、また化学的処理材による生態系への悪影響が心
配される。このため、最近では生物学的処理法に高い社
会的関心が寄せられている。生物学的処理法には産業レ
ベルで確立、認知された技術として、活性汚泥法、生物
膜法、嫌気消化法がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これらの生物学的処理
法のうち、活性汚泥法と生物膜法は高濃度の有機排水の
処理には不向きである。また、嫌気消化法は高濃度有機
排水を処理し得るものの処理速度が遅く、装置も複雑
で、悪臭の発生を招き、さらには建設コストや運転維持
管理費も嵩み勝ちである。バチルスや乳酸菌、シュード
モナスあるいは酵母を担持体に担持させた水質浄化資材
も利用されているが、コスト高になること及び効果があ
いまいであることから、社会的には十分に認知されるに
は至っていない。複数種類の微生物を混合し、培養した
複合微生物資材も市販されているが、添加された微生物
が増殖過程で一部駆逐されてしまいがちで、微生物の種
類や数にばらつきを生じ、効果が不安定になる。更に
は、微生物の生成する代謝産物によっては悪臭の発生源
となる。
【0004】本発明の目的は、悪臭を発生させることな
く、低コストで、しかも高濃度有機排水に対して安定し
て高い浄化作用を行うことのできる、水質浄化資材と浄
化方法とを提供することにある。また、本発明の目的
は、きのこの廃培地を有効利用できる、水質浄化資材と
浄化方法とを提供することにある。
【0005】
【課題を達成するための手段】本発明の水質浄化資材
は、次の点に特徴を有する。すなわち、この水質浄化資
材は、無機質の担持体及び/または有機質の担持体に放
線菌を優先種として担持させて成る。また、本発明の浄
化方法は次の点に特徴を有する。すなわち、この方法で
は、無機質の担持体及び/または有機質の担持体に放線
菌を優先種として担持させた水質浄化資材を、汚水など
の被浄化水に投与し、当該被浄化水にエアレーションを
施すことによって主として上記水質浄化資材中の放線菌
を活性化し、その後、濾過手段による濾過を行って水質
を浄化する。なお、本発明の処理工程を図1に示す。
【0006】放線菌の担持体は無機質、有機質を問わな
い。無機質の担持体としては、木炭、活性炭、ゼオライ
トあるいは有機物(きのこの廃培地を含む)を炭化した
ものなどの主として多孔性担持体が挙げられる。多孔性
担持体は、気相が大きいことから、菌糸状に増殖し、か
つ胞子を形成する放線菌にとって、胞子を大量に形成で
きる空間を持つ。無機質の担持体に接種された放線菌
は、そのまま優先種として担着される。
【0007】有機質の担持体としては、例えばアルギン
酸カルシウムやポリビニルアルコールなど種々のものが
考えられるが、きのこを栽培し、収穫した後に残される
廃棄用の培地(廃培地)で醗酵処理を施したものが望ま
しい。きのこの培地は、例えばブナシメジやなめこなど
の瓶栽培の場合には、粉砕したとうもろこしのコーンコ
ブにおから(乾物)や米糠、ふすまを混合し、これに水
分を添加して得られる。コーンコブの代わりにビートパ
ルプ、籾殻、くるみ、おがくずなども用いられる。きの
この廃培地は、これまで堆肥原料として使用するか廃棄
処分されてきたが、堆肥原料にした場合、難分解性成分
を含むために醗酵未熟な状態で土壌に還元されることが
多く、フザリウムや根コブといった植物病原菌の温床に
なりがちである。しかし、一方で、こうしたきのこの廃
培地はきのこ菌糸や多様な糸状菌が混在している。した
がって、きのこの廃培地をある程度醗酵させ、きのこ菌
糸や糸状菌が増殖した段階で放線菌を接種すると、放線
菌はこれらの菌に寄生し、これらの菌を溶菌して活発に
増殖する。きのこの廃培地の醗酵期間は、約6ヶ月程度
である。なお、本発明では、廃培地ではなくきのこの菌
糸を接種した培地をそのまま利用することもできる。ま
た、きのこの廃培地及び培地は特定のものに限定される
ものではない。
【0008】本発明の水質浄化資材は、放線菌を優先種
として無機質の担持体に担持させた第一の浄化資材ある
いは放線菌を優先種として有機質の担持体に担持させた
第二の浄化資材から成る。また、第一及び第二の浄化資
材を混合させたものであっても良い。両者を混合させた
水質浄化資材は、一方の担持体の放線菌が他方の担持体
に向けて気中菌糸を延ばし、増殖環境(増殖空間と栄養
源)を補い合って放線菌をより活性化させ、高密度の増
殖を図る。
【0009】本発明に使用される微生物は、ストレプト
マイセス、アクチノプラーネス、ストレプトスポランジ
ウム、ノカルディア、アクチノマデューラ、ミクロモノ
スポーラ、ミクロポリスポーラ、サーモアクチノマイセ
ス等、水質浄化作用を期待できる放線菌であればその種
類を問わないが、ストレプトマイセス属放線菌、さらに
詳しくはストレプトマイセス スピーシーズ YS-1(St
reptomycess sp.YS-1)であることが望ましい。
【0010】JSP-NO.2培地で培養したストレプトマイセ
ス スピーシーズ YS-1の菌学的性質(性状)は次の通
りである。なお、JSP-NO.2培地の培地組成は、酵母エキ
ス0.4g、マルツエキス1.0g、グリコース0.4
g、寒天1.6g、蒸留水100mlであり、pHは7.
3に調整され、120℃で15分間殺菌処理したものを
使用した。20℃,1〜2週間の好気的寒天平板培養に
おいて、この菌は、菌糸幅0.8〜1.2μmで、枝状
によく分枝した灰色の気中菌糸を着生した。栄養菌糸
は、枝状によく分枝した分断のない糸状で茶褐色を呈し
た。また、栄養菌糸上には胞子は着生していないが、栄
養菌糸上には20以上の連鎖した分生子を形成した。さ
らに、細胞壁のアミノ酸は、LL型のジアミノピメリン
酸(LL−DAP)を含有している。
【0011】生理学的性状は次の通りである。まず、プ
ロチアーゼ活性は、本菌をアガーピース法を用いること
により、3%カゼイン培地で培養した結果、プロチアー
ゼ活性があることが確認できた。また、抗菌活性は、同
様に、本菌をアガーピース法を用いることにより、リゾ
クトニア ソラニ IFO NO0464とフザリウム オキ
シスポーラ IFO NO30700をストリークしたPSA
培地で培養した結果、どちらにも極めて強い抗菌活性を
確認できた。
【0012】一般に、土壌中には多種類の微生物が土壌
1g当たり10から1010個程度存る。そのうち
で、放線菌の占める割合いは多くて10個程度であ
る。本発明の浄化資材は、放線菌が優先種として担持さ
れた状態で、例えば水質浄化資材1g当たり10個以
上存在するのが好ましい。
【0013】また、本発明の水質浄化資材は、無機質の
担持体に放線菌を優先的に担持させた第一の浄化資材
と、きのこを栽培した後の廃培地のみを醗酵処理した有
機質の担持体に放線菌を優先的に担持させた第二の浄化
資材と、きのこを栽培した後の廃培地に腐敗性廃棄物を
混入し、醗酵処理した有機質の担持体に、放線菌を担持
させた第三の浄化資材とを混合させたものであっても良
い。第三の浄化資材は、きのこの廃培地に例えば鶏糞を
混入し、醗酵させた培地に放線菌を接種培養して成る。
きのこの廃培地と鶏糞等の腐敗性廃棄物の配合割合は重
量比で約1:1程度とする。腐敗性廃棄物中には各種の
バクテリア他の微生物が混在している。これらの微生物
は、廃培地のみを醗酵させる場合に比べて早い速度で廃
培地を醗酵させる(例えば3ヶ月程度)。放線菌が接種
された後は上記した第二の浄化資材と同様に30日程度
の培養期間が置かれて浄化資材となる。廃培地を利用し
た第二の浄化資材と第三の浄化資材はほぼ同じ割合で混
合され、無機質の担持体を利用した第一の浄化資材は第
二及び第三の浄化資材の15%程度(重量比)が混入さ
れる。
【0014】ところで、微生物による有機物除去の原理
は、微生物が出す蛋白分解酵素や脂質分解酵素あるいは
セルロース分解酵素といった菌体外酵素によって有機物
を分解し、それを菌体内に摂取することによって有機物
を除去するというメカニズムに基づいている。したがっ
て、被処理水中の有機物の除去は、被処理水中に生存す
る微生物の有機物分解活性の程度と有機物分解活性の維
持力と有機物摂取能力とに依存している。放線菌は、産
出する代謝産物の種類が多く(例えばプロテアーゼ、セ
ルラーゼ、アミラーゼなど)、代謝産物の量も微生物中
で最も多い。このため、本発明方法では、被浄化水中に
上記した浄化資材を投与すると、この浄化資材は、多量
に含まれている放線菌が被浄化水中の常在微生物に駆逐
されることなくその環境中にミクロフローラを形成し、
大量の有機物分解活性物質を産出するので、これが環境
中に遊離して効率良く有機物を分解、除去してゆく。
【0015】無機質の担持体に放線菌を優先種として担
持させた浄化資材は、放線菌の代謝産物が被浄化水中に
含まれる有機物を分解し、それを摂取することで放線菌
の増殖を図る。有機質の担持体、殊に、きのこの廃培地
を利用した担持体で腐敗性廃棄物を添加されていない浄
化資材の場合、放線菌は廃培地中の糸状菌と共に難分解
性のリグニンなどを分解し、廃培地を腐植に近い状態に
する。廃培地を醗酵させたこの浄化資材は、放線菌が寄
生可能な菌糸を多量に含み、それ自体で放線菌を密に増
殖させ、この放線菌が被浄化水中の有機物を分解、除去
する。きのこの廃培地を利用した担持体で腐敗性廃棄物
の添加された担持体の場合、腐敗性廃棄物中に含まれる
バクテリアを主とした微生物群が廃培地自体を醗酵させ
ると共に被浄化水中の有機物を分解、除去する。しか
し、培地中に放線菌が接種されていることから、同時に
放線菌による有機物の分解も行われる。また、放線菌の
存在によってバクテリアの過度の増殖は抑制される。
【0016】本発明方法では、先ず上記したようにして
放線菌担持体の選定を行い、放線菌を担着させた後、一
定期間養生し、メッシュ調整して特定の水質浄化資材を
得る。そして、この水質浄化資材を被浄化水に投入する
(図1の工程表参照)。投入される水質浄化資材の量
は、担持体の種類にもよるが上記した第一から第三の浄
化資材を投入する場合にはおおよそ被浄化水1リットル
に対して1gから20g程度が望ましい。無機質あるい
は有機質いずれか単一の担持体の場合には、これよりも
若干多めにする。
【0017】水質浄化資材投入、撹拌後、エアレーショ
ンを行う。エアレーションは、被処理水中に投与された
水浄化資材に含まれる放線菌を活性化させると同時に加
圧浮上と同じ原理によって被浄化水中の不溶性有機物を
バブル表面に付着させて溢出、除去する。また、被浄化
水内の溶存酸素濃度が低下するのを抑制する。エアレー
ションに要する時間は、約5分から10分程度である。
【0018】エアレーション終了後、自然放置して残留
汚物を沈降させた上澄み液あるいは沈降させることなく
そのまま適宜の濾過手段、例えば活性炭を充填したカラ
ム内を通過させるなどの手段を介して濾過する。濾過
は、多段式あるいは循環式などの手法によりエアレーシ
ョンよりも時間をかけて行うのが良い。濾液には水質浄
化資材が残留していることから、より確実な浄化を意図
する場合にはこの濾液に再度エアレーションを行って微
生物による生物学的処理作用を繰り返すようにしても良
い。2回目のエアレーションは1回目のエアレーション
よりも短い時間で良い。
【0019】
【実施の最良の形態】以下、本発明の試験例を述べる。 第1実施例 養豚場から発生する豚糞尿を固形分と汚水とに分離し、
その汚水を本発明の被浄化水とした。水質浄化資材とし
て、前記したきのこを瓶栽培した後の廃培地を利用して
得られる第一から第三の浄化資材を、前記した重量比で
混合したものを用いた。第一の浄化資材は、上記廃培地
を炭化処理したものにストレプトマイセス スピーシー
ズ YS-1を接種したものである。第二の浄化資材は、上
記廃培地を約6ヶ月自然醗酵させ、これに同様な放線菌
を接種し、更に30日程度培養期間を置いたものであ
る。また、第三の浄化資材は上記廃培地に鶏糞を1:1
の重量比で混合し、これを約3ヶ月間醗酵させ、これに
同様な放線菌を接種して更に30日程度培養期間を置い
たものである。混合された水質浄化資材は、篩(約10
0メッシュ)にかけて小粒子のみを用いた。この小粒子
には、1g当たり1011から10 13個程度の放線菌
を主とする微生物の存在が認められた。
【0020】処理槽内に1リットル収容した上記汚水中
に水質浄化資材を10g入れ、良く撹拌し、下方から空
気を約5分間送り込んだ。その後、自然沈降を待って上
澄みを濾過材によって濾過した。全処理工程は約10分
であった。
【0021】図2に、処理過程における汚水の透視度
(cm)、BOD濃度(mg/l)及び浮遊物SS(mg/l)の経
時変化をグラフで示した。この図から明らかなように、
BOD濃度は、当初、5×10(mg/l)あったものが
エアレーション終了後低下し始め、約7分から8分の経
過後には20から30(mg/l)まで下がっている。同様
にして、SSは、10(mg/l)あったものが同時期に下
がり始め、約10分の経過後には40(mg/l)まで落ち
込んでいる。また、これに反比例して透視度(cm)は、
当初、殆ど0に近い濁度であったものが、BODとSSの
降下に対応して上がり始め、10分の経過後には22か
ら23(cm)にまで上昇している。
【0022】このことは、エアレーション後に行った濾
過によるSS除去に加え、本発明に係る水質浄化資材に担
持された多量の放線菌が有機物分解活性を有する大量の
代謝産物を産出し、これによって汚水を極めて短い時間
で浄化していることを推測させるものである。また、処
理過程中、悪臭ガスの発生は認められなかった。これ
は、およそ放線菌の代謝する産物が悪臭ガスを発生させ
ないものであることに基づく結果である。
【0023】木炭に上記したと同様な放線菌を担持さ
せ、投入量を上記試験よりも若干多くして同様な試験を
行った。また、上記した第二の浄化資材のみを同じよう
に上記試験例よりも多めに投入して試験を行った。いず
れも、時間とBOD等の値に上記試験例と開きはあるも
のの、汚水の浄化処理を行い得ることが判明した。
【0024】第2実施例 固液分離しない豚糞尿を約2倍に希釈し、この希釈され
た被浄化水を曝気槽に1リットル収容し、前記実施例と
同一組成の水質浄化資材を10g投入した後、約3分
間、曝気、撹拌した。その後、曝気処理済みの被処理水
を、カラムに活性炭を充填した濾過槽中に通過させて濾
過処理した。濾過処理は、一旦、濾材を通過した処理水
を再濾過する循環型とし、約10分程度の処理時間をか
けた。また、活性炭は、水質浄化資材を投入した被浄化
水を予め通過させて表面に生物膜の形成されたものを用
いた。以下に、処理前の被浄化水と処理後の浄化水につ
いて、透視度(cm)とBOD濃度(mg/l)と浮遊物SS
(mg/l)と色と臭いを測定した結果(登録計量証明事業
所の測定結果)を示す。
【0025】 被浄化水 浄化水 透視度(cm) 1.0未満 1.5 BOD(mg/l) 4,500 280 SS(mg/l) 1,800 150 色 暗黒色 薄い黄褐色 臭い 激しい糞便臭 ほとんど感じられない臭い
【0026】この結果から明らかなように、全体で約1
3分という短時間の処理でありながら、BODとSSが
90数%低下し、透視度も50%以上改善されている。
また、臭いも殆どなくなっている。これは、曝気槽中で
の水質浄化資材に担持された放線菌とその代謝産物によ
る作用と、濾過槽中での活性炭による吸着作用並びに活
性炭に担着された放線菌をはじめとする各種微生物資材
及びその代謝産物による作用とによって、もたらされた
結果であると考えられる。本発明とは異なり、単に上記
被処理水を活性炭が充填されたカラム中に通過させたに
過ぎない場合には、被処理水がこれほど短時間でしかも
これほど良好に改善されることはない。なお、第1実施
例の場合に比べてBODやSSの低下がやや劣ったの
は、原水たる被浄化水に、固液分離しない豚糞尿を対象
としたためであると思われる。また、固液分離しない豚
糞尿の浄化処理であるために、この実施例では、濾過に
処理時間を多くかけるようにした。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、資材中に放線菌を優先
種として担持させてあるので、多量の放線菌が環境中に
有機物分解活性を有する大量の代謝産物を産生、維持す
ることにより、被浄化水を短時間のうちに低コストで効
率良く浄化できる。また、放線菌を利用するので、菌体
外に悪臭ガスを発生させる産物を代謝する他のほとんど
の微生物とは異なり、悪臭ガスを発生させることなく、
被浄化水を浄化することができる。更に、きのこの廃培
地を担持体に利用する本発明によれば、難分解性成分を
含むきのこの廃培地を完全分解でき、廃培地のもたらす
弊害を除去できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の処理工程を示すブロック図。
【図2】本発明方法による処理過程での汚水の透視度と
BOD濃度と浮遊物SSのけ維持変化を示すグラフ。
【手続補正書】
【提出日】平成11年12月27日(1999.12.
27)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12R 1:465)

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】無機質の担持体及び/または有機質の担持
    体に放線菌を優先種として担持させて成る、 水質浄化資材。
  2. 【請求項2】前記無機質の担持体が、多孔性担持体であ
    る、 請求項1記載の水質浄化資材
  3. 【請求項3】前記有機質の担持体が、きのこを栽培した
    後の廃培地もしくはきのこの菌糸を接種した培地であ
    る、 請求項1記載の水質浄化資材。
  4. 【請求項4】前記無機質の担持体に放線菌を優先種とし
    て担持させた第一の浄化資材と、 きのこを栽培した後の廃培地に放線菌を優先種として担
    持させた第二の浄化資材とを混合して成る、 請求項1記載の水質浄化資材。
  5. 【請求項5】前記第一の浄化資材における無機質の担持
    体が、きのこを栽培した後の廃培地を炭化させて成り、 前記第二の浄化資材における有機質の担持体が、きのこ
    を栽培した後の廃培地を醗酵処理したものである、 請求項4記載の水質浄化資材。
  6. 【請求項6】無機質の担持体に放線菌を優先的に担持さ
    せた第一の浄化資材と、 きのこを栽培した後の廃培地のみを醗酵処理した有機質
    の担持体に、放線菌を優先的に担持させた第二の浄化資
    材と、 きのこを栽培した後の廃培地に腐敗性廃棄物を混入し、
    醗酵処理した有機質の担持体に、放線菌を担持させた第
    三の浄化資材とから成る、 請求項1記載の水質浄化資材。
  7. 【請求項7】前記放線菌がストレプトマイセス(Strept
    omyces)属である、 請求項1記載の水質浄化資材。
  8. 【請求項8】前記優先種として担持された放線菌が、浄
    化資材1g当たり10個以上存在する、 請求項1記載の水質浄化資材。
  9. 【請求項9】無機質の担持体及び/または有機質の担持
    体に放線菌を優先種として担持させた水質浄化資材を、
    汚水などの被浄化水に投与し、 当該被浄化水にエアレーションを施し、 その後、濾過手段による濾過を行って水質を浄化する、 水質浄化法。
  10. 【請求項10】きのこを栽培した後の廃培地から成る担
    持体に放線菌を優先種として担持させた水質浄化資材を
    汚水などの被浄化水に投与し、 当該被浄化水にエアレーションを施し、 その後、濾過手段による濾過を行って水質を浄化する、 請求項9記載の水質浄化法。
  11. 【請求項11】無機質の担持体に放線菌を優先種として
    担持させた第一の浄化資材と、 きのこを栽培した後の廃培地に放線菌を優先種として担
    持させた第二の浄化資材とを混合して成る水質浄化資材
    を、被浄化水に投与する、 請求項9記載の水質浄化法。
  12. 【請求項12】無機質の担持体に放線菌を優先的に担持
    させた第一の浄化資材と、 きのこを栽培した後の廃培地のみを醗酵処理した有機質
    の担持体に、放線菌を優先的に担持させた第二の浄化資
    材と、 きのこを栽培した後の廃培地に腐敗性廃棄物を混入し、
    醗酵処理した有機質の担持体に、放線菌を担持させた第
    三の浄化資材とを混合して成る水質浄化資材を、被浄化
    水に投与する、 請求項9記載の水質浄化法。
  13. 【請求項13】前記放線菌がストレプトマイセス(Stre
    ptomyces)属である、 請求項9から12のいずれかに記載の水質浄化法。
  14. 【請求項14】前記優先種として担持された放線菌が、
    浄化資材1g当たり10個以上存在する、 請求項9から12のいずれかに記載の水質浄化法。
  15. 【請求項15】前記水質浄化資材を被浄化水1リットル
    に対し1gから20g添加する、 請求項12記載の水質浄化法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010221213A (ja) * 2009-02-27 2010-10-07 Keisuke Takenouchi 糸状菌もしくは放線菌を使用した水処理技術
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