JP4707251B2 - 活性汚泥及び排水処理方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、有機リン化合物を分解することができる微生物の選択方法、および有機リン化合物を含む水の処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
都市下水の処理や有機性の産業排水の処理には、一般的に活性汚泥法が用いられている。活性汚泥は、例えば以下に示すような属に属する細菌の他、かび類、藻類、輪虫類、線虫類、肉質類、鞭毛虫類、繊毛虫類、吸管虫類等の多様な微生物の集合体である。水中の有機物質や無機物質は、活性汚泥に吸着されたのち、微生物の栄養源となって除去される。
アクロモバクター(Achromobacter)属、
アルカリゲネス(Alcaligenes)属、
バチルス(Bacillus)属、
フラボバクテリウム(Flavobacterium)属、
コマモナス(Comamonas)属、
シュードモナス(Pseudomonas)属、
アグロバクテリウム(Agrobacterium)属、
ズーグレア(Zoogloea)
【0003】
活性汚泥法は、水中に含まれる様々な物質を短時間に分解し除去できることから、生活廃水や産業排水の処理技術として広く利用されている。特に、微生物による分解が容易な化合物を多く含む排水の処理には、微生物の活性を利用する活性汚泥法は有効である。たとえば、生活廃水や、産業排水の中でも食品等の製造などに付随して発生する排水に対しては、活性汚泥法によって効率的な廃水処理が期待できる。
【0004】
活性汚泥を構成する微生物相のパターンは一定ではなく、処理対象、天候などの種々の外的要因により変化する。そして、微生物相の変動に伴って、活性汚泥が除去・分解できる物質の種類や、その分解能力も変動する。特に、微生物の分解作用を受けにくい化合物に対する処理能力は、活性汚泥によって、また活性汚泥の置かれた環境によって、大きく変化する。そのため、簡便でしかも経済的な活性汚泥法ではあるが、その応用範囲は現在のところ生物的な活性によって分解されやすい化合物の処理に限られている。
【0005】
たとえば、有機リン化合物には、化学的に安定で微生物による分解作用を受けにくい化合物が多い。また有機リン化合物の産業排水中における濃度は一般に低い。このことが、有機リン化合物の処理を困難にしている。有機リン化合物には、産業排水に混入する可能性の高い化合物も多いので、産業排水の活性汚泥法による処理には限界があった。
【0006】
活性汚泥法のような生物学的な活性に頼らず、化学的に有機リン化合物を除去する方法が考えられる。たとえば排水中に含まれる無機イオンは、薬剤を用いた凝集処理で容易に除去される。しかし、有機リン化合物について、このような簡便で効果的な除去方法は実用化されていない。有機リン化合物を化学的に分解して除去するには、たとえば強酸、強アルカリ、あるいは酸化剤等で化学的に処理する方法が考えられる。だがこのような方法は現実的な方法ではない上、その効果も期待しにくい。またたとえ実現できたとしても、活性汚泥法などによる処理に加えて、更に化学的な処理が必要になることから、経済的にも、時間的にも不利な方法となることは避けられない。
【0007】
したがって、微量の有機リン化合物を効果的に分解することができる技術が望まれている。特に、活性汚泥法を利用して生物学的な活性によって有機リン化合物を分解することが可能な技術が提供されれば有用である。。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、有機リン化合物を分解しうる微生物の選択方法と、活性汚泥を用いて水中の有機リン化合物を処理するための方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、有機リン化合物を分解することができる微生物を取得し、この微生物の生物的な活性に基づいて有機リン化合物を分解する方法について検討を重ねた。特に、活性汚泥の中で継続して生存し、有機リン化合物の分解活性を維持する微生物を取得すれば、その微生物を活性汚泥に加えることによって、有機リン化合物に対する安定した処理能力を有する活性汚泥を実現できると考えた。
【0010】
まず本発明者らは、有機リン化合物の存在下で活性汚泥を培養し、その培養物から有機リン化合物を分解しうる微生物を取得できることを見出した。更に、この微生物を利用して水に含まれる有機リン化合物の処理が可能となることを見出し、本発明を完成した。すなわち本発明は、以下の有機リン化合物の分解能を有する微生物の選択方法、およびこの方法によって選択することができる微生物の使用に関する。
〔1〕次の工程を含む、活性汚泥において有機リン化合物の分解能を有する微生物の選択方法。
(1)有機リン化合物存在下で汚泥を培養する工程、
(2)工程(1)の培養物に含まれる微生物を有機リン化合物存在下で培養する工程、および
(3)工程(2)の培養物から増殖した微生物を選択する工程。
〔2〕工程(3)で選択された微生物を、再び有機リン化合物存在下で培養し、増殖した微生物を選択する工程を含む〔1〕に記載の方法。
〔3〕工程(1)および/または工程(3)における有機リン化合物が、有機リン酸化合物である、〔1〕に記載の方法。
〔4〕工程(1)および/または工程(3)の培養物における有機リン化合物の濃度が、50−100ppmである〔1〕に記載の方法。
〔5〕〔1〕に記載の方法によって選択される、活性汚泥において有機リン化合物の分解能を有する微生物。
〔6〕〔5〕に記載の微生物を汚泥に添加する工程を含む、活性汚泥の調製方法。
〔7〕〔5〕に記載の微生物、および/またはこの微生物の処理物に水を接触させ、水に含まれる有機リン化合物を分解する工程を含む、水の処理方法。
〔8〕〔5〕に記載の微生物、および/またはこの微生物の処理物を添加した活性汚泥を水と接触させる〔7〕に記載の方法。
〔9〕ズーグレア属に属する微生物、および/またはこの微生物の処理物に水を接触させ、水に含まれる有機リン化合物を分解する工程を含む、水の処理方法。
〔10〕微生物がズーグレア・ラミゲラである、〔9〕に記載の方法。
〔11〕微生物が〔5〕に記載の微生物である〔9〕に記載の方法。
〔12〕ズーグレア属に属する微生物、および/またはこの微生物の処理物を添加した活性汚泥を水と接触させる〔9〕に載の方法。
【0011】
一般に、活性汚泥を特殊な条件下に置くことで、活性汚泥の所望の活性を高める方法は馴化と呼ばれている。馴化によって未知の活性を誘導するには、馴化に必要な条件を設定しなければならない。しかも本発明の目的は、単に活性汚泥に特定の活性を与えることではなく、特定の機能を有する微生物を選択することにある。したがって、微生物の選択が可能な条件を探索しなければならない。本発明は、このような課題を解決するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の微生物の選択方法において、汚泥は自然界から採取してもよいが、標準汚泥など一般に利用可能な汚泥を用いることも可能である。標準汚泥は、財団法人化学品評価研究機構が培養した汚泥で、当該機関より分譲を受けることができる。汚泥が、有機物を多く含む場合には、特に有機汚泥と呼ばれる。一般に有機汚泥は多様性に富む微生物群を伴うことが多く、本発明の汚泥として望ましい。汚泥を構成する微生物群が多様であれば、本発明の微生物の選択方法の対象をより広い範囲の微生物に求めることができる。有機汚泥を構成する有機物には、生活廃水、食品の原材料、落ち葉等の植物組織、血液などの動物組織、あるいは糞尿等を例示することができる。
【0013】
一般に活性汚泥とは、細菌類や菌類を主な構成生物とし、原生動物や小形の後生動物を従属生物群とした複合生物群で、水中の有機物を吸着、分解しながら呼吸、増殖を続ける一つの生態系を言う。活性汚泥は、汚泥に含まれる。したがって本発明の微生物の選択方法における汚泥には、前記のような一般的な定義に含まれる任意の活性汚泥を利用することができる。活性汚泥は、一般的な活性汚泥法における曝気槽の混合液を静置し、沈殿させることにより得ることができる。
【0014】
特に有機リン化合物に曝露された汚泥は、本発明の微生物の選択方法において望ましい汚泥である。有機リン化合物としては、エチルフォスフォン酸、プロピルフォスフォン酸、2−アミノエチルフォスフォン酸、フェニルフォスフォン酸、フォスフォノ酢酸、メチルフォスフォン酸、アミノメチルフォスフォン酸、およびアミノプロピルフォスフォン酸等を示すことができる。これらの有機リン化合物は、たとえば農薬などの製造時に排水中に混入する可能性がある。
【0015】
本発明の微生物の選択方法において、汚泥は有機リン化合物の存在下で培養される。培養は、微生物が生育することができる任意の培地に、活性汚泥を接種することにより開始される。本発明の培養条件は、限定されない。したがって、嫌気的であっても、好気的であってもよい。培養条件の選択により、培養条件に合った微生物を選択することができる。一般に活性汚泥は、曝気をともなった好気的な条件下での水処理に用いられることが多いことから、好気的な条件下での培養は本発明における好ましい条件として挙げることができる。たとえば十分な酸素の存在下での振とう培養を利用することにより、好気的な培養条件とすることができる。
【0016】
本発明の微生物の選択方法に用いる培地は、特に制限されない。すなわち、通常、微生物の増殖に用いられる、あらゆる培地を利用することができる。できるだけ多様な微生物から、有機リン化合物分解能を有するものを選択するために、より多くの微生物の増殖を支持できる培地を用いるのが望ましい。
一般に微生物は、炭素原や窒素原をはじめとする各種の栄養素を含んだ液体栄養培地で培養される。炭素原としては、たとえばグルコース、エタノール、コハク酸、酢酸、プロピオン酸、リジン等が用いられる。窒素原としては、たとえば塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム等が用いられる。更に必要に応じて、鉄イオン、カリウムイオン、マグネシウムイオン等を添加してもよい。
【0017】
あるいは、排水処理に適した微生物の増殖に有利な培地を利用することもできる。たとえばズーグレア属に属する微生物には、粘着性の物質を分泌してフロックを形成するものが知られており、排水処理においては有利な性状を有するとされている。粘着性の物質は、有機物の菌体への吸着を助け、更に他の微生物や原生動物を巻きこんだフロックを形成して水との分離を容易にする。
たとえば以下のような組成の培地が、特にズーグレア属微生物の増殖を目的とするときに一般に用いられている。
ペプトン 10g
酵母エキス 2g
硫酸マグネシウム7水塩 1g
蒸留水 1L(pH7.0)
【0018】
一方、本発明の微生物の選択方法に用いる有機リン化合物は、任意の化合物を用いることができる。より望ましくは、分解すべき有機リン化合物を加えて本発明による選択方法を実施することにより、目的の微生物を効率的に選択することができる。たとえば、以下に示す有機リン化合物は、その分解が期待される化合物である。
エチルフォスフォン酸、
プロピルフォスフォン酸、
2−アミノエチルフォスフォン酸、
フェニルフォスフォン酸、
フォスフォノ酢酸、
メチルフォスフォン酸、
アミノメチルフォスフォン酸、および
アミノプロピルフォスフォン酸等
【0019】
有機リン化合物は、1種類のみを加えることもできるし、同時に複数種類の化合物を加えることもできる。単一の化合物を加えることにより、化合物ごとに微生物の分解能を比較することができる。また、添加する化合物を制限することによって、特定の化合物を分解することができる微生物を選択することもできる。
本発明において培地に加える有機リン化合物の濃度は、微生物の生育を極端に制限しない範囲で適宜設定することができる。上記のような化合物を添加する場合には、好ましい範囲として、たとえば10〜500ppm、通常は50〜100ppmの範囲を示すことができる。
【0020】
本発明において、培地に含まれる炭素源を有機リン化合物のみとするか、あるいは微生物の増殖を支持する炭素源に加えて有機リン化合物を加えるかは任意である。唯一の炭素原として有機リン化合物を与えた場合には、選択される微生物は有機リン化合物のみで、十分な生育が可能な微生物である。このような微生物には、高度な有機リン化合物の分解能を期待できる。
【0021】
しかし通常は有機リン化合物のみでは、微生物の発育が不充分で、長い培養時間が必要になる。あるいは培養時間を長くしたとしても、選択すべき微生物が増殖できないで死滅する可能性も否定できない。したがって、補助的に有機リン化合物以外の炭素原を加えることもできる。補助的に加える炭素原としては、グルコース、ショ糖、でんぷん等を示すことができる。有機リン化合物以外に補助的に添加する炭素原の量は、たとえば0.01〜0.1%、通常0.02〜0.05%程度とする。
【0022】
本発明の選択方法においては、上記のような条件で、汚泥を培養する。培地に接種する汚泥は、培地1000mL当たり乾燥重量でたとえば3000mg〜10000mg、通常700mg〜10000mgとする。また、汚泥をそのまま接種することもできるし、遠心洗浄によって汚泥を構成する微生物菌体を集めたものを接種してもよい。培養温度は20℃〜40℃、望ましくは30℃〜37℃とし、微生物の増殖が見られるまで培養を継続する。微生物の増殖が観察された場合には、この培養物に含まれる微生物が次の工程に用いられる。すなわち、汚泥の培養によって得られた微生物が、次に有機リン化合物存在下での微生物の培養に用いられる。
【0023】
本発明において、微生物の増殖とは、その微生物が少なくとも培養物中に分離培養が可能な水準の生菌数を維持している状態にあることを言う。したがって、培養期間中に生菌数の増加を確認することは必ずしも要求されない。しかし有機リン化合物の処理能力に優れる微生物をより積極的に選択するために、有機リン化合物の存在下において特に増殖能力に優れる微生物を選択することは、有利である。有機リン化合物の存在下で培養期間中に高度な増殖を示す微生物は、増殖能力に優れる微生物と言うことができる。
【0024】
培地が有機リン化合物を唯一の炭素原として含むものであれば、微生物の増殖は有機リン化合物の分解に基づいていると考えることができる。一方、有機リン化合物以外の炭素原を含む培地の場合には、必要に応じて有機リン化合物の分解を確認する。有機リン化合物の分解は、分解生成物を検出することにより確認することができる。分解生成物は、液体クロマトグラフィーやガスクロマトグラフィーによって確認することができる。
【0025】
本発明において、培養後の汚泥の培養物に含まれる微生物は、続いて有機リン化合物を含む別の培地で培養される。有機リン化合物を含む培地への接種は、前記培養物の一部を新しい培地に加えることにより行われれる。あるいは、汚泥の培養物から微生物を分離したうえで、これを新しい培地に接種することもできる。微生物の分離方法は公知である。たとえば、遠心分離や膜分離などの手法により、培養物から微生物を分離することができる。
【0026】
汚泥の培養物に含まれる微生物を接種するための新しい培地としては、有機リン化合物を含む培地を用いる。具体的には、たとえば汚泥の培養に用いた培地と同様の培地を用いることができる。汚泥の培養物の一部を、有機リン化合物を含む培地で繰り返して培養すれば、有機リン化合物を分解しうる微生物をより確実に選択することができる。このときに、段階的に有機リン化合物の濃度を高めていくことにより、より分解能に優れた微生物の取得が期待できる。このようにして選択された微生物は、有機リン化合物を分解する能力を備えた微生物群として有用である。
【0027】
また前記培養物から、有機リン化合物分解能を有する微生物を単離する事もできる。すなわち、培養物をそのまま、あるいは希釈して固形培地に塗布、あるいは混釈し、培養後に生じるコロニーをピックアップする。ピックアップした微生物を適当な培地に接種して増菌させることによって、目的とする微生物を選択することができる。
【0028】
このとき、単一コロニーのピックアップを繰り返せば、菌株として樹立することができる。本発明においては、単一の微生物の単離は必須ではない。したがって、複数種の微生物が混在している場合であっても、その微生物群が有機リン化合物の分解能を有するものであれば、本発明の目的を達することができる。
【0029】
増菌させるための培地としては、汚泥の培養に用いたものと同じものや、あるいは更に有機リン化合物濃度を高めたものを用いることができる。特に選択した微生物が複数の微生物からなる場合には、有機リン化合物の選択圧力が加わった状態におくことにより、有機リン化合物の分解能を有する微生物が優勢な状態を維持することができる。
【0030】
本発明の微生物の選択方法は、汚泥の培養工程、および該培養物からの有機リン化合物存在下での微生物の選択工程とからなっている。これらの工程を少なくとも1回行えば、有機リン化合物の分解能を有する微生物を選択することができる。また上記工程を複数回繰り返すこともできる。選択工程の繰り返しによって、有機リン化合物の分解能に優れた菌株が優先的に選択されることになる。繰り返しの回数は、たとえば2回〜5回、通常は3回程度とする。
【0031】
本発明によって選択された有機リン化合物の分解能を有する微生物は、有機リン化合物を含む水の処理に用いることができる。すなわち本発明は、前記選択方法によって選択された微生物および/またはこの微生物の処理物に水を接触させ、水に含まれる有機リン化合物を分解する工程を含む、水の処理方法に関する。本発明において、水の処理とは、水に含まれる有機リン化合物を微生物の生物学的、あるいは物理的な活性によって、取り除く方法を意味する。したがって、生物学的な代謝による有機リン化合物の吸収と分解のみならず、微生物自身や微生物の産生する物質の物理的な作用による吸着によって有機リン化合物が水から除かれる場合も、本発明の水の処理に含まれる。
【0032】
本発明において微生物の処理物とは、微生物細胞になんらかの処理を施したものを言う。具体的には、たとえば界面活性剤やトルエンなどの有機溶媒処理によって細胞膜の透過性を変化させた微生物、あるいはガラスビーズや酵素処理によって菌体を破砕した無細胞抽出液やそれを部分精製したものなどが微生物の処理物に含まれる。更に微生物の処理物は、固定化しておくこともできる。微生物の処理物は、膜への封入、ゲル中への包括、単体への吸着等の方法によって固定化することができる。
【0033】
微生物を用いた水の処理方法は公知である。通常、微生物は、処理される水と分離できるように、固定化して用いられる。微生物の固定化方法としては、微生物を膜内に保持する方法、微生物をゲル中に包括固定する方法、あるいは担体に吸着固定する方法などを示すことができる。処理すべき水は、固定化した微生物を水中に投入する、あるいは微生物を保持した膜や担体に水を接触させることによって、微生物を作用させることができる。
微生物を作用させるときには、微生物の活動が可能な条件を維持する。具体的には、好気的な環境を好む微生物であれば、十分な酸素が供給される条件下で、水との接触が行えるようにする。また、微生物の活動が十分に行われる温度に維持することが望ましい。
【0034】
微生物を固定化せず、水中に混入して両者を接触させることもできる。微生物は、処理後に水から分離することもできる。微生物は、遠心分離や膜分離を利用して水から分離することができる。あるいは、微生物の凝集剤を加えて菌体を沈殿させることもできる。
【0035】
本発明によって選択された微生物を、活性汚泥に添加することによって、活性汚泥に有機リン化合物の分解能を付与することができる。前記選択方法によって選択された任意の微生物を、活性汚泥に添加することができる。活性汚泥に添加する微生物として好ましいのは、ズーグレア属に属する微生物である。中でもズーグレア・ラミゲラ(Zoogloea ramigera)は、活性汚泥に添加する微生物として望ましい。
【0036】
ズーグレア属に属する微生物は、適宜増菌させた後に微生物調製物として活性汚泥に添加することができる。本発明において微生物調製物とは、微生物を一定の生菌数となるように調製した培養物を言う。ズーグレア属微生物は、好気条件下で培養する。培養液のpH、培養温度等は、ズーグレア属微生物の生育を妨げない範囲で適宜設定できるが、pHは7〜8の間で好ましい結果が得られる。また培養温度は30〜37℃の間に設定するのが好ましい。
【0037】
あるいは本発明は、ズーグレア属に属する微生物による有機リン化合物を含む水の処理方法を提供する。本発明に用いるズーグレア属の微生物は、有機リン化合物を分解しうる微生物であれば、ズーグレア族に属する任意の種、あるいは任意の菌株であってよい。特にズーグレア・ラミゲラは好ましい微生物である。具体的には、ズーグレア・ラミゲラ(ATCC 19623株、FERM P−9872株、FERM P−11738株)等を用いることができる。その他、前記本発明の選択方法によって選択されたズーグレア属微生物は、本発明に用いるグーグレア属微生物として、好ましい。
【0038】
ズーグレア属に属する微生物は、前期選択された微生物と同様に、微生物のまま、あるいは微生物の処理物として、有機リン化合物を含む水と接触させることにより、水の処理を行うことができる。あるいは、ズーグレア属に属する微生物、あるいはその処理物を添加した活性汚泥を用いて、活性汚泥法による処理を行うこともできる。
【0039】
すなわち、前記選択方法によって選択された微生物、若しくはズーグレア属に属する微生物、および/またはそれらの処理物を添加した活性汚泥を利用して、水中に含まれる有機リン化合物の処理を行うことができる。すなわち本発明は、前記の選択された微生物、若しくはズーグレア属に属する微生物、および/またはこれらの微生物の処理物を添加した活性汚泥を水と接触させ、水に含まれる有機リン化合物を分解する工程を含む、水の処理方法に関する。
【0040】
活性汚泥による水の処理方法は、公知の方法によって行うことができる。活性汚泥法とは、微生物(細菌や原生動物)の働きにより、水中の様々な物質を分解除去する方法である。活性汚泥を用いる水処理は、一般に、曝気槽で行われる。曝気槽では、曝気によって活性汚泥に酸素を供給し、活性汚泥中の微生物が水中の物質を好気的に分解する。
【0041】
本発明の処理方法によって、有機リン化合物を含む可能性があるあらゆる水を処理することができる。たとえば、工場排水中に含まれる有機リン化合物の除去に利用することができる。本発明によって処理する事ができる有機リン化合物として、たとえば次のような化合物を例示することができる。
エチルフォスフォン酸、
プロピルフォスフォン酸、
2−アミノエチルフォスフォン酸、
フェニルフォスフォン酸、
フォスフォノ酢酸、
メチルフォスフォン酸、
アミノメチルフォスフォン酸、
アミノプロピルフォスフォン
これらの化合物は、先に述べたように、たとえば農薬の製造時等に排水中に混入する可能性のある化合物である。
【0042】
本発明の活性汚泥、培養微生物または微生物処理物は、実際の排水処理に用いる前に、必要に応じて馴化しておいてもよい。たとえば、馴化の対象となる有機リン化合物を50〜100mg/Lの濃度で添加し、35℃、150回転の条件で3〜4日培養し、その培養物の一部を再び同じ条件で培養することを繰り返して馴化が行われる。馴化は、この工程を通常2〜3回繰り返すことで、より望ましい結果を期待できる。
【0043】
なお、本発明の排水処理方法は、一般に活性汚泥法で用いられている手段が適用可能であり、さらに処理水中の無機イオンを通常の手段により分離除去する工程と組み合わせ使用することも可能である。
【0044】
【実施例】
実施例1.有機リン化合物分解菌の分離
有機リン化合物を分解しうる微生物を分離するために以下の組成の培地を用いた。
培地1:
塩化カリウム 0.2g/l
硫酸マグネシウム7水塩 0.2g/l
硫酸アンモニウム 0.5g/l
クエン酸アンモニウム鉄 1.0mg/l
塩化カルシウム2水塩 2mg/l
グルコース 0.3g/l
15mM HEPES バッファー
有機リン化合物 50mg/l
pH7.2
【0045】
培地2:
酢酸 40mg/l
エタノール 47mg/l
硫酸マグネシウム 0.2g/l
塩化カルシウム2水塩 0.2g/l
炭酸水素ナトリウム 0.03g/l
硫酸アンモニウム 0.12g/l
硝酸ナトリウム 2.6mg/l
微量金属塩溶液 1ml/l
ビタミン溶液 1ml/l
Tris 50mM/l
有機リン化合物 50mg/l
pH7.2
【0046】
上記の2種類の液体培地を作製し、直径18mmの試験管に9.5ml分注し、オートクレーブした。下水処理場の活性汚泥0.5mlを10000rpm、5分の条件で遠心分離し、上澄みを捨て、沈殿物のみを培地に添加した。そして、30℃、180rpmの条件で回転振とう培養した。その後、菌の増殖により、濁ってきた培養液を選択し、同じ条件で遠心分離して菌体を含む沈殿物を回収した。回収した沈殿物を同じ組成の新しい培地に接種し、同様の培養を継続した。この培養を4回連続で行い最終的に菌の生育の認められた培養液のみを保存液とした。
【0047】
保存液を10〜1億倍までの段階的な希釈系列を作り、スクリーニングに用いた組成と同様の固形培地(0.15%寒天)を分注したプレートにまいた。プレートに生じたコロニーの単一性を確認し、液体培養で有機リン化合物の分解性を検討し、分解性が認められた株を分解菌とした。今回の試験に用いた有機リン化合物は以下の物質である。
【0048】
1.エチルフォスフォン酸
2.プロピルフォスフォン酸
3.2−アミノエチルフォスフォン酸
4.フェニルフォスフォン酸
5.N―グリシン
6.フォスフォノ酢酸
7.アミノメチルフォスフォン酸
8.3−アミノプロピルフォスフォン酸
【0049】
分離を行った結果、上記の物質のいずれかを分解する菌株が77株中9株得られた。その中で上記8種類の物質を全て分解することのできる菌株を同定した。同定した菌株の形態的特徴、生理的性質及びその他の菌学的性質は以下に示すとおりである。
細胞の形 まっすぐもしくは湾曲した桿菌
細胞の大きさ (短形×長形:単位ミクロン)0.7〜0.9×2.0〜3.5
グラム染色 陰性
オキシダーゼ試験 +
カタラーゼ試験 +
35℃での生育 +
42℃での生育 −
2%NaCl溶液での生育+
ADH活性 −
ウレアーゼ活性 +
インドール試験 −
ゼラチンの加水分解 −
エスクリンの加水分解 +
Tween80の加水分解 −
デンプンの加水分解 +
亜硝酸から硝酸の生産 +
炭素源の利用性
グルコース +
クエン酸 −
アラビノース +
マンノース +
マンニトール +
マルトース +
Nーアセチルグルコサミン +
グルコサミン −
フェニル酢酸 +
【0050】
以上の性質と16srDNAの相同性から本菌株はズーグレア・ラミゲラ(Zoogloea ramigera)と同定された。本菌は細胞壁の外側に凝集能を示す物質を分泌する。この物質はクモの糸のような粘着性があり、細胞壁全体から放射状に伸びている。この粘着性物質に非凝集性細菌が接触すると、粘着されて一緒に塊になり、フロックが形成される。フロック形成能をもつ凝集性細菌は排水処理に出現する全細菌の1/4にすぎず、残りの3/4はフロック形成能をもたない非凝集性細菌である。この数少ない凝集能をもつ細菌群が非凝集性細菌を一緒に粘着してフロックを形成するので、容易に固液分離を行うことができる。
【0051】
実施例2.有機リン化合物の分解
ズーグレア・ラミゲラを以下の培地で培養した。
グルコース 3g/l
コハク酸 2.83g/l
塩化アンモニウム 1.325g/l
塩化カリウム 0.2g/l
硫酸マグネシウム7水塩 0.2g/l
塩化カルシウム2水塩 25mg/l
硫酸第1鉄7水塩 20mg/l
HEPES バッファー 15mM
有機リン化合物 50mg/l
pH7.2
【0052】
上記組成の液体培地を100ml作製し、500mlの培養フラスコに入れオートクレーブ後、斜面培養した菌体を1白金耳、植菌し37℃、100rpmの条件で3日間培養した。試験に使った有機リン化合物は以下の物質である。
1.エチルフォスフォン酸
2.プロピルフォスフォン酸
3.2−アミノエチルフォスフォン酸
4.フェニルフォスフォン酸
5.N―グリシン
6.フォスフォノ酢酸
7.アミノメチルフォスフォン酸
8.3−アミノプロピルフォスフォン酸
培養の結果、分解試験に用いたズーグレア・ラミゲラは上記の8種類の有機リン化合物を3〜7日間で完全に分解した。
【0053】
実施例3.活性汚泥にズーグレア・ラミゲラを加えた場合の有機リン化合物の分解
実施例1と同様の組成の培地を100ml作成し、500mlの培養フラスコに入れオートクレーブ後、斜面培養した菌体を1白金耳、植菌し、37℃、100rpmの条件で3日間培養した。
一方、500mlのフラスコに100mlの活性汚泥を入れ、各有機リン化合物50mg/lを添加したあと、培養菌体を10000rpm、10分の条件で遠心分離して、上澄みを捨てた後の活性汚泥に加え、有機リン化合物の分解性を検討した。菌体を加えた活性汚泥によって実施例2で試験した8種類の全ての有機リン化合物が3〜7日間で分解された。したがって、本菌微生物を活性汚泥に添加することによって、有機リン化合物を選択的に分解する汚泥を調製することが可能となった。
【0054】
【発明の効果】
本発明により、水中に含まれる有機リン化合物を分解しうる微生物を選択することができる。本発明によって選択された微生物を活性汚泥に添加すれば、有機リン化合物の活性汚泥法に基づく分解が可能となる。つまり本発明によれば、目的とする浄化能力を持つ活性汚泥を、微生物の添加によって容易に得ることができる。したがって、必要な処理能力を有する活性汚泥を安定して供給することが可能となる。
Claims (2)
- ズーグレア属に属する微生物、および/またはこの微生物の処理物に水を接触させ、水に含まれる有機リン化合物を分解する工程を含む、水の処理方法であって、該微生物がズーグレア・ラミゲラである、水の処理方法。
- ズーグレア・ラミゲラ、および/またはズーグレア・ラミゲラの処理物を添加した活性汚泥を水と接触させる請求項1に記載の方法。
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