JP2000223942A - 円偏波切換形アンテナおよび円偏波切換形フェーズドアレーアンテナ - Google Patents

円偏波切換形アンテナおよび円偏波切換形フェーズドアレーアンテナ

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JP2000223942A
JP2000223942A JP11022679A JP2267999A JP2000223942A JP 2000223942 A JP2000223942 A JP 2000223942A JP 11022679 A JP11022679 A JP 11022679A JP 2267999 A JP2267999 A JP 2267999A JP 2000223942 A JP2000223942 A JP 2000223942A
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Tsunehisa Marumoto
恒久 丸本
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NEC Corp
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01QANTENNAS, i.e. RADIO AERIALS
    • H01Q21/00Antenna arrays or systems
    • H01Q21/24Combinations of antenna units polarised in different directions for transmitting or receiving circularly and elliptically polarised waves or waves linearly polarised in any direction
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01QANTENNAS, i.e. RADIO AERIALS
    • H01Q9/00Electrically-short antennas having dimensions not more than twice the operating wavelength and consisting of conductive active radiating elements
    • H01Q9/04Resonant antennas
    • H01Q9/0407Substantially flat resonant element parallel to ground plane, e.g. patch antenna
    • H01Q9/0428Substantially flat resonant element parallel to ground plane, e.g. patch antenna radiating a circular polarised wave
    • H01Q9/0435Substantially flat resonant element parallel to ground plane, e.g. patch antenna radiating a circular polarised wave using two feed points

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 円偏波切換形アンテナの交差偏波識別度を向
上させる。 【解決手段】 互いに直交する2つの直線偏波を放射す
る放射素子11と、移相量が180゜の第1、第2の移
相器12a,12bと、一端が終端された90゜ハイブ
リッド回路13とを具備している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、円偏波を放射する
円偏波アンテナおよび円偏波フェーズドアレーアンテナ
に関し、特に、円偏波の回転方向を切り換える機能を有
する円偏波切換形アンテナおよび円偏波切換形フェーズ
ドアレーアンテナに関する。
【0002】
【従来の技術】図8は、従来の円偏波切換形アンテナの
構成を示すブロック図である。図8に示されるように、
従来の円偏波切換形アンテナは、放射素子111と、9
0゜ハイブリッド回路113と、切換回路119とによ
り構成されている。放射素子111は、2個の給電点1
11a,111bを有する2点給電形パッチアンテナで
ある。各給電点111aおよび111bは、放射素子1
11の中心から約90゜をなす方向に配置されている。
【0003】90゜ハイブリッド回路113は、4個の
端子113a,113b,113c,113dを有して
おり、次のような機能をもつ。すなわち、端子113a
から電力が入力されると、端子113c側が端子113
d側に対して90゜位相進みとなるように入力電力を二
等分して、同振幅の電力を端子113c,113dのそ
れぞれから出力する。これに対して、端子113bから
電力が入力されると、端子113c側が端子113d側
に対して90゜位相遅れとなるように入力電力を二等分
して、同振幅の電力を端子113c,113dのそれぞ
れから出力する。なお、本明細書中で0゜,90゜,1
80゜等の位相角度を示す表現があるが、これらの値は
いずれも公称値であって、実際の厳密な角度は公称値か
ら若干ずれていることをあらかじめことわっておく。
【0004】逆に、端子113c,113dのそれぞれ
から電力が入力される場合、端子113c側の入力電力
が端子113d側の入力電力に対して位相が90゜進ん
でいると、これらの入力電力を合成して端子113bか
ら出力する。これに対して、端子113c側の入力電力
が端子113d側の入力電力に対して位相が90゜遅れ
ていると、これらの入力電力を合成して端子113aか
ら出力する。このような機能を有する90゜ハイブリッ
ド回路113の端子113c,113dがそれぞれ放射
素子111の給電点111a,111bに接続されてい
る。
【0005】切換回路119は、放射素子111から放
射される円偏波の回転方向を切り換えるものである。切
換回路119は3個の端子119a,119b,119
cを有している。端子119aには、放射素子111を
励振させるための給電電力が与えられる。この給電電力
は、端子119b,119cのいずれか一方から出力さ
れる。端子119b,119cはそれぞれ90゜ハイブ
リッド回路113の端子113a,113bに接続され
ている。
【0006】次に、図8に示された従来の円偏波切換形
アンテナの動作を説明する。まず、切換回路119の端
子119b側をオンに、端子119c側をオフにする。
このとき、給電電力は端子119bから出力され、90
゜ハイブリッド回路113の端子113aに入力され
る。この給電電力は90゜ハイブリッド回路113で2
分配されて、放射素子111の各給電点111a,11
1bに供給される。このとき、給電点111aに供給さ
れる電力は、給電点111bに供給される電力に対し
て、位相が90゜進んでいる。このような位相関係をも
つ給電電力が、放射素子111にほぼ直交して入力され
るので、放射素子111からは右旋円偏波が放射される
(ただし、放射方向を紙面裏側から表側とする)。
【0007】同様に、切換回路119の端子119b側
をオフに、端子119c側をオンにすると、放射素子1
11からは左旋円偏波が放射される。このように、切換
回路119の出力を制御することにより、放射素子11
1から放射される円偏波の回転方向を切り換えることが
できる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】放射素子111に給電
された電力は、そのほとんどが主偏波として右旋または
左旋円偏波にて放射される。しかし、給電電力の一部
は、以下に述べる理由により交差偏波(主偏波とは逆旋
の円偏波)として放射される。まず、放射素子111へ
は給電点111a,111bから電力が給電されるが、
放射素子111と、各給電点111a,111bに連な
る伝送線路との不整合により、給電電力の一部が放射素
子111から伝送線路へと反射される。
【0009】例えば、切換回路119の端子119b側
をオンに、端子119c側をオフにした場合、前述した
ように、90゜ハイブリッド回路113の端子113c
からは端子113dよりも90゜位相が進んだ給電電力
が出力される。したがって、放射素子111からの反射
電力の位相も、90゜ハイブリッド回路113の端子1
13c側が端子113d側に対して90゜進んでいる。
このため、90゜ハイブリッド回路113で合成された
反射電力は、90゜ハイブリッド回路113の端子11
3bから切換回路119の端子119cに出力される。
【0010】ところが、いま、切換回路119の端子1
19c側はオフの状態、つまり遮断された状態となって
いる。このため、端子119c側に返された反射電力
は、再び切換回路119により反射されて、90゜ハイ
ブリッド回路113の端子113bに入力される。90
゜ハイブリッド回路113の端子113bから反射電力
が入力されると、端子113c側が端子113d側に対
して90゜位相遅れとなるように入力電力が2分配され
る。このため、90゜ハイブリッド回路113の各端子
113c,113dから出力される反射電力に基づき、
放射素子111から左旋円偏波が再放射される。この反
射電力に基づく左旋円偏波は、給電電力に基づく右旋円
偏波の交差偏波である。このように、図8に示された従
来の円偏波切換形アンテナでは、給電電力に基づく主偏
波のみならず、反射電力に基づく交差偏波も同時に放射
される。その結果、交差偏波識別度が低下してしまうと
いう問題があった。
【0011】本発明はこのような課題を解決するために
なされたものであり、その目的は、円偏波切換形アンテ
ナの交差偏波識別度を向上させることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るために、本発明の円偏波切換アンテナは、2個の給電
点を有しかつ互いに直交する2つの直線偏波を放射する
放射素子と、放射素子の各給電点に接続した移相量が1
80゜の第1、第2の移相器と、入力信号を位相差90
゜で2分岐して第1、第2の移相器に接続され、他の一
端が終端された90゜ハイブリッド回路と、第1、第2
の移相器の移相量を0゜または180゜に切り換えて放
射素子から右旋若しくは左旋円偏波を放射するよう制御
する制御手段とを具備することに特徴づけられる。
【0013】あるいは、本発明の円偏波切換アンテナ
は、2個の給電点を有しかつ互いに直交する2つの直線
偏波を放射する放射素子と、4個の端子を有しかつ第1
の端子に放射素子を励振させるための給電電力が与えら
れる90゜ハイブリッド回路と、この90゜ハイブリッ
ド回路の第2の端子に結合された無反射終端と、一端が
放射素子の一方の給電点に結合されるとともに他端が9
0゜ハイブリッド回路の第3の端子に結合されかつ移相
量が180゜である第1の移相器と、一端が放射素子の
他方の給電点に結合されるとともに他端が90゜ハイブ
リッド回路の第4の端子に結合されかつ移相量が180
゜である第2の移相器と、第1、第2の移相器の移相量
を0゜または180゜に切り換えて放射素子から右旋若
しくは左旋円偏波を放射するよう制御する制御手段とに
より構成されてもよい。
【0014】いずれの場合でも、制御手段は、放射素子
から放射される偏波を、第1、第2の移相器の移相量を
ともに0゜または180゜に切り換えて第1の回転方向
の円偏波を生成し、第1、第2の移相器の移相量をそれ
ぞれ0゜、180゜又は180゜、0゜に切り換えて第
1の回転方向と逆旋の円偏波を生成する。
【0015】これらの円偏波切換形アンテナは、90゜
ハイブリッド回路に縦続に結合されかつ制御手段で移相
量が180゜/2m となるよう制御されるn(nは自然
数、mは1からnまでの異なる自然数)個の第3の移相
器をさらに備えていてもよい。第1および第2の移相器
の一構成例は、スイッチドライン形移相器である。ま
た、第3の移相器の一構成例は、ローデッドライン形移
相器である。
【0016】一方、本発明の円偏波切換フェーズドアレ
ーアンテナは、2個の給電点を有しかつ互いに直交する
2つの直線偏波を放射する放射素子と、放射素子の各給
電点に接続した移相量が180゜の第1、第2の移相器
と、入力信号を位相差90゜で2分岐して第1、第2の
移相器に接続され、他の一端が終端された90゜ハイブ
リッド回路と、第1、第2の移相器の移相量を0゜また
は180゜に切り換えて放射素子から右旋若しくは左旋
円偏波を放射するよう制御する制御手段とを具備し、放
射素子と、第1、第2の移相器と、90゜ハイブリッド
回路と、制御手段とをそれぞれ複数個アレイ状に配列さ
れていることに特徴づけられる。
【0017】あるいは、本発明の円偏波切換フェーズド
アレーアンテナは、2個の給電点を有しかつ互いに直交
する2つの直線偏波を放射する放射素子と、4個の端子
を有しかつ第1の端子に放射素子を励振させるための給
電電力が与えられる90゜ハイブリッド回路と、この9
0゜ハイブリッド回路の第2の端子に結合された無反射
終端と、一端が放射素子の一方の給電点に結合されると
ともに他端が90゜ハイブリッド回路の第3の端子に結
合されかつ移相量が180゜である第1の移相器と、一
端が放射素子の他方の給電点に結合されるとともに他端
が90゜ハイブリッド回路の第4の端子に結合されかつ
移相量が180゜である第2の移相器と、第1、第2の
移相器の移相量を0゜または180゜に切り換えて放射
素子から右旋若しくは左旋円偏波を放射するよう制御す
る制御手段とを含むユニットを複数具備し、各ユニット
をアレイ状に配列して構成されてもよい。
【0018】いずれの場合でも、制御手段は、放射素子
から放射される偏波を、第1、第2の移相器の移相量を
ともに0゜または180゜に切り換えて第1の回転方向
の円偏波を生成し、第1、第2の移相器の移相量をそれ
ぞれ0゜、180゜又は180゜、0゜に切り換えて第
1の回転方向と逆旋の円偏波を生成する。
【0019】これらの円偏波切換フェーズドアレーアン
テナは、90゜ハイブリッド回路に縦続に結合されかつ
制御手段で移相量が180゜/2m となるよう制御され
るn(nは自然数、mは1からnまでの異なる自然数)
個の第3の移相器をさらに備えていてもよい。第1およ
び第2の移相器の一構成例は、スイッチドライン形移相
器である。また、第3の移相器は、ローデッドライン形
移相器である。前述した円偏波切換フェーズドアレーア
ンテナでは、各ユニットは、二次元状に配列されていて
もよい。
【0020】90゜ハイブリッド回路の第3の端子から
出力される給電電力は、第4の端子から出力される給電
電力に対して、位相が90゜進んでいる。このため、第
1および第2の移相器の両方が0゜状態または180゜
状態である場合、放射素子の一方の給電点には他方の給
電点に対して90゜位相が進んだ給電電力が与えられ
る。これに対して、第1および第2の移相器の一方が0
゜状態であり、他方が180゜状態である場合、放射素
子の一方の給電点には他方の給電点に対して90゜位相
が遅れた給電電力が与えられる。したがって、2個の移
相器の動作を制御することにより、円偏波の回転方向を
切り換えることができる。一方、放射素子の各給電点で
反射された反射電力は、90゜ハイブリッド回路で合成
されて、第2の端子から出力される。第2の端子から出
力された反射電力は、無反射終端により吸収される。こ
のため、90゜ハイブリッド回路側に再び返される電力
を低減できる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。なお、以下の説明では、ア
ンテナが信号を送信する場合について述べるが、アンテ
ナが信号を受信する場合でも、可逆の理により動作原理
は本質的に同じであることを予めことわっておく。
【0022】(第1の実施の形態)図1は、本発明によ
る円偏波切換形アンテナの第1の実施の形態の構成を示
すブロック図である。放射素子11は、2個の給電点1
1aおよび11bを有する2点給電形パッチアンテナで
ある。放射素子11から互いに直交する2つの直線偏波
が放射されるように、各給電点11aおよび11bは放
射素子11の中心から約90゜をなす方向に配置されて
いる。
【0023】また、放射素子11は円形をしており、各
給電点11aおよび11bは放射素子11の外周上に配
置されている。ただし、給電点11a,11bは放射素
子11の下面に配置されてもよい。また、放射素子11
の形状は、円形に限らず、正方形等の90゜回転対称形
であればよい。
【0024】90゜ハイブリッド回路13は、4個の端
子13a,13b,13c,13dを有しており、次の
ような機能をもつ。すなわち、第1の端子13aから電
力が入力されると、第3の端子13c側が第4の端子1
3d側に対して90゜位相進みとなるように入力電力を
二等分して、同振幅の電力を端子13c,13dのそれ
ぞれから出力する。
【0025】逆に、端子13c,13dのそれぞれから
電力が入力される場合、端子13c側の入力電力が端子
13d側の入力電力に対して位相が90゜進んでいる
と、90゜ハイブリッド回路13はこれらの入力電力を
合成して、第4の端子13bから出力する。これに対し
て、端子13c側の入力電力が端子13d側の入力電力
に対して位相が90゜遅れていると、90゜ハイブリッ
ド回路13はこれらの入力電力を合成して、端子13a
から出力する。このような機能を有する90゜ハイブリ
ッド回路13には、例えばブランチライン形ハイブリッ
ド回路および3dB結合線路形方向性結合器等がある。
また、ラットレースリング回路の入出力端子に適切な線
路長の伝送線路を付加することにより、同等の機能を有
する90゜ハイブリッド回路13を構成することも可能
である。
【0026】90゜ハイブリッド回路13の端子13a
には、放射素子11を励振させるための給電電力が与え
られる。また、90゜ハイブリッド回路13の端子13
bには、無反射終端14が結合されている。この無反射
終端14には、90゜ハイブリッド回路13の端子13
bと同じ特性インピーダンスに整合した膜抵抗を蒸着し
たものが用いられる。この膜抵抗は、例えばTa、Ni
Cr、Tiにより形成される。なお、ハンダ付けやコネ
クタ接続等により外付けされた無反射終端器を用いても
よい。
【0027】放射素子11の給電点11aと90゜ハイ
ブリッド回路13の端子13cとの間には、移相量が1
80゜である移相回路(第1の移相器)12aが結合さ
れている。また、放射素子11の給電点11bと90゜
ハイブリッド回路13の端子13dとの間には、移相量
が180゜である移相回路(第2の移相器)12bが結
合されている。
【0028】移相回路12aには、後述する制御回路
(図5参照)から第1の制御信号s21が与えられる。
同じく移相回路12bには、第2の制御信号s22が与
えられる。各移相回路12a,12bはそれぞれ、制御
信号s21,s22により状態が制御される。すなわ
ち、移相回路12a,12bに与えられる制御信号s2
1,s22が「オフ(例えば、論理レベル「L」)」で
あるか「オン(例えば、論理レベル「H」)」であるか
により、給電電力が移相回路12a,12bを通過した
ときの位相が180゜変化する。ここでは、制御信号s
21,s22が「オフ」であるときの移相回路12a,
12bの状態を0゜状態といい、制御信号s21,s2
2が「オン」であるときの移相回路12a,12bの状
態を180゜状態という。
【0029】次に、図1に示された円偏波切換形アンテ
ナの動作を説明する。90゜ハイブリッド回路13の端
子13aから入力された給電電力は、端子13c,13
dに同振幅で二分配される。ただし、端子13cから出
力される給電電力は、端子13dから出力される給電電
力に対して、位相が90゜進んでいる。90゜ハイブリ
ッド回路13で二分配された給電電力は、それぞれ移相
回路12a,12bを経て、放射素子11に入力され
る。このとき、放射素子11から放射される偏波は、移
相回路12a,12bそれぞれの状態の組合わせによ
り、以下のように分類される。
【0030】 まず、移相回路12aおよび12bが
ともに0゜状態の場合である。このとき、給電点11a
に入力される給電電力は、給電点11bに入力される給
電電力と比べて、位相が90゜進んでいる。放射素子1
1上には、給電点11aから中心に向かって電流Iaが
流れる。同じく、給電点11bから中心に向かって電流
Ibが流れる。各電流Ia,Ibの流れる方向は、ほぼ
直交している。また、電流Iaの位相は電流Ibよりも
90゜進んでいる。このため、放射素子11からは右旋
円偏波が放射される(ただし、放射方向を紙面裏側から
表側とする。以下、同じ)。このときの放射位相を右旋
円偏波の基準位相として0゜と決める。
【0031】 次に、移相回路12aおよび12bが
ともに180゜状態の場合である。ことのき、給電点1
1aに入力される給電電力は、給電点11bに入力され
る給電電力と比べて、やはり位相が90゜進んでいる。
したがって、この場合も放射素子11からは右旋円偏波
が放射される。ただし、放射位相は前記の基準位相に
対して180゜シフトしている。
【0032】 次いで、移相回路12aが180゜状
態で、移相回路12bが0゜状態の場合である。このと
き、給電点11aに入力される給電電力は、給電点11
bに入力される給電電力と比べて、位相が90゜遅れる
ことになる。このため、放射素子11からは左旋円偏波
が放射される。このときの放射位相を左旋円偏波の基準
位相として0゜と決める。
【0033】 最後に、移相回路12aが0゜状態
で、移相回路12bが180゜状態の場合である。こと
のき、給電点11aに入力される給電電力は、給電点1
1bに入力される給電電力と比べて、やはり位相が90
゜遅れることになる。したがって、放射素子11からは
左旋円偏波が放射される。ただし、放射位相は前記の
基準位相に対して180゜シフトしている。ここで示し
た移相回路12a,12bの状態と、放射素子11から
放射される円偏波の状態との関係を表1に示す。
【0034】
【0035】このように、2つの180゜移相回路12
a,12bの動作を制御すれば、その移相量の組合わせ
により、放射素子11の放射を0゜右旋円偏波、180
゜右旋円偏波、0゜左旋円偏波、180゜左旋円偏波の
それぞれに切り換えることができる。このように、移相
回路12a,12bと90゜ハイブリッド回路13とに
より、円偏波切換機能と180゜移相回路の機能とを併
せて実現できる。
【0036】なお、図1に示した形態では、180゜移
相回路12a,12bがともに0゜状態または180゜
状態のとき右旋円偏波(第1の回転方向の円偏波)とな
り、どちらか一方のみが0゜状態で他方が180゜状態
のときは左旋円偏波(第1の回転方向と逆旋の円偏波)
であったが、無反射終端14の挿入位置を変えれば18
0゜移相回路12a,12bの状態と偏波の関係は変え
られる。すなわち、無反射終端14を90゜ハイブリッ
ド回路13の端子13aに接続し、電力を端子13bか
ら入力すれば、180゜移相回路12a,12bがとも
に0゜状態または180゜状態のとき左旋円偏波(第1
の回転方向の円偏波)となり、どちらか一方のみが0゜
状態で他方が180゜状態のときは右旋円偏波(第1の
回転方向と逆旋の円偏波)となる。
【0037】放射素子11に給電された電力は、そのほ
とんどが右旋または左旋円偏波として放射される。しか
し、放射素子11と、各給電点11a,11bに連なる
伝送線路との不整合により、給電電力の一部は放射素子
11から伝送線路へと反射される。ここで、給電点11
aで反射された電力を第1の反射電力といい、給電点1
1bで反射された電力を第2の反射電力という。図1に
示された円偏波切換形アンテナにおける第1,第2の反
射電力のふるまいについて、移相回路12a,12bが
ともに0゜状態または180゜状態の場合を例にとって
説明する。
【0038】前述したように、90゜ハイブリッド回路
13の端子13cから出力される給電電力は、端子13
dから出力される給電電力よりも、位相が90゜進んで
いる。したがって、第1の反射電力の位相は第2の反射
電力の位相よりも90゜進んでいる。このため、第1お
よび第2の反射電力が合成された反射電力は、90゜ハ
イブリッド回路13の端子13bから出力される。この
端子13bから出力された反射電力は、そのほとんどが
無反射終端14により吸収される。このため、再び端子
13bに返される電力は極めて小さい。したがって、第
1および第2の反射電力が交差偏波成分となって再放射
されることを抑制できる。このため、図1に示された円
偏波切換形アンテナでは、図8に示された従来の円偏波
切換形アンテナよりも、高い交差偏波識別度を得られ
る。
【0039】このような特性をもつ円偏波切換形アンテ
ナは、例えば直交両円偏波を切り換えながら使用するマ
イクロ波通信、衛星通信および円偏波を用いたレーダ装
置等に使用できる。なお、図1のブロック図において
は、放射素子11と移相回路12a,12b、90゜ハ
イブリッド回路13、無反射終端14がすべて平面上に
描かれているが、実際に製作する際にこれらを同一平面
上に形成する必要はなく、これらを別の層に形成して積
層し、層間を結合スロットまたはスルーホール、給電ピ
ン等により接続しても本発明は有効である。例えば、放
射素子11が形成された層と移相回路12a,12b、
90゜ハイブリッド回路13および無反射終端14が形
成された層を積層し、前述の結合手段すなわち結合スロ
ットまたはスルーホール、給電ピン等により層間を接続
しても本発明は有効である。また、放射素子11として
はパッチアンテナに限らず、ダイポールアンテナ、スロ
ットアンテナを用いてもよい。
【0040】次に、図1に示された円偏波切換形アンテ
ナの効果を、具体的数値を用いて説明する。説明の前提
として、放射素子単体の交差偏波識別度を30dB、そ
の反射係数を−20dB(VSWR1.22)とし、図
1における無反射終端14の反射係数を−20dB(V
SWR1.22)とする。なお簡単のため、以下では、
伝送線路および移相回路、90゜ハイブリッド回路、放
射素子等のデバイスはすべて無損失であり、90゜ハイ
ブリッド回路は理想的な反射特性、通過位相特性、アイ
ソレーション特性を有しているという仮定で説明を進め
る。
【0041】図1に示された円偏波切換形アンテナと対
比するために、まず図8に示された従来の円偏波切換形
アンテナの逆旋円偏波放射電力について図2を参照しな
がら説明する。図2(a)は90゜ハイブリッド回路1
13の端子113aへの給電電力入力から、端子113
bからの反射電力出力までの電力の流れを示している。
また、図2(b)は90゜ハイブリッド回路113の端
子113bへの再入力から、放射素子111による再放
射までの電力の流れを示している。
【0042】切換回路119の端子119aから入力さ
れる給電電力を0dB(基準)と置く。この給電電力は
切換回路119の端子111bを経て、90゜ハイブリ
ッド113により−3dBづつに分配され、放射素子1
11の各給電点111a,111bに供給される。そし
て、放射素子111上で合成されることにより、放射素
子111から約0dB(正確には放射素子111内の熱
損失および反射損失等により、0dBよりやや低い)の
主円偏波が放射される。また同時に、放射素子111自
体の特性により、−30dB相当の逆旋円偏波(交差偏
波)が発生する。
【0043】一方、放射素子111と伝送線路との不整
合により給電点111a、111bのそれぞれにおいて
−23dBの反射電力が発生する。これらの反射電力は
90゜ハイブリッド回路113により合成されて、−2
0dBの電力となって端子113bから切換回路119
の端子119cへと出力される。ところが、切換回路1
19の端子119cはオフの状態、つまり遮断された状
態となっている。このため、−20dBの電力は全反射
されて、そのまま90゜ハイブリッド回路113の端子
113bへと再入力され、放射素子111の各給電点1
11a,111bに再供給される。その結果、放射素子
111と伝送線路の不整合に基づく逆旋円偏波(交差偏
波)の放射電力は−20dBとなる。
【0044】したがって、従来の円偏波切換形アンテナ
による総合的な逆旋円偏波放射電力は、放射素子111
単体の性能に基づく放射電力(−30dB)と、放射素
子111と伝送線路の不整合に基づく放射電力(−20
dB)の和となり、約−19.5dB(正確には両者の
位相関係により総合的な逆旋円偏波放射電力は増減す
る)となる。
【0045】次いで、図1に示された円偏波切換形アン
テナの逆旋円偏波放射電力について図3を参照しながら
説明する。図3(a)は90゜ハイブリッド回路13の
端子13aへの給電電力入力から、端子13bからの反
射電力出力までの電力の流れを示している。また、図3
(b)は90゜ハイブリッド回路13の端子13bへの
再入力から、放射素子11による再放射までの電力の流
れを示している。
【0046】ここでも90゜ハイブリッド回路13の端
子13aから入力される給電電力を0dB(基準)と置
く。この給電電力は90゜ハイブリッド13により−3
dBづつに分配され、180゜移相回路12a,12b
を経て、放射素子11の各給電点11a,11bに供給
される。そして、従来の円偏波切換形アンテナと同様
に、放射素子11から約0dBの主円偏波が放射される
とともに、−30dB相当の逆旋円偏波(交差偏波)が
発生する。
【0047】一方、放射素子11と伝送線路との不整合
により給電点11a、11bのそれぞれにおいて−23
dBの反射電力が発生する。これらの反射電力は90゜
ハイブリッド回路13により合成されて、−20dBの
電力となって端子13bから無反射終端14へと出力さ
れる。図1に示された円偏波切換形アンテナでは、この
−20dBの電力の多くが無反射終端14により吸収さ
れ、−20−20=−40dBの電力のみが90゜ハイ
ブリッド回路13の端子13bへと再入力され、放射素
子11の各給電点11a,11bに再供給される。その
結果、放射素子11と伝送線路の不整合に基づく逆旋円
偏波(交差偏波)の放射電力は−40dBとなる。
【0048】したがって、図1に示された円偏波切換形
アンテナによる総合的な逆旋円偏波放射電力は、放射素
子11単体の性能に基づく放射電力(−30dB)と、
放射素子11と伝送線路の不整合に基づく放射電力(−
40dB)の和となり、約−29.5dB(これも正確
には両者の位相関係により総合的な逆旋円偏波放射電力
は増減する)となる。このように、図1に示された円偏
波切換形アンテナを用いることにより逆旋円偏波放射電
力を低減できるので、従来よりも優れた交差偏波識別度
を得られることがわかる。
【0049】(第2の実施の形態)図4は、本発明によ
る円偏波切換形アンテナの第2の実施の形態の構成を示
すブロック図である。図4に示された円偏波切換形アン
テナは、図1に示された円偏波切換形アンテナの90゜
ハイブリッド回路13の端子13aに、3個の移相回路
(第3の移相器)16a,16b,16cが縦続に結合
されたものである。
【0050】各移相回路16a〜16cの移相量はそれ
ぞれ90゜、45゜、22.5゜である。各移相回路1
6a〜16cにも、各移相回路12a,12bと同様
に、後述する制御回路(図5参照)から第3の制御信号
s23,s24,s25がそれぞれ与えられる。そし
て、各移相回路16a〜16cはそれぞれ、制御信号s
23〜s25により状態が制御される。図4において、
放射素子11を除く、移相回路12a,12b,16a
〜16cと、90゜ハイブリッド回路13と、無反射終
端14とにより、偏波切換移相器17が構成される。
【0051】前述したように、移相回路12a,12b
と90゜ハイブリッド回路13とにより、円偏波切換機
能とともに、180゜移相回路の機能をも併せて実現で
きる。したがって、図4に示された円偏波切換形アンテ
ナは、4ビットのディジタル移相器を内包しているとい
える。このため、22.5゜ステップの任意の位相をも
った右旋/左旋円偏波を放射することができる。
【0052】なお、90゜ハイブリッド回路13の端子
13aに結合される移相回路16a〜16cの数は、3
個に限定されない。すなわち、n(nは自然数)個の移
相回路が結合されてもよい。この場合、90゜ハイブリ
ッド回路13の端子13aに結合される各移相回路の移
相量は180゜/2m に設定される。ここで、mは1か
らnまでの異なる自然数である。例えば、n=1のと
き、m=1であり、移相回路の移相量は90゜に設定さ
れる。また、n=4のとき、m=1,2,3,4であ
り、各移相回路の移相量はそれぞれ90゜,45゜,2
2.5゜,11.25゜に設定される。このように各移
相回路の移相量を設定すると、円偏波切換形アンテナは
n+1ビットのディジタル移相器を内包することにな
る。したがって、放射位相を360゜/2n+1 ステップ
で制御できるようになる。
【0053】(第3の実施の形態)次に、図4に示され
た円偏波切換形アンテナを用いて、フェーズドアレーア
ンテナを構成した形態について説明する。図5は、本発
明による円偏波切換形フェーズドアレーアンテナの全体
構成を示すブロック図である。図5に示されたフェーズ
ドアレーアンテナは、M(Mは2以上の整数)個のアン
テナユニット10を有している。各アンテナユニット1
0は、図4に示された円偏波切換形アンテナにより構成
されている。
【0054】各アンテナユニット10は分配合成器30
に結合されている。この分配合成器30には、各アンテ
ナユニット10の放射素子11を励振させるための給電
電力が与えられている。分配合成器30は、入力された
給電電力を各アンテナユニット10に分配して、各アン
テナユニット10の偏波切換移相器17に出力するもの
である。
【0055】また、各アンテナユニット10の偏波切換
移相器17は、制御回路(制御手段)20の出力側に接
続されている。制御回路20は各アンテナユニット10
の各移相回路12a,12b,16a〜16cに対し
て、前述した制御信号s21〜s25を与えるものであ
る。制御信号s21〜s25を合わせて、制御信号s2
という。この制御回路20はトランジスタ回路により形
成される。これらM個のアンテナユニット10と制御回
路20と分配合成器30とにより、アンテナ部1が構成
される。さらに、制御回路20はアンテナ部1を制御す
る制御装置2に接続されている。
【0056】この制御装置2には円偏波の回転方向が設
定されている。この設定は切り換え可能である。また、
制御装置2には、各アンテナユニット10の放射素子1
1の位置と、使用周波数とが予め設定されている。この
位置と周波数とに基づいて、放射ビームを所望の方向に
向けるのに最適な移相量を、M個のアンテナユニット1
0毎にそれぞれ計算する。そして、その計算結果に偏波
方向を加味し、さらに設定切換のタイミングも含めた制
御データs1を、制御回路20に出力する。
【0057】制御回路20は、データ分配回路、データ
ラッチ回路等の論理回路と、必要に応じて電流源または
電圧源とにより構成され、制御装置2と各アンテナユニ
ット10に含まれる各移相回路12a,12b,16a
〜16cの入力側に接続されている。制御回路20は、
制御装置2から入力された制御データs1に基づいた設
定値および切換タイミングにより、各移相回路12a,
12b,16a〜16cを駆動するに十分な電流もしく
は電圧を有する制御信号s2を分配・供給する。
【0058】前述した制御信号s2が「オン」であるか
「オフ」であるかにより、各移相回路12a,12b,
16a〜16cの状態が変化する。そして、各移相回路
12a,12b,16a〜16cがいずれの状態である
かにより、アンテナユニット10の偏波方向と移相量が
決定される。一方、分配合成器30は、入力された給電
電力を分配して、各アンテナユニット10に出力する。
各アンテナユニット10は、前述した設定に基づいた放
射を行ない、所望の方向に放射ビームが形成される。
【0059】前述したように、図4に示された円偏波切
換形アンテナは優れた交差偏波識別度を有しているの
で、この円偏波切換形アンテナを用いてフェーズドアレ
ーアンテナを構成することにより、円偏波の回転方向を
切り換えることができ、しかも交差偏波識別度が高いフ
ェーズドアレーアンテナを実現できる。ここでは図4に
示された円偏波切換形アンテナを用いて、フェーズドア
レーアンテナを構成した場合について説明した。しか
し、図1に示された円偏波切換形アンテナを用いてフェ
ーズドアレーアンテナを構成しても同様の効果が得られ
ることは言うまでもない。
【0060】このような特性をもつ円偏波切換形フェー
ズドアレーアンテナは、例えば直交両円偏波を切り換え
ながら使用するマイクロ波通信、衛星通信および円偏波
を用いたレーダ装置等に使用できる。
【0061】次に、図5に示された円偏波切換形フェー
ズドアレーアンテナのアンテナ部1の構造について説明
する。図6は、アンテナ部1の構造を示す分解図であ
る。アンテナ部1は、図6に示されるように多層構造を
有している。すなわち、無給電素子層41、第1の誘電
体層42、アンテナユニット層43、第2の誘電体層4
4、給電用スロット・接地層(以下、給電用スロット層
と略記する)45、第3の誘電体層46、分配合成層4
7の各層が、この順に密着形成されている。以上の各層
41〜47はプロセス中のフォトリソグラフィ技術、エ
ッチング技術、印刷技術等により形成され、積層または
接着により多層化される。
【0062】無給電素子層41には無給電素子18が形
成されている。図4には無給電素子18は図示されてい
ない。しかし、無給電素子18を用いることにより、ア
ンテナの帯域を広げることができる。無給電素子18は
誘電体層42を介して、アンテナユニット層43のアン
テナユニット10(特に、放射素子11)と電磁結合さ
れている。誘電体層42には比誘電率が1〜10程度の
誘電体、例えばプリント基板やガラス基板、セラミック
基板、発泡材等が用いられる。また、誘電体層42はス
ペーサ等により支持された空間(空気層)であってもよ
い。
【0063】アンテナユニット層43には、図4に示さ
れたアンテナユニット10が形成されている(なお、図
6に示された記号は、アンテナユニット10、すなわち
放射素子11と偏波切換移相器17とを合わせたものを
意味する)。誘電体層44には比誘電率が3〜12程度
の誘電体、例えばプリント基板やガラス基板、セラミッ
ク基板等が用いられる。また、Si、GaAs等の半導
体基板を用いてもよい。
【0064】給電用スロット層45には、接地導体板3
1と給電用スロット32とが形成されている。誘電体層
46には、誘電体層44と同様の材料が使用される。分
配合成層47には図5に示された分配合成器30が形成
されている。分配合成器30は給電用スロット層45の
給電用スロット32を介して、アンテナユニット層43
のアンテナユニット10と電磁結合されている。
【0065】なお、図6では簡単のため各層41〜47
を個々に分解して説明したが、誘電体層42、44、4
6に隣接する層、例えば、無給電素子層41、結合層4
5などは前記の誘電体層の片面もしくは両面にパターン
形成することによって実現できる。また、上記誘電体層
は必ずしも単一材料で形成されている必要はなく、複数
の材料が積層された構成であってもよい。
【0066】各層に形成された無給電素子18、アンテ
ナユニット10、制御回路20に含まれるデータラッチ
回路および給電用スロット32は、二次元状に三角配列
されている。このようにアンテナユニット10等を二次
元に配列することにより、二次元のビーム方向電子走査
が可能となる。しかし、一次元配列のフェーズドアレー
アンテナでも本発明は有効であり、また三角配列以外の
配列、例えば正方格子配列であっても、本発明は有効で
ある。
【0067】また、図6で示された積層構成および層間
結合手段は一例であり、他の構成であっても本発明は有
効である。例えば、図6では分配合成器30とアンテナ
ユニット10とが給電用スロット32を介して結合され
ているが、分配合成器30とアンテナユニット10とが
給電ピン等の他の給電用結合手段で接続されていてもよ
いし、分配合成器30とアンテナユニット10とを同一
層に形成してもよい。
【0068】また、分配合成器30は図6に示されるよ
うなストリップ線路の分岐回路である必要はなく、例え
ばラジアル導波路などの他の形態であってもよい。さら
に、図6ではアンテナユニット層43において放射素子
11と偏波切換移相器17が同一層に形成されている
が、放射素子11と偏波切換移相器17をそれぞれ別の
層に形成して積層し、両者を給電用スロットまたは給電
ピン等の給電用結合手段で接続してもよい。
【0069】次に、図6に示されたアンテナユニット層
43について更に説明する。図7は、アンテナユニット
層43に形成された1個のアンテナユニット10の配置
を示す平面図である。図7に示された90゜ハイブリッ
ド回路13は、ブランチライン形ハイブリッド回路であ
る。ブランチライン形ハイブリッド回路は略正方形のリ
ング状をしている。給電電力の波長がλであるとき、ブ
ランチライン形ハイブリッド回路の一辺の長さは約λ/
4である。ブランチライン形ハイブリッド回路の4つの
角部がそれぞれ端子13a〜13dとなる。
【0070】放射素子11の給電点11aと90゜ハイ
ブリッド回路13の端子13cとの間には、ギャップ
(寸断箇所)を含むストリップライン55aが形成され
ている。また、放射素子11の給電点11bと90゜ハ
イブリッド回路13の端子13dとの間には、ギャップ
を含むストリップライン55bが形成されている。さら
に、90゜ハイブリッド回路13の端子13aから、図
6に示された給電用スロット32に対応するガラス基板
50上の位置まで、ストリップライン55cが形成され
ている。これらのストリップライン55a〜55cには
マイクロストリップ線路、トリプレート線路、コプレー
ナ線路、スロット線路等の分布定数線路が使用される。
【0071】移相回路12a,12bはスイッチドライ
ン形移相器である。すなわち、ストリップライン55
a,55bのそれぞれ両側に長さの異なるストリップ線
路51a,51bが配置され、ストリップライン55
a,55bとストリップ線路51aとの間には2個のマ
イクロ波スイッチ52aが、ストリップライン55a,
55bとストリップ線路51bと間には2個のマイクロ
波スイッチ52bが配置されている。これらのマイクロ
波スイッチ52a,52bを「オン」または「オフ」に
切り換え、ストリップ線路51a,51bのいずれかを
信号経路として選択することにより、移相回路12a,
12bの通過位相を制御することができる。
【0072】一方、移相回路16a〜16cはローデッ
ドライン形移相器である。すなわち、2本のストリップ
線路51cが約λ/4離れて、ストリップライン55c
の途中に接続されている。また、2個のマイクロ波スイ
ッチ52cが各ストリップ線路51cと先端開放された
別のストリップ線路51dとを接続するように配置され
ている。両方のマイクロ波スイッチ52cが共に「オ
ン」または「オフ」となるように切り換えて、移相回路
16a〜16cのサセプタンスを変化させることによ
り、通過位相を変化させることができる。
【0073】なお、ストリップ線路51a〜51dに
は、例えばマイクロストリップ線路、トリプレート線
路、コプレーナ線路、スロット線路等の分布定数回路が
使用される。また、マイクロ波スイッチ52a〜52c
には、例えばマイクロマシンスイッチ、PINダイオー
ドスイッチ、HEMTスイッチ等が使用される。
【0074】一般に、移相量が大きい場合にはスイッチ
ドライン形の方が良い電気特性が得られる。また、移相
量が小さい場合にはローデッドライン形の方が良い電気
特性が得られる。このため、ここでは180゜の移相回
路12a,12bにはスイッチドライン形を用いた。ま
た、90゜,45゜,22.5゜の各移相回路16a〜
16cにはローデッドライン形を用いた。しかし、すべ
ての移相回路12a,12b,16a〜16cにスイッ
チドライン形を用いることも可能である。また、移相回
路12a,12b,16a〜16cに反射形等、ローデ
ッドライン形、スイッチドライン形以外の移相回路を使
用してもよい。
【0075】各移相回路12a,12b,16a〜16
cに含まれるマイクロ波スイッチ52a〜52cは、制
御線路21を介し、制御回路20に接続されている。移
相回路12aに含まれる4個のマイクロ波スイッチ52
a,52bは、制御回路20が出力する制御信号s21
によって動作し、前述の通り通過位相を制御することが
できる。移相回路12bについても同様である。また、
移相回路16aに含まれる2個のマイクロ波スイッチ5
2cは、制御信号s23によって同時に動作し、前述の
通り通過位相を変化させることができる。移相回路16
b,16cについても同様である。こうして各移相回路
12a,12b,16a〜16cの通過位相を変えるこ
とにより、放射素子11への給電位相を変化させること
ができる。
【0076】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の円偏波切
換形アンテナでは、放射素子の2個の給電点に移相量が
180゜である第1、第2の移相器をそれぞれ結合さ
せ、これら第1、第2の移相器に一端が終端された90
゜ハイブリッド回路を結合させ、制御手段で第1、第2
の移相器の移相量を0゜または180゜に切り換えるこ
とにより、放射素子から右旋もしくは左旋円偏波を放射
させる。このとき、放射素子の各給電点で反射された反
射電力は終端で吸収されるので、反射電力に基づく交差
偏波の放射は抑制される。したがって、本発明により円
偏波切換形アンテナの交差偏波識別度を向上できる。ま
た、90゜ハイブリッド回路に移相量が180゜/2m
であるn個の第3の移相器を縦続に結合させる。上記の
円偏波切換形アンテナは180゜移相器の機能を併有し
ているので、これにより放射位相を(360/2n+1
゜ステップで制御できる。
【0077】また、上記の円偏波切換形アンテナを1ユ
ニットとして、フェーズドアレーアンテナを構成する。
これにより、交差偏波識別度が高い円偏波切換形フェー
ズドアレーアンテナを実現できる。ここで、各ユニット
を二次元状に配列することにより、二次元のビーム方向
電子走査を高い交差偏波識別度で実現できる。
【0078】また、第1、第2の移相器として、スイッ
チドライン形移相器を用いる。これにより、第1、第2
の移相器の電気特性を良好にできる。また、第3の移相
器として、ローデッドライン形移相器を用いる。これに
より、第3の移相器の電気特性を良好にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による円偏波切換形アンテナの第1の
実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図2】 図8に示された円偏波切換形アンテナの逆旋
円偏波放射電力の説明図である。
【図3】 図1に示された円偏波切換形アンテナの逆旋
円偏波放射電力の説明図である。
【図4】 本発明による円偏波切換形アンテナの第2の
実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図5】 本発明による円偏波切換形フェーズドアレー
アンテナの全体構成を示すブロック図である。
【図6】 アンテナ部の構造を示す分解図である。
【図7】 アンテナユニット層に形成された1個のアン
テナユニットの配置を示す平面図である。
【図8】 従来の円偏波切換形アンテナの構成を示すブ
ロック図である。
【符号の説明】
1…アンテナ部、2…制御装置、10…アンテナユニッ
ト、11…放射素子、11a,11b…給電点、12
a,12b,16a〜16c…移相回路、13…90゜
ハイブリッド回路、13a〜13d…端子、14…無反
射終端、17…偏波切換移相器、18…無給電素子、2
0…制御回路、21…制御線路、30…分配合成器、3
1…接地導体板、32…給電用スロット、41…無給電
素子層、42,44,46…誘電体層、43…アンテナ
ユニット層、45…給電用スロット層、47…分配合成
層、50…ガラス基板、51a〜51d…ストリップ線
路、52a〜52c…マイクロ波スイッチ、55a〜5
5c…ストリップライン、a,Ib…電流、s1…制御
データ、s2,s21〜s25…制御信号。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2個の給電点を有しかつ互いに直交する
    2つの直線偏波を放射する放射素子と、 前記放射素子の各給電点に接続した移相量が180゜の
    第1、第2の移相器と、 入力信号を位相差90゜で2分岐して前記第1、第2の
    移相器に接続され、他の一端が終端された90゜ハイブ
    リッド回路と、 前記第1、第2の移相器の移相量を0゜または180゜
    に切り換えて前記放射素子から右旋若しくは左旋円偏波
    を放射するよう制御する制御手段とを具備することを特
    徴とする円偏波切換形アンテナ。
  2. 【請求項2】 2個の給電点を有しかつ互いに直交する
    2つの直線偏波を放射する放射素子と、 4個の端子を有しかつ第1の前記端子に前記放射素子を
    励振させるための給電電力が与えられる90゜ハイブリ
    ッド回路と、 この90゜ハイブリッド回路の第2の前記端子に結合さ
    れた無反射終端と、 一端が前記放射素子の一方の給電点に結合されるととも
    に他端が前記90゜ハイブリッド回路の第3の前記端子
    に結合されかつ移相量が180゜である第1の移相器
    と、 一端が前記放射素子の他方の給電点に結合されるととも
    に他端が前記90゜ハイブリッド回路の第4の前記端子
    に結合されかつ移相量が180゜である第2の移相器
    と、 前記第1、第2の移相器の移相量を0゜または180゜
    に切り換えて前記放射素子から右旋若しくは左旋円偏波
    を放射するよう制御する制御手段とを具備することを特
    徴とする円偏波切換形アンテナ。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、 前記90゜ハイブリッド回路に縦続に結合されかつ前記
    制御手段で移相量が180゜/2m となるよう制御され
    るn(nは自然数、mは1からnまでの異なる自然数)
    個の第3の移相器をさらに備えたことを特徴とする円偏
    波切換形アンテナ。
  4. 【請求項4】 請求項1または2において、 前記制御手段は、前記放射素子から放射される偏波を、
    前記第1、第2の移相器の移相量をともに0゜または1
    80゜に切り換えて第1の回転方向の円偏波を生成し、
    前記第1、第2の移相器の移相量をそれぞれ0゜、18
    0゜又は180゜、0゜に切り換えて前記第1の回転方
    向と逆旋の円偏波を生成することを特徴とする円偏波切
    換形アンテナ。
  5. 【請求項5】 請求項1または2において、 前記第1および第2の移相器は、スイッチドライン形移
    相器であることを特徴とする円偏波切換形アンテナ。
  6. 【請求項6】 請求項3において、 前記第3の移相器は、ローデッドライン形移相器である
    ことを特徴とする円偏波切換形アンテナ。
  7. 【請求項7】 2個の給電点を有しかつ互いに直交する
    2つの直線偏波を放射する放射素子と、 前記放射素子の各給電点に接続した移相量が180゜の
    第1、第2の移相器と、 入力信号を位相差90゜で2分岐して前記第1、第2の
    移相器に接続され、他の一端が終端された90゜ハイブ
    リッド回路と、 前記第1、第2の移相器の移相量を0゜または180゜
    に切り換えて前記放射素子から右旋若しくは左旋円偏波
    を放射するよう制御する制御手段とを具備し、 前記放射素子と、第1、第2の移相器と、90゜ハイブ
    リッド回路と、制御手段とをそれぞれ複数個アレイ状に
    配列されていることを特徴とする円偏波切換形フェーズ
    ドアレーアンテナ。
  8. 【請求項8】 2個の給電点を有しかつ互いに直交する
    2つの直線偏波を放射する放射素子と、 4個の端子を有しかつ第1の前記端子に前記放射素子を
    励振させるための給電電力が与えられる90゜ハイブリ
    ッド回路と、 この90゜ハイブリッド回路の第2の前記端子に結合さ
    れた無反射終端と、 一端が前記放射素子の一方の給電点に結合されるととも
    に他端が前記90゜ハイブリッド回路の第3の前記端子
    に結合されかつ移相量が180゜である第1の移相器
    と、 一端が前記放射素子の他方の給電点に結合されるととも
    に他端が前記90゜ハイブリッド回路の第4の前記端子
    に結合されかつ移相量が180゜である第2の移相器
    と、 前記第1、第2の移相器の移相量を0゜または180゜
    に切り換えて前記放射素子から右旋若しくは左旋円偏波
    を放射するよう制御する制御手段とを含むユニットを複
    数具備し、 前記各ユニットをアレイ状に配列されていることを特徴
    とする円偏波切換形フェーズドアレーアンテナ。
  9. 【請求項9】 請求項7または8において、 前記90゜ハイブリッド回路に縦続に結合されかつ前記
    制御手段で移相量が180゜/2m となるよう制御され
    るn(nは自然数、mは1からnまでの異なる自然数)
    個の第3の移相器をさらに備えたことを特徴とする円偏
    波切換形フェーズドアレーアンテナ。
  10. 【請求項10】 請求項7または8において、 前記制御手段は、前記放射素子から放射される偏波を、
    前記第1、第2の移相器の移相量をともに0゜または1
    80゜に切り換えて第1の回転方向の円偏波を生成し、
    前記第1、第2の移相器の移相量をそれぞれ0゜、18
    0゜又は180゜、0゜に切り換えて第1の回転方向と
    逆旋の円偏波を生成することを特徴とする円偏波切換形
    フェーズドアレーアンテナ。
  11. 【請求項11】 請求項7または8において、 前記第1および第2の移相器は、スイッチドライン形移
    相器であることを特徴とする円偏波切換形フェーズドア
    レーアンテナ。
  12. 【請求項12】 請求項9において、 前記第3の移相器は、ローデッドライン形移相器である
    ことを特徴とする円偏波切換形フェーズドアレーアンテ
    ナ。
  13. 【請求項13】 請求項8において、 前記各ユニットは、二次元状に配列されていることを特
    徴とする円偏波切換形フェーズドアレーアンテナ。
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