JP2000223904A - 誘電体フィルタ及び誘電体フィルタの反射特性調整方法 - Google Patents
誘電体フィルタ及び誘電体フィルタの反射特性調整方法Info
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- JP2000223904A JP2000223904A JP11026503A JP2650399A JP2000223904A JP 2000223904 A JP2000223904 A JP 2000223904A JP 11026503 A JP11026503 A JP 11026503A JP 2650399 A JP2650399 A JP 2650399A JP 2000223904 A JP2000223904 A JP 2000223904A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 反射特性が良好な誘電体フィルタを提供す
る。 【解決手段】 誘電体磁器ブロック２に、貫通孔４の内
周面に内導体５を被覆することにより構成される共振器
３ａ，３ｂ，３ｃを並設し、開放端面を除く所要外周面
に外導体７を被覆し、さらに、誘電体磁器ブロックの一
側面に、両外側の共振器３ａ，３ｃに、開放端寄り位置
で対向する入出力パッド９，９を外導体７に対して絶縁
して区画形成した誘電体フィルタ１において、各共振器
３ａ，３ｂ，３ｃが入出力パッド９，９の在る側面に沿
って一方向に整列し、かつ該整列方向の中心線ｌが、誘
電体磁器ブロック平面の中心線Ｌから、該側面側へ偏位
するように、各共振器３ａ，３ｂ，３ｃを配設した。
る。 【解決手段】 誘電体磁器ブロック２に、貫通孔４の内
周面に内導体５を被覆することにより構成される共振器
３ａ，３ｂ，３ｃを並設し、開放端面を除く所要外周面
に外導体７を被覆し、さらに、誘電体磁器ブロックの一
側面に、両外側の共振器３ａ，３ｃに、開放端寄り位置
で対向する入出力パッド９，９を外導体７に対して絶縁
して区画形成した誘電体フィルタ１において、各共振器
３ａ，３ｂ，３ｃが入出力パッド９，９の在る側面に沿
って一方向に整列し、かつ該整列方向の中心線ｌが、誘
電体磁器ブロック平面の中心線Ｌから、該側面側へ偏位
するように、各共振器３ａ，３ｂ，３ｃを配設した。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、共振器を複数並設
してなる誘電体フィルタ及びその反射特性調整方法に関
する。
してなる誘電体フィルタ及びその反射特性調整方法に関
する。
【０００２】
【従来の技術】誘電体磁器ブロックに、貫通孔の内周面
に内導体を被覆することにより構成される共振器を複数
個並設し、かつ貫通孔が開口する開放端面を除く所要外
周面に外導体を被覆し、さらに側面にて、両外側の共振
器と開放端寄りで対向する位置に、入出力パッドを形成
してなる誘電体フィルタは種々提案されている。
に内導体を被覆することにより構成される共振器を複数
個並設し、かつ貫通孔が開口する開放端面を除く所要外
周面に外導体を被覆し、さらに側面にて、両外側の共振
器と開放端寄りで対向する位置に、入出力パッドを形成
してなる誘電体フィルタは種々提案されている。
【０００３】上述の構成にあって、各共振器相互は、そ
の離間距離に対応する絶縁間隔により容量的に段間結合
し、さらに、両外側の共振器と入出力パッドとの間の離
間間隔により、入出力パッドと両外側の共振器とを容量
結合するようにしている。
の離間距離に対応する絶縁間隔により容量的に段間結合
し、さらに、両外側の共振器と入出力パッドとの間の離
間間隔により、入出力パッドと両外側の共振器とを容量
結合するようにしている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】ところで、かかる誘電
体フィルタにあって、図５イの波形図で示されるよう
に、入出力容量が小さいと、所要通過帯域内の反射波ｎ
の減衰量が小さくなって、反射波ｎが仕様値ｍを越え、
信号源と、負荷との間の不適合を生じて送受波効率が悪
くなる。このため所要通過帯域内における反射損失の大
きな誘電体フィルタが求められている。しかし、一方、
反射損失が大きくなると、周波数の所要反射損失が得ら
れる帯域幅が狭くなる傾向にあり、従って、送受波効率
を良好とし、かつ所要通過帯域幅を実現するためには、
反射損失が所定の範囲において大きなものが求められ
る。本発明は、反射特性が良好な誘電体フィルタを提供
すると共に、その反射損失が良好な値となるように、調
整可能な反射特性調整方法に関するものである。
体フィルタにあって、図５イの波形図で示されるよう
に、入出力容量が小さいと、所要通過帯域内の反射波ｎ
の減衰量が小さくなって、反射波ｎが仕様値ｍを越え、
信号源と、負荷との間の不適合を生じて送受波効率が悪
くなる。このため所要通過帯域内における反射損失の大
きな誘電体フィルタが求められている。しかし、一方、
反射損失が大きくなると、周波数の所要反射損失が得ら
れる帯域幅が狭くなる傾向にあり、従って、送受波効率
を良好とし、かつ所要通過帯域幅を実現するためには、
反射損失が所定の範囲において大きなものが求められ
る。本発明は、反射特性が良好な誘電体フィルタを提供
すると共に、その反射損失が良好な値となるように、調
整可能な反射特性調整方法に関するものである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述の誘電体
フィルタにおいて、各共振器が入出力パッドの在る側面
に沿って一方向に整列し、かつ該整列方向の中心線ｌ
が、誘電体磁器ブロック平面の中心線Ｌから、該側面側
へ偏位するように、各共振器を配設したことを特徴とす
る誘電体フィルタである。かかる構成にあって、共振器
を３個以上備えたものが特に有効である。
フィルタにおいて、各共振器が入出力パッドの在る側面
に沿って一方向に整列し、かつ該整列方向の中心線ｌ
が、誘電体磁器ブロック平面の中心線Ｌから、該側面側
へ偏位するように、各共振器を配設したことを特徴とす
る誘電体フィルタである。かかる構成にあって、共振器
を３個以上備えたものが特に有効である。
【０００６】種々の試験により、各共振器の中心線ｌ
を、誘電体磁器ブロック平面の中心線Ｌから、入出力パ
ッドが形成された側面側へ偏位させると、入出力結合が
強くなり、反射損失が大きくなることが確認された。一
方、共振器が３個以上の誘電体フィルタの場合、両外側
の共振器のみを入出力パッド側へ近付けると、反射損失
は大きくなることが予想されるものの、各共振器間の間
隔が変化し、このため共振器間の静電容量が変わって、
段間結合が変化し、波形が大きく変化してしまい、必ず
しも調和の取れた特性を得ることができない。そこで、
上述の構成にあっては、各共振器間の整列状態を維持し
たまま、その中心線ｌを誘電体磁器ブロック平面の中心
線Ｌから、入出力パッドの在る側面側へ偏位させている
ものである。
を、誘電体磁器ブロック平面の中心線Ｌから、入出力パ
ッドが形成された側面側へ偏位させると、入出力結合が
強くなり、反射損失が大きくなることが確認された。一
方、共振器が３個以上の誘電体フィルタの場合、両外側
の共振器のみを入出力パッド側へ近付けると、反射損失
は大きくなることが予想されるものの、各共振器間の間
隔が変化し、このため共振器間の静電容量が変わって、
段間結合が変化し、波形が大きく変化してしまい、必ず
しも調和の取れた特性を得ることができない。そこで、
上述の構成にあっては、各共振器間の整列状態を維持し
たまま、その中心線ｌを誘電体磁器ブロック平面の中心
線Ｌから、入出力パッドの在る側面側へ偏位させている
ものである。
【０００７】さらには、このように、共振器の整列方向
の中心線ｌと、入出力パッドとの離間距離により、反射
損失が変化する。そこで、該中心線ｌを入出力パッドの
在る側面に対して離近移動して、反射特性を調整する誘
電体フィルタの反射特性調整方法が提案される。
の中心線ｌと、入出力パッドとの離間距離により、反射
損失が変化する。そこで、該中心線ｌを入出力パッドの
在る側面に対して離近移動して、反射特性を調整する誘
電体フィルタの反射特性調整方法が提案される。
【０００８】ここで、図５は、反射波と、整列方向の中
心線ｌの入出力パッド側への偏位量との関係を概念的に
示すものである。図５イは、反射損失が過小のため、反
射波ｎの頂部が仕様値ｍよりも上方へ越えている場合で
ある。これは、入出力容量結合が所定量より小さいため
であり、中心線ｌと中心線Ｌとが一致している従来構成
（偏位なしの場合）にみられる。図５ロは中心線ｌを入
出力パッドの在る側面側へ適正に偏位させた場合であ
り、この場合には、反射損失が最適のため、反射波ｎの
頂部が仕様値ｍよりも下方に位置している。しかも、所
要反射損失の得られる帯域幅が所要範囲を満足してい
る。図５ハは、偏位過剰により、所要反射損失の得られ
る帯域幅が狭くなった場合を示す。
心線ｌの入出力パッド側への偏位量との関係を概念的に
示すものである。図５イは、反射損失が過小のため、反
射波ｎの頂部が仕様値ｍよりも上方へ越えている場合で
ある。これは、入出力容量結合が所定量より小さいため
であり、中心線ｌと中心線Ｌとが一致している従来構成
（偏位なしの場合）にみられる。図５ロは中心線ｌを入
出力パッドの在る側面側へ適正に偏位させた場合であ
り、この場合には、反射損失が最適のため、反射波ｎの
頂部が仕様値ｍよりも下方に位置している。しかも、所
要反射損失の得られる帯域幅が所要範囲を満足してい
る。図５ハは、偏位過剰により、所要反射損失の得られ
る帯域幅が狭くなった場合を示す。
【０００９】すなわち、整列方向の中心線ｌを入出力パ
ッド側へ適正位置（図５ロ）を越えて偏位すると、両側
の共振器と、入出力パッドとの間の静電容量が大きくな
り過ぎ、反射波ｎの頂部は大きくなるが、所要反射損失
の得られる帯域幅が狭くなるため、所要通過帯域内での
反射損失は小さくなり、広帯域で使用可能なフィルタを
実現できなくなる。換言すれば、共振器の整列方向の中
心線ｌと、入出力パッドの在る側面に対する離間距離を
適正に調整する（図５ロの場合）と、反射損失を大きく
して送受波効率を良好とし、かつ反射損失を所定範囲内
に納めることが可能となり、これにより、所要反射損失
の得られる帯域幅を過剰に小さくなることを避け、反射
損失が所定の範囲において大きなものとすることができ
る。ここで、この調整方法にあっては、金型成形法等に
より、誘電体ブロックの厚み寸法を予め所定寸法より大
きく成形した後、研摩等の方法で整列方向の中心線ｌと
入出力パッド間の距離Ｌとを最適値に合わせる手段が採
用され得る。
ッド側へ適正位置（図５ロ）を越えて偏位すると、両側
の共振器と、入出力パッドとの間の静電容量が大きくな
り過ぎ、反射波ｎの頂部は大きくなるが、所要反射損失
の得られる帯域幅が狭くなるため、所要通過帯域内での
反射損失は小さくなり、広帯域で使用可能なフィルタを
実現できなくなる。換言すれば、共振器の整列方向の中
心線ｌと、入出力パッドの在る側面に対する離間距離を
適正に調整する（図５ロの場合）と、反射損失を大きく
して送受波効率を良好とし、かつ反射損失を所定範囲内
に納めることが可能となり、これにより、所要反射損失
の得られる帯域幅を過剰に小さくなることを避け、反射
損失が所定の範囲において大きなものとすることができ
る。ここで、この調整方法にあっては、金型成形法等に
より、誘電体ブロックの厚み寸法を予め所定寸法より大
きく成形した後、研摩等の方法で整列方向の中心線ｌと
入出力パッド間の距離Ｌとを最適値に合わせる手段が採
用され得る。
【００１０】而して、本発明の反射特性調整方法にあっ
ては、単に共振器の整列方向の中心線ｌと、入出力パッ
ドの在る側面に対する離間距離を調整するだけで、最適
なフィルタ特性を得ることができることとなる。しかも
各共振器の相対的位置関係を一定としながら、変化させ
るものであるから、波形変化が複合化せず、調整が容易
である。
ては、単に共振器の整列方向の中心線ｌと、入出力パッ
ドの在る側面に対する離間距離を調整するだけで、最適
なフィルタ特性を得ることができることとなる。しかも
各共振器の相対的位置関係を一定としながら、変化させ
るものであるから、波形変化が複合化せず、調整が容易
である。
【００１１】
【発明の実施の形態】添付図面に従って、本発明の実施
例を説明する。図１，２は三つの共振器３ａ，３ｂ，３
ｃからなる三段型誘電体フィルタ１を構成した一実施例
を示す。ここで誘電体磁器ブロック２は、酸化チタン系
のセラミック誘電体からなる略直方体状をしており、各
共振器３ａ，３ｂ，３ｃが夫々互いに平行に列成されて
いる。この共振器３ａ，３ｂ，３ｃは、貫通孔４に夫々
内導体５を塗着形成されてなり、さらに、各貫通孔４が
開口する開放端面８を除く所要外周面に外導体７を被覆
して、これをシールド電極としている。この共振器３
ａ，３ｂ，３ｃは、共振周波数のλ／４に相当する共振
長寸法にほぼ一致させている。
例を説明する。図１，２は三つの共振器３ａ，３ｂ，３
ｃからなる三段型誘電体フィルタ１を構成した一実施例
を示す。ここで誘電体磁器ブロック２は、酸化チタン系
のセラミック誘電体からなる略直方体状をしており、各
共振器３ａ，３ｂ，３ｃが夫々互いに平行に列成されて
いる。この共振器３ａ，３ｂ，３ｃは、貫通孔４に夫々
内導体５を塗着形成されてなり、さらに、各貫通孔４が
開口する開放端面８を除く所要外周面に外導体７を被覆
して、これをシールド電極としている。この共振器３
ａ，３ｂ，３ｃは、共振周波数のλ／４に相当する共振
長寸法にほぼ一致させている。
【００１２】次に本発明の要部につき説明する。図３で
示すように、誘電体磁器ブロック２の開放端面８側にあ
って、共振器３ａ，３ｂ，３ｃは、入出力パッド９，９
が形成されている側面に沿って、一方向に整列されてい
る。ここで、共振器３ａ，３ｂ，３ｃの整列方向の中心
線をｌとする。また、各共振器３ａ，３ｂ，３ｃ間の間
隔は一定であり、この間隔により絶縁間隔ｇ１ が形成
され、これにより、各共振器３ａ，３ｂ，３ｃ相互は静
電容量Ｃ１ を介して、段間結合するようにしている。
示すように、誘電体磁器ブロック２の開放端面８側にあ
って、共振器３ａ，３ｂ，３ｃは、入出力パッド９，９
が形成されている側面に沿って、一方向に整列されてい
る。ここで、共振器３ａ，３ｂ，３ｃの整列方向の中心
線をｌとする。また、各共振器３ａ，３ｂ，３ｃ間の間
隔は一定であり、この間隔により絶縁間隔ｇ１ が形成
され、これにより、各共振器３ａ，３ｂ，３ｃ相互は静
電容量Ｃ１ を介して、段間結合するようにしている。
【００１３】さらに、各共振器３ａ，３ｂ，３ｃの開放
端側には、円形状のザグリ６を形成し、該ザグリ６の内
周面に前記内導体５を延成し、これにより該開放端面
で、共振器３ａ，３ｂ，３ｃ相互の絶縁間隔ｇ１ を小
さくして、相互の結合を高めるようにしている。すなわ
ち、各ザグリ６間の絶縁間隔ｇ１ により静電容量Ｃ１
（図８参照）を生ずる。
端側には、円形状のザグリ６を形成し、該ザグリ６の内
周面に前記内導体５を延成し、これにより該開放端面
で、共振器３ａ，３ｂ，３ｃ相互の絶縁間隔ｇ１ を小
さくして、相互の結合を高めるようにしている。すなわ
ち、各ザグリ６間の絶縁間隔ｇ１ により静電容量Ｃ１
（図８参照）を生ずる。
【００１４】一方、この構成の誘電体フィルタ１には、
前記入出力パッド９，９を、両外側の共振器３ａ，３ｃ
と開放端寄りで対向する側面位置に、外導体７と絶縁区
画して形成し、該入出力パッド９，９により、プリント
基板上の電路と電気的に接続可能としている。この入出
力パッド９，９は、共振器３ａ，３ｃと、絶縁間隔ｇ ２
，ｇ２ を介して対置し、これにより、共振器３ａ，３
ｃと入出力パッド９，９間に容量Ｃ２ ，Ｃ２ （図８参
照）を生じさせるようにしている。
前記入出力パッド９，９を、両外側の共振器３ａ，３ｃ
と開放端寄りで対向する側面位置に、外導体７と絶縁区
画して形成し、該入出力パッド９，９により、プリント
基板上の電路と電気的に接続可能としている。この入出
力パッド９，９は、共振器３ａ，３ｃと、絶縁間隔ｇ ２
，ｇ２ を介して対置し、これにより、共振器３ａ，３
ｃと入出力パッド９，９間に容量Ｃ２ ，Ｃ２ （図８参
照）を生じさせるようにしている。
【００１５】かかる構成にあって、整列方向の中心線ｌ
を、誘電体磁器ブロック２の平面の中心線Ｌから、入出
力パッド９，９が形成された側面側へ偏位させて、各共
振器３ａ，３ｂ，３ｃが配設される。これにより、入出
力パッド９，９と、共振器３ａ，３ｃとの、絶縁間隔ｇ
２ ，ｇ２ が小さくなり、これにより、後記する図６で
示すように、所要通過帯域幅内の反射波の反射損失が大
きくなる。図６では、その最適な調整により、反射波ｎ
の頂部が仕様値ｍより大きくなっている。
を、誘電体磁器ブロック２の平面の中心線Ｌから、入出
力パッド９，９が形成された側面側へ偏位させて、各共
振器３ａ，３ｂ，３ｃが配設される。これにより、入出
力パッド９，９と、共振器３ａ，３ｃとの、絶縁間隔ｇ
２ ，ｇ２ が小さくなり、これにより、後記する図６で
示すように、所要通過帯域幅内の反射波の反射損失が大
きくなる。図６では、その最適な調整により、反射波ｎ
の頂部が仕様値ｍより大きくなっている。
【００１６】図４は中心線ｌと中心線Ｌとを一致させた
従来構成を示すものであり、この構成と、図３の本発明
の中心線ｌを、中心線Ｌから偏位させて共振器３ａ，３
ｃを入出力パッド９，９に近接させた本発明にかかる誘
電体フィルタ１につき、その反射波を比較した。
従来構成を示すものであり、この構成と、図３の本発明
の中心線ｌを、中心線Ｌから偏位させて共振器３ａ，３
ｃを入出力パッド９，９に近接させた本発明にかかる誘
電体フィルタ１につき、その反射波を比較した。
【００１７】ここで、その試料として、縦６．０２ｍ
ｍ，横２．５０ｍｍ，高さ３．９５ｍｍ，貫通孔４の内
径φ０．７５，前記ザグリ６の内径を共振器３ａ，３ｃ
はφ１．４７，共振器３ｂはφ１．３０とすると共に、
各共振器３ａ，３ｂ，３ｃの中心間の距離を１．９０５
ｍｍとした。
ｍ，横２．５０ｍｍ，高さ３．９５ｍｍ，貫通孔４の内
径φ０．７５，前記ザグリ６の内径を共振器３ａ，３ｃ
はφ１．４７，共振器３ｂはφ１．３０とすると共に、
各共振器３ａ，３ｂ，３ｃの中心間の距離を１．９０５
ｍｍとした。
【００１８】さらには、比較例を中心線ｌと中心線Ｌと
を一致させて、入出力パッド９，９が形成された側面と
中心線ｌとの距離を１．２５ｍｍとし、本発明は、前記
側面と中心線ｌとの距離を１．２０ｍｍとした。
を一致させて、入出力パッド９，９が形成された側面と
中心線ｌとの距離を１．２５ｍｍとし、本発明は、前記
側面と中心線ｌとの距離を１．２０ｍｍとした。
【００１９】かかる構成にあって、上述の従来構成の周
波数特性を図７の波形図で示す。同じく、本発明の周波
数特性を図６の波形図で示す。
波数特性を図７の波形図で示す。同じく、本発明の周波
数特性を図６の波形図で示す。
【００２０】ここで、両波形図の周波数特性を比較する
と、所要通過帯域内（中心周波数１８４２．５ＭＨｚ±
３７．５ＭＨｚ）で、反射損失が、従来品は１１．７ｄ
Ｂであるのに対し、本発明品は１５．８ｄＢと大きくな
るのが解る。
と、所要通過帯域内（中心周波数１８４２．５ＭＨｚ±
３７．５ＭＨｚ）で、反射損失が、従来品は１１．７ｄ
Ｂであるのに対し、本発明品は１５．８ｄＢと大きくな
るのが解る。
【００２１】一方、反射波の頂点損失が大きくなると、
所要反射損失の得られる帯域幅が狭くなってくる。この
ため、昨今、携帯電話などの移動通信機器の分野では広
帯域のフィルタが求められているが、上述のように、あ
まり反射の頂点損失を大きくすると、通過帯域幅が狭く
なる。このため、本発明の中心線ｌを、側面に対して適
宜に移動することにより、所定通過帯域幅とし、かつ反
射損失が良好な最適の特性とすることが可能となる。す
なわち、入出力パッド９，９の在る側面に沿って一方向
に整列された各共振器３ａ，３ｂ，３ｃの整列方向の中
心線ｌを、該側面に対して離近移動することにより、反
射特性の調整が可能となり、所要通過帯域幅を維持しな
がら、反射損失を最適とすることができる。なお、かか
る調整方法にあっては、誘電体フィルタ１の用途及び仕
様との関係で、中心線ｌを、中心線Ｌを越えて、入出力
パッド９，９に対して離間する方向へ偏位させる場合も
含むものである。
所要反射損失の得られる帯域幅が狭くなってくる。この
ため、昨今、携帯電話などの移動通信機器の分野では広
帯域のフィルタが求められているが、上述のように、あ
まり反射の頂点損失を大きくすると、通過帯域幅が狭く
なる。このため、本発明の中心線ｌを、側面に対して適
宜に移動することにより、所定通過帯域幅とし、かつ反
射損失が良好な最適の特性とすることが可能となる。す
なわち、入出力パッド９，９の在る側面に沿って一方向
に整列された各共振器３ａ，３ｂ，３ｃの整列方向の中
心線ｌを、該側面に対して離近移動することにより、反
射特性の調整が可能となり、所要通過帯域幅を維持しな
がら、反射損失を最適とすることができる。なお、かか
る調整方法にあっては、誘電体フィルタ１の用途及び仕
様との関係で、中心線ｌを、中心線Ｌを越えて、入出力
パッド９，９に対して離間する方向へ偏位させる場合も
含むものである。
【００２２】ところで、静電容量Ｃ２ ，Ｃ２ のみを調
整するのであれば、共振器３ｂの位置を中心線Ｌ上に残
したまま、共振器３ａ，３ｃのみを入出力パッド９，９
に対して前後に移動させれば良いが、このような手段に
よると、各共振器３ａ，３ｂ，３ｃ間の距離（絶縁間隔
ｇ１ ）も異なってきて、各共振器３ａ，３ｂ，３ｃ相
互の静電容量Ｃ１ がかわって、段間の結合度が変化す
る。このため、波形特性が大きく変化して、良好な調整
結果を得ることができなくなる。ところが、本発明にあ
っては、各共振器３ａ，３ｂ，３ｃを入出力パッド９，
９の在る側面に沿って、一列に配置し、中心線ｌのみを
変化させるようにしたから、各共振器３ａ，３ｂ，３ｃ
の相対的位置関係は一定となり、段間結合は変化しな
い。このため、反射特性の調整を容易かつ適正に行うこ
とができる。
整するのであれば、共振器３ｂの位置を中心線Ｌ上に残
したまま、共振器３ａ，３ｃのみを入出力パッド９，９
に対して前後に移動させれば良いが、このような手段に
よると、各共振器３ａ，３ｂ，３ｃ間の距離（絶縁間隔
ｇ１ ）も異なってきて、各共振器３ａ，３ｂ，３ｃ相
互の静電容量Ｃ１ がかわって、段間の結合度が変化す
る。このため、波形特性が大きく変化して、良好な調整
結果を得ることができなくなる。ところが、本発明にあ
っては、各共振器３ａ，３ｂ，３ｃを入出力パッド９，
９の在る側面に沿って、一列に配置し、中心線ｌのみを
変化させるようにしたから、各共振器３ａ，３ｂ，３ｃ
の相対的位置関係は一定となり、段間結合は変化しな
い。このため、反射特性の調整を容易かつ適正に行うこ
とができる。
【００２３】上述の構成は、共振器を３個並設したもの
に本発明を適用したものであるが、、共振器を３個以上
備えた誘電体フィルタであれば、本発明は有用である。
尚２個の共振器を備えたものを排除するものではない。
に本発明を適用したものであるが、、共振器を３個以上
備えた誘電体フィルタであれば、本発明は有用である。
尚２個の共振器を備えたものを排除するものではない。
【００２４】
【発明の効果】上述したように、本発明の誘電体フィル
タは、各共振器が入出力パッドの在る側面に沿って一方
向に整列し、かつ該整列方向の中心線ｌが、誘電体磁器
ブロック平面の中心線Ｌから、入出力パッドが形成され
た側面側へ偏位するように、各共振器を配設したもので
あるから、反射損失が大きく、しかも各共振器間の段間
結合が変わらず、適正な反射特性となる。
タは、各共振器が入出力パッドの在る側面に沿って一方
向に整列し、かつ該整列方向の中心線ｌが、誘電体磁器
ブロック平面の中心線Ｌから、入出力パッドが形成され
た側面側へ偏位するように、各共振器を配設したもので
あるから、反射損失が大きく、しかも各共振器間の段間
結合が変わらず、適正な反射特性となる。
【００２５】また、入出力パッドの在る側面に沿って一
方向に整列された各共振器の整列方向の中心線ｌを、入
出力パッドが形成された側面に対して離近移動して、反
射特性を調整するようにした誘電体フィルタの反射特性
調整方法にあっては、反射損失が大きくなると、送受波
効率が良好となる一方、反射損失が過剰となると、周波
数通過帯域幅が狭くなり、広帯域で使用可能なフィルタ
を実現できなくなるという関係に基づいて、簡易に反射
損失が大きく、かつ周波数通過帯域幅の広い最適な特性
を備えた共振器を実現することができる。さらには、各
共振器の相対的位置関係を一定としながら、変化させる
ものであるから、波形変化が複合化せず、調整が容易で
ある、等の優れた効果がある。
方向に整列された各共振器の整列方向の中心線ｌを、入
出力パッドが形成された側面に対して離近移動して、反
射特性を調整するようにした誘電体フィルタの反射特性
調整方法にあっては、反射損失が大きくなると、送受波
効率が良好となる一方、反射損失が過剰となると、周波
数通過帯域幅が狭くなり、広帯域で使用可能なフィルタ
を実現できなくなるという関係に基づいて、簡易に反射
損失が大きく、かつ周波数通過帯域幅の広い最適な特性
を備えた共振器を実現することができる。さらには、各
共振器の相対的位置関係を一定としながら、変化させる
ものであるから、波形変化が複合化せず、調整が容易で
ある、等の優れた効果がある。
【図１】本発明の実施例に係る誘電体フィルタ１の斜視
図である。
図である。
【図２】誘電体フィルタ１の縦断側面図である。
【図３】誘電体フィルタ１の平面図である。
【図４】従来構成の誘電体フィルタの平面図である。
【図５】反射波と、整列方向の中心線ｌの入出力パッド
側への偏位量との関係を概念的に示す概念図であり、
（イ）は偏位なしの場合、（ロ）は偏位量が適正な場
合、（ハ）は偏位量が過剰である場合を示す。
側への偏位量との関係を概念的に示す概念図であり、
（イ）は偏位なしの場合、（ロ）は偏位量が適正な場
合、（ハ）は偏位量が過剰である場合を示す。
【図６】本発明の誘電体フィルタの波形図である。
【図７】従来構成の誘電体フィルタの波形図である。
【図８】等価回路図である。
１ 誘電体フィルタ ２ 誘電体磁器ブロック ３ａ，３ｂ，３ｃ 共振器 ４ 貫通孔 ５ 内導体 ７ 外導体 ８ 開放端面 ９，９ 入出力パッド
Claims (2)
- 【請求項１】誘電体磁器ブロックに、貫通孔の内周面に
内導体を被覆することにより構成される共振器を複数個
並設し、かつ貫通孔が開口する開放端面を除く所要外周
面に外導体を被覆し、さらに、誘電体磁器ブロックの一
側面に、両外側の共振器に、開放端寄り位置で対向する
入出力パッドを外導体に対して絶縁して区画形成した誘
電体フィルタにおいて、 各共振器が入出力パッドの在る側面に沿って一方向に整
列し、かつ該整列方向の中心線ｌが、誘電体磁器ブロッ
ク平面の中心線Ｌから、該側面側へ偏位するように、各
共振器を配設したことを特徴とする誘電体フィルタ。 - 【請求項２】誘電体磁器ブロックに、貫通孔の内周面に
内導体を被覆することにより構成される共振器を複数個
並設し、かつ貫通孔が開口する開放端面を除く所要外周
面に外導体を被覆し、さらに、誘電体磁器ブロックの一
側面に、両外側の共振器に、開放端寄り位置で対向する
入出力パッドを外導体に対して絶縁して区画形成した誘
電体フィルタにおいて、 入出力パッドの在る側面に沿って一方向に整列された各
共振器の整列方向の中心線ｌを、誘電体磁器ブロックの
一側面に対して離近移動して、反射特性を調整するよう
にしたことを特徴とする誘電体フィルタの反射特性調整
方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11026503A JP2000223904A (ja) | 1999-02-03 | 1999-02-03 | 誘電体フィルタ及び誘電体フィルタの反射特性調整方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11026503A JP2000223904A (ja) | 1999-02-03 | 1999-02-03 | 誘電体フィルタ及び誘電体フィルタの反射特性調整方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000223904A true JP2000223904A (ja) | 2000-08-11 |
Family
ID=12195301
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11026503A Pending JP2000223904A (ja) | 1999-02-03 | 1999-02-03 | 誘電体フィルタ及び誘電体フィルタの反射特性調整方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000223904A (ja) |
-
1999
- 1999-02-03 JP JP11026503A patent/JP2000223904A/ja active Pending
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060131 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070413 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20070802 |