JP2000222371A - 計算機システムおよび分散ファイルシステム管理方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 分散ファイルシステムにおいてサーバ／クラ
イアントのリモートマウントの状態を動的に管理する。 【解決手段】 マウント情報制御部１２は他サーバから
通知されたマウント情報をマウント情報受取手段１７が
読み取るか、インタフェース部１３からの入力を受けと
ると、サーバ１０への変更が与えられたかを判定する。
変更があればマウント／アンマウント要求発行手段１４
はマウント／アンマウント実行部１１へマウント或はア
ンマウント要求を発行する。同時にマウント情報ファイ
ル１８を変更しマウント情報通知手段１６を使用して他
サーバとクライアント２０へ通知する。マウント情報制
御部２２はサーバ１０か他のサーバに通知されたマウン
ト情報をマウント情報受取手段２７が読み取ると、クラ
イアント２０への変更が与えられたかを判定する。変更
があればマウント／アンマウント要求発行手段２４はマ
ウント／アンマウント実行部２１へマウント或はアンマ
ウント要求を発行する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、サーバ／クライア
ント形式でファイルを共有する計算機システムに関す
る。

【０００２】

【従来の技術】従来のこの種の計算機システムの例が特
開平５−２４１９３４号公報に記載されている。この計
算機システムは、図１１に示すように、クライアントに
対してファイルサービスを提供する２つのファイルサー
バ１ａ，１ｂと、ファイルサーバ１ａ，１ｂのファイル
を共同で利用する４つのクライアント２ａ，２ｂ，２
ｃ，２ｄとがネットワーク３０を介して接続されてい
る。

【０００３】４ａ〜４ｆはファイルサーバ１ａに存在す
るファイルシステム、４ｇ〜４ｌはファイルサーバ１ｂ
に存在するファイルシステムである。また、５０はファ
イルサーバ１ａに存在する仮想的ファイルシステム、６
ａ，６ｂ，６ｃ，６ｄ，６ｅは、それぞれクライアント
２ａ，２ｂ，２ｃ，２ｄ，ファイルサーバ１ｂに存在す
るマウント表である。

【０００４】仮想的ファイルシステム５０は、システム
内に存在する全ファイルシステム４ａ〜４ｌを１つの木
構造にまとめ上げ、仮想的に１つのファイルシステムと
して見せる機能を持っている。よって、クライアント２
a，２b，２C，２d，ファイルサーバ１ｂはシステム内に
いくつのファイルシステムがどのファイルサーバにあ
り、それがどのように接続されているかを知らなくても
よく、ただファイルサーバ１ａ内の仮想的ファイルシス
テム５０についての情報をそれぞれのマウント表に登録
するだけでよい。

【０００５】各クライアント２ａ〜２ｄは、どのファイ
ルシステムを使用する場合でも、仮想的ファイルシステ
ム５０に対してのみ要求を発行する。クライアント２ａ
〜２ｄからのファイルアクセス要求はすべて仮想的ファ
イルシステム５０で受け付けられ、木構造に従ってその
ファイルが存在するファイルサーバのファイルシステム
が調べられる。このため、各クライアント２ａ〜２ｄ
は、マウント表の管理を行う必要がなくなり、サーバの
追加等によるシステム変更やファイルの移動を伴う柔軟
なファイル管理を容易に実現できるとする。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の計算機システムでは、複数の計算機サーバを１
台の計算機で全て管理しているため、もし、この計算機
サーバに障害が発生すると、ただ１台のサーバの障害に
も拘わらず計算機システム全体が停止してしまうという
第１の問題点がある。

【０００７】また、各サーバ，クライアントがそれぞれ
にマウント表を管理しているため、第１の問題点で指摘
した問題が発現したような場合、仮想ファイルシステム
を他のサーバへ移す必要が生じるが、それには各サー
バ，クライアントがマウント表を書き換える必要がある
という第２の問題点がある。

【０００８】したがって、本発明の目的は、各ファイル
サーバ間のリモートマウント構成の変更や障害の発生に
拘わらず、クライアント上で個々のリモートマウントの
設定を書き換えることなく、最新のマウント状態を得る
ことを可能とする計算機システムと分散ファイルシステ
ム管理方法を提供することにある。

【０００９】また、本発明の他の目的は、各ファイルサ
ーバ間のリモートマウント状態を集めた情報をサーバ間
へ転送することにより、同一ユーザインタフェース上で
システム全体のファイルサーバの制御を可能とする計算
機システムおよび分散ファイルシステム管理方法を提供
することにある。

【００１０】さらに、本発明の他の目的は、各ファイル
サーバ間のマウント状態を集めた情報を使用して、シス
テム全体のマウント／アンマウントを一挙に行うことを
可能にする計算機システムおよび分散ファイルシステム
管理方法を提供することにある。

【００１１】

【課題を解決するための手段】第１の本発明の計算機シ
ステムは、サーバ計算機に分散された木構造のファイル
システムをサーバ計算機とクライアント計算機とで共有
する計算機システムにおいて、現在どの計算機がどの計
算機にファイルシステムをマウントしているかを示すマ
ウント情報を前記サーバ計算機又はクライアント計算機
へ提供する機能を前記各サーバ計算機に設けたことを特
徴とする。

【００１２】また、第２の本発明の計算機システムは、
サーバ計算機に分散された木構造のファイルシステムを
サーバ計算機とクライアント計算機とで共有する計算機
システムにおいて、前記サーバ計算機は、自サーバ計算
機以外からのマウント情報を受け取るマウント情報受取
手段と、受け取ったマウント情報と実際のマウント状態
からマウント／アンマウント要求情報を抽出するマウン
ト情報制御手段と、抽出したマウント／アンマウント要
求情報によりサーバ計算機にマウント／アンマウント要
求を発行するマウント／アンマウント要求発行手段と、
該マウント／アンマウント要求により各計算機へリモー
トマウントするマウント先とマウント元の情報を含んだ
マウント情報を転送するマウント情報通知手段とを有
し、また、前記クライアント計算機は、前記サーバ計算
機からのマウント情報を受け取るマウント情報受取手段
と、受け取ったマウント情報と実際のマウント状態から
マウント／アンマウント要求情報を抽出するマウント情
報制御手段と、抽出したマウント／アンマウント要求情
報により前記サーバ計算機にマウント／アンマウント要
求を発行するマウント／アンマウント要求発行手段とを
有することを特徴とする。

【００１３】さらに、本発明の分散ファイルシステム管
理方法は、サーバ計算機に分散された木構造のファイル
システムをサーバ計算機とクライアント計算機とで共有
する計算機システムにおける分散ファイルシステム管理
方法において、前記サーバ計算機は、自サーバ計算機以
外からのマウント情報を受け取る手順と、受け取ったマ
ウント情報と実際のマウント状態からマウント／アンマ
ウント要求情報を抽出する手順と、抽出したマウント／
アンマウント要求情報によりサーバ計算機にマウント／
アンマウント要求を発行する手順と、該マウント／アン
マウント要求により各計算機へリモートマウントするマ
ウント先とマウント元の情報を含んだマウント情報を転
送する手順とを有し、また、前記クライアント計算機
は、前記サーバ計算機からのマウント情報を受け取る手
順と、受け取ったマウント情報と実際のマウント状態か
らマウント／アンマウント要求情報を抽出する手順と、
抽出したマウント／アンマウント要求情報によりサーバ
計算機にマウント／アンマウント要求を発行する手順と
を有することを特徴とする。

【００１４】本発明では、各ファイルサーバ／クライア
ントの計算機が、現在どの計算機がどの計算機にリモー
トマウント(以後マウントと記す。)しているか、という
情報をマウント情報としてまとめる。このマウント情報
を各ファイルサーバ／クライアントへ提供する、いわば
マウント情報サーバの機能を、各ファイルサーバに持た
せる。つまり、ファイルサーバとそのクライアントを、
それぞれ同時にマウント情報サーバとそのクライアント
とする。各サーバは同時にクライアントにもなり得る。
システム管理者がいずれかのサーバでユーザインタフェ
ースを用いてマウント状態を変更すると、マウント情報
サーバ間で最新の情報として更新され、クライアントへ
最新のマウント情報を提供する。

【００１５】クライアントはマウント情報に基づいてマ
ウント／アンマウントの処理を行う。また、システム管
理者は、ユーザインタフェースを介してシステム全体の
ファイルサーバ／クライアント全てに対してマウント／
アンマウントを行う。

【００１６】上述のように、各ファイルサーバがそれぞ
れマウント情報サーバを持つことにより、システム全体
のファイルシステムのマウント状態を一つの情報として
管理できる。クライアント計算機はマウント情報サーバ
から送られるマウント情報によってファイルサーバへの
マウント／アンマウントを行うので、各計算機固有のマ
ウント表(リモートマウントの設定)の管理を行う必要が
なくなる。

【００１７】もし、ファイルサーバのいずれかのファイ
ルシステムに障害が発生した場合でも、他のファイルサ
ーバは動作しており、各クライアントは継続して使用可
能な他のファイルサーバを利用できる。また、ディスク
装置の更新や保守のために任意のファイルシステムを切
断しシステム全体から切り離すことも、マウント状態の
変更をマウント情報サーバへ通知することにより容易に
行なうことができる。

【００１８】

【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。

【００１９】図１は本発明の実施の形態を説明したブロ
ック図である。ファイルサーバ（以下、サーバと記す）
１０とクライアント２０は計算機であり、それぞれ１個
以上存在してネットワークで接続されている。また、サ
ーバ１０とクライアント２０それぞれは多重プロセッシ
ングが可能な計算機システムでもある。

【００２０】サーバ１０はマウント／アンマウント実行
部１１と、マウント情報制御部１２と、インターフェー
ス部１３と、マウント情報ファイル１８を記録する記憶
手段とを含んでいる。さらに、マウント情報制御部１２
は、マウント／アンマウント要求発行手段１４と、マウ
ント情報制御手段１５と、マウント情報通知手段１６
と、マウント情報受取手段１７を備えている。

【００２１】マウント情報受取手段１７が、他サーバか
ら通知されたマウント情報を受け取るか、システム管理
者がインターフェース部１３を使用してサーバ１０を含
むネットワーク内のサーバのファイルシステムに対する
マウント状況を変更するかした場合、マウント情報制御
手段１５はマウント情報から変更要求を抽出していれ
ば、マウント／アンマウント要求発行手段１４がマウン
ト／アンマウント実行部１１へマウント或はアンマウン
トの要求を発行する。

【００２２】一方、クライアント２０はマウント／アン
マウント実行部２１と、マウント情報制御部２２を含ん
でいる。さらに、マウント情報制御部２２は、マウント
／アンマウント要求発行手段２４と、マウント情報制御
手段２５と、マウント情報受取手段２７を備えている。

【００２３】マウント情報受取手段２７が、サーバ１０
等から通知されたマウント情報を受け取ると、マウント
情報制御手段２５はマウント情報から変更を抽出して、
必要があればマウント／アンマウント要求発行手段２４
がマウント／アンマウント実行部２１へマウント或はア
ンマウントの要求を発行する。

【００２４】図５はマウント情報ファイル１８の書式を
表した図である。マウント情報ファイル１８はシステム
全体の計算機数のマウント元情報１からなる。マウント
元情報１はマウント元ホスト名２と、０個〜複数個のマ
ウント情報３からなる。マウント情報３には現在マウン
トがされているかどうかを示すマウント状態と、マウン
ト先を示すマウント先サーバホスト名及びマウント先パ
スと、マウント元計算機のどこにマウントするかを示し
たマウントポイントと、システム内全マウントコマンド
をインターフェース部１３から指定する場合、マウント
を行うかどうかを判定する全マウントフラグが含まれて
いる。

【００２５】図２は、サーバ１０における本発明の特徴
部分であるマウント情報制御部１２の動作を表すフロー
チャートである。マウント情報制御部１２はサーバ１０
上で常にバックグラウンドで動作しており、事象（イベ
ント）が発生しない限りステップＳ１を繰り返す。そし
て、発生した事象によって処理内容は異なる。

【００２６】いま、他サーバからマウント情報が通知さ
れると、マウント情報受取手段１７はそのマウント情報
を読み込む(ステップＳ２)。マウント情報制御手段１５
は、マウント情報受取手段１７で読み込んだ情報と、自
サーバの実際のマウント状態を調べ、これを変更要求情
報として抽出し(ステップＳ３)、ステップＳ３で抽出し
た変更要求情報にマウント情報の変更要求があるかを判
定する(ステップＳ４)。

【００２７】変更要求がある場合は、それに基づいてマ
ウント／アンマウント要求発行手段１４がマウント／ア
ンマウント実行部１１へマウント要求又はアンマウント
要求を発行し(ステップＳ５)、マウントの成否を調査し
マウント情報に反映させ、マウント情報ファイル１８を
変更する(ステップＳ６)。また、変更したマウント情報
をマウント情報通知手段１６が他サーバとクライアント
へ通知する(ステップＳ７)。

【００２８】一方、マウント情報の変更要求が無い場合
は（ステップＳ４）、他計算機のマウント情報が変更に
なったと判断して、そのままステップＳ２で読み込んだ
情報をマウント情報ファイル１８へ書き出す。

【００２９】また、ステップＳ１でインタフェース部１
３からの入力を受けた事象が発生すると、マウント情報
制御手段１５は、マウント情報の変更内容を解析し(ス
テップＳ９)、その変更に基づいてマウント／アンマウ
ント要求発行手段１４がマウント／アンマウント実行部
１１へマウント要求又はアンマウント要求を発行して
(ステップＳ１０)、マウント情報を作成し、マウント情
報ファイル１８を変更する(ステップＳ１１)。 また、
作成したマウント情報をマウント情報通知手段１６が他
サーバとクライアントへ通知する(ステップＳ１２)。

【００３０】図３は、サーバ１０における本発明の他の
特徴部分であるインターフェース部１３の動作を表すフ
ローチャートである。インタフェース部１３は、システ
ム管理者が、各サーバ／クライアントのマウント／アン
マウントを行うファイルシステムを指定する入力を行う
と(ステップＳ１３)、その内容をマウント情報制御部１
２へ転送する(ステップＳ１４)。これにより、マウント
情報制御部１２ではステップＳ１の事象待ちの状態から
ステップＳ９へ移行する。

【００３１】図４は、クライアント２０のマウント情報
制御部２２の動作を表すフローチャートである。マウン
ト情報制御部２２はクライアント２０上で常にバックグ
ラウンドで動作しており、事象（イベント）が発生しな
い限りステップＳ２１を繰り返す。発生した事象によっ
て処理内容は異なる。

【００３２】いま、サーバ１０からマウント情報が通知
されると、マウント情報受取手段２７はマウント情報を
読み込む(ステップＳ２２)。マウント情報制御手段２５
は、マウント情報受取手段２７で読み込んだ情報と、自
サーバの実際のマウント状態とを調べ、これを変更要求
情報として抽出する(ステップＳ２３)。ステップＳ２３
で抽出した変更要求情報にマウント情報の変更要求があ
るかを判定し(ステップＳ２４)、変更要求がある場合
は、それに基づいてマウント／アンマウント要求発行手
段２４がマウント／アンマウント実行部２１へマウント
要求又はアンマウント要求を発行する(ステップＳ２
５)。

【００３３】次に、本発明をＵＮＩＸオペレーティング
システム上で、ＮＦＳ（Ｎｅｔｗｏｒｋ Ｆｉｌｅ Ｓｙ
ｓｔｅｍ）に使用し、３台のサーバと１台のクライアン
トによるシステム運用に適用した例を説明する。ＮＦＳ
はネットワークを介してディスク資源の分散、共有を行
う分散ファイルシステムである。

【００３４】図６は、３台のサーバ１０１，２０１，お
よび３０１と１台のクライアント４０１それぞれが、同
じディレクトリ構成で運用されていることを表す図であ
る。サーバ１０１はｍｅｒｃ、サーバ２０１はｂａｌ
ｔ、サーバ３０１はｃａｓｐ、クライアント４０１はｅ
ｖ１というホスト名を持ち、それぞれネットワークで接
続されている。

【００３５】また、図６および次に説明する図７と図９
において、計算機内部の実線の矩形はその計算機にハー
ド的に接続されている磁気ディスクをローカルにマウン
トしていることを表し、破線の矩形はリモートマウン
ト、すなわち、他の計算機にハード的に接続されている
磁気ディスクを仮想的にマウントしていることを表す。
また、ルートディレクトリ（ｒｏｏｔ）を含むファイル
システムはオペレーティングシステムなどが入ってお
り、システム内の全ての計算機１０１，２０１，３０１
および４０１に存在していることが示されている。

【００３６】図７はサーバ１０１（ホスト名：ｍｅｒ
ｃ）に着目し、その動作を説明するための図である。マ
ウントデーモン（ｍｏｕｎｔｄ）１０２は、ＮＦＳのマ
ウント要求に答えるサーバプログラムであり、図１のマ
ウント／アンマウント実行部１１の一部に相当する。こ
のデーモンプログラムは様々なシステム管理機能実現の
ためにバックグラウンドで用いられるプロセスであり、
主にシステム起動時に起動される。

【００３７】マウント情報デーモン（ｒｍｎｔｉｎｆ
ｄ）１０３は、本発明特有のデーモンプログラムであ
り、図１のマウント情報制御部１２に相当する。マウン
ト情報制御ユーザインタフェースプログラム（ｒｍｎｔ
ｕｉ）１０４はマウント情報デーモン１０３へ通信する
ＧＵＩ（グラフィカルユーザインタフェース）で、図１
のインタフェース部１３に相当する。マウント情報ファ
イル（．ｒｍｎｔｉｎｆ）１０５は、リモートマウント
に係わらないパスに存在すべきであり、ルートディレク
トリに作成され、図１のマウント情報ファイル１８に相
当する。

【００３８】図９はクライアント４０１（ホスト名：ｅ
ｖ１）に着目し、その動作を説明した図である。マウン
トデーモン（ｍｏｕｎｔｄ）４０２は、ＮＦＳのマウン
ト要求に応えるサーバプログラムであり、図１のマウン
ト／アンマウント実行部２１の一部に相当し、システム
起動時に起動される。マウント情報デーモン（ｒｍｎｔ
ｉｎｆｄ）４０３は、マウント情報ファイルを出力しな
いクライアントモードで起動され、図１のマウント情報
制御部２２に相当する。

【００３９】図７に示すマウントデーモン１０２と、マ
ウント情報デーモン１０３は、サーバ１０１起動時にデ
ーモンプロセスとして起動される。マウント情報デーモ
ン１０３に、サーバ２０１又はサーバ３０１からマウン
ト情報がネットワークを介して送付されると、マウント
情報デーモン１０３はマウント情報からサーバ１０１に
係わる情報を抽出し、これに基づいて ｍｏｕｎｔコマ
ンド又は ｕｍｏｕｎｔコマンドを発行する。また、Ｎ
ＦＳでは、マウント元のローカル資源をクライアントか
らリモートマウント利用できるようにするためにエクス
ポートを行う必要がある。エクスポートは ｓｈａｒｅ
コマンド，エクスポートの取消しはｕｎｓｈａｒｅ コ
マンドにて行う。

【００４０】本例では、マウント情報デーモン１０３
は、マウント情報からサーバ１０１のローカル資源の一
つである／ｈｏｍｅ１ディレクトリがマウントされる前
に、ｓｈａｒｅコマンドを発行する。もし、いずれの計
算機からも／ｈｏｍｅ１がマウントされていない場合
は、マウント情報デーモン１０３は ｕｎｓｈａｒｅコ
マンドを発行する。マウントデーモン１０２は、他計算
機で発行されたマウントやサーバ１０１のエクスポート
の要求に応え、どのファイルシステムがどの計算機によ
ってマウントに利用できるかを決定する。マウント情報
が更新されると、マウント情報デーモン１０３はマウン
ト情報ファイル１０５を更新する。更に、マウント情報
デーモン１０３は他計算機へマウント情報を送付する。

【００４１】図８は、本実施例でのマウント情報ファイ
ル１０５のサーバ１０１に係わる部分のマウント元情報
の記述である。これは、図５の書式に基づいている。図
８の例ではマウント状態を○印（マウントしている）と
×印（マウントされていない）で表しており、また、全
マウントフラグがオンの場合は行頭に記述なし、オフの
場合は＃印が記述される。なお、全マウントフラグがオ
ンの場合は、コマンドでマウントが行われ、オフの場合
は手段で行われる。

【００４２】図９に示すマウントデーモン（ｍｏｕｎｔ
ｄ）４０２と、マウント情報デーモン（ｒｍｎｔｉｎｆ
ｄ）４０３は、クライアント４０１起動時にデーモンプ
ロセスとして起動される。マウント情報デーモン４０３
に、サーバ１０１，サーバ２０１またはかサーバ３０１
からマウント情報がネットワークを介して送付される
と、マウント情報デーモン４０３がマウント情報からク
ライアント４０１に係わる情報を抽出し、これに基づい
て ｍｏｕｎｔコマンド又は ｕｍｏｕｎｔコマンドを発
行しマウントを行う。

【００４３】マウント情報制御ユーザインタフェースプ
ログラム１０４は、図１０に示すような画面を表示し、
現在マウント情報を操作可能な計算機ｍｅｒｃを中心に
マウントをかけている、また、かけられているという内
容を矢印のついた線と、右欄の文字で表示する。図１０
の例では図６〜図８に示したのと同様に、サーバ（ｍｅ
ｒｃ）１０１がサーバ２０１（ｂａｌｔ）とサーバ（ｃ
ａｓｐ）３０１にマウントをかけ、クライアント（ｅ
ｖ）４０１からマウントをかけられている。

【００４４】マウント情報制御ユーザインタフェースプ
ログラム１０４では、システム全体の計算機に対しての
マウント／アンマウント実行や、計算機毎のマウント／
アンマウント実行、又はファイルシステム別のマウント
／アンマウント実行等の命令を用意しており、ここで実
行された内容がファイル情報としてマウント情報デーモ
ン１０３に送付されると、サーバ１０１に係わる情報を
抽出し、これに基づいて ｍｏｕｎｔコマンド又は ｕｍ
ｏｕｎｔコマンドを発行し、マウント情報ファイル１０
５を更新する。更に、マウント情報デーモン１０３は他
計算機へマウント情報を送付する。

【００４５】なお、以上に説明した実施例では、システ
ム全体にアクセス可能なシステム管理者が操作を行うこ
とを前提としているが、インタフェース部１３に認証機
構と認証の対象となる計算機のホスト名のデータなどを
備えることにより、システム管理者によって許可された
一般ユーザが許可された計算機に対しての変更を行うこ
とも可能となる。

【００４６】また、以上に説明した分散ファイルシステ
ムの管理方法を計算機に実行させるためのプログラムを
半導体メモリ，磁気ディスク等の記録媒体に記録して計
算機に読み込ませ、実行してもよい。

【００４７】そのようなプログラムは、自サーバ計算機
以外からのマウント情報を受け取る手順と、受け取った
マウント情報と実際のマウント状態からマウント／アン
マウント要求情報を抽出する手順と、抽出したマウント
／アンマウント要求情報によりサーバ計算機にマウント
／アンマウント要求を発行する手順と、該マウント／ア
ンマウント要求により各計算機へリモートマウントする
マウント先とマウント元の情報を含んだマウント情報を
転送する手順とを有する方法を前記サーバ計算機に実行
させるためのプログラムと、前記サーバ計算機からのマ
ウント情報を受け取る手順と、受け取ったマウント情報
と実際のマウント状態からマウント／アンマウント要求
情報を抽出する手順と、抽出したマウント／アンマウン
ト要求情報によりサーバ計算機にマウント／アンマウン
ト要求を発行する手順とを有する方法を前記クライアン
ト計算機に実行させるためのプログラムとから成る。

【００４８】

【発明の効果】本発明の第１の効果は、分散ファイルシ
ステムのファイルサーバの構成に変更が生じても、サー
バ／クライアント個々の計算機に対してリモートマウン
トの設定を行う必要がないため保守性が向上するという
ことである。その理由は、リモートマウントの情報を変
更する時にクライアントへ通知する手段を備えているた
めである。

【００４９】また、第２の効果は、システム全体のリモ
ートマウント情報を一箇所で制御することができるため
操作性を向上できるということである。その理由は、シ
ステム全体のリモートマウント情報をいずれのサーバか
らも利用可能なためである。

【００５０】さらに、第３の効果は、システム全体のリ
モートマウント／アンマウントを一挙に行うことができ
るため操作性を向上できるということである。その理由
は、第２の効果の理由と同じである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の計算機システムの実施の形態を示すブ
ロック図

【図２】図１におけるマウント情報制御部１２のフロー
チャート

【図３】図１におけるインタフェース部１３のフローチ
ャート

【図４】図１におけるマウント情報制御部２２のフロー
チャート

【図５】図１におけるマウント情報ファイル８の書式を
表した図

【図６】本発明の計算機システムの一実施例を示す構成
図

【図７】図６に示したサーバ１０１の構成図を説明する
ための図

【図８】図７に示したサーバ１０１に係わる部分のマウ
ント元情報記述の一部を表した図

【図９】図６に示したクライアント４０１の構成図

【図１０】図７に示したサーバ１０１で用いるユーザイ
ンタフェース画面を表す図

【図１１】従来の計算機システムの一例を示すブロック
図

【符号の説明】 １ マウント元情報 ２ マウント元ホスト名 ３ マウント情報 １０ サーバ １１ マウント／アンマウント実行部 １２ マウント情報制御部 １３ インタフェース部 １４ マウント／アンマウント要求発行手段 １５ マウント情報制御手段 １６ マウント情報通知手段 １７ マウント情報受取手段 １８ マウント情報ファイル ２０ クライアント ２１ マウント／アンマウント実行部 ２２ マウント情報制御部 ２４ マウント／アンマウント要求発行手段 ２５ マウント情報制御手段 ２７ マウント情報受取手段 １０１ サーバ ２０１ サーバ ３０１ サーバ １０２ マウントデーモン（ｍｏｕｎｔｄ） １０３ マウント情報デーモン（ｒｍｎｔｉｎｆｄ） １０４ マウント情報制御ユーザインタフェースプログ
ラム（ｒｍｎｔｕｉ） １０５ マウント情報ファイル（．ｒｍｎｔｉｎｆ） ４０１ クライアント ４０２ マウントデーモン（ｍｏｕｎｔｄ） ４０３ マウント情報デーモン（ｒｍｎｔｉｎｆｄ）

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 サーバ計算機に分散された木構造のファ
   イルシステムをサーバ計算機とクライアント計算機とで
   共有する計算機システムにおいて、 現在どの計算機がどの計算機にファイルシステムをマウ
   ントしているかを示すマウント情報を前記サーバ計算機
   又はクライアント計算機へ提供する機能を前記各サーバ
   計算機に設けたことを特徴とする計算機システム。
2. 【請求項２】 サーバ計算機に分散された木構造のファ
   イルシステムをサーバ計算機とクライアント計算機とで
   共有する計算機システムにおいて、 前記サーバ計算機は、自サーバ計算機以外からのマウン
   ト情報を受け取るマウント情報受取手段と、 受け取ったマウント情報と実際のマウント状態からマウ
   ント／アンマウント要求情報を抽出するマウント情報制
   御手段と、 抽出したマウント／アンマウント要求情報によりサーバ
   計算機にマウント／アンマウント要求を発行するマウン
   ト／アンマウント要求発行手段と、 該マウント／アンマウント要求により各計算機へリモー
   トマウントするマウント先とマウント元の情報を含んだ
   マウント情報を転送するマウント情報通知手段とを有
   し、 また、前記クライアント計算機は、前記サーバ計算機か
   らのマウント情報を受け取るマウント情報受取手段と、 受け取ったマウント情報と実際のマウント状態からマウ
   ント／アンマウント要求情報を抽出するマウント情報制
   御手段と、 抽出したマウント／アンマウント要求情報により前記サ
   ーバ計算機にマウント／アンマウント要求を発行するマ
   ウント／アンマウント要求発行手段とを有することを特
   徴とする計算機システム。
3. 【請求項３】 前記サーバ計算機に、マウント情報を外
   部から変更できるインタフェース部を備えたことを特徴
   とする請求項２記載の計算機システム。
4. 【請求項４】 前記インタフェース部に、認証機構と、
   認証の対象となる計算機のホスト名称とを備え、システ
   ム管理者によって許可された一般ユーザが許可された計
   算機に対するマウント情報の変更を行えることを特徴と
   する請求項３記載の計算機システム。
5. 【請求項５】 サーバ計算機に分散された木構造のファ
   イルシステムをサーバ計算機とクライアント計算機とで
   共有する計算機システムにおける分散ファイルシステム
   管理方法において、 前記サーバ計算機は、自サーバ計算機以外からのマウン
   ト情報を受け取る手順と、受け取ったマウント情報と実
   際のマウント状態からマウント／アンマウント要求情報
   を抽出する手順と、抽出したマウント／アンマウント要
   求情報によりサーバ計算機にマウント／アンマウント要
   求を発行する手順と、該マウント／アンマウント要求に
   より各計算機へリモートマウントするマウント先とマウ
   ント元の情報を含んだマウント情報を転送する手順とを
   有し、 また、前記クライアント計算機は、前記サーバ計算機か
   らのマウント情報を受け取る手順と、受け取ったマウン
   ト情報と実際のマウント状態からマウント／アンマウン
   ト要求情報を抽出する手順と、抽出したマウント／アン
   マウント要求情報によりサーバ計算機にマウント／アン
   マウント要求を発行する手順とを有することを特徴とす
   る分散ファイルシステム管理方法。
6. 【請求項６】 サーバ計算機に分散された木構造のファ
   イルシステムをサーバ計算機とクライアント計算機とで
   共有する計算機システムにおける分散ファイルシステム
   管理方法であって、 自サーバ計算機以外からのマウント情報を受け取る手順
   と、受け取ったマウント情報と実際のマウント状態から
   マウント／アンマウント要求情報を抽出する手順と、抽
   出したマウント／アンマウント要求情報によりサーバ計
   算機にマウント／アンマウント要求を発行する手順と、
   該マウント／アンマウント要求により各計算機へリモー
   トマウントするマウント先とマウント元の情報を含んだ
   マウント情報を転送する手順とを有する方法を前記サー
   バ計算機に実行させるためのプログラムと、 前記サーバ計算機からのマウント情報を受け取る手順
   と、受け取ったマウント情報と実際のマウント状態から
   マウント／アンマウント要求情報を抽出する手順と、抽
   出したマウント／アンマウント要求情報によりサーバ計
   算機にマウント／アンマウント要求を発行する手順とを
   有する方法を前記クライアント計算機に実行させるため
   のプログラムとを記録したコンピュータ読み込み可能な
   記録媒体。