JP2000221721A - 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 - Google Patents

電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置

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JP2000221721A
JP2000221721A JP11020286A JP2028699A JP2000221721A JP 2000221721 A JP2000221721 A JP 2000221721A JP 11020286 A JP11020286 A JP 11020286A JP 2028699 A JP2028699 A JP 2028699A JP 2000221721 A JP2000221721 A JP 2000221721A
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electrophotographic
electrophotographic photoreceptor
photosensitive member
structural formula
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Hirotoshi Uesugi
浩敏 上杉
Takakazu Tanaka
孝和 田中
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐ソルベントクラック性を有しつつ機械的強
度が強く、かつ直接帯電による耐電気特性が良好であり
製造が容易な電子写真感光体、プロセスカートリッジ及
び電子写真装置を提供することである。 【解決手段】 電子写真感光体の表面層が、加熱により
縮合可能な下記構造式で示される置換基を側鎖に有し、
かつ縮合反応前の重量平均分子量が5千〜2万のポリカ
ーボネート又はポリアリレートからなる樹脂を含有する
電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装
置。 【化1】 (式中、R1は置換されてもよいアルキル基又はアリー
ル基、R2は置換されてもよいアルキル基を示す。mは
0<m≦8、nは0≦n≦2)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真感光体、
電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び電子
写真装置に関し、詳しくは特定の樹脂を含有する表面層
を有する電子写真感光体、電子写真感光体を有するプロ
セスカートリッジ及び電子写真装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真方法は、米国特許第22976
91号公報に示されるように、画像露光の間に受けた照
射量に応じて電気抵抗が変化し、かつ暗所では絶縁性の
物質をコーティングした支持体よりなる光導電性材料を
用いる。この光導電性材料を用いた電子写真感光体に要
求される基本的な特性としては、(1)暗所で適当な電
位に帯電できること、(2)暗所において電位の逸散が
少ないこと、(3)光照射によって速やかに電荷を逸散
せしめること等が挙げられる。
【0003】従来、電子写真感光体としては、例えば、
セレン、酸化亜鉛、硫化カドミウム等の無機光導電性化
合物を主成分とする感光層を有する無機感光体が広く使
用されてきた。しかしこれらは、前記(1)〜(3)の
条件は満足するが、熱安定性、耐湿性、耐久性、生産性
等において必ずしも満足できるものではなかった。
【0004】無機感光体の欠点を克服する目的で、様々
な有機光導電性化合物を主成分とする電子写真感光体の
開発が近年盛んに行われている。例えば、米国特許38
37851号公報にはトリアリルピラゾリンを含有する
電荷輸送層を有する感光体、米国特許3871880号
公報にはペリレン顔料の誘導体からなる電荷発生層と3
−プロピレン/ホルムアルデヒドの縮合体からなる電荷
輸送層とからなる感光体等が公知である。
【0005】更に、有機光導電性化合物は、その化合物
によって電子写真感光体の感光波長域を自由に選択する
ことが可能であり、例えば、アゾ顔料では特開昭61−
272754号公報、特開昭56−167759号公報
に示された物質は、可視領域で高感度を示すものが開示
されており、また特開昭57−19576号公報、特開
昭61−228453号公報で示された化合物は、赤外
領域まで感度を有していることが示されている。
【0006】これらの材料のうち、赤外領域に感度を示
すものは、近年進歩の著しいレーザービームプリンター
(以下LBPと略す)やLEDプリンターに使用され、
その需要頻度は高くなってきている。
【0007】これら有機光導電性化合物を用いた電子写
真感光体は、電気的、機械的双方の特性を満足させるた
めに、電荷輸送層と電荷発生層を積層させた機能分離型
の感光体として利用される場合が多い。一方当然のこと
ながら、電子写真感光体には、適用される電子写真プロ
セスに応じた感度、電気的特性、更には光学的特性を備
えていることが要求される。
【0008】特に、繰り返し使用される電子写真感光体
においては、その電子写真感光体表面には、コロナ又は
直接帯電、画像露光、トナー現像、転写工程、表面クリ
ーニング等の電気的、機械的外力が直接加えられるた
め、それらに対する耐久性も要求される。
【0009】具体的には、帯電時のオゾン及び窒素酸化
物による電気的劣化や、帯電時の放電、クリーニング部
材の摺擦によって表面が摩耗したり、傷が発生したりす
る機械的劣化、電気的劣化に対する耐久性が求められて
いる。電気的劣化は、光が照射した部分にキャリアーが
滞留し、光が照射していない部分と電位差が生じる現象
が特に問題であり、これはフォトメモリーとして生じ
る。機械的劣化は、特に無機感光体と異なり、物質的に
柔らかいものが多い有機感光体には機械的劣化に対する
耐久性が劣り、耐久性向上は特に切望されているもので
ある。
【0010】上記のような感光体に要求される耐久特性
を満足させるために、いろいろ試みがなされてきた。表
面層によく使用され、耐摩耗性、電気特性に良好な樹脂
としては、ビスフェノールAを骨格とするポリカーボネ
ート樹脂が注目されているが、前述したような問題点を
全てを解決できるわけでもなく、次のような問題点を有
している。
【0011】(1)溶解性に乏しく、ジクロロメタンや
1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化脂肪族炭化水素
類の一部にしか良好な溶解性を示さないうえ、これらの
溶剤は低沸点のため、これらの溶剤で調製した塗工液を
用いて感光体を製造すると塗工面が白化し易い。また、
塗工液の固形分管理等にも手間がかかる。
【0012】(2)ハロゲン化脂肪族炭化水素類以外の
溶剤に対しては、テトラヒドラフラン、ジオキサン、シ
クロヘキサシノン、あるいはそれらの混合溶剤に一部可
溶であるが、その溶液は数日でゲル化する等、経時性が
悪く感光体製造には不向きである。
【0013】(3)更に、上記(1)、(2)が改善さ
れたとしても、ビスフェノールAを骨格とするポリカー
ボネート樹脂には、ソルベントクラックが発生し易い。
【0014】(4)加えて従来のポリカーボネート樹脂
では、樹脂で形成された被膜に潤滑性が乏しく感光体に
傷がつき易く、電子写真感光体の摩耗量を低くするよう
なクリーニング設定では画像欠陥になったり、クリーニ
ングブレードの早期の劣化によるクリーニング不良、ト
ナー融着等が生じてしまうことがあった。
【0015】前記(1)、(2)に挙げた溶液安定性に
ついては、ポリマーの構造単位として嵩高いシクロヘキ
シレン基を有するポリカーボネートZ樹脂を使用する
か、ビスフェノールZ、ビスフェノールC等と共重合さ
せることによって解決されてきた。
【0016】また、ソルベントクラックについても、特
開平6−51544号公報、特開平6−75415号公
報に開示されているように、シリコーン変成ポリカーボ
ネート、エーテル変成ポリカーボネートを用いることに
より解決することが可能である。ところが、これら変成
ポリカーボネートは、従来のポリカーボネート樹脂に比
べソルベントクラックを対策するために、ポリマー内の
内部応力に対して柔軟性を持たしている構造をとってい
るため、その結果、重合体本体の機械的強度が低下する
という欠点があった。
【0017】更に近年、特開昭57−17826号公
報、特開昭58−40566号公報に開示してあるよう
な、帯電部材に直接電圧をかけ電子写真感光体に電荷を
印加する直接帯電方式が主流となりつつある。これは、
導電ゴム等で構成されたローラー状の帯電部材を直接電
子写真感光体に当接させ電荷を印加する方法であり、ス
コロトロン等に比べ、オゾン発生量が格段に少ない。ス
コロトロンは帯電器に流す電流の80%前後はシールド
に流れるため浪費されるのに対して、直接帯電はこの浪
費分が無く、非常に経済的である等のメリットを持つ。
【0018】しかし、直接帯電はパッシェン則による放
電による帯電のため、帯電安定性が非常に悪いという欠
点を持つ。この対策として、直流電圧に交流電圧を重畳
させた、いわゆるAC/DC帯電方式が考案されている
(特開昭63−149668号公報)。
【0019】この帯電方式により帯電時の安定性は良化
したが、AC電圧を重畳するために電子写真感光体表面
の放電量は大幅に増大してしまい、電子写真感光体の削
れ量が増加してしまうという欠点を新たに生じてしま
い、機械的強度のみならず電気的強度も要求されるよう
になってきた。
【0020】
【発明が解決しようとしている課題】本発明の目的は、
従来のポリカーボネート樹脂を表面層として有していた
問題点を解決し、耐ソルベントクラック性を有しつつ機
械的強度が強く、かつ直接帯電による耐電気特性が良好
であり製造が容易な電子写真感光体、この電子写真感光
体を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置を提
供することである。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明に従って、導電性
支持体、感光層を有する電子写真感光体において、電子
写真感光体の表面層が、加熱により縮合可能な下記構造
式(1)で示される置換基を側鎖に有し、かつ縮合反応
前の重量平均分子量が5000〜20000の下記構造
式(2)のポリカーボネート又は下記構造式(3)のポ
リアリレートからなる樹脂を含有する電子写真感光体、
この電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び
電子写真装置が提供される。
【0022】
【化6】
【0023】式中、R1は置換されてもよいアルキル基
又はアリール基を示し、R2は置換されてもよいアルキ
ル基を示す。mは0<m≦8の整数を示し、nは0≦n
≦2の整数を示す。
【0024】
【化7】
【0025】
【化8】
【0026】式中Xは、下記構造群Aより選ばれる。
【0027】
【化9】
【0028】式中、R3は置換されてもよいアルキル基
及びアリール基を示し、R4は置換されてもよいアルキ
ル基を示し、R5〜R12は水素原子、置換されてもよい
アルキル基及びハロゲン原子を示す。Yは二価の結合末
端を有する基を示す。pは0又は1を示す。mは0<m
≦8の整数を示し、nは0≦n≦2の整数を示す。
【0029】更に、Yで示した二価の結合末端を有する
基の中でも下記構造群Bで示された構造を有するものが
特に望ましい。
【0030】
【化10】
【0031】式中、R15及びR16は水素原子、置換され
てもよいアルキル基、置換されてもよいアリール基を示
す。tは1≦t≦8の整数を示す。
【0032】また、電子写真感光体の表面層が、加熱に
より縮合可能な下記構造式(4)で示されるカップリン
グ剤を含有してもよく、この場合、機械的強度は更に向
上する。
【0033】
【化11】
【0034】式中、R13はハロゲン原子、置換されても
よいアルキル基及びアリール基を示し、R14はアルキル
基を示す。0≦n≦2の整数を示す。
【0035】また式中、アルキル基としてはメチル基、
エチル基及びプロピル基等が挙げられる。アリール基と
してはフェニル基及びナフチル基等が挙げられる。不飽
和基としてはカルボキシル基、ニトロ基及びシアノ基等
が挙げられる。ハロゲン原子としてはフッ素原子、塩素
原子及び臭素原子が挙げられる。
【0036】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を詳
細に説明する。
【0037】構造式(1)で示される置換基を有する構
成単位の構造式(2)及び構造式(3)中のX部分の具
体例を表1で示すが、これらに限られるものではない。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】
【表3】
【0041】
【表4】
【0042】
【表5】
【0043】
【表6】
【0044】
【表7】
【0045】
【表8】
【0046】以下に、構造式(4)で示されるカップリ
ング剤の具体例を表2に示すが、これらに限られるもの
ではない。
【0047】
【表9】
【0048】本発明による電子写真感光体は、特に優れ
た耐ソルベントクラック性と機械的強度とAC帯電にお
ける耐電気特性を併せ持ち、良好な電子写真特性を持っ
ているものである。
【0049】本発明による重合体は、構造式(1)で示
される架橋末端である置換基を有しているため成膜時の
加熱により架橋反応が進行し、樹脂構造が網目化するこ
とにより結合密度が高まるために、高分子被膜全体の耐
久性が上がると同時にソルベントクラックにも強くなる
ものと考えられる。また、耐電気特性においても分子内
部に電気劣化に強いシロキサン構造を導入したことで、
電気的劣化による耐久性も向上したと考えられる。
【0050】本発明の電子写真感光体においては、構造
式(1)で示される置換基を有する主鎖の構成単位が単
一のもので構成される重合体でも、2種類以上の別種の
構成単位からなる共重合体でもよい。
【0051】更に、ポリカーボネートやポリアリレート
等の既存の樹脂と共重合体を形成してもよい。ただし、
この場合は構造式(1)で示される置換基を有する主鎖
成分が、全重合体のうち10〜90mol%存在するの
が好ましく、より好ましくは20〜50mol%であ
る。
【0052】更に、架橋による縮合反応前の重量平均分
子量が5000〜20000であることが好ましい。重
量平均分子量が5000未満の場合、反応後でも十分な
硬度が得られず、感光体表面が摩耗し易くなることがあ
る。また、重量平均分子量が20000を越えるの場合
にも、同様に反応後でも十分な硬度が得られず、感光体
表面が摩耗し易くなることがある。これは、分子量が高
過ぎると、分子の自由度が低下し反応性が下がっている
ためと考えられる。
【0053】本発明において用いられる構造式(1)で
示される置換基を有する重合体は、定法で合成された下
記構造式(5)で示される置換基を有する重合体とアル
コキシシランとを触媒の存在下で反応させることにより
得られる。
【0054】
【化12】 式中、lは0以上の整数を示す。
【0055】この時、構造式(1)で示される置換基へ
の転化率(以下Si転化率と呼ぶ)は必ずしも100%
である必要はないが、高分子被膜の耐久性を上げるため
には、主鎖に対して一定量以上の構造式(1)で示され
る置換基が必要となるので、前記Si転化率(a)と本
発明の構成単位の含有率(モル分率:b)が、以下の関
係式(1)を満たしていることが望ましい; a×b≧0.2 (1) ただし、Si転化率(a)は、1H−NMRを用いて定
量した値を示す。また、Si転化率は、合成条件により
コントロール可能である。
【0056】更に、本発明の電子写真感光体は、前述の
重合体もしくは共重合体に加え、構造式(4)で示され
るカップリング剤を含有させることにより、更に強度を
向上させることができる。これは、添加することにより
架橋密度が高くなるためと考えられる。
【0057】以下に、本発明に用いる電子写真感光体の
構成について説明する。
【0058】本発明における電子写真感光体は、支持体
上に感光層を有する。感光層は、電荷輸送材料と電荷発
生材料を同一の層に含有する単層型であっても、電荷輸
送層と電荷発生層に分離した積層型でもよいが、電子写
真特性的には積層型が好ましい。
【0059】使用する支持体は、導電性を有するもので
あればよく、アルミニウム、ステンレス等の金属、ある
いは導電層を設けた金属、紙、プラスチック等が挙げら
れ、形状はシート状、円筒状等が挙げられる。
【0060】LBP等の露光光がレーザー光の場合は、
支持体と感光層の間に、散乱による干渉縞防止又は基盤
の傷を被覆することを目的とした導電層を設けてもよ
い。これは、カーボンブラック、金属粒子等の導電性粉
体をバインダー樹脂に分散させて形成することができ
る。導電層の膜厚は、好ましくは5〜40μm、より好
ましくは10〜30μmである。
【0061】その上に更に、接着機能及びバリアー機能
を有する中間層を設けてもよい。中間層の材料として
は、例えば、ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリ
エチレンオキシド、エチルセルロース、カゼイン、ポリ
ウレタン、ポリエーテルウレタン等が挙げられる。これ
らは、適当な溶剤に溶解して塗布される。中間層の膜厚
は、好ましくは0.05〜5μm、より好ましくは0.
3〜1μmである。
【0062】中間層の上には、電荷発生層が形成され
る。本発明に用いられる電荷発生材料としては、例え
ば、セレン−テルル、ピリリウム、チアピリリウム系染
料、フタロシアニン、アントアントロン、ジベンズピレ
ンキノン、トリスアゾ、シアニン、ジスアゾ、モノア
ゾ、インジゴ、キナクリドン、非対称キノシアニン系の
各顔料が挙げられる。
【0063】機能分離型の場合、電荷発生層は前記電荷
発生材料を0.3〜4倍量のバインダー樹脂及び溶剤と
共にホモジナイザー、超音波分散、ボールミル、振動ボ
ールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル及び
液衝突型高速分散機等の方法でよく分散し、分散液を塗
布、乾燥させて形成される。電荷発生層の膜厚は5μm
以下、好ましくは0.1〜2μmが適当である。
【0064】電荷輸送層は、主として電荷輸送材料と本
発明からなるバインダー樹脂とを溶剤中に溶解させた塗
料を塗工乾燥して形成する。用いられる電荷輸送材料と
しては、例えば、トリアリールアミン系化合物、ヒドラ
ジン化合物、スチルベン化合物、ピラゾリン系化合物、
オキサゾール系化合物、トリアリルメタン系化合物、チ
アゾール系化合物等が挙げられる。これらは、0.5〜
2倍量のバインダー樹脂と組み合わされ塗工、乾燥し、
電荷輸送層を形成する。電荷輸送層の膜厚は、好ましく
は5〜40μm、より好ましくは15〜30μmであ
る。
【0065】図1に本発明の電子写真感光体を有するプ
ロセスカートリッジを用いた電子写真装置の概略構成を
示す。
【0066】図において、1はドラム状の本発明の電子
写真感光体であり、軸2を中心に矢印方向に所定の周速
度で回転駆動される。感光体1は、回転過程において、
一次帯電手段3によりその周面に正又は負の所定電位の
均一帯電を受け、次いで、スリット露光やレーザービー
ム走査露光等の露光手段(不図示)から出力される目的
の画像情報の時系列電気デジタル画像信号に対応して強
調変調された露光光4を受ける。こうして感光体1の周
面に対し、目的の画像情報に対応した静電潜像が順次形
成されていく。
【0067】形成された静電潜像は、次いで現像手段5
によりトナー現像され、現像されたトナー像は、不図示
の給紙部から感光体1と転写手段6との間に感光体1の
回転と同期して取り出されて給紙された転写材7に、感
光体1の表面に形成担持されているトナー画像が転写手
段6により順次転写されていく。
【0068】トナー画像の転写を受けた転写材7は、感
光体面から分離されて像定着手段8へ導入されて像定着
を受けることにより画像形成物(プリント、コピー)と
して装置外へプリントアウトされる。
【0069】像転写後の感光体1の表面は、クリーニン
グ手段9によって転写残りトナーの除去を受けて清浄面
化され、更に前露光手段(不図示)からの前露光光10
により除電処理された後、繰り返し画像形成に使用され
る。なお、一次帯電手段3が帯電ローラー等を用いた接
触帯電手段である場合は、前露光は必ずしも必要ではな
い。
【0070】本発明においては、上述の電子写真感光体
1、一次帯電手段3、現像手段5及びクリーニング手段
9等の構成要素のうち、複数のものをプロセスカートリ
ッジとして一体に結合して構成し、このプロセスカート
リッジを複写機やレーザービームプリンター等の電子写
真装置本体に対して着脱自在に構成してもよい。例え
ば、一次帯電手段3、現像手段5及びクリーニング手段
9の少なくとも一つを感光体1と共に一体に支持してカ
ートリッジ化して、装置本体のレール12等の案内手段
を用いて装置本体に着脱自在なプロセスカートリッジ1
1とすることができる。
【0071】また、露光光4は、電子写真装置が複写機
やプリンターである場合には、原稿からの反射光や透過
光、あるいは、センサーで原稿を読取り、信号化し、こ
の信号に従って行われるレーザービームの走査、LED
アレイの駆動及び液晶シャッターアレイの駆動等により
照射される光である。
【0072】本発明の電子写真感光体は、電子写真複写
機に利用するのみならず、レーザービームプリンター、
CRTプリンター、LEDプリンター、液晶プリンター
及びレーザー製版等の電子写真応用分野にも広く用いる
ことができる。
【0073】
【実施例】以下、実施例に従って本発明を更に詳細に説
明する。なお、実施例中の「部」は重量部を表す。
【0074】(実施例1)30mmφ×254mmのア
ルミニウムシリンダーを支持体とし、それに以下の材料
より構成される塗料を支持体上に浸漬法で塗布し、14
0℃で30分間熱硬化し、膜厚が15μmの導電層を形
成した。
【0075】 導電性顔料 :SnO2コート処理硫酸バリウム 10部 抵抗調節用顔料:酸化チタン 2部 バインダー樹脂:フェノール樹脂 6部 レベリング材 :シリコーンオイル 0.001部 溶剤:メタノール/メトキシプロパノール 0.2/0.8 20部
【0076】次に、この上にN−メトキシメチル化ナイ
ロン3部及び共重合ナイロン3部をメタノール65部/
n−ブタノール30部の混合溶媒に溶解した溶液を浸漬
法で塗布し、膜厚が0.5μmの中間層を形成した。
【0077】次に、CuKαの特性X線回折におけるブ
ラック角(2θ±0.2°)の9.0°、14.2°、
23.9°、27.1°に強いピークを有するオキシチ
タニウムフタロシアニン(TiOPc)4部とポリビニ
ルブチラール(商品名:エスレックBM2、積水化学
製)2部及びシクロヘキサノン60部を1mmφガラス
ビーズを用いたサンドミル装置で4時間分散した後、エ
チルアセテート100部を加えて電荷発生層用分散液を
調製した。これを浸漬法で塗布し、膜厚が0.3μmの
電荷発生層を形成した。
【0078】次に、下記構造式のアミン化合物9部
【0079】
【化13】 下記構造式のアミン化合物1部
【0080】
【化14】 と前記合成例に従って合成した表3の樹脂No.1記載
の重合体10部を、モノクロロベンゼン30部/ジクロ
ロメタン70部の混合溶媒に溶解した。この塗料を浸漬
法で塗布し、120℃にて2時間乾燥し、膜厚が25μ
mの電荷輸送層を形成した。
【0081】次に、評価について説明する。
【0082】装置はヒューレットパッカード製LBP
「レーザージェット4plus」(プロセススピード7
1mm/sec)を改造して用いた。改造は、一次帯電
の制御を定電流制御から定電圧制御に変更した。また、
クリーニングブレード侵入量をブレード圧が5%増にな
るように調整した。作成した電子写真感光体を、この装
置で28℃/湿度90%の環境下で通紙繰り返し使用の
耐久を行った。シーケンスは、プリント1枚ごとに1回
停止する間欠モードとした。トナーが無くなったなら
ば、補給し画像で問題が発生するまで耐久した。
【0083】また、研磨テープを用いたテーバー摩耗試
験機を用い15分間摩耗させ、その時の重量減少分を測
定した。更に、電子写真感光体の一部に3000lux
の白色蛍光灯の光を20分間当て4分間放置後、明部電
位を測定し光を当てる前から明部電位がどれだけ下がっ
たかを測定し、フォトメモリー値とした。更に、耐ソル
ベントクラック性は、表面に指脂を付着させ48時間放
置し、顕微鏡観察によりソルベントクラックの有無を観
察した。その結果を表5に示す。
【0084】(実施例2〜10)電荷輸送層のバインダ
ーに表3の樹脂No.2〜10のものを用いた以外は、
実施例1と同様に電子写真感光体を作成し評価した。そ
の結果を表5に示す。
【0085】(実施例11〜14)電荷輸送層のバイン
ダーに表4のようにカップリング剤を添加した以外は、
実施例1と同様に電子写真感光体を作成し評価した。そ
の結果を表5に示す。
【0086】
【表10】 表中、分子量はゲルパーミネーションクロマトグラフィ
ーで測定した。Si転化率は、前記合成例で示した相当
する前躯体から例示構成成分への反応転化率を1H−N
MRより定量した値を示す。
【0087】
【表11】
【0088】
【表12】
【0089】(比較例1〜4)電荷輸送層のバインダー
に表6の条件1〜4のものを用いた以外は、実施例1と
同様に電子写真感光体を作成し評価した。その結果を表
7に示す。
【0090】
【表13】
【0091】
【表14】
【0092】
【発明の効果】本発明の電子写真感光体は、機械的強度
を損なうことなく優れた耐ソルベントクラック性とフォ
トメモリー特性を有し、更に機械的強度が強く、かつ直
接帯電による放電に対する耐電気特性が良好であり製造
が容易な直接帯電に適した電子写真感光体、この電子写
真感光体を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装
置を提供することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真感光体を有するプロセスカー
トリッジを用いる電子写真装置の概略構成の例を示す図
である。
【符号の説明】
1 感光体 2 軸 3 帯電手段 4 露光光 5 現像手段 6 転写手段 7 転写材 8 定着手段 9 クリーニング手段 10 前露光光 11 プロセスカートリッジ 12 レール

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体、感光層を有する電子写真
    感光体において、該電子写真感光体の表面層が、加熱に
    より縮合可能な下記構造式(1)で示される置換基を側
    鎖に有し、かつ該縮合反応前の重量平均分子量が500
    0〜20000のポリカーボネート又はポリアリレート
    からなる樹脂を含有することを特徴とする電子写真感光
    体。 【化1】 (式中、R1は置換されてもよいアルキル基又はアリー
    ル基を示し、R2は置換されてもよいアルキル基を示
    す。mは0<m≦8の整数を示し、nは0≦n≦2の整
    数を示す)
  2. 【請求項2】 前記構造式(1)の置換基を有する樹脂
    の主鎖構造が、下記構造式(2)で示される構造単位を
    有するポリカーボネート樹脂である請求項1に記載の電
    子写真感光体。 【化2】 (式中Xは、下記構造群Aより選ばれる) 【化3】 (式中、R3は置換されてもよいアルキル基及びアリー
    ル基を示し、R4は置換されてもよいアルキル基を示
    し、R5〜R12は水素原子、置換されてもよいアルキル
    基及びハロゲン原子を示す。Yは二価の結合末端を有す
    る基を示す。pは0又は1を示す。mは0<m≦8の整
    数を示し、nは0≦n≦2の整数を示す)
  3. 【請求項3】 前記構造式(1)の置換基を有する樹脂
    の主鎖構造が、下記構造式(3)で示される構造単位を
    有するポリアリレート樹脂である請求項1に記載の電子
    写真感光体。 【化4】 (式中Xは、前記構造群Aより選ばれる)
  4. 【請求項4】 導電性支持体、感光層を有する電子写真
    感光体において、該電子写真感光体の表面層が、加熱に
    より縮合可能な下記構造式(4)で示されるカップリン
    グ剤を含有する請求項1に記載の電子写真感光体。 【化5】 (式中、R13はハロゲン原子、置換されてもよいアルキ
    ル基、不飽和基又はアリール基を示し、R14はアルキル
    基を示す。0≦n≦2の整数を示す)
  5. 【請求項5】 導電性支持体、感光層を有する電子写真
    感光体において、該電子写真感光体の表面層が、前記構
    造式(4)で示されるカップリング剤を含有する請求項
    2に記載の電子写真感光体。
  6. 【請求項6】 導電性支持体、感光層を有する電子写真
    感光体において、該電子写真感光体の表面層が、前記構
    造式(4)で示されるカップリング剤を含有する請求項
    3に記載の電子写真感光体。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載の電子写
    真感光体を、該電子写真感光体を帯電させる帯電手段、
    静電潜像の形成された電子写真感光体をトナーで現像す
    る現像手段、及び転写工程後の感光体上に残余するトナ
    ーを回収するクリーニング手段からなる群より選ばれた
    少なくとも一つの手段と共に一体に支持し、電子写真装
    置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカー
    トリッジ。
  8. 【請求項8】 請求項1〜6のいずれかに記載の電子写
    真感光体、該電子写真感光体を帯電させる帯電手段、帯
    電した電子写真感光体に対し露光を行い静電潜像を形成
    する露光手段、静電潜像の形成された電子写真感光体を
    トナーで現像する現像手段、及び転写材上のトナー像を
    加熱転写する転写手段を有することを特徴とする電子写
    真装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP1684121A1 (en) * 2005-01-13 2006-07-26 Xerox Corporation Outmost layer for photoreceptors

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