JP2000221419A - 光反射ユニット及び照明装置 - Google Patents
光反射ユニット及び照明装置Info
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Abstract
ットを提供する。またそれを用いた高速で色の切換えが
可能な照明装置を提供する。 【解決手段】光反射ユニットは、シリコン等をエッチン
グして作られる凹凸を有する基板1と、それを覆う光反
射性の薄膜3から構成される。電圧の印加により前記薄
膜3を前記基板1に沿って変形させ、入射光5の反射方
向を切り換えて光スイッチングを行う。また照明装置
は、白色光より選択した各色の光を前記光反射ユニット
によりスイッチングして目的の色の光を取り出す構成を
有する。
Description
成する照明装置に関するものである。
明する。
光反射ユニットの一例の構成を示す説明図である。光反
射ユニットは、基板1と、前記基板1上に設けられスト
ライプ状に分割された導電性の可動膜17及び固定膜1
8より構成される。前記可動膜17及び前記固定膜18
には光反射率を高めるために反射膜が蒸着されている。
また、前記基板1の前記可動膜17に相対する面には電
極2が設けられており、前記可動膜17との間に電圧を
印加することによって、前記可動膜17を変形させるこ
とができるようになっている。ここで前記変形量は、入
射光の波長をλとすると、λ/4になっている。
動膜17及び前記固定膜18には、最初に、反射しよう
とする光の波長をλとするとλ/2の高低差を設けてあ
る。この状態では、前記可動膜17及び前記固定膜18
の反射光の位相差はλであり、強度が減じられることは
なく反射する。次に、図16(b)に示すように、前記
可動膜17と前記電極2との間に電圧を印加する。する
と、前記のように前記可動膜17はλ/4だけ変形し、
反射面が移動する。その結果、前記可動膜17及び前記
固定膜18の反射光の間にはλ/2の位相差が生じ、互
いに打ち消し合って強度が大きく低下する。図16に示
す従来の光反射ユニットは、以上の様な構成によって光
のスイッチング、乃至は強度変調を行っていた。
ていた照明装置の一例の構成を示す説明図である。照明
装置は、白色光を発生するランプ10と、前記ランプ1
0の光を効率よく一方向に導くリフレクタ11と、前記
白色光源の出射光を集光する集光レンズ19と、前記集
光された光のうち照明に適した部分の光を取り出す絞り
20と、前記絞り20を通過した白色光から、赤、緑、
青のそれぞれの波長域の光のいずれかを透過させ、時分
割的に選択して目的の波長域の照明光を取り出す回転式
カラーフィルタ21と、前記回転式カラーフィルタ21
を回転するモーター22と、前記回転式カラーフィルタ
の透過光を光変調素子等に導くコンデンサレンズ23よ
り構成されていた。
ニットでは、反射光に位相差を生じせしめることにより
干渉させ、強度を変化させていたため、レーザ光源のよ
うな単色の光源を用いる場合は光スイッチングあるいは
光の強度変調を容易に行うことが可能であったが、白色
光あるいは広い幅の波長帯域をもった光に対して、十分
なコントラストをもって反射光の強度を変化させること
は難しかった。また、前記固定膜18及び前記可動膜1
7の位置精度が変調のコントラストに大きく影響するこ
とから、製造上の寸法精度の要求も厳しい。さらに、コ
ントラスト向上の為にはスイッチングOFFの際に不要
光が進む方向である回折角を大きくしなければならない
が、回折角を大きくするには前記固定膜18及び前記可
動膜17のピッチを狭くしなくてはならず、可視光域で
は数μ以下となってしまい、製作が不可能になる可能性
があった。
要求が年々高まる一方で、従来の照明装置ではフィルタ
を回転するメカニカルな機構を搭載しなければならなか
ったため、装置の大型化、振動、騒音、発熱、コスト高
等が避け難い問題になっていた。さらに近年、所謂カラ
ーブレークアップ等の問題から色周波数の高速化が求め
られている一方で、従来のようなカラーフィルタを回転
する方式では、モーターの回転数や寿命等の点で限界に
達しつつあった。また、前記方式ではカラーフィルタの
境界線が絞りを通過する時間は、前記境界線の前後の色
の光が両方透過してしまい混色を生ずる混色期間とな
り、時間軸上で照明光の利用ができない無効な時間とな
る。この無効時間は、3分割のカラーフィルタでも一般
に10%程度にのぼり、回転式カラーフィルタを用いる
限り必然的に10%程度の光量を無駄にしてしまうとい
う課題を有していた。他に、振動、騒音、発熱の問題か
ら前記モーターの回転数を上げずに色周波数を高くする
ために、前記カラーフィルタの分割数を増やす方法があ
るが、そうするとさらに境界線の数が増え時間軸上の無
効成分が増えてしまうという課題を有していた。
決した光反射ユニット、照明装置を提供することを目的
としている。
は、 (1)複数の凹凸が形成された基板と、前記基板を覆う
ように前記基板の表面に設けられた光反射性の薄膜とを
有し、前記薄膜が略平面である第1の状態と、前記基板
及び前記薄膜の間の静電力によって前記凹凸に従って前
記薄膜が変形し、前記第1の状態に対して斜めの面を生
じる第2の状態とを有することを特徴とする。
て、前記基板の凹凸の凹部は略4角錐状であることを特
徴とする。
て、前記基板の凹凸の凸部は略4角錐状であることを特
徴とする。
ニットにおいて、前記基板の凹凸は型により形成される
ことを特徴とする。
ニットにおいて、前記基板の凹凸は異方性エッチングに
より形成されることを特徴とする。
ニットにおいて、前記基板の凹凸は複数回の等方性エッ
チングにより階段状に形成されることを特徴とする。
て、前記薄膜3の前記基板の凹凸の凸部上に位置する部
分は、光学的にマスキングされていることを特徴とす
る。
て、前記基板の凹凸はストライプ状であることを特徴と
する。
て、前記基板の凹凸は柱状であることを特徴とする。
と、波長域に応じて選択的に入射光を透過あるいは反射
する波長選択手段と、前記波長選択手段により選択され
た光の強度を、制御信号に応じて強度を加減して反射す
る請求項1記載の光反射ユニットと、前記光反射ユニッ
トから出射される各波長域の光を再合成する光合成手段
とを有し、前記光反射ユニットを制御して、前記白色光
源の出射光から選択的に目的の波長域の光線を取り出す
ことにより照明を行うことを特徴とする。
例を示し、図を用いて説明する。
いて説明する。
ニットの構成を示す説明図である。前記光反射ユニット
は、複数の凹部と凸部が形成されたガラス等の基板1、
図示されていないが前記基板1の凹部に取り付けられた
電極2、前記基板1を覆うように前記基板1の表面に設
けられた導電性の薄膜3より構成される。ここで、図は
概念図であり作図の都合上凹凸の数が数個しか描かれて
いないが、実際は用途に応じて凹凸の数や間隔、深さ等
が決定され、一般にはさらに多数の凹凸が形成される。
図のように、本光反射ユニットは、凹凸のある前記基板
1を、平面の蓋をするように前記薄膜3で覆ったような
構造となっている。また前記基板1の凹部と前記薄膜3
とに囲まれた中空な空間を有する。
薄膜化したものの片面に、光反射率を向上するためにC
r膜及びAu膜を積層したものである。シリコン以外
に、高分子膜等の導電性でない素材に、別途電極2及び
反射膜をつけたものでもよい。尚、本文中では前記反射
膜が積層されている面を反射面と呼ぶことにする。
する。
の説明図である。図に示したように、前記基板1の表面
には、4角錘状の凹部が多数形成されている。一方、凸
部は格子状の陵線となっており、ここで前記薄膜3と接
している。尚、この部分においては接合されていてもさ
れていなくても構わない。一方周辺部には平坦部を有し
ており、この部分において、前記薄膜3と陽極接合等に
より強固に接合されている。よって、この状態では、前
記薄膜3は自分自身の張力によって平面を保っている。
1の前記凹部には前記電極2が取り付けられている。前
記電極2は、たとえばITOを蒸着することによって形
成される。あるいは、前記基板1を絶縁体(ガラス等)
−導電体(AuCr)−絶縁体(2酸化シリコン等)の
3層構造にして、前記凹部に一面にAuCr電極2が存
在する構成にしてもよい。前記電極2は、前記薄膜3と
の間に電圧を印加し、前記薄膜3を変形させるのに用い
られる。
いて説明する。
光反射ユニットの作用を説明するための説明図である。
図1と同様に、光反射ユニットは基板1、電極2、薄膜
3より構成される。尚、図1及び図2同様、前記電極2
は前記基板1の凹部に取り付けられているが、作図の都
合上図示されていない。また、以下の説明のため、後続
する光学系の入射瞳4、入射光線5、反射光線6を図中
に加えてある。
3及び前記基板1の電極2が同電位であったとすると、
前記薄膜3は自身の張力によって略平面となっている。
これを第1の状態とする。この状態で略平行な光が入射
すると、前記光反射ユニットは平面ミラーとして作用
し、入射光を正反射する。よって前記入射瞳4には反射
光が入射する。
び前記薄膜3の間に電圧を印加する。すると、両者間に
静電力が働き、前記薄膜3は前記電極2に吸い寄せられ
るように変形する。前記基板1には凹凸が形成されてい
るため、その形に従って前記薄膜3は変形する。これを
第2の状態とする。前記光反射ユニットの反射面には、
微小な斜めの面が多数形成される。本光反射ユニットに
入射した光が略平行であったとすると、入射光は図に示
したように幾何光学的に前記第1の状態とは異なる方向
に反射され、前記入射瞳4には入射しない。尚このとき
の反射の角度は前記基板1の凹部の角度の設計で決ま
る。
なくなり、前記薄膜3は自身の張力によって略平面の復
元する。よって再び第1の状態に戻り、前記光反射ユニ
ットは平面ミラーとなり、入射光は正反射して前記入射
瞳4に入射する。
の印加如何により光路を2状態に変更し、光の進路を切
り換えることができるため、光スイッチング素子として
機能する。また本光反射ユニットは光の干渉を利用する
ものではないため、白色光に対しても大きなスイッチン
グ効果を得ることができる。さらに、前記薄膜3は軽量
で変形量も小さいため、スイッチングの速度は一般に高
速で、膜の厚さ、密度、印加電圧、変形量等にもよるが
数十nsでの切り換えも可能である。また、本光反射ユ
ニットは、ICプロセスを用いて容易に量産可能である
ので、デバイス単価も非常に安くすることができる。
記電極2に吸い寄せられ接触する。その際、吸着が起こ
り、第1の状態に復元しない場合がありうる。そこで、
この接触面に吸着防止対策を行ってもよい。たとえば接
触する面のいずれか片方または両方に、チッ化シリコ
ン、ダイヤモンド薄膜、ダイヤモンドライクカーボン
(以下DLC)等の層を設けてもよい。他に、吸着の主
な原因となる水分を除去するために、乾燥雰囲気中で製
造する、あるいは薬品による撥水処理を行うなどの方法
を用いることができる。以上のような吸着防止対策を行
うことにより、光反射ユニットの繰り返し耐久性を向上
させ、長寿命化することができる。
角錘状としており、この場合前記第2の状態において散
乱光は4方向に散乱されるが、その方向と角度は凸部の
形状によるのはいうまでもない。よって、前記凹部の深
さ、斜面の角度、形状等は周辺の光学系の条件に適する
ように決定され、前記薄膜3の変形時に斜めの面を生ず
る形状でありさえすれば、他の形状とすることもでき
る。
の材料であってもよく、また前記凹凸も、型を用いて形
成してもよいし、切削加工によってもよい。あるいは、
エッチングにより形成してもよい。前記基板1がシリコ
ン等の場合、異方性エッチングを用いれば、特定の角度
の斜面を簡単に得ることができる。
斜面を形成してもよい。即ち、平面のエッチングを徐々
に削る領域を狭くしながら繰り返すことによって、階段
状の斜面を形成することができる。この場合、膜厚を最
適にすれば、膜の剛性により斜面の階段形状は緩和さ
れ、他の方法同様均一な斜面を得ることができる。ま
た、前記薄膜3と前記基板1は階段の頂点で接触するの
みであるから、前述の吸着の問題も緩和することができ
る。
凸形状を実現する前記基板1の形状は色々なものが考え
られ、例えば凸部が柱状、即ち断面が矩形波状のもので
あってもよい。その場合、やはり膜厚あるいは前記電極
2の形状を最適にすれば、膜の剛性により本実施例で示
したのと同様の変形形状を得ることができる。この場
合、前記基板1は1回の等方性エッチングで容易に製造
することができる。
例である光反射ユニットの作用を説明するための説明図
であって、前記基板1の形状の異なる例を示している。
実施例1において、前記基板1の凹凸の形状は、凸部が
4角錘状となる形状としていたが、図に示したように、
凸部の方が4角錘状となる形状としてもよい。
は、4角錘状の凸部が多数形成されている。凸部の頂点
は前記薄膜3と接しており、前記薄膜3が電圧非印加時
に平面となるように支えている。尚、この部分において
前記基板1及び前記薄膜3は接合されていてもされてい
なくても構わない。一方実施例1同様、周辺部には平坦
部を有しており、この部分において、前記薄膜3と陽極
接合等により強固に接合されている。
るが、電圧非印加時、即ち第1の状態では、前記実施例
1の図3と同様に前記薄膜3は略平面となり、入射光を
正反射する。よって前記入射瞳4には反射光が入射す
る。また、電圧印加時、、即ち第2の状態では、図4と
同様に前記薄膜3は変形し、入射光は図に示したように
幾何光学的に前記第1の状態とは異なる方向に反射さ
れ、前記入射瞳4には入射しない。よって光スイッチン
グ素子として機能する。
しい説明は省略する。
例である光反射ユニットの作用を説明するための説明図
である。
記基板1の反射面の凹凸の形状の断面は三角波状となる
形状としていたが、鋸波状となる形状としてもよい。す
なわち、前記基板1の凹凸形状の1つ1つの4角錐を偏
りのある4角錐としてもよい。図6は、前記基板1の凹
凸を説明するための説明図であり、本実施例の第2の状
態における光反射の状態を示す説明図である。図のよう
に、凹凸の形状を鋸波状とすれば、特定の方向に多くの
光を反射することができる。これは周囲の光学系の設計
によっては迷光の低減などの効果をもたらす。
しい説明は省略する。
例である光反射ユニットの作用を説明するための説明図
である。
記基板1の反射面の凹凸の形状の断面は三角波状となる
形状としていたが、台形状となる形状とし、凸部の頂点
において前記薄膜3と接合してもよい。図7は、前記基
板1の凹凸を説明するための説明図であり、本実施例の
第2の状態における光反射の状態を示す説明図である。
図のように、凹凸の形状を台形状とすれば、前記基板1
の周辺部には平坦部を有しているため、前記基板1及び
前記薄膜3のより強固な接合を得ることができる。尚、
前記平坦部の面積を10%以下にすれば、強固な接合を
維持しながら、光スイッチングのコントラストを低下さ
せる正反射光成分も小さく抑えることができる。
しい説明は省略する。
例である光反射ユニットの作用を説明するための説明図
である。
記基板1の反射面の凹凸の形状の断面は台形状状となる
形状としていたが、前記基板1の凹凸の頂点の平坦部に
位置する前記反射面にブラック・マスク7を施し、正反
射成分を除去してコントラストを向上してもよい。図8
は、前記基板1の凹凸を説明するための説明図であり、
本実施例の第2の状態における光反射の状態を示す説明
図である。図のように、ブラック・マスク7を施せば、
前記凸部の頂点に位置する部分では光は吸収され反射は
起きず、光スイッチングのコントラストを低下させる正
反射光成分をカットすることができる。よって強固な接
合を維持しながら、コントラストの高い光スイッチング
素子を実現することができる。
しい説明は省略する。
例である光反射ユニットの構成を説明するための説明図
であって、前記光反射ユニットの基板1の形状を示す。
膜3に囲まれる領域は中空であり、空気等が存在する。
そこで、前記第2の状態において圧縮された空気を逃が
し、抵抗となるのを防いで、前記第2の状態がうまく実
現されるような構成にしてもよい。即ち図に示した様
に、前記空気の抵抗の緩衝のため、前記基板1にダンパ
室を設けてもよい。本実施例では、内部の空気等の弾性
による抵抗の影響を緩和し、確実に前記第2の状態を実
現することができる。またそれにより駆動電圧を下げる
ことができる。
しい説明は省略する。
施例である光反射ユニットの構成を説明するための説明
図であって、前記光反射ユニットの基板1の形状を示
す。
状は、凸部が4角錘状となる形状としていたが、図に示
したようにストライプ状となる形状としてもよい。実施
例1では、反射光は4方向に反射されていたが、図のよ
うに、凹凸の形状をストライプ状とすれば、反射方向は
2方向となる。よって光学系の構成によっては、不要反
射光の処理を簡単にすることができる。
しい説明は省略する。
ストライプにおいて前記薄膜3を切り離した構成として
もよい。
反射ユニットの作用を説明するための説明図であって、
状態2における前記薄膜3の変形の様子を表している。
図に示したように、前記薄膜3は、各ストライプのおい
て切り離されている。各ストライプを切り離せば、空気
の弾性の影響を回避できるほか、前記薄膜3の張力によ
る弾性を軽減することができるので、大きな変形陵が必
要な場合も小さな駆動力で変形を得ることができる。即
ち、駆動電圧の低電圧化等の効果がある。
しい説明は省略する。
し、図を用いて説明する。
構造について説明する。
例である光反射ユニットの構成を示す説明図であって、
前記光反射ユニットの基板1の形状を示している。
を有する第1の領域24と、直方体状に掘り込まれた第2
の領域25が形成された基板1、前記基板1の第2の領
域に取り付けられた電極2、前記基板1を覆うように前
記基板1の表面に設けられ、本光反射ユニットの反射面
を形成している薄膜3、前記第1の領域24と第2の領域
25と、前記薄膜3によって囲まれた空洞を連結する連
結部27、前記空洞に充填され、各領域を自由に移動す
ることができる流体9より構成される。
は、4角錘状の凹部が多数形成されている。尚、図は概
念図であり作図の都合上凹凸の数が数個しか描かれてい
ないが、実際は用途に応じて凹凸の数や間隔、深さ等が
決定され、一般にはさらに多数の凹凸が形成される。ま
た、 前記第1の領域24は、前記第2の領域25と連結
されている。前記第2の領域は前記薄膜3とともにポン
プ室を形成している。前記薄膜3は、シリコンをエッチ
ングして薄膜化したものの片面に、光反射率を向上する
ためにCr膜及びAu膜を積層して作られる。よって導
電性であり、静電力を働かせる際の電極2を兼ねてい
る。尚、前記薄膜3は高分子膜等の導電性でない素材
に、別途電極2をつけたものでもよい。前記基板1と前
記薄膜3は、前記第1の領域を含む前記基板1の全域の
接する部分において、陽極接合等により強固に接合され
ている。
することによって形成される。あるいは、前記基板1を
絶縁体(ガラス等)−導電体(AuCr)−絶縁体(2
酸化シリコン等)の3層構造にして、前記凹部に一面に
AuCr電極29が存在する構成にしてもよい。
作用について説明する。
例である光反射ユニットの作用を説明するための説明図
であって、図13は第1の状態における前記薄膜3の様
子と光線の進路を、図14は第2の状態における前記薄
膜3の変形の様子と光線の進路を表している。 前記光
反射ユニットは、複数の凹部と凸部を有する第1の領域
24と、直方体状に掘り込まれた第2の領域25が形成
された基板1、前記基板1の第2の領域に取り付けられ
た電極2、前記基板1を覆うように前記基板1の表面に
設けられ、本光反射ユニットの反射面を形成している薄
膜3、前記第1の領域24と第2の領域25と、前記薄膜
3によって囲まれた空洞に充填され、各領域を自由に移
動することができる流体9より構成される。また、以下
の説明のため、本光反射ユニットの反射光を捕らえる後
続する光学系の入射瞳4、入射光線5、反射光線6を図
中に加えてある。
膜3及び前記基板1の電極2が同電位であったとする
と、前記薄膜3は自身の張力によって全体が略平面とな
っている。これを第1の状態とする。この状態で略平行
な光が入射すると、前記光反射ユニットは平面ミラーと
して作用し、入射光を正反射する。このとき前記入射瞳
4に反射光が入射するような位置に前記入射瞳4を設置
する。
圧を印加する。すると、図14に示したように前記ポン
プ室において両者間に静電力が働き、前記薄膜3は前記
電極2に吸い寄せられるように変形する。前記基板1及
び前記薄膜3に囲まれた空洞には流体が充填されている
ため、前記ポンプ室の容積が減少すると、それ以外の部
分においては前記薄膜3は押し上げられる。言い換える
と、前記第2の領域25の容積が減少し、それに相当す
る分前記第1の領域24の容積が増大する。前記第1の
領域では、前記基板1に形成された凹凸の前記薄膜3と
接する部分は接合さているため、前記薄膜3はでこぼこ
に変形する。これを第2の状態とする。このとき、本光
反射ユニットに略平行な光線が入射したとすると、入射
光は図に示したように幾何光学的に第1の状態とは違っ
た方向に反射され、前記入射瞳4には入射しない。
は、電圧の印加如何により平面ミラーである第1の状態
と第2の状態を切り換えることができるため、光スイッ
チング素子として用いることができる。本実施例では、
アクチュエータ部が単純な構造になるためより信頼性の
高い光反射ユニットを構成することができる。また、光
変調にかかわる前記第1の領域における部分的な吸着も
起こりにくく、均一な前記薄膜3の変形を得ることがで
きる。
し、図を用いて説明する。
置の構成を示す説明図である。まず本発明の照明装置の
構成について説明する。
1と、一定の波長域の光を選択的に透過あるいは反射す
る波長選択手段であるダイクロイックミラー12a、1
2b、12c及び12dと、前記波長選択手段により分
離された各波長域の光を制御信号に応じて反射方向を変
えて反射する光反射ユニット13a、13b及び13
c、制御手段26より構成される。また、前記光反射ユ
ニットは、図1及び図2で示したように、複数の凹部と
凸部が形成された基板1、図示していないが前記基板1
の凹部に取り付けられた電極2、前記基板1を覆うよう
に前記基板1の表面に設けられ、本光反射ユニット13
の反射面を形成している薄膜3より構成される。
する。前記ランプ10から発せられた白色光は、前記リ
フレクタ11により1方向に効率よく出射される。前記
白色光は前記ダイクロイックミラー12aに入射する
と、まず青色の成分が反射されて90°方向を変え、前
記光反射ユニット14aに入射する。さらに、前記光反
射ユニット14aでON/OFFを制御された後、前記
ダイクロイックミラー12dに到達し、再度方向を90
°変えて出力される。また、緑色及び赤色の成分は、前
記ダイクロイックミラー12aを透過し、前記ダイクロ
イックミラー12bに到達する。ここで緑色の成分は反
射されて90°方向を変え、前記光反射ユニット14b
に入射する。さらに、前記光反射ユニット14bでON
/OFFを制御された後、前記ダイクロイックミラー1
2cに到達し、再度方向を90°変え、前記ダイクロイ
ックミラー12dを透過して出力される。赤色の成分
は、前記ダイクロイックミラー12bをも透過し、前記
光反射ユニット14cに入射する。さらに、ここでON
/OFFを制御された後、前記ダイクロイックミラー1
2c、12dを透過して出力される。
制御することにより、高速で前記白色光源から出射され
る光から赤、緑、青の出力光を選択したり、あるいは任
意の割合で合成して、任意の時間任意の波長域による照
明を行い得る。また前記光反射ユニットの前記薄膜3は
軽量で変形量も小さいため、選択に要する時間はごくわ
ずかである。そのため、色順次方式のプロジェクタ等の
光源に用いた場合、混色時間を非常に短くでき、色周波
数を上げた場合でも、時間軸上の無効領域をはるかに小
さくすることができる。また、従来の回転式カラーフィ
ルタ方式では、前記回転式カラーフィルタはモーターに
より回転されので、装置の大型化、大消費電力化、騒
音、発熱等の原因となり、小型化の障害になっていた。
さらに、前記混色時間を短くするためには、カラーフィ
ルタの径を大きくしなければならなかったが、これはさ
らなる装置の大型化の原因となっていた。しかし、本実
施例の様な構成を用いるならば、はるかに小型軽量の照
明装置を得ることができる。また、前記光反射ユニット
は、ICプロセスを用いて容易に量産可能であるので、
デバイス単価は非常に安くすることができる。よって本
照明装置も、従来の回転式カラーフィルタを用いた照明
装置の半分以下の安いコストで生産可能である。
に用いるならば、従来の大型、大消費電力、騒音、発熱
等の問題が解決され、軽量、ローコスト、超低消費電
力、静粛で発熱の少ないプロジェクタを実現することが
可能である。
らされる。
の印加如何により光路を2状態に変更し、光の進路を切
り換えることができるため、光スイッチング素子として
機能する。また本光反射ユニットは光の干渉を利用する
ものではないため、白色光に対しても大きなスイッチン
グ効果を得ることができる。さらにその切換え速度は、
一般に高速で、瞬時のスイッチングが可能である。さら
に、ICプロセスを用いて容易に量産可能であり、コス
トも安い。
接触する面のいずれか片方または両方に、チッ化シリコ
ン、ダイヤモンド薄膜、ダイヤモンドライクカーボン
(以下DLC)等の層を設けて吸着防止対策を行った
り、他に、吸着の主な原因となる水分を除去するため
に、乾燥雰囲気中で製造する、あるいは薬品による撥水
処理を行うなどの方法を用いれば、光反射ユニットの繰
り返し耐久性を向上させ、長寿命化することができる。
基板の凹凸を形成するのに、異方性エッチングを用いれ
ば、特定の角度の斜面を簡単に得ることができる。 ま
た、等方性エッチングを繰り返し用いて斜面を形成し、
膜厚を最適にすれば、膜の剛性により他の方法同様均一
な斜面を簡単に得ることができる。また、前記薄膜3と
前記基板は階段の頂点で接触するのみであるから、前述
の吸着の問題も緩和することができる。
基板の凹凸の形状を鋸波状とすれば、特定の方向に多く
の光を反射することができる。これは周囲の光学系の設
計によっては迷光の低減などの効果をもたらす。
基板の凹凸の形状を台形状となる形状とし、凸部の頂点
において前記薄膜3と接合すれば、前記基板の周辺部に
は平坦部を有しているため、前記基板及び前記薄膜3の
より強固な接合を得ることができる。尚、前記平坦部の
面積を10%以下にすれば、強固な接合を維持しなが
ら、光スイッチングのコントラストを低下させる正反射
光成分も小さく抑えることができる。
基板の凹凸の形状を台形状となる形状とし、前記基板の
凹凸の頂点の平坦部に位置する前記反射面にブラック・
マスクを施せば、前記凸部の頂点に位置する部分では光
は吸収され反射は起きず、光スイッチングのコントラス
トを低下させる正反射光成分をカットすることができ
る。よって強固な接合を維持しながら、コントラストの
高い光スイッチング素子を実現することができる。
基板にダンパ室を設けて圧縮された空気を逃がし、抵抗
となるのを防いで、前記第2の状態がうまく実現される
ような構成にすれば、内部の空気の弾性等の抵抗の影響
を緩和することができる。
基板の凹凸の形状をストライプ状となる形状とすれば、
反射方向は2方向となり、光学系の構成によっては、不
要反射光の処理を簡単にすることができる。
て、基板の凹凸の形状をストライプ状となる形状とし、
さらに各ストライプにおいて前記薄膜を切り離した構成
とすれば、空気の弾性の影響を回避できるほか、前記薄
膜の張力による弾性を軽減することができるので、大き
な変形陵が必要な場合も小さな駆動力で変形を得ること
ができる。即ち、駆動電圧の低電圧化等の効果がある。
て、ポンプ室と流体を用いて駆動する構成すれば、均一
な薄膜の変形を得ることができる。
GBの出力光を選択的に出力でき、切換え時間がごくわ
ずかである。そのため、色順次方式のプロジェクタ等の
光源に用いた場合、混色時間が短く、色周波数を上げた
場合でも、時間開口率を大きくすることができる。ま
た、従来の回転式カラーフィルタ方式では、前記回転式
カラーフィルタはモーターにより回転されので、装置の
大型化、大消費電力化、騒音、発熱等の原因となり、小
型化の障害になっていた。さらに、前記混色時間を短く
するためには、カラーフィルタの径を大きくしなければ
ならなかったが、これはさらなる装置の大型化の原因と
なる。しかし、本照明装置の構成を用いるならば、軽量
であるばかりか、同等の混色時間ならばはるかに小型の
照明装置を得ることができる。また、超低消費電力、静
粛で発熱のないプロジェクタを構成することが可能であ
る。
ための説明図。
ための説明図。
ための説明図。
ための説明図。
するための説明図。
するための説明図。
するための説明図。
するための説明図。
するための説明図。
明するための説明図。
明するための説明図。
明するための説明図。
明するための説明図。
明するための説明図。
の説明図。
の説明図。
図。
Claims (10)
- 【請求項1】複数の凹凸が形成された基板と、前記基板
を覆うように前記基板の表面に設けられた光反射性の薄
膜とを有し、前記薄膜が略平面である第1の状態と、前
記基板及び前記薄膜の間の静電力によって前記凹凸に従
って前記薄膜が変形し、前記第1の状態に対して斜めの
面を生じる第2の状態とを有することを特徴とする光反
射ユニット。 - 【請求項2】請求項1において、前記基板の凹凸の凹部
は略4角錐状であることを特徴とする光反射ユニット。 - 【請求項3】請求項1において、前記基板の凹凸の凸部
は略4角錐状であることを特徴とする光反射ユニット。 - 【請求項4】請求項2または3において、前記基板の凹
凸は型により形成されることを特徴とする光反射ユニッ
ト。 - 【請求項5】請求項2または3において、前記基板の凹
凸は異方性エッチングにより形成されることを特徴とす
る光反射ユニット。 - 【請求項6】請求項2または3において、前記基板の凹
凸は複数回の等方性エッチングにより階段状に形成され
ることを特徴とする光反射ユニット。 - 【請求項7】請求項1において、前記薄膜の前記基板の
凹凸の凸部上に位置する部分は、光学的にマスキングさ
れていることを特徴とする光反射ユニット。 - 【請求項8】請求項1において、前記基板の凹凸はスト
ライプ状であることを特徴とする光反射ユニット。 - 【請求項9】請求項1において、前記基板の凹凸は柱状
であることを特徴とする光反射ユニット。 - 【請求項10】白色光源と、波長域に応じて選択的に入
射光を透過あるいは反射する波長選択手段と、前記波長
選択手段により選択された光の強度を、制御信号に応じ
て強度を加減して反射する請求項1記載の光反射ユニッ
トと、前記光反射ユニットから出射される各波長域の光
を再合成する光合成手段とを有し、前記光反射ユニット
を制御して、前記白色光源の出射光から選択的に目的の
波長域の光線を取り出すことにより照明を行うことを特
徴とする照明装置。
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