JP2005024963A - 照明装置および投写型表示装置 - Google Patents

照明装置および投写型表示装置 Download PDF

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Takashi Takeda
高司 武田
Hidefumi Sakata
秀文 坂田
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Abstract

【課題】小型で、照度が被照明部において均一化できる照明装置および投写型表示装置を提供する。
【解決手段】照明装置10は、光源200と、光源200から出射される光の光量分布の略ピークの位置210から放射状の反射層110が設けられたロッドインテグレータ100とを備える。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、小型で、照度を均一化できる照明装置および投写型表示装置に関する。
【0002】
【従来技術】
従来、液晶プロジェクタ等の投写型表示装置では、表示部照度の向上と均一化が課題となっていた。表示部の照度を均一化するために、照明装置の照度均一化光学素子としてロッドインテグレータが使用されている。
光源に固体光源、例えば発光ダイオードを使用する場合、1本のロッドインテグレータの端面に1個の発光ダイオードが接合されたもの、1本のロッドインテグレータに複数の発光ダイオードが接合されたものや、これら発光ダイオード付きのロッドインテグレータが複数束ねられたものなどが知られている(例えば、特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−269802号公報(第7〜第8頁、図6〜図8)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ロッドインテグレータは、入射された光がロッドインテグレータの外側界面で反射を繰り返して出射されるまでに様々な波長の光が混ざり合い均一化されるというものである。
このような特許文献1では、ロッドインテグレータに入射された光は、1本のロッドインテグレータの端面に1個の発光ダイオードが接合された場合、より照度の均一化をはかるためには、光の反射回数を多くすることが必要とされ、この際、ロッドインテグレータの長さを長くしなければならなかった。
また、複数のロッドインテグレータを束ねた場合、1本1本のロッドインテグレータの長さを長くしなければならず、また、束ねられたそれぞれのロッドインテグレータ間の照度が不均一になるというような課題がある。
【0005】
本発明の目的は、小型で、照度が均一化できる照明装置および投写型表示装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の照明装置は、光源と、該光源から出射される光の光量分布の略ピークの位置から放射状の反射層が設けられたロッドインテグレータとを備えたことを特徴とする。
【0007】
このような構造の照明装置は、ロッドインテグレータ内に入射された光は、ロッドインテグレータの被照射面の光量のピーク位置から放射状に設けられた反射面と外周面との間で反射を繰り返され混在されて均一化される。ロッドインテグレータ内に入射された光は、その入射角は様々であり、反射を繰り返すことで均一化がはかれるのである。
この際、放射状の反射面を備えることで、外周面にだけ反射面を有するロッドインテグレータに比べ、反射回数が多くなるので、照度のより均一化が向上するとともに、ロッドインテグレータの長さを短くすることができ、照明装置を小型化することができる。
ここで、光量のピークとは、ロッドインテグレータの被照射面の略中心部において、光量が最大値になるときと最小値になるときの両方を含み、最小値とは、ロッドインテグレータの端面周縁部が最大になり、中心部が最小になることを示し、それぞれの条件の際に、前述した作用と効果を得ることができる。
【0008】
本発明の照明装置は、前記光源から出射される光の光量分布の略ピークの位置から放射状に分割され、分割された前記ロッドインテグレータが隣接する界面に前記反射層が設けられていることを特徴とする。
【0009】
このようなロッドインテグレータは、前述の光量分布のピーク位置からロッドインテグレータの周縁方向に放射状に分割された、例えば、三角柱や四角柱の集合体である。従って、この集合体のほぼ中央に入射される光の光量のピークがあるため、分割されたそれぞれのロッドインテグレータにほぼ同じ光量が入射され、小断面積の分割されたロッドインテグレータ内の反射層と外周側面の反射層との間における反射回数を増やすことができるので光をより均一化することができる。
【0010】
また、これらの分割されたロッドインテグレータの隣接する面には、反射層が形成されているので、この反射層で光が効率よく全反射される。このことにより、例えばライトバルブなどの被照明部の照度を高めることもできる。
【0011】
本発明の照明装置は、前記反射層が誘電体膜により形成されていることが好ましい。
【0012】
分割されたロッドインテグレータの反射層は、光が吸収されにくい誘電体膜であることが好ましい。この際、誘電体膜は金属膜に比べ反射効率はわずかに劣るが、誘電体膜を透過した光は、隣接するロッドインテグレータで反射されるため全体として光の透過効率を高い水準で確保することができる。
ここで、誘電体膜としては、ZnO,TiO,SiOなどを採用することができる。
また、金属膜の表面にこの誘電体膜を形成してもよい。
【0013】
本発明の照明装置は、分割された前記ロッドインテグレータが隣接する界面の間に、前記ロッドインテグレータを構成する光学部材の屈折率よりも低い屈折率の低屈折率層が設けられていることが好ましい。
【0014】
このように、ロッドインテグレータを構成する光学部材が、例えば光学ガラスである場合、光学ガラスよりも屈折率の低い低屈折率層が形成されていることで、入射された光はロッドインテグレータの界面で全反射される。このことから、小断面積の分割されたロッドインテグレータ内で光の反射回数が多くなり、光は多重化されより一層、照度の均一化が向上される。
【0015】
また、本発明の照明装置は、分割された前記ロッドインテグレータが隣接する界面の間に空気層か、または分割された前記ロッドインテグレータを貼り合わせる接着層の前記低屈折率層が設けられていることが好ましい。
【0016】
空気層は、ロッドインテグレータを構成する光学材料よりも低屈折率層であり、このことから、界面に反射膜を設けなくても、全反射するので反射膜を設けたときと同等の効果を得ることができる。
【0017】
接着層もロッドインテグレータを構成する光学材料よりも低屈折率の材料が選択される。このことから、前述したようにロッドインテグレータから出射される光の照度は均一化することができる。
また、接着層の材料の屈折率を選択することで、ロッドインテグレータ内の光の全反射角度を調整することができるので、ロッドインテグレータを小型化することもできる。
【0018】
本発明の照明装置は、前記ロッドインテグレータの光出射側端面に、光軸方向に一方の端面が接続された無分割のロッドインテグレータを備えたことを特徴とする。
【0019】
この発明によれば、分割されたロッドインテグレータから出射された照度が均一化された光は、接続された無分割のロッドインテグレータ(以降、無分割ロッドインテグレータと称す)内で更に反射が繰り返されるので、被照明部の照度をより均一化ができる。
【0020】
本発明の照明装置は、光軸方向に沿った柱状の中空部を有する前記無分割のロッドインテグレータを備えられていることが好ましい。
【0021】
分割されたロッドインテグレータから出射される均一化された光は、接続された無分割ロッドインテグレータの中空部内壁で反射を繰り返すことによって、より均一化することができる。
また、このことにより、小型のロッドインテグレータと照明装置を提供することができる。
【0022】
本発明の照明装置は、周縁部が、前記ロッドインテグレータの外周側面に沿って延出されている延出部を有し、この延出部と前記ロッドインテグレータの外周側面とが接続されている前記無分割ロッドインテグレータが備えられていることが望ましい。
【0023】
本発明によれば、無分割ロッドインテグレータの延出部と分割されたロッドインテグレータの外周側面で、例えば接着等の手段で一体化される。従って、分割されたロッドインテグレータと無分割ロッドインテグレータとの一体化が容易にできる。
ここで、接着等で使用される接着材は、前述の分割されたロッドインテグレータの接着層で使用された材料を採用することができる。
【0024】
本発明の投写型表示装置は、請求項1ないし請求項8のいずれかに記載の照明装置と、前記照明装置から出射される光に対向して備えられた光変調装置と、前記光変調装置からの出射光を投写する投写光学系とを備えたことを特徴とする。
【0025】
この発明によれば、光源から出射された光は、ロッドインテグレータで均一化されて、光変調素子、例えばライトバルブに出射され、投写光学系を経てスクリーンなどに投写されるので、投写光を均一化することができ、また、ロッドインテグレータ内を効率よく導光されるため明るい表示をすることができる。
これらのことから、ロッドインテグレータ、照明装置、投写型表示装置を小型化することができる。
ここで、光源としては、発光ダイオードなどの固体光源、キセノンランプ、メタルハライドランプなどを採用することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態の投写型表示装置、図2〜図10は第1実施形態のロッドインテグレータが示されている。
図1は本実施形態の投写型表示装置1を示す模式図である。図1において、投写型表示装置1は、発光ダイオード201、202、203で構成された光源と、光源200と対向した位置に配置されたレンズアレイ300と、レンズアレイ300を挟んで反対側光の進行方向に配置されたロッドインテグレータ100とから構成される照明装置10と、ロッドインテグレータ100からの光の出射側に対向して配置された光変調素子であるライトバルブ400と、ライトバルブ400からの出射光を投写する投写光学系である投写レンズ600から構成されている。
レンズアレイ100、ロッドインテグレータ100、ライトバルブ400、投写レンズ600は、光軸50上に配置されている。
【0027】
ロッドインテグレータ100は、ある程度の長さをもつガラスロッドからなり、入射端面から入射された光の照度を均一化して出射端面から出射するものである。このロッドインテグレータ100は、詳しくは後述するが、断面方向に放射状に分割されている。
【0028】
この光源200から出射された光は、レンズアレイ300で集光されてロッドインテグレータ100に入射される。このロッドインテグレータ100内で、光は、後述するようにロッドインテグレータの反射面で反射を繰り返しながら混在されて照度が均一化され、光変調装置であるライトバルブ400に入射される。ライトバルブ400で画像データなどに変調された光は、投写レンズ600で拡大されてスクリーン700に投写表示される。
【0029】
この際、光源としては、発光ダイオードなどの固体光源、キセノンランプ、メタルハライドランプなどを採用することができるが、本実施形態では、発光ダイオードを採用した例を説明する。また、発光ダイオードは本実施形態では3個(図1に示す)としたが、1個でも、もっと多くても構わない。また、発光ダイオード201を赤色、202を緑色、203を青色としてもよい。
また、ライトバルブとしては、LCD(液晶表示装置)やDMD(デジタルマイクロミラー装置)を採用することができる。
【0030】
図2〜図4は、本実施形態のロッドインテグレータ100の斜視図を示す。
図2において、ロッドインテグレータ100は、断面四角形をした柱状であり、光学ガラスから構成されている。
このロッドインテグレータ100は、断面中心から放射状に8分割された8本の三角柱101,102,103,104,105,106,107、108の集合体とされ、分割された三角柱101と102を代表例として説明する。これら三角柱のそれぞれ隣接する接合面には、反射層110が形成されている。この反射層110は、光がほとんど吸収されない誘電体で構成されている。
三角柱101,102以外の三角柱のそれぞれ隣接する側面にも同様に誘電体の反射層110が形成されている。つまり、ロッドインテグレータ100には、断面放射状の反射層110(図2では、8面の反射層)が形成されている。
【0031】
この放射状の反射層110の中心は、ロッドインテグレータ100の断面形状の中心であるが、光源200からロッドインテグレータ100の端面に投写された光の照度がピークになる位置210の範囲(図中、破線の円弧で示す)とされる。
この際、光の照度がピークになるとは、照度が最大の場合と最小の場合両方を含む。一般に、光源が単光源の場合は中心部に照度最大値があり、複数光源(発光ダイオードがたくさんある場合)の場合は、ロッドインテグレータ100の端面周縁部にリング状の照度最大値があり、中心部は最小値があることが考えられるが、上述の両方を含むことである。
【0032】
図3は、ロッドインテグレータ100の別の分割形態の斜視図を示す。図3において、ロッドインテグレータ100は、光源(図示しない)から投写された光の照度がピークになる位置210付近から、光源200と対向する端面120において放射状に分割される。前述した分割よりもさらに細かく12個の三角柱に分割されている。
【0033】
この分割数は、前述した8分割や12分割に限らずロッドインテグレータのサイズや光の均一化の状態から適宜選択することができるが、分割数は多いほうが照度の均一化が増し、ロッドインテグレータ100を短くすることができる。
このロッドインテグレータ100は、前述したように隣接した接合面に誘電体の反射層110が形成されている。
【0034】
図4は、ロッドインテグレータ100の他の断面形状の斜視図を示す。図4において、ロッドインテグレータ100の断面形状は六角形に形成されている。光源(図示しない)から投写された光の照度がピークになる位置210付近から、光源と対向する端面120において放射状に6分割される。この分割面には、反射層110が形成されている。断面形状、分割形状以外は前述した構成と同じである。
これらのようなロッドインテグレータ100の断面形状や分割方法は、図示された以外にも様々に選択できる。
【0035】
次に、前述したように分割されたロッドインテグレータ100を複数集束されたロッドインテグレータの集合体について説明する。図5は、分割されたロッドインテグレータ100が2個集束された状態の斜視図、図6は、4個集束された状態の斜視図を示す。図5において、前述の分割されたロッドインテグレータ100(図2参照)の側面が接合されてひとつのロッドインテグレータ140が形成される。2個のロッドインテグレータ100は、それぞれ光源(図示しない)から投写された光の照度がピークになる位置210付近を中心にして、光源と対向する端面120において放射状に分割されている。反射層110の構成は前述と変わらない。
【0036】
図6において、ロッドインテグレータ100が4個、立方体状に集束されている。この構成は、前述したロッドインテグレータ100が2個集束されたものと同じである。
この際、光源200から出射された光の照度ピーク210は、それぞれ4個のロッドインテグレータ100の放射状の分割中心付近とされる。
ロッドインテグレータ100を何個集束するかは限定されるものではなく、光源200の種類と数、ロッドインテグレータのサイズ、照度均一化の状態から選択される。
【0037】
次に、図7を用いて、分割されたロッドインテグレータ100の接合面の他の実施形態について説明する。図7は、図3の矢印方向から視認した側面図を示す。図7において、分割されたロッドインテグレータ111,112,113のそれぞれの接合面の両端付近には接着層250が形成され、これら接着層250の間に空気層260が設けられている。この空気層260の厚みは、入射される光の波長によって選択され、赤色光の場合は厚く、青色光の場合は薄く設定されるが、入射される光の波長よりも大きく設定され、可視光の場合、概ね1μm以上とされる。
これらの空気層260は、分割されたロッドインテグレータの隣接される接合面全てに設けられている。
また、この空気層260が形成される接着層250は、接着層以外に薄板状のスペーサーであってもよい。
【0038】
図8は、分割されたロッドインテグレータの接合面の他の実施形態の側面図を示す。図8において、分割されたロッドインテグレータ111,112,113の接合面には接着層270が設けられ、分割されたロッドインテグレータ111,112,113のそれぞれが隣接する同士が接着固定される。
この際、接着層270は、ロッドインテグレータ111,112,113を形成する光学部材(光学ガラス等)よりも低屈折率の材料が使用されている。この接着層270の厚みは、先述したように入射光220の波長よりも大きく設定され、概ね1μm〜2μm程度に設定されている。
【0039】
図9は、ロッドインテグレータ100の接合面の他の実施形態の側面図を示す。図9(a)において、分割されたロッドインテグレータ106,107の相互に隣接する面116,117は、それぞれ凹レンズ状に形成されて、両端の接合部118で接合されている。この両端の接合部118の間には空気層260が形成される。この空気層260の平均厚みは、入射光220の波長以上とされ1μm程度に設定されている。
【0040】
図9(b)において、分割されたロッドインテグレータ106,107の相互に隣接する面116,117は、凸レンズ状に形成され、ほぼ中央の接合部119で接合されている。この接合部119の両側には空気層260が設けられている。この空気層260の平均厚みは、入射光220の波長以上とされ1μm程度に設定されている。
【0041】
次に、入射された光220のロッドインテグレータ100内部の挙動について図7、図8、図10を用いて説明する。図10において、光源(図示せず)からの光220は、ロッドインテグレータ100の8分割された(図2参照)三角柱のうちの107に入射される。入射された光211は、ロッドインテグレータ107内を進行し、反射層110で反射され、その後、ロッドインテグレータ107の外周面で再反射されて出射される。
【0042】
また、光が反射層110に到達した際、反射層110が誘電体で形成されているため、わずかであるが反射層110を貫通して、隣接する分割されたロッドインテグレータ106内を進行し、外周面で反射されて出射される(図中212で示す)。
このように、入射光220は、反射層110で反射された光211と、反射層110を貫通された光212とが、ロッドインテグレータ100内で混在されて出射光の照度が均一化される。
他の分割されたロッドインテグレータも同様に、入射された光はロッドインテグレータ内で反射を繰り返して出射される。
【0043】
次に、隣接する分割されたロッドインテグレータ111、112,113の接合面(図3参照)に空気層260または接着層270が設けられている場合のロッドインテグレータ100内の光の挙動について図7、図8を用いて説明する。図7において、光源(図示せず)から入射された光220は、ロッドインテグレータ111,112,113内において、外周面および空気層260との界面で全反射を繰り返しながら出射される(図中、211)。
また、光は、接着層(またはスペーサー)250においてもその界面で全反射される。
【0044】
図8において、光源(図示せず)から出射された光220は、ロッドインテグレータ111,112,113内において、外周面および接着層270との界面で全反射を繰り返しながら出射される(図中、211)。
空気層260と接着層270とは、ロッドインテグレータを構成する光学ガラスよりも屈折率が低いため、入射された光211は、分割されたロッドインテグレータの界面で全反射される(エバネッセント光と呼ばれる)
【0045】
前述したように、入射光220は、分割されたロッドインテグレータ106,107または111,112,113内で反射を繰り返しながらロッドインテグレータ100から照度が均一化されて出射されるのである。
【0046】
従って、本発明の第1実施形態では、光源200から出射された光220は、ロッドインテグレータ100の被照射面である端面120の光量のピーク位置210から放射状に設けられた反射面110とロッドインテグレータ100の外周面との間で反射を繰り返され混在されて均一化される。光源200からロッドインテグレータ100に出射された光の入射角は様々であり、反射を繰り返すことで均一化がはかれるのである。
この際、放射状の反射面110を備えることで、外周面にだけ反射面を有する従来のロッドインテグレータに比べ、反射回数が多くなるので、より均一化が向上するとともに、このことによりロッドインテグレータ100の長さを短くすることができ、照明装置を小型化することができる。
【0047】
このようなロッドインテグレータ100は、前述の光量分布のピーク位置210からロッドインテグレータ100の周縁方向に放射状に分割された、例えば、三角柱や四角柱の集合体である。従って、この集合体のほぼ中央に入射される光220の光量のピークがあるため、分割されたそれぞれのロッドインテグレータにほぼ同じ光量が入射され、小断面積のロッドインテグレータ内の反射層と外周側面との間における反射回数を増やすことができるので光をより均一化することができる。
【0048】
また、これらの分割されたロッドインテグレータ101〜108のそれぞれ隣接する面には、反射層110が形成されているので、この反射層110で光が効率よく全反射される。このことにより、ライトバルブ400などの被照明部の照度を高めることもできる。
【0049】
ロッドインテグレータ100の反射層110は、光が吸収されにくい誘電体膜で構成されている。誘電体膜は金属膜に比べ反射効率はわずかに劣るが、誘電体膜を透過した光は、隣接するロッドインテグレータで反射されるため全体として光の透過効率を高い水準で確保することができる。
【0050】
本実施形態のロッドインテグレータ100に設けられた反射層110は、光学ガラスよりも屈折率の低い低屈折率層が形成されていることで、入射された光はロッドインテグレータの界面で全反射される。このことから、分割された小断面積のロッドインテグレータ内で光の反射回数が多くなり、光は多重化され均一化が向上される。
【0051】
また、本実施形態によれば、分割されたロッドインテグレータが隣接する界面の間に空気層260を設けるか、または分割されたロッドインテグレータを貼り合わせる接着層270が設けられている。
空気層260は、ロッドインテグレータ100を構成する光学ガラスよりも低屈折率層であり、このことから、界面に反射膜を設けなくても全反射するので反射膜を設けたときと同等の効果を得ることができる。
【0052】
接着層270もロッドインテグレータ100を構成する光学ガラスよりも低屈折率の材料が選択される。このことから、前述したようにロッドインテグレータ100から出射される光の照度は均一化することができる。
また、接着層270の材料の屈折率を選択することで、ロッドインテグレータ内の光の全反射角度を調整することができるので、ロッドインテグレータを小型化することもできる
【0053】
(第2実施形態)
図11は、本発明の第2実施形態の側面図、図12、図13は断面図を示す。図11において、第1実施形態で説明した分割、集束されたロッドインテグレータ100の出射側端面に無分割ロッドインテグレータ150の一方の端面が接合されている。前述のロッドインテグレータ100と無分割のロッドインテグレータ150との対向した端面の形状は、ほぼ同じとされる。
【0054】
このような構造では、入射された光220は、分割されたロッドインテグレータ100内で外周面と反射層110との間で全反射を繰り返し(図中、211)、照度が均一化されて、無分割ロッドインテグレータ150に入射される。
入射された光213は無分割ロッドインテグレータ150内の外周面の間で反射が繰り返され出射される。
【0055】
図12において、分割されたロッドインテグレータ100の出射側端面に無分割ロッドインテグレータ160の端面が接続されている。この無分割ロッドインテグレータ160は、光の進行方向に貫通した中空部161が設けられている。前述のロッドインテグレータ100の端面形状とこの無分割ロッドインテグレータ160の中空部との対向したそれぞれの端面の形状は、ほぼ同じとされる。
【0056】
光源200(図示せず)から出射された光220は、前述の分割されたロッドインテグレータ100内で外周面と反射層110で反射を繰り返し(図中、211)、照度が均一化され、無分割ロッドインテグレータ160に入射される。入射された光213は、無分割ロッドインテグレータ160の中空部内面で反射を繰り返しながらさらに照度が均一化されて出射される。
この際、中空部161の内面に反射層が形成されてもよい。
【0057】
図13において、無分割ロッドインテグレータ160の中空部161の周縁部に、分割されたロッドインテグレータ100の外周面に沿って接続される端面から他方の端部まで延出された延出部162が形成されている。分割されたロッドインテグレータ100の端面と無分割ロッドインテグレータ160の中空部端面形状は同じであるため、延出部162は、平面的に分割されたロッドインテグレータ100の外周の一面と同じ形状とされる。従って、分割されたロッドインテグレータ100が、無分割ロッドインテグレータ160の延出部162上に載置された状態で一体化されている。
【0058】
この際、分割されたロッドインテグレータ100と無分割ロッドインテグレータ160の延出部162との接合面に接着層設けることができる。この接着層は、ロッドインテグレータを構成する光学ガラスよりも屈折率が低い材料が使用されことが好ましい。
【0059】
また、図示しないが、図12にて示した中空部がない無分割ロッドインテグレータ150の外周面のひとつを延出させて分割されたロッドインテグレータ100の外周平面を接合し一体化することもできる。
【0060】
従って、本発明の第2実施形態によれば、分割されたロッドインテグレータ100の光出射側端面に、光軸方向に端面が接続された無分割のロッドインテグレータ150が備えられているので、分割されたロッドインテグレータ100から出射された照度が均一化された光は、接続された無分割ロッドインテグレータ150内で更に反射が繰り返されるので、より均一化ができる。
【0061】
また、本実施形態によれば、無分割ロッドインテグレータ160が、光軸方向に沿った柱状の中空部161を有しているので、分割されたロッドインテグレータ100から出射される均一化された光は、接続された無分割ロッドインテグレータ160の中空部161内壁で反射を繰り返すことによって、より均一化することができる。
また、このことにより、小型のロッドインテグレータと照明装置を提供することができる。
【0062】
本実施形態によれば、無分割ロッドインテグレータ150,160の延出部162と分割されたロッドインテグレータ100の外周側面とは接着等の手段で一体化される。従って、分割されたロッドインテグレータ100と無分割ロッドインテグレータ150,160との一体化が容易にでき、より一層、照度が均一化された照明装置が製造しやすいという効果もある。
【0063】
本発明によれば、光源200から出射された光は、ロッドインテグレータ100で均一化されて、光変調素子400、例えばライトバルブに出射され、投写光学系600を経てスクリーン700などに投写されるので、投写光の照度を均一化することができ、また、ロッドインテグレータ内を効率よく導光されるため明るい表示をすることができる。
これらのことから、ロッドインテグレータ、照明装置、投写型表示装置を小型化することができる。
【0064】
なお、本発明は前述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、前記実施形態では、ロッドインテグレータ100は、8分割、12分割としていたが、本発明では、4分割でも、12分割以上の分割でもよく、照明装置10のサイズや照度などの光学特性から選択してもよい。
また、前記実施形態では、分割されたロッドインテグレータ100と無分割ロッドインテグレータ150,160とは、無分割ロッドインテグレータ160の延出部162で接合されていたが、分割されたロッドインテグレータ100に延出部を設けてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1本実施形態にかかる投写型表示装置を示す模式図。
【図2】第1実施形態にかかるロッドインテグレータを示す斜視図。
【図3】第1実施形態にかかるロッドインテグレータの分割例を示す斜視図。
【図4】第1実施形態にかかるロッドインテグレータの形状例を示す斜視図。
【図5】第1実施形態にかかるロッドインテグレータが集束された形態を示す斜視図。
【図6】第1実施形態にかかるロッドインテグレータの他の集束形態を示す斜視図。
【図7】第1実施形態の空気層を設けたロッドインテグレータを示す断面図。
【図8】第1実施形態の接着層を設けたロッドインテグレータを示す断面図。
【図9】第1実施形態にかかる空気層を設けたロッドインテグレータの変形例を示す断面図。
【図10】第1実施形態のかかるロッドインテグレータの光の挙動を示す模式図。
【図11】第2実施形態にかかるロッドインテグレータを示す側面図。
【図12】第2実施形態にかかるロッドインテグレータの他の形態を示す断面図。
【図13】第2実施形態にかかるロッドインテグレータの構成を示す断面図。
【符号の説明】
1…照明装置
100…ロッドインテグレータ
110…反射層
200…光源

Claims (9)

  1. 光源と、該光源から出射される光の光量分布の略ピークの位置から放射状の反射層が設けられたロッドインテグレータと、
    を備えたことを特徴とする照明装置。
  2. 請求項1に記載の照明装置において、
    前記光源から出射される光の光量分布の略ピークの位置から放射状に分割され、分割された前記ロッドインテグレータが隣接する界面に前記反射層が設けられていることを特徴とする照明装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の照明装置において、
    前記反射層が誘電体膜により形成されていることを特徴とする照明装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の照明装置において、
    分割された前記ロッドインテグレータが隣接する界面の間に、前記ロッドインテグレータを構成する光学部材の屈折率よりも低い屈折率の低屈折率層が設けられていることを特徴とする照明装置。
  5. 請求項4に記載の照明装置において、
    分割された前記ロッドインテグレータが隣接する界面の間に空気層か、または分割された前記ロッドインテグレータを貼り合わせる接着層の前記低屈折率層が設けられていることを特徴とする照明装置。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の照明装置において、
    前記ロッドインテグレータの光出射側端面に、光軸方向に一方の端面が接続された無分割のロッドインテグレータを備えたことを特徴とする照明装置。
  7. 請求項6に記載の照明装置において、
    光軸方向に沿った柱状の中空部を有する前記無分割のロッドインテグレータを備えたことを特徴とする照明装置。
  8. 請求項6または請求項7に記載の照明装置において、
    周縁部が、前記ロッドインテグレータの外周側面に沿って延出されている延出部を有し、この延出部と前記ロッドインテグレータの外周側面とが接続されている前記無分割ロッドインテグレータが備えられていることを特徴とする照明装置。
  9. 請求項1ないし請求項8のいずれかに記載の照明装置と、
    前記照明装置から出射される光に対向して備えられた光変調装置と、
    前記光変調装置からの出射光を投写する投写光学系と、
    を備えたことを特徴とする投写型表示装置。
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