JP2009294428A - 光源ユニット及びこの光源ユニットを備えたプロジェクタ - Google Patents
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Abstract
【課題】出射光の拡がり角を入射光よりも小さくすることが可能なライトパイプを備えた光源ユニット及びその光源ユニットを用いたプロジェクタを提供すること。
【解決手段】中空のライトパイプ101は四角柱状で、その内壁101aは、光を反射するための金属被膜によって覆われる。LED102は、拡がり角ω2を有する光束BM3を放射する。絞りレンズ103は凸レンズで、光軸を中心とした半径Rの領域に光束通過孔TH1が設けられる。光束BM3は絞りレンズ103で屈折されることにより拡がり角ω2が拡がり角ω0まで小さくなる。LED102は、拡がり角ω0が拡がり角ω2よりも小さな拡がり角ω1以下になる、即ち|ω0|≦|ω1|を満たす距離s1だけ絞りレンズ103から離れた位置に配置される。
【選択図】 図3
【解決手段】中空のライトパイプ101は四角柱状で、その内壁101aは、光を反射するための金属被膜によって覆われる。LED102は、拡がり角ω2を有する光束BM3を放射する。絞りレンズ103は凸レンズで、光軸を中心とした半径Rの領域に光束通過孔TH1が設けられる。光束BM3は絞りレンズ103で屈折されることにより拡がり角ω2が拡がり角ω0まで小さくなる。LED102は、拡がり角ω0が拡がり角ω2よりも小さな拡がり角ω1以下になる、即ち|ω0|≦|ω1|を満たす距離s1だけ絞りレンズ103から離れた位置に配置される。
【選択図】 図3
Description
本発明は、出射光の拡がり角を入射光の拡がり角よりも小さくすることが可能なライトパイプを備えた光源ユニット、及びこの光源ユニットを備えたプロジェクタに関する。
今日、画像をスクリーン等に投影して表示するプロジェクタが、広く知られている。プロジェクタは、大画面に画像を投影できるため、例えば会議におけるプレゼンテーション等、大勢で画像を見る用途において頻繁に用いられる。一般にプロジェクタにおいては、光源からの光が液晶等の光変調素子に入射し、この光変調素子上に形成された画像が投影レンズによってスクリーン等に拡大投影される。
プロジェクタには様々な光源が用いられるが、従来から最も多く利用されてきたのは、放電によって気体を励起し、その気体から放射される輝線を利用した高圧水銀灯等のHigh Intendity Discharge(以下、HID)ランプであった。HIDランプは、消費電力が多く、高熱を発するためにランプ周辺の機器に悪影響を与えることがある。また、放電を行う電極が摩耗するため、寿命がプロジェクタを構成する他の部品と比較して短く、典型的には数千時間程度である。近年、発光ダイオード(Light Emitting Diode;以下、LED)が、プロジェクタ用の光源として用いられるようになってきた。LEDは、HIDランプと比較して、(1)消費電力が少ない、(2)発熱が少ない、(3)寿命が長い、という利点があるため、今後プロジェクタ用の光源としての利用が広がると考えられる。
光変調素子が受け取る光は、照度分布が一様であることが望まれる。なぜなら、光変調素子が受け取る光の照度ムラは、形成される画像の輝度ムラとして残るためである。しかし、LEDから放射される光は等方的ではなく、その強度は放射方向によって変化する。従って、LEDから放射された光をレンズ等で集光して光変調素子に入射させる際に、一様な照度分布を得ることは困難である。そこで、例えば特許文献1において、LEDからの光は、内壁に反射面を備えた柱状の光学素子であるライトパイプに入射する。ライトパイプの光入射面から内部に入射した光は、ライトパイプの内壁で複数回反射することで、ライトパイプの光出射面から略一様な輝度分布を持つ光として出射する。ライトパイプから出射した光は、集光レンズによって光変調素子上に焦点を結ぶ。言い換えれば、ライトパイプの光出射面は、略一様な輝度分布を持つ面光源と見なすことが可能で、集光レンズは、その面光源の像を光変調素子上に結像する。
特開2003−262795号公報
特許文献1には、略一様な照度分布を有する光を出射するために、四角柱状のライトパイプを利用する技術が開示される。しかし、四角柱状のライトパイプは、光の利用効率の点において問題を有する。以下、その問題について、図1を用いて説明する。四角柱状のライトパイプ501は、LEDから拡がり角U0で放射された光束を取り込み、その拡がり角U0を保ったまま光束を放射する。ライトパイプ501から放射された光束は、集光レンズ510によって集光され、その拡がり角U0を拡がり角U2に変えて光変調素子520に入射する。この拡がり角U2は、光変調素子520から放射される画像光においても保存される。しかし、この画像光の全てがスクリーン上に結像する光として利用されるとは限らない。最終的にスクリーン上に結像する画像光として利用される光束の拡がり角U3は、光変調素子520の後段に存在する結像光学系の仕様、例えば結像レンズの口径や結像される画像の大きさ及び解像度等によって決定される。図1においては、拡がり角U3よりも大きな拡がり角U2を有する図1の影付き部分の光束は、最終的に画像光として利用されない。即ち、ライトパイプ501からの出射光束は、拡がり角U3に対応した拡がり角U1までしか利用されない。しかし、LEDが放射する光束の拡がり角は比較的大きいため、U0>U1となる場合が多い。そのため、結果として光の利用効率が低下する。LEDから放射される光束の拡がり角がLEDの特性によって決まっている以上、光の利用効率を向上するためには、ライトパイプから出射する光の拡がり角を入射する光の拡がり角よりも小さくする技術が望まれる。
本発明は、出射光の拡がり角を入射光よりも小さくすることが可能なライトパイプを備えた光源ユニット及びその光源ユニットを用いたプロジェクタを提供することを目的とする。
この目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、光入射面から入射する光を内壁面で反射し、前記光入射面と対向する光出射面から光を出射する中空のライトパイプと、そのライトパイプに光を入射するために、拡がり角ω2にて光を放射する固体光源と、前記光出射面から出射する光の拡がり角を前記拡がり角ω2よりも小さな拡がり角ω1以下にするために、前記固体光源から放射された光が前記光出射面に至るまでに通過する光通過経路の所定の位置に設けられる光学素子と、を備え、前記光学素子は、0又は正の屈折力を有する中心部と、その中心部よりも大きな屈折力を有し、光軸方向と直交する方向において前記中心部よりも外縁に位置する外縁部と、を含み、前記外縁部によって屈折された前記固体光源からの光の拡がり角ω0が|ω0|≦|ω1|を満たす前記固体光源からの距離s1の位置に設けられる、ことを特徴とする。
光の拡がり角とは、ある光束を考えたときに、その光束の最も拡がった成分の光線と光軸との成す角の意味である。屈折力とは、光の拡がり角を変化させる能力のことで、この値が大きな光学素子ほど、入射光束の拡がり角の変化量が多い。屈折力が正の値の光学素子は、入射光束の拡がり角を収束方向、即ち光軸に近づく方向に変化させる。屈折力が負の値の光学素子は、入射光束の拡がり角を拡散方向、即ち光軸から遠ざかる方向に変化させる。そして、屈折力が「0」の光学素子は、光の拡がり角を変化させない。屈折力の具体的な例を挙げれば、例えばレンズにおけるディオプター等である。ディオプターとは、メートル単位における焦点距離の逆数で、レンズの光を屈折する能力を表す。ディオプターが大きなレンズほど、入射した光をより大きく屈折することができる。
請求項2に記載の発明は、光入射面から入射する光を内壁面で反射し、前記光入射面と対向する光出射面から光を出射する中空のライトパイプと、そのライトパイプに光を入射するために、拡がり角ω2にて光を放射する固体光源と、前記光出射面から出射する光の拡がり角を前記拡がり角ω2よりも小さな拡がり角ω1以下にするために、前記ライトパイプ内部に設けられる光学素子と、を備え、前記光学素子は、0又は正の屈折力を有する中心部と、その中心部よりも大きな屈折力を有し、光軸方向と直交する方向において前記中心部よりも外縁に位置する外縁部と、を含み、前記外縁部によって屈折された前記固体光源からの光の拡がり角ω0が|ω0|≦|ω1|を満たす前記固体光源からの距離s1の位置に設けられる、ことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記光学素子は、凸レンズであり、前記屈折力は、前記中心部及び前記外縁部のそれぞれの焦点距離の逆数で表されるディオプターである、ことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、前記距離s1は、前記外縁部の焦点距離に略等しい、ことを特徴する。
請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれか1項に記載の発明において、前記中心部は、光軸を中心とした半径Rの領域であり、その半径Rは、R=s1×tan(ω1)を満たす、ことを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1から5のいずれか1項に記載の発明において、前記中心部は、前記光学素子に設けられた貫通孔である、ことを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項1から5のいずれか1項に記載の発明において、前記中心部は、前記外縁部と一体に形成され、光が入射する第1の面と光が出射する第2の面とを有し、前記第1および第2の面が互いに対向するとともに光軸に直交する一対の平面である、ことを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項2から6のいずれか1項に記載の発明において、前記固体光源は、前記光入射面に密着して設けられる、ことを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、請求項1から8のいずれか1項に記載の光源ユニットと、光を変調して画像光を形成する光変調素子と、前記光源ユニットからの光を集光して前記光変調素子に入射させるための集光光学部と、前記画像光を被投影面に結像させるための結像光学部と、を備えることを特徴とする。
請求項1に記載の発明において、固体光源から拡がり角ω2で拡がる光束は、その一部が光学素子の外縁部に入射する。外縁部に入射した光束は、拡がり角がω0になるように屈折される。そして、拡がり角ω0は、拡がり角ω2よりも小さな拡がり角ω1に対して|ω0|≦|ω1|を満たす。従って、ライトパイプから出射する光の拡がり角が小さくなり、光の利用効率が向上する。また、ライトパイプの本来の目的は、入射する光を均一にして出射することである。そして、入射した光が内壁面で反射される回数が多いほど、出射光はより均一になる。請求項1に記載の発明では、中心部の屈折力は外縁部よりも小さいので、中心部に入射する光束の拡がり角の変化量は、外縁部に入射する光束よりも少ない。仮に中心部が存在しなければ、本来中心部に入射する筈の光束の拡がり角は、外縁部に入射する光束と同じように小さくなる。この場合、入射光の内壁面による反射回数が減少し、中心部が存在している場合と比較して出射光があまり均一化されない可能性がある。即ち、請求項1に記載の発明は、外縁部によって光の利用効率の向上を図り、中心部によって出射光の均一化を図る。
請求項2に記載の発明では、光学素子をライトパイプの内部に設置することにより、光学素子を通過した光が、漏れなくライトパイプ内に取り込まれる。また、光学素子とライトパイプとをユニット化し、取り扱いを容易にできる。
固体光源から放射されて光学素子に入射する光束のうち、拡がり角の大きな部分は、光学素子の光軸から大きく離れた位置に入射する。ライトパイプから出射する光の拡がり角を小さくするためには、この拡がり角の大きな部分が大きく曲げられる必要がある。請求項3に記載の発明では、光学素子としてレンズが用いられる。レンズは焦点を有するので、光軸から大きく離れた位置に入射する光ほど大きく曲げられる。従って、効率よくライトパイプから出射する光の拡がり角を小さくすることができる。
請求項4の発明では、固体光源と光学素子との距離s1が、外縁部の焦点距離に略等しい。従って、固体光源から放射される光束のうち外縁部に入射する光束が略平行光線になるので、外縁部によって屈折される光束の拡がり角が最小になる。
固体光源から放射される光束のうち、拡がり角ω1を有する光束成分は、拡がり角がそのままであっても、後段の光学系で利用可能である。請求項5の発明では、中心部が光軸を中心とした半径R=s1×tan(ω1)の領域なので、固体光源から放射される光束のうち、拡がり角ω1を有する光束成分が中心部を通過する。中心部の半径が半径Rよりも小さければ、本来拡がり角を小さくする必要のない光束成分まで外縁部によって屈折される。拡がり角が小さくされた屈折光については、ライトパイプの内壁で光が反射される回数は減少し、出射光があまり均一化されない可能性がある。一方、中心部の半径が半径Rよりも大きければ、拡がり角ω1よりも大きな拡がり角を有する光束が中心部を通過するので、ライトパイプからの出射光の拡がり角が拡がり角ω1よりも大きくなる。即ち、中心部の半径が半径R=s1×tan(ω1)を満たす構成は、出射光の拡がり角を小さくする能力と出射光を均一化する能力とを両立させるベストモードである。
請求項6に記載の発明において、中心部は、光学素子に設けられた貫通孔である。中心部の屈折力は「0」なので、中心部に入射した光束は屈折されず、その拡がり角は維持される。従って、出射光をより均一にすることが可能になる。
請求項7に記載の発明において、中心部は、光が入射する面と光が出射する面とが互いに対向するとともに光軸に直交する一対の平面である。中心部の屈折力は「0」なので、中心部に入射した光束は屈折されずに拡がり角を維持する。従って、出射光をより均一にすることが可能になる。
請求項8に記載の発明では、固体光源が光入射面に密着して設けられるので、固体光源から放射される光を漏れなく利用することができ、光の利用効率が上がる。
請求項9に記載の発明では、上述の光源ユニットを用いることにより、明るさのムラが少なく、従来よりも明るい画像を投影可能なプロジェクタが得られる。
以下、図面を用いて本発明の実施形態について詳述する。
<第1の実施形態>
[全体光路図]
図2は、本発明の第1の実施形態に係る光源ユニット100及びその光源ユニット100より後段の光学系を表した模式図である。光源ユニット100は、ライトパイプ101、LED102及び絞りレンズ103で構成される。光源ユニット100は、LED102から放射された拡がり角ω2の光束を光入射面ENTからライトパイプ101の内部に取り入れ、拡がり角ω1の光束を光出射面EXTから略均一な輝度で出射するように構成される。ライトパイプ101の光軸に直交する断面の形状は、光入射面ENTから光出射面EXTに至るまで、全ての箇所において同一である。また、その断面形状は、光変調素子120の表示有効領域の形状と相似形である。光源ユニット100からの出射光は、集光レンズ110によって、光変調素子120上に集光される。光変調素子120は、例えば液晶素子又はDigital Micro−mirror Device(DMD)素子により構成され、入射した光を画像光に変調する。光変調素子120からの画像光は、結像レンズ130によってスクリーン1000上に画像として結像する。集光レンズ110及び結像レンズ130は、複数のレンズによって構成されるレンズ群であっても良いが、ここでは簡単のために一枚のレンズで表現する。尚、前記したライトパイプ101、LED102及び絞りレンズ103が、本発明のライトパイプ、固体光源及び光学素子の一例である。
[全体光路図]
図2は、本発明の第1の実施形態に係る光源ユニット100及びその光源ユニット100より後段の光学系を表した模式図である。光源ユニット100は、ライトパイプ101、LED102及び絞りレンズ103で構成される。光源ユニット100は、LED102から放射された拡がり角ω2の光束を光入射面ENTからライトパイプ101の内部に取り入れ、拡がり角ω1の光束を光出射面EXTから略均一な輝度で出射するように構成される。ライトパイプ101の光軸に直交する断面の形状は、光入射面ENTから光出射面EXTに至るまで、全ての箇所において同一である。また、その断面形状は、光変調素子120の表示有効領域の形状と相似形である。光源ユニット100からの出射光は、集光レンズ110によって、光変調素子120上に集光される。光変調素子120は、例えば液晶素子又はDigital Micro−mirror Device(DMD)素子により構成され、入射した光を画像光に変調する。光変調素子120からの画像光は、結像レンズ130によってスクリーン1000上に画像として結像する。集光レンズ110及び結像レンズ130は、複数のレンズによって構成されるレンズ群であっても良いが、ここでは簡単のために一枚のレンズで表現する。尚、前記したライトパイプ101、LED102及び絞りレンズ103が、本発明のライトパイプ、固体光源及び光学素子の一例である。
光出射面EXTから出射する光束の拡がり角ω1は、光源ユニット100より後段の光学系、即ち集光レンズ110、光変調素子120及び結像レンズ130において利用可能な光束の拡がり角に等しくなるように設定される。拡がり角ω1は、以下の様にして後段の光学系の要請により決定される。集光レンズ110は、光出射面EXTの像を、光変調素子120上に結像する。光を効率的に利用するには、集光レンズ110によって拡大・縮小された光出射面EXTの実像が、光変調素子120の表示有効領域の形状に一致すればよい。光変調素子120の表示有効領域及び光出射面EXTのサイズは決まっているので、倍率β1が決定される。倍率β1は、拡がり角ω1、光変調素子120に入射する光束の拡がり角ω3、光出射面EXTから集光レンズ110までの距離s2及び集光レンズ110から光変調素子120までの距離s3を用いて、
と表せる。光変調素子120から出射する光束は、光変調素子120に入射する光束と同一の拡がり角を有し、全てスクリーン1000上に結像する画像光として利用可能であるとする。ここで、画像光として利用可能な光束の拡がり角、即ち光変調素子120から出射する光束の拡がり角ω3は、結像レンズ130の仕様、即ち結像レンズ130の口径やスクリーン1000上に結像される画像の大きさ及び解像度等によって決定される。従って、式1においてω3及びβ1が決定されるので、拡がり角ω1が決定される。仮に光出射面EXTから出射する光束の拡がり角がω1よりも大きいと、ω1よりも広がった光束成分は、最終的に画像としてスクリーン1000上に結像せず、光の利用効率が低下する。
[光源ユニット構成]
図3〜図5は本発明の第1の実施形態に係る光源ユニット100の断面模式図であり、図6はLED102を取り除いた状態の光源ユニット100を光軸に沿って見た図である。ライトパイプ101は四角柱状の外形を示し、その内部は中空である。ライトパイプ101は、ガラス板を貼り合わせることで構成される。但し、ガラス以外の無機材料や、プラスチック等の樹脂材料、金属材料、セラミックス等で構成されてもよい。ライトパイプ101の内壁101aは、光を反射するための被膜によって覆われる。この被膜は、例えばAg、Al等の、可視光域における反射率が光の波長に殆ど依存しない金属を蒸着することによって得られる。但し、メッキ等の他の方法によって被膜が形成されても良い。絞りレンズ103は、ライトパイプ101の断面形状と同一の断面形状を有し、接着剤等によって内壁101aに固定される。絞りレンズ103は、焦点距離f1を有する凸レンズである。即ち、絞りレンズ103は、正のディオプターを有する。絞りレンズ103の光軸を中心とした半径Rの領域には、光束が通過するための孔である光束通過孔TH1が設けられる。絞りレンズ103は、アクリル等の透明樹脂で構成される樹脂レンズで、射出成型によって形成される。但し、ガラスモールド法によって形成されたレンズが用いられても良い。絞りレンズ103は、フレネル反射による光の損失を防ぐために、可視光域における反射率を低減させる反射防止膜を有するのが望ましい。LED102は、光入射面ENTに密着するように、接着剤等でライトパイプ101に固定される。LED102が固定される位置は、絞りレンズ103から光入射面ENT側に距離s1離れている。LED102は、拡がり角ω2を有する光束BM3を放射する。ライトパイプ101、LED102及び絞りレンズ103は、それぞれの光軸が光軸LAX2に一致するように配置される。尚、前記した絞りレンズ103は、本発明の光学素子の一例であるとともに外縁部の一例でもある。また、前記した光束通過孔TH1は、本発明の中心部の一例である。
図3〜図5は本発明の第1の実施形態に係る光源ユニット100の断面模式図であり、図6はLED102を取り除いた状態の光源ユニット100を光軸に沿って見た図である。ライトパイプ101は四角柱状の外形を示し、その内部は中空である。ライトパイプ101は、ガラス板を貼り合わせることで構成される。但し、ガラス以外の無機材料や、プラスチック等の樹脂材料、金属材料、セラミックス等で構成されてもよい。ライトパイプ101の内壁101aは、光を反射するための被膜によって覆われる。この被膜は、例えばAg、Al等の、可視光域における反射率が光の波長に殆ど依存しない金属を蒸着することによって得られる。但し、メッキ等の他の方法によって被膜が形成されても良い。絞りレンズ103は、ライトパイプ101の断面形状と同一の断面形状を有し、接着剤等によって内壁101aに固定される。絞りレンズ103は、焦点距離f1を有する凸レンズである。即ち、絞りレンズ103は、正のディオプターを有する。絞りレンズ103の光軸を中心とした半径Rの領域には、光束が通過するための孔である光束通過孔TH1が設けられる。絞りレンズ103は、アクリル等の透明樹脂で構成される樹脂レンズで、射出成型によって形成される。但し、ガラスモールド法によって形成されたレンズが用いられても良い。絞りレンズ103は、フレネル反射による光の損失を防ぐために、可視光域における反射率を低減させる反射防止膜を有するのが望ましい。LED102は、光入射面ENTに密着するように、接着剤等でライトパイプ101に固定される。LED102が固定される位置は、絞りレンズ103から光入射面ENT側に距離s1離れている。LED102は、拡がり角ω2を有する光束BM3を放射する。ライトパイプ101、LED102及び絞りレンズ103は、それぞれの光軸が光軸LAX2に一致するように配置される。尚、前記した絞りレンズ103は、本発明の光学素子の一例であるとともに外縁部の一例でもある。また、前記した光束通過孔TH1は、本発明の中心部の一例である。
[距離s1の満たすべき条件]
図3〜図5を用いて、LED102から放出される光束BM3の拡がり角ω2が、どの様にして小さくなるかを説明する。まず、光束BM3の、絞りレンズ103に入射する光束成分について考える。絞りレンズ103に入射した光束成分は屈折され、その拡がり角が拡がり角ω0に減少する。拡がり角ω0が、光源ユニット100より後段の光学系で利用可能な光束の拡がり角ω1よりも小さくなれば、即ち拡がり角ω0が
図3〜図5を用いて、LED102から放出される光束BM3の拡がり角ω2が、どの様にして小さくなるかを説明する。まず、光束BM3の、絞りレンズ103に入射する光束成分について考える。絞りレンズ103に入射した光束成分は屈折され、その拡がり角が拡がり角ω0に減少する。拡がり角ω0が、光源ユニット100より後段の光学系で利用可能な光束の拡がり角ω1よりも小さくなれば、即ち拡がり角ω0が
を満たせば、光束BM3の絞りレンズ103に入射した光束成分は、全て後段の光学系で利用される。拡がり角ω0が式2を満たすためには、距離s1にある程度の条件が必要となる。絞りレンズ103の焦点距離をf1として、(1)s1<f1、(2)s1=f1、(3)s1>f1、の、3つの場合において、式2が満たされるために距離s1にどのような条件が必要になるかを説明する。
まず、図3に表される前記した(1)の場合、即ちLED102が絞りレンズ103の焦点距離f1よりも近い位置に配置される場合、LED102の虚像VIが絞りレンズ103によって形成される。絞りレンズ103から虚像VIまでの距離をs0と表すと、結像の式より、
が成立する。このとき、倍率β2は、
と表される。式4をω0が左辺に来るように変形し、式3を代入することで、
が得られる。式5より、拡がり角ω0がω1以下になるために、距離s1は、
を満たせば良い。
次に、図4に表される前記した(2)の場合、即ちLED102が絞りレンズ103の焦点距離f1に配置される場合、光束BM3の絞りレンズ103に入射する光束成分は、略平行光に変換される。この場合、拡がり角ω0が最小値、即ちω0=0となるため、式2は満たされる。
最後に、図5に表される前記した(3)の場合、即ちLED102が絞りレンズ103の焦点距離f1よりも遠い距離に配置される場合、光束BM3の絞りレンズ103に入射する光束成分は焦点を結ぶ。絞りレンズ103から焦点位置までの距離をs0と表すと、結像の式より、
が成立する。このとき、倍率β2は、前記した式4で表される。式4をω0が左辺に来るように変形し、式7を代入することで、
が得られる。式8より、拡がり角ω0がω1以下になるために、距離s1は、
を満たせば良い。以上より、拡がり角ω0が式2を満たすためには、距離s1が、
を満たせば良い。そして、s1=f1の場合、式5又は式8より、拡がり角ω0は最小値である0になる。
光束BM3の一部の光束成分である光束BM4について考える。光束BM4は、光束通過孔TH1を通過した後に、ライトパイプ101から出射する。光束BM4が全て後段の光学系で利用されるためには、光束BM4の光束通過孔TH1を通過した後の拡がり角が、拡がり角ω1に等しくなれば良い。従って、光束透過孔TH1は、光束BM4の光束通過孔TH1を通過した後の拡がり角が拡がり角ω1に等しくなるような形状を有しているのが望まれる。本実施形態において、光束通過孔TH1は、光束BM4の拡がり角を変化させないディオプターが「0」の領域であると見なせる。従って、図3〜図5から明らかに、光束BM4の拡がり角が拡がり角ω1と等しくなる光束通過孔TH1の半径Rは、
であればよい。半径Rが式11の右辺よりも大きい場合、光束BM4の拡がり角がω1よりも大きくなるので、光束BM4の一部は後段の光学系で利用されずに無駄になる。一方、半径Rが式11の右辺よりも小さい場合、光束BM4の拡がり角がω1よりも小さくなる。この場合、光束BM4は全て後段の光学系で利用されるけれども、拡がり角が小さいために光束BM4が内壁101aで反射される回数が減少する。従って、ライトパイプ101の出射光を均一化する能力が低下する恐れがある。仮に、光束通過孔TH1の形状が式11を満たさなくても、絞りレンズ103が存在するために、出射光の拡がり角を入射光よりも小さくするという本発明の目的は果たされる。しかし、式11を満たす光束通過孔TH1の形状は、出射光の拡がり角を小さくする能力と出射光を均一化する能力とを両立させる、本発明のより望ましい形態である。
<第2の実施形態>
[光源ユニット構成]
本発明の第2の実施形態は、第1の実施形態と比較して、図1に表される光源ユニット100より後段の光学系は同一である。しかし、本実施形態における光源ユニット200の構成は、第1の実施形態における光源ユニット100と異なる。ここでは、第2の実施形態における光源ユニット200の構成を、図7を用いて説明する。
[光源ユニット構成]
本発明の第2の実施形態は、第1の実施形態と比較して、図1に表される光源ユニット100より後段の光学系は同一である。しかし、本実施形態における光源ユニット200の構成は、第1の実施形態における光源ユニット100と異なる。ここでは、第2の実施形態における光源ユニット200の構成を、図7を用いて説明する。
図7は、本発明の第2の実施形態に係る光源ユニット200の断面模式図である。本実施形態において、ライトパイプ101及びLED102の構成は、第1の実施形態と同一である。本実施形態の特徴は、第1の実施形態で用いられた絞りレンズ103の代わりに、絞りレンズ203が用いられる点にある。絞りレンズ203は、光軸を中心とした半径Rの領域である平行平板部203aと、光軸LAX3の方向と直交する方向において平行平板部203aよりも外縁に位置するレンズ部203bとで構成される。平行平板部203aは、光が入射する面と光が出射する面とを有し、この2つの面が互いに対向するとともに光軸LAX3に直交する一対の平面である。レンズ部203bは、絞りレンズ103と同様に、焦点距離f1を有する凸レンズである。平行平板部203a及びレンズ部203bは、一体に形成される。絞りレンズ203の材質及び製造方法は、第1の実施形態における絞りレンズ103と同様である。LED102は、光入射面ENTに密着するように、接着剤等でライトパイプ101に固定される。LED102が固定される位置は、絞りレンズ203から光入射面ENT側に距離s1離れている。ライトパイプ101、LED102及び絞りレンズ203は、それぞれの光軸が光軸LAX3に一致するように配置される。尚、前記した絞りレンズ203、平行平板部203a及びレンズ部203bが、本発明の光学素子、中心部及び外縁部の一例である。
LED102から放射される光束BM5は、拡がり角ω2を有する。ここで、光束BM5の、レンズ部203bに入射する光束成分について考える。レンズ部203bに入射した光束成分は屈折され、その拡がり角が拡がり角ω0に減少する。レンズ部203bの構成は、第1の実施形態における絞りレンズ103の構成と同様である。従って、図7に示される距離s1が焦点距離f1よりも短い場合、光束BM5のレンズ部203bに入射する光束成分は、第1の実施形態における光束BM3の絞りレンズ103に入射する光束成分と同様の振る舞いを示す。これは、距離s1が焦点距離f1に等しい場合においても、距離s1が焦点距離f1よりも長い場合においても、同様である。従って、拡がり角ω0が前記した式2を満たすためには、距離s1が、第1の実施形態と同様に前記した式10を満たせば良い。
光束BM5の一部の光束成分である光束BM6について考える。光束BM6は、平行平板部203aを通過する。平行平板部203aは光軸LAX3に直交する平行平板なので、光束BM6は、その拡がり角を維持したままライトパイプ101から出射する。即ち、平行平板部203aは、光束BM6の拡がり角を変化させないディオプターが「0」の領域である。従って、光束BM6の拡がり角が拡がり角ω1に等しくなるためには、半径Rが、第1の実施形態と同様に前記した式11を満たせば良い。
<第3の実施形態>
[光源ユニット構成]
本発明の第3の実施形態は、第1の実施形態と比較して、図1に表される光源ユニット100より後段の光学系は同一である。しかし、本実施形態における光源ユニット300の構成は、第1の実施形態における光源ユニット100と異なる。ここでは、第3の実施形態における光源ユニット300の構成を、図8を用いて説明する。
[光源ユニット構成]
本発明の第3の実施形態は、第1の実施形態と比較して、図1に表される光源ユニット100より後段の光学系は同一である。しかし、本実施形態における光源ユニット300の構成は、第1の実施形態における光源ユニット100と異なる。ここでは、第3の実施形態における光源ユニット300の構成を、図8を用いて説明する。
図8は、本発明の第3の実施形態に係る光源ユニット300の断面模式図である。本実施形態において、ライトパイプ101及びLED102の構成は、第1の実施形態と同一である。本実施形態の特徴は、第1の実施形態で用いられた絞りレンズ103の代わりに、絞りプリズム303を用いる点にある。絞りプリズム303は、頂角方向に設けられた面303aが内壁101aに接するように、接着剤等によって内壁101aに固定される。従って、絞りプリズム303に入射した光は、光軸LAX4に近づく方向に曲げられる。絞りプリズム303は、光軸LAX4に対して対称になるように、四角柱状のライトパイプ101の四面全ての内壁に設けられる。絞りプリズム303に囲まれた光軸LAX4を中心とする半径Rの領域が、光束が通過するための光束通過孔TH2である。絞りプリズム303の材質及び製造方法は、第1の実施形態における絞りレンズ103と同様である。LED102は、光入射面ENTに密着するように、接着剤等でライトパイプ101に固定される。LED102が固定される位置は、絞りプリズム303から光入射面ENT側に距離s1離れている。ライトパイプ101及びLED102は、それぞれの光軸が光軸LAX4に一致するように配置される。尚、前記した絞りプリズム303、光束通過孔TH2が、本発明の光学素子及び外縁部、中心部の一例である。
LED102から放射される光束BM7は、拡がり角ω2を有する。ここで、光束BM7の、絞りプリズム303に入射する光束成分について考える。絞りプリズム303に入射した光束成分は屈折され、その拡がり角が拡がり角ω0に減少する。即ち、絞りプリズム303は、入射した光束の拡がり角を小さくするので、正の屈折力を有すると見なせる。この光束成分が光源ユニット300より後段の光学系で全て利用されるには、LED102と絞りプリズム303との距離s1が、前記した式2を満たすように適宜設定されれば良い。
光束BM7の一部の光束成分である光束BM8について考える。光束BM8は、光束通過孔TH2を通過し、その拡がり角を維持したままライトパイプ101から出射する。即ち、光束通過孔TH2は、光束BM8の拡がり角を変化させない屈折力が「0」の領域と見なせる。従って、光束BM8の拡がり角が拡がり角ω1に等しくなるためには、半径Rが、第1の実施形態と同様に前記した式11を満たせば良い。
<第4の実施形態>
[光源ユニット構成]
本発明の第4の実施形態は、第3の実施形態と比較して、光源ユニット300より後段の光学系は同一である。しかし、本実施形態における光源ユニット400の構成は、第3の実施形態における光源ユニット300と異なる。ここでは、第4の実施形態における光源ユニット400の構成を、図9を用いて説明する。
[光源ユニット構成]
本発明の第4の実施形態は、第3の実施形態と比較して、光源ユニット300より後段の光学系は同一である。しかし、本実施形態における光源ユニット400の構成は、第3の実施形態における光源ユニット300と異なる。ここでは、第4の実施形態における光源ユニット400の構成を、図9を用いて説明する。
図9は、本発明の第4の実施形態に係る光源ユニット400の断面模式図である。本実施形態において、ライトパイプ101及びLED102の構成は、第3の実施形態と同一である。本実施形態の特徴は、第3の実施形態で用いられた絞りプリズム303の代わりに、絞りプリズム403を用いる点にある。絞りプリズム403は、光軸LAX5を中心とした半径Rの領域である平行平板部403aと、光軸方向と直交する方向において平行平板部403aよりも外縁に位置するプリズム部403bとで構成される。プリズム部403aは、第3の実施形態における絞りプリズム303と同様に、その頂角方向に設けられた面403b1が内壁101aに接するように、接着剤等によって内壁101aに固定される。プリズム部403aは、光軸LAX5に対して対称になるように、四角柱状のライトパイプ101の四面全ての内壁に設けられる。平行平板部403aは、光が入射する面と光が出射する面とを有し、この2つの面が互いに対向するとともに光軸LAX5に直交する一対の平面である。平行平板部403a及びプリズム部403bは、一体に形成される。絞りプリズム403の材質及び製造方法は、第1の実施形態における絞りレンズ103と同様である。LED102は、光入射面ENTに密着するように、接着剤等でライトパイプ101に固定される。LED102が固定される位置は、絞りプリズム403から光入射面ENT側に距離s1離れている。ライトパイプ101及びLED102は、それぞれの光軸が光軸LAX5に一致するように配置される。尚、前記した絞りプリズム403、平行平板部403a及びプリズム部403bが、本発明の光学素子、中心部及び外縁部の一例である。
LED102から放射される光束BM9は、拡がり角ω2を有する。ここで、光束BM9の、プリズム部403bに入射する光束成分について考える。プリズム部403bは、第3の実施形態における絞りプリズム303と同様の構成である。従って、この光束成分が光源ユニット400より後段の光学系で全て利用されるには、LED102と絞りプリズム403との距離s1が、前記した式2を満たすように適宜設定されれば良い。
光束BM9の一部の光束成分である光束BM10について考える。光束BM10は、平行平板部403aを通過する。平行平板部403aは、第2の実施形態における平行平板部203aと同様の構成である。従って、光束BM6の拡がり角がω1に等しくなるためには、半径Rが前記した式11を満たせば良い。
<第5の実施形態>
[プロジェクタにおける利用]
図10は、本発明の実施形態に係るプロジェクタ1の光学系構成を示す模式図である。プロジェクタ1の光学系は、前記した光源ユニット100、カラーホイール1001、集光レンズ群1002、内部全反射プリズム1003、DMD素子1004及び結像レンズ群1005によって構成される。以下、光源ユニット100から放射される光の進行経路にそって、各要素を説明する。尚、前記した光源ユニット100、集光レンズ群1002、DMD素子1004及び結像レンズ群1005が、本発明の光源ユニット、集光光学部、光変調素子及び結像光学部の一例である。
[プロジェクタにおける利用]
図10は、本発明の実施形態に係るプロジェクタ1の光学系構成を示す模式図である。プロジェクタ1の光学系は、前記した光源ユニット100、カラーホイール1001、集光レンズ群1002、内部全反射プリズム1003、DMD素子1004及び結像レンズ群1005によって構成される。以下、光源ユニット100から放射される光の進行経路にそって、各要素を説明する。尚、前記した光源ユニット100、集光レンズ群1002、DMD素子1004及び結像レンズ群1005が、本発明の光源ユニット、集光光学部、光変調素子及び結像光学部の一例である。
光源ユニット100は、白色LEDを備える。白色LEDから放射された光は、ライトパイプ101内に設けられた絞りレンズ103によってその拡がり角を縮小され、ライトパイプ101から出射した後に、カラーホイール1001に入射する。カラーホイール1001は、赤,緑,青に対応する波長の光を透過する3種類のフィルタを備える。回転するカラーホイール1001に入射した光は、時分割で赤,緑,青の光として集光レンズ系1002に入射する。集光レンズ群1002で集光された光は、内部全反射プリズム1003を通過した後に、DMD素子1004に入射する。
DMD素子1004に焦点を結んだ光は、DMD素子1004によって画像光に変調される。DMD素子1004は、マトリクス状に配置された微細なミラーを有し、この微細なミラーが各画素に相当する。DMD素子1004の各ミラーの傾きは二値化されており、DMD素子1004に入射した光のオン/オフ切り替え制御が可能である。即ち、DMD素子1004は、入射光が結像レンズ群1005に入射する方向に反射されるようにミラーを傾けたオンの状態と、入射光が結像レンズ群1005に入射しない方向に反射されるようにミラーを傾けたオフの状態との、2つの状態を取ることが可能である。また、オンの時間とオフの時間との比率によって光の階調を変化させられるので、画像データに基づいた階調表示が可能になる。DMD素子1004によって画像光として変調された光は、内部全反射プリズム1003によって反射され、結像レンズ群1005に入射する。その後、画像光は、結像レンズ群1005によって所定の方向に向かって拡げられ、スクリーン1000に結像される。
<変形例>
本発明は、今までに述べた実施形態に限定されることは無く、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の変形・変更が可能である。以下にその変形の一例を述べる。
本発明は、今までに述べた実施形態に限定されることは無く、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の変形・変更が可能である。以下にその変形の一例を述べる。
前記した実施形態において、光束通過孔TH1,TH2、平行平板部203a,403aは、入射した光束の拡がり角を変化させない、屈折力が「0」の領域である。しかし、これらの屈折力が「0」の領域の代わりに、正の屈折力を有する領域が設けられても良い。正の屈折力を有する領域に入射した光束の拡がり角は小さくなる。従って、正の屈折力を有する領域を通過した光の拡がり角が拡がり角ω1となるためには、この領域が前記した式11で定められる半径Rよりも大きな半径を有する必要がある。但し、出射光の均一化を図るためには、これらの領域の屈折力は、その外縁に存在する絞りレンズ又は絞りプリズムの屈折力よりも小さい必要がある。
前記した実施形態において、光束通過孔TH1,TH2、平行平板部203a,403aは、光軸を中心とする半径Rの領域である。しかし、これらの領域は、他の形状であっても良い。その一例として、LEDを取り除いた状態で光軸に沿った方向から光源ユニット500を見た図11を示す。光源ユニット500は、ライトパイプ101と、絞りレンズ503と、図示しないLEDとで構成される。ここで、絞りレンズ503に設けられた光束通過孔TH3は、光軸を中心とした四角柱状の領域である。光束通過孔又は平行平板部は、この例以外にも、多角形や楕円等様々な形状であって良い。要は、光束通過孔又は平行平板部を通過した後の光束の拡がり角が、拡がり角ω1に等しくなれば良い。
前記した実施形態において、絞りレンズ及び絞りプリズムは、ライトパイプの内部に設けられる。しかし、絞りレンズ及び絞りプリズムが、ライトパイプの外側、即ち図3から図8において光入射面EXTよりも左側に設けられても良い。
前記した実施形態において、光源ユニットの構成要素としてLEDが用いられる。しかし、LEDは本発明の固体光源の一例であり、例えば有機ELやレーザーダイオード等がLEDの代わりに用いられても良い。
前記した実施形態において、ライトパイプ101の光軸に直交する断面の形状は、光入射面ENTから光出射面EXTに至るまで、全ての箇所において同一である。言い換えれば、対向する内壁101a同士は、平行である。しかし、光入射面ENTと光出射面EXTとの形状が異なるライトパイプ、即ちテーパーを有するライトパイプが用いられても良い。
前記した第5の実施形態では、白色LEDを備えた光源ユニットとカラーホイールとを組み合わせることで、赤,青,緑の光の三原色を得る。しかし、例えば特許文献1の様に、白色LEDの代わりに赤,緑,青の三色のLEDが一体として光源ユニットに備えられ、それらが順番に発光することで、時分割で赤,緑,青の光が得られる様な構成でも良い。この構成であれば、カラーホイールが不要になる。
前記した第5の実施形態では、光変調素子としてDMD素子1004が用いられる。しかし、例えば反射型液晶表示素子や透過型液晶表示素子等が、DMD素子の代わりに用いられてもよい。光変調素子の枚数も1枚に限定されず、3個の光変調素子を用いて赤,緑,青の3色に対応させる、所謂3板方式であってもよい。3板方式の光学系の構成としては、例えば特開2006−221954号公報の図7に示される様な光学系が挙げられる。3板方式が採用される場合、各光変調素子に対してそれぞれ対応する色のLEDを備える光源ユニットが設けられる。即ち、赤色LEDを備えた光源ユニットと、緑色LEDを備えた光源ユニットと、青色LEDを備えた光源ユニットとの、3種類の光源ユニットが用いられる。
1 プロジェクタ
100,200,300,400,500 光源ユニット
101 ライトパイプ
101a 内壁
102 LED
103,203,503 絞りレンズ
110,510 集光レンズ
120,520 光変調素子
130 結像レンズ
203a 絞りレンズ203の平行平板部
203b 絞りレンズ203のレンズ部
303,403 絞りプリズム
303a,403b1 絞りプリズムの頂角方向の面
403a 絞りプリズム403の平行平板部
403b 絞りプリズム403のプリズム部
1000 スクリーン
1001 カラーホイール
1002 集光レンズ群
1003 内部全反射プリズム
1004 DMD素子
1005 結像レンズ群
BM1,BM2,BM3,BM4,BM5,BM6,BM7,BM8,BM9,BM10 光束
ENT 光入射面
EXT 光出射面
LAX2,LAX3,LAX4,LAX5 光軸
TH1,TH2,TH3 光束通過孔
VI LED102の虚像
100,200,300,400,500 光源ユニット
101 ライトパイプ
101a 内壁
102 LED
103,203,503 絞りレンズ
110,510 集光レンズ
120,520 光変調素子
130 結像レンズ
203a 絞りレンズ203の平行平板部
203b 絞りレンズ203のレンズ部
303,403 絞りプリズム
303a,403b1 絞りプリズムの頂角方向の面
403a 絞りプリズム403の平行平板部
403b 絞りプリズム403のプリズム部
1000 スクリーン
1001 カラーホイール
1002 集光レンズ群
1003 内部全反射プリズム
1004 DMD素子
1005 結像レンズ群
BM1,BM2,BM3,BM4,BM5,BM6,BM7,BM8,BM9,BM10 光束
ENT 光入射面
EXT 光出射面
LAX2,LAX3,LAX4,LAX5 光軸
TH1,TH2,TH3 光束通過孔
VI LED102の虚像
Claims (9)
- 光入射面から入射する光を内壁面で反射し、前記光入射面と対向する光出射面から光を出射する中空のライトパイプと、
そのライトパイプに光を入射するために、拡がり角ω2にて光を放射する固体光源と、
前記光出射面から出射する光の拡がり角を前記拡がり角ω2よりも小さな拡がり角ω1以下にするために、前記固体光源から放射された光が前記光出射面に至るまでに通過する光通過経路の所定の位置に設けられる光学素子と、
を備え、
前記光学素子は、
0又は正の屈折力を有する中心部と、
その中心部よりも大きな屈折力を有し、光軸方向と直交する方向において前記中 心部よりも外縁に位置する外縁部と、
を含み、
前記外縁部によって屈折された前記固体光源からの光の拡がり角ω0が|ω0 |≦|ω1|を満たす前記固体光源からの距離s1の位置に設けられる、
ことを特徴とする光源ユニット。 - 光入射面から入射する光を内壁面で反射し、前記光入射面と対向する光出射面から光を出射する中空のライトパイプと、
そのライトパイプに光を入射するために、拡がり角ω2にて光を放射する固体光源と、
前記光出射面から出射する光の拡がり角を前記拡がり角ω2よりも小さな拡がり角ω1以下にするために、前記ライトパイプ内部に設けられる光学素子と、
を備え、
前記光学素子は、
0又は正の屈折力を有する中心部と、
その中心部よりも大きな屈折力を有し、光軸方向と直交する方向において前記中 心部よりも外縁に位置する外縁部と、
を含み、
前記外縁部によって屈折された前記固体光源からの光の拡がり角ω0が|ω0 |≦|ω1|を満たす前記固体光源からの距離s1の位置に設けられる、
ことを特徴とする光源ユニット。 - 前記光学素子は、凸レンズであり、
前記屈折力は、前記中心部及び前記外縁部のそれぞれの焦点距離の逆数で表されるディオプターである、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の光源ユニット。 - 前記距離s1は、前記外縁部の焦点距離に略等しい、
ことを特徴する請求項3に記載の光源ユニット。 - 前記中心部は、光軸を中心とした半径Rの領域であり、
その半径Rは、R=s1×tan(ω1)を満たす、
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の光源ユニット。 - 前記中心部は、前記光学素子に設けられた貫通孔である、
ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の光源ユニット。 - 前記中心部は、
前記外縁部と一体に形成され、
光が入射する第1の面と光が出射する第2の面とを有し、
前記第1および第2の面が互いに対向するとともに光軸に直交する一対の平面である、
ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の光源ユニット。 - 前記固体光源は、前記光入射面に密着して設けられる、
ことを特徴とする請求項2から6のいずれか1項に記載の光源ユニット。 - 請求項1から8のいずれか1項に記載の光源ユニットと、
光を変調して画像光を形成する光変調素子と、
前記光源ユニットからの光を集光して前記光変調素子に入射させるための集光光学部と、
前記画像光を被投影面に結像させるための結像光学部と、
を備えることを特徴とするプロジェクタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008147813A JP2009294428A (ja) | 2008-06-05 | 2008-06-05 | 光源ユニット及びこの光源ユニットを備えたプロジェクタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008147813A JP2009294428A (ja) | 2008-06-05 | 2008-06-05 | 光源ユニット及びこの光源ユニットを備えたプロジェクタ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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ID=41542668
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008147813A Pending JP2009294428A (ja) | 2008-06-05 | 2008-06-05 | 光源ユニット及びこの光源ユニットを備えたプロジェクタ |
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JP (1) | JP2009294428A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103968268A (zh) * | 2013-01-31 | 2014-08-06 | 深圳市光峰光电技术有限公司 | 一种led光源系统和led照明装置 |
JP2022075703A (ja) * | 2016-02-26 | 2022-05-18 | マジック リープ, インコーポレイテッド | 複数の光エミッタに対する複数の光パイプを有するディスプレイシステム |
-
2008
- 2008-06-05 JP JP2008147813A patent/JP2009294428A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103968268A (zh) * | 2013-01-31 | 2014-08-06 | 深圳市光峰光电技术有限公司 | 一种led光源系统和led照明装置 |
JP2022075703A (ja) * | 2016-02-26 | 2022-05-18 | マジック リープ, インコーポレイテッド | 複数の光エミッタに対する複数の光パイプを有するディスプレイシステム |
JP7378520B2 (ja) | 2016-02-26 | 2023-11-13 | マジック リープ, インコーポレイテッド | 複数の光エミッタに対する複数の光パイプを有するディスプレイシステム |
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