JP2000221272A - 放射線検出システムおよび核医学診断装置 - Google Patents

放射線検出システムおよび核医学診断装置

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JP2000221272A
JP2000221272A JP2291299A JP2291299A JP2000221272A JP 2000221272 A JP2000221272 A JP 2000221272A JP 2291299 A JP2291299 A JP 2291299A JP 2291299 A JP2291299 A JP 2291299A JP 2000221272 A JP2000221272 A JP 2000221272A
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radiation
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semiconductor detector
radiation semiconductor
detector
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Tsutomu Yamakawa
勉 山河
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Toshiba Corp
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    • A61B6/02Arrangements for diagnosis sequentially in different planes; Stereoscopic radiation diagnosis
    • A61B6/03Computed tomography [CT]
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、被検体に対して凹状の放射線半導
体検出器をその心臓に近接して配置し、90゜心筋SP
ECTに相当する収集を行うことで、位置分解能や収集
感度を向上させる放射線検出システムおよび核医学診断
装置を提供する。 【解決手段】 2つの凹状の放射線半導体検出器38、
39を例えば60゜の接合角度θ2で配置して構成す
る。放射線半導体検出器38、39の横幅を60cm程
度、その曲がり具合(凹凸間の距離)を13cm程度と
する。放射線半導体検出器38、39をその有効視野
(有効視野端は63b、63c、64b、64c)の視
野中心63a、64aが被検体中心POに合うように移
動させ、必要に応じて、放射線半導体検出器38、39
を所定距離S1、S2(10cm程度)だけ移動させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、患者などの被検体
に対して注入された放射性同位元素(ラジオアイソトー
プ、RI)により放出されるガンマ(γ)線のような放
射線を1次元または2次元的に検出して被検体内のRI
分布を取得するための放射線検出システムおよび核医学
診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】患者などの被検体に放射性同位元素(ラ
ジオアイソトープ、RI)を注入し、その体内から放出
されるガンマ(γ)線のような放射線を1次元または2
次元検出器によって検出してRI分布を取得することに
より、体内の病変部、血流量、脂肪酸代謝量などの機能
分布像を表示するシングルフォトンエミッションコンピ
ュータ断層法(SPECT)を用いたSPECT装置
や、複数の検出器を備え、ポジトロン(陽電子)がエレ
クトロン(陰電子)と結合して消滅する際に180°方
向に放出されるガンマ線を同時検出してイメージングを
行う同時計数型ポジトロンエミッションコンピュータ断
層法(PET)を用いたPET装置が知られている。ま
た、最近では、SPECTと同時計数型PETを行うた
めに複数の検出器を備えたSPECT装置が知られるよ
うになってきている。これらの装置全般を核医学診断装
置と総称する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のSPECT装置
では、シンチレータと光電子増倍管(PMT)を複数ち
ょう密に配置してガンマ線を検出するアンガー型の検出
器が主流を占めていた。しかし、このような検出器に入
射したガンマ線をシンチレータによって一旦微弱な光に
変換し、この微弱な光を光電子倍増管やフォトダイオー
ドなどで電気信号に変換する必要がある。そのため、S
PECT装置が大型になっていた他、エネルギー分解能
や計数特性などに限界があるため、現状以上の飛躍的な
性能向上は望めなかった。
【0004】そこで、注目されてきているのが半導体検
出器である。半導体検出器はガンマ線を直接電気信号に
変換するので、電気信号への変換効率がよく、しかも半
導体セルでガンマ線を個別に検出できる。従って、エネ
ルギー分解能や計数特性の向上が期待されている。
【0005】テルル化カドミウム(CdTe)系半導体
では現状のアンガー型の検出器で採用されているヨウ化
ナトリウム(NaI)のように単結晶構造にすることが
できないため、小型の検出器モジュール(半導体の2次
元アレイセルと、その下にこの2次元アレイセルの外側
にはみ出すことなく形成されているプリアンプおよび読
み出し回路とが内蔵されている)をちょう密に配置する
ことにより2次元半導体検出器を構成した例がある。し
かし、検出器モジュール間の相互接続と各検出器モジュ
ール内部のデッドスペースに不均一が生じ、また独特の
アーチファクトが発生するので、RI画像の再構成が難
しかった。
【0006】また、半導体検出器に用いられる半導体セ
ルでは、コストおよび実装上の制約から、従来のデジタ
ルガンマカメラのようにきめ細かいピクセルを構成する
ことは難しく、細分化には限界があった。
【0007】ところで、アンガー型の検出器は平面状に
設計されるのが一般的である。図1は従来のアンガー型
の平面検出器の構成および被検体との位置関係を説明す
るための図である。図1に示すアンガー型の平面検出器
は、平行コリメータ10およびシンチレータ11をそれ
ぞれ平面状にして構成されている。被検体Pに注入され
たRIによりその体内から放出されたガンマ線が平行コ
リメータ10を介してシンチレータ11で光に変換され
た後、図示しない光電子増倍管などにより電気信号に変
換されて信号処理されることになる。なお、被検体Pは
曲面を有しているために図1に示すアンガー型の平面検
出器の中心部においては被検体Pと近接するが、被検体
Pの周辺部になるに従って検出器が被検体Pから離れる
ため、ガンマ線の入射位置の検出に関する位置分解能が
劣化するのが一般的である。
【0008】このようなアンガー型の平面検出器の代わ
りに、その全体が被検体Pにより近接するように被検体
Pに対して凹状の検出器を用いることが可能である。図
2は従来のアンガー型のガンマカメラの凹状検出器の構
成および被検体との位置関係を説明するための図であ
る。図2に示すアンガー型のガンマカメラ(BICRO
N社製)は、被検体Pを挟んで互いに対向して配置され
る2つの凹状検出器20a、20bによって構成されて
いる。凹状検出器20a、20bは、回転中心Oを中心
として回転半径Rだけそれぞれ離れており、図示しない
駆動機構によって回転方向D1に沿って被検体Pの周囲
を移動するようになっている。
【0009】なお、凹状検出器20aと20bは同一に
構成されている。凹状検出器20aは、シンチレータ2
1a、ライトガイド22a、および光電子増倍管23
a、・・・、23nを備え、凹状検出器20bは、シン
チレータ21b、ライトガイド22b、および光電子増
倍管24a、・・・、24nを備えている。シンチレー
タ21a、21bは、曲面状で円筒状に構成され、回転
中心Oから見て一定の厚さt1を有している。ガンマ線
の入射位置の検出は、回転中心Oに向けて配置される光
電子増倍管23a、・・・、23n、24a、・・・、
24nによって行われる。
【0010】このように構成されている凹状検出器20
a、20bにおいてシンチレータ21a、21bの中心
部分に入射したガンマ線に関しては、その入射位置のず
れが少ないので正確な入射位置を光電子増倍管で計算す
ることができる。しかし、SPECTにおいて例えば平
行コリメータ(図示しない)をシンチレータ21a、2
1bの被検体側にそれぞれ設置して平行ガンマ線を検出
する場合には、シンチレータ21a、21bは回転中心
Oから見て円筒状に一定の厚さt1を有して構成されて
いるため、凹状検出器20a、20bの中心部から周辺
部になるに従いガンマ線がシンチレータ21a、21b
を通過する距離が増加する。従って、DOI(Dept
h of interaction)の影響が大きくな
り、シンチレータ21a、21bにおいてガンマ線が吸
収される位置に応じて位置分解能誤差Δが生じ、計算さ
れる位置分解能の精度が劣化する。このため、凹状検出
器20a、20bはその周辺部において被検体Pに近接
するが、位置分解能は向上しないので、SPECTに関
しては検出器の周辺部が被検体に近接するというメリッ
トを十分に生かすことができない。
【0011】また、上述したように、平行コリメータを
設置して平行ガンマ線を検出する場合には、シンチレー
タ21a、21bは回転中心Oから見て円筒状に一定の
厚さt1を有して構成されているため、ガンマ線の入射
位置に応じて感度の差が生じ(周辺部の方が感度が向上
する)、本来感度を向上させたい検出器の中心部の感度
は向上させにくい。
【0012】さらに、アンガー型の平面検出器を用いて
被検体の心筋に関する投影データを180゜分収集する
ために、2つの平面検出器を90゜に配置して構成し、
検出器全体を90゜回転させる方法がある。しかし、各
検出器の検出面は平面状に構成されているので、これら
の検出面を被検体の心臓部分に予想以上に近接させるこ
とができない。
【0013】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、本発明の目的は、被検体に対して凹状の放射線半
導体検出器をその心臓に近接して配置し、90゜心筋S
PECTに相当する収集を行うことにより、位置分解能
や収集感度を向上させることが可能な放射線検出システ
ムおよび核医学診断装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に記載の発明の放射線検出システムは、被
検体に対して凹状に配置され、この被検体から放出され
た放射線を検出する2つの放射線半導体検出器を備え、
前記2つの放射線半導体検出器を90゜未満の接合角度
で配置して構成したことを特徴とする。
【0015】上記請求項1に記載の発明の放射線検出シ
ステムにおいて、請求項2に記載の発明は、前記接合角
度は50゜から80゜の範囲内であることを特徴とす
る。
【0016】上記請求項1に記載の発明の放射線検出シ
ステムにおいて、請求項3に記載の発明は、前記被検体
を中心として前記2つの放射線半導体検出器を回転させ
る回転手段と、前記接合角度をθ(゜)とした場合、前
記回転手段による0からθ(゜)までの回転においては
前記2つの放射線半導体検出器を前記被検体に近接する
ように移動させ、前記回転手段によるθから180−θ
(゜)までの回転においては前記2つの放射線半導体検
出器の少なくともどちらか一方を前記被検体に近接する
ように移動させる移動手段とを備えたことを特徴とす
る。
【0017】上記請求項1に記載の発明の放射線検出シ
ステムにおいて、請求項4に記載の発明は、前記2つの
放射線半導体検出器の検出面にそれぞれ取り付けられる
面線源を備え、前記各面線源から放出された放射線は、
前記被検体を挟んで対向する放射線半導体検出器にそれ
ぞれ検出されることを特徴とする。
【0018】上記課題を解決するために、請求項5に記
載の発明の放射線検出システムは、被検体に対して凹状
に配置され、この被検体から放出された放射線を検出す
る放射線半導体検出器と、前記被検体を中心として前記
放射線半導体検出器を回転させる回転手段と、前記回転
手段による回転において前記放射線半導体検出器を前記
被検体に近接するように移動させる移動手段とを備えた
ことを特徴とする。
【0019】上記請求項5に記載の発明の放射線検出シ
ステムにおいて、請求項6に記載の発明は、前記回転手
段は、前記被検体を中心として前記放射線半導体検出器
を少なくとも180゜収集分のデータが得られるように
回転させることを特徴とする。
【0020】上記請求項3または5に記載の発明の放射
線検出システムにおいて、請求項7に記載の発明は、前
記移動手段は、前記放射線半導体検出器を前記被検体と
の対向方向およびこの対向方向に直交するスライド方向
に移動させることを特徴とする。
【0021】上記請求項1または5に記載の発明の放射
線検出システムにおいて、請求項8に記載の発明は、前
記放射線半導体検出器は、その横幅が40cmから65
cmの範囲内であり、その凹凸間の距離が6cmから1
4cmの範囲内であることを特徴とする。
【0022】上記請求項7に記載の発明の放射線検出シ
ステムにおいて、請求項9に記載の発明は、前記移動手
段によって前記放射線半導体検出器をスライド方向に移
動させる距離は5cmから15cmの範囲内であること
を特徴とする。
【0023】上記請求項1から9に記載の発明の放射線
検出システムにおいて、請求項10に記載の発明は、前
記放射線半導体検出器は、CdTeによって構成される
複数の半導体セルを有することを特徴とする。
【0024】上記課題を解決するために、請求項11に
記載の発明は、被検体から放出された放射線を検出する
放射線検出システムを有する核医学診断装置において、
前記放射線検出システムは、前記被検体に対してそれぞ
れ凹状に配置された2つの放射線半導体検出器を備え、
前記2つの放射線半導体検出器を90゜未満の接合角度
で配置して構成することを特徴とする。
【0025】上記請求項11に記載の発明の核医学診断
装置において、請求項12に記載の発明は、前記接合角
度は50゜から80゜の範囲内であることを特徴とす
る。
【0026】上記請求項11に記載の発明の核医学診断
装置において、請求項13に記載の発明は、前記被検体
を中心として前記2つの放射線半導体検出器を回転させ
る回転手段と、前記接合角度をθ(゜)とした場合、前
記回転手段による0からθ(゜)までの回転においては
前記2つの放射線半導体検出器を前記被検体に近接する
ように移動させ、前記回転手段によるθから180−θ
(゜)までの回転においては前記2つの放射線半導体検
出器の少なくともどちらか一方を前記被検体に近接する
ように移動させる移動手段とを備えたことを特徴とす
る。
【0027】上記請求項11に記載の発明の核医学診断
装置において、請求項14に記載の発明は、前記2つの
放射線半導体検出器の検出面にそれぞれ取り付けられる
面線源を備え、前記各面線源から放出された放射線は、
前記被検体を挟んで対向する放射線半導体検出器にそれ
ぞれ検出されることを特徴とする。
【0028】上記課題を解決するために、請求項15に
記載の発明は、被検体から放出された放射線を検出する
放射線検出システムを有する核医学診断装置において、
前記放射線検出システムは、前記被検体に対して凹状に
配置された放射線半導体検出器と、前記被検体を中心と
して前記放射線半導体検出器を回転させる回転手段と、
前記回転手段による回転において前記放射線半導体検出
器を前記被検体に近接するように移動させる移動手段と
を備えたことを特徴とする。
【0029】上記請求項15に記載の発明の核医学診断
装置において、請求項16に記載の発明は、前記回転手
段は、前記被検体を中心として前記放射線半導体検出器
を少なくとも180゜収集分のデータが得られるように
回転させることを特徴とする。
【0030】上記請求項13または15に記載の発明の
核医学診断装置において、請求項17に記載の発明は、
前記移動手段は、前記放射線半導体検出器を前記被検体
との対向方向およびこの対向方向に直交するスライド方
向に移動させることを特徴とする。
【0031】上記請求項11または15に記載の発明の
核医学診断装置において、請求項18に記載の発明は、
前記放射線半導体検出器は、その横幅が40cmから6
5cmの範囲内であり、その凹凸間の距離が6cmから
14cmの範囲内であることを特徴とする。
【0032】上記請求項17に記載の発明の核医学診断
装置において、請求項19に記載の発明は、前記移動手
段によって前記放射線半導体検出器をスライド方向に移
動させる距離は5cmから15cmの範囲内であること
を特徴とする。
【0033】上記請求項11から19に記載の発明の核
医学診断装置において、請求項20に記載の発明は、前
記放射線半導体検出器は、CdTeによって構成される
複数の半導体セルを有することを特徴とする。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0035】(実施の形態1)本発明の第1の実施の形
態では、被検体に対して凹状の2つの放射線半導体検出
器を90゜未満の接合角度で配置して構成し、このよう
に構成された放射線半導体検出器を被検体に近接させな
がらその投影データを収集する。
【0036】図3は本発明の第1の実施の形態の核医学
診断装置に用いられる放射線半導体検出器の構成および
被検体との位置関係を示す図である。図3において、本
発明の第1の実施の形態の核医学診断装置に用いられる
放射線半導体検出器は、患者などの被検体Pから放出さ
れたガンマ(γ)線のような放射線を検出するための複
数の半導体セルを備え、被検体Pに対して凹状の放射線
半導体検出器アレイ30と、半導体検出器アレイ30の
被検体側でその検出面に沿って設けられている平行コリ
メータ31とによって構成されている。なお、平行コリ
メータ31は、被検体Pに対して垂直方向から入射され
るガンマ線のみを通過させて放射線半導体検出器アレイ
30に導くために用いられる。
【0037】放射線半導体検出器アレイ30の各半導体
セルは、テルル化カドミウム(CdTe)系半導体によ
って構成されている。この半導体にはガンマ線が入射す
る方向に対して水平な方向に高電圧印加電極と信号取り
出し電極が配置されている。高電圧印加電極は半導体に
高電圧を印加するために用いられ、信号取り出し電極は
高電圧が印加されている半導体からの検出信号を取り出
すために用いられる。なお、半導体セルはその長手方向
がガンマ線の入射方向に一致するように等間隔に配置さ
れる。
【0038】放射線半導体検出器アレイ30では、その
検出面において半導体セル部分の厚さに比べて電極部分
(高電圧印加電極および信号取り出し電極)の厚さを薄
くした構造が採用され、不感帯(ガンマ線の検出に寄与
しない部分)である電極部分が有感帯(ガンマ線の検出
に寄与する部分)である半導体セル部分の略1/10以
下になるように形成されている。このように形成されて
いる放射線半導体検出器アレイ30を凹状に配置する。
これにより、被検体Pの周辺部において放射線半導体検
出器の検出面が被検体Pの体表面に近接するので、位置
分解能が大幅に向上することが可能となる。
【0039】最近、モノリシック型のモジュール検出器
をちょう密に配置して2次元検出器を構成する場合があ
るが、この場合には図3に示すような放射線半導体検出
器を構成することは困難である。
【0040】本発明の第1の実施の形態では、放射線半
導体検出器アレイ30の電極(高電圧印加電極および信
号取り出し電極)をガンマ線の入射方向に水平に設けて
いる。しかし、上述したように、図1に示す従来のアン
ガー型ガンマカメラに平行コリメータを設置した場合と
同様な方向においてその方向(ガンマ線吸収方向)に対
して同じ厚さを有するように複数の半導体セルを配置す
ることができるため、ガンマ線の入射位置による検出感
度の差も生じない。
【0041】なお、本発明の第1の実施の形態では、図
3に示したような形状の放射線半導体検出器に限定され
ない。図4に示すように、例えば3つの平面を有し、放
射線半導体検出器アレイ35および平行コリメータ36
を備えた凹状の放射線半導体検出器を用いることも可能
である。すなわち、本発明では、被検体Pの心臓部分に
できるだけ近接するような検出面を有する放射線半導体
検出器を用いることが望ましいことになる。
【0042】図5は本発明の第1の実施の形態の放射線
検出システムを備えた核医学診断装置の構成を示すブロ
ック図、図6は本発明の第1の実施の形態の放射線検出
システムを備えた核医学診断装置の外観構成を示す図で
ある。図5および図6において、本発明の第1の実施の
形態の核医学診断装置は、走行レール45上を移動可能
に設けられたスタンドベース41a、41bと、スタン
ドベース41a、41bを走行させるための走行機構7
1a、71bと、固定リング47a、47bに回転可能
に設けられ、被検体P2の周りを回転する回転リング4
9a、49bと、回転リング49a、49bを回転させ
るための回転機構72a、72bと、被検体P2からの
放射線を検出し、検出した放射線を電気信号に変換して
所定の信号処理を行う信号処理ユニット38a、39a
を有する放射線半導体検出器38、39と、放射線半導
体検出器38、39を支持するための支持アーム59
a、59bを有し、放射線半導体検出器38、39を3
次元的に移動させるための移動機構57a、57bと、
被検体P2を載せるための寝台33と、寝台33を駆動
して上下方向(Y方向)に移動させるための駆動ユニッ
ト74と、走行機構71a、71b、回転機構72a、
72b、移動機構57a、57b、および駆動ユニット
74の動作を制御する制御ユニット70と、信号処理ユ
ニット38a、39aの出力信号を基にして画像生成を
行う画像生成ユニット75と、画像生成ユニット75に
よって生成された種々の画像を表示する表示ユニット7
6とを備えている。
【0043】なお、放射線検出システム101aは、放
射線半導体検出器38、39と、移動機構57a、57
bと、回転リング49a、49bと、回転機構72a、
72bとによって構成される。
【0044】回転機構72a、72bは、駆動モータ5
1a、51bと、駆動モータ51a、51bの駆動軸に
設けられた駆動ギア53a、53bと、駆動ギア53
a、53bと回転リング49a、49bを連動させるた
めのベルト55a、55bとによって構成される。
【0045】以上のような構成により、制御ユニット7
0の制御の下で、回転機構72a、72bにより回転リ
ング49a、49bを回転させ、さらに、必要に応じて
移動機構57a、57bにより放射線半導体検出器3
8、39を被検体P2に対する対向方向やこの対向方向
に直交するスライド方向に移動させる。もちろん、被検
体P2は放射線半導体検出器38、39の有効視野をは
み出さないようにする。これにより、放射線半導体検出
器38、39を被検体P2に近接して移動させながらそ
の周りを回転させて投影データを収集する。
【0046】なお、投影データの収集時において放射線
半導体検出器38、39を被検体P2に対して自動的に
近接して移動させる場合には、例えば、次のような処理
を行う。すなわち、投影データの収集を行う前に放射線
半導体検出器38、39を被検体P2に対して近接して
移動させ、その時の放射線半導体検出器38、39の最
近接軌道に関する軌道情報を図示しない記憶ユニットに
記憶しておく。これにより、この軌道情報を基にした制
御ユニット70の制御の下で放射線半導体検出器38、
39を自動的に近接して移動させることができる。
【0047】または、放射線半導体検出器38、39の
検出面側に図示しない近接スイッチを予め設けておき、
投影データの収集時にはこの近接スイッチの出力情報を
基にした被検体P2との近接状態に従って放射線半導体
検出器38、39を移動させるようにすることもでき
る。
【0048】図7は従来のアンガー型のガンマカメラの
90゜心筋SPECT収集における放射線検出器の配置
および本発明の第1の実施の形態の核医学診断装置の6
0゜心筋SPECT収集における放射線半導体検出器の
配置を説明するための図である。
【0049】図7に示すように、2点鎖線で示される2
つの放射線検出器15、16が90゜の接合角度(2つ
の放射線検出器の検出面のそれぞれの一端を接合した場
合にそれらの検出面によって形成される角度)θ1で配
置して構成される従来のアンガー型のガンマカメラにお
いては、放射線検出器15、16の有効視野端60a
(60b、61a、61b)からシールド端62までに
距離d1がある。従って、放射線検出器15、16を9
0゜の接合角度で配置して構成した場合において放射線
検出器15、16を被検体P2の心臓Hに近接させるた
めには、必要に応じて放射線検出器15、16を支持す
るガントリ(図示しない)を左右方向(X方向)に移動
させたり、被検体P2を載せた寝台33を上下方向(Y
方向)に移動させる必要がある。
【0050】一方、本発明の第1の実施の形態の核医学
診断装置においては、実線で示される2つの凹状の放射
線半導体検出器38、39を90゜未満、特に、50゜
から80゜の範囲内、ここでは60゜の接合角度θ2で
配置して構成している。この場合、通常のSPECT収
集を考慮すると、放射線半導体検出器38、39の検出
面をどの位置においても被検体P2の心臓Hにできるだ
け近接させる必要がある。そのために、図3に示すよう
に、放射線半導体検出器38、39の横幅Wを40cm
から65cmの範囲内、ここでは60cm程度とし、そ
の曲がり具合(凹凸間の距離)Dを6cmから14cm
の範囲内、ここでは13cm程度としている。なお、こ
れらの数値は、被検体P2の大きさ、その観察部位、放
射線半導体検出器38、39の接合角度などに応じて任
意に変更することができる。
【0051】通常、放射線半導体検出器38、39をそ
の有効視野(有効視野端は63b、63c、64b、6
4c)の視野中心63a、64aが被検体中心POに合
うように移動させ、被検体P2を有効視野内からはみ出
さないようにしている。しかし、放射線半導体検出器3
8、39を例えば60゜の接合角度に配置して構成させ
て被検体P2の周りを回転しただけでは、被検体P2の
心臓Hに放射線半導体検出器38、39を十分に近接さ
せることができない場合がある。そこで、放射線半導体
検出器38、39をその回転中においてその接合位置か
ら離れる方向に移動させる。すなわち、放射線半導体検
出器38、39の視野中心63a、64aを被検体中心
POに合う位置からそれぞれ所定距離S1、S2(5c
mから15cmの範囲内、ここでは10cm程度)だけ
シフトさせる。これにより、放射線半導体検出器38、
39を被検体P2の心臓Hに対して最も近接して移動さ
せることが可能となる。
【0052】また、上述した従来のアンガー型のガンマ
カメラの場合と同様に、放射線半導体検出器38、39
を左右方向(X方向)に移動させることにより、放射線
検出器38、39が被検体P2にさらに近接した状態で
被検体P2の投影データを欠落させることなく収集する
ことができる。この場合、被検体P2の体型に応じて被
検体P2に対する放射線検出器38、39の近接距離を
計算すると、従来のアンガー型のガンマカメラの放射線
検出器の場合と比較して平均で40mmから50mm程
度被検体P2に近接することが可能であることがわかっ
た。
【0053】さらに、本発明の第1の実施の形態では、
従来のように放射線検出器を被検体P2に近接させるた
めに寝台33を上下方向(Y方向)に移動させる必要が
ないので、被検体P2に不安感を与えることがない。ま
た、寝台33の上下方向の移動に伴う被検体P2の振動
によって生じる画像の画質の劣化を防止することができ
る。
【0054】ところで、90゜SPECT収集において
従来のアンガー型のガンマカメラでは、90゜の接合角
度で配置して構成された放射線検出器を90゜回転させ
ることによって180゜分の投影データが収集される。
しかし、本発明の第1の実施の形態のように2つの放射
線半導体検出器を60゜の接合角度で配置して構成した
場合において全体を90゜回転させただけでは、180
゜分の投影データを収集することができない。
【0055】そのため、図8に示すように、本発明の第
1の実施の形態では、2つの放射線半導体検出器(図8
では検出器Aおよび検出器B)を120゜回転させる必
要がある。なお、2つの放射線半導体検出器全体を60
゜回転させることにより、0゜から120゜までの分の
投影データが収集されるが、さらに60゜回転させて1
20゜から180゜までの分の投影データを収集する場
合には、一方の放射線半導体検出器(検出器B)のみを
被検体に対する最近接軌道を考慮して移動させればよ
い。これは、検出器Bが120゜から180゜までの分
の投影データを収集している間、他方の放射線半導体検
出器(検出器A)は60゜から120゜までの分の投影
データを収集することが可能であるが、60゜から12
0゜までの分の投影データについては検出器Bによって
すでに収集されているので、検出器Aで収集する必要が
なく、従って検出器Aを被検体に近接させる必要がない
からである。
【0056】これにより、0゜から180゜までの分の
投影データを収集する場合において、本発明の実施の形
態における放射線半導体検出器は、従来のアンガー型の
ガンマカメラの放射線検出器の場合と比較して、被検体
の心臓部分に対して平均して40mmから50mm近接
している。従って、放射線半導体検出器の検出面の被検
体側に設けられているコリメータは従来と比較して被検
体にさらに近接することになる。
【0057】ここで、例えば、従来のアンガー型のガン
マカメラの放射線検出器に用いられる大きさと同じ大き
さのコリメータを本発明の第1の実施の形態における放
射線半導体検出器に用いた場合、従来と比較して投影デ
ータの収集時間は120/90=1.33倍程度と長く
なる。しかし、本発明の第1の実施の形態における放射
線半導体検出器は従来よりも被検体に近接し、また放射
線半導体検出器自体の位置分解能も向上しているので、
その相乗効果により非常に高い分解能を有する画像を得
ることができる。また、これを逆からいえば、従来と同
じ位置分解能が得られるようにコリメータを設計した場
合には、従来と比較して2倍以上の収集感度を得ること
が可能となる。従って、総合的には、従来と比較して2
/1.33=1.5倍以上の収集感度を得ることができ
る。これにより、放射線半導体検出器の被検体に対する
近接効果により高感度心筋SPECT収集を行うことが
可能となる。また、高スループットを目的とした収集を
行う場合には、その収集時間をさらに短縮することがで
きる。
【0058】また、θ゜からθ゜−180゜までの分の
投影データを収集する場合においても、2つの放射線半
導体検出器の両方を被検体に最近接するように移動さ
せ、放射線検出器の一方から得られたデータも画像の再
構成に寄与させる。これにより、2つの放射線半導体検
出器の一方のみを被検体に最近接させる上述の場合と比
較して、画像の再構成に用いられるカウント数をさらに
増加させることができ、収集感度の改善を図ることがで
きる。
【0059】図9は本発明の第1の実施の形態の核医学
診断装置の60゜心筋SPECT収集時における放射線
半導体検出器の放射線吸収補正方法を説明するための図
である。
【0060】図9に示すように、放射線半導体検出器3
8、39の凹状の検出面に沿い、かつ放射線半導体検出
器38、39を構成する各半導体セルに対して垂直に放
射線(ガンマ線)が入射するように面線源81、82を
放射線半導体検出器38、39に取り付ける。面線源8
1は放射線半導体検出器39の放射線吸収補正に用いら
れ、面線源82は放射線半導体検出器38の放射線吸収
補正に用いられる。なお、あらゆる体型の被検体P2を
想定した場合、面線源81、82が放射線半導体検出器
38、39に取り付けられる範囲は、SPECT収集の
場合において放射線半導体検出器38、39がどの位置
においても被検体P2の放射線吸収データを欠落なく収
集できるような範囲である。
【0061】面線源81、82をエミッション収集に影
響を与えない程度に薄くし、検出する放射線のエネルギ
ーを選択することにより、エミッション収集と同時にト
ランスミッション収集を行うことが可能である。従っ
て、このような場合にも、エネルギー分解能に優れてお
り、かつ非常に高い計数率特性を有する放射線半導体検
出器は最適である。
【0062】なお、面線源81、82は、放射線半導体
検出器38、39の検出面側に適切な補助ガイド(図示
しない)を設けることにより、この補助ガイドに沿って
放射線半導体検出器38、39に容易に取り付けること
が可能である。
【0063】(実施の形態2)本発明の第2の実施の形
態では、本発明の第1の実施の形態のように2つの放射
線半導体検出器を用いることなく、被検体に対して凹状
の放射線半導体検出器を単独で用いて被検体に近接させ
ながらその投影データを収集する。
【0064】図10は本発明の第2の実施の形態の核医
学診断装置の構成を示すブロック図、図11は本発明の
第2の実施の形態の核医学診断装置の外観構成を示す図
である。図10および図11において、本発明の第2の
実施の形態の核医学診断装置は、2つの支柱39a、3
9bが設けられているスタンドベース41aと、スタン
ドベース41aを走行させるための走行機構71aと、
固定リング47aに回転可能に設けられ、被検体P2の
周りを回転する回転リング49aと、回転リング49a
を回転させるための回転機構72aと、被検体P2から
の放射線を検出し、検出した放射線を電気信号に変換し
て所定の信号処理を行う信号処理ユニット38aを有す
る放射線半導体検出器38と、放射線半導体検出器38
を支持するための支持アーム59aを有し、放射線半導
体検出器38を3次元的に移動させるための移動機構5
7aと、被検体P2を載せるための寝台33と、寝台3
3を駆動して上下方向(Y方向)に移動させるための駆
動ユニット74と、走行機構71a、回転機構72a、
移動機構57a、および駆動ユニット74の動作を制御
する制御ユニット70と、信号処理ユニット38aの出
力信号を基にして画像生成を行う画像生成ユニット75
と、画像生成ユニット75によって生成された種々の画
像を表示する表示ユニット76とを備えている。
【0065】なお、放射線検出システム101aは、放
射線半導体検出器38と、移動機構57aと、回転リン
グ49aと、回転機構72aとによって構成される。
【0066】回転機構72aは、駆動モータ51aと、
駆動モータ51aの駆動軸に設けられた駆動ギア53a
と、駆動ギア53aと回転リング49aを連動させるた
めのベルト55aとによって構成される。
【0067】以上のような構成により、制御ユニット7
0の制御の下で、回転機構72aにより回転リング49
aを回転させ、さらに、必要に応じて移動機構57aに
より放射線半導体検出器38を被検体P2に対する対向
方向やこの対向方向に直交するスライド方向に移動させ
る。もちろん、被検体P2は放射線半導体検出器38、
39の有効視野をはみ出さないようにする。これによ
り、放射線半導体検出器38を被検体P2に近接させな
がらその周りを180゜回転させて投影データを収集す
る。
【0068】なお、投影データの収集時において放射線
半導体検出器38を被検体P2に対して自動的に近接し
て移動させる場合には、本発明の第1の実施の形態と同
様に、次のような処理を行う。すなわち、投影データの
収集を行う前に放射線半導体検出器38を被検体P2に
対して近接して移動させ、その時の放射線半導体検出器
38の最近接軌道に関する軌道情報を図示しない記憶ユ
ニットに記憶しておく。これにより、この軌道情報を基
にした制御ユニット70の制御の下で放射線半導体検出
器38を自動的に近接して移動させることができる。
【0069】または、放射線半導体検出器38の検出面
側に図示しない近接スイッチを予め設けておき、投影デ
ータの収集時にはこの近接スイッチの出力情報を基にし
た被検体P2との近接状態に従って放射線半導体検出器
38を移動させるようにすることもできる。
【0070】図12は本発明の第2の実施の形態の核医
学診断装置の心筋SPECT収集における放射線半導体
検出器の位置を説明するための図である。
【0071】図12に示すように、凹状の放射線半導体
検出器38の検出面をどの位置においても被検体P2の
心臓Hにできるだけ近接させるようにする。従って、こ
の場合にも、本発明の第1の実施の形態と同様に、放射
線半導体検出器38の横幅Wを40cmから65cmの
範囲内、ここでは60cm程度とし、その曲がり具合
(凹凸間の距離)Dを6cmから14cmの範囲内、こ
こでは13cm程度としている。もちろん、これらの数
値は、被検体P2の大きさやその観察部位などに応じて
任意に変更することができる。
【0072】通常、放射線半導体検出器38をその有効
視野(有効視野端は63b、63c)の視野中心63a
が被検体中心POに合うように移動させ、被検体P2を
有効視野内からはみ出さないようにしている。しかし、
これだけでは、本発明の第1の実施の形態の場合と同様
に、被検体P2の心臓Hに放射線半導体検出器38を十
分に近接させることができない場合がある。そこで、放
射線半導体検出器38を被検体P2との相対位置に応じ
て移動させる。すなわち、放射線半導体検出器38の視
野中心63aを被検体中心POに合う位置から所定距離
S3(5cmから15cmの範囲内、ここでは10cm
程度)だけシフトさせる。
【0073】具体的には、図13に示すように、放射線
半導体検出器38が被検体P2の被検体中心POを通る
垂直線YYに対して左側に傾いて位置している場合
((a)の場合)には、放射線半導体検出器38の視野
中心63aを垂直線YYから離れる方向に所定距離S4
だけシフトさせる。また、放射線半導体検出器38の視
野中心63aが垂直線YY上に位置する場合((b)の
場合)には、放射線半導体検出器38の視野中心63a
はシフトさせない。さらに、放射線半導体検出器38が
垂直線YYに対して右側に傾いて位置する場合((c)
の場合)には、放射線半導体検出器38の視野中心63
aを垂直線YYから離れる方向に所定距離S5だけシフ
トさせる。もちろん、必要に応じて、被検体P2に対す
る対向方向にも放射線半導体検出器38を移動させる。
以上のような動作を行うことにより、放射線半導体検出
器38を被検体P2の心臓に対して最も近接して移動さ
せることが可能となる。
【0074】
【発明の効果】以上、本発明によれば、被検体に対して
凹状の2つの放射線半導体検出器を90゜未満の接合角
度で配置して構成させて従来よりも被検体に近接させて
おり、また放射線半導体検出器自体の位置分解能も向上
しているので、非常に高い分解能を有する画像を得るこ
とができる。また、位置分解能が従来と同じである場合
にはより高い収集感度を得ることができるので、高感度
心筋SPECT収集を行うことが可能となる。さらに、
高スループットを目的とした収集を行う場合には、その
収集時間をさらに短縮することができる。さらにまた、
被検体の投影データの収集時において寝台を上下方向に
移動させる必要がないため、被検体に与える不安感や得
られる画像の劣化を極力少なくすることが可能となる。
【0075】また、本発明によれば、被検体に対して凹
状の放射線半導体検出器を単独で用いて被検体に近接さ
せているので、位置分解能や収集感度を向上させること
ができるとともに、放射線検出システムの構成が簡単と
なり、核医学診断装置全体のコストを低減させることが
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のアンガー型の平面検出器の構成および被
検体との位置関係を説明するための図である。
【図2】従来のアンガー型の凹状検出器の構成および被
検体との位置関係を説明するための図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態の核医学診断装置に
用いられる放射線半導体検出器の構成および被検体との
位置関係を説明するための図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態の核医学診断装置に
用いられる放射線半導体検出器の他の構成および被検体
との位置関係を説明するための図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態の放射線検出システ
ムを備えた核医学診断装置の構成を示すブロック図であ
る。
【図6】本発明の第1の実施の形態の放射線検出システ
ムを備えた核医学診断装置の外観構成を示す図である。
【図7】従来のアンガー型のガンマカメラの90゜心筋
SPECT収集における放射線検出器の配置および本発
明の第1の実施の形態の核医学診断装置の60゜心筋S
PECT収集における放射線半導体検出器の配置を説明
するための図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態の核医学診断装置に
用いられる放射線検出システムの2つの放射線半導体検
出器による60゜心筋SPECT収集を説明するための
図である。
【図9】本発明の第1の実施の形態の核医学診断装置の
60゜心筋SPECT収集時における放射線半導体検出
器の放射線吸収補正方法を説明するための図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態の核医学診断装置
の構成を示すブロック図である。
【図11】本発明の第2の実施の形態の核医学診断装置
の外観構成を示す図である。
【図12】本発明の第2の実施の形態の核医学診断装置
の心筋SPECT収集における放射線半導体検出器の位
置を説明するための図である。
【図13】本発明の第2の実施の形態の核医学診断装置
に用いられる単独の放射線半導体検出器による心筋SP
ECT収集を説明するための図である。
【符号の説明】
H 心臓 P、P2 被検体 33 寝台 30、35 半導体検出器アレイ 31、36 平行コリメータ 38、39 放射線半導体検出器 38a、39a 信号処理ユニット 45 走行レール 41a、41b スタンドベース 47a、47b 固定リング 49a、49b 回転リング 57a、57b 移動機構 59a、59b 支持アーム 70 制御ユニット 71a、71b 走行機構 72a、72b 回転機構 74 駆動ユニット 75 画像生成ユニット 76 表示ユニット 81、82 面線源 101a 放射線検出システム

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検体に対して凹状に配置され、この被
    検体から放出された放射線を検出する2つの放射線半導
    体検出器を備え、 前記2つの放射線半導体検出器を90゜未満の接合角度
    で配置して構成したことを特徴とする放射線検出システ
    ム。
  2. 【請求項2】 前記接合角度は50゜から80゜の範囲
    内であることを特徴とする請求項1に記載の放射線検出
    システム。
  3. 【請求項3】 前記被検体を中心として前記2つの放射
    線半導体検出器を回転させる回転手段と、 前記接合角度をθ(゜)とした場合、前記回転手段によ
    る0からθ(゜)までの回転においては前記2つの放射
    線半導体検出器を前記被検体に近接するように移動さ
    せ、前記回転手段によるθから180−θ(゜)までの
    回転においては前記2つの放射線半導体検出器の少なく
    ともどちらか一方を前記被検体に近接するように移動さ
    せる移動手段とを備えたことを特徴とする請求項1に記
    載の放射線検出システム。
  4. 【請求項4】 前記2つの放射線半導体検出器の検出面
    にそれぞれ取り付けられる面線源を備え、 前記各面線源から放出された放射線は、前記被検体を挟
    んで対向する放射線半導体検出器にそれぞれ検出される
    ことを特徴とする請求項1に記載の放射線検出システ
    ム。
  5. 【請求項5】 被検体に対して凹状に配置され、この被
    検体から放出された放射線を検出する放射線半導体検出
    器と、 前記被検体を中心として前記放射線半導体検出器を回転
    させる回転手段と、 前記回転手段による回転において前記放射線半導体検出
    器を前記被検体に近接するように移動させる移動手段と
    を備えたことを特徴とする放射線検出システム。
  6. 【請求項6】 前記回転手段は、前記被検体を中心とし
    て前記放射線半導体検出器を少なくとも180゜収集分
    のデータが得られるように回転させることを特徴とする
    請求項5に記載の放射線検出システム。
  7. 【請求項7】 前記移動手段は、前記放射線半導体検出
    器を前記被検体との対向方向およびこの対向方向に直交
    するスライド方向に移動させることを特徴とする請求項
    3または5に記載の放射線検出システム。
  8. 【請求項8】 前記放射線半導体検出器は、その横幅が
    40cmから65cmの範囲内であり、その凹凸間の距
    離が6cmから14cmの範囲内であることを特徴とす
    る請求項1または5に記載の放射線検出システム。
  9. 【請求項9】 前記移動手段によって前記放射線半導体
    検出器をスライド方向に移動させる距離は5cmから1
    5cmの範囲内であることを特徴とする請求項7に記載
    の放射線検出システム。
  10. 【請求項10】 前記放射線半導体検出器は、CdTe
    によって構成される複数の半導体セルを有することを特
    徴とする請求項1から9のいずれかに記載の放射線検出
    システム。
  11. 【請求項11】 被検体から放出された放射線を検出す
    る放射線検出システムを有する核医学診断装置におい
    て、 前記放射線検出システムは、前記被検体に対してそれぞ
    れ凹状に配置された2つの放射線半導体検出器を備え、 前記2つの放射線半導体検出器を90゜未満の接合角度
    で配置して構成することを特徴とする核医学診断装置。
  12. 【請求項12】 前記接合角度は50゜から80゜の範
    囲内であることを特徴とする請求項11に記載の核医学
    診断装置。
  13. 【請求項13】 前記被検体を中心として前記2つの放
    射線半導体検出器を回転させる回転手段と、 前記接合角度をθ(゜)とした場合、前記回転手段によ
    る0からθ(゜)までの回転においては前記2つの放射
    線半導体検出器を前記被検体に近接するように移動さ
    せ、前記回転手段によるθから180−θ(゜)までの
    回転においては前記2つの放射線半導体検出器の少なく
    ともどちらか一方を前記被検体に近接するように移動さ
    せる移動手段とを備えたことを特徴とする請求項11に
    記載の核医学診断装置。
  14. 【請求項14】 前記2つの放射線半導体検出器の検出
    面にそれぞれ取り付けられる面線源を備え、 前記各面線源から放出された放射線は、前記被検体を挟
    んで対向する放射線半導体検出器にそれぞれ検出される
    ことを特徴とする請求項11に記載の核医学診断装置。
  15. 【請求項15】 被検体から放出された放射線を検出す
    る放射線検出システムを有する核医学診断装置におい
    て、 前記放射線検出システムは、 前記被検体に対して凹状に配置された放射線半導体検出
    器と、 前記被検体を中心として前記放射線半導体検出器を回転
    させる回転手段と、 前記回転手段による回転において前記放射線半導体検出
    器を前記被検体に近接するように移動させる移動手段と
    を備えたことを特徴とする核医学診断装置。
  16. 【請求項16】 前記回転手段は、前記被検体を中心と
    して前記放射線半導体検出器を少なくとも180゜収集
    分のデータが得られるように回転させることを特徴とす
    る請求項15に記載の核医学診断装置。
  17. 【請求項17】 前記移動手段は、前記放射線半導体検
    出器を前記被検体との対向方向およびこの対向方向に直
    交するスライド方向に移動させることを特徴とする請求
    項13または15に記載の核医学診断装置。
  18. 【請求項18】 前記放射線半導体検出器は、その横幅
    が40cmから65cmの範囲内であり、その凹凸間の
    距離が6cmから14cmの範囲内であることを特徴と
    する請求項11または15に記載の核医学診断装置。
  19. 【請求項19】 前記移動手段によって前記放射線半導
    体検出器をスライド方向に移動させる距離は5cmから
    15cmの範囲内であることを特徴とする請求項17に
    記載の核医学診断装置。
  20. 【請求項20】 前記放射線半導体検出器は、CdTe
    によって構成される複数の半導体セルを有することを特
    徴とする請求項11から19のいずれかに記載の核医学
    診断装置。
JP2291299A 1998-06-02 1999-01-29 放射線検出システムおよび核医学診断装置 Pending JP2000221272A (ja)

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