JP2000220979A - 熱交換器 - Google Patents

熱交換器

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JP2000220979A
JP2000220979A JP11021714A JP2171499A JP2000220979A JP 2000220979 A JP2000220979 A JP 2000220979A JP 11021714 A JP11021714 A JP 11021714A JP 2171499 A JP2171499 A JP 2171499A JP 2000220979 A JP2000220979 A JP 2000220979A
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heat
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  • Heat-Exchange Devices With Radiators And Conduit Assemblies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 所望の耐圧性を保持しつつ、熱交換性能を
向上し、重量増加を防止した熱交換器を提供することを
目的とする。 【解決手段】 熱交換チューブと、前記チューブ間に装
着されるフィンと、前記チューブを連通接続し、媒体の
送受給を行うヘッダパイプを備え、チューブ及びフィン
に伝わる熱によって熱交換を行う熱交換器において、前
記熱交換チューブ2は、複数の断面円形の冷媒流路21
と、冷媒流路を形成しない肉厚部22を備え、熱交換チ
ューブ2の長手方向端部において、他の部位よりも小さ
い断面積となるヘッダパイプ挿入部23が形成されてい
るチューブ2を用いた熱交換器である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、媒体が熱交換器チ
ューブに伝わる熱によって熱交換を行う熱交換器に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、冷媒の熱交換を行う熱交換チュー
ブと、前記冷媒を受給及び送給する一対のヘッダパイプ
とを連通接続して構成される熱交換器が知られている。
【0003】すなわち、一方のヘッダパイプから取り入
れられた冷媒は、熱交換チューブ内部の冷媒流路を流通
した後、他方のヘッダパイプから排出され、冷媒の熱交
換は、熱交換チューブに伝わる熱によって行われる。
【0004】また、この種の熱交換器に用いられる熱交
換チューブは、アルミニウム合金等を材料として、押し
出し成形による製造方法等を用いて形成されている。
【0005】また、前記熱交換器は、熱交換チューブに
当接されるフィンを備え、熱交換チューブとフィンとの
接触面積を大きくするため、熱交換チューブ断面が扁平
形状となるように形成され、前記扁平形状のチューブに
複数の媒体流路が形成されている構成となっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】近年において、フロン
系の冷媒は、地球温暖化作用等を生じることから、これ
らの冷媒の使用禁止及び縮減の方向の要求が強くなって
いる。このため、特許第2804844号公報、及び特
開平10ー19421号公報に、フロン系冷媒の代替冷
媒として、オゾン層を破壊しない二酸化炭素(CO
を冷媒として用いる冷凍サイクルが記載されている。
【0007】COを冷媒として冷凍サイクルに用いた
場合、高温高圧となった冷媒から熱を放熱するために、
熱交換器を通流する際の冷媒の状態は、気液二相状態の
臨界点を超えた超臨界域にあり、通常の気液二相状態の
冷媒が熱交換器を通流する場合と比較して、熱交換器に
過度の圧力が負荷されることが想定される。
【0008】例えば、COを冷媒として用いた場合、
高温高圧となった冷媒の放熱作用を発揮する熱交換器に
は、気液混合状態の冷媒が通流する場合と比較して6倍
以上の耐圧性が要求されと考えられる。
【0009】冷凍装置に、超臨界的な冷媒を用いる場合
に、冷媒が通流する熱交換チューブ及びヘッダパイプ等
の部材を肉厚として、熱交換器に要求される耐圧性を確
保することが考えられる。しかし、熱交換チューブ又は
ヘッダパイプ等の部材を肉厚とすると、熱交換器自体の
外形が拡大し、搭載スペースが制限された車内におい
て、冷凍装置のレイアウト性が低下するという問題を生
じる。また、熱交換器を構成する熱交換チューブ及びヘ
ッダパイプ等の部材を肉厚とすると、熱交換器の重量も
増加し、車体搭載時に軽量化が望まれている冷凍装置と
しては、好ましくない。
【0010】また、通常、熱交換チューブは、媒体に乱
流を起こさせて熱交換能力を高めるとともに、チューブ
扁平面の耐圧強度を高めるために、冷媒流路をビード等
によって仕切る場合がある。ビード等によって扁平形状
のチューブを仕切った場合、その冷媒流路断面は矩形状
を形成し、耐圧性要求の高い冷媒が通流した場合、この
角部に冷媒応力が集中して、耐圧性能が悪化するという
問題を生じる。
【0011】要求される耐圧性を確保するために、同一
体積においてヘッダパイプを肉厚とすると、ヘッダパイ
プの媒体流路の内径は小さくなり、このヘッダパイプの
媒体流路と、チューブを連通接続するために形成される
チューブ挿入孔は、媒体流路の内径と同様に小さくな
る。
【0012】一般にヘッダパイプとチューブは、チュー
ブ端部をヘッダパイプに形成されたチューブ挿入孔に挿
入して連通接続している。
【0013】ヘッダパイプに形成されるチューブ挿入孔
の大きさにともなって、チューブを形成すると、チュー
ブ幅が狭くなり、チューブとフィンの接触面積が小さく
なり、熱交換性能が低下するという問題を生じる。
【0014】ここで、放熱性能の低下を撤回するため、
有効スペースを利用して出来る限りチューブ幅を拡大
し、熱交換性能を向上させる必要が生じる。
【0015】チューブ幅確保のため、例えば、特開平1
−147287号公報記載の発明は、図11に示すよう
に、ヘッダパイプ73の長手方向の軸線Xに対してチュ
ーブ挿入孔74の長径方向軸線Yを角度θ傾けた長穴の
チューブ挿入孔が形成されている。また、ヘッダパイプ
に連通接続されるチューブは、チューブの長手方向端部
が、チューブの中央部に対して角度θ捩られて、チュー
ブ挿入孔74に嵌着されている。
【0016】この場合、チューブ端部をチューブ挿入孔
74に合致するように捩る必要があり、作業的に煩雑と
なる場合があり、捩ったチューブ端部とチューブ挿入孔
の組み付けが困難である場合があった。
【0017】そこで、本発明は前記問題点に鑑みて、所
望の耐圧性を保持しつつ、熱交換性能を向上し、重量増
加を防止した熱交換器を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本願第1請求項に記載し
た発明は、冷媒流路を有する熱交換チューブと、前記チ
ューブ間に装着されるフィンと、前記チューブと連通接
続し、冷媒の送受給を行うヘッダパイプを備え、チュー
ブ及びフィンに伝わる熱によって熱交換を行う熱交換器
において、前記熱交換チューブは、前記熱交換チューブ
断面において、断面円形の冷媒流路を備えている構成の
熱交換器である。
【0019】例えば、熱交換器を通流する冷媒として、
気液二相状態の臨界点を超えた超臨界域の状態となる冷
媒を冷凍サイクルに用いた場合、高温高圧となった冷媒
の放熱作用を発揮する熱交換器には、気液混合状態の冷
媒が通流する場合と比較して6倍以上の耐圧性が要求さ
れと考えられる。
【0020】従って、要求される耐圧性を確保するため
に、冷媒流路の断面形状を円形とすることが考えられ
る。すなわち、冷媒流路を断面円形とすることにより、
冷媒圧が流路外壁に均等に負荷され、チューブの耐圧性
を向上することが可能となる。
【0021】本願第2請求項に記載した発明は、冷媒流
路を有する熱交換チューブと、前記チューブ間に装着さ
れるフィンと、前記チューブと連通接続し、媒体の送受
給を行うヘッダパイプを備え、チューブ及びフィンに伝
わる熱によって熱交換を行う熱交換器において、前記熱
交換チューブは、同一断面において、複数の断面円形の
冷媒流路を備えている構成の熱交換器である。
【0022】高い耐圧性能を要求する冷媒を冷凍サイク
ルに用いる場合、要求される耐圧性確保のため、前述し
た冷媒流路を断面円形とすることと、冷媒流路自体を小
さくすることが考えられる。すなわち、冷媒流路を小さ
くすることで、同一体積においてチューブの肉厚を厚く
し、耐圧性を確保することが可能となる。この場合に冷
媒流路を複数設けることで、熱交換器を通流する冷媒流
量を確保することが可能となる。
【0023】本願第3請求項に記載した発明は、冷媒流
路を有する熱交換チューブと、前記チューブ間に装着さ
れるフィンと、前記チューブと連通接続し、冷媒の送受
給を行うヘッダパイプを備え、チューブ及びフィンに伝
わる熱によって熱交換を行う熱交換器において、前記熱
交換チューブは、前記熱交換チューブ断面において、断
面円形の冷媒流路を備え、前記冷媒流路の断面円形の直
径が1mm以下である構成の熱交換器である。
【0024】このように、チューブに形成する断面円形
の冷媒流路の直径を1mm以下とすることで、要求され
る耐圧性を確保することが可能となる。
【0025】本願第4請求項に記載した発明は、前記請
求項1乃至3いずれか記載の発明において、冷媒流路を
有する熱交換チューブと、前記チューブ間に装着される
フィンと、前記チューブと連通接続し、媒体の送受給を
行うヘッダパイプを備え、チューブ及びフィンに伝わる
熱によって熱交換を行う熱交換器は、前記熱交換チュー
ブは、断面円形であり、断面円形の直径が1mm以下で
ある冷媒流路を備え、チューブ同一断面において、複数
の前記冷媒流路を備えている構成の熱交換器である。
【0026】断面円形の冷媒流路直径を1mm以下とし
た場合、この冷媒流路をチューブの同一断面において複
数設けることにより、熱交換器を通流する冷媒流量を確
保することが可能となる。
【0027】本願第5請求項に記載した発明は、前記請
求項1乃至4いずれか記載の発明において、前記ヘッダ
パイプの冷媒流路が断面円形の熱交換器である。
【0028】このように、ヘッダパイプの冷媒流路が断
面円形であると、ヘッダパイプ内を通流する冷媒圧力
が、ヘッダパイプに均等に負荷されることとなり、ヘッ
ダパイプの耐圧性が向上する。
【0029】本願第6請求項に記載した発明は、前記請
求項5記載の発明において、前記ヘッダパイプ内径の直
径が10mmを超えない直径であり、ヘッダパイプの肉
厚が5mmを超えない熱交換器である。
【0030】ヘッダパイプに要求される耐圧性を確保す
るために、ヘッダパイプの肉厚の設定には、ヘッダパイ
プ内部にかかる内圧や、ヘッダパイプを構成する材料の
引っ張り応力等の影響を考慮する必要がある。
【0031】冷媒流路直径が10mm以上であると、ヘ
ッダパイプに負荷される圧力が大きくなり、その分ヘッ
ダパイプの肉厚を厚くする必要があるため、重量増加が
大きくなる。また、冷媒流路直径を小さく設定すると、
冷媒通流によって、ヘッダパイプに負荷される圧力は小
さくなるため、ヘッダパイプの肉厚は薄くなり、重量増
加の問題は回避されるが、一方、冷媒流路直径が小さく
なりすぎると、冷媒の送受給を行うヘッダパイプとして
の性能が低下する。
【0032】従って、冷媒流路直径が10mmを超えな
い大きさの直径であった場合、後述する発明実施の形態
に記載した(1)式に基づいて、ヘッダパイプ外形直径
を定めることが可能である。
【0033】例えば、アルミニウムをヘッダパイプを形
成する材料として用いた場合、アルミニウムの引っ張り
応力は、10kg/mmである。冷媒の高圧側の圧力は、
通常の気液混合状態の冷媒の圧力と比較して、6倍程度
となるため、部材にかかる内圧も大きくなり、耐圧性が
要求される。
【0034】このため、後述する(1)式にしたがっ
て、ヘッダパイプの外形直径は20mm程度に設定する
ことができる。
【0035】従って、ヘッダパイプは、冷媒流路直径を
10mmを超えない値に設定した場合、ヘッダパイプの
肉厚は、5mmを超えない値に設定することにより、要
求される耐圧性を確保することが可能となる。
【0036】また、要求される耐圧性を確保するために
最小となる値で、ヘッダパイプを構成すると、重量増加
を制限して、車載レイアウト性を向上することができ
る。
【0037】また、ヘッダパイプのみならず、外形を断
面円形としたチューブの場合であっても、チューブを構
成する部材の引っ張り応力、冷媒流路直径、及びチュー
ブにかかる内圧を考慮して、チューブの肉厚を設定する
ことが可能である。
【0038】本願第7請求項に記載した発明は、前記請
求項1乃至6いずれか記載の発明は、媒体流路を有する
熱交換チューブと、前記チューブ間に装着されるフィン
と、前記チューブを連通接続し、媒体の送受給を行うヘ
ッダパイプを備え、チューブ及びフィンに伝わる熱によ
って熱交換を行う熱交換器において、前記熱交換チュー
ブは、断面円形の冷媒流路と、冷媒流路を形成しない肉
厚部を備え、前記熱交換チューブの長手方向端部におい
て、他の部位よりも小さい断面積となるチューブ挿入部
が形成されている構成の熱交換器である。
【0039】このように、高い耐圧性が要求される熱交
換器において、冷媒流路を断面円形とするとともに、熱
交換チューブに肉厚部を形成することにより、要求され
る耐圧性を確保することが可能となる。
【0040】また、要求される耐圧性確保のためにヘッ
ダパイプを肉厚とした場合、ヘッダパイプ内部を通流す
る冷媒流路の内径が小さくなり、この冷媒流路の内径の
縮小にともない、チューブとヘッダパイプを接続するた
めに形成されるチューブ挿入孔も小さくなる。チューブ
挿入孔に合致させるために、例えば、断面扁平状のチュ
ーブ横手方向の幅を狭くすると、伝熱面積の減少により
放熱性能が低下する。
【0041】ここで断面扁平状とは、チューブの上下面
に少なくとも平面を有しているチューブの断面形状をい
う。
【0042】本発明は、熱交換チューブの長手方向端部
において、他の部位よりも小さい断面積となるチューブ
挿入部が形成されているため、断面扁平状のチューブ横
手方向の幅を変えることなく、伝熱面積を確保して、熱
交換性能を低下させることなく熱交換器を構成すること
ができる。
【0043】本願第8請求項に記載した発明は、前記請
求項1乃至7いずれか記載の発明において、前記チュー
ブとフィンが交互に積層されて多段層を形成する熱交換
器である。
【0044】このように、チューブ及びフィンを交互に
積層して多断層を形成することにより、熱交換面積を拡
大して、通流する冷媒量を増大し、熱交換性能を向上す
ることが可能となる。
【0045】本願第9請求項に記載した発明は、前記請
求項8に記載した発明において、前記熱交換チューブと
フィンが交互に積層されて多断層を形成し、前記チュー
ブ端部がヘッダパイプに連通接続される熱交換器におい
て、チューブ及びヘッダパイプ間を通流する冷媒流路を
複数に区画する仕切り板がヘッダパイプの要所に配置さ
れ、前記複数の区画に仕切られた各冷媒流路の各区画に
おける総断面積が略同一となる熱交換器である。
【0046】例えば、COを冷媒として冷凍サイクル
に用いた場合、COは気体域で使用され、従来のフロ
ン冷媒のように凝縮による体積変化を生じないため、耐
圧性を確保できる範囲において各冷媒流路の各区画にお
ける総断面積は略同一とすることができる。これにより
熱交換器の大きさが徒に増大することはない。
【0047】本願第10請求項に記載した発明は、前記
請求項8又は9記載の発明において、前記チューブの間
にフィンを装着して多段積層され、前記チューブ端部が
ヘッダパイプに連通接続される熱交換器において、通風
方向に対して多段積層されたチューブ及びフィンの断面
長手方向が直交するように、チューブ、フィン及びヘッ
ダパイプから構成される熱交換器が、複数配置され、各
熱交換器のヘッダパイプが連通接続されて一体となって
いる構成の熱交換器である。
【0048】このように、耐圧性確保のために、冷媒流
路を小さくした熱交換器においても、多段積層されたチ
ューブ及びフィンが通風方向に対して並列となるように
複数配置され、各ヘッダパイプを連通接続して一体の熱
交換器を構成すると、熱交換器を通流する冷媒流量の増
大及び伝熱面積の拡大を図ることが可能となり、熱交換
性能を向上することが可能となる。
【0049】本願第11請求項に記載した発明は、前記
請求項9又は10いずれか記載の発明において、前記通
風方向に対してチューブ及びフィンの断面長手方向が直
交するように複数の熱交換器が並列に配置され、各熱交
換器のヘッダパイプが連通接続されて一体となっている
熱交換器において、各チューブ及びヘッダパイプを通流
する媒体が複数の熱交換器間を直列又は並列に通流し、
複数のチューブ及びフィンに伝わる熱によって熱交換を
行う構成の熱交換器である。
【0050】このように、複数の熱交換器を並列に配置
し、各熱交換器を連通接続して一体とした熱交換器を形
成し、熱交換器内部を、冷媒が直列又は並列に通流する
ように構成すると、通風方向に対して冷媒の通流を調製
することが可能となる。
【0051】すなわち、複数並列に配置されたヘッダパ
イプに一括して冷媒を通流すると、複数の熱交換器間を
並列に冷媒が通流し、又は、複数並列に配置されたヘッ
ダパイプの一つに冷媒を通流して、順次他の熱交換器を
冷媒が通流するように直列に冷媒を通流すると、冷却過
程及び外部空気の通風方向を考慮して、熱交換率の向上
を図ることが可能となる。
【0052】例えば、冷媒が複数の熱交換器間を直列に
通流するように構成した場合、通風方向に対して、後列
となるヘッダパイプから冷媒を流入し、冷却する過程に
従って、冷媒が通風方向に向かって通流するように構成
すると、熱交換器を通流して有る程度冷却された熱交換
媒体が、通風方向にもっとも近い冷媒流路を通流するこ
とにより更に冷却され、熱交換性能を向上することが可
能となる。
【0053】また、前記請求項12記載の発明は、前記
請求項10又は11いずれか記載の発明において、前記
通風方向に対してチューブ及びフィンの断面長手方向が
直交するように複数の熱交換器が並列に配置され、各熱
交換器のヘッダパイプが連通接続されて一体となってい
る熱交換器は、前記熱交換チューブ端部に、複数のチュ
ーブ挿入部が形成され、前記チューブ端部が各ヘッダパ
イプに連通接続されている熱交換器である。
【0054】このように、チューブ端部に複数のチュー
ブ挿入部が形成され、前記チューブ挿入部をヘッダパイ
プに形成されたチューブ挿入孔に挿入し、各冷媒流路と
連通接続させることができ、チューブ幅を拡大して、伝
熱面積の増加を図ることができる。
【0055】前記請求項13記載の発明は、前記請求項
9乃至12記載発明において、前記通風方向に対してチ
ューブ及びフィンの長手方向が直交するように複数の熱
交換器が並列に配置され、各チューブ端部が連通接続さ
れる熱交換器は、前記ヘッダパイプ内に複数の冷媒流路
が形成されている構成の熱交換器である。
【0056】また、ヘッダパイプに複数の冷媒流路を形
成すると、複数の熱交換器を並列に配置して一体とする
場合、各ヘッダパイプ間の連結等の作業が削減され、複
数の熱交換器を連通接続して一体とした熱交換器の製造
が容易となり、作業効率の向上を図ることができる。
【0057】本願第14請求項に記載した発明は、前記
請求項1乃至7いずれか記載の発明において、蛇行状に
往復する前記チューブの間に、フィンが装着されている
構成の熱交換器である。
【0058】このように冷媒が通流する熱交換チューブ
を蛇行状に往復させ、前記チューブ間にフィンを装着す
ることにより、熱交換面積を拡大して熱交換率を向上す
ることが可能となる。
【0059】本願第15請求項に記載した発明は、前記
請求項14記載の発明において、往復するチューブ間に
フィンを装着し、チューブ端部がヘッダパイプに連通接
続された熱交換器は、往復するチューブ及びフィンの連
なるめんが外部空気の通風方向に対して直行するよう
に、複数の熱交換器が並列に配置され、各熱交換器が連
通接続されて一体となっている構成の熱交換器である。
【0060】例えば、熱交換器を車体に搭載する際、外
部空気の通風方向に対して、熱交換器を設置できる面
は、車のデザイン等によって一定範囲に制限されてい
る。
【0061】本発明は、一定範囲に制限された外部空気
の通風方向に対して、熱交換チューブ及びフィンの連な
る面を設置して、同様に、複数の熱交換器を並列に配置
して一体としたことにより、外部空気と接触する熱交換
面積を拡大して、熱交換性能の向上を図ることができ
る。 本願第16請求項に記載した発明は、前記請求項
1乃至15いずれか記載の発明において、前記チューブ
及びヘッダパイプは、アルミニウム又はアルミニウム合
金を成形してなる構成の熱交換器である。
【0062】アルミニウム又はアルミニウム合金を用い
てチューブ又はヘッダパイプを形成すると、廉価で簡易
にチューブ又はヘッダパイプを形成できるという利点が
ある。しかし、例えば、冷媒として、熱交換器通流時に
超臨界域となる冷媒を用いた場合、熱交換器に要求され
る耐圧性を確保しようすると、各部材の肉厚が厚くな
り、熱交換器の重量増加が大きくなってしまうという問
題を生じる。
【0063】本発明においては、要求される耐圧性を確
保しつつ、重量増加を防止した構造としたため、アルミ
ニウム又はアルミニウム合金を用いて、チューブ又はヘ
ッダパイプを形成することが可能となり、廉価に熱交換
器を形成することが可能となる。
【0064】本願第17請求項に記載した発明は、前記
請求項1乃至16いずれか記載の熱交換器において、熱
交換器に流出入する冷媒は、気体状態である構成の熱交
換器である。
【0065】このように、気体状態である高温高圧の媒
体が、気体状態のまま熱交換器間を通流する場合、熱交
換器には、高い耐圧性が要求されることとなる。本発明
の熱交換器の構成とすれば、高い耐圧性を要求する気体
状態の媒体を通流する場合であっても、耐圧性確保のた
めの重量増加やレイアウト性の悪化を防止して、本発明
の熱交換器を用いることができる。
【0066】また、本発明の熱交換器であれば、高い耐
圧性を要求する冷媒を用いた冷凍サイクルにおいても、
用いることが可能となる。
【0067】本願第18請求項に記載した発明は、前記
請求項1乃至17記載の発明において、前記熱交換器に
通流する冷媒は、二酸化炭素(CO)を用いた熱交換
器である。
【0068】二酸化炭素を冷凍サイクルの冷媒として用
いた場合、気液二相状態の臨界点を超える超臨界域の高
圧の冷媒が熱交換器内部を通流することとなる。
【0069】従って、熱交換器には、通常の気液混合状
態の冷媒が通流する場合と比較して、6倍以上の高い耐
圧性が要求される。前述した本発明の熱交換器によれ
ば、高い耐圧性を満たす設計となっているため、超臨界
域の状態となる二酸化炭素を冷媒として用いることが可
能である。
【0070】
【発明の実施の形態】以下に本発明の具体例を図面に基
づいて説明する。
【0071】図1は、チューブとフィンを交互に多段積
層した積層型の熱交換器の概略構成を示す正面図であ
る。
【0072】図1に示すように、この熱交換器1は、複
数のチューブ2とフィン3が交互に積層され、これらの
積層されたチューブ2,2の各両端が、それぞれヘッダ
パイプ4,5のチューブ挿入孔6,6に挿入されて接続
されている。前記ヘッダパイプ4,5は、冷媒が通流す
る冷媒流路が断面円形状となるように形成されている。
また、ヘッダパイプ4,5の上下端部の開口は、キャッ
プ7によって閉塞されている。また、ヘッダパイプ4又
は5の所要箇所に、冷媒流路を複数に区画する仕切り板
8が配設され、冷媒を流出入する継手部材9,10が設
けられている。また、図中11は、サイドプレートであ
る。
【0073】本例の熱交換器1は、例えば、COを冷
媒として用いている。COを冷媒として冷凍サイクル
に用いた場合、高温高圧となった冷媒の放熱作用を発揮
する熱交換器には、気液混合状態の冷媒が通流する場合
と比較して、6倍以上の耐圧性が熱交換器に要求される
と考えられる。
【0074】本例の熱交換器1は、仕切り板8によっ
て、複数に区画された冷媒流路の断面積が略同一となる
ように形成されている。
【0075】例えば、COを冷媒として冷凍サイクル
に用いた場合、COは気体域で使用され、従来のフロ
ン冷媒のように凝縮による体積変化を生じないため、耐
圧性を確保できる範囲において各冷媒流路の各区画にお
ける総断面積は略同一とすることができる。これにより
熱交換器の大きさが徒に増大することはない。
【0076】ヘッダパイプ4,5の長手方向に連通して
形成される媒体流路は、断面円形に形成されている。冷
媒流路が断面円形に形成されると、冷媒流路内に圧力が
均等に負荷され、冷媒流路の耐圧性が向上する。 この
場合に、ヘッダパイプの冷媒流路直径は10mm以下、
ヘッダパイプの肉厚は5mm以下が望ましい。 ヘッダ
パイプの外形直径とヘッダパイプに形成される冷媒流路
の内径直径の関係は、前記ヘッダパイプに負荷される内
圧や、ヘッダパイプを構成する材料の引っ張り応力を考
慮して下記(1)式に従って、定めることができる。 (1) σ=P(r2+r1)/(r2ーr1) ここで、σは、チューブを構成する材料の引っ張り応
力、Pは、チューブ内部の圧力、r2は、チューブ外形
半径、r1は、チューブの冷媒流路半径を示す。
【0077】例えば、アルミニウムをヘッダパイプを形
成する材料として用いた場合、アルミニウムの引っ張り
応力は、10kg/mmである。ヘッダパイプに負荷
される内圧を600kg/cmとした場合、ヘッダパ
イプの冷媒流路直径が10mmであると、前記(1)式
にしたがって、ヘッダパイプの外形直径を算出すると、
ヘッダパイプの外形直径は、20mmと設定することが
できる。
【0078】例えば、高い耐圧性を要求するCO等を
冷凍サイクルを通流する冷媒として用いた場合は、冷媒
流路直径を10mm以上とすると、通流する冷媒量が多
くなり、より高い耐圧性がヘッダパイプに要求されるた
め、ヘッダパイプをさらに肉厚とする必要が生じ、材料
コストの高騰と、熱交換器重量が増大するという不都合
を生じる。
【0079】従って、ヘッダパイプの冷媒流路直径は1
0mmを超えない程度が適当と考えられる。
【0080】また、前述したように、COを冷媒とし
て用いる場合、従来用いられている気液二相状態の冷媒
が通流する場合に要求される耐圧性の6倍以上の耐圧性
が要求されるものと想定される。 これらの条件を考慮
して、前記(1)式にしたがいヘッダパイプの外形直径
を算出すると、最小となる外形直径が20mmとなる。
この結果から、ヘッダパイプの肉厚を5mm超えない厚
さとすると、ヘッダパイプの冷媒流路直径が10mmを
超えない値に設定された場合に、要求される耐圧性を確
保した最小限度の肉厚を設定してヘッダパイプを形成す
ることができ、重量増加を防止することができる。
【0081】また、ヘッダパイプの肉厚の設定のみなら
ず、熱交換チューブやその他の部材の肉厚を設定する場
合においても、前記(1)式に基づいて、肉厚を設定す
ることができる。
【0082】次に、本例のチューブについて図面に基づ
き詳細に説明する。図2は、前記チューブ端部を示す斜
視図である。図2に示すように、本例のチューブ2は、
断面扁平形状に形成され、断面円形状の複数の冷媒流路
21,21が形成されている。 また、チューブ2の幅
方向の両端部には、冷媒流路が形成されない肉厚部22
が形成されている。また、本例のチューブ2は、チュー
ブ幅が20mm以下の薄型の扁平形状に形成されている
【0083】チューブの冷媒流路21が断面円形に形成
されていると、冷媒流路内に冷媒圧力が均等に負荷さ
れ、例えば、冷媒流路断面が矩形状である場合と比較し
て、耐圧性を向上することが可能となる。
【0084】また、チューブの幅方向に肉厚部22が形
成されていると、チューブの耐圧性の向上されるととも
に、チューブの面積及びチューブに装着されるフィン面
積が拡大し、熱交換面積の拡大により熱交換率を向上す
ることができる。
【0085】また、本例のチューブは、チューブ2の長
手方向端部の肉厚部22を幅方向に切削し、他の部位の
断面積と比較して小さい断面積となるチューブ挿入部2
3が形成されている。
【0086】要求される耐圧性を確保するため、ヘッダ
パイプの肉厚が厚くなると、ヘッダパイプの内径は小さ
くなり、チューブとヘッダパイプを連通接続するために
形成されるチューブ挿入孔の幅が小さくなる。
【0087】すなわち、チューブ挿入孔が小さくなって
しまうと、このチューブ挿入孔にチューブ端部を挿入し
て連通接続するチューブの幅が狭くなり、チューブ間に
装着されたフィンへの伝熱量が少なくなり、熱交換率が
低下してしまうという問題を生じる。
【0088】本例のチューブ2は、チューブ2の長手方
向端部において、チューブの幅方向の両端に形成された
肉厚部22を切削し、ヘッダパイプ4,5に形成される
チューブ挿入孔6と略一致する断面形状を有するチュー
ブ挿入部23が形成されている。従って、ヘッダパイプ
4,5が肉厚となって、チューブ挿入孔6がヘッダパイ
プの内径に伴って小さくなった場合も、フィンが装着さ
れるチューブの幅を変化させることなく、チューブ挿入
孔6にチューブ挿入部23を挿入して、チューブ2及び
ヘッダパイプ4,5を組み付け、チューブ2及びヘッダ
パイプ4,5を連通接続することができる。
【0089】また、チューブ2幅を変化させることな
く、チューブ2及びヘッダパイプ4,5を組み付けるこ
とができるため、フィン3への伝熱量を確保して熱交換
率を向上することが可能となる。
【0090】本例のチューブ及びヘッダパイプは、アル
ミニウム又はアルミニウム合金を押し出し成形すること
によって形成される。
【0091】本例においては、チューブ2は肉厚部22
が形成されているため、要求される耐圧性を確保して、
アルミニウム又はアルミニウム合金で、軽量且つ廉価に
熱交換器1を製作することができる。
【0092】本例においては、チューブ2端部に、チュ
ーブ2の他の部位よりも断面積の小さくなるチューブ挿
入部23を形成し、前記チューブ挿入孔23をヘッダパ
イプのチューブ挿入孔6に挿入して、チューブ2及びヘ
ッダパイプ4,5を連結したが、本例に限らず、チュー
ブ及びヘッダパイプの連結は、配管やコネクタによって
連結することも可能である。
【0093】また、断面扁平状の熱交換チューブのみな
らず、熱交換チューブの冷媒流路を断面円形にするとと
もに、熱交換チューブ自体の断面を円形とすることも可
能である。
【0094】図3は、他の具体例に係る熱交換チューブ
24及びフィン30の概略構成を示す斜視図である。
【0095】図3に示すように、本例の熱交換チューブ
24は、断面円形の冷媒流路25を設けるとともに、チ
ューブ24自体の外形も断面円形としている。
【0096】チューブ24外形を断面円形とすると、内
部を通流する媒体の圧力負荷に耐え得る強度を保持しつ
つ、同一範囲内で最小体積とすることができ、車載スペ
ースの限られた車体内でレイアウト性を向上することが
できる。
【0097】また、熱交換チューブ24の外形を断面円
形とした場合、前記チューブ24の外形に沿った曲率を
有する凹部31をフィン30に設けることにより、チュ
ーブ24及びフィン30の当接面積を拡大させて、フィ
ン30側への伝熱率を向上し、チューブ24及びフィン
30の熱交換率を向上することができる。
【0098】この場合のチューブ24の肉厚は、前記
(1)式に基づいて、チューブに形成される冷媒流路2
5直径、チューブにかかる内圧、及びチューブを構成す
る材料に引っ張り応力を考慮して前記(1)式に基づい
て算出することができる。
【0099】次に、耐圧性向上を目的とした熱交換器の
他の具体例について説明する。
【0100】図4は、本例の熱交換器の概略構成を示す
平面図であり、図示を省略したフィンを間に装着して多
段積層されたチューブ2と、前記チューブ2端部が接続
されたヘッダパイプ41,51、ヘッダパイプ42,5
2及びヘッダパイプ43,53から構成される複数の熱
交換器が、通風方向に対してチューブ及びフィンの長手
方向が直交する方向に並列に配置され、ヘッダパイプ5
1とヘッダパイプ52間、及び、ヘッダパイプ42とヘ
ッダパイプ43間が配管60,61で連通接続されて一
体となっている熱交換器12である。なお、図中矢印
は、通風方向を示している。また、図中13は、冷媒流
入口、14は、冷媒流出口を示す。
【0101】本例の熱交換器12は、多段積層されたチ
ューブ2及びフィンの長手方向が通風方向に対して直交
するように、チューブ2、フィン及びヘッダパイプ4
1,42,43,51,52,53から構成される熱交
換器が並列に複数配置され、各ヘッダパイプ41,4
2,43,51,52,53を連通接続して一体の熱交
換器12が構成されているので、熱交換器を通流する冷
媒流量の増大及び伝熱面積の拡大を図ることでき、熱交
換性能を向上することが可能となる。
【0102】また、本例においては、熱交換器間を通流
する冷媒が直列に通流するように、冷媒流路が形成さ
れ、例えば、通風方向に対して、後列となるヘッダパイ
プ41から冷媒を流入し、冷却する過程に従って、順次
通風方向に向かって通流することとなり、後列から順次
熱交換器を通流してある程度冷却された冷媒が、通風方
向に最も近い冷媒流路を通流することにより更に冷却さ
れ、熱交換性能を向上することが可能となる。
【0103】例えば、室内空間が広いワンボックス車等
には、優れた空調機能が求められる。この場合、熱伝達
面積を拡大し、熱交換性能を向上した熱交換器を搭載す
ることにより、要求される空調機能を達成することがで
きる。
【0104】車内において、通風方向に対向する表面積
の範囲は、ある範囲に制限されるが、車体の大きさにと
もなって、熱交換器搭載スペースも拡大すると想定され
る。従って、本例のように、通風方向に対する表面積を
同一としつつも、熱伝達面積を拡大する場合と、熱交換
性能は向上し、車内に搭載する場合であっても、問題と
ならない搭載スペースとなることが考えられる。
【0105】次に、図5に示す熱交換器15は、ヘッダ
パイプ44,45,46を冷媒流入配管62に連通し、
ヘッダパイプ54,55,56を冷媒流出配管63に連
通し、冷媒流入配管62から各ヘッダパイプ41,4
2,43に流入した冷媒が、複数のチューブ2を並列に
通流して、ヘッダパイプ51,52,53から冷媒流出
配管63に流出する構成としている。
【0106】このように、冷媒を並列に複数の熱交換器
に通流することにより、熱交換器を通流する冷媒流量を
増大するとともに、伝熱面積を拡大して熱交換率を向上
させ、一挙に冷媒の熱交換を行うことができる。
【0107】また、図6は、チューブの他の具体例を示
す斜視図である。
【0108】図6に示すように、チューブ26は、並列
に配置された複数のヘッダパイプに対応し得るチューブ
幅を有し、また、断面円形の冷媒流路27と、冷媒流路
27が形成されない肉厚部28を備えている。前記断面
円形の冷媒流路27を通流する冷媒をヘッダパイプの連
通するために、チューブ26の端部には、チューブ26
の他の部位よりも断面積の小さいチューブ挿入部29,
29が複数形成されている。
【0109】このように、チューブ26端部に複数のチ
ューブ挿入部29,29が形成され、前記チューブ挿入
部29,29をヘッダパイプに形成されたチューブ挿入
孔に挿入し、各冷媒流路と連通接続させることができ、
チューブ幅を拡大して、伝熱面積の増加を図ることがで
きる。
【0110】図7は、前記チューブ26を通風方向に対
して、前記チューブ26及びフィンが直交するように複
数のヘッダパイプ47,48のチューブ挿入孔にチュー
ブ挿入部29,29を挿入した状態の概略を示す一部断
面図である。
【0111】このように、チューブ26の端部に複数の
チューブ挿入部29,29を形成することにより、チュ
ーブ幅を拡大することが可能となり、チューブとフィン
の伝熱面積を拡大して、熱交換性能を向上することが可
能となる。
【0112】また、図8は、ヘッダパイプ70に複数の
冷媒流路71,72を形成し、前記チューブ2のチュー
ブ挿入部23をヘッダパイプ70に形成されたチューブ
挿入孔に挿入した状態の概略を示す一部断面図である。
【0113】ヘッダパイプ70に複数の冷媒流路71,
72を形成すると、通風方向に直交して、複数のチュー
ブ、フィン及びヘッダパイプから構成される熱交換器を
複数並列に配置する場合、並列に配置されたヘッダパイ
プの連結等の組み付け工程が低減し、また、ヘッダパイ
プを複数並列に配置した場合と比較して部品点数が低減
し、製造が容易となり、作業効率の向上を図ることがで
きる。
【0114】なお、本例のように複数の冷媒流路を設け
たヘッダパイプに前記冷媒流路に連通するように、冷媒
流路長手方向の軸線に対して角度θ傾けた長穴形状のチ
ューブ挿入孔を形成し、チューブ端部をチューブ中央部
に対して角度θ捩り、前記端部を前記チューブ挿入孔に
挿入した形状で熱交換器を構成することも可能である。
【0115】また、図9に示すように、チューブを複数
本並列に配置して、各チューブに同一のフィンを装着し
て熱交換器を構成することも可能である。
【0116】この場合、図4又は図5に示した複数の熱
交換器を並列に配置して、一体とした熱交換器と同様の
構成となるが、本例の熱交換器は、並列に配置された複
数のチューブに同一のフィン32を装着することによ
り、熱交換面積を拡大して、熱交換性能の向上を図るこ
とができる。、また、前述した具体例においては、フィ
ンを間に装着したチューブを多段積層した積層型の熱交
換器について説明したが、本例に限らず、図10に示す
ように、チューブを蛇行状に往復させ、前記往復するチ
ューブ間にフィンを装着したサーペンタイン型の熱交換
器16においても、本例のチューブ及び熱交換器の形状
を用いることが可能である。
【0117】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、 冷媒
流路を有する熱交換チューブと、前記チューブ間に装着
されるフィンと、前記チューブと連通接続し、冷媒の送
受給を行うヘッダパイプを備え、チューブ及びフィンに
伝わる熱によって熱交換を行う熱交換器において、前記
熱交換チューブは、前記熱交換チューブ断面において、
断面円形の冷媒流路を備えている構成の熱交換器であ
る。
【0118】例えば、熱交換器を通流する冷媒として、
気液二相状態の臨界点を超えた超臨界域の状態となる冷
媒を冷凍サイクルに用いた場合、高温高圧となった冷媒
の放熱作用を発揮する熱交換器には、気液混合状態の冷
媒が通流する場合と比較して6倍以上の耐圧性が要求さ
れと考えられる。
【0119】従って、要求される耐圧性を確保するため
に、冷媒流路の断面形状を円形とすることが考えられ
る。すなわち、冷媒流路を断面円形とすることにより、
冷媒圧が流路外壁に均等に負荷され、チューブの耐圧性
を向上することが可能となる。
【0120】本願第2請求項に記載した発明は、冷媒流
路を有する熱交換チューブと、前記チューブ間に装着さ
れるフィンと、前記チューブと連通接続し、媒体の送受
給を行うヘッダパイプを備え、チューブ及びフィンに伝
わる熱によって熱交換を行う熱交換器において、前記熱
交換チューブは、同一断面において、複数の断面円形の
冷媒流路を備えている構成の熱交換器である。
【0121】高い耐圧性能を要求する冷媒を冷凍サイク
ルに用いる場合、要求される耐圧性確保のため、前述し
た冷媒流路を断面円形とすることと、冷媒流路自体を小
さくすることが考えられる。すなわち、冷媒流路を小さ
くすることで、同一体積においてチューブの肉厚を厚く
し、耐圧性を確保することが可能となる。この場合に冷
媒流路を複数設けることで、熱交換器を通流する冷媒流
量を確保することが可能となる。
【0122】本願第3請求項に記載した発明は、冷媒流
路を有する熱交換チューブと、前記チューブ間に装着さ
れるフィンと、前記チューブと連通接続し、冷媒の送受
給を行うヘッダパイプを備え、チューブ及びフィンに伝
わる熱によって熱交換を行う熱交換器において、前記熱
交換チューブは、前記熱交換チューブ断面において、断
面円形の冷媒流路を備え、前記冷媒流路の断面円形の直
径が1mm以下である構成の熱交換器である。
【0123】このように、チューブに形成する断面円形
の冷媒流路の直径を1mm以下とすることで、要求され
る耐圧性を確保することが可能となる。
【0124】本願第4請求項に記載した発明は、前記請
求項1乃至3いずれか記載の発明において、冷媒流路を
有する熱交換チューブと、前記チューブ間に装着される
フィンと、前記チューブと連通接続し、媒体の送受給を
行うヘッダパイプを備え、チューブ及びフィンに伝わる
熱によって熱交換を行う熱交換器は、前記熱交換チュー
ブは、断面円形であり、断面円形の直径が1mm以下で
ある冷媒流路を備え、チューブ同一断面において、複数
の前記冷媒流路を備えている構成の熱交換器である。
【0125】断面円形の冷媒流路直径を1mm以下とし
た場合、この冷媒流路をチューブの同一断面において複
数設けることにより、熱交換器を通流する冷媒流量を確
保することが可能となる。
【0126】本願第5請求項に記載した発明は、前記請
求項1乃至4いずれか記載の発明において、前記ヘッダ
パイプの冷媒流路が断面円形の熱交換器である。
【0127】このように、ヘッダパイプの冷媒流路が断
面円形であると、ヘッダパイプ内を通流する冷媒圧力
が、ヘッダパイプに均等に負荷されることとなり、ヘッ
ダパイプの耐圧性が向上する。
【0128】本願第6請求項に記載した発明は、前記請
求項5記載の発明において、前記ヘッダパイプ内径の直
径が10mmを超えない直径であり、ヘッダパイプの肉
厚が5mmを超えない熱交換器である。
【0129】ヘッダパイプに要求される耐圧性を確保す
るために、ヘッダパイプの肉厚の設定には、ヘッダパイ
プ内部にかかる内圧や、ヘッダパイプを構成する材料の
引っ張り応力等の影響を考慮する必要がある。
【0130】冷媒流路直径が10mm以上であると、ヘ
ッダパイプに負荷される圧力が大きくなり、その分ヘッ
ダパイプの肉厚を厚くする必要があるため、重量増加が
大きくなる。また、冷媒流路直径を小さく設定すると、
冷媒通流によって、ヘッダパイプに負荷される圧力は小
さくなるため、ヘッダパイプの肉厚は薄くなり、重量増
加の問題は回避されるが、一方、冷媒流路直径が小さく
なりすぎると、冷媒の送受給を行うヘッダパイプとして
の性能が低下する。
【0131】従って、ヘッダパイプは、冷媒流路直径を
10mmを超えない値に設定した場合、ヘッダパイプの
肉厚は、5mmを超えない値に設定することにより、要
求される耐圧性を確保することが可能となる。
【0132】また、要求される耐圧性を確保するために
最小となる値で、ヘッダパイプを構成すると、重量増加
を制限して、車載レイアウト性を向上することができ
る。
【0133】また、ヘッダパイプのみならず、外形を断
面円形としたチューブの場合であっても、チューブを構
成する部材の引っ張り応力、冷媒流路直径、及びチュー
ブにかかる内圧を考慮して、チューブの肉厚を設定する
ことが可能である。
【0134】本願第7請求項に記載した発明は、前記請
求項1乃至6いずれか記載の発明は、媒体流路を有する
熱交換チューブと、前記チューブ間に装着されるフィン
と、前記チューブを連通接続し、媒体の送受給を行うヘ
ッダパイプを備え、チューブ及びフィンに伝わる熱によ
って熱交換を行う熱交換器において、前記熱交換チュー
ブは、断面円形の冷媒流路と、冷媒流路を形成しない肉
厚部を備え、前記熱交換チューブの長手方向端部におい
て、他の部位よりも小さい断面積となるチューブ挿入部
が形成されている構成の熱交換器である。
【0135】このように、高い耐圧性が要求される熱交
換器において、冷媒流路を断面円形とするとともに、熱
交換チューブに肉厚部を形成することにより、要求され
る耐圧性を確保することが可能となる。
【0136】また、熱交換チューブの長手方向端部にお
いて、他の部位よりも小さい断面積となるチューブ挿入
部が形成されているため、断面扁平状のチューブ横手方
向の幅を変えることなく、伝熱面積を確保して、熱交換
性能を低下させることなく熱交換器を構成することがで
きる。
【0137】本願第8請求項に記載した発明は、前記請
求項1乃至7いずれか記載の発明において、前記チュー
ブとフィンが交互に積層されて多段層を形成する熱交換
器である。
【0138】このように、チューブ及びフィンを交互に
積層して多断層を形成することにより、熱交換面積を拡
大して、通流する冷媒量を増大し、熱交換性能を向上す
ることが可能となる。
【0139】本願第9請求項に記載した発明は、前記請
求項8に記載した発明において、前記熱交換チューブと
フィンが交互に積層されて多断層を形成し、前記チュー
ブ端部がヘッダパイプに連通接続される熱交換器におい
て、チューブ及びヘッダパイプ間を通流する冷媒流路を
複数に区画する仕切り板がヘッダパイプの要所に配置さ
れ、前記複数の区画に仕切られた各冷媒流路の各区画に
おける総断面積が略同一となる熱交換器である。
【0140】本願第9請求項に記載した発明は、前記請
求項8に記載した発明において、前記熱交換チューブと
フィンが交互に積層されて多断層を形成し、前記チュー
ブ端部がヘッダパイプに連通接続される熱交換器におい
て、チューブ及びヘッダパイプ間を通流する冷媒流路を
複数に区画する仕切り板がヘッダパイプの要所に配置さ
れ、前記複数の区画に仕切られた各冷媒流路の各区画に
おける総断面積が略同一となる熱交換器である。
【0141】例えば、COを冷媒として冷凍サイクル
に用いた場合、COは気体域で使用され、従来のフロ
ン冷媒のように凝縮による体積変化を生じないため、耐
圧性を確保できる範囲において各冷媒流路の各区画にお
ける総断面積は略同一とすることができる。これにより
熱交換器の大きさが徒に増大することはない。
【0142】本願第10請求項に記載した発明は、前記
請求項8又は9記載の発明において、前記チューブの間
にフィンを装着して多段積層され、前記チューブ端部が
ヘッダパイプに連通接続される熱交換器において、通風
方向に対して多段積層されたチューブ及びフィンの断面
長手方向が直交するように、チューブ、フィン及びヘッ
ダパイプから構成される熱交換器が、複数配置され、各
熱交換器のヘッダパイプが連通接続されて一体となって
いる構成の熱交換器である。 このように、耐圧性確保
のために、冷媒流路を小さくした熱交換器においても、
多段積層されたチューブ及びフィンが通風方向に対して
並列となるように複数配置され、各ヘッダパイプを連通
接続して一体の熱交換器を構成すると、熱交換器を通流
する冷媒流量の増大及び伝熱面積の拡大を図ることが可
能となり、熱交換性能を向上することが可能となる。
【0143】本願第11請求項に記載した発明は、前記
請求項9又は10いずれか記載の発明において、前記通
風方向に対してチューブ及びフィンの断面長手方向が直
交するように複数の熱交換器が並列に配置され、各熱交
換器のヘッダパイプが連通接続されて一体となっている
熱交換器において、各チューブ及びヘッダパイプを通流
する媒体が複数の熱交換器間を直列又は並列に通流し、
複数のチューブ及びフィンに伝わる熱によって熱交換を
行う構成の熱交換器である。
【0144】複数並列に配置されたヘッダパイプに一括
して冷媒を通流すると、複数の熱交換器間を並列に冷媒
が通流し、冷媒の通流量を増大して,熱交換性能を向上
させることができる。
【0145】また、冷媒が複数の熱交換器間を直列に通
流するように構成した場合、通風方向に対して、後列と
なるヘッダパイプから冷媒を流入し、冷却する過程に従
って、冷媒が通風方向に向かって通流するように構成す
ると、熱交換器を通流して有る程度冷却された熱交換媒
体が、通風方向にもっとも近い冷媒流路を通流すること
により更に冷却され、熱交換性能を向上することが可能
となる。
【0146】また、前記請求項12記載の発明は、前記
請求項10又は11いずれか記載の発明において、前記
通風方向に対してチューブ及びフィンの断面長手方向が
直交するように複数の熱交換器が並列に配置され、各熱
交換器のヘッダパイプが連通接続されて一体となってい
る熱交換器は、前記熱交換チューブ端部に、複数のチュ
ーブ挿入部が形成され、前記チューブ端部が各ヘッダパ
イプに連通接続されている熱交換器である。
【0147】このように、チューブ端部に複数のチュー
ブ挿入部が形成され、前記チューブ挿入部をヘッダパイ
プに形成されたチューブ挿入孔に挿入し、各冷媒流路と
連通接続させることができ、チューブ幅を拡大して、伝
熱面積の増加を図ることができる。
【0148】前記請求項13記載の発明は、前記請求項
9乃至12記載発明において、前記通風方向に対してチ
ューブ及びフィンの長手方向が直交するように複数の熱
交換器が並列に配置され、各チューブ端部が連通接続さ
れる熱交換器は、前記ヘッダパイプ内に複数の冷媒流路
が形成されている構成の熱交換器である。
【0149】また、ヘッダパイプに複数の冷媒流路を形
成すると、複数の熱交換器を並列に配置して一体とする
場合、各ヘッダパイプ間の連結等の作業が削減され、複
数の熱交換器を連通接続して一体とした熱交換器の製造
が容易となり、作業効率の向上を図ることができる。
【0150】本願第14請求項に記載した発明は、前記
請求項1乃至7いずれか記載の発明において、蛇行状に
往復する前記チューブの間に、フィンが装着されている
構成の熱交換器である。 このように冷媒が通流する熱
交換チューブを蛇行状に往復させ、前記チューブ間にフ
ィンを装着することにより、熱交換面積を拡大して熱交
換率を向上することが可能となる。 本願第15請求項
に記載した発明は、前記請求項14記載の発明におい
て、往復するチューブ間にフィンを装着し、チューブ端
部がヘッダパイプに連通接続された熱交換器は、往復す
るチューブ及びフィンの連なるめんが外部空気の通風方
向に対して直行するように、複数の熱交換器が並列に配
置され、各熱交換器が連通接続されて一体となっている
構成の熱交換器である。
【0151】本発明は、一定範囲に制限された外部空気
の通風方向に対して、熱交換チューブ及びフィンの連な
る面を設置して、同様に、複数の熱交換器を並列に配置
して一体としたことにより、外部空気と接触する熱交換
面積を拡大して、熱交換性能の向上を図ることができ
る。
【0152】本願第16請求項に記載した発明は、前記
請求項1乃至15いずれか記載の発明において、前記チ
ューブ及びヘッダパイプは、アルミニウム又はアルミニ
ウム合金を成形してなる構成の熱交換器である。
【0153】アルミニウム又はアルミニウム合金を用い
てチューブ又はヘッダパイプを形成すると、廉価で簡易
にチューブ又はヘッダパイプを形成できるという利点が
ある。しかし、例えば、冷媒として、熱交換器通流時に
超臨界域となる冷媒を用いた場合、熱交換器に要求され
る耐圧性を確保しようすると、各部材の肉厚が厚くな
り、熱交換器の重量増加が大きくなってしまうという問
題を生じる。
【0154】本発明においては、要求される耐圧性を確
保しつつ、重量増加を防止した構造としたため、アルミ
ニウム又はアルミニウム合金を用いて、チューブ又はヘ
ッダパイプを形成することが可能となり、廉価に熱交換
器を形成できる。
【0155】本願第17請求項に記載した発明は、前記
請求項1乃至16いずれか記載の熱交換器において、熱
交換器に流出入する冷媒は、気体状態である構成の熱交
換器である。
【0156】このように、気体状態である高温高圧の媒
体が、気体状態のまま熱交換器間を通流する場合、熱交
換器には、高い耐圧性が要求されることとなる。本発明
の熱交換器の構成とすれば、高い耐圧性を要求する気体
状態の媒体を通流する場合であっても、耐圧性確保のた
めの重量増加やレイアウト性の悪化を防止して、本発明
の熱交換器を用いることができる。
【0157】また、本発明の熱交換器であれば、高い耐
圧性を要求する冷媒を用いた冷凍サイクルにおいても、
用いることが可能となる。
【0158】本願第18請求項に記載した発明は、前記
請求項1乃至17記載の発明において、前記熱交換器に
通流する冷媒は、二酸化炭素(CO)を用いた熱交換
器である。
【0159】二酸化炭素を冷凍サイクルの冷媒として用
いた場合、気液二相状態の臨界点を超える超臨界域の高
圧の冷媒が熱交換器内部を通流することとなる。
【0160】従って、熱交換器には、通常の気液混合状
態の冷媒が通流する場合と比較して、6倍以上の高い耐
圧性が要求される。前述した本発明の熱交換器によれ
ば、高い耐圧性を満たす設計となっているため、超臨界
域の状態となる二酸化炭素を冷媒として用いることが可
能である。
【0161】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の具体例に係り、多段積層型の熱交換器
を示す正面図である。
【図2】本発明の具体例に係り、熱交換チューブ端部を
示す斜視図である。
【図3】本発明の具体例に係り、熱交換チューブ及びフ
ィンを示す斜視図である。
【図4】本発明の具体例に係り、チューブ、フィン及び
ヘッダパイプから構成される複数の熱交換器を並列に配
置し、各ヘッダパイプを連通接続して一体化した形状の
熱交換器の概略構成を示す平面図である。
【図5】本発明の具体例に係り、チューブ、フィン及び
ヘッダパイプから構成される複数の熱交換器を並列に配
置し、各ヘッダパイプに並列に媒体を通流する配管を連
通接続して一体化した形状の熱交換器の概略構成を示す
平面図である。
【図6】本発明の具体例に係り、複数のチューブ挿入部
を形成した熱交換チューブ端部を示す斜視図である。
【図7】図6に示すチューブの端部をヘッダパイプのチ
ューブ挿入孔に挿入した状態をの概略構成を示す一部断
面図である。
【図8】複数の媒体流路が形成されたヘッダパイプに、
図6に示すチューブ挿入部をヘッダパイプに挿入した状
態の概略構成を示す一部断面図である。
【図9】本発明の具体例に係り、複数の並列に配置され
たチューブに同一のフィンを装着した熱交換器の概略構
成を示す、チューブ及びフィンの一部断面図である。
【図10】本発明の具体例に係り、サーペンタイン型の
熱交換器を示す平面図である。
【図11】従来例に係り、角度θ傾いた長穴形状のチュ
ーブ挿入孔を形成したヘッダパイプの概略を示す斜視図
である。
【符号の説明】
1 熱交換器 2 チューブ 3 フィン 4 ヘッダパイプ 5 ヘッダパイプ 6 チューブ挿入孔 7 キャップ 8 仕切り板 9 入口継手 10 出口継手 11 サイドプレート 11 熱交換器 12 冷媒流入配管 13 冷媒流出配管 14 熱交換器 15 熱交換器 16 熱交換器 21 冷媒流路 22 肉厚部 23 チューブ挿入部 24 チューブ 25 冷媒流路 26 チューブ 27 冷媒流路 28 肉厚部 29 チューブ挿入部 30 フィン 31 凹部 32 フィン 41 ヘッダパイプ 42 ヘッダパイプ 43 ヘッダパイプ 44 ヘッダパイプ 45 ヘッダパイプ 46 ヘッダパイプ 47 ヘッダパイプ 48 ヘッダパイプ 51 ヘッダパイプ 52 ヘッダパイプ 53 ヘッダパイプ 54 ヘッダパイプ 55 ヘッダパイプ 56 ヘッダパイプ 60 配管 61 配管 62 冷媒流入配管 63 冷媒流出配管 70 ヘッダパイプ 71 冷媒流路 72 冷媒流路 73 ヘッダパイプ 74 チューブ挿入孔 X ヘッダパイプ長手方向軸線 Y チューブ挿入孔長径方向軸線

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷媒流路を有する熱交換チューブと、前
    記チューブ間に装着されるフィンと、前記チューブと連
    通接続し、冷媒の送受給を行うヘッダパイプを備え、チ
    ューブ及びフィンに伝わる熱によって熱交換を行う熱交
    換器において、 前記熱交換チューブは、前記熱交換チューブ断面におい
    て、断面円形の冷媒流路を備えていることを特徴とする
    熱交換器。
  2. 【請求項2】 冷媒流路を有する熱交換チューブと、前
    記チューブ間に装着されるフィンと、前記チューブと連
    通接続し、媒体の送受給を行うヘッダパイプを備え、チ
    ューブ及びフィンに伝わる熱によって熱交換を行う熱交
    換器において、 前記熱交換チューブは、同一断面において、複数の断面
    円形の冷媒流路を備えていることを特徴とする熱交換
    器。
  3. 【請求項3】 冷媒流路を有する熱交換チューブと、前
    記チューブ間に装着されるフィンと、前記チューブと連
    通接続し、冷媒の送受給を行うヘッダパイプを備え、チ
    ューブ及びフィンに伝わる熱によって熱交換を行う熱交
    換器において、 前記熱交換チューブは、前記熱交換チューブ断面におい
    て、断面円形の冷媒流路を備え、 前記冷媒流路の断面円形の直径が1mm以下であること
    を特徴とする熱交換器。
  4. 【請求項4】 冷媒流路を有する熱交換チューブと、前
    記チューブ間に装着されるフィンと、前記チューブと連
    通接続し、媒体の送受給を行うヘッダパイプを備え、チ
    ューブ及びフィンに伝わる熱によって熱交換を行う熱交
    換器において、 前記熱交換チューブは、断面円形であり、断面円形の直
    径が1mm以下である冷媒流路を備え、 チューブ同一断面において、複数の前記冷媒流路を備え
    ていることを特徴とする熱交換器。
  5. 【請求項5】 前記ヘッダパイプの冷媒流路が断面円形
    であることを特徴とする前記請求項1乃至4いずれか記
    載の熱交換器。
  6. 【請求項6】 前記ヘッダパイプの冷媒流路の直径が1
    0mmを超えない直径であり、ヘッダパイプ肉厚が5m
    mを超えないことを特徴とする前記請求項5記載の熱交
    換器。
  7. 【請求項7】 媒体流路を有する熱交換チューブと、前
    記チューブ間に装着されるフィンと、前記チューブを連
    通接続し、媒体の送受給を行うヘッダパイプを備え、チ
    ューブ及びフィンに伝わる熱によって熱交換を行う熱交
    換器において、 前記熱交換チューブは、断面円形の冷媒流路と、冷媒流
    路を形成しない肉厚部を備え、 前記熱交換チューブの長手方向端部において、他の部位
    よりも小さい断面積となるチューブ挿入部が形成されて
    いることを特徴とする前記請求項1乃至6いずれか記載
    の熱交換器。
  8. 【請求項8】 前記熱交換チューブとフィンが交互に積
    層されて多段層を形成することを特徴とする前記請求項
    1乃至7いずれか記載の熱交換器。
  9. 【請求項9】 前記熱交換チューブとフィンが交互に積
    層されて多断層を形成し、前記チューブ端部がヘッダパ
    イプに連通接続される熱交換器において、 チューブ及びヘッダパイプ間を通流する冷媒流路を複数
    に区画する仕切り板がヘッダパイプの要所に配置され、 前記複数の区画に仕切られた各冷媒流路の各区画におけ
    る総断面積が同一であること特徴とする前記請求項8記
    載の熱交換器。
  10. 【請求項10】 前記チューブの間にフィンを装着して
    多段積層され、前記チューブ端部がヘッダパイプに連通
    接続される熱交換器において、 外部空気の通風方向に対して多段積層されたチューブ及
    びフィンの断面長手方向が直交するように、チューブ、
    フィン及びヘッダパイプから構成される熱交換器が、複
    数配置され、各熱交換器のヘッダパイプが連通接続され
    て一体となっていることを特徴とする前記請求項8又は
    9記載の熱交換器。
  11. 【請求項11】 前記通風方向に対してチューブ及びフ
    ィンの断面長手方向が直交するように複数の熱交換器が
    並列に配置され、各熱交換器のヘッダパイプが連通接続
    されて一体となっている熱交換器において、 各チューブ及びヘッダパイプを通流する媒体が複数の熱
    交換器間を直列又は並列に通流し、複数のチューブ及び
    フィンに伝わる熱によって熱交換を行うことを特徴とす
    る前記請求項7乃至9いずれか記載の熱交換器。
  12. 【請求項12】 前記通風方向に対してチューブ及びフ
    ィンの断面長手方向が直交するように複数の熱交換器が
    並列に配置され、各熱交換器のヘッダパイプが連通接続
    されて一体となっている熱交換器において、 前記熱交換チューブ端部に、複数のチューブ挿入部が形
    成され、前記チューブ端部が各ヘッダパイプに連通接続
    されていることを特徴とする前記請求項10又は11い
    ずれか記載の熱交換器。
  13. 【請求項13】 前記通風方向に対してチューブ及びフ
    ィンの断面長手方向が直交するように複数の熱交換器が
    並列に配置され、各チューブ端部が連通接続される熱交
    換器において、 前記ヘッダパイプ内に複数の冷媒流路が形成されている
    ことを特徴とする前記請求項9乃至12記載の熱交換
    器。
  14. 【請求項14】 蛇行状に往復する前記チューブの間
    に、フィンが装着されていることを特徴とする前記請求
    項1乃至7いずれか記載の熱交換器。
  15. 【請求項15】 往復するチューブ間にフィンを装着
    し、チューブ端部がヘッダパイプに連通接続された熱交
    換器は、往復するチューブ及びフィンの連なる面が外部
    空気の通風方向に対して直交するように、複数の熱交換
    器が並列に配置され、各熱交換器が連通接続されて一体
    となっていることを特徴とする前記請求項14記載の熱
    交換。
  16. 【請求項16】 前記チューブ及びヘッダパイプは、ア
    ルミニウム又はアルミニウム合金を成形してなることを
    特徴とする前記請求項1乃至15いずれか記載の熱交換
    器。
  17. 【請求項17】 前記熱交換器において、熱交換器に流
    出入する冷媒は、気体状態であることを特徴とする前記
    請求項1乃至16いずれか記載の熱交換器。
  18. 【請求項18】 前記熱交換器に通流する冷媒は、二酸
    化炭素(CO)であることを特徴とする前記請求項1
    乃至17いずれか記載の熱交換器。
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