JP2000220506A - 電子制御ディーゼル機関 - Google Patents
電子制御ディーゼル機関Info
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- JP2000220506A JP2000220506A JP11019005A JP1900599A JP2000220506A JP 2000220506 A JP2000220506 A JP 2000220506A JP 11019005 A JP11019005 A JP 11019005A JP 1900599 A JP1900599 A JP 1900599A JP 2000220506 A JP2000220506 A JP 2000220506A
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- Japan
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- pulse signal
- diesel engine
- pulse
- fuel
- crack
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- Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
- Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】スピル弁の開弁に伴って異常パルス信号が出力
される場合に、制御精度が損なわれることのない電子制
御ディーゼル機関を得る。 【解決手段】ディーゼル機関のクランク軸により回転さ
れ、複数の突起が形成されたパルサを備えると共に、複
数の突起は回転検出用の角度間隔とこの間隔と異なる気
筒判別用の角度間隔とからなる。また突起を検出してパ
ルス信号を発生する回転角センサを備え、パルス信号に
基づいて両角度間隔を判別し、気筒判別用パルス信号毎
に回転検出用パルス信号をカウントして算出した回転角
度に応じてスピル弁を制御する。そして、クランク軸の
回転変動による異常パルス信号が発生される可能性のあ
る割れ対策状態を判断し(S140)、割れ対策状態と
判断されたときには、カウント値が所定値を超えるまで
気筒判別を実行しない(S110)。
される場合に、制御精度が損なわれることのない電子制
御ディーゼル機関を得る。 【解決手段】ディーゼル機関のクランク軸により回転さ
れ、複数の突起が形成されたパルサを備えると共に、複
数の突起は回転検出用の角度間隔とこの間隔と異なる気
筒判別用の角度間隔とからなる。また突起を検出してパ
ルス信号を発生する回転角センサを備え、パルス信号に
基づいて両角度間隔を判別し、気筒判別用パルス信号毎
に回転検出用パルス信号をカウントして算出した回転角
度に応じてスピル弁を制御する。そして、クランク軸の
回転変動による異常パルス信号が発生される可能性のあ
る割れ対策状態を判断し(S140)、割れ対策状態と
判断されたときには、カウント値が所定値を超えるまで
気筒判別を実行しない(S110)。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子制御ディーゼ
ル機関に係り、特に、クランク角を正確に検出すること
のできる電子制御ディーゼル機関に関する。
ル機関に係り、特に、クランク角を正確に検出すること
のできる電子制御ディーゼル機関に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば特開平5一28811
0号に開示される如く、電子制御ディーゼル機関(以
下、単にディーゼル機関と称す)が知られている。前記
従来のディーゼル機関は、ディーゼル機関に対して所定
のタイミングで高圧燃料を供給する燃料噴射ポンプを備
えている。
0号に開示される如く、電子制御ディーゼル機関(以
下、単にディーゼル機関と称す)が知られている。前記
従来のディーゼル機関は、ディーゼル機関に対して所定
のタイミングで高圧燃料を供給する燃料噴射ポンプを備
えている。
【0003】燃料噴射ポンプは、クランク軸と同期して
回転する駆動軸、ポンプ室の内部を往復運動するプラン
ジャ、および、駆動軸の回転運動をプランジャの往復運
動に変換するカム機構を備えている。前記の構成によれ
ば、ディーゼル機関の運転中は、燃料ポンプの駆動軸に
クランク軸から回転トルクが伝達される。そして、その
回転トルクがカム機構を介してプランジャに伝達される
ことにより、ポンプ室の容積が繰り返し拡縮される。
回転する駆動軸、ポンプ室の内部を往復運動するプラン
ジャ、および、駆動軸の回転運動をプランジャの往復運
動に変換するカム機構を備えている。前記の構成によれ
ば、ディーゼル機関の運転中は、燃料ポンプの駆動軸に
クランク軸から回転トルクが伝達される。そして、その
回転トルクがカム機構を介してプランジャに伝達される
ことにより、ポンプ室の容積が繰り返し拡縮される。
【0004】上述した燃料噴射ポンプは、ポンプ室に連
通するスピル弁を備えている。スピル弁は、ポンプ室と
低圧源との導通状態を制御する電磁弁である。スピル弁
が閉弁されている場合は、ポンプ室の容積が縮小される
ことによりポンプ室の内圧は昇圧される。従って、この
場合は、燃料ポンプからディーゼル機関に対して高圧の
燃料を供給することができる。
通するスピル弁を備えている。スピル弁は、ポンプ室と
低圧源との導通状態を制御する電磁弁である。スピル弁
が閉弁されている場合は、ポンプ室の容積が縮小される
ことによりポンプ室の内圧は昇圧される。従って、この
場合は、燃料ポンプからディーゼル機関に対して高圧の
燃料を供給することができる。
【0005】一方、スピル弁が開弁している場合は、ポ
ンプ室の容積が縮小されても、ポンプ室の内圧が昇圧さ
れることはない。従って、この場合は、燃料ポンプから
ディーゼル機関に向けて燃料が供給されることはない。
このため、上述した燃料噴射ポンプによれば、スピル弁
の開閉状態を制御することにより、精度良く燃料噴射期
間を制御することができる。
ンプ室の容積が縮小されても、ポンプ室の内圧が昇圧さ
れることはない。従って、この場合は、燃料ポンプから
ディーゼル機関に向けて燃料が供給されることはない。
このため、上述した燃料噴射ポンプによれば、スピル弁
の開閉状態を制御することにより、精度良く燃料噴射期
間を制御することができる。
【0006】上述した燃料噴射ポンプは、また、その駆
動軸と共に回転するパルサと、パルサに対向して配置さ
れる電磁ピックアップセンサとを備えている。パルサ
は、その周囲に、所定間隔毎に複数の突起を備えてい
る。それらの突起は、パルサが回転すると、順次電磁ピ
ックアップセンサの近傍を通過する。電磁ピックアップ
センサは、その近傍を突起が通過する際に、突起の通過
に伴って生ずる磁束の変化に応じたパルス信号を発生す
る。
動軸と共に回転するパルサと、パルサに対向して配置さ
れる電磁ピックアップセンサとを備えている。パルサ
は、その周囲に、所定間隔毎に複数の突起を備えてい
る。それらの突起は、パルサが回転すると、順次電磁ピ
ックアップセンサの近傍を通過する。電磁ピックアップ
センサは、その近傍を突起が通過する際に、突起の通過
に伴って生ずる磁束の変化に応じたパルス信号を発生す
る。
【0007】パルサの突起は、パルサの回転速度に応じ
た周期で順次電磁ピックアップセンサの近傍を通過す
る。また、パルサは、駆動軸と共に、すなわち、クラン
ク軸と同期して回転する。従って、電磁ピックアップセ
ンサからは、クランク軸の回転速度に応じた周期で、パ
ルス信号が出力される。前記従来のディーゼル機関は、
電磁ピックアップセンサから出力されるパルス信号に基
づいてディーゼル機関のクランク角を算出する。
た周期で順次電磁ピックアップセンサの近傍を通過す
る。また、パルサは、駆動軸と共に、すなわち、クラン
ク軸と同期して回転する。従って、電磁ピックアップセ
ンサからは、クランク軸の回転速度に応じた周期で、パ
ルス信号が出力される。前記従来のディーゼル機関は、
電磁ピックアップセンサから出力されるパルス信号に基
づいてディーゼル機関のクランク角を算出する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述した燃料噴射ポン
プにおいて、スピル弁が閉弁されている間は、プランジ
ャの運動に伴ってポンプ室の内圧が昇圧される。ポンプ
室の内圧が昇圧された状況においては、燃料噴射ポンプ
の駆動軸に、ポンプ室の内圧が昇圧されていない場合に
比して大きな捩れトルクが作用する。
プにおいて、スピル弁が閉弁されている間は、プランジ
ャの運動に伴ってポンプ室の内圧が昇圧される。ポンプ
室の内圧が昇圧された状況においては、燃料噴射ポンプ
の駆動軸に、ポンプ室の内圧が昇圧されていない場合に
比して大きな捩れトルクが作用する。
【0009】前記従来のディーゼル機関において、燃料
噴射を終了させるべき時期が到来すると、燃料噴射を停
止させるべくスピル弁が開弁される。スピル弁が開弁さ
れると、燃料噴射ポンプのポンプ室の内圧は急激に減圧
される。ポンプ室の内圧が減圧されると、駆動軸に作用
する捩れトルクも減少する。このため、燃料噴射ポンプ
の駆動軸に作用する捩れトルクは、スピル弁が開弁され
た後に、急激に減少する。
噴射を終了させるべき時期が到来すると、燃料噴射を停
止させるべくスピル弁が開弁される。スピル弁が開弁さ
れると、燃料噴射ポンプのポンプ室の内圧は急激に減圧
される。ポンプ室の内圧が減圧されると、駆動軸に作用
する捩れトルクも減少する。このため、燃料噴射ポンプ
の駆動軸に作用する捩れトルクは、スピル弁が開弁され
た後に、急激に減少する。
【0010】駆動軸に作用する捩れトルクが前記の如く
急激に減少されると、駆動軸に生じていた捩れが開放さ
れる。駆動軸の捩れが開放されると、駆動軸に固定され
ているパルサの回転速度が一時的に高速となる。パルサ
の回転速度が一時的に高速となると、電磁ピックアップ
センサにおいて急激な磁束の変化が検出される場合があ
る。そして、電磁ピックアップセンサにおいて急激な磁
束の変化が検出されると、電磁ピックアップセンサから
パルス信号が発せられる。
急激に減少されると、駆動軸に生じていた捩れが開放さ
れる。駆動軸の捩れが開放されると、駆動軸に固定され
ているパルサの回転速度が一時的に高速となる。パルサ
の回転速度が一時的に高速となると、電磁ピックアップ
センサにおいて急激な磁束の変化が検出される場合があ
る。そして、電磁ピックアップセンサにおいて急激な磁
束の変化が検出されると、電磁ピックアップセンサから
パルス信号が発せられる。
【0011】このように、前記従来のディーゼル機関に
おいては、スピル弁が開弁される時期に、電磁ピックア
ップセンサから、本来予定していないパルス信号が出力
される場合があった。電磁ピックアップセンサから、か
かるパルス信号が出力されると、クランク角が誤認識さ
れる事態、すなわち、パルス割れが発生する。また、ク
ランク角が誤認識されると、ディーゼル機関の制御性が
損なわれる場合がある。
おいては、スピル弁が開弁される時期に、電磁ピックア
ップセンサから、本来予定していないパルス信号が出力
される場合があった。電磁ピックアップセンサから、か
かるパルス信号が出力されると、クランク角が誤認識さ
れる事態、すなわち、パルス割れが発生する。また、ク
ランク角が誤認識されると、ディーゼル機関の制御性が
損なわれる場合がある。
【0012】本発明は、上述の点に鑑みてなされたもの
であり、スピル弁の開弁に伴ってパルス信号が出力され
る場合に、クランク角が誤認識されることに起因して、
制御精度が損なわれることのない電子制御ディーゼル機
関を提供することを目的とする。
であり、スピル弁の開弁に伴ってパルス信号が出力され
る場合に、クランク角が誤認識されることに起因して、
制御精度が損なわれることのない電子制御ディーゼル機
関を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】かかる課題を達成すべ
く、本発明は課題を解決するため次の手段を取った。即
ち、ディーゼル機関のクランク軸により回転され、複数
の突起が形成されたパルサを備えると共に、前記突起を
検出してパルス信号を発生する回転角センサを備え、前
記パルス信号をカウントして算出した回転角度に応じて
スピル弁を制御する電子制御ディーゼル機関において、
クランク軸の回転変動による異常パルス信号が発生され
る可能性のある割れ対策状態を判断する割れ対策状態判
断手段と、割れ対策状態と判断されたときには、異常パ
ルス信号の発生による影響を受けない状態でスピル弁を
制御する割れ対策時制御手段とを備えたことを特徴とす
る電子制御ディーゼル機関がそれである。
く、本発明は課題を解決するため次の手段を取った。即
ち、ディーゼル機関のクランク軸により回転され、複数
の突起が形成されたパルサを備えると共に、前記突起を
検出してパルス信号を発生する回転角センサを備え、前
記パルス信号をカウントして算出した回転角度に応じて
スピル弁を制御する電子制御ディーゼル機関において、
クランク軸の回転変動による異常パルス信号が発生され
る可能性のある割れ対策状態を判断する割れ対策状態判
断手段と、割れ対策状態と判断されたときには、異常パ
ルス信号の発生による影響を受けない状態でスピル弁を
制御する割れ対策時制御手段とを備えたことを特徴とす
る電子制御ディーゼル機関がそれである。
【0014】また、ディーゼル機関のクランク軸により
回転され、複数の突起が形成されたパルサを備えると共
に、該複数の突起は回転検出用の角度間隔とこの間隔と
異なる気筒判別用の角度間隔とからなり、また、前記突
起を検出してパルス信号を発生する回転角センサを備
え、前記パルス信号に基づいて前記両角度間隔を判別
し、気筒判別用パルス信号毎に前記回転検出用パルス信
号をカウントして算出した回転角度に応じてスピル弁を
制御する電子制御ディーゼル機関において、クランク軸
の回転変動による異常パルス信号が発生される可能性の
ある割れ対策状態を判断する割れ対策状態判断手段と、
割れ対策状態と判断されたときには、カウント値が所定
値を超えるまで気筒判別を実行しない割れ対策時制御出
手段を備えたことを特徴とする電子制御ディーゼル機関
がそれである。
回転され、複数の突起が形成されたパルサを備えると共
に、該複数の突起は回転検出用の角度間隔とこの間隔と
異なる気筒判別用の角度間隔とからなり、また、前記突
起を検出してパルス信号を発生する回転角センサを備
え、前記パルス信号に基づいて前記両角度間隔を判別
し、気筒判別用パルス信号毎に前記回転検出用パルス信
号をカウントして算出した回転角度に応じてスピル弁を
制御する電子制御ディーゼル機関において、クランク軸
の回転変動による異常パルス信号が発生される可能性の
ある割れ対策状態を判断する割れ対策状態判断手段と、
割れ対策状態と判断されたときには、カウント値が所定
値を超えるまで気筒判別を実行しない割れ対策時制御出
手段を備えたことを特徴とする電子制御ディーゼル機関
がそれである。
【0015】更に、ディーゼル機関のクランク軸により
回転され、複数の突起が形成されたパルサを備えると共
に、前記突起を検出してパルス信号を発生する回転角セ
ンサを備え、前記パルス信号をカウントして算出した回
転角度と前記パルス信号間の時間に応じてスピル弁を制
御する電子制御ディーゼル機関において、クランク軸の
回転変動による異常パルス信号が発生される可能性のあ
る割れ対策状態を判断する割れ対策状態判断手段と、割
れ対策状態と判断されたときには、異常パルス信号の発
生しない領域のパルス信号に基づいて余り時間を算出
し、スピル弁を制御する割れ対策時制御手段とを備えた
ことを特徴とする電子制御ディーゼル機関がそれであ
る。
回転され、複数の突起が形成されたパルサを備えると共
に、前記突起を検出してパルス信号を発生する回転角セ
ンサを備え、前記パルス信号をカウントして算出した回
転角度と前記パルス信号間の時間に応じてスピル弁を制
御する電子制御ディーゼル機関において、クランク軸の
回転変動による異常パルス信号が発生される可能性のあ
る割れ対策状態を判断する割れ対策状態判断手段と、割
れ対策状態と判断されたときには、異常パルス信号の発
生しない領域のパルス信号に基づいて余り時間を算出
し、スピル弁を制御する割れ対策時制御手段とを備えた
ことを特徴とする電子制御ディーゼル機関がそれであ
る。
【0016】また、ディーゼル機関のクランク軸により
回転され、複数の突起が形成されたパルサを備えると共
に、前記突起を検出してパルス信号を発生する回転角セ
ンサを備え、前記パルス信号をカウントして算出した回
転角度に応じてスピル弁を制御してパイロット噴射とメ
イン噴射とを行なう電子制御ディーゼル機関において、
クランク軸の回転変動による異常パルス信号が発生され
る可能性のある割れ対策状態を判断する割れ対策状態判
断手段と、割れ対策状態と判断されたときには、パイロ
ット噴射開始時のパルス信号に基づいてスピル弁の開閉
を制御する割れ対策時制御手段とを備えたことを特徴と
する電子制御ディーゼル機関がそれである。
回転され、複数の突起が形成されたパルサを備えると共
に、前記突起を検出してパルス信号を発生する回転角セ
ンサを備え、前記パルス信号をカウントして算出した回
転角度に応じてスピル弁を制御してパイロット噴射とメ
イン噴射とを行なう電子制御ディーゼル機関において、
クランク軸の回転変動による異常パルス信号が発生され
る可能性のある割れ対策状態を判断する割れ対策状態判
断手段と、割れ対策状態と判断されたときには、パイロ
ット噴射開始時のパルス信号に基づいてスピル弁の開閉
を制御する割れ対策時制御手段とを備えたことを特徴と
する電子制御ディーゼル機関がそれである。
【0017】更に、ディーゼル機関のクランク軸により
回転され、複数の突起が形成されたパルサを備えると共
に、前記突起を検出してパルス信号を発生する回転角セ
ンサを備え、前記パルス信号をカウントして算出した回
転角度に応じてスピル弁を制御する電子制御ディーゼル
機関において、クランク軸の回転変動による異常パルス
信号が発生される可能性のある割れ対策状態を判断する
割れ対策状態判断手段と、割れ対策状態と判断されたと
きには、異常パルス信号の発生しない領域のパルス信号
に基づいて回転数を算出する割れ対策時制御手段とを備
えたことを特徴とする電子制御ディーゼル機関がそれで
ある。
回転され、複数の突起が形成されたパルサを備えると共
に、前記突起を検出してパルス信号を発生する回転角セ
ンサを備え、前記パルス信号をカウントして算出した回
転角度に応じてスピル弁を制御する電子制御ディーゼル
機関において、クランク軸の回転変動による異常パルス
信号が発生される可能性のある割れ対策状態を判断する
割れ対策状態判断手段と、割れ対策状態と判断されたと
きには、異常パルス信号の発生しない領域のパルス信号
に基づいて回転数を算出する割れ対策時制御手段とを備
えたことを特徴とする電子制御ディーゼル機関がそれで
ある。
【0018】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面に
基づいて詳細に説明する。図1は、本発明の一実施例の
全体構成図を示す。本実施例の燃料噴射制御装置は、電
子制御ユニット10(以下、ECU10と称す)を備え
ている。ECU10は、後述の如く本実施例の燃料噴射
制御装置を制御する。また、燃料噴射制御装置は、燃料
噴射ポンプ11を備えている。燃料噴射ポンプ11は、
4気筒式ディーゼル機関に対して高圧燃料を供給するポ
ンプである。
基づいて詳細に説明する。図1は、本発明の一実施例の
全体構成図を示す。本実施例の燃料噴射制御装置は、電
子制御ユニット10(以下、ECU10と称す)を備え
ている。ECU10は、後述の如く本実施例の燃料噴射
制御装置を制御する。また、燃料噴射制御装置は、燃料
噴射ポンプ11を備えている。燃料噴射ポンプ11は、
4気筒式ディーゼル機関に対して高圧燃料を供給するポ
ンプである。
【0019】燃料噴射ポンプ11は、ハウジング12を
備えている。ハウジング12の内部には駆動軸13が配
設されている。ハウジング12には、給油式ベアリング
14か配設されている。駆動軸13は、給油式ベアリン
グ14によって回転可能に把持されている。駆動軸13
には、図示しないベルトを介してディーゼル機関のクラ
ンク軸が連結されている。駆動軸13は、ディーゼル機
関の運転中にクランク軸の1/2の回転速度で回転す
る。
備えている。ハウジング12の内部には駆動軸13が配
設されている。ハウジング12には、給油式ベアリング
14か配設されている。駆動軸13は、給油式ベアリン
グ14によって回転可能に把持されている。駆動軸13
には、図示しないベルトを介してディーゼル機関のクラ
ンク軸が連結されている。駆動軸13は、ディーゼル機
関の運転中にクランク軸の1/2の回転速度で回転す
る。
【0020】ハウジング12には、燃料インレット16
が設けられている。燃料インレット16には、図示しな
い燃料タンクから燃料が供給される。燃料インレット1
6には、給油式ベアリング14の外周面に通じる油路1
7が連通している。油路17を通って給油式ベアリング
14に導かれる燃料は、給油式ベアリング14と駆動軸
13との間に浸入して潤滑油として機能する。ハウジン
グ12の端部(図1に於ける左端部)には、給油式ベア
リング14と隣接する位置に、燃料の漏出を防止するた
めのオイルシール18が配設されている。
が設けられている。燃料インレット16には、図示しな
い燃料タンクから燃料が供給される。燃料インレット1
6には、給油式ベアリング14の外周面に通じる油路1
7が連通している。油路17を通って給油式ベアリング
14に導かれる燃料は、給油式ベアリング14と駆動軸
13との間に浸入して潤滑油として機能する。ハウジン
グ12の端部(図1に於ける左端部)には、給油式ベア
リング14と隣接する位置に、燃料の漏出を防止するた
めのオイルシール18が配設されている。
【0021】ハウジング12の内部には、べ一ン式燃料
フィードポンプ19(以下、単にフィードポンプ19と
称す)が組み込まれている。フィードポンプ19は、外
壁20、回転子21、および、複数のべ一ン22を備え
ている。外壁20は、駆動軸13の回転中心に対して偏
心した内壁面を有する筒状の部材である。外壁20はハ
ウジング12に固定されている。回転子21は、駆動軸
13に固定された筒状の部材であり、径方向に延びる複
数のスリットを備えている。べーン22は、回転子21
が備えるスリットの内部に収納されている。回転子21
が回転すると、べ一ン22は、その外周側の端面を外壁
20に当接させながらスリットの内部を摺動する。
フィードポンプ19(以下、単にフィードポンプ19と
称す)が組み込まれている。フィードポンプ19は、外
壁20、回転子21、および、複数のべ一ン22を備え
ている。外壁20は、駆動軸13の回転中心に対して偏
心した内壁面を有する筒状の部材である。外壁20はハ
ウジング12に固定されている。回転子21は、駆動軸
13に固定された筒状の部材であり、径方向に延びる複
数のスリットを備えている。べーン22は、回転子21
が備えるスリットの内部に収納されている。回転子21
が回転すると、べ一ン22は、その外周側の端面を外壁
20に当接させながらスリットの内部を摺動する。
【0022】ハウジング12には、燃料インレット16
に連通する燃料吸入路23が形成されている。燃料吸入
路23に導かれた燃料はべ一ン22と外壁20とで隔成
される空間(以下、ポンプ空間と称す)に導かれる。回
転子21が回転するとポンプ空間の容積が減少し、その
内部の燃料が昇圧される。前記の如く昇圧された燃料
は、ハウジング12に形成されている燃料圧送路24に
導かれる。
に連通する燃料吸入路23が形成されている。燃料吸入
路23に導かれた燃料はべ一ン22と外壁20とで隔成
される空間(以下、ポンプ空間と称す)に導かれる。回
転子21が回転するとポンプ空間の容積が減少し、その
内部の燃料が昇圧される。前記の如く昇圧された燃料
は、ハウジング12に形成されている燃料圧送路24に
導かれる。
【0023】ハウジング12には、駆動軸13の端部
(図1における右端部)を覆う位置にカバー25が装着
されている。カバー25の内部には、燃料室26が形成
されている。フィードポンプ19により圧送された燃料
は、燃料圧送路24に圧送された後、図示しない油路を
通って燃料室26に導かれる。
(図1における右端部)を覆う位置にカバー25が装着
されている。カバー25の内部には、燃料室26が形成
されている。フィードポンプ19により圧送された燃料
は、燃料圧送路24に圧送された後、図示しない油路を
通って燃料室26に導かれる。
【0024】駆動軸13には、パルサ30が固定されて
いる。パルサ30は磁性材料で形成された環状の部材で
ある。燃料室26の内部には、パルサ30の外周面と対
向する位置に電磁ピックアップセンサ31が配設されて
いる。図2は、パルサ30を、図1における側面視で表
した図を示す。図2に示す如く、パルサ30は、その外
周に4つの有歯領域32と4つの欠歯領域33とを備え
ている。4つの有歯領域32には、それぞれ21の突起
32-0〜32-20 が所定間隔毎に設けられている。ま
た、4つの欠歯領域33は、それぞれ等間隔で形成され
ている。
いる。パルサ30は磁性材料で形成された環状の部材で
ある。燃料室26の内部には、パルサ30の外周面と対
向する位置に電磁ピックアップセンサ31が配設されて
いる。図2は、パルサ30を、図1における側面視で表
した図を示す。図2に示す如く、パルサ30は、その外
周に4つの有歯領域32と4つの欠歯領域33とを備え
ている。4つの有歯領域32には、それぞれ21の突起
32-0〜32-20 が所定間隔毎に設けられている。ま
た、4つの欠歯領域33は、それぞれ等間隔で形成され
ている。
【0025】図1に示す電磁ピックアップセンサ31
は、その内部にピックアップコイルおよびマグネットを
備えている。電磁ピックアップセンサ31は、そのマグ
ネットが発する磁束が、ピックアップコイルを貫き、か
つ、電磁ピックアップセンサ31とパルサ30とのエア
ギャップ、および、パルサ30を含む磁気回路を通って
還流するように構成されている。前記の構成によれば、
電磁ピックアップセンサ31は、ピックアップコイルを
貫く磁束Φの変化率dΦ/dtに応じた電圧信号を発生
する。
は、その内部にピックアップコイルおよびマグネットを
備えている。電磁ピックアップセンサ31は、そのマグ
ネットが発する磁束が、ピックアップコイルを貫き、か
つ、電磁ピックアップセンサ31とパルサ30とのエア
ギャップ、および、パルサ30を含む磁気回路を通って
還流するように構成されている。前記の構成によれば、
電磁ピックアップセンサ31は、ピックアップコイルを
貫く磁束Φの変化率dΦ/dtに応じた電圧信号を発生
する。
【0026】ピックアップコイルを貫く磁束Φは、電磁
ピックアップセンサ31とパルサ30とのエアギャップ
が小さいとき、すなわち、パルサ30の突起32-0〜3
2-20 の何れかが電磁ピックアップセンサ31に対向し
ているときに大きく、そのエアギャップが大きいとき、
すなわち、何れの突起32-0〜32-20 も電磁ピックア
ップセンサ31に対向していないときに小さくなる。従
って、電磁ピックアップセンサ30は、パルサ30が回
転することにより、すなわちクランク軸が回転すること
により、その近傍を突起32-0〜32-20 の何れかが通
過する毎にパルス信号を発する。
ピックアップセンサ31とパルサ30とのエアギャップ
が小さいとき、すなわち、パルサ30の突起32-0〜3
2-20 の何れかが電磁ピックアップセンサ31に対向し
ているときに大きく、そのエアギャップが大きいとき、
すなわち、何れの突起32-0〜32-20 も電磁ピックア
ップセンサ31に対向していないときに小さくなる。従
って、電磁ピックアップセンサ30は、パルサ30が回
転することにより、すなわちクランク軸が回転すること
により、その近傍を突起32-0〜32-20 の何れかが通
過する毎にパルス信号を発する。
【0027】電磁ピックアップセンサ31とパルサ30
との位相は、ディーゼル機関のクランク角が、4つの気
筒#1〜#4気筒のそれぞれについて制御上の基準となる
角度に達した際に、何れかの有歯領域32の第1突起3
2-0が電磁ピックアップセンサ30と対向するように調
整されている。
との位相は、ディーゼル機関のクランク角が、4つの気
筒#1〜#4気筒のそれぞれについて制御上の基準となる
角度に達した際に、何れかの有歯領域32の第1突起3
2-0が電磁ピックアップセンサ30と対向するように調
整されている。
【0028】電磁ピックアップセンサ31の出力信号は
ECU10に供給されている。ECU10は、電磁ピッ
クアップセンサ31からほぼ一定の周期でパルス信号が
出力されている場合は、電磁ピックアップセンサ31が
パルサ30の有歯領域32に対向していると判断する。
ECU10に供給されている。ECU10は、電磁ピッ
クアップセンサ31からほぼ一定の周期でパルス信号が
出力されている場合は、電磁ピックアップセンサ31が
パルサ30の有歯領域32に対向していると判断する。
【0029】また、ECU10は、電磁ピックアップセ
ンサ31から十分に長い期間パルス信号が出力されない
場合は、電磁ピックアップコイル100が欠歯領域33
に対向していると判断する。そして、その後再びパルス
信号が出力され始めた時点で、電磁ピックアップセンサ
31が第1突起32-0に対向している、すなわち、ディ
ーゼル機関のクランク角が制御上の基準回転角に到達し
たと判断する。
ンサ31から十分に長い期間パルス信号が出力されない
場合は、電磁ピックアップコイル100が欠歯領域33
に対向していると判断する。そして、その後再びパルス
信号が出力され始めた時点で、電磁ピックアップセンサ
31が第1突起32-0に対向している、すなわち、ディ
ーゼル機関のクランク角が制御上の基準回転角に到達し
たと判断する。
【0030】駆動軸13には、ロータ35が連結されて
いる。ハウジング12の内部には回転軸受36が配設さ
れている。ロータ35は、回転軸受36に把持されてい
る。ロータ35は、駆動軸13と共に回転することがで
きる。ロータ35には、その内部にポンプ室37が形成
されている。ポンプ室37は、ロータ35の中心軸に沿
って図1に於ける左側から右側に向かって所定長だけ延
在する軸方向穴と、ロータ35の径方向に延在し、ロー
タ35の外周面から軸方向穴に貫通する4本の径方向穴
とで構成されている。ポンプ室37の軸方向穴の開口端
はプラグ38により閉塞されている。また、ポンプ室3
7の径方向穴には、それぞれプランジャ39〜42(図
1には、プランジャ39,41のみが表されている)が
挿入されている。
いる。ハウジング12の内部には回転軸受36が配設さ
れている。ロータ35は、回転軸受36に把持されてい
る。ロータ35は、駆動軸13と共に回転することがで
きる。ロータ35には、その内部にポンプ室37が形成
されている。ポンプ室37は、ロータ35の中心軸に沿
って図1に於ける左側から右側に向かって所定長だけ延
在する軸方向穴と、ロータ35の径方向に延在し、ロー
タ35の外周面から軸方向穴に貫通する4本の径方向穴
とで構成されている。ポンプ室37の軸方向穴の開口端
はプラグ38により閉塞されている。また、ポンプ室3
7の径方向穴には、それぞれプランジャ39〜42(図
1には、プランジャ39,41のみが表されている)が
挿入されている。
【0031】ロータ35には、その一端がポンプ室37
の軸方向穴に連通する燃料通路43,44が設けられて
いる。燃料通路43,44の他端は、それぞれロータ3
5の外周面に形成される燃料吸入ポート45,46に連
通している。燃料吸入ポート45,46は、ロータ35
の中心軸を挟んで互いに反対側に設けられている。
の軸方向穴に連通する燃料通路43,44が設けられて
いる。燃料通路43,44の他端は、それぞれロータ3
5の外周面に形成される燃料吸入ポート45,46に連
通している。燃料吸入ポート45,46は、ロータ35
の中心軸を挟んで互いに反対側に設けられている。
【0032】ロータ35には、燃料吸入ポート45に連
通する燃料通路47が設けられている。燃料通路47
は、ロータ35の外周面に設けられた燃料吐出溝48の
一端に連通している。燃料吐出溝48は、ロータ35の
軸方向に所定長を有している。また、ロータ35の外周
面には燃料吐出溝48の一端(図1に於ける右端)と交
わる位置に環状溝49が形成されているハウジング12
の内部には、シリンダ50が組み込まれている。ロータ
35は、シリンダ50の内部に液密に、かつ、回転可能
に挿入されている。シリンダ50には、ディーゼル機関
の気筒数と同じ4本の燃料通路51〜54が、ロータ3
5を取り巻くように等間隔で設けられている(図1に
は、燃料通路51,53のみが表されている)。燃料通
路51〜54は、ロータ35の回転角が所定回転角(以
下、この回転角を吸入回転角と称す)に達する毎に、順
次2本づつ燃料吸入ポート45,46に連通する。
通する燃料通路47が設けられている。燃料通路47
は、ロータ35の外周面に設けられた燃料吐出溝48の
一端に連通している。燃料吐出溝48は、ロータ35の
軸方向に所定長を有している。また、ロータ35の外周
面には燃料吐出溝48の一端(図1に於ける右端)と交
わる位置に環状溝49が形成されているハウジング12
の内部には、シリンダ50が組み込まれている。ロータ
35は、シリンダ50の内部に液密に、かつ、回転可能
に挿入されている。シリンダ50には、ディーゼル機関
の気筒数と同じ4本の燃料通路51〜54が、ロータ3
5を取り巻くように等間隔で設けられている(図1に
は、燃料通路51,53のみが表されている)。燃料通
路51〜54は、ロータ35の回転角が所定回転角(以
下、この回転角を吸入回転角と称す)に達する毎に、順
次2本づつ燃料吸入ポート45,46に連通する。
【0033】また、シリンダ50には、ディーゼル機関
の気筒数と同じ4本の燃料通路57〜60が、ロータ3
5を取り巻くように等間隔で設けられている(図1に
は、破線により燃料通路57のみが表されている)。燃
料通路57〜60は、ロータ35の回転角が所定回転角
(以下、この回転角を吐出回転角と称す)に達する毎に
燃料吐出溝48の一端(図1に於ける左端)に連通す
る。
の気筒数と同じ4本の燃料通路57〜60が、ロータ3
5を取り巻くように等間隔で設けられている(図1に
は、破線により燃料通路57のみが表されている)。燃
料通路57〜60は、ロータ35の回転角が所定回転角
(以下、この回転角を吐出回転角と称す)に達する毎に
燃料吐出溝48の一端(図1に於ける左端)に連通す
る。
【0034】更に、シリンダ50には、スピル通路63
が設けられている。スピル通路63は、環状溝49と連
通する位置に設けられている。環状溝49は、燃料吐出
溝48、燃料通路47、および、燃料通路43を介して
常にポンプ室37に連通している。従って、スピル通路
63には、常にポンプ室37と等しい燃料圧力が導かれ
る。
が設けられている。スピル通路63は、環状溝49と連
通する位置に設けられている。環状溝49は、燃料吐出
溝48、燃料通路47、および、燃料通路43を介して
常にポンプ室37に連通している。従って、スピル通路
63には、常にポンプ室37と等しい燃料圧力が導かれ
る。
【0035】シリンダ50の外周には、第2ハウジング
65が装着されている。第2ハウジング65には、燃料
通路51〜54に連通する燃料ギャラリ66が設けられ
ている。燃料ギャラリ66は、図示しない油路を介して
燃料室26に連通している。従って、燃料ギャラリ66
には、フィードポンプ19の作動中、常に所定圧力を有
する燃料が供給されている。また、第2ハウジング65
には、燃料通路57〜60のそれぞれに連通する燃料通
路67〜70(図1には、破線により燃料通路67のみ
が表されている)、および、スピル通路63に連通する
スピル通路73が設けられている。
65が装着されている。第2ハウジング65には、燃料
通路51〜54に連通する燃料ギャラリ66が設けられ
ている。燃料ギャラリ66は、図示しない油路を介して
燃料室26に連通している。従って、燃料ギャラリ66
には、フィードポンプ19の作動中、常に所定圧力を有
する燃料が供給されている。また、第2ハウジング65
には、燃料通路57〜60のそれぞれに連通する燃料通
路67〜70(図1には、破線により燃料通路67のみ
が表されている)、および、スピル通路63に連通する
スピル通路73が設けられている。
【0036】次に、図1と共に図3を参照して、ポンプ
室37周辺の構造について詳説する。図3は、燃料噴射
ポンプ11を図1に示すA−A直線に沿って切断した際
に得られる断面図を示す。図3に示す如く、ロータ35
が備えるポンプ室37には、ポンプ室37を構成する4
つの径方向穴のそれぞれに、プランジャ39〜42が挿
入されている。ロータ35には、また、プランジャ39
〜42の外周側端部に接触するようにローラーシュー7
5〜78が配設されている。ローラーシュー75〜78
は、それぞれローラ79〜82を把持している。
室37周辺の構造について詳説する。図3は、燃料噴射
ポンプ11を図1に示すA−A直線に沿って切断した際
に得られる断面図を示す。図3に示す如く、ロータ35
が備えるポンプ室37には、ポンプ室37を構成する4
つの径方向穴のそれぞれに、プランジャ39〜42が挿
入されている。ロータ35には、また、プランジャ39
〜42の外周側端部に接触するようにローラーシュー7
5〜78が配設されている。ローラーシュー75〜78
は、それぞれローラ79〜82を把持している。
【0037】ローラ79〜82の更に外周側には、ロー
ラーリング83が配設されている。ローラーリング83
は、ロータ35の外周を取り巻くように配設される環状
の部材である。上述した電磁ピックアップセンサ31
は、ローラーリング83に固定されている。従って、電
磁ピックアップセンサ31から出力されるパルス信号に
よれば、ローラーリング83に対するロータ35の回転
角を検出することができる。
ラーリング83が配設されている。ローラーリング83
は、ロータ35の外周を取り巻くように配設される環状
の部材である。上述した電磁ピックアップセンサ31
は、ローラーリング83に固定されている。従って、電
磁ピックアップセンサ31から出力されるパルス信号に
よれば、ローラーリング83に対するロータ35の回転
角を検出することができる。
【0038】ローラーリング83の内周面には、4つの
カム山85〜88が等間隔に、すなわち、60゜毎に設
けられている。ロータ35が回転すると、ローラ79〜
82は、これらのカム山85〜88に沿った変位を示
す。ローラ79〜82がカム山85〜88に沿った変位
を示すと、プランジャ39〜42は、ポンプ室37の内
部を径方向に往復運動する。以下、ローラ79〜82が
カム山85〜88に乗り上げていない場合にプランジャ
39〜42が取る位置を「リフト“O”の位置」と、ま
た、ローラ79〜82がカム山85〜88に乗り上げる
ことによりプランジャ39〜42に生ずる径方向の変位
量を「プランジャ39〜42のりフト量」と称す。
カム山85〜88が等間隔に、すなわち、60゜毎に設
けられている。ロータ35が回転すると、ローラ79〜
82は、これらのカム山85〜88に沿った変位を示
す。ローラ79〜82がカム山85〜88に沿った変位
を示すと、プランジャ39〜42は、ポンプ室37の内
部を径方向に往復運動する。以下、ローラ79〜82が
カム山85〜88に乗り上げていない場合にプランジャ
39〜42が取る位置を「リフト“O”の位置」と、ま
た、ローラ79〜82がカム山85〜88に乗り上げる
ことによりプランジャ39〜42に生ずる径方向の変位
量を「プランジャ39〜42のりフト量」と称す。
【0039】プランジヤ39〜42を収納する4つの径
方向穴は、互いに隣接する径方向穴に対して90゜の位
相差を有している。このため、プランジャ39〜42が
カム山85〜88と干渉するタイミングは、全てのプラ
ンジャ39〜42について常に同時期となる。従って、
全てのプランジャ39〜42には、常に同量のリフト量
が生ずる。
方向穴は、互いに隣接する径方向穴に対して90゜の位
相差を有している。このため、プランジャ39〜42が
カム山85〜88と干渉するタイミングは、全てのプラ
ンジャ39〜42について常に同時期となる。従って、
全てのプランジャ39〜42には、常に同量のリフト量
が生ずる。
【0040】ポンプ室37の容積は、プランジャ39〜
42のリフト量が増す過程で、すなわち、ローラ79〜
82がカム山85〜88に乗り上げる過程で減少し、プ
ランジャ39〜42のリフト量が減る過程で、すなわ
ち、ローラ79〜82がカム山85〜88から降下する
過程で増加する。燃料噴射ポンプ11において、シリン
ダ50が備える燃料通路51〜54は、ローラ79〜8
2がカム山85〜88から降下する際にロータ35の燃
料吸入ポート45,46に連通するように設けられてい
る。また、シリンダ50が備える燃料通路57〜60
は、それぞれローラ79〜82がカム山85〜88に乗
り上げる際にロータ35の燃料吐出溝に連通するように
設けられている。
42のリフト量が増す過程で、すなわち、ローラ79〜
82がカム山85〜88に乗り上げる過程で減少し、プ
ランジャ39〜42のリフト量が減る過程で、すなわ
ち、ローラ79〜82がカム山85〜88から降下する
過程で増加する。燃料噴射ポンプ11において、シリン
ダ50が備える燃料通路51〜54は、ローラ79〜8
2がカム山85〜88から降下する際にロータ35の燃
料吸入ポート45,46に連通するように設けられてい
る。また、シリンダ50が備える燃料通路57〜60
は、それぞれローラ79〜82がカム山85〜88に乗
り上げる際にロータ35の燃料吐出溝に連通するように
設けられている。
【0041】前記の構造によれば、ロータ35の回転に
伴ってローラ79〜82がカム山85〜88から降下す
る過程では、燃料ギャラリ66内の燃料がポンプ室37
へ吸入される。また、ローラ79〜82がカム山85〜
88に乗り上げる過程では、ポンプ室37内の燃料が燃
料吐出溝48、および、燃料通路57へ向けて圧送され
る。燃料噴射ポンプ11によれば、ロータ35が1回転
する間に前記の吸入・圧送工程が4回繰り返される。
伴ってローラ79〜82がカム山85〜88から降下す
る過程では、燃料ギャラリ66内の燃料がポンプ室37
へ吸入される。また、ローラ79〜82がカム山85〜
88に乗り上げる過程では、ポンプ室37内の燃料が燃
料吐出溝48、および、燃料通路57へ向けて圧送され
る。燃料噴射ポンプ11によれば、ロータ35が1回転
する間に前記の吸入・圧送工程が4回繰り返される。
【0042】ローラーリング83は、ハウジング12の
内部に、所定回転角だけ回転することができるように配
設されている。図3に示す如く、ローラーリング83の
下端部にはロッド91が固定されている。ロッド91
は、ローラ一リング83の下方に配設されるタイマピス
トン92,93の間に挟持されている。
内部に、所定回転角だけ回転することができるように配
設されている。図3に示す如く、ローラーリング83の
下端部にはロッド91が固定されている。ロッド91
は、ローラ一リング83の下方に配設されるタイマピス
トン92,93の間に挟持されている。
【0043】タイマピストン92,93は、共にシリン
ダ94の内部に摺動可能に挿入されている。シリンダ9
4の内部には、タイマピストン92によって隔成される
高圧室95と、タイマピストン93によって隔成される
低圧室96とが形成されている。低圧室96には、タイ
マピストン93をロッド91側へ付勢するスプリング9
7が配設されている。
ダ94の内部に摺動可能に挿入されている。シリンダ9
4の内部には、タイマピストン92によって隔成される
高圧室95と、タイマピストン93によって隔成される
低圧室96とが形成されている。低圧室96には、タイ
マピストン93をロッド91側へ付勢するスプリング9
7が配設されている。
【0044】高圧室95および低圧室96は、それぞれ
図示しない油路を介して、燃料圧送路24および燃料タ
ンクに連通している。また、これら高圧室95および低
圧室96は、図1に示すタイマコントロールバルブ98
(以下、TCV98と称す)を介して互いに連通してい
る。
図示しない油路を介して、燃料圧送路24および燃料タ
ンクに連通している。また、これら高圧室95および低
圧室96は、図1に示すタイマコントロールバルブ98
(以下、TCV98と称す)を介して互いに連通してい
る。
【0045】TCV98は、高圧室95と低圧室96と
の導通状態を制御する電磁弁である。TCV98は、E
CU10によってデューティ駆動される。TCV98に
供給される駆動信号のデューティ比が変化すると、高圧
室95と低圧室96との導通状態が変化する。高圧室9
5と低圧室96とが導通状態であると、両者の差圧が小
さくなり、タイマピストン92,93およびロッド91
が、スプリング97の付勢力により図3に於ける右側へ
押圧される。この際、ローラーリング83は、ハウジン
グ12の内部で、相対的に反時計回り方向に回転した状
態となる。
の導通状態を制御する電磁弁である。TCV98は、E
CU10によってデューティ駆動される。TCV98に
供給される駆動信号のデューティ比が変化すると、高圧
室95と低圧室96との導通状態が変化する。高圧室9
5と低圧室96とが導通状態であると、両者の差圧が小
さくなり、タイマピストン92,93およびロッド91
が、スプリング97の付勢力により図3に於ける右側へ
押圧される。この際、ローラーリング83は、ハウジン
グ12の内部で、相対的に反時計回り方向に回転した状
態となる。
【0046】一方、TCV98によって高圧室95と低
圧室96との連通が遮断されると、高圧室95と低圧室
96との間に大きな差圧が発生する。この場合、タイマ
ピストン92,93およびロッド91は、スプリング9
7の付勢力に抗って図3に於ける左側へ変位する。この
際、ローラーリング83は、ハウジング12の内部で、
相対的に時計回り方向に回転した状態となる。
圧室96との連通が遮断されると、高圧室95と低圧室
96との間に大きな差圧が発生する。この場合、タイマ
ピストン92,93およびロッド91は、スプリング9
7の付勢力に抗って図3に於ける左側へ変位する。この
際、ローラーリング83は、ハウジング12の内部で、
相対的に時計回り方向に回転した状態となる。
【0047】このように、燃料噴射ポンプ11によれ
ば、TCV98に供給する駆動信号のデューティ比を制
御することで、ローラ一リング83をハウジング12の
内部で回転させることができる。ローラーリング83が
ハウジング12の内部で回転すると、ロータ35の回転
角と、燃料噴射ポンプ11において吸入・圧送工程が実
行される時期との関係が変化する。従って、燃料噴射ポ
ンプ11によれば、TCV98を制御することにより、
ディーゼル機関の回転角と、燃料噴射ポンプ11におい
て吸入・圧送工程が実行される時期との関係を適当に変
化させることができる。
ば、TCV98に供給する駆動信号のデューティ比を制
御することで、ローラ一リング83をハウジング12の
内部で回転させることができる。ローラーリング83が
ハウジング12の内部で回転すると、ロータ35の回転
角と、燃料噴射ポンプ11において吸入・圧送工程が実
行される時期との関係が変化する。従って、燃料噴射ポ
ンプ11によれば、TCV98を制御することにより、
ディーゼル機関の回転角と、燃料噴射ポンプ11におい
て吸入・圧送工程が実行される時期との関係を適当に変
化させることができる。
【0048】図1に示す如く、燃料噴射ポンプ11は、
スピル弁100、および、燃料還流バルブ101を備え
ている。スピル弁100および燃料還流パルプ101
は、共に第2ハウジング65に組み付けられている。ス
ピル弁100は、電磁コイル102および作動軸103
を備えている。電磁コイル102には、ECU10が電
気的に接続されている。ECU10は、ディーゼル機関
の運転中、所定のタイミングで電磁コイル102に対し
て電流を供給する。電磁コイル102に電流が供給され
ると、作動軸103は図中下向きに付勢される。作動軸
103の下端部近傍には、作動軸103を取り巻くよう
にスプリング104およびストッパ105が配設されて
いる。スプリング104は、図1に於ける下方へ向けて
ストッパ105を付勢している。
スピル弁100、および、燃料還流バルブ101を備え
ている。スピル弁100および燃料還流パルプ101
は、共に第2ハウジング65に組み付けられている。ス
ピル弁100は、電磁コイル102および作動軸103
を備えている。電磁コイル102には、ECU10が電
気的に接続されている。ECU10は、ディーゼル機関
の運転中、所定のタイミングで電磁コイル102に対し
て電流を供給する。電磁コイル102に電流が供給され
ると、作動軸103は図中下向きに付勢される。作動軸
103の下端部近傍には、作動軸103を取り巻くよう
にスプリング104およびストッパ105が配設されて
いる。スプリング104は、図1に於ける下方へ向けて
ストッパ105を付勢している。
【0049】作動軸103およびストッパ105の下方
には、弁体106が配設されている。弁体106の周囲
にはスプリング107が配設されている。スプリング1
07は、弁体106を図中上方へ付勢している。弁体1
06の下方には、弁座108が形成されている。電磁コ
イル102が電磁力を発生している場合は、弁体106
が弁座108に着座した状態が形成される。一方、電磁
コイル102が電磁力を発生していない場合は、弁体1
06が弁座108から離座した状態が形成される。
には、弁体106が配設されている。弁体106の周囲
にはスプリング107が配設されている。スプリング1
07は、弁体106を図中上方へ付勢している。弁体1
06の下方には、弁座108が形成されている。電磁コ
イル102が電磁力を発生している場合は、弁体106
が弁座108に着座した状態が形成される。一方、電磁
コイル102が電磁力を発生していない場合は、弁体1
06が弁座108から離座した状態が形成される。
【0050】弁体106が弁座108に着座している場
合は、第2ハウジング65に形成されているスピル通路
73が遮断された状態、すなわち、ロータ35の環状溝
49が外部空間から遮断された状態が形成される。環状
溝49が外部空間から遮断された状態で燃料の圧送工程
が実行されると、ポンプ室37の内圧は十分に高い圧力
に昇圧される。
合は、第2ハウジング65に形成されているスピル通路
73が遮断された状態、すなわち、ロータ35の環状溝
49が外部空間から遮断された状態が形成される。環状
溝49が外部空間から遮断された状態で燃料の圧送工程
が実行されると、ポンプ室37の内圧は十分に高い圧力
に昇圧される。
【0051】スピル弁100の弁体106が弁座108
から離座している場合は、スピル通路73が燃料ギャラ
リ66および燃料還流バルブ101の双方に導通した状
態が形成される。尚、以下の記載においては、弁体10
6が弁座108から離座した状態をスピル弁100が開
弁した状態と、また、弁体106が弁座108に着座し
た状態をスピル弁100が閉弁した状態と称す。前記の
如くスピル弁100が開弁している場合は、ロータ35
の環状溝49と燃料ギャラリ66とが導通状態となる。
この場合、燃料の圧送工程が実行されても、プランジャ
39〜42によって圧送される燃料が燃料ギャラリ66
に開放されるため、ポンプ室37内の燃料が昇圧される
ことはない。
から離座している場合は、スピル通路73が燃料ギャラ
リ66および燃料還流バルブ101の双方に導通した状
態が形成される。尚、以下の記載においては、弁体10
6が弁座108から離座した状態をスピル弁100が開
弁した状態と、また、弁体106が弁座108に着座し
た状態をスピル弁100が閉弁した状態と称す。前記の
如くスピル弁100が開弁している場合は、ロータ35
の環状溝49と燃料ギャラリ66とが導通状態となる。
この場合、燃料の圧送工程が実行されても、プランジャ
39〜42によって圧送される燃料が燃料ギャラリ66
に開放されるため、ポンプ室37内の燃料が昇圧される
ことはない。
【0052】燃料還流バルプ101には、図示しない燃
料タンクが連通している。燃料還流バルブ101は、そ
の内部にボール弁109およびスプリング110を備え
ている。ボール弁109およびスプリング110は、ス
ピル弁100側に所定値を超える圧力が生じた場合に開
弁して、スピル弁100側の燃料を燃料タンク側へ開放
する逆止弁として機能する。燃料還流バルブ110によ
れば、スピル弁100の開弁時に、スピル通路103か
ら流出する高圧の燃料を適当に減圧して燃料タンクに還
流戻すことができる。
料タンクが連通している。燃料還流バルブ101は、そ
の内部にボール弁109およびスプリング110を備え
ている。ボール弁109およびスプリング110は、ス
ピル弁100側に所定値を超える圧力が生じた場合に開
弁して、スピル弁100側の燃料を燃料タンク側へ開放
する逆止弁として機能する。燃料還流バルブ110によ
れば、スピル弁100の開弁時に、スピル通路103か
ら流出する高圧の燃料を適当に減圧して燃料タンクに還
流戻すことができる。
【0053】燃料噴射ポンプ11は、アキュムレータ1
11を備えている。アキュムレータ111は、ロータ3
5の先端部と対向するように第2ハウジング65に組み
付けられている。アキュムレータ111は、燃料室11
2、燃料室112を隔成するピストン113、および、
ピストン113を燃料室112側へ付勢するスプリング
114を備えている。
11を備えている。アキュムレータ111は、ロータ3
5の先端部と対向するように第2ハウジング65に組み
付けられている。アキュムレータ111は、燃料室11
2、燃料室112を隔成するピストン113、および、
ピストン113を燃料室112側へ付勢するスプリング
114を備えている。
【0054】シリンダ50および第2ハウジング65に
は、燃料室112と燃料ギャラリ66とを連通する連通
路115,116が設けられている。従って、燃料室1
12の内圧は、燃料ギャラリ66の内圧とほぼ同じ圧力
となる。燃料ギャラリ66の内圧が高圧となると、ピス
トン113はスプリング114の付勢力に抗って燃料室
112の容積が拡大される方向に変位する。また、燃料
ギャラリ66の内圧が低圧となると、ピストン113は
スプリング114の付勢力により燃料室112の容積が
縮小される方向に変位する。このため、アキュムレータ
50によれば、燃料ギャラリ66内の圧力変動を吸収す
ることができる。
は、燃料室112と燃料ギャラリ66とを連通する連通
路115,116が設けられている。従って、燃料室1
12の内圧は、燃料ギャラリ66の内圧とほぼ同じ圧力
となる。燃料ギャラリ66の内圧が高圧となると、ピス
トン113はスプリング114の付勢力に抗って燃料室
112の容積が拡大される方向に変位する。また、燃料
ギャラリ66の内圧が低圧となると、ピストン113は
スプリング114の付勢力により燃料室112の容積が
縮小される方向に変位する。このため、アキュムレータ
50によれば、燃料ギャラリ66内の圧力変動を吸収す
ることができる。
【0055】燃料噴射ポンプ11は、デリバリバルブ1
20〜123(図1にはデリバリバルブ120のみが表
されている)を備えている。デリバリバルブ120〜1
23は、それぞれ燃料通路67〜70に連通するよう
に、第2ハウジング65に組み付けられている。デリバ
リバルブ120〜123には、ディーゼル機関の各気筒
に配設されたインジェクタが連通している。
20〜123(図1にはデリバリバルブ120のみが表
されている)を備えている。デリバリバルブ120〜1
23は、それぞれ燃料通路67〜70に連通するよう
に、第2ハウジング65に組み付けられている。デリバ
リバルブ120〜123には、ディーゼル機関の各気筒
に配設されたインジェクタが連通している。
【0056】デリバリバルブ120〜123は、燃料通
路67〜70から所定圧力を超える燃料が供給された場
合にその燃料をインジェクタに向けて供給する。また、
デリバリバルブ120〜123は、燃料通路67〜70
内の燃料圧力が低下した場合に、デリバリバルブ120
〜123からインジェクタに至る燃料経路の内圧を所定
圧力に保持する。デリバリバルブ120〜123によれ
ば、燃料噴射の非実行時にインジェクタに供給される燃
料圧力を、ほぼ一定値に維持することができる。
路67〜70から所定圧力を超える燃料が供給された場
合にその燃料をインジェクタに向けて供給する。また、
デリバリバルブ120〜123は、燃料通路67〜70
内の燃料圧力が低下した場合に、デリバリバルブ120
〜123からインジェクタに至る燃料経路の内圧を所定
圧力に保持する。デリバリバルブ120〜123によれ
ば、燃料噴射の非実行時にインジェクタに供給される燃
料圧力を、ほぼ一定値に維持することができる。
【0057】燃料噴射ポンプ11は、オーバーフローバ
ルブ130を備えている。オーバーフローバルブ130
は、その一端が燃料室26に開口するように、カバー2
5に組み付けられている。オーバーフローバルブ130
には、図示しない燃料タンクが連通している。オーバー
フローバルブ130の内部には、ボール弁131および
スプリング132が配設されている。ボール弁131お
よびスプリング132は、燃料室26内に所定値を超え
る圧力が生じた場合に開弁して、燃料室26内の燃料を
燃料タンク側へ開放する逆止弁として機能する。オーバ
ーフローバルブ130によれば、燃料室26内に過剰な
燃料圧力が生ずるのを防止することができる。
ルブ130を備えている。オーバーフローバルブ130
は、その一端が燃料室26に開口するように、カバー2
5に組み付けられている。オーバーフローバルブ130
には、図示しない燃料タンクが連通している。オーバー
フローバルブ130の内部には、ボール弁131および
スプリング132が配設されている。ボール弁131お
よびスプリング132は、燃料室26内に所定値を超え
る圧力が生じた場合に開弁して、燃料室26内の燃料を
燃料タンク側へ開放する逆止弁として機能する。オーバ
ーフローバルブ130によれば、燃料室26内に過剰な
燃料圧力が生ずるのを防止することができる。
【0058】図1に示す如く、ECU10には、電磁ピ
ックアップセンサ31、TCV98、および、電磁コイ
ル102が接続されていると共に、アクセル開度センサ
15O、水温センサ151、シフト位置センサ152、
および、車速センサ153が接続されている。
ックアップセンサ31、TCV98、および、電磁コイ
ル102が接続されていると共に、アクセル開度センサ
15O、水温センサ151、シフト位置センサ152、
および、車速センサ153が接続されている。
【0059】アクセル開度センサ150は、アクセル開
度AAに応じた電気信号を出力する。水温センサ151
は、ディーゼル機関の冷却水温度THWに応じた電気信
号を出力する。シフト位置センサ152は、トランスミ
ッションのシフト位置に応じた電気信号を出力する。ま
た、車速センサ153は、車速に応じた電気信号を出力
する。ECU10は、上述した各種センサの出力信号に
基づいて、ディーゼル機関に供給すべき燃料噴射量Qを
演算すると共に、適当な時期に燃料噴射量Qの燃料をデ
ィーゼル機関に供給すべく、スピル弁100を開閉する
角度指令値を演算し、TCV98およびスピル弁100
の制御を実行する。
度AAに応じた電気信号を出力する。水温センサ151
は、ディーゼル機関の冷却水温度THWに応じた電気信
号を出力する。シフト位置センサ152は、トランスミ
ッションのシフト位置に応じた電気信号を出力する。ま
た、車速センサ153は、車速に応じた電気信号を出力
する。ECU10は、上述した各種センサの出力信号に
基づいて、ディーゼル機関に供給すべき燃料噴射量Qを
演算すると共に、適当な時期に燃料噴射量Qの燃料をデ
ィーゼル機関に供給すべく、スピル弁100を開閉する
角度指令値を演算し、TCV98およびスピル弁100
の制御を実行する。
【0060】次に、図4を参照して、本実施形態のシス
テムの動作について説明する。図4は、クランク軸が1
80゜CA回転する間に、すなわち、燃料噴射ポンプ1
1の駆動軸13が90゜回転する間に電磁ピックアップ
センサ31から出力されるパルス信号のタイムチャート
を示す。図4において、各パルス信号の上部に記された
番号はパルス信号の番号を表している。以下、この番号
をパルス番号と称す。
テムの動作について説明する。図4は、クランク軸が1
80゜CA回転する間に、すなわち、燃料噴射ポンプ1
1の駆動軸13が90゜回転する間に電磁ピックアップ
センサ31から出力されるパルス信号のタイムチャート
を示す。図4において、各パルス信号の上部に記された
番号はパルス信号の番号を表している。以下、この番号
をパルス番号と称す。
【0061】本実施例のシステムにおいて、パルス番号
“20”が検出された後、クランク軸が30゜CA回転
する間は、電磁ピックアップセンサ31がパルサ30の
欠歯領域33と対向する。図4に示す如く、この間は、
電磁ピックアップセンサ31からパルス信号が発せられ
ることはない。一方、電磁ピックアップセンサ31は、
パルサ30の有歯領域32と対応している間は、クラン
ク角が7.5゜CA変化する毎にパルス信号を発生す
る。このため、パルス番号“20”が検出された後、3
0゜CAの変化が生ずると、その後、7.5゜CA毎に
連続的にパルス信号が出力される。
“20”が検出された後、クランク軸が30゜CA回転
する間は、電磁ピックアップセンサ31がパルサ30の
欠歯領域33と対向する。図4に示す如く、この間は、
電磁ピックアップセンサ31からパルス信号が発せられ
ることはない。一方、電磁ピックアップセンサ31は、
パルサ30の有歯領域32と対応している間は、クラン
ク角が7.5゜CA変化する毎にパルス信号を発生す
る。このため、パルス番号“20”が検出された後、3
0゜CAの変化が生ずると、その後、7.5゜CA毎に
連続的にパルス信号が出力される。
【0062】パルス番号“20”が検出された後、クラ
ンク軸が30゜CA回転すると、新たにパルス信号が検
出される。ECU10は、パルス信号が検出される毎
に、パルス間隔TNINTi を算出し、そのパルス間隔
TNINTi と、前回算出されていたパルス間隔TNI
NTi-1 との比TNINTi-1 /TNINTi を求め
る。
ンク軸が30゜CA回転すると、新たにパルス信号が検
出される。ECU10は、パルス信号が検出される毎
に、パルス間隔TNINTi を算出し、そのパルス間隔
TNINTi と、前回算出されていたパルス間隔TNI
NTi-1 との比TNINTi-1 /TNINTi を求め
る。
【0063】図4に示すパルス番号“0”のパルス信号
が検出された時点では、パルス番号“19”の検出時刻
とパルス番号“20”の検出時刻との間隔をTNINT
i-1とし、また、パルス番号“20”の検出時刻と新た
なパルス信号の検出時刻との間隔をTNINTi として
前記の比TNINTi-1 /TNINTi を求める。その
結果、次式に示す関係が成立する場合は、新たなパルス
信号をパルス番号“0”のパルス信号と、すなわち、第
1突起32-0に起因するパルス信号と認識する TNINTi-1 /TNINTi ≦0.43 ・・・(1) ECU10は、パルス番号“0”のパルス信号が検出さ
れた後、再び前記(1)式に示す関係が成立するまでパ
ルス番号をインクリメントし続ける。以下、前記(1)
式に示す条件を欠歯条件と、また、前記の欠歯条件を満
たすパルス信号を欠歯信号と称す。
が検出された時点では、パルス番号“19”の検出時刻
とパルス番号“20”の検出時刻との間隔をTNINT
i-1とし、また、パルス番号“20”の検出時刻と新た
なパルス信号の検出時刻との間隔をTNINTi として
前記の比TNINTi-1 /TNINTi を求める。その
結果、次式に示す関係が成立する場合は、新たなパルス
信号をパルス番号“0”のパルス信号と、すなわち、第
1突起32-0に起因するパルス信号と認識する TNINTi-1 /TNINTi ≦0.43 ・・・(1) ECU10は、パルス番号“0”のパルス信号が検出さ
れた後、再び前記(1)式に示す関係が成立するまでパ
ルス番号をインクリメントし続ける。以下、前記(1)
式に示す条件を欠歯条件と、また、前記の欠歯条件を満
たすパルス信号を欠歯信号と称す。
【0064】前記の処理によれば、電磁ピックアップセ
ンサ31が正規のパルス信号のみを出力する場合、パル
ス番号“0〜20”が繰り返し計数される。ECU20
は、前記の如く計数されるパルス番号に基づいてディー
ゼル機関のクランク角を検出すると共に、そのクランク
角に対応してスピル弁100の開閉弁制御等を実行す
る。
ンサ31が正規のパルス信号のみを出力する場合、パル
ス番号“0〜20”が繰り返し計数される。ECU20
は、前記の如く計数されるパルス番号に基づいてディー
ゼル機関のクランク角を検出すると共に、そのクランク
角に対応してスピル弁100の開閉弁制御等を実行す
る。
【0065】ECU10は、また、パルス間隔の累積値
を記憶するメモリWRT45を備えている。図5に示す
ように、メモリWRT45のメモリ値は、パルス番号
“2”、“8”、“14”、“20”が検出される毎
に、それぞれ45度第1〜第4メモリT451、T45
2、T453、T454として記憶された後クリアされ
る。
を記憶するメモリWRT45を備えている。図5に示す
ように、メモリWRT45のメモリ値は、パルス番号
“2”、“8”、“14”、“20”が検出される毎
に、それぞれ45度第1〜第4メモリT451、T45
2、T453、T454として記憶された後クリアされ
る。
【0066】前記の処理によれば、45度第1メモリT
451には、パルス番号“20”が検出された後パルス
番号“2”が検出されるまで、クランク角が45゜CA
変化するのに要した時間が記憶される。同様に、45度
第2〜第4メモリT452〜T454には、パルス番号
“8”、“14”、“20”が検出された時点でクラン
ク角が45゜CA変化するのに要した時間が記憶され
る。
451には、パルス番号“20”が検出された後パルス
番号“2”が検出されるまで、クランク角が45゜CA
変化するのに要した時間が記憶される。同様に、45度
第2〜第4メモリT452〜T454には、パルス番号
“8”、“14”、“20”が検出された時点でクラン
ク角が45゜CA変化するのに要した時間が記憶され
る。
【0067】ECU10は、パルス番号“20”が検出
された時点で、前記の手法で記憶した45度第1〜第4
メモリT451〜T454のメモリ値を加算して180
度メモリT180に記憶する。前記の処理によれば、1
80度メモリT180に記憶された値は、クランク角が
180゜CA変化するのに要した時間に一致する。EC
U10は、前記の手法で180度メモリT180に記憶
したメモリ値を用いて機関回転数NEを算出する。前記
の手法によれば、機関回転数NEを精度良く検出するこ
とができる。
された時点で、前記の手法で記憶した45度第1〜第4
メモリT451〜T454のメモリ値を加算して180
度メモリT180に記憶する。前記の処理によれば、1
80度メモリT180に記憶された値は、クランク角が
180゜CA変化するのに要した時間に一致する。EC
U10は、前記の手法で180度メモリT180に記憶
したメモリ値を用いて機関回転数NEを算出する。前記
の手法によれば、機関回転数NEを精度良く検出するこ
とができる。
【0068】本実施形態のシステムにおいて、燃料ポン
プ11からディーゼル機関に向けて高圧の燃料を供給す
べき時期には、スピル弁100が閉弁状態とされる。こ
の場合、プランジャ39〜42のリフト量が増すに連れ
てポンプ室37の内圧が昇圧される。プランジャ39〜
42のリフト量を増加させるのに伴う抵抗は、ポンプ室
37の内圧が高圧となるほど大きくなる。また、プラン
ジャ39〜42を変位させるのに要する抵抗が大きいほ
ど、駆動軸13には大きな捩れトルクが作用する。この
ため、スピル弁100が閉弁状態である場合は、駆動軸
13に大きな捩れトルクが作用する。
プ11からディーゼル機関に向けて高圧の燃料を供給す
べき時期には、スピル弁100が閉弁状態とされる。こ
の場合、プランジャ39〜42のリフト量が増すに連れ
てポンプ室37の内圧が昇圧される。プランジャ39〜
42のリフト量を増加させるのに伴う抵抗は、ポンプ室
37の内圧が高圧となるほど大きくなる。また、プラン
ジャ39〜42を変位させるのに要する抵抗が大きいほ
ど、駆動軸13には大きな捩れトルクが作用する。この
ため、スピル弁100が閉弁状態である場合は、駆動軸
13に大きな捩れトルクが作用する。
【0069】本実施形態のシステムにおいて、ディーゼ
ル機関に対する燃料噴射は、スピル弁100を開弁状態
とすることで停止される。ポンプ室37の内圧が十分に
高圧である環境下でスピル弁100が開弁されると、プ
ランジャ39〜42に作用する抵抗が消滅すると共に、
駆動軸13の捩れが急激に開放される。駆動軸13の捩
れが急激に開放されると、駆動軸13に固定されている
パルサ30の回転速度が一時的に高速となる。パルサ3
0の回転速度が一時的に高速となると、電磁ピックアッ
プセンサ31で検出される磁束Φの変化率dΦ/dt
が、一時的に急増する事態を生ずる。本実施形態におい
て、ECU10は、電磁ピックアップセンサ31の出力
信号が所定のしきい値Thに満たない値からしきい値T
hを超える値に変化した場合にパルス信号が出力された
と判断する。従って、例えば電磁ピックアップセンサ3
1から正規のパルス信号が出力された後、その電圧信号
が僅かにしきい値Thを下回った時点でスピル弁100
が開弁されると、磁束Φの変化率dΦ/dtが一時的に
急増することに伴って、異常パルス信号が検出されるこ
と、すなわち、パルス割れ現象が生ずることがある。
ル機関に対する燃料噴射は、スピル弁100を開弁状態
とすることで停止される。ポンプ室37の内圧が十分に
高圧である環境下でスピル弁100が開弁されると、プ
ランジャ39〜42に作用する抵抗が消滅すると共に、
駆動軸13の捩れが急激に開放される。駆動軸13の捩
れが急激に開放されると、駆動軸13に固定されている
パルサ30の回転速度が一時的に高速となる。パルサ3
0の回転速度が一時的に高速となると、電磁ピックアッ
プセンサ31で検出される磁束Φの変化率dΦ/dt
が、一時的に急増する事態を生ずる。本実施形態におい
て、ECU10は、電磁ピックアップセンサ31の出力
信号が所定のしきい値Thに満たない値からしきい値T
hを超える値に変化した場合にパルス信号が出力された
と判断する。従って、例えば電磁ピックアップセンサ3
1から正規のパルス信号が出力された後、その電圧信号
が僅かにしきい値Thを下回った時点でスピル弁100
が開弁されると、磁束Φの変化率dΦ/dtが一時的に
急増することに伴って、異常パルス信号が検出されるこ
と、すなわち、パルス割れ現象が生ずることがある。
【0070】パルス割れ現象は、捩れが開放されること
により駆動軸13の回転速度が大きく変化し易いほど、
また、電磁ピックアップセンサ31の出力信号がしきい
値Th近傍の値を維持する期間が長いほど発生し易い。
これに対して、駆動軸13の回転速度は、その値が小さ
いほど、すなわち、機関回転数NEが低回転であるほ
ど、駆動軸13の捩れが開放された際に大きな変化を示
し易い。また、電磁ピックアップセンサ31の出力信号
は、電磁ピックアップセンサ31で検出される磁束Φの
変化dΦ/dtが緩やかであるほど、すなわち、機関回
転数NEが低速であるほど緩やかな変化を示す。電磁ピ
ックアップセンサ31の出力信号がしきい値Th近傍の
値を維持する期間は、機関回転数NEが低速であるほど
長期化する。このため、本実施形態のシステムにおいて
は、始動時等、特にディーゼル機関が極低回転で運転し
ている場合に、パルス割れ現象が生じ易い。
により駆動軸13の回転速度が大きく変化し易いほど、
また、電磁ピックアップセンサ31の出力信号がしきい
値Th近傍の値を維持する期間が長いほど発生し易い。
これに対して、駆動軸13の回転速度は、その値が小さ
いほど、すなわち、機関回転数NEが低回転であるほ
ど、駆動軸13の捩れが開放された際に大きな変化を示
し易い。また、電磁ピックアップセンサ31の出力信号
は、電磁ピックアップセンサ31で検出される磁束Φの
変化dΦ/dtが緩やかであるほど、すなわち、機関回
転数NEが低速であるほど緩やかな変化を示す。電磁ピ
ックアップセンサ31の出力信号がしきい値Th近傍の
値を維持する期間は、機関回転数NEが低速であるほど
長期化する。このため、本実施形態のシステムにおいて
は、始動時等、特にディーゼル機関が極低回転で運転し
ている場合に、パルス割れ現象が生じ易い。
【0071】ディーゼル機関の回転制御において、パイ
ロット噴射を行う場合には、燃焼1サイクルの間にスピ
ル弁100の開弁閉弁処理が2回行われる。1度目のス
ピル弁100の閉弁開弁処理がパイロット噴射の制御で
あり、2度目の閉弁開弁処理がメイン噴射の制御であ
る。
ロット噴射を行う場合には、燃焼1サイクルの間にスピ
ル弁100の開弁閉弁処理が2回行われる。1度目のス
ピル弁100の閉弁開弁処理がパイロット噴射の制御で
あり、2度目の閉弁開弁処理がメイン噴射の制御であ
る。
【0072】メイン開弁制御を例にすると、スピル弁1
00の開弁処理は、閉弁状態のスピル弁100を開弁し
て燃料を溢流させる開弁時期を算出するために、一定ク
ランク角(7.5゜CA)毎に出力されるパルス信号が
利用される。この開弁時期の算出に際し、スピル弁10
0を開弁する作動時のクランク角は基準となるパルス番
号0からの角度で与えられる。同様に、パイロット噴射
でのスピル弁100を開閉弁する時期、及びメイン噴射
でのスピル弁を閉弁する時期はそれぞれ基準となるパル
ス番号0からの角度で与えられる。
00の開弁処理は、閉弁状態のスピル弁100を開弁し
て燃料を溢流させる開弁時期を算出するために、一定ク
ランク角(7.5゜CA)毎に出力されるパルス信号が
利用される。この開弁時期の算出に際し、スピル弁10
0を開弁する作動時のクランク角は基準となるパルス番
号0からの角度で与えられる。同様に、パイロット噴射
でのスピル弁100を開閉弁する時期、及びメイン噴射
でのスピル弁を閉弁する時期はそれぞれ基準となるパル
ス番号0からの角度で与えられる。
【0073】また、開閉弁の角度指令値は開閉弁位置ま
でのパルス番号と余り角度に分解される。このパルス番
号を以下各々、パイロット閉位置、パイロット開位置、
メイン閉位置、メイン開位置という。図6に示す場合で
は、パイロット閉位置はパルス番号2、パイロット開位
置はパルス番号6、メイン閉位置はパルス番号7、メイ
ン開位置はパルス番号8である。
でのパルス番号と余り角度に分解される。このパルス番
号を以下各々、パイロット閉位置、パイロット開位置、
メイン閉位置、メイン開位置という。図6に示す場合で
は、パイロット閉位置はパルス番号2、パイロット開位
置はパルス番号6、メイン閉位置はパルス番号7、メイ
ン開位置はパルス番号8である。
【0074】また、1パルスに満たない余り角度は、今
回燃焼サイクルでは直接算出できない。このため、余り
角度は、前回燃焼サイクルのパルス間隔TNINT−A
Tをもとに角度から時間に変換(以下、AT変換とい
う)する。以下、このAT変換された値をそれぞれパイ
ロット閉時間、パイロット開時間、メイン閉時間、メイ
ン開時間という。
回燃焼サイクルでは直接算出できない。このため、余り
角度は、前回燃焼サイクルのパルス間隔TNINT−A
Tをもとに角度から時間に変換(以下、AT変換とい
う)する。以下、このAT変換された値をそれぞれパイ
ロット閉時間、パイロット開時間、メイン閉時間、メイ
ン開時間という。
【0075】電磁ピックアップセンサ31から出力され
る異常パルス信号が、正規のパルス信号として認識され
ると、開閉位置を正しく認識することができず、間違っ
たパルス番号から開閉制御し、角度指令値通りの角度位
置でスピル弁100を開閉することができなくなる。
る異常パルス信号が、正規のパルス信号として認識され
ると、開閉位置を正しく認識することができず、間違っ
たパルス番号から開閉制御し、角度指令値通りの角度位
置でスピル弁100を開閉することができなくなる。
【0076】また、異常パルス信号が出力されると、後
述する最終指令値演算処理で用いる、前回燃焼サイクル
のパルス間隔TNINT−ATが誤った値となり、後述
するAT変換が正しく行われなくなる。更に、異常パル
ス信号が出力されると、180度メモリT180のメモ
リ値が、クランク角180゜CA変化するのに要する時
間と一致しなくなる。かかる状況下では、機関回転数N
Eを正確に算出することができず、ディーゼル機関の制
御性が損なわれる場合がある。また、異常パルス信号
が、正規のパルス信号の直前又は直後に出力されると、
誤って欠歯条件が成立すると誤判定され、クランク角を
基準とする各種の制御が適正に実行できない事態を生ず
る。
述する最終指令値演算処理で用いる、前回燃焼サイクル
のパルス間隔TNINT−ATが誤った値となり、後述
するAT変換が正しく行われなくなる。更に、異常パル
ス信号が出力されると、180度メモリT180のメモ
リ値が、クランク角180゜CA変化するのに要する時
間と一致しなくなる。かかる状況下では、機関回転数N
Eを正確に算出することができず、ディーゼル機関の制
御性が損なわれる場合がある。また、異常パルス信号
が、正規のパルス信号の直前又は直後に出力されると、
誤って欠歯条件が成立すると誤判定され、クランク角を
基準とする各種の制御が適正に実行できない事態を生ず
る。
【0077】図7は、ECU10が、パルス割れ現象の
影響を排除すべく実行する処理の概略の流れを示すフロ
ーチャートである。この処理は、ECU10が電磁ピッ
クアップセンサ31から発せられたパルス信号を検出す
る毎に割込実行される。まず、欠歯条件が成立している
か否かを判断する(ステップ100)(以下、S100
という。以下同様。)。欠歯条件の判断は、前述した式
(1)に基づいて行われる。欠歯条件が成立していない
ときには、パルス番号が(突起数−1)以上となったか
否かを判断する(S110)。ここで、本実施形態では
突起数は21であり、異常パルス信号が発生しない限
り、パルス番号は最大20である。よって、パルス番号
が20になる前に欠歯条件が成立するのは、異常パルス
信号が発生したときである。
影響を排除すべく実行する処理の概略の流れを示すフロ
ーチャートである。この処理は、ECU10が電磁ピッ
クアップセンサ31から発せられたパルス信号を検出す
る毎に割込実行される。まず、欠歯条件が成立している
か否かを判断する(ステップ100)(以下、S100
という。以下同様。)。欠歯条件の判断は、前述した式
(1)に基づいて行われる。欠歯条件が成立していない
ときには、パルス番号が(突起数−1)以上となったか
否かを判断する(S110)。ここで、本実施形態では
突起数は21であり、異常パルス信号が発生しない限
り、パルス番号は最大20である。よって、パルス番号
が20になる前に欠歯条件が成立するのは、異常パルス
信号が発生したときである。
【0078】パルス番号が(突起数−1)よりも小さい
ときには、パルス番号をインクリメントし(S12
0)、一旦本制御処理を終了する。即ち、欠歯条件が成
立するまでは、パルス信号が入力される毎に、パルス番
号をインクリメントすることにより、パルス番号が現在
の回転位置を示すことになる。
ときには、パルス番号をインクリメントし(S12
0)、一旦本制御処理を終了する。即ち、欠歯条件が成
立するまでは、パルス信号が入力される毎に、パルス番
号をインクリメントすることにより、パルス番号が現在
の回転位置を示すことになる。
【0079】また、S100の処理の実行により、欠歯
条件が成立していると判断すると、割れ対策状態か否か
を判断する(S140)。異常パルス信号が発生するの
は、始動時、ディーゼル機関が極低回転で運転している
場合であるから、本実施形態では、運転者がスタータを
回している状態で、かつ、機関回転数NEが所定値以下
の状態のときに、異常パルス信号が発生する割れ対策状
態であると判断する。割れ対策状態でないときには、欠
歯条件の成立は正常であると判断して、パルス番号を0
にする(S130)。
条件が成立していると判断すると、割れ対策状態か否か
を判断する(S140)。異常パルス信号が発生するの
は、始動時、ディーゼル機関が極低回転で運転している
場合であるから、本実施形態では、運転者がスタータを
回している状態で、かつ、機関回転数NEが所定値以下
の状態のときに、異常パルス信号が発生する割れ対策状
態であると判断する。割れ対策状態でないときには、欠
歯条件の成立は正常であると判断して、パルス番号を0
にする(S130)。
【0080】一方、割れ対策状態であると判断すると、
パルス番号が(突起数−1)以上か否かを判断する(S
110)。パルス番号が(突起数−1)に満たないとき
には、異常パルス信号の発生により、欠歯条件が成立し
たと判断して、欠歯条件が成立しているのもかかわら
ず、パルス番号を0とすることなく、インクリメントす
る(S120)。
パルス番号が(突起数−1)以上か否かを判断する(S
110)。パルス番号が(突起数−1)に満たないとき
には、異常パルス信号の発生により、欠歯条件が成立し
たと判断して、欠歯条件が成立しているのもかかわら
ず、パルス番号を0とすることなく、インクリメントす
る(S120)。
【0081】本制御処理を繰り返し実行して、再び欠歯
条件が成立したときに、パルス番号が(突起数−1)以
上となっているときには、パルス番号を0にする(S1
30)。即ち、欠歯条件が成立しても、パルス番号が
(突起数−1)よりも小さいと、異常パルス信号の発生
によると判断し、パルス番号が(突起数−1)以上とな
ったときに、パルス番号を0にする。よって、異常パル
ス信号の発生により誤ってパルス番号を0にすることが
なく、以後の制御を正確に行うことができる。
条件が成立したときに、パルス番号が(突起数−1)以
上となっているときには、パルス番号を0にする(S1
30)。即ち、欠歯条件が成立しても、パルス番号が
(突起数−1)よりも小さいと、異常パルス信号の発生
によると判断し、パルス番号が(突起数−1)以上とな
ったときに、パルス番号を0にする。よって、異常パル
ス信号の発生により誤ってパルス番号を0にすることが
なく、以後の制御を正確に行うことができる。
【0082】尚、第1実施形態は請求項2に対応し、S
140の処理の実行が割れ対策状態判断手段として働
き、S110〜S130の処理の実行が割れ対策時制御
手段として働く。次に、パルス割れ現象に起因して、最
終指令値算出時間が間違ってAT変換されることを防止
する処理について、図8に示すフローチャートに従って
説明する。この処理はパルス信号が検出される毎に実行
される割込処理で、最終指令値算出時にAT変換用の時
間間隔を算出する処理である。図9はパルス間隔とクラ
ンク角との関係を示すグラフであり、燃焼サイクルやカ
ムの形状によるパルス間隔TNINTの変動を示す。
140の処理の実行が割れ対策状態判断手段として働
き、S110〜S130の処理の実行が割れ対策時制御
手段として働く。次に、パルス割れ現象に起因して、最
終指令値算出時間が間違ってAT変換されることを防止
する処理について、図8に示すフローチャートに従って
説明する。この処理はパルス信号が検出される毎に実行
される割込処理で、最終指令値算出時にAT変換用の時
間間隔を算出する処理である。図9はパルス間隔とクラ
ンク角との関係を示すグラフであり、燃焼サイクルやカ
ムの形状によるパルス間隔TNINTの変動を示す。
【0083】まず、割れ対策状態か否かを判断する(S
200)。割れ対策状態でないときには、パイロット開
位置か否かをパルス番号に基づいて判断する(S20
5)。パルス番号がパイロット開位置であるときには、
パイロット開用パルス間隔TNINT−ATを算出する
(S210)。図6に示すように、前回の対応するパル
ス間隔TNINTをAT変換用時間間隔として算出す
る。この算出したパルス間隔TNINT−ATを今回の
燃焼サイクルにおいて、余り時間を算出する際に用い
る。
200)。割れ対策状態でないときには、パイロット開
位置か否かをパルス番号に基づいて判断する(S20
5)。パルス番号がパイロット開位置であるときには、
パイロット開用パルス間隔TNINT−ATを算出する
(S210)。図6に示すように、前回の対応するパル
ス間隔TNINTをAT変換用時間間隔として算出す
る。この算出したパルス間隔TNINT−ATを今回の
燃焼サイクルにおいて、余り時間を算出する際に用い
る。
【0084】パイロット開位置ではないと判断される
と、あるいは、パイロット開用パルス間隔TNINT−
ATを算出すると、次に、メイン閉位置か否かをパルス
番号に基づいて判断する(S215)。パルス番号がメ
イン閉位置であるときには、メイン閉用パルス間隔TN
INT−ATを算出する(S220)。
と、あるいは、パイロット開用パルス間隔TNINT−
ATを算出すると、次に、メイン閉位置か否かをパルス
番号に基づいて判断する(S215)。パルス番号がメ
イン閉位置であるときには、メイン閉用パルス間隔TN
INT−ATを算出する(S220)。
【0085】メイン閉位置ではないと判断されると、あ
るいは、メイン閉用パルス間隔TNINT−ATを算出
すると、メイン開位置か否かをパルス番号に基づいて判
断する(S225)。パルス番号がメイン開位置である
ときには、メイン開用パルス間隔TNINT−ATを算
出する(S230)。メイン開位置ではないと判断され
ると、あるいは、メイン開用パルス間隔TNINT−A
Tを算出すると、一旦本制御処理を終了する。
るいは、メイン閉用パルス間隔TNINT−ATを算出
すると、メイン開位置か否かをパルス番号に基づいて判
断する(S225)。パルス番号がメイン開位置である
ときには、メイン開用パルス間隔TNINT−ATを算
出する(S230)。メイン開位置ではないと判断され
ると、あるいは、メイン開用パルス間隔TNINT−A
Tを算出すると、一旦本制御処理を終了する。
【0086】一方、S200の処理により割れ対策状態
であると判断されると、AT基準位置か否かを判断する
(S235)。AT基準位置は、下記式により算出され
る。ここで、1歯パルス間隔をθ゜CA(=7.5゜C
A)とする。 AT基準位置=(パイロット開弁角度指令値−(θ/
8))/θ AT基準位置はパイロット開弁角度指令値をもとに決め
るが、パイロット噴射の終わりのタイミングが直前のパ
ルス番号に近い(例えば、θ/8以内)場合はもう一つ
前のパルス番号をAT基準位置とする。パイロット開弁
角度指令値を基準とするのは、異常パルス信号はスピル
弁100の開弁に伴って発生するので、パイロット開位
置より以前に異常パルス信号が出力される可能性がない
からである。
であると判断されると、AT基準位置か否かを判断する
(S235)。AT基準位置は、下記式により算出され
る。ここで、1歯パルス間隔をθ゜CA(=7.5゜C
A)とする。 AT基準位置=(パイロット開弁角度指令値−(θ/
8))/θ AT基準位置はパイロット開弁角度指令値をもとに決め
るが、パイロット噴射の終わりのタイミングが直前のパ
ルス番号に近い(例えば、θ/8以内)場合はもう一つ
前のパルス番号をAT基準位置とする。パイロット開弁
角度指令値を基準とするのは、異常パルス信号はスピル
弁100の開弁に伴って発生するので、パイロット開位
置より以前に異常パルス信号が出力される可能性がない
からである。
【0087】AT基準位置であるときには、そのAT基
準位置でのパルス間隔を基準パルス間隔TNINTとす
る(S240)。次に、基準パルス間隔TNINTを補
正する処理を実行する(S245)。燃焼サイクルやカ
ムの形状による変動を補正することで更に精度が上が
る。この補正処理について、図10によって説明する。
準位置でのパルス間隔を基準パルス間隔TNINTとす
る(S240)。次に、基準パルス間隔TNINTを補
正する処理を実行する(S245)。燃焼サイクルやカ
ムの形状による変動を補正することで更に精度が上が
る。この補正処理について、図10によって説明する。
【0088】補正処理では、まず、補正項1を算出する
処理を実行する(S300)。異常パルス信号は毎回発
生するわけではないので、異常パルス信号の出力されな
かった状態の、あるパルス間隔TNINTを基準に他の
角度位置のパルス間隔TNINTの関係を適合により求
める。この例を表1に示す。
処理を実行する(S300)。異常パルス信号は毎回発
生するわけではないので、異常パルス信号の出力されな
かった状態の、あるパルス間隔TNINTを基準に他の
角度位置のパルス間隔TNINTの関係を適合により求
める。この例を表1に示す。
【0089】
【表1】
【0090】AT基準位置と角度指令値とを変数とし、
表1のMAP1から補正項1を補間計算する。本実施形
態では、図11に示すように、パルス番号6〜7、7〜
8、8〜9の各パルス間隔TNINTの補正項をそれぞ
れ算出する。ここで、1歯パルス間隔をθ゜CAとする
と、各補正項1は下記式により算出される。
表1のMAP1から補正項1を補間計算する。本実施形
態では、図11に示すように、パルス番号6〜7、7〜
8、8〜9の各パルス間隔TNINTの補正項をそれぞ
れ算出する。ここで、1歯パルス間隔をθ゜CAとする
と、各補正項1は下記式により算出される。
【0091】 補正項1(89)=MAP1(AT基準位置、(角度指令値)) 補正項1(78)=MAP1(AT基準位置、(角度指令値−θ)) 補正項1(67)=MAP1(AT基準位置、(角度指令値−2θ)) 尚、パイロット噴射をしない場合は、メイン開弁後にし
か異常パルス信号は発生しないので、パルス番号8〜9
のパルス間隔TNINTが補正されればよい。
か異常パルス信号は発生しないので、パルス番号8〜9
のパルス間隔TNINTが補正されればよい。
【0092】次に、始動時に、割れ対策状態となる極低
回転領域では、クランク軸を回転させる動力はバッテリ
の充電状況により変化することから、表2のバッテリ電
圧値より補正項2を算出する(S310)。尚、補正項
1を算出するMAP1の適合はバッテリが十分充電され
た状態でなされるものとする。
回転領域では、クランク軸を回転させる動力はバッテリ
の充電状況により変化することから、表2のバッテリ電
圧値より補正項2を算出する(S310)。尚、補正項
1を算出するMAP1の適合はバッテリが十分充電され
た状態でなされるものとする。
【0093】補正項2=MAP2(バッテリ電圧)
【0094】
【表2】
【0095】基準パルス間隔TNINTに補正項1、及
び、補正項2を乗じ、角度位置の違いと、バッテリの影
響を補正した補正パルス間隔TNINTを下記式により
算出する(S310)。 補正パルス間隔TNINT(89) =(基準パルス間隔TNINT)×(補正項1(89))×(補正項2) 補正パルス間隔TNINT(78) =(基準パルス間隔TNINT)×(補正項1(78))×(補正項2) 補正パルス間隔TNINT(67) =(基準パルス間隔TNINT)×(補正項1(67))×(補正項2) 尚、本第2実施形態は請求項3に対応し、S200の処
理の実行が割れ対策状態判断手段として働き、S235
〜S245の処理の実行が割れ対策時制御手段として働
く。前述した実施形態では、パイロット噴射実行時の例
を示したが、パイロット噴射を行わない場合は、メイン
開弁後にしか異常パルス信号が発生することはないの
で、メイン閉弁角度位置がメイン開弁角度位置よりも十
分小さく、AT変換に用いる時間が異常になることがな
い場合は、これらの処理を行う必要はない。
び、補正項2を乗じ、角度位置の違いと、バッテリの影
響を補正した補正パルス間隔TNINTを下記式により
算出する(S310)。 補正パルス間隔TNINT(89) =(基準パルス間隔TNINT)×(補正項1(89))×(補正項2) 補正パルス間隔TNINT(78) =(基準パルス間隔TNINT)×(補正項1(78))×(補正項2) 補正パルス間隔TNINT(67) =(基準パルス間隔TNINT)×(補正項1(67))×(補正項2) 尚、本第2実施形態は請求項3に対応し、S200の処
理の実行が割れ対策状態判断手段として働き、S235
〜S245の処理の実行が割れ対策時制御手段として働
く。前述した実施形態では、パイロット噴射実行時の例
を示したが、パイロット噴射を行わない場合は、メイン
開弁後にしか異常パルス信号が発生することはないの
で、メイン閉弁角度位置がメイン開弁角度位置よりも十
分小さく、AT変換に用いる時間が異常になることがな
い場合は、これらの処理を行う必要はない。
【0096】次に、異常パルス信号が発生しても、間違
った位置からスピル弁100を開閉制御しないように開
閉位置を切り替える処理について、図12によって説明
する。この処理は、パイロット噴射を行わない場合は実
施する必要がない。まず、パイロット閉最終指令値算出
タイミングか否かを判断する(S500)。最終指令値
算出タイミングであるときには、前回の燃焼サイクルに
おいて算出したパイロット閉用パルス間隔TNINT−
ATを読み出す(S505)。次に、図6に示すよう
に、パイロット閉弁角度指令値に基づいてパイロット閉
位置(パルス番号2)及びパイロット閉余り角度を算出
する(S510)。続いて、パイロット閉位置からの余
り時間であるパイロット閉時間をパイロット閉余り時間
とパイロット閉用パルス間隔TNINT−ATとに基づ
いて算出する(S515)。
った位置からスピル弁100を開閉制御しないように開
閉位置を切り替える処理について、図12によって説明
する。この処理は、パイロット噴射を行わない場合は実
施する必要がない。まず、パイロット閉最終指令値算出
タイミングか否かを判断する(S500)。最終指令値
算出タイミングであるときには、前回の燃焼サイクルに
おいて算出したパイロット閉用パルス間隔TNINT−
ATを読み出す(S505)。次に、図6に示すよう
に、パイロット閉弁角度指令値に基づいてパイロット閉
位置(パルス番号2)及びパイロット閉余り角度を算出
する(S510)。続いて、パイロット閉位置からの余
り時間であるパイロット閉時間をパイロット閉余り時間
とパイロット閉用パルス間隔TNINT−ATとに基づ
いて算出する(S515)。
【0097】パイロット閉時間を算出した後、あるい
は、最終指令値算出タイミングでないと判断されると、
次に、割れ対策状態か否かを判断する(S520)。割
れ対策状態でないときには、パイロット開最終指令値算
出タイミングか否かを判断する(S555)。
は、最終指令値算出タイミングでないと判断されると、
次に、割れ対策状態か否かを判断する(S520)。割
れ対策状態でないときには、パイロット開最終指令値算
出タイミングか否かを判断する(S555)。
【0098】最終指令値算出タイミングであるときに
は、S210の処理により算出したパイロット開用パル
ス間隔TNINT−ATを読み出す(S560)。続い
て、図12に示すように、パイロット開弁角度指令値に
基づいてパイロット開位置(パルス番号6)及びパイロ
ット開余り角度を算出する(S565)。次に、パイロ
ット開位置からの余り時間であるパイロット開時間をパ
イロット開余り角度とパイロット開用パルス間隔TNI
NT−ATとに基づいて算出する(S570)(図6参
照)。
は、S210の処理により算出したパイロット開用パル
ス間隔TNINT−ATを読み出す(S560)。続い
て、図12に示すように、パイロット開弁角度指令値に
基づいてパイロット開位置(パルス番号6)及びパイロ
ット開余り角度を算出する(S565)。次に、パイロ
ット開位置からの余り時間であるパイロット開時間をパ
イロット開余り角度とパイロット開用パルス間隔TNI
NT−ATとに基づいて算出する(S570)(図6参
照)。
【0099】パイロット開時間を算出すると、あるい
は、S555の処理によりパイロット開最終指令値算出
タイミングでないと判断されると、メイン閉最終指令値
算出タイミングか否かを判断する(S575)。最終指
令値算出タイミングあるときには、S220の処理によ
り算出したメイン閉用パルス間隔TNINT−ATを読
み出す(S580)。
は、S555の処理によりパイロット開最終指令値算出
タイミングでないと判断されると、メイン閉最終指令値
算出タイミングか否かを判断する(S575)。最終指
令値算出タイミングあるときには、S220の処理によ
り算出したメイン閉用パルス間隔TNINT−ATを読
み出す(S580)。
【0100】次に、メイン閉弁角度指令値に基づいてメ
イン閉位置(パルス番号7)及びメイン閉余り角度を算
出する(S585)。続いて、メイン閉位置からの余り
時間であるメイン閉時間をメイン閉余り角度とメイン閉
用パルス間隔TNINT−ATとに基づいて算出する
(S590)(図6参照)。
イン閉位置(パルス番号7)及びメイン閉余り角度を算
出する(S585)。続いて、メイン閉位置からの余り
時間であるメイン閉時間をメイン閉余り角度とメイン閉
用パルス間隔TNINT−ATとに基づいて算出する
(S590)(図6参照)。
【0101】メイン閉時間を算出すると、あるいは、S
575の処理によりメイン閉最終指令値算出タイミング
でないと判断されると、メイン開最終指令値算出タイミ
ングであるか否かを判断する(S595)。最終指令値
算出タイミングであると、S600の処理により算出し
たメイン開用パルス間隔TNINT−ATを読み出す
(S600)。
575の処理によりメイン閉最終指令値算出タイミング
でないと判断されると、メイン開最終指令値算出タイミ
ングであるか否かを判断する(S595)。最終指令値
算出タイミングであると、S600の処理により算出し
たメイン開用パルス間隔TNINT−ATを読み出す
(S600)。
【0102】次に、メイン開弁角度指令値に基づいてメ
イン開位置(パルス番号8)及びメイン開余り角度を算
出する(S610)。続いて、メイン開位置からの余り
時間であるメイン開時間をメイン開余り角度とメイン開
用パルス間隔TNINT−ATとに基づいて算出する
(S610)(図6参照)。
イン開位置(パルス番号8)及びメイン開余り角度を算
出する(S610)。続いて、メイン開位置からの余り
時間であるメイン開時間をメイン開余り角度とメイン開
用パルス間隔TNINT−ATとに基づいて算出する
(S610)(図6参照)。
【0103】一方、S520の処理により割れ対策状態
であると判断されると、パイロット開最終指令値算出タ
イミングか否かを判断する(S525)。最終指令値算
出タイミングであるときには、S310の処理により算
出した補正パルス間隔TNINTを読み出す(S53
0)。
であると判断されると、パイロット開最終指令値算出タ
イミングか否かを判断する(S525)。最終指令値算
出タイミングであるときには、S310の処理により算
出した補正パルス間隔TNINTを読み出す(S53
0)。
【0104】次に、図12に示すように、パイロット開
弁角度指令値に基づいてパイロット開位置(パルス番号
6)を算出すると共に、このパイロット開位置をそれぞ
れメイン閉位置及びメイン開位置として設定する(S5
35)。次に、パイロット開位置からの余り時間である
パイロット開時間をパイロット開余り角度と補正パルス
間隔TNINT(67)とに基づいて算出する(S54
0)。
弁角度指令値に基づいてパイロット開位置(パルス番号
6)を算出すると共に、このパイロット開位置をそれぞ
れメイン閉位置及びメイン開位置として設定する(S5
35)。次に、パイロット開位置からの余り時間である
パイロット開時間をパイロット開余り角度と補正パルス
間隔TNINT(67)とに基づいて算出する(S54
0)。
【0105】また、メイン閉位置からの余り時間である
メイン閉余り時間をメイン閉余り角度と補正パルス間隔
TNINT(78)とに基づいて算出し、メイン閉余り
時間に補正パルス間隔TNINT(67)を加算してメ
イン閉時間を算出する(S545)。
メイン閉余り時間をメイン閉余り角度と補正パルス間隔
TNINT(78)とに基づいて算出し、メイン閉余り
時間に補正パルス間隔TNINT(67)を加算してメ
イン閉時間を算出する(S545)。
【0106】次に、メイン開位置からの余り時間である
メイン開余り時間をメイン開余り角度と補正パルス間隔
TNINT(89)とに基づいて算出し、メイン開余り
時間に補正パルス間隔TNINT(67)と補正パルス
間隔TNINT(78)とを関してメイン開時間を算出
する(S550)(図11参照)。
メイン開余り時間をメイン開余り角度と補正パルス間隔
TNINT(89)とに基づいて算出し、メイン開余り
時間に補正パルス間隔TNINT(67)と補正パルス
間隔TNINT(78)とを関してメイン開時間を算出
する(S550)(図11参照)。
【0107】図11に示すように、異常パルス信号が発
生してパルス番号「8」としてカウントされた場合、S
555〜S610の処理を実行すると、メイン開位置は
異常パルス信号のパルス番号「8」に設定される。そし
て、メイン開時間はこのパルス番号「8」からの余り時
間として算出される。
生してパルス番号「8」としてカウントされた場合、S
555〜S610の処理を実行すると、メイン開位置は
異常パルス信号のパルス番号「8」に設定される。そし
て、メイン開時間はこのパルス番号「8」からの余り時
間として算出される。
【0108】一方、割れ対策状態であると判断されて、
S530〜S550の処理が実行されると、メイン開位
置はパイロット開位置と同じパルス番号「6」に設定さ
れ、メイン開時間はパルス番号「6」からの余り時間と
して算出される。従って、異常パルス信号が発生して
も、異常パルス信号に基づいてスピル弁100の開閉制
御が行われることがないので、異常な燃料噴射が行われ
ることがない。
S530〜S550の処理が実行されると、メイン開位
置はパイロット開位置と同じパルス番号「6」に設定さ
れ、メイン開時間はパルス番号「6」からの余り時間と
して算出される。従って、異常パルス信号が発生して
も、異常パルス信号に基づいてスピル弁100の開閉制
御が行われることがないので、異常な燃料噴射が行われ
ることがない。
【0109】尚、本第3実施形態は請求項4に対応し、
S520の処理の実行が割れ対策状態判断手段として働
き、S525〜S550の処理の実行が割れ対策時制御
手段として働く。次に、機関回転数NEを算出するパル
ス間隔算出処理について、図13のフローチャートによ
って説明する。
S520の処理の実行が割れ対策状態判断手段として働
き、S525〜S550の処理の実行が割れ対策時制御
手段として働く。次に、機関回転数NEを算出するパル
ス間隔算出処理について、図13のフローチャートによ
って説明する。
【0110】まず、割れ対策状態か否かを判断する(S
700)。割れ対策状態でないときには、そのときのパ
ルス間隔TNINTをメモリWRT45に加算して、メ
モリWRT45に格納する(S705)。次に、パルス
番号が2,8,14,20のいずれかであるかどうかを
判断する(S710)。パルス番号が2,8,14,2
0のいずれでもない場合には、一旦本算出処理を終了
し、繰り返し本算出処理を実行することにより、図5に
示すように、メモリWRT45には、パルス信号が発生
する毎にパルス間隔TNINTが加算される。
700)。割れ対策状態でないときには、そのときのパ
ルス間隔TNINTをメモリWRT45に加算して、メ
モリWRT45に格納する(S705)。次に、パルス
番号が2,8,14,20のいずれかであるかどうかを
判断する(S710)。パルス番号が2,8,14,2
0のいずれでもない場合には、一旦本算出処理を終了
し、繰り返し本算出処理を実行することにより、図5に
示すように、メモリWRT45には、パルス信号が発生
する毎にパルス間隔TNINTが加算される。
【0111】そして、S710の処理により、いずれか
に該当すると判断されると、パルス番号が2であるか否
かを判断する(S715)。パルス番号が2である場合
には、メモリWRT45を45度第1メモリT451に
格納する(S720)。45度第1メモリT451はパ
ルス番号20から2までのパルス間隔TNINTの合計
であり、メモリWRT45にはパルス番号20から2ま
でのパルス間隔TNINTが加算されているので、メモ
リWRT45の値を45度第1メモリT451に格納す
る。
に該当すると判断されると、パルス番号が2であるか否
かを判断する(S715)。パルス番号が2である場合
には、メモリWRT45を45度第1メモリT451に
格納する(S720)。45度第1メモリT451はパ
ルス番号20から2までのパルス間隔TNINTの合計
であり、メモリWRT45にはパルス番号20から2ま
でのパルス間隔TNINTが加算されているので、メモ
リWRT45の値を45度第1メモリT451に格納す
る。
【0112】45度第1メモリT451を算出した後、
パルス番号が8か否かを判断する(S725)。パルス
番号が2の直後は8,14,20ではないので、メモリ
WRT45を0にする(S755)。再び本算出処理を
繰り返し実行して、S705の処理によりパルス番号3
以上のパルス間隔TNINTを加算してメモリWRT4
5に格納する。
パルス番号が8か否かを判断する(S725)。パルス
番号が2の直後は8,14,20ではないので、メモリ
WRT45を0にする(S755)。再び本算出処理を
繰り返し実行して、S705の処理によりパルス番号3
以上のパルス間隔TNINTを加算してメモリWRT4
5に格納する。
【0113】そして、S725の処理により、パルス番
号が8であると判断されると、45度第2メモリT45
2にメモリWRT45の値を格納する(S730)。パ
ルス番号14,20についも同様に、それぞれパルス番
号14,20となったときに45度第3メモリT45
3、45度第4カウンタT454にそれぞれそのときの
メモリWRT45の値を格納する(S735〜S75
0)。そして、45度第1メモリT451、45度第2
メモリT452、45度第3メモリT453、45度第
4カウンタT454の値を合計して、180度メモリT
180に格納する(S760)。
号が8であると判断されると、45度第2メモリT45
2にメモリWRT45の値を格納する(S730)。パ
ルス番号14,20についも同様に、それぞれパルス番
号14,20となったときに45度第3メモリT45
3、45度第4カウンタT454にそれぞれそのときの
メモリWRT45の値を格納する(S735〜S75
0)。そして、45度第1メモリT451、45度第2
メモリT452、45度第3メモリT453、45度第
4カウンタT454の値を合計して、180度メモリT
180に格納する(S760)。
【0114】一方、S700の処理により割れ対策状態
と判断されたときには、第1メモリWRT1にパルス間
隔TNINTを加算して、第1メモリWRT1に格納す
る(S765)。次に、第2メモリWRT2にパルス間
隔TNINTを加算して、第2メモリWRT2に格納し
(S770)、第3メモリWRT3にパルス間隔TNI
NTを加算して、第3メモリWRT3に格納する(S7
75)。
と判断されたときには、第1メモリWRT1にパルス間
隔TNINTを加算して、第1メモリWRT1に格納す
る(S765)。次に、第2メモリWRT2にパルス間
隔TNINTを加算して、第2メモリWRT2に格納し
(S770)、第3メモリWRT3にパルス間隔TNI
NTを加算して、第3メモリWRT3に格納する(S7
75)。
【0115】続いて、パルス番号が0か否かを判断し
(S780)、パルス番号が0ではなく、またパルス番
号が2及び4でもないときには(S795,S81
0)、本算出処理を繰り返し実行することにより、パル
ス信号が発生する毎に、第1〜第3メモリWRT1〜メ
モリWRT3にパルス間隔TNINTが加算されて格納
される(S765〜S775)。
(S780)、パルス番号が0ではなく、またパルス番
号が2及び4でもないときには(S795,S81
0)、本算出処理を繰り返し実行することにより、パル
ス信号が発生する毎に、第1〜第3メモリWRT1〜メ
モリWRT3にパルス間隔TNINTが加算されて格納
される(S765〜S775)。
【0116】そして、S780の処理によりパルス番号
が0であると判断されると、180度メモリT180に
第1メモリWRT1を格納してから(S785)、第1
メモリWRT1を0にする(S790)。また、パルス
番号が2であるときには、180度メモリT180に第
2メモリWRT2の値を格納してから(S800)、第
2メモリWRT2を0にする(S790)。更に、パル
ス番号が4であるときには、180度メモリT180に
第3メモリWRT3の値を格納してから(S815)、
第3メモリWRT3を0にする(S820)。
が0であると判断されると、180度メモリT180に
第1メモリWRT1を格納してから(S785)、第1
メモリWRT1を0にする(S790)。また、パルス
番号が2であるときには、180度メモリT180に第
2メモリWRT2の値を格納してから(S800)、第
2メモリWRT2を0にする(S790)。更に、パル
ス番号が4であるときには、180度メモリT180に
第3メモリWRT3の値を格納してから(S815)、
第3メモリWRT3を0にする(S820)。
【0117】S765〜S820の処理の実行により、
180度メモリT180には異常パルス信号の発生にか
かわらず、パルス信号が発生する毎にパルス間隔TNI
NTが加算される。そして、異常パルスが発生する可能
性のない領域内にあるパルス番号が0,2,4のとき
に、180度メモリT180の値を算出する。
180度メモリT180には異常パルス信号の発生にか
かわらず、パルス信号が発生する毎にパルス間隔TNI
NTが加算される。そして、異常パルスが発生する可能
性のない領域内にあるパルス番号が0,2,4のとき
に、180度メモリT180の値を算出する。
【0118】即ち、異常パルスが発生する可能性のない
領域では、パルス番号を正確に認識できる。従って、図
11に示すように、そのパルス番号までの180゜CA
分のパルス間隔を1パルス毎に積算して求めることによ
り、異常パルスの発生にもかかわらず、機関回転数NE
を正確に算出できる。
領域では、パルス番号を正確に認識できる。従って、図
11に示すように、そのパルス番号までの180゜CA
分のパルス間隔を1パルス毎に積算して求めることによ
り、異常パルスの発生にもかかわらず、機関回転数NE
を正確に算出できる。
【0119】尚、本第5実施形態は請求項5に対応し、
S700の処理の実行が割れ対策状態判断手段として働
き、S765〜S820の処理の実行が割れ対策時制御
手段として働く。機関回転数NEは、180゜CA当り
の時間間隔に限らず、角度当りの時間間隔が求まれば、
算出することができる。よって、例えば、30゜CA当
りの時間間隔から機関回転数NEを算出する場合は、3
0゜CAの時間計測開始位置と終了位置の両方が角度位
置を正しく認識できる角度領域とする。
S700の処理の実行が割れ対策状態判断手段として働
き、S765〜S820の処理の実行が割れ対策時制御
手段として働く。機関回転数NEは、180゜CA当り
の時間間隔に限らず、角度当りの時間間隔が求まれば、
算出することができる。よって、例えば、30゜CA当
りの時間間隔から機関回転数NEを算出する場合は、3
0゜CAの時間計測開始位置と終了位置の両方が角度位
置を正しく認識できる角度領域とする。
【0120】以上本発明はこの様な実施形態に何等限定
されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲に
おいて種々なる態様で実施し得る。
されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲に
おいて種々なる態様で実施し得る。
【0121】
【発明の効果】以上詳述したように本発明の電子制御デ
ィーゼル機関は、異常パルスが発生しても、不適当な制
御が実行されるのを防止することができるという効果を
奏する。
ィーゼル機関は、異常パルスが発生しても、不適当な制
御が実行されるのを防止することができるという効果を
奏する。
【図1】本発明の一実施形態としての電子制御ディーゼ
ル機関の主要部を構成する燃料噴射ポンプの構成図であ
る。
ル機関の主要部を構成する燃料噴射ポンプの構成図であ
る。
【図2】本実施形態の燃料噴射ポンプが備えるパルサの
側面図である。
側面図である。
【図3】図1のAA断面図である。
【図4】本実施形態のパルス番号とパルス間隔とを説明
する説明図である。
する説明図である。
【図5】本実施形態の機関回転数の算出に用いられる1
80度メモリの状態を示す説明図である。
80度メモリの状態を示す説明図である。
【図6】本実施形態の余り角度を時間に変換するAT変
換の説明図である。
換の説明図である。
【図7】本実施形態の電子制御ユニットにおいて行われ
るパルス番号を算出する処理の一例を示すフローチャー
トである。
るパルス番号を算出する処理の一例を示すフローチャー
トである。
【図8】本実施形態の電子制御ユニットにおいて行われ
るパルス間隔算出の処理の一例を示すフローチャートで
ある。
るパルス間隔算出の処理の一例を示すフローチャートで
ある。
【図9】本実施形態のパルス間隔とクランク角との関係
を示すグラフである。
を示すグラフである。
【図10】本実施形態の電子制御ユニットにおいて行わ
れる補正項算出の処理の一例を示すフローチャートであ
る。
れる補正項算出の処理の一例を示すフローチャートであ
る。
【図11】本実施形態の割れ対策状態時の余り角度を時
間に変換するAT変換の説明図である。
間に変換するAT変換の説明図である。
【図12】本実施形態の電子制御ユニットにおいて行わ
れる最終指令値算出処理の一例を示すフローチャートで
ある。
れる最終指令値算出処理の一例を示すフローチャートで
ある。
【図13】本実施形態の電子制御ユニットにおいて行わ
れる時間間隔算出処理の一例を示すフローチャートであ
る。
れる時間間隔算出処理の一例を示すフローチャートであ
る。
10…電子制御ユニット(ECU) 11…燃料噴射ポンプ 12…ハウジング 19…フィードバック 25…カバー 26…燃料室 35…ロータ 37…ポンプ室 39〜42…プランジャ 48…燃料吐出溝 49…環状溝 50…シリンダ 63,73…スピル通路 65…第2ハウジング 66…燃料ギャラリ 100…スピル弁(SPV) 101…燃料還流バルブ 111…アキュムレータ 120…デリバリバルブ 130…オーバーフローバル
ブ 140…インジェクタ
ブ 140…インジェクタ
フロントページの続き (72)発明者 井上 豊 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 神谷 健司 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 3G084 AA01 BA13 BA15 CA01 CA09 DA27 DA30 DA31 EA05 EA07 EA11 EB24 EC02 FA03 FA33 FA38 FA39 3G301 HA02 JA08 JB01 JB03 JB09 KA01 KA24 LB16 LB18 MA11 MA18 MA23 NA06 NA08 NB03 NB11 NC08 ND41 PE03Z PE04Z PE05Z PE08Z PF01Z PF03Z PF07Z PG01Z
Claims (5)
- 【請求項1】 ディーゼル機関のクランク軸により回転
され、複数の突起が形成されたパルサを備えると共に、
前記突起を検出してパルス信号を発生する回転角センサ
を備え、前記パルス信号をカウントして算出した回転角
度に応じてスピル弁を制御する電子制御ディーゼル機関
において、 クランク軸の回転変動による異常パルス信号が発生され
る可能性のある割れ対策状態を判断する割れ対策状態判
断手段と、 割れ対策状態と判断されたときには、異常パルス信号の
発生による影響を受けない状態でスピル弁を制御する割
れ対策時制御手段とを備えたことを特徴とする電子制御
ディーゼル機関。 - 【請求項2】 ディーゼル機関のクランク軸により回転
され、複数の突起が形成されたパルサを備えると共に、
該複数の突起は回転検出用の角度間隔とこの間隔と異な
る気筒判別用の角度間隔とからなり、また、前記突起を
検出してパルス信号を発生する回転角センサを備え、前
記パルス信号に基づいて前記両角度間隔を判別し、気筒
判別用パルス信号毎に回転検出用パルス信号をカウント
して算出した回転角度に応じてスピル弁を制御する電子
制御ディーゼル機関において、 前記クランク軸の回転変動による異常パルス信号が発生
される可能性のある割れ対策状態を判断する割れ対策状
態判断手段と、 割れ対策状態と判断されたときには、カウント値が所定
値を超えるまで気筒判別を実行しない割れ対策時制御手
段を備えたことを特徴とする電子制御ディーゼル機関。 - 【請求項3】 ディーゼル機関のクランク軸により回転
され、複数の突起が形成されたパルサを備えると共に、
前記突起を検出してパルス信号を発生する回転角センサ
を備え、前記パルス信号をカウントして算出した回転角
度と前記パルス信号間の時間間隔とに応じてスピル弁を
制御する電子制御ディーゼル機関において、 前記クランク軸の回転変動による異常パルス信号が発生
される可能性のある割れ対策状態を判断する割れ対策状
態判断手段と、 割れ対策状態と判断されたときには、異常パルス信号の
発生しない領域のパルス信号に基づいて余り時間を算出
し、前記スピル弁を制御する割れ対策時制御手段とを備
えたことを特徴とする電子制御ディーゼル機関。 - 【請求項4】 ディーゼル機関のクランク軸により回転
され、複数の突起が形成されたパルサを備えると共に、
前記突起を検出してパルス信号を発生する回転角センサ
を備え、前記パルス信号をカウントして算出した回転角
度に応じてスピル弁を制御してパイロット噴射とメイン
噴射とを行なう電子制御ディーゼル機関において、 クランク軸の回転変動による異常パルス信号が発生され
る可能性のある割れ対策状態を判断する割れ対策状態判
断手段と、 割れ対策状態と判断されたときには、パイロット噴射開
始時のパルス信号に基づいてスピル弁の開閉を制御する
割れ対策時制御手段とを備えたことを特徴とする電子制
御ディーゼル機関。 - 【請求項5】 ディーゼル機関のクランク軸により回転
され、複数の突起が形成されたパルサを備えると共に、
前記突起を検出してパルス信号を発生する回転角センサ
を備え、前記パルス信号をカウントして算出した回転角
度に応じてスピル弁を制御する電子制御ディーゼル機関
において、 クランク軸の回転変動による異常パルス信号が発生され
る可能性のある割れ対策状態を判断する割れ対策状態判
断手段と、 割れ対策状態と判断されたときには、異常パルス信号の
発生しない領域のパルス信号に基づいて回転数を算出す
る割れ対策時制御手段とを備えたことを特徴とする電子
制御ディーゼル機関。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11019005A JP2000220506A (ja) | 1999-01-27 | 1999-01-27 | 電子制御ディーゼル機関 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11019005A JP2000220506A (ja) | 1999-01-27 | 1999-01-27 | 電子制御ディーゼル機関 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000220506A true JP2000220506A (ja) | 2000-08-08 |
Family
ID=11987413
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11019005A Pending JP2000220506A (ja) | 1999-01-27 | 1999-01-27 | 電子制御ディーゼル機関 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000220506A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1598540A3 (en) * | 2004-05-21 | 2009-05-06 | Denso Corporation | Fuel injection apparatus designed to diagnose failure in injection fuel into each cylinder of diesel engine |
JP2010007616A (ja) * | 2008-06-30 | 2010-01-14 | Toyota Motor Corp | 内燃機関の制御装置 |
-
1999
- 1999-01-27 JP JP11019005A patent/JP2000220506A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1598540A3 (en) * | 2004-05-21 | 2009-05-06 | Denso Corporation | Fuel injection apparatus designed to diagnose failure in injection fuel into each cylinder of diesel engine |
JP2010007616A (ja) * | 2008-06-30 | 2010-01-14 | Toyota Motor Corp | 内燃機関の制御装置 |
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