JP2000220002A - 吸湿性に優れた保温肌着 - Google Patents

吸湿性に優れた保温肌着

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JP2000220002A
JP2000220002A JP1855099A JP1855099A JP2000220002A JP 2000220002 A JP2000220002 A JP 2000220002A JP 1855099 A JP1855099 A JP 1855099A JP 1855099 A JP1855099 A JP 1855099A JP 2000220002 A JP2000220002 A JP 2000220002A
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yarn
underwear
weight
denier
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Saori Inogakura
佐織 猪ケ倉
Kenji Yamada
賢二 山田
Ujiteru Niwa
氏輝 丹羽
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】吸湿性を有し、かつ優れた保温性を有する肌着
を提供する。 【解決手段】構成糸として吸放湿パラメーターΔMRが
2.5%以上であるポリアミド系フィラメント糸を含
み、ふくろ編みの二重丸編地からなることを特徴とする
肌着。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、吸湿性を有し、か
つ優れた保温性を有する肌着に関する。さらに詳しく
は、軽くて肌触りがよく、伸縮性に富み、かつ汗をかい
てもべたつかず快適に着用できることが可能な保温肌着
に関する。
【0002】
【従来の技術】肌着など衣料用途に使用されているポリ
アミド繊維は、強度、耐薬品性、耐熱性、発色性、洗濯
耐久性、ソフトな肌触り感などに優れているため、衣料
用途の他、靴下用途および産業用途などを主体に幅広く
使用されている。しかしながら、その反面でポリアミド
繊維の吸湿性はポリエステル繊維よりは高いものの、綿
を代表とする天然繊維に比べきわめて低いため、肌着の
ように直接肌に触れ着用される用途には、肌からの発汗
によるムレ感やベトツキ感などを生じる欠点があった。
【0003】このようなことから、ポリアミド繊維は快
適性の点では、綿に代表される天然繊維やレーヨンに代
表されるセルロース系合成繊維よりも劣り、保温肌着用
途へ使用するに当たって強い改善要望が出されているの
が実状である。このため天然繊維やセルロース系合成繊
維を交編などにより混入させて編物を作製することが通
常良く行われている。
【0004】また、従来より保温肌着に関しては、寒冷
地などの作業のためなど、様々な研究が行われていた。
綿やウールを混紡した肌着は、作業をしていないときは
よいが、少し動いて暖かくなると発汗を招き、その後冷
えた汗で寒さを招くなど不快になりがちである。また、
重くてぼてぼてして動きにくい、またちくちくしたりざ
らざらして肌触りが不快であるなど改良すべき点が多
い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
した従来技術の問題点を克服し、高い吸湿性とソフトな
風合いを有し、かつ快適な着用感を有し、優れた保温性
を有する肌着を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の保温肌着は次の様な手段を採用するものである。
【0007】すなわち、構成糸として吸放湿パラメータ
ーΔMRが2.5%以上であるポリアミド系フィラメン
ト糸を含み、ふくろ編みの二重丸編地からなることを特
徴とする肌着である。
【0008】前記ポリアミド系フィラメント糸は、ピロ
リドン含有量0.1重量%以下のポリビニルピロリドン
を3〜15重量%含有するものであることが好ましい。
【0009】また、前記編地の裏側編地は嵩高加工糸で
編成され、表側編地は前記嵩高加工糸の総繊度より大き
い総繊度の繊維素材で編成されたものであることが好ま
しい。
【0010】また、前記裏側編地の目付は50〜80g
/m2 の範囲であり、表側編地の目付は75〜160g
/m2 の範囲であり、かつ表側編地の目付が裏側編地の
目付より大きいものであることが好ましい。
【0011】また、前記編物はさざ波状のしぼを有して
いるものであることが好ましい。
【0012】また、前記編物の吸放湿パラメーターΔM
Rは2.5%以上であることが好ましい。
【0013】また、前記ポリアミド系フィラメント糸
は、ピロリドン含有量0.1重量%以下のポリビニルピ
ロリドンを3〜15重量%含有するポリアミド系長繊維
であることが好ましい。
【0014】また、前記嵩高加工糸は、単繊維繊度が
0.5〜5デニール、総繊度が50〜150デニールの
マルチフィラメント仮撚加工糸であることが好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の編物および保温肌
着を詳細に説明する。
【0016】本発明における保温肌着は、ふくろ編みの
二重丸編地からなり、その編物の構成糸(編糸)に吸湿
性ポリアミド成分を含むものである。
【0017】本発明の保温肌着に用いるポリアミド系フ
ィラメント糸は、吸放湿パラメーターΔMRを2.5%
以上とし、かつ、この吸湿性ポリアミド系フィラメント
糸よりなる保温肌着用編物の吸放湿パラメーターΔMR
も2.5%以上有しているものである。着用時の快適
性、製糸性、および製編性の観点から、吸放湿パラメー
ターΔMRは3〜8%がより好ましく、さらに好ましく
は4〜8%である。吸放湿パラメーターΔMRが、2.
5%に満たないと、吸湿率が低いため、肌からの発汗に
よるムレやベトツキなどを防止することが難しくなる。
【0018】また、吸放湿パラメーターΔMRが8%以
上になると、吸湿した汗による生地のベトツキ感を感じ
ることになり好ましくない。
【0019】本発明において吸放湿パラメーターΔMR
とは、30℃×90%RHにおける吸湿率MR2と20
℃×65%RHにおける吸湿率MR1との差として表さ
れ、 ΔMR(%)=MR2−MR1 の式で表される値をいう。
【0020】すなわち、吸放湿パラメーターΔMRは、
衣服着用時の衣服内の湿気を外気へ放出することにより
快適性を得るためのドライビィングフォースであり、軽
〜中作業を行った際の30℃×90%RHに代表される
衣服内湿度と、20℃×65%RHに代表される外気温
室度との吸湿率差を表す。本発明では、この吸放湿パラ
メーターΔMRを吸湿性評価の尺度として用い、その数
値が大きければ大きいほど吸放湿力が高く、着用時の快
適性が良好であることを表す。
【0021】この保温肌着の吸放湿性は、一般衣料とし
ての肌着はもちろんのこと、ヘルパーや看護婦などの介
護者肌着、高齢者などの被介護者や患者用の肌着に好ま
しく、さらに軽スポーツ用肌着にも好適である。
【0022】本発明の二重丸編地において裏側編地とは
着用時に肌側になる編地であり、表側編地とは着用時に
外側になる編地のことをいう。裏側編地は嵩高加工糸を
用いて編成され、外側編地は繊維素材を用いて編成され
ることが好ましく、また前記のポリアミド系フィラメン
ト糸は、この二重丸編地において少なくとも表側、裏側
のどちらかに用いることが好ましく、両側の編地に用い
ることはさらに好ましい。
【0023】表側編地と裏側編地の各々が天竺編をベー
スとして形成され、かつ、表側編地を編成している糸
を、数ウェール以上および数コース以上ごとに裏側編地
に編み込んで連結し、編成したものであることが好まし
い。双方の編地の糸を相互に組み込んで編成してもかま
わないが、表側編地の糸を裏側編地に編み込む際に、表
側編地の糸ができるだけ裏側に露出しないよう糸の張力
のコントロールを行うことが好ましい。べとつき感を防
止でき、表側編地のさざ波状のしぼ形状が安定して形成
される。このさざ波状のしぼとは、表側編地が裏側編地
に対してタルミを生じて表側編地のみに凹凸ができ、凸
先端部分は丸みを持っており、凹凸の大きさと間隔、方
向性に規則性は持たないが、外観上あたかもさざ波のよ
うなしぼ形状が形成されているものをいう。
【0024】表側編地の糸を裏側編地に編み込む間隔
は、糸の繊度や編み機のゲージなどによるが、二重編地
の耐久性やしぼの形成しやすさなどを考慮して、通常、
4〜15ウェールおよび5〜12コースごとが適当であ
る。また、連結編目は1〜3編目が適当である。丸編機
は、一般に肌着の編成に用いられる両面丸編機で足り、
特に限定されない。
【0025】両面丸編機から外された編み上がりの生地
は、前記嵩高加工糸の捲縮力により、裏側編地が表側編
地に比して縮んでいる。嵩高加工糸の捲縮力は染色加工
の熱によりさらに高まるので、仕上げ加工後の裏側編地
は相対的にさらに縮み、表側編地はたるみが生じてさざ
波状に隆起し、しぼが形成される。裏側編地は、表側編
地のようなさざ波状の凸凹のない、平面状編地となって
いる。本発明の肌着は、隆起した表側編地と平面状の裏
側編地との間に大きな空気層が形成されるので、軽くて
暖かく適度な伸縮性を有している。表側編地を編成する
任意の繊維素材は前記嵩高加工糸の総繊度よりも大きい
総繊度をもたせて裏側編地の縮みしろを確保し、しぼが
十分に形成できるようにする。この表側編地を編成する
繊維素材は特に限定されるものではなく、前記ポリアミ
ドを含むものであってもよく、また他の繊維素材何でも
良い。
【0026】裏側編地の目付は50〜80g/m2 の範
囲に、表側編地の目付は75〜160g/m2 の範囲に
調節し、かつ、表側編地の目付を裏側編地の目付より大
きく調整するとよい。肌着に保温性と軽量感とをもた
せ、肌側編地の縮みしろを確保することができる。
【0027】しぼが十分に形成されることで裏側編地と
表側編地の間の空隙が増え、編地の含気率が向上する。
これにより肌着として着用した時に保温性が向上する。
これは表面凹凸のない肌着に比べ、より高い保温性を有
することとなる。
【0028】また、裏側編地を構成する糸は嵩高加工糸
であり、その嵩高加工方法としては、一般的な旋回仮撚
法あるいは非旋回法である押し込み法、擦過法、賦型法
などを用いればよく、特に限定されるものではない。こ
の嵩高加工糸の構成素材は、特に限定はなく嵩高加工糸
ならば良い。
【0029】前記裏側編地構成糸は、単一でもよいし、
他素材との混繊や編み込みなどにより混合して用いても
よい。また、ポリウレタン弾性糸を混合して伸縮性を高
めるなど、目的に応じて他の合成繊維を混合して用いる
こともできる。フィラメントは、単繊維繊度を0.5〜
5デニール、総繊度を50〜150デニールの範囲に調
整しておくと、肌着に適したソフトな肌触りを達成でき
る。
【0030】本発明の保温肌着は、通常肌着の編成に用
いられる両面丸編機を用いて編成できる。編組織はふく
ろ編組織ならば特に限定されない。また、裏側編地と表
側編地を同じ編組織で編成しても、また異なる編組織を
組み合わせて編成してもよい。
【0031】本発明の保温肌着用編物の染色加工は、リ
ラックス精錬−染色−仕上げセットなど、通常の肌着に
用いられる工程で何等問題なく、他に、機能性付与加工
や生機セットを行ったりしてもよい。
【0032】機能性付与加工としては、帯電防止、消
臭、撥水、防汚、吸汗加工、および、防カビ加工など、
編物の風合いをソフトに保ち本発明の目的を損なわない
範囲であれば、何等限定されるものではない。また、吸
湿加工の機能性付与を行うことは、編物の吸湿率がさら
に上がり、着用時の快適性が向上し、より好ましい。
【0033】本発明の保温肌着において、ポリアミド系
フィラメントは吸放湿パラメーターΔMRが2.5%以
上である吸湿率を有し、吸湿性ポリアミド成分を含有す
るフィラメントであれば、特に限定はない。しかし、製
糸性、製編性、染色および糸性能の耐久性などを総合的
に考慮すると、次のような構成からなる繊維を用いるこ
とが好ましい。
【0034】すなわち、吸湿性ポリアミド繊維が、ピロ
リドン含有量が0.1重量%以下のポリビニルピロリド
ンを3〜15重量%含有していることが必要である。こ
の特定のポリビニルピロリドン(以下、PVPという)
は、その中に含まれるピロリドンの量が0.1重量%以
下と極めて少ないことを特徴とするものである。このP
VPは吸湿成分となるものであり、保温用肌着として着
用した時、ムレ感やベトツキ感を抑制するために、吸湿
性ポリアミドに対し3重量%以上、15重量%以下含有
させることが好ましいものであり、特に4〜8重量%が
好ましい。PVPの含有量が3重量%未満と少な過ぎる
と吸湿性が不足し目的とする保温肌着が得られにくくな
る。また、15重量%越える程に多過ぎるとベトツキ感
が強くなり、着用時の快適性にも劣ることになる。か
つ、安定して製糸することが難しくなる。
【0035】また、PVP中のピロリドンの含有量は
0.1重量%以下とすることが好ましいものであり、よ
り好ましくは0.05重量%以下であり、さらに好まし
くは0.03重量%以下である。このピロリドンの含有
量が多過ぎる場合は、製編後の生機の状態における色調
が黄色味を帯びる。このため、染色した後の色調にくす
み感が出てしまい、所望とする色調や高級感が得られに
くくなる。
【0036】本発明で用いるピロリドン含有量0.1重
量%以下のPVPは、イソプロピルアルコールを重合時
溶媒として用いる合成法によって得ることができる。ま
た、その際、重合開始剤として過酸化水素系の触媒を含
まないことが黄色味の原因となる副生成物のピロリドン
の発生をさらに抑制させるために好ましい。
【0037】本発明で用いるPVPは極めて水溶性が高
く、ポリマ中に含有させた後でも、ポリマ表面へブリー
ドアウトし易い性質を持っている。また、副生成物のピ
ロリドンも極めて水溶性が高く、同様にポリマ表面へブ
リードアウトし易い。
【0038】従って、PVP含有による高吸湿性ポリア
ミド繊維では、その中に含有するPVPやピロリドンの
溶出を押さえることが、吸湿特性の保持、良好な風合い
の保持のために必要である。例えば、溶出率が5%以上
になると、PVPが繊維表面に析出し、保温肌着として
着用した時、ざらつき感を生じ好ましくない。
【0039】溶出率を低水準とするためには、PVPと
ナイロンポリマとの分子鎖の絡み合いを強くする手段を
とることが好ましい。例えば、PVPをエクストルーダ
ーによりポリアミド中に錬り混みマスタポリマとする方
法が、ナイロン分子鎖とPVP分子鎖の絡み合いを強く
することができ好ましいものである。
【0040】このようにして得られたPVP含有マスタ
ポリマチップは、実質的にPVP無添加チップとチップ
ブレンドされて濃度を調整するチップブレンド法によっ
て所定の濃度とされた後に、溶融紡糸に供給される。
【0041】所定濃度のPVPを含有するポリアミドは
通常の方法で溶融紡糸法により製糸される。その製造方
法は、溶融紡糸、冷却、給油の後に、紡糸速度1000
m/分以上で引き取り、一旦巻き取ることなく延伸して
巻き取る直接紡糸延伸方法によってもよいし、または、
3000m/分以上の高速で紡糸引き取りし、延伸する
ことなく巻き取る高速紡糸法によってもよい。
【0042】吸湿性ポリアミド繊維は、ナイロン6、ナ
イロン66、ナイロン610、ナイロン46や、これら
ポリアミドのポリマーなどからなるポリアミド繊維であ
ればよく、特に限定されるものではない。また、それら
の断面形状は、丸断面、三葉断面、四葉断面あるいは中
空断面などいずれでもよく、特に限定されるものではな
い。
【0043】また、本発明の目的を損なわない範囲で、
酸化チタン、カーボンブラックなどの顔料、各種の抗酸
化剤、着色紡糸剤、耐光剤、帯電防止剤などが添加され
ていてもよい。
【0044】
【実施例】以下に説明する本発明の実施例において、特
性などの評価は、次の方法で求めたものである。
【0045】実施例および比較例において、目付は単位
面積当たりの重量(g/m2 )により測定した。 [吸放湿パラメーターΔMR]原糸または編物1〜3g
を用い、乾燥時の重量と、それぞれ20℃×65%RH
および30℃×90%RHの雰囲気下に市販の恒温恒湿
器中に24時間放置後の重量との重量変化から、次式の
吸湿率を計算して求めた。
【0046】吸湿率(%)=[(吸湿後の重量−乾燥時
の重量)/絶乾時の重量]×100 上記20℃×65%RHの条件下での吸湿率MR1およ
び30℃×90%RHの条件下での吸湿率MR2から、
その両吸湿率差ΔMR(%)=MR2−MR1を吸湿パ
ラメーターとする。 [着用時の快適性]それぞれの編物で肌着を作製し、成
人に着用させ、環境温室度10℃×65%RHに設定し
た人工気象室内でトレッドミルを用い、時速6Km/h
で20分間歩行した。その運動後の着用快適感を評価し
た。
【0047】快適性評価基準は、 ○:良い ×:良くない で表示した。
【0048】保温性の評価は、 ○:暖かい ×:寒い で表示した。
【0049】風合いの評価基準は、 ○:良い ×:良くない で表示した。
【0050】総合評価の基準は、 ○:肌着として優れている ×:肌着として優れていな
い で表示した。 [実施例1]PVPとして、イソプロピルアルコールを
溶媒として通常の方法で合成されたピロリドン含有量
0.02重量%のPVPを得た。このPVPをエクスト
ルダーを用いて、ナイロン6に錬り込み、PVP濃度3
0重量%のマスタポリマチップとした。これを、通常の
ナイロン6チップと上記マスタポリマチップとを所定の
割合でブレンドし、ブレンドチップにおけるナイロン6
に対するPVPの含有量を3重量%とした。
【0051】このブレンドチップを通常のナイロン溶融
紡糸法により、PVP3重量%、ピロリドン0.02重
量%を含有する総繊度100デニールで、48フィラメ
ントのナイロン6フィラメント糸および50デニール2
4フィラメントのナイロン6フィラメント糸を得た。
【0052】これら原糸の吸放湿パラメーターΔMRは
3.0%であった。
【0053】これらの糸で100デニール48フィラメ
ントの原糸を表側編地に、50デニール24フィラメン
トの原糸で仮撚加工をしたものを裏側編地に、19ゲー
ジ、17インチの丸編機を用いてふくろ編みの二重編地
をつくった。編み上がりの生地を通常の肌着に用いられ
る方法によりリラックス、精錬、白色に染色し、仕上げ
セットを施した。得られた編地を用い、肌着を作製し、
着用試験を行った。この編地の表側および裏側の目付、
編地のΔMR、着用評価結果を表1に示す。
【0054】得られた肌着は暖かく、動きやすく、風合
いもなめらかで運動後も快適であり、総合的に快適な肌
着であった。 [実施例2]実施例1と同一溶融紡糸法により、PVP
4重量%で、ピロリドン0.04重量%を含有する、吸
放湿パラメーターΔMRが4.2%の100デニール4
8フィラメントのナイロン6フィラメントおよび50デ
ニール24フィラメントのナイロン6フィラメント糸を
得た。
【0055】これらの糸で100デニール48フィラメ
ントの原糸を表側編地に、50デニール24フィラメン
トの原糸で仮撚加工をしたものを裏側編地に配し、その
ほかは実施例1と同様にして編地を編成し、仕上げ加工
し、肌着を作製し、着用試験を行った。この編地の表側
裏側側の目付および、編地のΔMR、着用評価結果を表
1に示す。
【0056】得られた肌着は暖かく、動きやすく、肌触
りもなめらかで運動後も快適であり、総合的に快適な肌
着であった。 [実施例3]実施例1と同一溶融紡糸法により、PVP
7重量%で、ピロリドン0.08重量%を含有する、吸
放湿パラメーターΔMRが6.1%の吸湿性ポリアミド
系フィラメント糸で100デニール48フィラメントの
ナイロン6フィラメント糸および50デニール24フィ
ラメントのナイロン6フィラメント糸を得た。
【0057】これらの糸で100デニール48フィラメ
ントの原糸を表側編地に、50デニール24フィラメン
トの原糸で仮撚加工をしたものを裏側編地に配し、その
ほかは実施例1と同様にして編地を編成し、仕上げ加工
し、肌着を作製し、着用試験を行った。この編地の表側
裏側側の目付および、編地のΔMR、着用評価結果を表
1に示す。
【0058】得られた肌着は暖かく、動きやすく、肌触
りもなめらかで運動後も快適であり、総合的に快適な肌
着であった。 [実施例4]実施例1と同一溶融紡糸法により、PVP
4重量%で、ピロリドン0.04重量%を含有する、吸
放湿パラメーターΔMRが4.2%の吸湿性ポリアミド
系フィラメント糸で100デニール48フィラメントの
ナイロン6フィラメント糸を得た。
【0059】表側編地にこの得られた100デニール4
8フィラメントのナイロン6フィラメント糸を、裏側肌
着にPVPおよびピロリドンを含まない通常の50デニ
ール24フィラメントで仮撚加工をしたものを配した他
は実施例1と同様にして編地を編成し、仕上げ加工し、
肌着を作製し、着用試験を行った。この編地の表側裏側
側の目付および、編地のΔMR、着用評価結果を表1に
示す。
【0060】得られた肌着は暖かく、動きやすく、肌触
りもなめらかで運動後もさらりとして快適であり、総合
的に快適な肌着であった。 [実施例5]実施例1と同一溶融紡糸法により、PVP
4重量%で、ピロリドン0.04重量%を含有する、吸
放湿パラメーターΔMRが4.2%の100デニール7
2ィラメントのナイロン6フィラメント糸を得た。
【0061】表側編地に30番手の綿糸(177デニー
ル相当)を用い、裏側編地にこの得られた100デニー
ル72フィラメントのナイロン6フィラメント原糸を仮
撚加工を行ったものを配し、そのほかは実施例1と同様
にして編地を編成し、仕上げ加工し、肌着を作製し、着
用試験を行った。この編地の表側裏側側の目付および、
編地のΔMR、着用評価結果を表1に示す。
【0062】得られた肌着は暖かく、動きやすく、肌触
りもなめらかで運動後も快適であり、総合的に快適な肌
着であった。 [比較例1]表側編地にPVPおよびピロリドンを含ま
ない100デニール48フィラメントの通常のナイロン
6フィラメント糸を用い、裏側編地に同じくPVPおよ
びピロリドンを含まない50デニール24フィラメント
の通常のナイロン6フィラメント仮撚加工糸を配したほ
かは実施例1と同様にして編地を編成し、仕上げ加工
し、肌着を作製し、着用試験を行った。この編地の表側
裏側の目付および、編地のΔMR、着用評価結果を表1
に示す。
【0063】得られた肌着は汗をほとんど吸収せず、保
温性には乏しく、運動後に汗でべたつく、着心地の悪い
肌着であった。 [比較例2]表側編地にPVPおよびピロリドンを含ま
ない100デニール48フィラメントの通常のナイロン
6フィラメント糸を用い、裏側編地に同じくPVPおよ
びピロリドンを含まない50デニール24フィラメント
の通常のナイロン6フィラメント糸を配したほかは実施
例1と同様にして編地を編成し、仕上げ加工し、肌着を
作製し、着用試験を行った。この編地の表側裏側側の目
付および、編地のΔMR、着用評価結果を表1に示す。
【0064】得られた肌着は、表側編地にしぼがあまり
形成されず、保温性に乏しく、風合いも良くなく、動き
にくく着用快適性に優れているとはいえない肌着であっ
た。
【0065】
【表1】
【0066】
【発明の効果】本発明によれば、保温肌着等に用いた際
に、ポリアミド繊維の欠点である低い吸湿性から発生す
るムレ感やベトツキ感を軽減させ、保温性および着用快
適性を兼備した保温性肌着が得られるものである。ま
た、ポリアミド繊維が本来保有する機械強度、発色性、
ソフトな風合いなどを具備したものが提供できる。
【0067】また、本発明により得られた肌着は、吸湿
性や保温性に優れているので、一般用はもちろんのこ
と、介護者肌着、被介護者や患者用の肌着、軽スポーツ
用肌着などに使用するのにも効果がある。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】構成糸として吸放湿パラメーターΔMRが
    2.5%以上であるポリアミド系フィラメント糸を含
    み、ふくろ編みの二重丸編地からなることを特徴とする
    肌着。
  2. 【請求項2】裏側編地は嵩高加工糸で編成され、表側編
    地は前記嵩高加工糸の総繊度より大きい総繊度の繊維素
    材で編成されることを特徴とする請求項1記載の肌着。
  3. 【請求項3】裏側編地の目付が50〜80g/m2 の範
    囲であり、表側編地の目付が75〜160g/m2 の範
    囲であり、かつ表側編地の目付が裏側編地の目付より大
    きいことを特徴とする請求項1または2に記載の肌着。
  4. 【請求項4】前記編物がさざ波状のしぼを有しているこ
    とを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の肌着。
  5. 【請求項5】前記編物の吸放湿パラメーターΔMRが
    2.5%以上であることを特徴とする請求項1〜4のい
    ずれかに記載の肌着。
  6. 【請求項6】前記ポリアミド系フィラメント糸が、ピロ
    リドン含有量0.1重量%以下のポリビニルピロリドン
    を3〜15重量%含有するポリアミド系長繊維であるこ
    とを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の肌着。
  7. 【請求項7】前記嵩高加工糸が、単繊維繊度が0.5〜
    5デニール、総繊度が50〜150デニールのマルチフ
    ィラメント仮撚加工糸であることを特徴とする請求項2
    〜6のいずれかに記載の肌着。
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