JP2000219876A - 不凍液組成物 - Google Patents

不凍液組成物

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JP2000219876A
JP2000219876A JP11021457A JP2145799A JP2000219876A JP 2000219876 A JP2000219876 A JP 2000219876A JP 11021457 A JP11021457 A JP 11021457A JP 2145799 A JP2145799 A JP 2145799A JP 2000219876 A JP2000219876 A JP 2000219876A
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antifreeze
metal salt
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Hisanori Watanabe
久記 渡辺
Shinichi Ogura
新一 小倉
Yoshihisa Kurokawa
佳久 黒川
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Nippon Chemical Industrial Co Ltd
Japan Chemical Industries Co Ltd
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Nippon Chemical Industrial Co Ltd
Japan Chemical Industries Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】内燃機関の冷却系に使用されている金属の腐食
を抑制し、長期間にわたって不凍液組成物全体のpH低
下を防止する不凍液組成物を提供する。 【構成】本発明の不凍液組成物は、腐食抑制剤を含むグ
リコール類を主成分とし、C7−9脂肪族モノカルボン
酸もしくはそのアルカリ金属塩、またはC9ー1 脂肪
族ジカルボン酸もしくはそのアルカリ金属塩を1〜7重
量%、およびベンジルイミダゾールおよびそのアルキル
誘導体を0.01〜2重量%を含み、アミン塩、ホウ酸
塩、亜硝酸塩、およびケイ酸塩を含まないことを特徴と
する。C −9脂肪族モノカルボン酸もしくはそのアル
カリ金属塩、またはC9ー12脂肪族ジカルボン酸もし
くはそのアルカリ金属塩が含まれることにより、金属の
腐食が抑制され、ベンジルイミダゾールおよびそのアル
キル誘導体が含まれることにより、長期間にわたって不
凍液組成物全体のpH低下が防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等の内燃機
関の冷却液に使用される不凍液組成物に関し、特に、内
燃機関の冷却系に使用されている金属の腐食抑制と、p
H低下防止とに対して優れた効果を有する不凍液組成物
に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】自動
車エンジンのような内燃機関の冷却系には、アルミニウ
ム合金、鋳鉄、鋼、黄銅、はんだ、または銅などのさま
ざまな金属が使用され、その系内には冷却媒体である冷
却水が流れる。
【0003】この冷却水には、冬季の凍結を抑制するた
め、エチレングリコール等の凝固点降下作用のあるアル
コール類やグリコール類を含む不凍液が含まれる。しか
し、アルコール類やグリコール類は、金属を腐食させる
作用を有しており、エチレングリコール類のみを使用し
たのでは、冷却系の金属が腐食されてしまう。冷却系の
金属の腐食は、エンジンの過熱を引き起こし、故障の原
因となるおそれがある。
【0004】このため、一般に不凍液には、アルコール
類やグリコール類の他に、金属を腐食から保護するため
の腐食抑制剤が含まれる。腐食抑制剤として、リン酸
塩、トリエタノールアミン塩、ホウ酸塩、安息香酸塩等
が適宜組み合わされて使用されており、さまざまな組成
物が報告されている。
【0005】しかし、これらの腐食抑制剤には、いくつ
かの問題がある。
【0006】アミン塩は、亜硝酸塩と共存した場合、発
ガン性を有するニトロソアミンを生成する。
【0007】また、ホウ酸塩は、アルミニウム合金を腐
食し(特公昭49−5509号を参照)、アルミニウム
合金が多用されてきている最近の内燃機関に対して好ま
しくない。
【0008】ケイ酸塩は、不凍液中での安定性に劣り、
加熱されたり、pHが変化した場合、あるいは他の塩類
が共存する場合に、容易にゲル化し、腐食抑制能力が低
下する。
【0009】さらに、長期間の使用の間にグリコール類
が酸化され、そのことにより不凍液組成物全体のpHの
値が低下し、腐食抑制剤の金属腐食抑制能力が低下して
しまうという問題もある。
【0010】上記の不凍液組成物のpH低下の問題を解
決するため、特開平7−278855号は、イミダゾー
ルをpH緩衝剤として使用する不凍液組成物を開示して
いる。この不凍液組成物は、イミダゾールと、C5ー16
脂肪モノカルボン酸またはその塩と、ヒドロカルビルト
リアゾールとを含み、中性pH付近の優れたpH制御お
よび緩衝能力を有する。
【0011】また、特開平7−278855号の他に、
イミダゾールを含む組成物として、特開平10−679
82号に開示された冷却液組成物がある。特開平10−
67982号には、少なくとも2つのカルボン酸または
その塩および炭化水素トリアゾールおよび/または炭化
水素チアゾールを含み、付加的に、少なくとも1つの四
級化されたイミダゾールを含む冷却液組成物が示されて
いる。
【0012】しかし、特開平7−278855号に開示
された不凍液組成物は、アルミニウム鋳物や銅を腐食す
るため、実用上好ましくないということが確認された。
【0013】また、特開平7−278855号および特
開平10−67982号には、どちらにもアミン塩を含
む実施例が開示されているが、先述のように、アミン塩
は亜硝酸塩と共存した場合に、発ガン性を有するニトロ
ソアミンを生成するため、使用が望ましくない。
【0014】このような事情に鑑み、本発明の目的は、
金属の腐食を抑制することができ、長期間にわたって不
凍液全体のpHの低下を防止し、さらに、アミン塩、ホ
ウ酸塩、亜硝酸塩またはケイ酸塩を含まない不凍液組成
物を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の不凍液組成物
は、腐食抑制剤を含むグリコール類を主成分とし、C
−9脂肪族モノカルボン酸もしくはそのアルカリ金属塩
またはC9ー12脂肪族ジカルボン酸もしくはそのアル
カリ金属塩、およびベンジルイミダゾールおよびそのア
ルキル誘導体を含み、アミン塩、ホウ酸塩、亜硝酸塩、
およびケイ酸塩を含まないことを特徴とする。
【0016】C7−9脂肪族モノカルボン酸もしくはそ
のアルカリ金属塩またはC9ー12脂肪族ジカルボン酸
もしくはそのアルカリ金属塩を含むことにより、本発明
の不凍液組成物は、様々な金属の腐食を抑制することが
できる。
【0017】また、ベンジルイミダゾールおよびそのア
ルキル誘導体がpH緩衝剤として作用するため、不凍液
組成物全体のpH低下によって腐食抑制剤の金属腐食抑
制能力が低下することがない。イミダゾールのみ、また
はアリール置換イミダゾール若しくはアルキル置換イミ
ダゾールは、先述の特開平7−278855号に開示さ
れているが、本発明のようなアラルキル置換イミダゾー
ルを開示したものはない。
【0018】本発明は、C7−9脂肪族モノカルボン酸
もしくはそのアルカリ金属塩またはC9ー12脂肪族ジ
カルボン酸もしくはそのアルカリ金属塩とベンジルイミ
ダゾールおよびそのアルキル誘導体とを組み合わせて不
凍液に含めることにより、金属の腐食を抑制し、また、
長期間にわたって不凍液組成物全体のpH低下を防止す
ることができる不凍液組成物を提供する。
【0019】さらに、本発明の不凍液組成物は、アミン
塩、ホウ酸塩、亜硝酸塩、およびケイ酸塩を含まないた
め、発ガン性物質が生成されたり、あるいはアルミニウ
ム合金が腐食されたりすることがない。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明は、上記のように、腐食抑
制剤を含むグリコール類を主成分とする不凍液組成物で
あって、C7−9脂肪族モノカルボン酸もしくはそのア
ルカリ金属塩、またはC9ー12脂肪族ジカルボン酸も
しくはそのアルカリ金属塩を1〜7重量%、およびベン
ジルイミダゾールおよびそのアルキル誘導体を0.01
〜2重量%を含む。
【0021】腐食抑制剤は、硝酸塩およびトリアゾール
類のうち少なくとも1つを含むのが好適である。硝酸塩
もしくはトリアゾール類、またはこれらの混合物は、内
燃機関の冷却系に使用されている金属の腐食抑制能力を
さらに向上させる働きを有する。
【0022】グリコール類は、エチレングリコール、プ
ロピレングリコール、もしくはジエチレングリコールの
うちの1種、または2種以上から成ることが好適であ
る。
【0023】C7−9脂肪族モノカルボン酸は、エナン
ト酸、2−エチルヘキサン酸、カプリル酸、もしくはペ
ラルゴン酸、またはこれらのアルカリ金属塩である。
【0024】C9ー12脂肪族ジカルボン酸は、アゼラ
イン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、もしくはドデカ
ン二酸、またはそれらのアルカリ金属塩である。
【0025】ベンジルイミダゾールおよびそのアルキル
誘導体は、1−ベンジルイミダゾール、もしくは1−ベ
ンジル−2−メチルイミダゾール、またはこれらのアル
キル誘導体である。
【0026】後述の実施例により明らかになるが、本発
明において、ベンジルイミダゾールおよびそのアルキル
誘導体を使用することが重要である。特開平7−278
855号に開示されているように、イミダゾールのみ、
またはアリール置換イミダゾール若しくはアルキル置換
イミダゾールを使用したのでは、本発明のような金属の
腐食抑制能力とpH低下防止能力の両方を得ることはで
きないのである。
【0027】ここで、C7−9脂肪族モノカルボン酸も
しくはそのアルカリ金属塩、またはC9ー12脂肪族ジ
カルボン酸もしくはそのアルカリ金属塩を1〜7重量%
としているのは、1重量%未満では、金属の腐食抑制効
果がなく、また7重量%を超えても、それ以上は腐食抑
制効果が向上せず、経済的でないからである。
【0028】同様に、ベンジルイミダゾールおよびその
アルキル誘導体を0.01〜2重量%としているのは、
0.01重量%未満では、pH値の低下の防止効果がな
く、また2重量%を超えてもそれ以上はpH値の低下の
防止効果が向上しないからである。
【0029】本発明の不凍液組成物には、選択的に、着
色料、消泡剤、および苦味剤等を組み合わせて使用する
ことができる。
【0030】次に、本発明の構成要素の作用を説明す
る。
【0031】本発明の不凍液組成物の主成分であるグリ
コール類は、不凍液の凝固点を降下させる作用を有す
る。
【0032】C7−9脂肪族モノカルボン酸もしくはそ
のアルカリ金属塩、またはC9ー1 脂肪族ジカルボン
酸もしくはそのアルカリ金属塩は、内燃機関の冷却系に
使用されている鋳鉄、鋼、黄銅、はんだ、および銅など
の金属の腐食を抑制する。
【0033】ベンジルイミダゾールおよびそのアルキル
誘導体は、不凍液全体のpH値を緩衝する。このため、
不凍液組成物を長期間使用してグリコール類が酸化して
も、不凍液全体のpH値の低下が防止されるため、組成
物中に含まれる腐食抑制剤の能力が低下することがな
い。このため、本発明の不凍液組成物は、長期間にわた
って良好に金属の腐食を抑制する。
【0034】従って、C7−9脂肪族モノカルボン酸も
しくはそのアルカリ金属塩、またはC9ー12脂肪族ジ
カルボン酸もしくはそのアルカリ金属塩と、ベンジルイ
ミダゾールおよびそのアルキル誘導体とを組み合わせて
含むことにより、本発明の不凍液組成物は、従来の不凍
液組成物よりも良好に金属の腐食を抑制し、長期間にわ
たって不凍液全体のpH値の低下を防止することができ
るのである。
【0035】
【実施例】以下、実施例および比較例を具体的に説明す
る。なお、本実施例は本発明の代表的な例を示したもの
であり、これによって本発明が限定されるものではな
い。
【0036】本発明に従った不凍液組成物を実施例1〜
3とし、その構成を表1に示す。この実施例と比較する
ための組成物を比較例1〜4とし、同様にその構成を表
1に示す。
【0037】実施例1
【0038】表1に示すように、ペラルゴン酸(3重量
%)、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール(0.5
重量%)、ベンゾトリアゾール(0.2重量%)、およ
び硝酸ナトリウム(0.2重量%)を、エチレングリコ
ールに混合し、さらに不凍液組成物の30容量%水溶液
のpH値を8.0にするために必要な水酸化ナトリウム
(48重量%水溶液)を加えた。エチレングリコールは
全体量が100重量%となるのに必要な量を用いた。
【0039】実施例2
【0040】ペラルゴン酸の代わりに、セバシン酸(3
重量%)を用いたこと以外は、実施例1と同様である。
【0041】実施例3
【0042】ペラルゴン酸の代わりに、ドデカン二酸酸
(3重量%)を用いたこと以外は、実施例1と同様であ
る。
【0043】比較例1
【0044】1−ベンジル−2−メチルイミダゾールを
含まない以外は、実施例1と同様である。
【0045】比較例2
【0046】1−ベンジル−2−メチルイミダゾールを
含まない以外は、実施例2と同様である。
【0047】比較例3
【0048】1−ベンジル−2−メチルイミダゾールを
含まない以外は、実施例3と同様である。
【0049】比較例4
【0050】1−ベンジル−2−メチルイミダゾールの
代わりに、イミダゾール(0.5重量%)を用いたこと
以外は、実施例2と同様である。
【0051】
【表1】実施例と比較例の不凍液組成 ※水酸化ナトリウムは、不凍液組成物の30%水溶液のp
H値を8.0に調節するのに必要な量を用いた。
【0052】次に、これらの実施例および比較例につい
て行った試験について説明する。
【0053】pH低下防止能力の評価は、加速劣化試験
により行った。
【0054】この試験では、30容量%に希釈した希釈
溶液200mlを1lの耐圧オートクレーブにとり、1
00cm2の表面積を有する鋳鉄、200cm2の表面
積を有する黄銅および自動車用ウォータホースゴム10
gをこの希釈溶液に浸漬したのち、110℃で500時
間加熱して、加熱後のpH値を測定した。
【0055】この加速劣化試験の結果を、表2に示す。
【0056】
【表2】加速劣化試験結果
【0057】次に、金属の防食能力の評価を、JIS
K 2234不凍液に規定された金属腐食性試験により
行った。この試験に基づき、不凍液組成物を調合水(塩
素イオン、硫酸イオンおよび炭酸水素イオンをそれぞれ
100ppmを含む水)で30容量%に希釈し、この希釈
溶液750mlを1lのフラスコにとり、アルミニウム
鋳物、鋳鉄、鋼、黄銅、はんだ、および銅で構成された
金属試験片をこの希釈溶液に浸漬したのち、乾燥空気を
100ml/分の速度で吹き込みながら、88℃で33
6時間加熱した。そして、この加熱前後の金属試験片の
質量変化量を、金属の防食能力として評価した。
【0058】金属の防食能力が優れた不凍液組成物は、
質量変化量が小さく、防食能力が劣る不凍液組成物は、
腐食により金属が損なわれるので、質量変化量が大き
い。
【0059】このJIS K 2234(1994)不凍
液に規定された金属腐食性試験の結果を、表3に示す。
【0060】
【表3】JIS K 2234不凍液金属腐食性試験結果
【0061】表2の加速劣化試験の結果に示すように、
実施例1〜3は試験後のpHの値が7以上である。この
ことより、実施例1〜3は、pH低下防止能力に優れて
いることがわかる。
【0062】一方、比較例1〜3は、試験後のpHの値
が7よりも低くなっており、本発明の不凍液組成物より
も、pH低下防止能力が劣る。比較例のうち、比較例4
のみは、7以上の値を示しているが、後述のように、比
較例4は金属の腐食抑制能力が劣る。
【0063】次に、表3の金属腐食性試験の結果をみる
と、実施例1の金属の質量変化は、-0.07〜-0.01mg/cm
2、実施例2の金属の質量変化は、-0.06〜0.00mg/cm2、
実施例3の金属の質量変化は、-0.05〜-0.00mg/cm2であ
り、実施例1〜3のいずれも、JIS K 2234不凍
液の規格値を十分に満足する金属腐食抑制能力を有して
いることがわかる。
【0064】一方、比較例1の金属の質量変化は、-0.1
3〜-0.01mg/cm2であって、特にアルミニウム鋳物および
はんだに対しては、0.1mg/cm2を超える質量変化を与え
ている。
【0065】比較例2の金属の質量変化は、-0.13〜+0.
01mg/cm2であって、この比較例も比較例1同様に、アル
ミニウム鋳物およびはんだに対しては、0.1mg/cm2を超
える質量変化を与えている。
【0066】比較例3の金属の質量変化は、-0.11〜-0.
02mg/cm2であって、はんだおよび銅に対しては、0.1mg/
cm2を超える質量変化を与えている。また、アルミニウ
ム鋳物および黄銅に対しても、0.9mg/cm2の質量変化を
与えている。
【0067】以上のように、比較例1〜3は、いずれも
本発明の実施例よりも質量変化が大きいが、JIS K
2234不凍液の規格値は満たしている。しかし、比較
例4の金属の質量変化は、-0.42〜-0.02mg/cm2と、比較
例の中でも大きく、特に、アルミニウム鋳物、黄銅およ
び銅の3つの金属に対して-0.4を超える大きな質量変化
を与えており、金属の腐食抑制能力において非常に劣る
ことがわかる。
【0068】以上の試験結果より、不凍液組成物に、ベ
ンジルイミダゾールおよびそのアルキル誘導体が含まれ
ない場合は、pH低下防止能力が劣り(比較例1〜3参
照)、イミダゾールを含むが、ベンジルイミダゾールお
よびそのアルキル誘導体を含まない場合は、pH低下防
止能力はあっても、腐食抑制性能力が非常に劣ることが
わかった(比較例4)。
【0069】そして、C7−9脂肪族モノカルボン酸も
しくはそのアルカリ金属塩、またはC9ー12脂肪族ジ
カルボン酸もしくはそのアルカリ金属塩と、ベンジルイ
ミダゾールおよびそのアルキル誘導体とを組み合わせて
含む本発明の不凍液組成物は、腐食抑制性能力およびp
H低下防止能力のいずれにおいても優れているのであ
る。
【0070】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の不凍
液組成物は、内燃機関の冷却系に使用されている金属の
腐食を抑制し、長期間にわたり不凍液全体のpHの低下
を抑制する。
【0071】また、本発明の不凍液組成物は、アミン塩
および亜硝酸塩を含まないため、発ガン性のあるニトロ
ソアミンを生成することがない。
【0072】さらに、本発明の不凍液組成物は、ホウ酸
塩を含まないため、アルミニウムの腐食抑制性能力を阻
害することがない。
【0073】また、本発明の不凍液組成物は、ケイ酸塩
を含まないため、不凍液中での安定性に優れ、加熱され
たり、pHが変化した場合、あるいは他の塩類が共存す
る場合でも、ゲル化せずに、ゲル化による腐食抑制能力
の低下の問題がない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 黒川 佳久 静岡県清水市吉川813番地 日本ケミカル 工業株式会社内 Fターム(参考) 4K062 AA03 BA08 BB06 BB18 CA05 GA01 GA08

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】腐食抑制剤を含むグリコール類を主成分と
    する不凍液組成物であって、 1)C7−9脂肪族モノカルボン酸もしくはそのアルカ
    リ金属塩、またはC ー12脂肪族ジカルボン酸もしく
    はそのアルカリ金属塩を1〜7重量%、およびベンジル
    イミダゾールおよびそのアルキル誘導体を0.01〜2
    重量%、を含み、 2)アミン塩、亜硝酸塩、ホウ酸塩、およびケイ酸塩を
    含まない、ことを特徴とする不凍液組成物。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の不凍液組成物であって、 前記腐食抑制剤は、硝酸塩およびトリアゾール類のうち
    の少なくとも1つを含む、ところの不凍液組成物。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の不凍液組成物であって、 前記グリコール類は、エチレングリコール、プロピレン
    グリコール、もしくはジエチレングリコールのうちの1
    種、または2種以上から成る、ところの不凍液組成物。
  4. 【請求項4】請求項1に記載の不凍液組成物であって、 前記C7−9脂肪族モノカルボン酸は、エナント酸、2
    −エチルヘキサン酸、カプリル酸、もしくはペラルゴン
    酸、またはこれらのアルカリ金属塩である、ところの不
    凍液組成物。
  5. 【請求項5】請求項1に記載の不凍液組成物であって、 前記C9ー12脂肪族ジカルボン酸は、アゼライン酸、
    セバシン酸、ウンデカン二酸、もしくはドデカン二酸、
    またはこれらのアルカリ金属塩である、ところの不凍液
    組成物。
  6. 【請求項6】請求項1に記載の不凍液組成物であって、 前記ベンジルイミダゾールおよびそのアルキル誘導体
    は、1−ベンジルイミダゾール、もしくは1−ベンジル
    −2−メチルイミダゾール、またはこれらのアルキル誘
    導体である、ところの不凍液組成物。
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