JP2000219694A - 光学用高屈折率シリコーンオイルおよびその製造方法 - Google Patents

光学用高屈折率シリコーンオイルおよびその製造方法

Info

Publication number
JP2000219694A
JP2000219694A JP11020213A JP2021399A JP2000219694A JP 2000219694 A JP2000219694 A JP 2000219694A JP 11020213 A JP11020213 A JP 11020213A JP 2021399 A JP2021399 A JP 2021399A JP 2000219694 A JP2000219694 A JP 2000219694A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
silicone oil
formula
refractive index
group
cyclooligosiloxane
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11020213A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideki Kobayashi
秀樹 小林
Mari Tateishi
万里 立石
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DuPont Toray Specialty Materials KK
Original Assignee
Dow Corning Toray Silicone Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dow Corning Toray Silicone Co Ltd filed Critical Dow Corning Toray Silicone Co Ltd
Priority to JP11020213A priority Critical patent/JP2000219694A/ja
Priority to EP00302960A priority patent/EP1142926A1/en
Publication of JP2000219694A publication Critical patent/JP2000219694A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G77/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule
    • C08G77/04Polysiloxanes
    • C08G77/045Polysiloxanes containing less than 25 silicon atoms
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
    • C07F7/00Compounds containing elements of Groups 4 or 14 of the Periodic Table
    • C07F7/02Silicon compounds
    • C07F7/08Compounds having one or more C—Si linkages
    • C07F7/0834Compounds having one or more O-Si linkage
    • C07F7/0838Compounds with one or more Si-O-Si sequences

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Optical Couplings Of Light Guides (AREA)
  • Silicon Polymers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 揮発性が小さく、揮発による屈折率の変動が
極めて少ない光学用高屈折率シリコーンオイルおよびそ
の製造方法を提供する。 【解決手段】 式(A): 【化1】 (式中、Meはメチル基であり、R1は炭素原子数1〜
20のアルキル基,アルケニル基もしくはアリール基で
あり、R2はフェネチル基もしくは2−メチルフェネチ
ル基であり、Xは0〜3の整数であり、Nは4〜10の
整数である。)で表されるシクロオリゴシロキサンから
なり、25℃における屈折率が1.45〜1.50の範
囲にあることを特徴とする光学用高屈折率シリコーンオ
イルおよびその製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光学用高屈折率シリ
コーンオイルおよびその製造方法に関し、詳しくは、フ
ェネチル基または2−メチルフェネチル基を有するシク
ロオリゴシロキサンからなり、25℃における屈折率が
1.45〜1.50の範囲にある光学用高屈折率シリコ
ーンオイルおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】光学用シリコーンオイルは、光学用接着
剤や光学用グリースと同様に、光学機器内部のレンズ、
プリズム間の充填剤や、光ファイバー用コネクターの充
填剤として使用されている。しかしこの光学用シリコー
ンオイルを、レンズ間、プリズム間または光ファイバー
端面間に充填した場合には、シリコーンオイル中に残存
する気泡や、シリコーンオイルとレンズ、プリズムまた
は光ファイバー端面との接触面に生じた気泡が、透過光
または光信号を散乱してフレアまたは伝送損失等の原因
となることがあった。このため、光学用シリコーンオイ
ルとしては、粘度(25℃)が1〜70mm2/sの範
囲であり、かつ屈折率(25℃)が1.46〜1.51
の範囲である低粘度のフェニル系シリコーンオイルが利
用されていた。しかし、この種のフェニル系シリコーン
オイルは一般に分子量分布が広く、低分子量領域のフェ
ニル系シリコーンオイルが揮発して屈折率が経時的に変
動する等の問題点があった。一方、2−メチルフェネチ
ル基を有する光学用シリコーンオイルとして、従来、2
−メチルフェネチル基を両末端もしくは片末端に有する
ジシロキサンが提案されている(特開平6−92973
号公報参照)。このジシロキサンは分子量分布が狭いた
め、多少の揮発が生じても屈折率が変動しないという長
所を有するが、ジシロキサン自身の揮発性が大きいとい
う欠点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは上記問題
点を解消するために鋭意検討した結果、特定の構造のシ
クロオリゴシロキサンを用いれば上記問題点が解消され
ることを見出し、本発明に到達した。即ち、本発明の目
的は、揮発性が小さく、揮発による屈折率の変動が極め
て少ない光学用高屈折率シリコーンオイルおよびその製
造方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決する手段】本発明は、式(A):
【化4】 (式中、Meはメチル基であり、R1は炭素原子数1〜
20のアルキル基,アルケニル基もしくはアリール基で
あり、R2はフェネチル基もしくは2−メチルフェネチ
ル基であり、Xは0〜3の整数であり、Nは4〜10の
整数である。)で表されるシクロオリゴシロキサンから
なり、25℃における屈折率が1.45〜1.50の範
囲にあることを特徴とする光学用高屈折率シリコーンオ
イルおよびその製造方法に関する。
【0005】
【発明の実施の形態】これを説明するに、本発明の光学
用高屈折率シリコーンオイルは、式(A):
【化5】 で表されるシクロオリゴシロキサンからなり、25℃に
おける屈折率が1.45〜1.50の範囲にあることを
特徴とする。上式中、Meはメチル基であり、R 1は炭
素原子数1〜20のアルキル基,アルケニル基もしくは
アリール基であり、具体的には、メチル基,エチル基,
プロピル基,ヘキシル基,オクチル基,デシル基,ビニ
ル基,フェニル基が例示される。R2はフェネチル基も
しくは2−メチルフェネチル基である。Xは0〜3の整
数である。Nは4〜10の整数であるが、4〜8の整数
であることが好ましい。このシクロオリゴシロキサンは
ランダム共重合体でもブロック共重合体でもよい。この
ような本発明の光学用高屈折率シリコーンオイルの25
℃における粘度は、通常、5〜100mm2/sの範囲で
あり、5〜70mm2/sの範囲であることが好まし
い。また、本発明の光学用高屈折率シリコーンオイルと
しては、上式(A)で表される一種類のシクロオリゴシ
ロキサンを単独で使用してもよいが、構造の異なる数種
類のシクロオリゴシロキサンの混合物であることが好ま
しい。
【0006】このようなシクロオリゴシロキサンとして
は、次式で表されるシロキサンが例示される。ここで、
Meはメチル基を表し、Etはエチル基を表し、Phは
フェニル基を表している。
【化6】
【化7】
【化8】
【化9】
【化10】
【0007】このような本発明の光学用高屈折率シリコ
ーンオイルは、例えば、式(B):
【化11】 (式中、Me,R1およびNは前記と同じであり、Yは0
〜3の整数である。)で表されるケイ素原子結合水素原
子含有シクロオリゴシロキサンと、(C)スチレンもし
くはα−メチルスチレンとを、ヒドロシリル化反応用金
属触媒の存在下に反応せしめて、上式(A)で示される
シクロオリゴシロキサンを製造し[工程(I)]、次い
で、該工程(I)で得られたシクロオリゴシロキサンに
吸着剤を添加混合した後、該混合物から前記吸着剤を分
離する[工程(II)]方法により製造することができ
る。
【0008】本発明の製造方法の工程(I)で使用され
るヒドロシリル化反応用金属触媒としては、例えば、白
金系触媒,ロジウム系触媒,パラジウム系触媒が挙げら
れる。これらの中でも特に白金系触媒が好ましく、具体
的には、塩化白金酸,塩化白金酸のアルコール溶液,白
金とジビニルテトラメチルジシロキサンとの錯体,白金
とオレフィンとの錯体の他、白金担持のカーボン粉末,
白金担持のシリカ微粉末,白金担持のアルミナ微粉末等
の担持型白金系触媒が挙げられる。尚、担持型白金系触
媒中の白金の担持量は、通常、0.1〜10重量%の範
囲である。またこの担持型白金系触媒は、ヒドロシリル
化反応[工程(I)]後に濾過ないし遠心分離等の公知
の方法により分離するのが好ましい。ヒドロシリル化反
応用金属触媒の添加量は触媒量であり特に制限されない
が、通常、上式(B)で表されるケイ素原子結合水素原
子含有シクロオリゴシロキサン100万重量部に対して
金属量として1〜500重量部の範囲である。
【0009】上記工程(I)において、式(B)で表さ
れるケイ素原子結合水素原子含有シクロオリゴシロキサ
ンと、(C)スチレンもしくはα−メチルスチレンと、
ヒドロシリル化反応用金属触媒の投入順序は任意であ
り、例えば、式(B)のシクロオリゴシロキサンとヒド
ロシリル化反応用金属触媒を混合してこれらを攪拌しな
がら、この中に、(C)スチレンもしくはα−メチルス
チレンを滴下する方法が挙げられる。ヒドロシリル化反
応の温度は任意であり特に制限されないが、通常、室温
から各成分の沸点以下である。ヒドロシリル化反応後、
未反応物は加熱下でのストリッピングにより除去するこ
とができる。
【0010】工程(II)では、上記工程(I)で得られ
た式(A)で表されるシクロオリゴシロキサンに吸着剤
を添加混合した後、該混合物からこの吸着剤を分離す
る。これにより、工程(I)で使用したヒドロシリル化
反応用金属触媒の残存に起因する着色を防止することが
できる。特にヒドロシリル化反応[工程(I)]時に、
担持型白金系触媒以外の、例えば塩化白金酸,塩化白金
酸のアルコール溶液,白金とジビニルテトラメチルジシ
ロキサンとの錯体,白金とオレフィンとの錯体のような
白金系触媒を使用すると得られたシリコーンオイルが着
色しやすいので、このような場合には工程(II)を経る
ことにより無色透明な光学用高屈折率シリコーンオイル
を得ることができる。吸着剤としては、例えば、活性
炭,シリカ,シリカゲル,ガラスビーズおよびそれらの
シラン処理物,アミノシランもしくはメルカプトシラン
の加水分解縮合物が挙げられる。中でも、活性炭,シリ
カ,シリカゲル,ガラスビーズはその表面がシラン処理
されたものであることが好ましい。表面処理に使用され
るシランとしては、3−アミノプロピルトリエトキシシ
ラン,3−アミノプロピルトリメトキシシラン,3−ア
ミノプロピルメチルジエトキシシラン,3−アミノプロ
ピルメチルジメトキシシラン,γ−(2−アミノエチ
ル)アミノプロピルトリメトキシシラン,γ−(2−ア
ミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン,
γ−アニリノプロピルトリメトキシシラン等のアミノシ
ランカップリング剤;γ−メルカプトプロピルトリメト
キシシラン,γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシ
シラン等のメルカプトシランカップリング剤が例示され
る。また、アミノシランもしくはメルカプトシランの加
水分解縮合物としては上記したアミノシランやメルカプ
トシランの加水分解縮合物が挙げられる。このような吸
着剤の比表面積は10〜1000m2/gの範囲である
ことが好ましい。吸着剤の添加量は、工程(I)で使用
したヒドロシリル化反応用金属触媒が十分に除去できる
量であればよく特に制限されないが、通常、工程(I)
で得られた式(A)のシクロオリゴシロキサン100重
量部に対して1〜100重量部の範囲であることが好ま
しい。吸着剤はヒドロシリル化反応[工程(I)]後の
反応溶液に添加された後、数分間〜数日間、好ましくは
10分間〜8時間混合される。混合温度は室温で良い
が、室温から式(B)で表されるシクロオリゴシロキサ
ン,(C)スチレンもしくはα−メチルスチレンの沸点
以下の温度に加熱してもよい。このようにして混合した
後、吸着剤は、濾過ないし遠心分離等の公知の方法によ
り分離される。
【0011】本発明の光学用高屈折率シリコーンオイル
は上記シクロオリゴシロキサンからなるが、その他の成
分として、酸化防止剤や屈折率調整剤等の添加剤を配合
することができる。酸化防止剤として具体的には、4,
4’−チオビス−(6−t−ブチル−m−クレゾー
ル)、4,4’−ブチルデン−ビス−(6−t−ブチル
−m−クレゾール)、2,2’−メチレン−ビス−(4
−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メ
チレン−ビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノー
ル)、2,5−ジ−t−ブチルハイドロキノン、2,5
−ジ−t−アミノハイドロキノン、2,6−ジ−t−ブ
チル−p−クレゾールが例示される。屈折率調整剤とし
ては、揮発分の少ないジメチルポリシロキサンやメチル
フェニルポリシロキサンの他、有機系の屈折率調整剤が
挙げられる。
【0012】以上のような本発明の光学用高屈折率シリ
コーンオイルは4量体以上のシクロシロキサンからな
り、ジシロキサンやトリシロキサンのような低分子量の
化合物を含有しないため、揮発性が小さく、しかも屈折
率の経時変化がほとんどないという特徴を有する。また
この光学用高屈折率シリコーンオイルは、上式(A)で
表されるシクロオリゴシロキサン中のXの数やR1およ
びR2の種類を変えたり、構造の異なる2種類以上のシ
クロオリゴシロキサンを混合することによって、25℃
における屈折率を1.45〜1.50の範囲で任意に調
節することができる。さらに本発明の光学用高屈折率シ
リコーンオイルは、可視光領域(450〜750nm)
だけでなく、近赤外線領域(750nm〜900nm)
においても透明であるので光学用途に好適である。ま
た、本発明の製造方法を使用すれば、白金系触媒による淡
黄色等の着色がないという利点を有する。このような本
発明の光学用高屈折率シリコーンオイルは、高屈折率で
あり、かつ、低粘度であるので、ビデオプロジェクター
用のレンズ間の充填や光ファイバー用コネクターの充填
に使用でき、特に光ファイバー用切換器、光ファイバー
用スイッチまたは光ファイバー用可動式コネクターに好
適に使用される。
【0013】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明する。な
お、実施例中、屈折率、粘度および比重は25℃で測定
した値であり、光線透過率は空気をブランクとして測定
した値である。Meはメチル基を表し、Etはエチル基
を表し、Phはフェニル基を表している。
【0014】
【実施例1】式:
【化12】 で表されるケイ素原子結合水素原子含有シクロテトラシ
ロキサン59.2g(0.2モル)に白金坦持カーボン
粉末(白金含有量0.5重量%)0.7gを添加して1
50℃に加熱し、これらを攪拌しながら、α―メチルス
チレン50g(0.42モル)を滴下した。その後さら
に150℃で3時間加熱攪拌を続けた。次いで冷却して
ろ過を行い、減圧にして150℃まで加熱して揮発物を
除去して、反応生成物100gを得た。得られた反応生
成物をMNRおよびIRにより分析したところ、この反
応生成物は、式:
【化13】 で表されるシリコーンオイルであることが判明した。こ
のシリコーンオイルの屈折率は1.485であり、粘度
は27mm2/sであり、比重は1.08であり、外観
は無色透明であった。このシリコーンオイルを1mmの
石英セルに入れて光線透過率計[島津製作所;UV-265
FW]により光線透過率を測定したところ、350〜9
00nmの広い領域で光線透過率が極めて高いことが判
明した。また、このシリコーンオイル1.5gをアルミ
皿に取り、温度150℃のオーブン中に30分間放置し
たところ、屈折率は変動せず、光線透過率にもほとんど
変化は認められなかった。これらの結果から、得られた
シリコーンオイルは光学用途に好適であることが判明し
た。
【0015】
【実施例2】式:
【化14】 で表されるケイ素原子結合水素原子含有シクロテトラシ
ロキサン59.2g(0.2モル)に白金坦持カーボン
粉末(白金含有量0.5重量%)0.7gを添加して1
50℃に加熱し、これらを攪拌しながら、α―メチルス
チレン23.8g(0.2モル)を滴下し、次いで、1
−オクテン23.5g(0.21モル)を滴下した。そ
の後さらに150℃で3時間加熱攪拌を続けた。次いで
冷却してろ過を行い、その後、減圧にして150℃まで
加熱して揮発物を除去して、反応生成物100gを得
た。得られた反応生成物をMNRおよびIRにより分析
したところ、この反応生成物は、式:
【化15】 で表されるシクロテトラシロキサン87重量%と、式:
【化16】 で表されるシクロテトラシロキサン3重量%と、式:
【化17】 で表されるシクロテトラシロキサン10重量%からなる
シリコーンオイルであることが判明した。このシリコー
ンオイルの屈折率は1.461であり、粘度は18mm
2/sであり、比重は0.96であり、外観は無色透明
であった。このシリコーンオイルを1mmの石英セルに
入れて光線透過率計[島津製作所;UV-265FW]によ
り光線透過率を測定したところ、350〜900nmの
広い領域で光線透過率が極めて高いことが判明した。ま
た、このシリコーンオイル1.5gをアルミ皿に取り、
温度150℃のオーブン中に30分間放置したところ、
加熱減量は4.4%に過ぎなかった。さらに、残ったシ
リコーンオイルの屈折率を測定したところ、1.461
であり変化は認められなかった。また、光線透過率にも
ほとんど変化は認められなかった。これらの結果から、
得られたシリコーンオイルは光学用途に好適であること
が判明した。
【0016】
【実施例3】式:
【化18】 で表されるケイ素原子結合水素原子含有シクロテトラシ
ロキサン59.2g(0.2モル)に、塩化白金酸とジ
ビニルテトラメチルジシロキサンからなる錯体を固形分
当たり白金金属として30ppm(重量)となる量添加
して150℃に加熱し、これらを攪拌しながら、α―メ
チルスチレン50g(0.42モル)を滴下した。その
後さらに150℃で3時間加熱攪拌を続けた。攪拌終了
後、減圧にして揮発物を除去した。次いで冷却して、こ
れに、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメ
トキシシランで表面処理された比表面積490m2/g
のシリカゲル[γ−(2−アミノエチル)アミノプロピ
ルトリメトキシシランとシリカゲルの重量比は1:5で
あった。]10gを吸着剤として添加し、60℃で1時
間混合した。冷却後、濾過して吸着剤を分離し、反応生
成物100gを得た。得られた反応生成物をMNRおよ
びIRにより分析したところ、この反応生成物は、式:
【化19】 で表されるシリコーンオイルであることが判明した。こ
のシリコーンオイルの屈折率は1.485であり、粘度
は27mm2/sであり、比重は1.08であり、外観
は無色透明であった。またこのシリコーンオイル1.5
gをアルミ皿に取り、温度150℃のオーブン中に30
分間放置したが、屈折率の変化は認められなかった。こ
れらの結果から、得られたシリコーンオイルは光学用途
に好適であることが判明した。
【0017】
【比較例1】実施例3において、吸着剤であるγ−(2
−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシランで
表面処理された比表面積490m2/gのシリカゲルを
用いなかった以外は実施例3と同様にして、式:
【化20】 で表されるシリコーンオイルを得た。得られたシリコー
ンオイルは淡黄色に着色しており、光学用途には不適切
であった。
【0018】
【比較例2】式:HMe2SiOSiMe3で表されるケ
イ素原子結合水素原子含有ペンタメチルジシロキサン2
8.1g(0.19モル)とα―メチルスチレン24.
8g(0.21モル)を混合し、次いでこれに白金坦持
カーボン粉末(白金含有量1重量%)0.7gを添加し
て、150℃に加熱して攪拌した。その後さらに150
℃で3時間加熱攪拌を続けた。次いで冷却してろ過し、
減圧にして150℃まで加熱して揮発物を除去して、透
明な反応生成物45gを得た。得られた反応生成物をM
NRおよびIRにより分析したところ、この反応生成物
は、式:PhCMeHCH2−Me2SiOSiMe3
表されるシリコーンオイルであることが判明した。この
ようにして得られたシリコーンオイルの屈折率は1.4
6であり、粘度は2mm2/sであった。またこのシリ
コーンオイル1.5gをアルミ皿に取り、これを温度1
50℃のオーブンに30分間放置したところ、加熱減量
は100%であり、シリコーンオイルは全量揮発してい
た。
【0019】
【比較例3】式:HMe2SiO(Me2SiO)20Si
Me2Hで表されるケイ素原子結合水素原子含有ポリジ
メチルシロキサン32.2g(0.02モル)とα―メ
チルスチレン11.8g(0.1モル)とを混合し、次
いで白金坦持カーボン粉末(白金含有量1重量%)0.
7gを添加して150℃に加熱して攪拌した。その後さ
らに150℃で3時間加熱攪拌を続けた。次いで冷却し
てろ過し、減圧にして150℃まで加熱して揮発物を除
去して、透明な反応生成物35gを得た。得られた反応
生成物をMNRおよびIRにより分析したところ、この
反応生成物は、式:
【化21】 で表されるシリコーンオイルであることが判明した。こ
のようにして得られたシリコーンオイルの屈折率は、
1.42であった。
【0020】
【発明の効果】本発明の光学用高屈折率シリコーンオイ
ルは、2−メチルフェネチル基またはフェネチル基を有
するシクロオリゴシロキサンからなるので、揮発性が小
さい上に揮発による屈折率の変動が極めて少なく、さら
に屈折率を任意に調整できるという特徴を有する。また
本発明の製造方法は、無色透明である本発明の光学用高
屈折率シリコーンオイルを効率よく得られるという特徴
を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、実施例1で得られたシリコーンオイ
ルの製造直後(オーブンによる加熱前)の光線透過率の
チャートである。
【図2】 図2は、実施例1で得られたシリコーンオイ
ルのオーブンによる加熱後の光線透過率のチャートであ
る。
【図3】 図3は、実施例2で得られたシリコーンオイ
ルの赤外吸収スペクトルのチャートである。
【図4】 図4は、実施例2で得られたシリコーンオイ
ルの製造直後(オーブンによる加熱前)の光線透過率の
チャートである。
【図5】 図5は、実施例2で得られたシリコーンオイ
ルのオーブンによる加熱後の光線透過率のチャートであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H037 AA01 CA00 4H049 VN01 VP04 VP05 VP06 VP07 VP08 VP09 VP10 VQ07 VQ87 VR22 VR42 VS02 VS03 VS07 VS87 VT10 VT21 VT35 VT43 VT46 VU29 VW02 VW08 VW32

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(A): 【化1】 (式中、Meはメチル基であり、R1は炭素原子数1〜
    20のアルキル基,アルケニル基もしくはアリール基で
    あり、R2はフェネチル基もしくは2−メチルフェネチ
    ル基であり、Xは0〜3の整数であり、Nは4〜10の
    整数である。)で表されるシクロオリゴシロキサンから
    なり、25℃における屈折率が1.45〜1.50の範
    囲にあることを特徴とする光学用高屈折率シリコーンオ
    イル。
  2. 【請求項2】 式(B): 【化2】 (式中、Meはメチル基であり、R1は炭素原子数1〜
    20のアルキル基,アルケニル基もしくはアリール基で
    あり、Nは4〜10の整数であり、Yは0〜3の整数で
    ある。)で表されるケイ素原子結合水素原子含有シクロ
    オリゴシロキサンと、(C)スチレンもしくはα−メチ
    ルスチレンとを、ヒドロシリル化反応用金属触媒の存在
    下に反応せしめて、式(A): 【化3】 (式中、Meはメチル基であり、R1は炭素原子数1〜
    20のアルキル基,アルケニル基もしくはアリール基で
    あり、R2はフェネチル基もしくは2−メチルフェネチ
    ル基であり、Xは0〜3の整数であり、Nは4〜10の
    整数である。)で表されるシクロオリゴシロキサンを製
    造する工程(I)、次いで、工程(I)で得られたシク
    ロオリゴシロキサンに吸着剤を添加混合した後、該混合
    物から前記吸着剤を分離する工程(II)からなることを
    特徴とする、請求項1記載の光学用高屈折率シリコーン
    オイルの製造方法。
  3. 【請求項3】 工程(II)で使用される吸着剤が、活性
    炭,シリカ,シリカゲル,ガラスビーズおよびそれらの
    シラン処理物,アミノシランもしくはメルカプトシラン
    の加水分解縮合物から選択されるものである、請求項2
    記載の光学用高屈折率シリコーンオイルの製造方法。
JP11020213A 1999-01-28 1999-01-28 光学用高屈折率シリコーンオイルおよびその製造方法 Pending JP2000219694A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11020213A JP2000219694A (ja) 1999-01-28 1999-01-28 光学用高屈折率シリコーンオイルおよびその製造方法
EP00302960A EP1142926A1 (en) 1999-01-28 2000-04-07 High-refractive-index optical silicone oil and high-refractive-index optical silicone oil mixture

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11020213A JP2000219694A (ja) 1999-01-28 1999-01-28 光学用高屈折率シリコーンオイルおよびその製造方法
EP00302960A EP1142926A1 (en) 1999-01-28 2000-04-07 High-refractive-index optical silicone oil and high-refractive-index optical silicone oil mixture

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000219694A true JP2000219694A (ja) 2000-08-08

Family

ID=26073098

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11020213A Pending JP2000219694A (ja) 1999-01-28 1999-01-28 光学用高屈折率シリコーンオイルおよびその製造方法

Country Status (2)

Country Link
EP (1) EP1142926A1 (ja)
JP (1) JP2000219694A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007219521A (ja) * 2006-02-15 2007-08-30 Samsung Electro Mech Co Ltd 信頼性が確保された液体レンズ用絶縁液及びその絶縁液を用いた液体レンズ
JP2013054175A (ja) * 2011-09-02 2013-03-21 Olympus Corp 非線形光学顕微鏡
JP2013520291A (ja) * 2010-02-23 2013-06-06 パワーヴィジョン・インコーポレーテッド 遠近調節型眼内レンズのための液体
JP2016207754A (ja) * 2015-04-17 2016-12-08 国立研究開発法人情報通信研究機構 深紫外光を放射する半導体発光素子を備える発光モジュール
US11282992B2 (en) 2016-11-22 2022-03-22 National Institute Of Information And Communications Technology Light-emitting module provided with semiconductor light-emitting element that emits deep ultraviolet light
CN116023665A (zh) * 2022-12-31 2023-04-28 浙江汉邦新材料股份有限公司 一种广用途挺弹硅油及制备方法

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022243969A2 (en) * 2021-05-20 2022-11-24 Preciflex Sa Silicone oils matching refractive index of transparent material/optically clear liquid with a kinematic viscosity in a well-defined range

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3088964A (en) * 1958-09-29 1963-05-07 Dow Corning 2-phenylpropyl organosiloxanes
NL283171A (ja) * 1961-12-01
US3839384A (en) * 1972-11-13 1974-10-01 Union Carbide Corp Polyether urethane foam
US5300669A (en) * 1991-11-28 1994-04-05 Dow Corning Toray Silicone Co., Ltd. Methylphenethyl functional silicones
EP0641799A3 (en) * 1993-08-02 1997-09-17 Dow Corning High purity alkyl siloxanes and process for their preparation.
US6365141B2 (en) * 1998-11-06 2002-04-02 General Electric Company Method of using an aralkylsiloxane

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007219521A (ja) * 2006-02-15 2007-08-30 Samsung Electro Mech Co Ltd 信頼性が確保された液体レンズ用絶縁液及びその絶縁液を用いた液体レンズ
JP2013520291A (ja) * 2010-02-23 2013-06-06 パワーヴィジョン・インコーポレーテッド 遠近調節型眼内レンズのための液体
JP2013054175A (ja) * 2011-09-02 2013-03-21 Olympus Corp 非線形光学顕微鏡
JP2016207754A (ja) * 2015-04-17 2016-12-08 国立研究開発法人情報通信研究機構 深紫外光を放射する半導体発光素子を備える発光モジュール
US11282992B2 (en) 2016-11-22 2022-03-22 National Institute Of Information And Communications Technology Light-emitting module provided with semiconductor light-emitting element that emits deep ultraviolet light
CN116023665A (zh) * 2022-12-31 2023-04-28 浙江汉邦新材料股份有限公司 一种广用途挺弹硅油及制备方法
CN116023665B (zh) * 2022-12-31 2023-11-07 浙江汉邦新材料股份有限公司 一种广用途挺弹硅油及制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
EP1142926A1 (en) 2001-10-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5650474A (en) Process for preparing organic functional group-containing organopolysiloxanes, organopolysiloxanes obtained by the process and novel mercapto group and alkoxy group-containing organopolysiloxanes and preparation thereof
EP0629648B1 (en) Method for preparation of carbinol-functional siloxanes
JPH07224075A (ja) 純粋なフェニルプロピルアルキルシロキサン
JPS63313791A (ja) テトラメチルジシロキサンジオールの製造方法
JPH06184310A (ja) 高屈折率のフェノール変性シロキサン
JP2008115302A (ja) シリコーン系重合体粒子を含有する光学材料用シリコーン系組成物
JPWO2009008452A1 (ja) シリコーン系重合体粒子を含有するシリコーン系組成物およびその製造方法
US5391674A (en) Process for producing branched organopolysiloxane
JPH04353521A (ja) オルガノポリシルセスキオキサンおよびその製造方法
JP4787393B2 (ja) シロキサン類の重合
JP2000219694A (ja) 光学用高屈折率シリコーンオイルおよびその製造方法
JPS60152558A (ja) 透明なオルガノポリシロキサン組成物
JPH093196A (ja) オルガノシロキサンの縮合生成物を官能化する方法
JP3410486B2 (ja) アルコキシ基含有シリコーンレジンの製造方法
EP1142927A1 (en) High refractive index optical silicone oil and method for the preparation thereof
US3555063A (en) Method for preparing siloxane-polyoxyalkylene copolymers
KR970006899B1 (ko) 플루오로실리콘 중합체 제조용 촉매
US6093841A (en) Method for preparing nonreactive aminosilicone oils
EP0455361A2 (en) Silicone sealants
WO2023033012A1 (ja) ホスホリルコリン基と水酸基を有するポリジメチルシロキサン含有モノマー
JP3415640B2 (ja) オルガノシロキサンオリゴマーの製造方法
CA2083362A1 (en) Methylphenethyl functional silicones
EP0855418B1 (en) Process for the preparation of high purity branched phenylsiloxane fluids
KR20010096272A (ko) 굴절률이 높은 광학 실리콘 오일 및 이의 제조방법
JPH10158401A (ja) フルオロアルキル基含有シロキサンの製造方法