JP2000219059A - 車両用走行制御装置 - Google Patents

車両用走行制御装置

Info

Publication number
JP2000219059A
JP2000219059A JP11023229A JP2322999A JP2000219059A JP 2000219059 A JP2000219059 A JP 2000219059A JP 11023229 A JP11023229 A JP 11023229A JP 2322999 A JP2322999 A JP 2322999A JP 2000219059 A JP2000219059 A JP 2000219059A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle speed
vehicle
driving torque
braking
target
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP11023229A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3713995B2 (ja
Inventor
Migaku Takahama
琢 高浜
Yoshinori Yamamura
吉典 山村
Nobutaka Takahashi
伸孝 高橋
Keisuke Suzuki
敬介 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP02322999A priority Critical patent/JP3713995B2/ja
Publication of JP2000219059A publication Critical patent/JP2000219059A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3713995B2 publication Critical patent/JP3713995B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
  • Controls For Constant Speed Travelling (AREA)
  • Regulating Braking Force (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Traffic Control Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 極低速域での車間距離制御及び車速制御をよ
りスムーズに且つ高精度に行う。 【解決手段】 車速検出手段102及び車間距離検出手
段101の検出値をもとに検出車速VM を目標値に一致
させるための目標制駆動トルクT1 を算出し(第1目標
制駆動トルク算出手段)、また、車間距離検出手段10
1の検出車間距離LM をもとにこれを目標値に一致させ
るための目標制駆動トルクT2 を算出する(第2目標制
駆動トルク算出手段)。そして、検出車速VM が、VM
≧VαH であるときにはα=1、VM ≦VαL であると
きにはα=0、VαL <VM <Vα H であるときには0
<α<1として、T* =αT1 +(1−α)T2 に基づ
き目標制駆動トルクT* を算出し(最終目標制駆動トル
ク算出手段)、車両の制駆動トルクが算出した目標制駆
動トルクT* となるように走行制御を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、先行車両との車
間距離を保ちつつ先行車両を追従走行する自動走行車、
或いは所定の速度で定速走行する自動走行車等の車両用
走行制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の車両用走行制御装置としては、例
えば特開平9−183320号公報(以下、第1の従来
例という。)に記載されたものが知られている。この従
来例は、車輪パルスセンサ及びレーザレーダ等の自車速
度及び前走車との車間距離を把握する手段により、自車
速度及び車間距離を検出し、この車間距離を自車速度に
応じて調整するための加減速度修正データを生成し、こ
の加減速度修正データに基づいて自車の加減速度を制御
するようにしている。このとき、検出した自車速度が所
定速度以下のときには、加減速度修正データの特性を変
化させることにより、停止や発進の際の車間距離制御を
よりスムーズに行うようにした自動走行車が記載されて
いる。
【0003】また、未公開ではあるが特願平10−19
8696号(以下、第2の従来例という。)で提案され
ているように、極低速域では、車速センサの精度が低下
することから、これを考慮して、目標車速を用いて自動
追従走行制御を中止するようにした車両用停止装置等も
提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記第
1の従来例の自動走行車にあっては、極低速域では、車
輪パルスセンサからの車速パルスの検出周期が長くな
り、実車速の検出が遅れるという問題がある。これはこ
の車速パルスをもとに実車速を検出するための車速検出
手段が、車速を演算するマイクロコンピュータへの割り
込みを車速パルスにより行うようになっているため、次
の車速パルスが前記マイクロコンピュータへ入力される
までの間は、実車速の検出ができないことに起因する。
また、電磁ピックアップ式の車速センサ等は、センサの
原理上、極低速域では車速パルスを発生できない。
【0005】このため、検出車速に基づいて目標車間距
離を算出すると極低速域に移行する際に目標車間距離に
段差が生じることになり、また、検出車速をフィードバ
ックする車速制御系では、その信頼性が低下するため高
性能な車間距離制御ができない。これを回避するため
に、低速域専用の車速センサを設けることも考えられる
が、二種類の車速センサを設けることになりコストの増
加につながり、また、車種によってはスペースの問題
上、取り付けられない場合等がある。
【0006】また、第2の従来例の車両用停止装置にあ
っては、前走車が極低速で走行する場合には自車両は停
止制御を行うため、所定の車間距離を保ったまま追従走
行することができない。そして、前走車との車間距離が
開いて目標車速が所定値以上となると追従制御を開始す
ることになるため、停止・発進を過度に繰り返すことに
なって、乗り心地の低下や、燃費の悪化、車間距離の増
長等の問題が生じる。
【0007】また、車速情報を用いずに車間距離制御だ
けを行う走行制御装置が考えられるが、車間距離検出周
期が車速検出周期に比較して長くなる場合が多く、車速
を利用して車間距離制御を行う車間距離制御系に比較し
て制御周期が長くなり、制御性が劣ることになる。さら
に、検出車速をフィードバックしないため、定速走行制
御ができないという問題も生じる。
【0008】さらに、車速を制御して所望の車間距離を
達成する車間距離制御と、車速情報を利用せずに車間距
離制御とを、走行中に切り換えることによって、停止を
含む全車速域で車間距離制御を行うようにすることや、
車速検出精度の比較的高い中低速域以上では所望の車速
で定速走行を行うようにすること等が考えられるが、車
速を利用する車間距離制御系と、車速を利用しない車間
距離制御系とを走行速度域で切り換えるようにした場合
には、切り換え前後で制御系出力値に段差が生じ、乗り
心地が低下するという問題がある。
【0009】そこで、この発明は、上記従来の問題点に
着目してなされたものであり、極低速域での車間距離制
御及び車速制御をよりスムーズに且つ高精度に行うこと
の可能な車両用走行制御装置を提供することを目的とし
ている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1に係る車両用走行制御装置は、車
速を検出する車速検出手段と、先行車両との車間距離を
検出する車間距離検出手段と、自車速を算出する自車速
算出手段と、当該自車速算出手段の算出自車速に基づい
て目標車間距離を算出する目標車間距離算出手段と、少
なくとも前記車速検出手段の検出車速を目標値に一致さ
せるための第1の制駆動トルクを算出する第1の制駆動
トルク算出手段と、前記検出車速を利用せずに前記車間
距離検出手段の検出車間距離を目標値に一致させるため
の第2の制駆動トルクを算出する第2の制駆動トルク算
出手段と、前記第1及び第2の制駆動トルクに基づいて
目標制駆動トルクを算出する目標制駆動トルク算出手段
と、車両の制駆動トルクが前記目標制駆動トルクとなる
ように前記制駆動トルクを制御する制駆動トルク制御手
段と、を備え、前記目標制駆動トルク算出手段は、車両
速度が所定値以上であるとき前記第1の制駆動トルクを
前記目標制駆動トルクとして設定し、前記車両速度が前
記所定値より小さいとき前記第1及び第2の制駆動トル
クをもとに前記目標制駆動トルクを算出し且つ前記車両
速度が低下するほど前記目標制駆動トルクを前記第2の
制駆動トルクに近づけるようになっていることを特徴と
している。
【0011】また、請求項2に係る発明は、上記請求項
1記載の車両用走行制御装置において、前記自車速算出
手段は、前記車速検出手段の検出車速を自車速として設
定するようになっていることを特徴としている。また、
請求項3に係る発明は、上記請求項1又は2記載の車両
用走行制御装置において、前記目標制駆動トルクに基づ
き前記車速を推定する車速推定手段を備え、前記自車速
算出手段は、前記車両速度が所定値以上であるとき前記
検出車速を前記自車速として設定し、前記車両速度が所
定値より小さいとき前記車速推定手段の推定車速と前記
検出車速とをもとに前記自車速を算出し且つ車両速度が
低下するほど前記自車速を前記推定車速に近づけるよう
になっていることを特徴としている。
【0012】また、請求項4に係る発明は、上記請求項
3に記載の車両用走行制御装置は、前記第1の制駆動ト
ルク算出手段は、車両の走行抵抗を推定する走行抵抗推
定手段を有し、前記車速推定手段は、前記目標制駆動ト
ルクと前記相当抵抗推定手段で推定した走行抵抗とに基
づき前記車速を推定するようになっていることを特徴と
している。
【0013】また、請求項5に係る発明は、上記請求項
1乃至4の何れかに記載の車両用走行制御装置におい
て、前記目標制駆動トルク算出手段は、前記目標制駆動
トルクT* を、前記第1の制駆動トルクT1 及び前記第
2の制駆動トルクT2 をもとに、T* =αT1 +(1−
α)T2 に基づいて算出するようになっている。ただ
し、αは、車両速度Vと、しきい値VTH1 と、前記請求
項1に記載の所定値に対応するしきい値VTH2 (VTH1
<VTH2 )と、に基づき決定される値であって、V≦V
TH1 のときにはα=0、VTH1 <V<VTH2 のときには
0<α<1、VTH2≦Vのときにはα=1である。
【0014】また、請求項6に係る発明は、上記請求項
1乃至5の何れかに記載の車両用走行制御装置におい
て、前記車両速度は、前記車速検出手段の検出車速であ
ることを特徴としている。また、請求項7に係る発明
は、上記請求項1乃至5の何れかに記載の車両用走行制
御装置において、前記車両速度は、前記車速推定手段の
推定車速であることを特徴としている。
【0015】また、請求項8に係る発明は、上記請求項
2又は5に記載の車両用走行制御装置において、前記車
両速度は、前記自車速算出手段の算出自車速であること
を特徴としている。さらに、請求項9に係る発明は、上
記請求項1又は2又は5に記載の車両用走行制御装置に
おいて、前記第1の制駆動トルク算出手段は、目標車速
を算出する目標車速算出手段を有し、前記車両速度は、
前記目標車速であることを特徴としている。
【0016】
【発明の効果】本発明に係る車両用走行制御装置によれ
ば、検出車速を所定値に一致させるための第1の制駆動
トルクと、検出車速を利用せずに算出した検出車間距離
を所定値に一致させるための第2の制駆動トルクと、を
もとに目標制駆動トルクを算出し、車両速度が所定値以
下となったときには、車両速度が低下するほど、目標制
駆動トルクを検出車速を利用せずに算出した第2の制駆
動トルクに近づけるようにしたから、低速域では検出車
速を利用した第1の制駆動トルクを用いずに走行制御を
行うことにより、低速域であっても追従走行制御を行う
ことができ、低速域以外では、追従走行制御と共に所望
の車速を保つ定速走行制御を行うことができる。
【0017】特に、請求項3に係る車両用走行制御装置
は、目標車間距離の算出に用いる自車速を、車両速度が
所定値より小さいときには車両速度が低下するほど推定
車速に近づけるようにしたから、低速域での検出車速の
検出精度の低下によって、目標車間距離の精度が低下す
ることを防止することができる。また、請求項4に係る
車両用走行制御装置は、走行抵抗を考慮して車速を推定
するようにしたから、車速の推定精度を向上させること
ができる。
【0018】また、請求項5に係る車両用走行制御装置
は、第1及び第2の制駆動トルクを、車両速度に応じた
配分で加算した値を目標制駆動トルクとし、このとき車
両速度が低下するほど前記第2の制駆動トルクの割合が
増加するようにしたから、滑らかに変化する目標制駆動
トルクを設定することができる。また、請求項7に係る
車両用走行制御装置は、車両速度として推定車速を用い
るようにしたから、極低速域における検出車速の検出精
度の低下による影響を受けることなく自車速の算出或い
は目標制駆動トルクの算出を行うことができる。
【0019】また、請求項8に係る車両用走行制御装置
は、車両速度として検出車速と推定車速とに基づく算出
自車速を用いるようにしたから、低速域では検出車速の
検出精度の低下による影響を受けることがなく、また、
それ以外の車速域では、車速推定誤差の影響を受けるこ
となく目標制駆動トルクの算出を行うことができる。さ
らに、請求項9に係る車両用走行制御装置は、車両速度
として目標車速を用いるようにしたから、車速検出精度
或いは車速推定精度の影響を受けることなく、第1の制
駆動トルクの算出を行うことができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は、本発明の第1の実施の形
態の機能構成を示すブロック図である。101はレーザ
レーダ等で構成される車間距離検出手段であり、先行車
両との距離である検出車間距離LM を検出する。102
は車輪速センサの出力パルス割り込みから検出車速VM
を算出する車速検出手段、103は、車速検出手段10
2からの検出車速VM をもとに、自車速VSPを算出する
自車速演算手段である。104は目標車間距離演算手段
であって、自車速演算手段103からの自車速V SPをも
とに目標車間距離L* を算出する。105は、車間距離
検出手段101からの検出車間距離LM 、車速検出手段
102からの検出車速VM 、目標車間距離演算手段10
4からの目標車間距離L* をもとに、検出車間距離LM
と検出車速VM とを所定値に保つための第1目標制駆動
トルクT1 を算出する第1目標制駆動トルク算出手段、
106は、車間距離検出手段101からの検出車間距離
M及び目標車間距離演算手段104からの目標車間距
離L* をもとに、検出車間距離LM を所定値に保つため
の第2目標制駆動トルクT2 を算出する第2目標制駆動
トルク算出手段である。107は、前記第1及び第2目
標制駆動トルク算出手段105,106で算出した第1
及び第2目標制駆動トルクT1 ,T2 をもとに、目標制
駆動トルクT* を算出する最終目標制駆動トルク算出手
段、108は、最終目標制駆動トルク算出手段107で
算出した目標制駆動トルクT* を達成するようにスロッ
トル開度や制動圧,変速比を制御する制駆動トルク制御
手段である。
【0021】図2は、本発明による車両用走行制御装置
を後輪駆動車に適用した場合の第1の実施の形態を示す
概略構成図であり、図中、1FL,1FRは従動輪とし
ての前輪、1RL,1RRは駆動輪としての後輪であっ
て、後輪1RL,1RRは、エンジン2の駆動力が無段
変速機3、プロペラシャフト4、最終減速装置5及び車
軸6を介して伝達されて回転駆動される。
【0022】前輪1FL,1FR及び後輪1RL,1R
Rには、それぞれ制動力を発生するディスクブレーキ7
が設けられていると共に、これらディスクブレーキ7の
制動油圧が制動制御装置8によって制御される。ここ
で、制動制御装置8は、図示しないブレーキペダルの踏
み込みに応じて制動油圧を発生すると共に、後述する走
行制御用コントローラ20からの制動圧指令値P* に応
じて制動油圧を発生するように構成されている。
【0023】また、エンジン2には、その出力を制御す
るエンジン出力制御装置9が設けられている。このエン
ジン出力制御装置9は、エンジン出力の制御方法とし
て、スロットルバルブの開度を調整してエンジン回転数
を制御する方法と、アイドルコントロールバルブの開度
を調整してエンジン2のアイドル回転数を制御する方法
とが考えられるが、本実施形態では、スロットルバルブ
の開度を調整する方法が採用されている。そして、エン
ジン出力制御装置9は、エンジン回転速度NE を検出
し、これを後述する走行制御用コントローラ20に出力
すると共に、エンジン2の燃料カット制御を行い、燃料
カットを行っているかいないかを表す燃料カット信号F
E を走行制御用コントローラ20に出力する。
【0024】さらに、無段変速機3には、その変速位置
を制御する変速機制御装置10が設けられている。この
変速機制御装置10は、後述する走行制御用コントロー
ラ20から目標変速比RCVT * が入力されると、これに
応じて無段変速機3の変速位置を制御するように構成さ
れている。また、無段変速機3の変速比を検出し、これ
を検出変速比RCVT として走行制御用コントローラ20
に出力する。
【0025】一方、車両の前方側の車体下部には、先行
車両との間の車間距離を検出するレーダ装置で構成され
る、車間距離検出手段としての車間距離センサ12が設
けられている。また、車両には、前輪1FL,1FRの
車輪速度に応じたパルス信号を発生する、車速検出手段
としての車輪速度センサ13L,13Rが配設されてい
る。
【0026】そして、車間距離センサ12及び車輪速度
センサ13L,13Rの各出力信号及びエンジン出力制
御装置9からのエンジン回転速度NE が走行制御用コン
トローラ20に入力される。この走行制御用コントロー
ラ20は、これらセンサの検出信号及び前記各制御装置
からの検出信号を入力し、車両走行制御のための制御信
号を出力するマイクロコンピュータ等から構成され、こ
のマイクロコンピュータはA/D変換機能等を有する入
力インタフェース回路、D/A変換機能等を有する出力
インタフェース回路、マイクロプロセッサユニットMP
U等からなる演算処理装置(CPU)及びプログラム或
いは各種データを記憶するためのROM,RAM等から
なる記憶装置を備えている。
【0027】そして、この走行制御用コントローラ20
は、車輪速度センサ13L,13Rからのパルス信号を
もとに車速を検出し、この検出車速VM 及び車間距離セ
ンサ12からの検出車間距離LM に基づく第1目標制駆
動トルクT1 と、検出車間距離LM に基づく第2目標制
駆動トルクT2 と、を算出し、これら第1及び第2目標
制駆動トルクT1 及びT2 に基づき目標制駆動トルクT
* を算出し、これに基づき制駆動制御装置8、エンジン
出力制御装置9、変速機制御装置10への各制御信号を
生成し出力する。
【0028】図3は、走行制御用コントローラ20で実
行される走行制御処理の処理手順を示すフローチャート
である。この走行制御処理は、まず、ステップS1で、
外部入力信号処理を行い、車輪速度センサ13L,13
Rからのパルス信号を割り込みタイミングとし、これら
パルス信号をもとに例えばこれらの平均値等から車速を
検出し、これを検出車速VM とする。また、車間距離セ
ンサ12からの検出信号をもとに先行車両との間の車間
距離を検出し、これを検出車間距離LM とする。
【0029】次いで、ステップS2に移行し、目標車間
距離L* を算出する。この目標車間距離L* は、同一地
点を通過する際の確保したい先行車両との時間差である
車間時間をt、自車速をVSPとすると、次式(1)によ
り算出する。なお、自車速V SP=検出車速VM である。 L* =t・VSP ……(1) 次いで、ステップS3に移行し、目標車速VSP * を算出
する。すなわち、車速制御系を、目標車速VSP * に対す
る自車速VSPの応答が時定数1/ωの1次遅れ系で近似
することができるとすると、車間距離制御系は、例えば
図4に示す構成となり、このときの目標車間距離L*
ら実車間距離Lまでの伝達特性は次式(2)で表すこと
ができる。
【0030】
【数1】
【0031】なお、式(2)中の、VF は、前記自車速
SPと検出車間距離LM とをもとに算出される先行車車
速である。また、KL ,KV は、車間距離制御ゲインで
あって、これら車間距離制御ゲインKL ,KV を適当な
値に設定することで、所望の追従応答性にすることがで
きる。したがって、目標車間距離L* から検出車間距離
M を減算した値に車間距離制御ゲインKL を乗算した
値と検出車間距離LM の微分値に車間距離制御ゲインK
V を乗算した値との和と、検出車間距離LM の微分値と
自車速VSPとから算出した先行車車速VF との偏差が、
目標車速VSP * として算出される。
【0032】次いで、ステップS4に移行し、ステップ
S3で算出された目標車速VSP * と自車速VSPとをもと
に、目標車速VSP * に自車速VSPを一致させるための第
1の目標制駆動トルクT1 を算出する。ここで車速制御
系は、例えば図5に示すように表すことができる。な
お、図5中のRW はタイヤ半径である。また、走行抵抗
推定部は、目標制駆動トルクFW * と自車速VSPとから
次式(3)を用いて走行抵抗FDHを推定し、これをフィ
ードバックすることで勾配、空気抵抗及び転がり抵抗等
の外乱の影響を除去する。
【0033】 FDH=H(s)MV sVSP−H(s)FW * ……(3) なお、式(3)中の、MV は車重である。走行抵抗を推
定することによって車速制御系への外乱が除去されたと
すると、車速指令値つまり目標車速VSP * から自車速V
SPまでの伝達特性は、次式(4)で表すことができる。
【0034】
【数2】
【0035】これにより、制御ゲインKSPを適当な値に
設定することにより、車速制御系を所望の応答性にする
ことができる。したがって、目標車速VSP * と自車速V
SPとの偏差に制御ゲインKSPを乗算した値と、走行抵抗
DHとの偏差である目標制駆動トルクFW * にタイヤ半
径VSPを乗算した値が、第1の目標制駆動トルクT1
して算出される。
【0036】次いで、ステップS5に移行し、目標車間
距離L* と実車間距離つまり検出車間距離LM とをもと
に、目標車間距離L* に検出車間距離LM を一致させる
ための目標制駆動トルクT2 を算出する。すなわち、目
標制駆動トルクT2 から実制駆動トルクまでの応答が時
定数τの一次遅れで近似できるものとすると、車間距離
制御系は、図6に示す構成となり、このときの目標車間
距離L* から実車間距離Lまでの伝達特性は次式(5)
で表すことができる。
【0037】
【数3】
【0038】これにより、制御器K1 ,K2 、制御ゲイ
ンkを適当な値に設定することにより、所望の伝達特性
にすることができる。したがって、目標車間距離L*
制御ゲインkを乗算した値と実車間距離Lつまり検出車
間距離LM に制御器K2 のゲインを乗算した値との偏差
に、制御器K 1 のゲインを乗算した値から第2の目標制
駆動トルクT2 が算出される。
【0039】次いで、ステップS6に移行し、ステップ
S4及びステップS5で算出した第1及び第2の目標制
駆動トルクT1 及びT2 をもとに、次式(6)にしたが
って、最終的な目標制駆動トルクT* を算出する。 T* =α・T1 +(1−α)・T2 ……(6) なお、式中のαは、検出車速VM に基づいて設定される
値であって、例えば図7に示す、車両速度Vとαとの対
応を表す制御マップに基づいて設定される。つまり、図
7に示すように、車両速度Vがしきい値VαL 以下であ
るときにはαは“0”となり、車両速度Vがしきい値V
αH 以上であるときにはαは“1”となり、車両速度V
がしきい値VαL より大きくしきい値VαH より小さい
ときには、αは0<α<1となり、車両速度Vが大きく
なるほどαは大きくなるように設定されている。そし
て、前記しきい値VαL は、検出車速VM の車速検出精
度が、この検出車速VM を走行制御処理に適用可能であ
るとみなすことの可能な速度であり、また、しきい値V
αH は、検出車速VM の車速検出精度が充分高い速度に
設定されている。
【0040】次いで、ステップS7に移行し、ステップ
S6で算出した目標制駆動トルクT * を実現するため
の、スロットル開度指令値θ、制動圧指令値P* 、目標
変速比RCVT * を算出する。ここで、制駆動トルク制御
系は、図8に示すように構成される。なお、制駆動トル
ク制御系を構成するスロットル開度制御系、制動制御
系、変速比制御系は、サーボ系で構成されるためそれぞ
れの制御系を任意の時定数に指定することも可能であ
る。
【0041】したがって、エンジンイナーシャの影響を
無視した場合の目標制駆動トルクT * に対するエンジン
トルク指令値TE は次式(7)で表すことができる。
【0042】
【数4】
【0043】なお、式中のRTRQ はトルクコンバータの
トルク比、RCVT は変速比制御装置10からの変速比3
の検出変速比、RDEF はディファレンシャルギヤ比であ
る。そして、式(7)に基づき算出したエンジントルク
指令値TE とエンジン出力制御装置9からのエンジン回
転数NE とをもとに、例えば図9に示す、エンジントル
ク指令値TE とスロットル開度θとエンジン回転数NE
との対応を表すエンジンマップを参照することにより、
スロットル開度指令値θを検出する。
【0044】一方、制動圧の制御は、スロットル開度が
零の時に行うものとし、制動圧を制御するための制動ト
ルク指令値TBRK は、次式(8)に示すように、目標制
駆動トルクT* からエンジンブレーキによる制動トルク
EB分を差し引いた値とする。 TBRK =T* −TEB ……(8) なお、前記エンジンブレーキによる制動トルクTEBは、
次式(9)にしたがって算出される。
【0045】 TEB=RTRQ ・RCVT ・RDEF ・TENG(0) ……(9) なお、式中のTENG(0)は、スロットル開度が零のときの
エンジントルクであって、例えば図10に示す、エンジ
ン回転数NE に関するエンジントルクのテーブルマップ
を参照することにより設定される。このとき、エンジン
の燃料カットの制御を行うためのエンジン出力制御装置
9からの燃料カット信号FE の状態を参照し、二つのテ
ーブルマップを切り換えるようになっている。
【0046】そして、制動トルク指令値TBRK に対する
制動圧指令値P* は次式(10)から算出される。
【0047】
【数5】
【0048】なお、式中のSB はブレーキシリンダ面
積、RB はブレーキロータ半径、μBはブレーキパッド
摩擦係数であり、マスタシリンダ液圧は四輪に等しく分
配されるものとする。さらに、無段変速機3の目標変速
比RCVT * は、例えば、図11に示すような、目標変速
比RCVT * と自車速VSPと目標制駆動トルクT* とをパ
ラメータとした二次元マップから目標変速比RCVT *
検出する。
【0049】次いで、ステップS8に移行し、算出した
スロットル開度指令値θ、制動圧指令値P* 、目標変速
比RCVT * を、それぞれ、エンジン出力制御装置9、制
動制御装置8、変速機制御装置10に出力する。これに
よって、エンジン出力制御装置9では、スロットル開度
指令値θに追従するように例えば電制スロットルのバタ
フライ弁を制御する。また、制動制御装置8では、制動
圧指令値P* に応じた制動油圧を発生するように油圧制
御を行う。また、変速機制御装置10では、目標変速比
CVT * が入力されると、これに追従するように無段変
速機3の変速比を制御する。
【0050】ここで、ステップS2で、自車速VSP=検
出車速VM とする処理が自車速算出手段に対応し、前記
(1)式から目標車間距離を算出する処理が目標車間距
離算出手段に対応し、ステップS3の処理が目標車速算
出手段に対応し、ステップS4の処理が第1の制駆動ト
ルク算出手段に対応し、ステップS5の処理が第2の制
駆動トルク算出手段に対応し、ステップS6の処理が目
標制駆動トルク算出手段に対応し、ステップS7及びS
8の処理が制駆動トルク制御手段に対応し、図7のVα
L がしきい値VTH1 に対応し、VαH がしきい値VTH2
に対応している。
【0051】次に、上記第1の実施の形態の動作を説明
する。車両が発進した直後等、極低速で走行している状
態であって、検出速度VM がしきい値VαL 以下である
ときには、図7の制御マップから、αは“0”に設定さ
れるから、前記(6)式から目標制駆動トルクT* はT
* =T2 となる。つまり、車輪速度センサ13R,13
Lを用いずに算出した第2の目標制駆動トルクT2 に基
づいて走行制御を行う。
【0052】そして、この状態から、車両速度が増加
し、検出速度VM がしきい値VαL を越えると、図7の
制御マップからαは0<α<1の値となり、第1の目標
制駆動トルクT1 と第2の目標制駆動トルクT2 とがα
に基づく比率で加算されて目標制駆動トルクT* が算出
される。このとき、αは、車両速度が大きくなるほど大
きくなり、つまり検出車速VM と検出車間距離LM に基
づき算出される第1の目標制駆動トルクT1 の比率が大
きくなる。
【0053】そして、さらに、車両速度が増加し、検出
速度VM がしきい値VαH を越えると、図7の制御マッ
プからαは“1”となり、目標駆動トルクT* はT*
1となり、車輪速度センサ13R,13Lの検出パル
スに基づく検出車速VM 及び検出車間距離LM に基づき
算出した第1の目標制駆動トルクT1 に基づいて走行制
御を行う。
【0054】よって、車両速度が極低速度であるときに
は、検出精度の低い検出車速VM を用いずに、検出車間
距離LM を所定値に保つための第2の目標制駆動トルク
2に基づき走行制御を行うから、極低速度である場合
でも目標車間距離L* を保つように走行制御を行うこと
ができる。そして、この状態から、車両速度が増加した
ときには、検出車速VM が増加するにつれて第1の目標
制駆動トルクT1 の比率を徐々に大きくし、逆に、検出
車速VM を用いずに算出した第2の目標制駆動トルクT
2 の比率を小さくし、これら第1及び第2の目標制駆動
トルクT1 及びT2 に基づき目標制駆動トルクT* を算
出し、車両速度がさらに増加して検出車速VM の検出精
度が充分高くなったときには、検出車速VM 及び検出車
間距離L M を所定値に保つための第1の目標制駆動トル
クT1 に基づいて走行制御を行うから、車両速度をフィ
ードバックすることにより定速走行制御を行うことがで
き、より高精度に走行制御を行うことができる。
【0055】また、車両速度Vの増加に応じて第1及び
第2の目標制駆動トルクT1 及びT 2 の比率を徐々に変
化させることにより、第2の目標制駆動トルクT2 に基
づいて走行制御を行っている状態から、第1の目標制駆
動トルクT1 に基づいて走行制御を行う状態への移行を
滑らかに行うことができるため、目標制駆動トルクT *
に段差が生じること回避することができ、乗り心地の悪
化を防止することができる。
【0056】また、極低速域用の車速センサを設けるこ
となく実現することができるから、コストの増加を回避
することができる。次に、本発明の第2の実施の形態を
説明する。この第2の実施の形態は、上記第1の実施の
形態において、走行制御用コントローラ20における処
理が異なること以外は同一であるので、同一部の詳細な
説明は省略する。
【0057】図12は、本発明の第2の実施の形態の機
能構成を示すブロック図であり、上記第1の実施の形態
における機能構成を示す図1のブロック図において、車
速を推定する車速推定手段109が追加されている。こ
の車速推定手段109は、最終目標制駆動トルク算出手
段107で算出した目標制駆動トルクT* をもとに、車
速を推定する。そして、自車速演算手段103では、車
速推定手段109で推定した推定車速VE と、車速検出
手段102で検出した検出車速VM とをもとに自車速V
SPを算出する。
【0058】図13は、走行制御用コントローラ20で
実行される走行制御処理の処理手順を示すフローチャー
トである。この第2の実施の形態における走行制御処理
では、ステップS1で各種外部信号を入力すると、次に
ステップS1aに移行し、前回走行制御処理実行時に所
定の記憶領域に保持した後述の推定車速VE とステップ
S1で検出した検出車速V M とをもとに、次式(11)
から自車速VSPを算出する。
【0059】 VSP=(1−β)・VM +β・VE ……(11) なお、式中のβは、検出車速VM に基づいて設定される
値であって、例えば図14に示す、車両速度Vとβとの
対応を表す制御マップに基づいて設定される。つまり、
図14に示すように、車両速度Vがしきい値VβL 以下
であるときにはβは“1”となり、車両速度Vがしきい
値VβH 以上であるときにはβは“0”となり、車両速
度Vがしきい値VβL より大きくしきい値βH より小さ
いときには、βは0<β<1となり、車両速度Vが大き
くなるほどβは小さくなるように設定されている。そし
て、前記しきい値VβL は、検出車速VM の車速検出精
度が、この検出車速VM を走行制御処理に適用可能であ
るとみなすことの可能な速度であり、また、しきい値V
βH は、検出車速VM の車速検出精度が充分高い速度に
設定されている。
【0060】そして、ステップS2に移行し、このステ
ップS2では、上記第1の実施の形態と同様にして、前
記(1)式に基づいて、目標車間距離L* を算出する
が、自車速VSPとして、上記式(11)に基づき推定車
速VE と検出車速VM とに基づき算出した自車速VSP
用いる。以後、上記と同様にして、ステップS3からス
テップS6を実行して目標制駆動トルクT* を算出する
と、次に、ステップS6aに移行し、前述の推定車速V
E の算出を行う。これは、例えば、目標制駆動トルクか
ら自車速までの伝達特性に基づき算出し、具体的には、
次式(12)に基づいて算出する。そして、算出した推
定車速VE を所定の記憶領域に格納する。
【0061】
【数6】
【0062】次いで、ステップS7に移行し、前記ステ
ップS6で算出した目標制駆動トルクT* に基づき各制
御信号を算出し、次いでステップS8に移行してこれを
各制御装置に出力する。ここで、ステップS6aの処理
が車速推定手段に対応し、図5の走行抵抗推定部が走行
抵抗推定手段に対応している。
【0063】次に、上記第2の実施の形態の動作を説明
する。車両が発進した直後等、極低速で走行している状
態であって、検出速度VM がしきい値VβL 以下である
ときには、図14の制御マップから、βは“1”に設定
されるから、前記(10)式から自車速VSPはVSP=V
E となり、推定車速V E のみに基づいて設定される。
【0064】そして、この状態から、車両速度が増加
し、検出速度VM がしきい値VβL を越えると、図14
の制御マップからβは1>β>0の値となり、検出車速
M と推定車速VE とがβに基づく比率で加算されて自
車速VSPが算出される。このとき、βは、車両速度が大
きくなるほど小さくなり、検出車速VM の比率が大きく
なる。
【0065】そして、さらに、車両速度が増加し、検出
速度VM がしきい値VβH を越えると、図14の制御マ
ップからβは“1”となり、自車速VSPはVSP=VM
なり、検出車速VM のみに基づいて設定される。そし
て、このようにして設定された自車速VSPに基づいて、
上記第1の実施の形態と同様にして第1の目標制駆動ト
ルクT1 及び第2の目標制駆動トルクT2が算出され、
これらが、検出車速VM に応じたαに基づく比率で加算
されて、最終的な目標制駆動トルクT* が算出される。
【0066】したがって、車両速度が極定速度であると
きには、検出精度の低い検出車速V M を用いずに、推定
車速VE を自車速VSPとして設定するから、より高精度
な自車速VSPを得ることができる。そして、車両速度が
増加したときには、車両速度が増加するにつれて推定車
速VE の比率を小さくし逆に検出車速VM の比率を徐々
に大きくして、推定車速VE 及び検出車速VM に基づき
自車速VSPを算出し、車両速度がさらに増加して検出車
速VM の検出精度が充分高くなったときには、推定車速
E を用いずに、検出車速VM を自車速VSPとして設定
するから、実際の車両速度に応じた自車速VSPを得るこ
とができる。
【0067】よって、このようにして設定された自車速
SPをもとに目標車間距離L* を算出することによっ
て、上記第1の実施の形態と同等の作用効果を得ること
ができると共に、目標車間距離L* が極低車速域での検
出車速VM の検出精度に影響されることを回避すること
ができる。また、車両速度Vの増加に応じて推定車速V
E と検出車速VM との比率を徐々に変化させることによ
り、推定車速VE を自車速VSPとして設定している状態
から、検出車速VM を自車速VSPとして設定する状態へ
の移行を滑らかに行うことができるため、目標車間距離
* を滑らかに変化させることができる。
【0068】なお、上記第1の実施の形態においては、
目標制駆動トルクT* において、第1及び第2の目標制
駆動トルクT1 及びT2 の比率を決定するαを検出車速
Mに基づいて設定するようにしているが、上記第2の
実施の形態のように、車速を推定しこの推定車速VE
基づいて前記αを設定するようにしてもよい。また、同
様に、上記第2の実施の形態においても、前記αを推定
車速VE に基づいて設定するようにしてもよく、また、
自車速VSPにおいて推定車速VE と検出車速VM との比
率を決定するβを推定車速VM に基づいて設定するよう
にしてもよい。このように、推定車速VE を用いてα或
いはβを設定することによって、極低速域で検出車速V
M の検出精度が低下することによる影響を受けることを
回避し、目標制駆動トルクT* 及び自車速VSPをより的
確に算出することができる。
【0069】また、上記第2の実施の形態において、前
記βは推定車速VE に基づいて設定し、前記αは、自車
速VSPに基づいて設定するようにしてもよい。このよう
にαを自車速VSPに基づいて設定することにより、極低
速域では推定車速VE を用いることにより、検出車速V
M の極低速域での精度の低下の影響を受けることなく目
標制駆動トルクT* を設定することができ、極低速域以
外では検出車速VM を用いることにより推定車速VE
よる推定誤差の影響を受けることを防止し的確な目標制
駆動トルクT* を設定することができる。
【0070】また、このとき、αを自車速VSPでなく、
図13のステップS3の処理で算出される目標車速VSP
* に基づいて設定するようにしてもよい。このように目
標車速VSP * を用いることによって、推定車速VE の推
定誤差或いは検出車速VM の検出誤差等の誤差の影響を
受けることなく目標制駆動トルクT* を設定することが
できる。
【0071】また、上記第2の実施の形態においては、
図13のステップS6aの処理で、目標制駆動トルクか
ら車速までの伝達特性に基づき算出するようにした場合
について説明したが、走行抵抗を考慮して車速の推定を
行うようにしてもよい。つまり、図13のステップS4
の処理で第1の目標制駆動トルクT1 を算出する際に前
記式(3)に基づいて算出される走行抵抗FDHを所定の
記憶領域に保持しておき、ステップ図13のステップS
6aの処理で車速を推定する際に、この走行抵抗FDH
もに、次式(13)に基づいて車速を推定する。
【0072】
【数7】
【0073】このようにすることによって、推定車速V
E の推定精度を向上させることができる。また、上記第
1及び第2の実施の形態においては、第1の目標制駆動
トルクT 1 を、検出車速VM 及び検出車間距離LM を所
定値に保つためのトルクとして算出するようにした場合
について説明したが、検出車速VM のみを所定値に保つ
ためのトルクとして算出するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の機能構成を示すブ
ロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態を示す概略構成図で
ある。
【図3】第1の実施の形態における走行制御用コントロ
ーラの走行制御処理手順の一例を示すフローチャートで
ある。
【図4】車間距離制御系の構成を示すブロック図であ
る。
【図5】車速制御系の構成を示すブロック図である。
【図6】車間距離制御系の構成を示すブロック図であ
る。
【図7】車両速度Vとαとの対応を表す制御マップであ
る。
【図8】制駆動トルク制御系の構成を示すブロック図で
ある。
【図9】エンジントルク指令値TE とエンジン回転数N
E とスロットル開度θとの対応を表すエンジンマップで
ある。
【図10】エンジン回転数NE とエンジントルクT
ENG(0)との対応を表すテーブルマップである。
【図11】自車速VSPと目標変速比RCVT * と目標制駆
動トルクT* との対応を表す二次元マップである。
【図12】本発明の第2の実施の形態の機能構成を示す
ブロック図である。
【図13】第2の実施の形態における走行制御用コント
ローラの走行制御処理手順の一例を示すフローチャート
である。
【図14】車両速度Vとβとの対応を表す制御マップで
ある。
【符号の説明】
1FL,1FR 前輪 1RL〜1RR 後輪 2 エンジン 3 無段変速機 7 ディスクブレーキ装置 8 制動制御装置 9 エンジン出力制御装置 10 変速機制御装置 12 車間距離センサ 13L,13R 車輪速度センサ 20 走行制御用コントローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G08G 1/16 G08G 1/16 E (72)発明者 高橋 伸孝 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 鈴木 敬介 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 Fターム(参考) 3D041 AA31 AA37 AA41 AA66 AB01 AC01 AC19 AC26 AD02 AD37 AD50 AD51 AE04 AE08 AE11 AE30 AE41 AF00 AF01 AF09 3D044 AA17 AA25 AA45 AB01 AC05 AC22 AC26 AC27 AC55 AC59 AD02 AD04 AD07 AD17 AD21 AE03 AE04 AE14 AE19 AE22 AE25 AE27 3G093 AA06 BA14 BA23 DA01 DB00 DB02 DB05 DB16 EA05 EB04 FA07 FA10 FA11 FB02 5H180 AA01 CC03 CC14 LL01 LL04 LL09

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車速を検出する車速検出手段と、 先行車両との車間距離を検出する車間距離検出手段と、 自車速を算出する自車速算出手段と、 当該自車速算出手段の算出自車速に基づいて目標車間距
    離を算出する目標車間距離算出手段と、 少なくとも前記車速検出手段の検出車速を目標値に一致
    させるための第1の制駆動トルクを算出する第1の制駆
    動トルク算出手段と、 前記検出車速を利用せずに前記車間距離検出手段の検出
    車間距離を目標値に一致させるための第2の制駆動トル
    クを算出する第2の制駆動トルク算出手段と、 前記第1及び第2の制駆動トルクに基づいて目標制駆動
    トルクを算出する目標制駆動トルク算出手段と、 車両の制駆動トルクが前記目標制駆動トルクとなるよう
    に前記制駆動トルクを制御する制駆動トルク制御手段
    と、を備え、 前記目標制駆動トルク算出手段は、車両速度が所定値以
    上であるとき前記第1の制駆動トルクを前記目標制駆動
    トルクとして設定し、前記車両速度が前記所定値より小
    さいとき前記第1及び第2の制駆動トルクをもとに前記
    目標制駆動トルクを算出し且つ前記車両速度が低下する
    ほど前記目標制駆動トルクを前記第2の制駆動トルクに
    近づけるようになっていることを特徴とする車両用走行
    制御装置。
  2. 【請求項2】 前記自車速算出手段は、前記車速検出手
    段の検出車速を自車速として設定するようになっている
    ことを特徴とする請求項1記載の車両用走行制御装置。
  3. 【請求項3】 前記目標制駆動トルクに基づき前記車速
    を推定する車速推定手段を備え、 前記自車速算出手段は、前記車両速度が所定値以上であ
    るとき前記検出車速を前記自車速として設定し、前記車
    両速度が所定値より小さいとき前記車速推定手段の推定
    車速と前記検出車速とをもとに前記自車速を算出し且つ
    車両速度が低下するほど前記自車速を前記推定車速に近
    づけるようになっていることを特徴とする請求項1又は
    2記載の車両用走行制御装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の制駆動トルク算出手段は、車
    両の走行抵抗を推定する走行抵抗推定手段を有し、前記
    車速推定手段は、前記目標制駆動トルクと前記相当抵抗
    推定手段で推定した走行抵抗とに基づき前記車速を推定
    するようになっていることを特徴とする請求項3記載の
    車両用走行制御装置。
  5. 【請求項5】 前記目標制駆動トルク算出手段は、前記
    目標制駆動トルクT * を、前記第1の制駆動トルクT1
    及び前記第2の制駆動トルクT2 をもとに次式に基づい
    て算出するようになっていることを特徴とする請求項1
    乃至4の何れかに記載の車両用走行制御装置。 T* =αT1 +(1−α)T2 ただし、αは、車両速度Vとしきい値VTH1 及びVTH2
    (VTH1 <VTH2 )とに基づき下記のように決定される
    値である。 V≦VTH1 ;α=0 VTH1 <V<VTH2 ;0<α<1 VTH2 ≦V;α=1
  6. 【請求項6】 前記車両速度は、前記車速検出手段の検
    出車速であることを特徴とする請求項1乃至5の何れか
    に記載の車両用走行制御装置。
  7. 【請求項7】 前記車両速度は、前記車速推定手段の推
    定車速であることを特徴とする請求項1乃至5の何れか
    に記載の車両用走行制御装置。
  8. 【請求項8】 前記車両速度は、前記自車速算出手段の
    算出自車速であることを特徴とする請求項2又は5に記
    載の車両用走行制御装置。
  9. 【請求項9】 前記第1の制駆動トルク算出手段は、目
    標車速を算出する目標車速算出手段を有し、前記車両速
    度は、前記目標車速であることを特徴とする請求項1又
    は2又は5に記載の車両用走行制御装置。
JP02322999A 1999-01-29 1999-01-29 車両用走行制御装置 Expired - Fee Related JP3713995B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP02322999A JP3713995B2 (ja) 1999-01-29 1999-01-29 車両用走行制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP02322999A JP3713995B2 (ja) 1999-01-29 1999-01-29 車両用走行制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000219059A true JP2000219059A (ja) 2000-08-08
JP3713995B2 JP3713995B2 (ja) 2005-11-09

Family

ID=12104808

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP02322999A Expired - Fee Related JP3713995B2 (ja) 1999-01-29 1999-01-29 車両用走行制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3713995B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6370470B1 (en) 1999-08-10 2002-04-09 Nissan Motor Co., Ltd. Adaptive cruise control system for vehicle
JP2004505844A (ja) * 2000-08-16 2004-02-26 レイセオン・カンパニー 適応的巡航制御用安全距離アルゴリズム
JP5854153B2 (ja) * 2012-11-05 2016-02-09 日産自動車株式会社 車両の変速制御装置
WO2016152723A1 (ja) * 2015-03-26 2016-09-29 いすゞ自動車株式会社 走行制御装置、及び、走行制御方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6370470B1 (en) 1999-08-10 2002-04-09 Nissan Motor Co., Ltd. Adaptive cruise control system for vehicle
JP2004505844A (ja) * 2000-08-16 2004-02-26 レイセオン・カンパニー 適応的巡航制御用安全距離アルゴリズム
JP5854153B2 (ja) * 2012-11-05 2016-02-09 日産自動車株式会社 車両の変速制御装置
WO2016152723A1 (ja) * 2015-03-26 2016-09-29 いすゞ自動車株式会社 走行制御装置、及び、走行制御方法
JP2016182886A (ja) * 2015-03-26 2016-10-20 いすゞ自動車株式会社 走行制御装置、及び、走行制御方法
US10486710B2 (en) 2015-03-26 2019-11-26 Isuzu Motors Limited Cruise control device and cruise control method

Also Published As

Publication number Publication date
JP3713995B2 (ja) 2005-11-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7054733B2 (en) Adaptive cruise control system for vehicle
EP1204541B1 (en) Vehicle speed control system
JP3838048B2 (ja) 車両用走行制御装置
JP4045961B2 (ja) 制動制御装置
EP1194308B1 (en) Gear shifting on target speed reduction in vehicle speed control system
JP3608433B2 (ja) 先行車追従制御装置
EP1155900B1 (en) Vehicle speed control system
JP2002225590A (ja) 車両の走行制御装置
JPH11198676A (ja) 車両用走行制御装置
JP2001047887A (ja) 車両用走行制御装置
JP2000355234A (ja) 先行車追従制御装置
JP2002331853A (ja) 車両用走行制御装置
JP2002067734A (ja) 車両用追従走行制御装置
JP2022137732A (ja) 車両の走行制御装置
KR19990028329A (ko) 구동토크조정방법및장치
JP2003267085A (ja) 車両用走行制御装置
JP3697904B2 (ja) 車間距離制御装置
JP2000219059A (ja) 車両用走行制御装置
EP1155901B1 (en) Vehicle speed control system using lockup clutch for automotive vehicle
JPH0840231A (ja) 車両用走行制御装置
JP2003312311A (ja) 車両走行制御装置および方法
JP2002029284A (ja) 車両用追従走行制御装置
JPH1029445A (ja) 車両の追従走行制御装置
JP3838097B2 (ja) 車両用走行制御装置
JP2004161175A (ja) 走行速度制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20041109

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050405

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050606

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050802

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050815

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090902

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees