JP2000218382A - 中空形材 - Google Patents
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Abstract
て、接合による継手部の強度低下を抑制する継手形状を
提供する。 【解決手段】中空形材100(110)の端部のリブ1
05(115)とリブ105(115)との間の面板1
01(112)は、リブ105(115)側がt2(t
5)であり、リブ105(115)側がt1であって、
t2(t5)がt1よりも厚い。両者の間は滑らかに変
化させている。このt2(t5)の板厚は他方側の面板
側に突出させて設けている。
Description
するための中空形材の継手形状に関するものである。例
えば、鉄道車両や建築物等に使用されるアルミニウム合
金製の中空形材に関する。
丸棒(回転工具という。)を回転させながら接合線に沿
って移動させ、接合部を発熱、軟化させ、塑性流動さ
せ、固相接合する方法である。回転工具は、接合部に挿
入する小径部と、外部に位置する大径部とからなる。小
径部と大径部は同軸である。小径部と大径部の境は、接
合部に若干挿入されている。回転工具は接合の進行方向
に対して、後方に傾斜させている。
端部の継手は、一方の中空形材の端部に2つの面板を接
続するリブがあり、他方の中空形材の端部の面板を前記
リブに重ねている。また、前記リブを中心として、それ
ぞれの面板に外面側に突出する凸部がある。この部分を
摩擦攪拌接合する。
(EP0752926B2)、特開平09−30916
4号公報(EP0797043A2)に示されている。
体を接合する場合、継手の構造は他の部位と異なり複雑
な形状を有する。このため、継手の強度の低下を防止す
る必要がある。
に関わらず、継手は他の部位と比較して板厚を厚くする
ことが知られている。しかし、一般的な部位では軽量化
を目的として板厚をできるだけ薄くしている。これによ
り、構造体を構成する一般的な部位と継手との間に大き
な剛性の差が生じる。隣接する部位間での剛性の差は、
応力集中の発生、曲げモーメントにより面外曲げ変形を
発生させる。このため、複雑な応力場を形成し、強度が
低下する。
は、回転工具を中空形材に挿入するので、挿入方向に大
きな荷重が作用する。この荷重は2つの面板を接続する
リブで受ける。また、挿入方向のみならず半径方向にも
力が作用する。このため、挿入に伴って発生する荷重を
負担する目的で前記リブを設け、リブの板厚を増加させ
ている。また、接合部の形状は複雑になる。このように
強度を高めるために継手径形状をを複雑にすると、中空
形材を構成する一般的な部位との間の剛性の差はますま
す大きくなる。これは面外曲げモーメントを増大させ、
継手の機械的強度を低下させる。このように、接合時に
発生する荷重に強度的に耐え得る構造にした場合、剛性
差が生じるために実用上必要な機械的強度は低下すると
いう二律背反の関係が生じる。
面外曲げ変形が発生した場合、その荷重は主に面板が負
担する。ここで、面板と前記リブとの交点では断面が急
変して応力が集中し、他の一般的な部位と比較して高い
応力が発生する。このため、面板とリブの交点では面板
の一般的な部分に発生する応力と比較してさらに高い応
力が発生し、強度を低下させる原因となる。
などの溶接方法に係わらず、溶接のための熱影響部にお
いて強度が最も弱くなることが知られている。MIG溶
接と比較して熱影響部の幅が狭い摩擦攪拌接合の場合で
さえも、熱影響部の幅はツール中心から約13mmであ
るという報告が、溶接学会全国大会講演概要(1998
−10)のp332−p333に報告されている。本報
告によれば、複雑な形状をした継手のほぼすべてが熱影
響部であるといえる。
(1)剛性(板厚)の差により誘起される曲げモーメン
ト、(2)継手の特有の複雑な形状による応力集中、
(3)溶接による熱影響、(4)リブと面板が接続する
ことによる応力集中の影響が相乗するために、当該部分
において強度が著しく低下する。
強度が低下しない継手構造を提供することにある。
な二つの面板と、前記面板の端部において、前記面板同
士を接続する第1のリブと、前記第1のリブよりも他端
側において、前記面板同士を接続する第2のリブと、か
らなる中空形材において、前記第1のリブと前記面板と
の接続部の前記面板の板厚が、前記第2のリブと前記面
板との接続部の板厚よりも厚く、前記厚くなった前記面
板は他方の前記面板側に突出して厚くなっていること、
を特徴とする中空形材である。
によって説明する。図3において、鉄道車両構体200
は、車体長手方向に対して両端を閉鎖する面を形成する
妻構体201、車体長手方向に対して左右の面を形成す
る側構体202、屋根を形成する屋根構体203、及び
床面を形成する台枠204から構成されている。側構体
202には窓や出入り口の開口がある。鉄道車両構体2
00は、その全部または一部について、アルミニウム合
金製中空押出形材(以下、中空形材という。)100、
110を接合して構成している。側構体202、屋根構
体203に中空形材100、110を配置した場合を示
している。中空形材100、110はその押し出し方向
(長手方向)を車体の長手方向に配置している。
110の継手の周辺を示す。中空形材100(110)
は、平行な2枚の面板101、102(111、11
2)と、面板同士を接続するもであって、面板に対して
傾斜した複数のリブ103(113)と、中空形材10
0(110)の端部において、2つの面板101、10
2(111、112)を接続するものであって、面板に
直交したリブ105(115)とからなる。リブ103
(113)はトラス状に配置されている。リブ105
(115)とこれに隣接するリブ103(113)との
間には面板101、102(111、112)がある。
2枚の面板は、一方が他方に対して傾斜していてもよ
い。
こでは図2において上面の中空形材100、110の継
手を説明するが、下面の継手も同様である。後述の他の
実施例の継手形状においても、上面の構成と下面の構成
は同様である。
よりも端部側に突出している。面板101の端部はリブ
115の板厚の範囲内に位置している。面板101を受
け入れるように、中空形材110の端部の面板111側
は凹部になっている。
端部側に突出する突出片116がある。突出片116は
面板101の端部の裏側に位置して、裏当てになってい
る。
(111)の端部の外面側は突出して突出部107(1
17)になっている。
17)の端部の面は面板に直交している。前記凹部の面
板111側の面(面板101の端部が突き合わせられる
面)は面板111に直交している。前記凹部の面板11
1側の面はリブ115の板厚の範囲内にある。
面板101(111)等との接続部は円弧状である。リ
ブ115と面板111との接続部は中空部側に円弧状に
突出する突出部118有する。リブ105と面板101
との接続部の円弧の半径R1は、リブ105と面板10
1との鋭角側の接続部の円弧の半径R2よりも大きい。
101の板厚t2は、リブ103と面板101との接続
部の面板の板厚t1や一般部の面板101の板厚t1よ
りも大きい。面板101の外面は突出部107を除いて
平坦である。板厚t2は中空部側(他方の面板102
側)に突出させて厚くしている。リブ103とリブ10
5の間の面板101は滑らかに変化させている。板厚t
2から板厚t1までの距離は摩擦攪拌接合の熱影響を考
慮して定める。
は、リブ115と面板111との接続部の面板の板厚t
1や一般部の面板111の板厚t1よりも大きい。面板
111の外面は突出部117を除いて平坦である。板厚
t5は中空部側に突出させて厚くしている。板厚t5か
ら面板11の板厚t1までの距離は摩擦攪拌接合の熱影
響を考慮して定める。t5からt1までの面板111の
板厚は滑らかに変化させている。
5)からt1までの面板102の距離は、面板101
(112)側の板厚t2(t5)からt1までの面板1
01の距離と同様である。
合用の回転工具の中心が位置する。このため、リブ11
5は回転工具の挿入力の大部分を支える。
(中空形材100の端部と中空形材110の端部との突
合せ部)の間には図においては隙間がないが、隙間があ
ることが多い。
る。小径部と大径部との境の一部を面板101、111
の外面と突出部の外面との間に位置させて、摩擦攪拌接
合する。小径部の先端は突出片116の上面まで達す
る。大径部の径は2つの突出部107、117を合わせ
た幅よりも小さい。摩擦攪拌接合の後、突出部107、
117が不用の場合は切削する。これによって、構造体
の外面は平坦になる。
が極大となる継手近傍の面板において断面係数を増加さ
せることができる。断面係数、面外曲げモーメントと発
生応力の関係は、次式で表すことができる。
とができる。
であるのに対し、板厚を増加することにより分母の断面
係数Zは板厚の2乗に比例して増加する。このため、面
外曲げモーメントに起因する応力の発生を低減すること
ができる。さらに、継手と面板の接合部において最も面
外曲げモーメントは大きくなり、遠ざかるに連れて小さ
くなる。このため、面外曲げモーメントが大きい部分で
は板厚を大きく向上して応力を大きく低減し、面外曲げ
モーメントが小さい部分では板厚を少し向上して応力を
少し低減することにより、軽量化をはかることができ
る。さらに、面板の内側の板厚を増加させることによ
り、面板と継手間の剛性を滑らかに変化させることが可
能となる。このため、継手形状やリブの存在に起因する
応力集中を低減することができる。さらに、外観上平滑
な表面を得ることができるので、見栄えが良い。
の接続部の円弧の半径R2はリブ105と面板101と
の接続部の円弧の半径R1も大きい。このため、摩擦攪
拌接合による熱影響により強度が低下する部分の応力集
中を低減し、強度を向上することができる。
ブ105、115の近傍)の面板101、111の板厚
は全てt2、t5にしている。面板102(112)側
において、板厚t2(t5)の面板の距離は面板101
(112)側のリブ105(115)からリブ103
(113)までの距離と同様である。
力の分布や変形モードを特定することが困難である。し
かし、本実施例によれば応力の分布や変形モードに関係
なく強度を向上することができる。
板101、111の外面側には複数のフイン109、1
19を一体に設けている。
イン109、119から放熱されるので、熱が影響して
強度を低下する領域が狭まり、強度を向上することがで
きる。
板101、111の端部(突出部の端面)を中心とし
て、同一距離の位置にリブ105、115がある。リブ
105からリブ115までの距離(リブ105、15の
板厚の中心間の距離ではなく、リブ105、115の中
空部側の面の間の距離)よりも、回転工具の大径部の径
が大きい。これによって2つのリブ105、115で回
転工具の挿入力を支える。面板の板厚t2、t5や、円
弧R2の半径は前記実施例と同様である。
下面側では勝手違いとしたものである。面板の板厚t
2、t5や、円弧R2の半径は前記実施例と同様であ
る。
各請求項に記載の文言あるいは課題を解決するための手
段の項に記載の文言に限定されず、当業者がそれから容
易に置き換えられる範囲にも及ぶものである。
接合方法を適用する場合において良好な接合を行うこと
ができるものである。
である。
る。
図である。
図である。
図である。
図である。
112…面板、103,105、113、115…リ
ブ、107、117…突出部、109、119…フィン
Claims (5)
- 【請求項1】実質的に平行な二つの面板と、 前記面板の端部において、前記面板同士を接続する第1
のリブと、 前記第1のリブよりも他端側において、前記面板同士を
接続する第2のリブと、 からなる中空形材において、 前記第1のリブと前記面板との接続部の前記面板の板厚
が、前記第2のリブと前記面板との接続部の板厚よりも
厚く、 前記厚くなった前記面板は他方の前記面板側に突出して
厚くなっていること、 を特徴とする中空形材。 - 【請求項2】請求項1の中空形材において、前記第1の
リブと前記第2のリブとの間の前記面板の板厚は、前記
第2のリブ側に行くにしたがって板厚が減少しているこ
と、を特徴とする中空形材。 - 【請求項3】実質的に平行な二つの面板と、 前記面板の端部において、前記面板同士を接続する第1
のリブと、 前記第1のリブよりも他端側において、前記面板同士を
接続する第2のリブと、 からなる中空形材において、 前記端部の近くに外面側に突出するフィンを備えている
こと、 を特徴とする中空形材。 - 【請求項4】2つの中空形材が接合されており、 前記中空形材は、実質的に平行な二つの面板と、前記面
板の端部において、前記面板同士を接続する第1のリブ
と、前記第1のリブよりも他端側において、前記面板同
士を接続する第2のリブと、からなる構造体において、 前記第1のリブと前記面板との接続部の前記面板の板厚
が、前記第2のリブと前記面板との接続部の板厚よりも
厚く、 前記厚くなった前記面板は他方の前記面板側に突出して
厚くなっていること、 を特徴とする構造体。 - 【請求項5】請求項4の構造体において、前記第1のリ
ブと前記第2のリブとの間の前記面板の板厚は、前記第
2のリブ側に行くにしたがって板厚が減少しているこ
と、を特徴とする構造体。
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