JP2000218331A - 板材の接合方法と接合装置 - Google Patents

板材の接合方法と接合装置

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JP2000218331A
JP2000218331A JP11020365A JP2036599A JP2000218331A JP 2000218331 A JP2000218331 A JP 2000218331A JP 11020365 A JP11020365 A JP 11020365A JP 2036599 A JP2036599 A JP 2036599A JP 2000218331 A JP2000218331 A JP 2000218331A
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JP
Japan
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bending
punch
cutting
bent
blade portion
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JP11020365A
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Masaji Miyazaki
正司 宮崎
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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  • Bending Of Plates, Rods, And Pipes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶接ができない板材に対しても容易に接合で
き、且つ十分な接合強度を確保できるようにする。 【解決手段】 切刃部17と曲げ刃部16を有するパン
チ11とダイス12との協同作用により、複数の板材1
8a,18bを接合するものにあって、パンチ11の直
線的移動により切断による切込み片19a,19bを形
成しつつ曲げ加工を段階的に連続して行い接合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄板状の複数の板
材を重ね合わせて機械的に接合する板材の接合方法と接
合装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、接合部材として例えば金属製薄板
の板材を2枚重ねにして、これらを抵抗溶接法により接
合する手段が一般的に多く採用されており、図13には
その一例としてプロジェクション溶接の概略構成を示
し、筐体を構成する板材1a,1bを接合するには、一
方の板材1aに形成した突起2部位に電極3,4を適当
に加圧して宛がい、この電極3,4間に溶接電流を供給
しその抵抗発熱により接合する方法で、溶接トランス5
により低電圧で大電流を得るようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記抵抗溶接による接
合手段によれば、突起2に電流が集中して効率良く溶接
でき一般的に多量生産にも好適すると言われている。と
ころが、昨今では製品或いは部品を製作する上で生産効
率を上げるには予め表面処理が施された表面被覆鋼板を
採用する場合が多く、斯かる場合には抵抗溶接は不可、
若しくは可能としても大きなリスクを負うことになる。
例えば、板材がカラー鋼板の場合には溶接ができず、ま
た、アルミメッキ鋼板では電流がアルミメッキ部分から
リークし易く、従って必要な溶接強度及び生産性を確保
するため、大電流化など溶接機能の向上に伴う電気設備
の大型化,高騰化を招き、更には電極3,4にメッキ部
分が付着するためこれを取り除くとて該電極3,4のメ
ンテナンスにも大きな労力を費やすなど、コスト的にも
不利となることは否めない。
【0004】本発明は上述の事情に鑑みてなされ、従っ
てその目的は、接合部材たる板材の材料或いは表面処理
加工の有無に係らず接合可能で、且つ十分な接合強度が
確保できると共に、簡易な手段にて安価に提供できる板
材の接合方法と接合装置を提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の板材の接合方法は、切刃部と曲げ刃部を有
するパンチとダイスの協同作用により薄板状の複数の板
材に切込みと曲げ加工を連続的に行い接合するようにし
たものにあって、前記ダイス上の所定位置に重ね合わせ
た複数の板材を供給する第1工程と、この板材に対し前
記パンチの直線的移動により前記切刃部で第1の切込み
加工を行うと同時に、その切込み片を前記曲げ刃部で傾
斜状態まで曲げる第1の曲げ加工を行う第2工程と、続
くパンチの移動により曲げ刃部で前工程にて傾斜状態の
切込み片を略直角状態まで曲げる第2の曲げ加工を行う
第3工程と、更にパンチの移動により切刃部による切込
みの延長拡大を行う第2の切込み加工と同時に、その拡
大された切込み片の増大部分を曲げ刃部で傾斜状態まで
曲げる第3の曲げ加工を行う第4工程とを具備したこと
を特徴とする(請求項1の発明)。
【0006】斯かる接合方法によれば、切断(切込み)
及び曲げ加工が可能な板材であれば接合できるので、安
価な材料の選択使用ができる。また、複数の板材の接合
完了までパンチの一方向の移動、即ち1ストローク内で
できるため、生産効率が良くて、しかも一対のパンチと
ダイスを備えた単動形の汎用プレス機械で対応できるか
ら、簡易な設備機材にて安価に提供できる点でも有利で
ある。
【0007】また、他の本発明の板材の接合方法は、切
刃部と曲げ刃部を有するパンチとダイスの協同作用によ
り薄板状の複数の板材に切込みと曲げ加工を連続的に行
い接合するようにしたものにあって、前記ダイス上の所
定位置に重ね合わせた複数の板材を供給する第1工程
と、この板材に対し前記パンチの直線的移動により前記
切刃部で第1の切込み加工を行うと同時に、その切込み
片を前記曲げ刃部で傾斜状態まで曲げる第1の曲げ加工
を行う第2工程と、続くパンチの移動により曲げ刃部で
前工程にて傾斜状態の切込み片を略直角状態まで曲げる
第2の曲げ加工を行う第3工程と、更にパンチの移動に
より切刃部による切込みの延長拡大を行う第2の切込み
加工と同時に、その拡大された切込み片の増大部分を曲
げ刃部で傾斜状態まで曲げる第3の曲げ加工を行う第4
工程と、更に続くパンチの移動により曲げ刃部で前工程
にて傾斜状態の切込み片を略直角状態まで曲げる第3の
曲げ加工を行う第5工程とを具備したことを特徴とする
(請求項2の発明)。
【0008】斯かる接合方法によれば、上記請求項1の
発明による作用効果に加えて、最終曲げ角度が略直角状
態になるまで曲げ加工されて接合されるので、特に上下
方向への離反に対する接合度合は強化され、従って材料
的にスプリングバックが比較的大きな板材にあっても十
分な接合強度が期待できる。
【0009】更に、他の本発明の接合方法は、切刃部と
曲げ刃部を有するパンチとダイスの協同作用により薄板
状の複数の板材に切込みと曲げ加工を連続的に行い接合
するようにしたものにあって、前記ダイス上の所定位置
に重ね合わせた複数の板材を供給する第1工程と、この
板材に対し前記パンチの直線的移動により前記切刃部で
第1の切込み加工を行うと同時に、その切込み片を前記
曲げ刃部で傾斜状態まで曲げる第1の曲げ加工を行う第
2工程と、続くパンチの移動により曲げ刃部で前工程に
て傾斜状態の切込み片を略直角状態まで曲げる第2の曲
げ加工を行う第3工程と、更にパンチの移動により切刃
部による切込みの延長拡大を行う第2の切込み加工と同
時に、その拡大された切込み片の増大部分を曲げ刃部で
傾斜状態まで曲げる第3の曲げ加工を行う第4工程と、
更にパンチの移動により曲げ刃部で前工程にて傾斜状態
の切込み片を略直角状態まで曲げる第3の曲げ加工を行
う第5工程と、更にパンチの移動により切刃部による切
込みの延長拡大を行う第3の切込み加工と同時に、その
拡大された切込み片の増大部分を曲げ刃部で傾斜状態ま
で曲げる第4の曲げ加工を行う第6工程と、更に続くパ
ンチの移動により曲げ刃部で前工程にて傾斜状態の切込
み片を略直角状態まで曲げる第5の曲げ加工を行う第7
工程とを具備したことを特徴とする(請求項3の発
明)。
【0010】斯かる接合方法によれば、上記請求項2の
発明による作用効果に加えて、曲げ加工する切込み片の
切込み域を更に延長拡大して、該切込み片が略一捲回す
るほど多段に曲げ加工されるので、接合された板材の離
反及び横ずれの何れに対してもこれを阻止できる大きな
接合強度が得られ、従って、接合箇所数を低減すること
も可能である。
【0011】そして、請求項1または2記載の接合方法
において、パンチとダイスは二対並設し、各パンチの曲
げ刃部による切込み片の曲げ方向を異ならせたことを特
徴とする(請求項4の発明)。
【0012】斯かる接合方法によれば、同時に2箇所の
接合ができ、しかも切込み片の夫々が異なる方向に曲げ
られるので、効率良く且つ離反及び横ずれの何れにも対
処できる接合強度が得られる。
【0013】また、請求項1または2記載の接合方法に
おいて、パンチの切刃部による切込み片形状が台形形状
をなすと共に、曲げ刃部により台形形状の長辺側一辺を
曲げ起点部として曲げ加工したことを特徴とする(請求
項5の発明)。
【0014】斯かる接合方法によれば、接合後の各板材
に互いに横ずれ方向の外力を受けても、曲げ起点部が台
形形状の長辺側の一辺としたので、この曲げ起点部の機
械的強度が大きいことはもとより、長辺の曲げ起点部が
曲げ加工後の切込み穴(台形形状)方向に横ずれしよう
としても穴幅が狭くなるので、その移動が阻止されて該
接合部が弛むこともなく、確実な接合状態が維持でき
る。
【0015】更に、請求項1または2記載の接合方法に
おいて、パンチとダイスは複数対設け、且つこれらを放
射状に配置したことを特徴とする(請求項6の発明)。
【0016】斯かる接合方法によれば、切込み片の曲げ
方向が夫々異なることとなり、従って各板材の如何なる
離反方向への外力に対しても、これを阻止する作用が生
じると共に、一回の接合作業で複数箇所の接合ができる
ので効率良く強固な接合強度が得られる。
【0017】また、上記目的を達成するために、本発明
の板材の接合装置は、重ね合わせた複数の板材に対し、
切刃部と曲げ刃部を有するパンチとダイスの協同作用に
より切込みと曲げ加工を連続的に行い接合するようにし
たものにあって、前記パンチの直線的移動に伴い、前記
切刃部は切込み片を形成する切込み域が段階的に延長拡
大するよう刃幅を形成し、一方前記曲げ刃部は前記切込
み片を曲げ加工する曲げ角度が傾斜状態となる斜面部、
及び略直角状態となる垂直面部を交互に複数段階連続し
て形成してなることを特徴とする(請求項7の発明)。
【0018】斯かる構成によれば、パンチの切刃部の刃
幅が先端部より段階的に増大し、また曲げ刃部は斜面部
及び垂直面部を段階的に連続形成した形状であるので、
パンチの直線移動のみで複数の板材に対して、切込みか
ら曲げ加工の完了まで行うにもかかわらず比較的小さな
動力荷重で済むと共に、簡易で安価な機械設備で対応で
きる実用的効果を有する。
【0019】そして、請求項7記載の接合装置におい
て、パンチとダイスは二対並設すると共に、各パンチの
曲げ刃部が対向する配置構成としたことを特徴とする
(請求項8の発明)。
【0020】斯かる構成によれば、二つの切込み片の曲
げ方向は互いに反対向きとなるため、やはり接合部が如
何なる離反方向への外力に対しても、これに対処できる
十分な接合強度が得られ、且つ構造的にも複雑化するこ
となく容易に提供できる。
【0021】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)以下、本発
明の板材の接合方法と接合装置を示す第1実施例につ
き、図1乃至図3を参照して説明する。まず図2は、接
合装置の要部である一対のパンチ11とダイス12の構
成を示した斜視図で、本実施例ではパンチ11は図示し
ないプレス機械の上型に設けられて上下方向に直線的に
往復移動し、このパンチ11の垂下部に矩形のダイス穴
13を配したダイス12が下型に固定されている。
【0022】しかるに、パンチ11のダイス穴13と協
同作用する刃型部分は、横断面形状が矩形をなし下端面
が先細となるように例えば傾斜角度が約45度の第1の
斜面部14aを形成しており、この斜面部14aから上
方に連続して第1の垂直面部15a、第2の斜面部14
b、そして第2の垂直面部15bを段階的に形成し、従
って矩形状の四側面のうち一側面において傾斜面と垂直
面が交互に連続形成されてなり、後述する曲げ刃部16
を構成する。一方、他の三側面側には切刃部17を形成
しており、具体的には前記ダイス穴13の対応周壁面と
僅少隙間で嵌り合い、その稜部分は両者の協同作用にて
切断可能な切刃部17a,17b,17c、17d及び
17eを備えた構成にある。これに対し、前記第1,第
2の斜面部14a,14bを有する側の一側面は、第
1,第2の垂直面部15a,15bとの間の稜部分が垂
直方向に対し鈍角に形成されることと、更にはこれに対
応する矩形のダイス穴13の一周壁とは後述するように
常に大きなギャップG(図1参照)を保有した関係にあ
ることから、斯かるパンチ11の下降移動によるダイス
12との協同作用においても切断機能はなく、従って曲
げ加工のみを可能とする曲げ刃部16として機能する。
【0023】しかして図1は、接合すべき例えば2枚の
薄板状の板材18a,18bがダイス12上の所定位置
に供給される同図(a)の第1工程から接合完了時を示
す同図(e)の第5工程までの工程手順を開示したもの
であり、図3は、上記工程を経て板材18a,18bが
接合された状態を示す断面図である。尚、前述したパン
チ11の曲げ刃部16の第2の垂直面部15bとダイス
穴13の対応する側の一周壁とのギャップGは、特に図
1(e)に示すように板材18a,18bの最終曲げ加
工時に障壁とならない寸法に設定される。
【0024】上記のように構成された本実施例の接合手
段につき、図1に示す工程手順に沿って説明する。ま
ず、図1(a)の第1工程では、待機状態にあるパンチ
11とダイス12間に接合すべき2枚の板材18a,1
8bが搬送供給され、ダイス12上の所定位置に水平状
態にセットされる。
【0025】次いで、同図(b)の第2工程では、プレ
ス機械が駆動されパンチ11を有する上型が下降始め、
該上型に設けられた図示しない押え板が板材18a,1
8bを押圧固定した後、パンチ11による切断(切込
み)と曲げ加工が開始される。即ち、斯かる工程ではパ
ンチ11の切刃部17たる3箇所の切刃部17a,17
b、17cとダイス穴13の周側壁とで板材18a,1
8bを切断する。この場合、一側面の曲げ刃部16は切
断機能がないので、切刃部17による3箇所の切断は所
謂コの字状の切込みを形成することになる。そして同時
に、曲げ刃部16を構成する第1の斜面部14aが上記
切込みにより生じる切込み片19a,19bの上面を下
方に押圧して曲げ加工する。従って、切刃部17a,1
7b,17cによる切込みの進行に合わせて曲げ刃部1
6を構成する第1の斜面部14aによる曲げ加工が進行
し、斯かる切込み片19a,19bは約45度の傾斜角
度まで曲げられる。尚、斯かる工程での横方向の切込み
域は刃幅X1 に相当する範囲に留められる。
【0026】そして、上記第1の斜面部14aでの押圧
域を終えると、同図(c)の第3工程に移行する。ここ
では、第1の垂直面部15a域においてのみパンチ11
が下方に直線移動するもので、従って、切込み用の刃幅
X1 は不変であるため切込みは進行しない。しかるに、
前工程で傾斜状態まで曲げられた切込み片19a,19
bは、この第1の垂直面部15aにてしごくように押圧
され、略直角状態になるまで曲げられて垂直状をなし、
この第3工程では所謂曲げ刃部16による曲げ加工のみ
行われる。
【0027】そして、更にパンチ11が下降すると同図
(d)の第4工程に移行し、第2の斜面部14bが未だ
水平状態の板材18a,18bに対し、切刃部17d,
17eにより刃幅X2 に相当する切込みが延長拡大さ
れ、その新たな増大部分だけ第2の斜面部14bにより
押圧されて、約45度の傾斜角度まで曲げ加工される。
従って、前工程で切込み片19a,19bの垂直状をな
すまで曲げられていた先端側は、更に内側に約45度変
位した形態となって、この第4工程において板材18a
と18bは、特に上下方向に対し離反しないように機械
的に結合されるので、使用条件によってはこの接合状態
でもって完了とすることも可能である。
【0028】更に、パンチ11が下降し同図(e)に示
す第5工程に移行すると、前述の第3工程と略同様の作
用が行われ、切込み片19a,19bの増大部分の曲げ
角度が略直角をなす垂直状態を呈する位置まで曲げ加工
が行われる。即ち、ここでは切断機能がなくて切込みは
行われず、第2の垂直面部15bにより前工程で傾斜状
態にある切込み片19a,19bの一部分をしごくよう
にして略直角状態となるまで曲げる曲げ加工のみが行わ
れる。そして当然ながら切込み片19a,19bの先端
側も更に内側に曲げられ、これに対向する側のダイス穴
13の一周壁に近づくが、この空間に設けたギャップG
はこれを許容し当接するまでには至らない。従って、第
5工程に至り切込み片19a,19bは、図3に示すよ
うに2箇所が直角に曲げられた形態となり、この接合さ
れた板材18a,18bは特に上下方向へ離反すること
なく強固に接合維持される。
【0029】上記述べたように本実施例によれば、パン
チ11の一方向の直線的移動のみの所謂上型の1ストロ
ーク内で2枚の板材18aと18bに対する切込みと曲
げ加工を段階的にしかも連続して行って、接合すること
ができるようにしたので、単動型の汎用プレス機械で容
易に対処できると共に、板材18a,18bの材料は切
断及び曲げ加工ができるものであれば接合可能で、従っ
て各種のメッキ鋼板とかカラー鋼板などの安価な材料使
用ができて、製品などの製作を容易にするなどの便宜を
図り得、コスト的にも有利に提供できる。
【0030】上記構成に対し、図4乃至図12は本発明
の第2乃至第5実施例を示すものであり、夫々第1実施
例と同一部分には同一の符号を付して説明を省略し、異
なる部分についてのみ述べる。
【0031】(第2の実施の形態)図4及び図5に示す
第2実施例においては、上記第1実施例に対し特にはパ
ンチ11の構成が異なるもので、図4に示すように更に
第3の斜面部14c及び垂直面部15cを付加した構成
をもって曲げ刃部16とするもので、従って切刃部17
f,17gが付加された刃幅X3 を有し、且つダイス穴
13もこれに合わせて大きく形成されている。
【0032】このように構成された板材18a,18b
の接合手段につき述べるに、これは上記第1実施例にお
ける第1工程から第5工程までは同じであり説明は省略
する。しかして本実施例では、図示しないが次の第6工
程に移行すると、ここでは先の第4工程と実質的に同じ
作用、即ち切刃部17f、17gにより切込み域が延長
拡大され(刃幅X3 に相当)、その切込み片19a,1
9bの増大部分が第3の斜面部14cに押圧されて曲げ
られ、同じく約45度の傾斜状態まで曲げ加工される。
【0033】そして更に、パンチ11が下降移動し第7
工程に移行すると、ここでは先の第5工程と実質的に同
じ作用、即ち第3の垂直面部15cにより切込み片19
a,19bの傾斜状態の部分をしごくようにして押圧
し、略直角になるまで曲げ加工され接合工程が終了す
る。以って、図5に示すように切込み片19a,19b
は、3箇所に亘り夫々略直角に曲げられて、角形状に一
巻き捲回された如き形態に形成される。
【0034】このように本実施例によれば、上記第1実
施例と略同様の作用効果を有すると共に、特に切込み片
19a,19bが一捲回された状態まで多段に曲げられ
るので、接合された2枚の板材18a,18bの如何な
る方向への離反に対しても、これに耐え得る堅固な接合
強度が得られる。
【0035】(第3の実施の形態)図6乃至図9に示す
第3実施例においては、第1実施例で述べたと同様のパ
ンチ11を上型に2個並設し、下型のダイス12には各
パンチ11に対応して2個のダイス穴13を備えた、所
謂二対を設けた構成である。しかも、本実施例では各パ
ンチ11は曲げ刃部16側を内側に対向する配置構成と
している。
【0036】しかして、上記構成における接合手段は、
図6にその工程手順を示しているが、これは二対のパン
チ11とダイス12とからなる構成以外は第1実施例の
図1にて開示した内容と実質的に同じで、以下概述する
と、まず図6(a)の第1工程では、ダイス12上の所
定位置に接合すべき板材18a,18bが重ねられた状
態で供給される。そして、同図(b)における第2工程
では、パンチ11の下降に伴い板材18a,18bが切
刃部17(17a,17b,17c)による切込み加工
が行われつつ該切込み片19a,19bは第1の斜面部
14aにより略45度の傾斜状態まで曲げ加工される。
続いて、第3工程では、パンチ11の下降により第1の
垂直面部15aによる曲げ加工のみが継続して行われ、
略直角状態まで曲げられる。
【0037】更に、パンチ11が下降して第4工程に至
ると、第2工程と同様に新たに切込みと曲げ加工が同時
に進行し、切込み片19a,19bの増大部分は略45
度の傾斜状態まで曲げられる。従って、本実施例では曲
げ刃部16が内側に対向して配置されているので、各切
込み片19a,19bの曲げ方向は反対となり向き合う
形となる。そして、第5工程に至り、第2の垂直面部1
5bにより前工程にて傾斜状態の切込み片19a,19
bをしごくようにして略直角状態まで曲げ加工し終了す
る。従って、図8に示すように2箇所の切込み片19
a,19bの先端側は互いに突き合うような形態にまで
曲げられた接合状態を得る。
【0038】このように本実施例によれば、パンチ11
を有する上型の1ストロークにて2箇所の接合ができる
ばかりか、曲げ方向が互いに逆方向にあるため、板材1
8a,18bの離反及び横ずれの何れに対しても阻止で
きる。そして、2個のパンチ11とダイス12とからな
る二対を並設したので効率良く接合でき、図9に示すよ
うな例えば上板たる板材18aと側板たる板材18bと
で機器の筐体20を製作する場合など、一列に多数の接
合箇所Sを必要とする場合に好適し、生産性の向上を図
り得る。但し、上記のように2個のパンチ11を対向し
て横一列に並べることに限らず、例えば互いにハの字状
に向き合うように並べて曲げ方向を異ならせた配置構成
としても良い。
【0039】(第4の実施の形態)図10及び図11に
示す第4実施例においては、第1実施例におけるパンチ
11の横断面形状が矩形であったのに対し、本実施例で
は台形形状とした点で異なり、その余の構成を同じくし
たものである。従って、ダイス12に形成したダイス穴
13も台形形状とするが、これに連なるギャップGに相
当する穴部分は長方形をなす形状としている。そして、
この台形形状のパンチ11は、台形形状の短辺側の切刃
部17に相対する長辺側に曲げ刃部16を形成した構成
にある。
【0040】上記構成における接合手段は、先の図1に
て開示した第1実施例、或いは図6にて開示した第3実
施例の各工程手順と同じであり説明は省略する。しかし
て、図11は同様の工程を経て板材18a,18bが接
合された状態を拡大して示すもので、切刃部17により
短辺側が切込まれ形成された切込み片19a,19b
は、その台形形状の長辺側を曲げ起点部22として曲げ
刃部16により曲げ加工され、従って切込みによって生
じた切込み穴21は曲げ起点部22側を最大幅とし、こ
れに対向する側を最小幅となす台形形状を呈する。
【0041】このように本実施例によれば、パンチ11
はその横断面形状を台形形状としたので、切込み片19
a,19b及び切込み穴21も台形形状をなし、そして
その長辺側を曲げ起点部22として曲げ加工され、2枚
の板材18a,18bが接合される。従って、例えば上
面側の板材18aが横方向への外力を受けて当該切込み
片19aが切込み穴21方向に横ずれしようとしても、
該切込み穴21は曲げ起点部22より幅狭になっていく
ので横方向への動きは有効に阻止され、ずれ動くような
ことはない。
【0042】(第5の実施の形態)図12に示す第5実
施例においては、上記第1実施例では1個のパンチ11
とダイス12とからなる一対の構成としたのに対し、本
実施例では複数対の例えば上型に4個のパンチ11を設
け、下型のダイス12には4個のダイス穴13を設ける
と共に、これらパンチ11とダイス穴13を放射状に配
置した構成としたものである。従って、板材18a,1
8bを接合するには、1回の接合工程で4箇所の接合が
同時に得られる以外は、第1実施例と同じ工程を経て切
込み及び曲げ加工が行われる。しかるに、本実施例では
各パンチ11の曲げ刃部16が互いに内側に向き合う形
態に配置されているが、特にこれに特定する必要はな
い。
【0043】このように本実施例によれば、放射状に配
置した四対のパンチ11とダイス12により、同時に4
箇所の接合ができると共に、それらは放射状に指向して
全て異なる方向に曲げ加工されるので、接合された板材
18a,18bの上下方向への離反はもとより横ずれに
対してもその動きを有効に阻止できる。尚、パンチ11
とダイス12の複数対を放射状に配置する構成にあって
は、三対の構成としても良いし、接合するための板材1
8a,18bの曲げ方向も任意に設定すれば良いもので
ある。その他、本発明は上記し且つ図面に示した各実施
例に限定されるものではなく、例えば接合スペースなど
を考慮して接合箇所を千鳥状に配しても良いし、また、
接合する板材は2枚に限らず3枚以上でも可能であるな
ど、本発明の要旨を逸脱しない範囲内にて適宜変更して
実施できるものである。
【0044】
【発明の効果】本発明は以上説明した通り、接合すべき
板材は切断と曲げ加工が可能な材料であれば適用できる
ので所望の材料選択ができ、しかもパンチの直線的移動
のみによるダイスとの協同作用により容易に接合できて
汎用型のプレス機械などで対応できると共に、必要な接
合強度を確保しながら生産性に優れコスト的にも有利な
板材の接合方法と接合装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す工程図
【図2】パンチとダイスの構成を示す要部斜視図
【図3】接合状態を示す断面図
【図4】本発明の第2実施例を示す図2相当図
【図5】図3相当図
【図6】本発明の第3実施例を示す図1相当図
【図7】図2相当図
【図8】図3相当図
【図9】応用例の一部の斜視図
【図10】本発明の第4実施例を示す図2相当図
【図11】接合箇所の要部斜視図
【図12】本発明の第5実施例を示す図2相当図
【図13】従来例を示す概略構成図
【符号の説明】
11はパンチ、12はダイス、13はダイス穴、14
a,14b及び14cは第1,第2及び第3の斜面部、
15a,15b及び15cは第1,第2及び第3の垂直
面部、16は曲げ刃部、17は切刃部(17a,17
b,17c,17d,17e,17f,17g)、18
a,18bは板材、19a,19bは切込み片、及び2
1は切込み穴を示す。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 切刃部と曲げ刃部を有するパンチとダイ
    スの協同作用により薄板状の複数の板材に切込みと曲げ
    加工を連続的に行い接合するようにしたものにあって、
    前記ダイス上の所定位置に重ね合わせた複数の板材を供
    給する第1工程と、この板材に対し前記パンチの直線的
    移動により前記切刃部で第1の切込み加工を行うと同時
    に、その切込み片を前記曲げ刃部で傾斜状態まで曲げる
    第1の曲げ加工を行う第2工程と、続くパンチの移動に
    より曲げ刃部で前工程にて傾斜状態の切込み片を略直角
    状態まで曲げる第2の曲げ加工を行う第3工程と、更に
    パンチの移動により切刃部による切込みの延長拡大を行
    う第2の切込み加工と同時に、その拡大された切込み片
    の増大部分を曲げ刃部で傾斜状態まで曲げる第3の曲げ
    加工を行う第4工程とを具備したことを特徴とする板材
    の接合方法。
  2. 【請求項2】 切刃部と曲げ刃部を有するパンチとダイ
    スの協同作用により薄板状の複数の板材に切込みと曲げ
    加工を連続的に行い接合するようにしたものにあって、
    前記ダイス上の所定位置に重ね合わせた複数の板材を供
    給する第1工程と、この板材に対し前記パンチの直線的
    移動により前記切刃部で第1の切込み加工を行うと同時
    に、その切込み片を前記曲げ刃部で傾斜状態まで曲げる
    第1の曲げ加工を行う第2工程と、続くパンチの移動に
    より曲げ刃部で前工程にて傾斜状態の切込み片を略直角
    状態まで曲げる第2の曲げ加工を行う第3工程と、更に
    パンチの移動により切刃部による切込みの延長拡大を行
    う第2の切込み加工と同時に、その拡大された切込み片
    の増大部分を曲げ刃部で傾斜状態まで曲げる第3の曲げ
    加工を行う第4工程と、更に続くパンチの移動により曲
    げ刃部で前工程にて傾斜状態の切込み片を略直角状態ま
    で曲げる第3の曲げ加工を行う第5工程とを具備したこ
    とを特徴とする板材の接合方法。
  3. 【請求項3】 切刃部と曲げ刃部を有するパンチとダイ
    スの協同作用により薄板状の複数の板材に切込みと曲げ
    加工を連続的に行い接合するようにしたものにあって、
    前記ダイス上の所定位置に重ね合わせた複数の板材を供
    給する第1工程と、この板材に対し前記パンチの直線的
    移動により前記切刃部で第1の切込み加工を行うと同時
    に、その切込み片を前記曲げ刃部で傾斜状態まで曲げる
    第1の曲げ加工を行う第2工程と、続くパンチの移動に
    より曲げ刃部で前工程にて傾斜状態の切込み片を略直角
    状態まで曲げる第2の曲げ加工を行う第3工程と、更に
    パンチの移動により切刃部による切込みの延長拡大を行
    う第2の切込み加工と同時に、その拡大された切込み片
    の増大部分を曲げ刃部で傾斜状態まで曲げる第3の曲げ
    加工を行う第4工程と、更にパンチの移動により曲げ刃
    部で前工程にて傾斜状態の切込み片を略直角状態まで曲
    げる第3の曲げ加工を行う第5工程と、更にパンチの移
    動により切刃部による切込みの延長拡大を行う第3の切
    込み加工と同時に、その拡大された切込み片の増大部分
    を曲げ刃部で傾斜状態まで曲げる第4の曲げ加工を行う
    第6工程と、更に続くパンチの移動により曲げ刃部で前
    工程にて傾斜状態の切込み片を略直角状態まで曲げる第
    5の曲げ加工を行う第7工程とを具備したことを特徴と
    する板材の接合方法。
  4. 【請求項4】 パンチとダイスは二対並設し、各パンチ
    の曲げ刃部による切込み片の曲げ方向を異ならせたこと
    を特徴とする請求項1または2記載の板材の接合方法。
  5. 【請求項5】 パンチの切刃部による切込み片形状が台
    形形状をなすと共に、曲げ刃部により台形形状の長辺側
    一辺を曲げ起点部として曲げ加工したことを特徴とする
    請求項1または2記載の板材の接合方法。
  6. 【請求項6】 パンチとダイスは複数対設け、且つこれ
    らを放射状に配置したことを特徴とする請求項1または
    2記載の板材の接合方法。
  7. 【請求項7】 重ね合わせた複数の板材に対し、切刃部
    と曲げ刃部を有するパンチとダイスの協同作用により切
    込みと曲げ加工を連続的に行い接合するようにしたもの
    にあって、前記パンチの直線的移動に伴い、前記切刃部
    は切込み片を形成する切込み域が段階的に延長拡大する
    よう刃幅を形成し、一方前記曲げ刃部は前記切込み片を
    曲げ加工する曲げ角度が傾斜状態となる斜面部、及び略
    直角状態となる垂直面部を交互に複数段階連続して形成
    してなることを特徴とする板材の接合装置。
  8. 【請求項8】 パンチとダイスは二対並設すると共に、
    各パンチの曲げ刃部が対向する配置構成としたことを特
    徴とする請求項7記載の板材の接合装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2001089735A2 (en) * 2000-05-24 2001-11-29 Bhp Steel (Jla) Pty Ltd. Joining sheet metal
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