JP2000217797A - 加速度脈波計 - Google Patents

加速度脈波計

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JP2000217797A
JP2000217797A JP2583399A JP2583399A JP2000217797A JP 2000217797 A JP2000217797 A JP 2000217797A JP 2583399 A JP2583399 A JP 2583399A JP 2583399 A JP2583399 A JP 2583399A JP 2000217797 A JP2000217797 A JP 2000217797A
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pulse wave
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calculating
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JP2583399A
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Yoshiaki Watanabe
義明 渡邉
Hiroyuki Ogino
弘之 荻野
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Measuring Pulse, Heart Rate, Blood Pressure Or Blood Flow (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 多様な波形に対応できる加速度脈波計を提供
する。 【解決手段】 脈波の波形を二次微分して得られる加速
度脈波から波形の特徴を示すパラメータを算出する波形
パラメータ算出手段15と、この出力から複数の波形パ
ターンに分類する波形パターン分類手段16を持ち、波
形パラメータ算出手段16は加速度脈波波形の極大値と
極小値の高さを算出する極値算出手段22を含む複数の
異なる特徴値算出手段を持つとともに、波形の状態によ
り複数の特徴値算出手段15の出力値の中から波形パラ
メータとして用いる特徴値を選択する特徴値選択手段を
持つ。上記発明によれば、得られた加速度脈波の波形が
5つの極大値乃至極小値を持たない場合であってもそれ
を認識して極大値乃至極小値に変わる別の波形パラメー
タを算出して波形のパターンを分類するので、様々な波
形に対応可能な加速度脈波計を提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は人体の血液循環によ
り発生する脈波を解析し人体の血液循環系の機能を診断
する加速度脈波計に関するものである。
【0002】
【従来の技術】脈波は心臓の拍動により発生し血管を通
じて末梢まで伝えられる圧力波を検出して得られるもの
で、人体の血液の流動状態を非観血で簡単に調べること
ができるため従来から血液循環系の診断に用いられてい
る。このような脈波の採取方法としては、侵襲的な方法
と非侵襲的な方法があるが、非侵襲的な方法として動脈
血管から表皮に伝わる振動を圧力波として直接検出する
圧脈波と、血液の光吸収特性を利用し圧力波により血管
の断面積が変化して生じた血液量の増減を光の吸収量の
変化により検出する光電脈波がある。なかでも測定の簡
便さから光電脈波が用いられることが多く、心臓の動作
や末梢の状態など様々な診断に応用されている。
【0003】しかし、この脈波による診断は波形の特徴
が微細であるため診断に用いるには熟練を要した。この
問題を解決するために脈波を2次微分した加速度脈波を
用い、脈波の微細な変化を大きな波形変化で表現してこ
の波形を細かく分析することにより簡便に血液循環系の
状態を診断できることが多く報告されている。
【0004】図8に脈波波形とその2次微分である加速
度脈波波形の1例を同時に採取した心電図と共に示す。
この波形のaからeまでの5つの極値の特徴から図9に
示すようなA〜Gの7種類に分類し、それぞれ以下のよ
うな診断が行われている。a,b,c,d,eの5つの
極値の高さをそれぞれha,hb,hc,hd,heで
表すと、Aはhc>0かつhb<hdとなる場合であり
通常若い人に見られる血液循環が良い状態にあることを
示す波形、Bはhc<0かつhb<hdとなる場合で加
齢によって血液循環が悪くなる過程の中で見られ、まだ
良い状態にある波形、Cはhb<hcかつhb≒hdと
なる場合であり血液循環が少し悪くなって左心の負担が
大きくなったと考えられる時に見られる波形で、スポー
ツ心臓でもしばしば認められる、Dはhb≒hc≒hd
となる場合であり血液循環が悪い状態にあることを示す
波形で、特に注意が必要であると考えられる波形、Eは
hb<hcかつhb>hdとなる場合であり血液循環が
悪い状態にあることを示す波形で、脳卒中、心筋梗塞、
狭心症などの既往症のある者に多く見られる、特に注意
が必要であると考えられる波形、Fはhb≒hcかつh
b>hd、Gはhb>hcかつhb>hdとなる場合で
ありどちらも血液循環が極端に悪い状態にあることを示
す波形で、衰弱してねたきりになった高齢者などにみら
れる波形である。このように加速度脈波の波形を解析す
ることにより容易に循環系の動作状態の診断行う事がで
きるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、加速度脈波計
で採取された加速度脈波の波形はaからeまでのすべて
の極値が明確に現れない場合があり、特にBやGの波形
の場合にcとd、あるいはbとcの極値が存在しない場
合ことが多く発生するが、そのような波形では正しい波
形タイプを認識できないという課題があった。
【0006】なお、この課題に対して特開平2−526
35号公報では加速度脈波波形をさらに3回微分した波
形のゼロクロス時点の波形高さをピーク乃至ボトムの高
さとして採用する構成が示されているが、この構成では
極大値乃至極小値が存在する場合に実際の値とずれが生
じたり、加速度脈波をさらに3回微分するのでノイズの
影響を受けやすいという欠点があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
に本発明の加速度脈波計は、人体の血液の脈動により生
ずる脈波を採取する脈波採取手段と、前記脈波採取手段
により採取された脈波波形を二次微分して加速度脈波を
算出する加速度脈波算出手段と、前記加速度脈波算出手
段の出力波形から波形の特徴を示す波形パラメータを算
出する波形パラメータ算出手段と、前記波形パラメータ
算出手段の出力を用いて前記加速度脈波算出手段の出力
を複数の波形パターンに分類する波形パターン分類手段
とからなり、前記波形パラメータ算出手段は波形の極大
値と極小値の高さを算出する極値算出手段を含む複数の
異なる特徴値算出手段を持つとともに、波形の状態によ
り複数の特徴値算出手段の出力値の中から波形パラメー
タとして用いる特徴値を選択する特徴値選択手段を持
つ。
【0008】上記発明によれば、得られた加速度脈波の
波形が5つの極大値乃至極小値を持たない場合であって
もそれを認識して極大値乃至極小値に変わる別の特徴値
を用いて波形パラメータを算出し波形のパターンを分類
するので、様々な波形に対応可能な加速度脈波計を提供
できる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1にかかる加速度
脈波計は、人体の血液の脈動により生ずる脈波を採取す
る脈波採取手段と、前記脈波採取手段により採取された
脈波波形を二次微分して加速度脈波を算出する加速度脈
波算出手段と、前記加速度脈波算出手段の出力波形から
波形の特徴を示すパラメータを算出する波形パラメータ
算出手段と、前記波形パラメータ算出手段の出力を用い
て前記加速度脈波算出手段の出力を複数の波形パターン
に分類する波形パターン分類手段とからなり、前記波形
パラメータ算出手段は波形の極大値と極小値の高さを算
出する極値算出手段を含む複数の異なる特徴値算出手段
を持つとともに、波形の状態により複数の特徴値算出手
段の出力値の中から波形パラメータとして用いる特徴値
を選択する特徴値選択手段を持つ。
【0010】そして、得られた加速度脈波の波形が5つ
の極大値乃至極小値を持たない場合であってもそれを認
識して極大値乃至極小値に変わる別の特徴値を用いて波
形パラメータを算出し波形のパターンを分類するので、
様々な波形に対応可能な加速度脈波計を提供できる。
【0011】また、本発明の請求項2にかかる加速度脈
波計は、波形パラメータ算出手段は、波形の曲り方向が
変化する点を示す変曲点の高さを算出する変曲点高さ算
出手段を特徴値算出手段として持つ。
【0012】そして、特徴値選択手段が極値算出手段で
は波形パラメータをすべて算出できないと判断した場合
に波形の曲り方向が変化する点を示す変曲点の高さを波
形パラメータとして算出するので、計算量が少なく容易
に波形パラメータを算出できる。
【0013】また、請求項3にかかる加速度脈波計は、
波形パラメータ算出手段は、波形の変曲点を通る接線を
求め、隣り合う2つの変曲点における接線の交点の高さ
を算出する接線交点高さ算出手段を特徴値算出手段とし
て持つ。
【0014】そして、特徴値選択手段が極値算出手段で
は波形パラメータをすべて算出できないと判断した場合
に、隣り合う変曲点を通る2つの接線の交点の高さを波
形パラメータとして算出するので、より実態に即した波
形パラメータを算出できる。また、請求項4にかかる加
速度脈波計は、特徴値選択手段は、加速度脈波波形の変
曲点における接線の傾きを求める変曲点傾き算出手段を
持ち、連続した3つの変曲点の接線の傾きの符号が同じ
場合にこれら連続した3つの変曲点の間に極値算出手段
が算出できない波形パラメータが2つ存在すると判断
し、前記波形パラメータを算出するために極値算出手段
以外の特徴値算出手段の出力値を波形パラメータとして
選択する。
【0015】そして、連続する3つの変曲点を通る接線
の傾きを用いるので極値が存在しない場合を確実に判定
でき、殆どの場合で波形パラメータの算出を的確に行う
ことができる。
【0016】また、請求項5にかかる加速度脈波計は、
特徴値選択手段は、極大値、極小値および変曲点の発生
時間を求める発生時間算出手段を持ち、加速度脈波波形
の隣り合う極大値と極小値との時間間隔があらかじめ決
められた値以上離れかつこれら極大値と極小値の間に変
曲点が3つ以上存在する場合にこれら隣り合う極大値と
極小値の間に極値算出手段が算出できない波形パラメー
タが2つ存在すると判断し、前記波形パラメータを算出
するために極値算出手段以外の特徴値算出手段の出力値
を波形パラメータとして選択する。
【0017】そして、極値の時間間隔とその間の変曲点
の数を用いて極値の存在の有無を判定するので、極値が
存在しない場合を簡単かつ確実に判定できる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を参照
して説明する。
【0019】図1は本発明の一実施例の加速度脈波計の
ブロック図である。
【0020】図中、11は脈波検出手段、12は信号処
理手段、13は加速度脈波算出手段、14は波形分割手
段、15は波形パラメータ算出手段、16は波形パター
ン分類手段、17は制御手段、18はスタートボタン、
19は表示器である。脈波検出手段11は、心臓の拍動
による血液量の増減を光の透過量または反射量の変化に
より検出する光電容積脈波計で、発光素子20、受光素
子21とこれらを保持し指の先端に固定して配置する固
定具(図示せず)からなる。発光素子20は血液中のヘ
モグロビンや水分が強い選択性を持って吸収する500〜1
000nmの波長光を含む光を放射し、受光素子21は発光
素子20が発光した光の成分を含む波長の光に反応して
その特性を変化させる物質から構成されており、本実施
例では光量に応じて電荷を発生させるフォトダイオード
を用いている。なお、本実施例では手の指の光電容積脈
波を検出して出力しており、発光素子20と受光素子2
1は固定具により被験者の指の一定位置(本実施例では
指尖部)に固定されるとともに、外部からの光を遮断す
る構成としている。
【0021】また、波形パラメータ算出手段15は、特
徴値算出手段として極値算出手段22と変曲点算出手段
23とを持ち、得られた加速度脈波波形から特徴値とし
て極値と変曲点を算出している。さらに、特徴値選択手
段24を持ち、2つの特徴値算出手段の出力の内どちら
の特徴値を波形パラメータとして出力するかを選択して
いる。図2に脈波採取手段による脈波波形と加速度脈波
算出手段による加速度脈波波形の一例を同時に別装置で
採取した心電図波形と共に示す。極値算出手段22では
波形分割手段14の出力に基づき図2に示す加速度脈波
波形のa,b,c,d,eの5つの極値の高さha,h
b,hc,hd,heをそれぞれ算出し、変曲点算出手
段23では各極値の両側に存在する曲線の曲り方向が上
に凸から下に凸へ、または、下に凸から上に凸へと変化
する点である変曲点の高さと時間さらに変曲点における
加速度脈波の接線の傾きを算出している。そして、これ
らの情報から特徴値選択手段24が極値算出手段22の
出力のみで5つの波形パラメータを算出可能か否かを判
定し、算出できない波形パラメータが存在する場合は存
在しない波形パラメータのみを変曲点算出手段23が算
出した変曲点の高さの値と入れ替えて波形パターン分類
手段に出力している。なお、本実施例では、特徴値選択
手段は変曲点における接線の傾きを求める変曲点傾き算
出手段25と、その結果を用いて特徴値を選択し波形パ
ラメータとして決定する波形パラメータ決定手段26と
からなる。
【0022】本実施例の加速度脈波計は上記構成により
以下のように作用する。すなわち、被験者が脈波検出手
段11を固定具により手の指に固定してスタートボタン
18を押すと制御手段19が脈波の採取を始め、発光素
子20から500〜1000nmの波長光を含む光を放射させ
る。この光が被験者の指にあたると血液中のヘモグロビ
ンや水分が強い選択性を持って吸収するので、指を透過
したり反射した後の光量は血液量の増減を正確に反映す
る。受光素子21では、このような透過または反射した
光量の変化に応じて抵抗値が変化しこれを電圧信号に変
換することにより発光素子20と受光素子21が取り付
けられた部分の心臓の拍動による血液量の増減を電圧信
号に変換して取り出すことが可能になっている。この信
号は信号処理手段12により必要な信号レベルに増幅さ
れたりノイズ成分を除去するフィルタリング処理を受け
たのち加速度脈波算出手段13により2次微分されて加
速度脈波波形に変換され、波形分割手段14により1拍
毎の波形に分割されて波形パラメータ算出手段15に出
力される。波形パラメータ算出手段15では、まず極値
算出手段22により加速度脈波のa,b,c,d,eの
5つの極値の高さが算出され、次に変曲点算出手段23
により各極値間に存在する変曲点の高さが算出される。
一方、変曲点傾き算出手段25により変曲点における加
速度脈波の接線の傾きが算出され、これらの情報から波
形パラメータ決定手段26が極値算出手段22の出力の
みで5つの波形パラメータを算出可能か否かを判定し、
算出できない波形パラメータが存在する場合は存在しな
い波形パラメータのみを極値算出手段22の出力の値と
入れ替えている。本実施例では図3に示すように波形パ
ラメータ決定手段25は連続する3つの変曲点における
接線の傾きの符号が同じ場合に変曲点の間にあるべき2
つの極値が算出できなかったものと判断し、その場合に
は算出できなかった極値として3つの変曲点の内の真ん
中にある変曲点の高さを極値の値として採用している。
図3(a)では波形タイプBの場合、図3(b)では波
形タイプGの場合をそれぞれ示し、極値算出手段では図
3(a)ではcとd、図3(b)ではbとcの極値がそ
れぞれ算出できず、図3(a)ではeとなるべき極値の
値がcの値、図3(b)ではd、eとなるべき極値の値
がb、cとして認識されてしまい、このまま波形パター
ン分類手段で波形の分類を行うと実際の波形とは異なっ
た分類を行う可能性がある。しかし、このような場合で
も極値は持たないが上に凸、または、下に凸といった波
形の曲り方向は変化しておりそれに伴う変曲点は存在す
る場合が殆どであり、図3(a)ではcとdの極値の前
後にある3つの連続した(3)、(4)、(5)の変曲
点が、図3(b)ではbとcの極値の前後にある3つの
連続した(2)、(3)、(4)の変曲点がそれぞれ存
在しているのが分かる。極値を持つ場合は極値において
接線の傾きは正から負あるいは負から正へと変化する
が、これらの変曲点の間では極値を取らないので変曲点
間で接線の傾きの符号は変化せず、3つの連続した変曲
点における接線の傾きは同じ符号を持つ。すなわち、図
3(a)では(3)、(4)、(5)の3つの変曲点の
接線の傾きは正、図3(b)では(2)、(3)、
(4)の3つの変曲点の接線の傾きは負となる。このよ
うな場合にc、dまたはb、cの高さの値を置き換える
場合であると判断し、本実施例では置き換える値として
連続した3つの変曲点の内真ん中にある変曲点の高さを
用いている。
【0023】すなわち、(a)ではc、dの値は変曲点
4の高さ、(b)ではb、cの値は変曲点3の高さであ
る。この置き換えではcとdあるいはbとcの高さが同
じになってしまうが、波形パターンの分類に用いる場合
この置き換えによる分類違いは図9に示すパターンのF
とGの区別が困難になる以外はなく実用的にはこれで十
分である。このように決定された5つの波形パラメータ
は波形パターン分類手段16に出力され、波形パターン
分類手段16ではこれらの5つの波形パラメータから図
4に示すAからGまでパターンのいずれにあるかを決定
し、これを波形分割手段の出力波形と共に表示機19に
出力して被験者に視覚的に報知している。
【0024】上記のように本実施例の加速度脈波計は得
られた加速度脈波の波形が5つの極大値または極小値を
持たない場合であってもそれを認識して極大値または極
小値に変わる別の波形パラメータを算出して波形のパタ
ーンを分類するので、様々な波形に対応可能な加速度脈
波計を提供できる。
【0025】また、特徴値選択手段が極値算出手段だけ
では波形パラメータをすべて算出できないと判断した場
合に算出できなかった極値の値の代わりに変曲点の高さ
を波形パラメータとして算出するので、計算量が少なく
容易に波形パラメータを算出できる。
【0026】さらに、連続する3つの変曲点を通る接線
の傾きを用いてあるべき変曲点の有無を判断するので極
値が存在しない場合を確実に判定でき、いかなる場合で
も波形パラメータの算出を的確に行うことができる。
【0027】なお、本実施例の特徴値選択手段では、極
値算出手段だけでは波形パラメータをすべて算出できな
いと判断した場合に算出できなかった極値の値の代わり
に変曲点の高さを波形パラメータとして算出していた
が、このかわりに接線交点算出手段27を持ち変曲点の
発生時間を求めた上で隣り合う変曲点における2つの接
線の交点を求め、その高さを波形パラメータとして用い
る構成でも良い。この場合のブロック図を図4に示す
が、図1に示された構成の内、変曲点算出手段は接線交
点算出手段25に置き換えられたものとなっている。ま
た、図5(a),(b)にこの構成の場合の波形、変曲
点、隣り合う変曲点の接線の交点の関係を示す。図のよ
うに変曲点4より交点c’、d’、変曲点3より交点
b’、c’を用いた場合の方が、cとdあるいはbとc
は波形の状況に近くなりより現状にあった値が得られ
る。
【0028】また、本実施例の特徴値選択手段では連続
する3つの変曲点を通る接線の傾きを用いてあるべき変
曲点の有無を判定していたが、極大値、極小値および変
曲点の発生時間を求める発生時間算出手段28を持ち、
加速度脈波波形の隣り合う極大値と極小値との時間間隔
があらかじめ決められた値以上離れかつこれら極大値と
極小値の間に変曲点が3つ以上存在する場合にこれら隣
り合う極大値と極小値の間に極値算出手段が算出できな
い波形パラメータが2つ存在すると判断して、その間の
波形パラメータを算出するため必要な特徴値算出手段を
選択する構成でも良い。この場合のブロック図を図6に
示す。また図7(a),(b)にこの構成の場合の極値
と極値間の時間間隔と変曲点の関係を示す。図7(a)
は波形タイプB、図7(b)は波形タイプGの場合であ
るが、図7(a)では始めの極大値と極小値の間隔を示
すT1に対しその次の極小値と極大値の間隔を示すT2の時
間が相当長く、図7(b)では逆にT1に対しT2の時間が
短くなっているが、これは通常ならばc、dあるいは
b、cの極値が現れるはずのところに極値が存在せず認
識できなかったことにより生ずることであり、このT1
とT2の長さを調べることによりあるべき極値の存在を
簡単に判定することができる。例えば、任意の極値間の
時間間隔をTnとすると、Tn>150msのときにそ
の間に2つの極値が存在する可能性があり、その間の変
曲点を調べそれを確定させればよい。この構成では、時
間的な要因を付加して判断するのでノイズ等により変曲
点が多数存在してもその影響を排除でき、より確実な判
定が可能になる。
【0029】なお、本実施例の脈波採取手段は指尖の光
電脈波を用いているが、光電により脈波信号が得られる
場所であれば指基部など他の場所でも良い。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項1に
かかる加速度脈波計は、得られた加速度脈波の波形が5
つの極大値乃至極小値を持たない場合であってもそれを
認識して極大値乃至極小値に変わる別の波形パラメータ
を算出して波形のパターンを分類するので、様々な波形
に対応可能な加速度脈波計を提供できる。
【0031】また、請求項2にかかる加速度脈波計は、
特徴値選択手段が極値算出手段では波形パラメータをす
べて算出できないと判断した場合に波形の曲り方向が変
化する点を示す変曲点の高さを波形パラメータとして算
出するので、計算量が少なく容易に波形パラメータを算
出できる。
【0032】また、請求項3にかかる加速度脈波計は、
特徴値選択手段が極値算出手段では波形パラメータをす
べて算出できないと判断した場合に、隣り合う変曲点を
通る2つの接線の交点の高さを波形パラメータとして算
出するので、より実態に即した波形パラメータを算出で
きる。
【0033】また、請求項4にかかる加速度脈波計は、
連続する3つの変曲点を通る接線の傾きを用いるので極
値が存在しない場合を確実に判定でき、殆どの場合で波
形パラメータの算出を的確に行うことができる。
【0034】また、請求項5にかかる加速度脈波計は、
極値の時間間隔とその間の変曲点の数を用いて極値の存
在の有無を判定するので、極値が存在しない場合を簡単
かつ確実に判定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の加速度脈波計のブロック図
【図2】心電計による心電図とともに示した同加速度脈
波計の脈波採取手段と加速度脈波算出手段の出力図
【図3】(a)同加速度脈波計の加速度脈波算出手段の
出力図 (b)同加速度脈波計の加速度脈波算出手段の出力図
【図4】同加速度脈波計で接線交点高さ算出手段を用い
る場合の加速度脈波計のブロック図
【図5】(a)同加速度脈波計の加速度脈波算出手段の
出力図 (b)同加速度脈波計の加速度脈波算出手段の出力図
【図6】同加速度脈波計で発生時間算出手段を用いる場
合の加速度脈波計のブロック図
【図7】(a)同加速度脈波計の加速度脈波算出手段の
出力図 (b)同加速度脈波計の加速度脈波算出手段の出力図
【図8】心電計による心電図とともに示した従来の加速
度脈波計の脈波採取手段と加速度脈波算出手段の出力図
【図9】従来の加速度脈波計で用いる加速度脈波波形の
パターン図
【符号の説明】
11 脈波検出手段 12 信号処理手段 13 加速度脈波算出手段 15 波形パラメータ算出手段 16 波形パターン分類手段 22 極値算出手段 23 変曲点算出手段 24 特徴値選択手段 25 変曲点傾き算出手段 27 接線交点高さ算出手段 28 発生時間算出手段

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】人体の血液の脈動により生ずる脈波を採取
    する脈波採取手段と、前記脈波採取手段により採取され
    た脈波の波形を二次微分して加速度脈波を算出する加速
    度脈波算出手段と、前記加速度脈波算出手段の出力波形
    から波形の特徴を示す波形パラメータを算出する波形パ
    ラメータ算出手段と、前記波形パラメータ算出手段の出
    力を用いて前記加速度脈波算出手段の出力を複数の波形
    パターンに分類する波形パターン分類手段とからなり、
    前記波形パラメータ算出手段は波形の極大値と極小値の
    高さを算出する極値算出手段を含む複数の異なる特徴値
    算出手段を持つとともに、加速度脈波の波形の状態によ
    り複数の特徴値算出手段の出力値の中から波形パラメー
    タとして用いる特徴値を選択する特徴値選択手段を持つ
    加速度脈波計。
  2. 【請求項2】波形パラメータ算出手段は、波形の曲り方
    向が変化する点を示す変曲点の高さを算出する変曲点高
    さ算出手段を特徴値算出手段として持つ請求項1に記載
    の加速度脈波計。
  3. 【請求項3】波形パラメータ算出手段は、波形の変曲点
    を通る接線を求め、隣り合う2つの変曲点における接線
    の交点の高さを算出する接線交点高さ算出手段を特徴値
    算出手段として持つ請求項1に記載の加速度脈波計。
  4. 【請求項4】特徴値選択手段は、加速度脈波波形の変曲
    点における接線の傾きを求める変曲点傾き算出手段を持
    ち、連続した3つの変曲点の接線の傾きの符号が同じ場
    合にこれら連続した3つの変曲点の間に極値算出手段が
    算出できない波形パラメータが2つ存在すると判断し、
    前記波形パラメータを算出するために極値算出手段以外
    の特徴値算出手段の出力値を波形パラメータとして選択
    する請求項1に記載の加速度脈波計。
  5. 【請求項5】特徴値選択手段は、極大値と極小値と変曲
    点の発生時間を求める発生時間算出手段を持ち、加速度
    脈波波形の隣り合う極大値と極小値との時間間隔があら
    かじめ決められた値以上離れかつこれら極大値と極小値
    の間に変曲点が3つ以上存在する場合にこれら隣り合う
    極大値と極小値の間に極値算出手段が算出できない波形
    パラメータが2つ存在すると判断し、前記波形パラメー
    タを算出するために極値算出手段以外の特徴値算出手段
    の出力値を波形パラメータとして選択する請求項1に記
    載の加速度脈波計。
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