JP2000216676A - デュアルシンセサイザ装置及びこれを用いた無線装置 - Google Patents

デュアルシンセサイザ装置及びこれを用いた無線装置

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JP2000216676A
JP2000216676A JP11015308A JP1530899A JP2000216676A JP 2000216676 A JP2000216676 A JP 2000216676A JP 11015308 A JP11015308 A JP 11015308A JP 1530899 A JP1530899 A JP 1530899A JP 2000216676 A JP2000216676 A JP 2000216676A
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pll synthesizer
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JP11015308A
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Hiroyuki Shiotani
宏行 塩谷
Yutaka Saito
裕 斎藤
Kazuhiko Ikeda
和彦 池田
Takashi Ui
孝 宇井
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成で周波数干渉を防止できる小型な
デュアルシンセサイザ装置を提供する。 【解決手段】 第1PLLシンセサイザ部104aと、第
2PLLシンセサイザ部104bと、第1または第2PL
Lシンセサイザ部の一方の出力信号を選択する選択スイ
ッチ105とを備えるデュアルシンセサイザ装置におい
て、第1及び第2PLLシンセサイザ部の出力信号の周
波数を制御するためのデータ信号線106及びクロック信
号線107を第1及び第2PLLシンセサイザ部で共用し
て装置を小型化する。このデータ信号線またはクロック
信号線の分岐点と第1及び第2PLLシンセサイザ部と
の間に特定の周波数帯域を減衰する信号減衰手段を設け
ることにより、第1及び第2PLLシンセサイザ部の間
のアイソレーションが向上し、周波数干渉を防止でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、時分割された複数
の通信スロットを使用して通信を行うためのデュアルシ
ンセサイザ装置とそれを用いる無線装置に関し、特に、
簡単な構成で周波数干渉の防止を図るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、時分割された複数の通信スロット
を使用して通信を行う無線装置において、高速に周波数
を切り替えることが可能なPLL周波数シンセサイザと
してデュアルシンセサイザ装置が使用されている。
【0003】デュアルシンセサイザ装置は、2系統の発
振回路を含むPLL周波数シンセサイザ(以下、PLL
シンセサイザ部という)と2つのPLLシンセサイザ部
出力信号のいずれか一方を選択する単投双投スイッチ
(以下、SPDTスイッチという)を備え、2つのPL
Lシンセサイザ部は時分割された複数の通信スロットに
対応した出力信号を出力するように交互にロックアップ
動作を行い、ロックアップ動作が完了した方のPLLシ
ンセサイザ部の出力信号をSPDTスイッチが選択して
外部に出力するといった動作をする。
【0004】このデュアルシンセサイザ装置を構成する
場合は、各PLLシンセサイザ部間の周波数干渉が問題
となる。各PLLシンセサイザ部の出力信号周波数は同
一周波数帯であり、SPDTスイッチ部と各PLLシン
セサイザ部との間のアイソレーションが不十分である
と、SPDTスイッチ部で選択し取り出された出力信号
には、選択側のPLLシンセサイザ部の出力信号と非選
択側のPLLシンセサイザ部の出力信号とがスプリアス
信号として漏れ込み、信号の歪みを発生したり、不要輻
射成分となり問題となる。
【0005】そこで、周波数干渉を防止するためにSP
DTスイッチで選択し出力された出力信号に含まれるス
プリアス信号を除去し、アイソレーションを改善する対
策が採られている。従来のデュアルシンセサイザ装置に
関する技術として、特開平5−37318公報に記載さ
れているものが知られている。図21は、従来のデュア
ルシンセサイザ装置の一例を示す図である。
【0006】図21において、2101は第1PLLシンセ
サイザ部で、2102は第2PLLシンセサイザ部であり、
それぞれ出力信号LO1、LO2を生成して出力する。2120
は制御部であり、スイッチ部2107の切換を制御するSW
制御信号を出力する。2107はSPDTスイッチであり、
第1及び第2PLLシンセサイザ部の出力信号LO1及び
LO2がそれぞれ入力端子IN1及びIN2に入力されて
制御部2120からの切換制御信号に応じて、いずれか一方
を選択して出力端子OUTに出力する。2103及び2104
は、それぞれ出力信号LO1及びLO2を分岐した分岐信号
を減衰させる減衰器であり、各出力信号LO1及びLO2が
スイッチ部2107でオフされた時に出力側に漏れ込む漏れ
信号の振幅と等しくなるように分岐信号の振幅を減衰さ
せる。2105及び2106は位相反転器であり、それぞれ減衰
器2103及び2104の出力信号の位相を反転させる。位相反
転器2105及び2106は、例えば180度遅延線で構成する
ことができる。
【0007】これら減衰器2103及び位相反転器2105は、
第1PLLシンセサイザ部出力信号LO1の漏れ信号を消
去する消去信号を生成する消去信号生成回路を構成す
る。また、減衰器2104及び位相反転器2106は、第2PL
Lシンセサイザ部出力信号LO2の漏れ信号を消去する消
去信号を生成する消去信号生成回路を構成する。2108は
加算器であり、スイッチ部2107と位相反転器2105及び21
06との出力信号を加算合成する。この加算器2108は、例
えば反射防止用の減衰器をY字結線してその中点から出
力信号を取り出すようにして構成することができる。21
09は出力端子であり、加算器2108からの出力信号が取り
出される。
【0008】制御部から出力されるSW制御信号は、分
岐されて、その一方をスイッチ部2107の制御端子CON
T1に入力し、他方をインバータに入力し、その出力を
制御端子CONT2に入力するよう構成されており、S
W制御信号のH/Lに応じてスイッチ部2107が第1及び
第2PLLシンセサイザ部の出力信号LO1及びLO2の一
方を選択し出力するようになっている。また、制御部21
20は第1及び第2PLLシンセサイザ部の出力信号LO1
及びLO2の周波数設定を行うためのPLL制御信号を出
力する。
【0009】図21に示した従来例の回路動作を以下に
説明する。制御部2120から出力されるSW制御信号が
“H”であって、スイッチ部2107が入力端子IN1側に
導通している第1PLLシンセサイザ部の出力信号LO1
を選択し出力しているものとする。
【0010】この場合、スイッチ部2107の出力端子OU
Tには、第1PLLシンセサイザ部の出力信号LO1のみ
が出力されるだけでなく、第2PLLシンセサイザ部の
出力信号LO2もスイッチ部2107内及びその周辺の空間を
伝搬して、出力側に漏れ込んで漏れ信号となって出力さ
れる。
【0011】そこで、第2PLLシンセサイザ部出力信
号LO2を分岐し、その分岐信号を減衰器2104及び位相反
転器2106からなる消去信号生成回路に通すことによっ
て、スイッチ部2107の出力信号の中に現れた第2PLL
シンセサイザ部の出力信号LO2の漏れ信号と等振幅、逆
位相の消去信号を生成する。この消去信号を加算器2108
によってスイッチ部2107の出力信号に加算合成すること
により、スイッチ部2107の出力信号の中に含まれる第2
PLLシンセサイザ部出力信号LO2の漏れ信号と消去信
号が打ち消しあい、加算器2108の出力信号には第1PL
Lシンセサイザ部の出力信号LO1のみを出力することが
できる。
【0012】また、PLLシンセサイザ部の出力信号周
波数の設定は、総合電子出版社出版の「実用PLL周波
数シンセサイザ」に示されているように、データ信号、
クロック信号及びロードイネーブル信号の3種の制御信
号によって行う方法が知られてる。
【0013】データ信号は2進数に変換されたシリアル
・データで構成されており、クロック信号はデータ信号
の同期クロックであり、ロードイネーブル信号が入力さ
れることでデータ信号がPLL−ICの内部回路にラッ
チされる。その従来例の一例を図22に示す。また、図
22における2204a及び2204bは、ロック検出信号であ
り、PLL−ICが基準周波数信号とPLLシンセサイ
ザ部の出力信号とを比較して、PLLシンセサイザ部の
出力信号が所定の周波数としてロック状態あるいはアン
ロック状態であるかを検出して出力する。
【0014】ロック検出信号は制御部において監視さ
れ、それぞれのPLLシンセサイザ部が時分割された複
数の通信スロットに対応した出力信号を出力可能かを判
断する。例えば、制御部がロック検出信号をアンロック
状態と判断した場合には、その対応する通信スロットを
使用しないように制御部が通信システムの制御を行うこ
とができる。
【0015】また、周波数干渉を防止するために各PL
Lシンセサイザ部、SPDTスイッチのそれぞれが各別
の金属製シールドケースで格納されたシールド構造によ
りシールド効果を高めて、アイソレーションを改善する
対策がある。従来のデュアルシンセサイザ装置に関する
技術として、特開平9−307273公報に記載されて
いるものが知られている。図23は、従来のデュアルシ
ンセサイザ装置の一例を示す図である。図23は平面図
である。図23において、2301及び2302は、発振回路を
含むPLLシンセサイザ部であり、それぞれの出力信号
周波数は同一周波数帯である。2303はPLLシンセサイ
ザ部2301及び2302の出力信号のいずれか一方を選択する
SPDTスイッチであり、これらが多層プリント基板の
表層に設けられている。2304はPLLシンセサイザ部23
01及び2302とSPDTスイッチ2303の周囲に設けられた
基板の表層のグランドパターンであり、2304の下には内
層グランドパターンがある。2305、2306及び2307はPL
Lシンセサイザ部2301及び2302とSPDTスイッチ2303
のそれぞれの上方及び側方を囲むシールドケースであ
り、グランドパターン2304に接地して、PLLシンセサ
イザ部2301及び2302とSPDTスイッチ2303のそれぞれ
が各個別のシールドケースで格納されたシールド構造を
備えている。
【0016】但し、図23は平面図であり、シールドケ
ース2305、2306及び2307の天板を除いた側壁だけが描か
れている。2308はビアホールであり、表層及び内層のグ
ランドパターンと接続する。2309はPLLンセサイザ部
2301及び2302とSPDTスイッチ2303を接続する信号
線、2310はSPDTスイッチ2303の出力信号線である。
信号線2309、出信号線2310は基板の内層に位置してグラ
ンドパターン2304と内層のグランドパターンに挟まれ
て、その両側にはグランドパターン2304と内層のグラン
ドパターンを接続するビアホール2308が位置している。
2311は信号線2309とPLLシンセサイザ部2301及び2302
を接続するビアホールであり、2312は信号線2309とSP
DTスイッチ2303を接続するビアホールである。2313は
SPDTスイッチ2303と出力信号線2310を接続するビア
ホールである。2314は基板の表裏を貫くスリットであ
る。
【0017】この従来例では、PLLシンセサイザ部23
01及び2302とSPDTスイッチ2303は、それぞれが各個
別のシールド構造を備えていることにより、空間を伝搬
する電磁波から遮蔽されると共に、表層及び内層のグラ
ンドパターンとこれらを接続する複数のビアホールによ
って、基板内に接地面の壁を作り、基板内を伝搬する電
磁波からも遮蔽することができる。また、信号線2309、
出力信号線2310を基板の内層に通すことにより、表層及
び内層のグランドパターン及び両側のビアホールによっ
て遮蔽することができる。また、基板の表裏を貫くスリ
ットによって、PLLシンセサイザ部2301及び2302と、
SPDTスイッチ2303と、信号線2309及び2310を基板の
他の部分と分離することができる。
【0018】また、従来のデュアルシンセサイザ装置を
用いた無線装置の一例を図24に示す。図24に示すよ
うに、プリント基板2405の表層に、第1及び第2PLL
シンセサイザ部と、選択スイッチとを形成している。第
1及び第2PLLシンセサイザ部用シールドケース2401
及び2402と、選択スイッチ部用シールドケース2403と、
送受信部用シールドケース2404とが基板グランドパター
ンに接地されており、複数の重厚な金属性シールドケー
スで、且つ、それぞれ個別のシールドケースで格納する
ことによって高いシールド効果を得ることができ、周波
数干渉を防止している。なお、2406は筺体ケースであ
る。
【0019】また、従来のデュアルシンセサイザ装置の
一例を図25及び図26に示す。図25及び図26は外
観図である。図25において2501及び2502は、発振回路
を含むPLLシンセサイザ部であり、それぞれの出力信
号は同一周波数帯である。2503はPLLシンセサイザ部
2501及び2502の出力信号のいずれか一方を選択する選択
スイッチ部である。2504は、選択スイッチ部を制御する
選択制御部であり、インバータなどで構成される。2505
はPLLシンセサイザ部の電源部である。2506はシール
ドケース側板であり、2507はPLLシンセサイザ部250
1、2502、選択スイッチ部2503、選択制御部2504及び電
源部2505のそれぞれを分離する間仕切り壁である。2508
はシールドケース天板であり、2509はシールドケース天
板、2510は、開口部である。
【0020】図25に示すように、PLLシンセサイザ
部2501、2502、選択スイッチ部2503、選択制御部2504及
び電源部2505のそれぞれをシールドケースで格納するこ
とにより、それぞれの間のアイソレーションを確保し
て、周波数干渉を防いでいる。シールドケースは、側板
2506、間仕切り壁2507、天板2508及び底板2509の各別の
金属板で組み立てられている。また、図26に示すよう
にデュアルシンセサイザ装置を、これを用いる無線装置
に接続するために、シールドケースの底板2509に開口部
2510を設けてあり、開口部2510から接続用端子2511が突
出している。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来例
の図21及び図22におけるデュアルシンセサイザ装置
は構成が複雑であり、回路規模が大きくなるため、装置
が大型になるという問題がある。
【0022】また、PLLシンセサイザ部の出力信号の
周波数設定を行うための制御信号(データ信号、クロッ
ク信号及びロードイネーブル信号)を伝達する制御信号
線(データ信号線、クロック信号線及びロードイネーブ
ル信号線)やロック検出信号を伝達するロック検出信号
線がスプリアス信号の混入経路となり、アイソレーショ
ンが不十分であると、周波数干渉が発生するという問題
がある。
【0023】また、従来例の図23及び図24における
デュアルシンセサイザ装置及びこれを用いた無線装置
は、複数のシールドケースが必要であり、コストが高く
なるという問題がある。
【0024】また、図25及び図26におけるシールド
ケースの構造は複雑であり、生産性が悪いという課題が
あった。
【0025】また、一般にデュアルシンセサイザ装置と
これを用いる無線装置とのインターフェイスには、図2
2に示すように、複数の接続端子があるために、デュア
ルシンセサイザ装置に設けられる接続用端子コネクタの
占有する容積が大きくなるという問題がある。
【0026】また、従来例の図26におけるデュアルシ
ンセサイザ装置は、シールドケースに開口部2510を設け
る必要があり、シールド効果が低下することによって、
周波数干渉が発生するという問題がある。
【0027】一般に高周波回路を遮蔽するために、高周
波回路をシールドケース内に格納する方法が知られてい
るが、完全に遮蔽することは困難であり、図23のよう
に発振回路を含むPLLシンセサイザ部2301、2302が互
いに隣接し、その間のアイソレーションが不十分である
と、一方のPLLシンセサイザ部の出力信号が他方のP
LLシンセサイザ部の発振回路に漏れ込むことによっ
て、周波数干渉が発生するという問題がある。
【0028】本発明は、こうした従来の問題点を解決す
るものであり、装置を小型化して、簡単な構成で周波数
干渉を防止した、小型で高性能なデュアルシンセサイザ
装置を提供し、また、これを用いた無線装置を提供する
ことを目的としている。
【0029】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明では、デ
ュアルシンセサイザ装置を小型化するために、第1のP
LLシンセサイザ部及び第2のPLLシンセサイザ部の
出力信号の周波数を制御するためのデータ信号線及びク
ロック信号線、または、第1のPLLシンセサイザ部及
び第2のPLLシンセサイザ部から出力されるロック検
出信号の信号線を第1のPLLシンセサイザ部及び第2
のPLLシンセサイザ部で共用している。
【0030】また、このデュアルシンセサイザ装置の第
1及び第2のPLLシンセサイザ部の間のアイソレーシ
ョンを向上するため、データ信号線、クロック信号線ま
たはロック検出信号線の分岐点と第1のPLLシンセサ
イザ部及び第2のPLLシンセサイザ部との間に特定の
周波数帯域を減衰する信号減衰手段を設けている。
【0031】また、第1のPLLシンセサイザ部、第2
のPLLシンセサイザ部及び選択スイッチをプリント基
板の片面側表層に配置するとともに、第1のPLLシン
セサイザ部と第2のPLLシンセサイザ部とを、選択ス
イッチを挟んでその両側に配置している。
【0032】また、第1のPLLシンセサイザ部、第2
のPLLシンセサイザ部及び選択スイッチ全体の上方及
び側方を囲むシールドケースを設け、このシールドケー
スの内部に、第1のPLLシンセサイザ部と選択スイッ
チとの間及び第2のPLLシンセサイザ部と選択スイッ
チとの間に間仕切り壁を設けている。
【0033】また、本発明の無線装置では、このデュア
ルシンセサイザ装置と送受信回路とを同一プリント基板
上に配置して無線装置を構成している。
【0034】そのため、デュアルシンセサイザ装置を小
型化することができ、また、第1及び第2のPLLシン
セサイザ部間のアイソレーションを高めて、周波数干渉
を防止することができる。
【0035】また、無線装置は、同一基板上にデュアル
シンセサイザ装置と送受信回路とを設けることによって
接続用コネクタが削減でき、装置の小型化及びコストの
低減を図ることができる。
【0036】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、第1のPLLシンセサイザ部と、第2のPLLシン
セサイザ部と、第1のPLLシンセサイザ部または第2
のPLLシンセサイザ部の一方の出力信号を選択する選
択スイッチとを備え、第1のPLLシンセサイザ部及び
第2のPLLシンセサイザ部の出力信号の周波数を制御
するためのデータ信号線及びクロック信号線を第1のP
LLシンセサイザ部及び第2のPLLシンセサイザ部で
共用するようにしたものであり、データ信号線及びクロ
ック信号線の共用により信号線の数を削減でき、装置を
小型化することができる。
【0037】請求項2に記載の発明は、第1のPLLシ
ンセサイザ部及び第2のPLLシンセサイザ部から出力
されるロック検出信号の出力信号線を第1のPLLシン
セサイザ部及び第2のPLLシンセサイザ部で共用する
ようにしたものであり、ロック検出信号線の共用により
信号線の数を削減でき、装置を小型化することができ
る。
【0038】請求項3に記載の発明は、データ信号線、
クロック信号線またはロック検出信号線の分岐点と第1
のPLLシンセサイザ部及び第2のPLLシンセサイザ
部との間に特定の周波数帯域を減衰する信号減衰手段を
設けたものであり、信号減衰手段を配置することによっ
て第1及び第2のPLLシンセサイザ部の間のアイソレ
ーションを向上することができ、周波数干渉を防止する
ことができる。
【0039】請求項4に記載の発明は、信号減衰手段
を、第1のPLLシンセサイザ部及び第2のPLLシン
セサイザ部の出力信号の周波数帯域より低い周波数帯域
の信号を通過させるローパスフィルタで構成したもので
あり、このローパスフィルタの配置により、データ信
号、クロック信号及びロック検出信号の伝送に支障を生
じることなく、第1及び第2のPLLシンセサイザ部の
間のアイソレーションを向上することができ、周波数干
渉を防止することができる。
【0040】請求項5に記載の発明は、信号減衰手段
を、第1のPLLシンセサイザ部及び第2のPLLシン
セサイザ部の出力信号の周波数帯域より低い周波数帯域
で利得を有する能動素子で構成したものであり、データ
信号、クロック信号及びロック検出信号の伝送に支障を
生じることなく、第1及び第2のPLLシンセサイザ部
間のアイソレーションを向上することができ、周波数干
渉を防止することができる。
【0041】請求項6に記載の発明は、信号減衰手段
を、信号の伝達を入切するスイッチで構成したものであ
り、選択スイッチで選択された側のPLLシンセサイザ
部の信号線をスイッチで切ることにより第1及び第2の
PLLシンセサイザ部の間のアイソレーションを向上す
ることができ、周波数干渉を防止することができる。
【0042】請求項7に記載の発明は、データ信号線、
クロック信号線またはロック検出信号線の分岐点に単極
双投スイッチを設けたものであり、選択スイッチで選択
された側のPLLシンセサイザ部の信号線を単極双投ス
イッチによって切ることにより、第1及び第2のPLL
シンセサイザ部の間のアイソレーションを向上すること
ができ、周波数干渉を防止することができる。
【0043】請求項8に記載の発明は、第1のPLLシ
ンセサイザ部と、第2のPLLシンセサイザ部と、第1
のPLLシンセサイザ部または第2のPLLシンセサイ
ザ部の一方の出力信号を選択する選択スイッチとを備
え、第1のPLLシンセサイザ部、第2のPLLシンセ
サイザ部及び選択スイッチをプリント基板の片面側表層
に配置するとともに、第1のPLLシンセサイザ部と第
2のPLLシンセサイザ部とを、選択スイッチを挟んで
その両側に配置したものであり、片面側表層に第1及び
第2PLシンセサイザ部と選択スイッチとを配置したこ
とによって、シールドケースの構造が簡単にすることが
でき、また、第1及び第2のPLLシンセサイザ部を、
選択スイッチを挟んで距離的に離し分離することによっ
てPLLシンセサイザ部間のアイソレーションを向上す
ることができ、周波数干渉を防止できる。
【0044】請求項9に記載の発明は、第1のPLLシ
ンセサイザ部と選択スイッチとの間及び第2のPLLシ
ンセサイザ部と選択スイッチとの間にプリント基板の表
裏を貫くスリットを設け、このスリットの表面に形成し
た導電層をプリント基板のグランドパターンに接地した
ものであり、スリットの表面の導電層をグランドパター
ンに接地することでスリットの表面が接地面となり、ス
リットが基板内を伝搬する電磁波を遮蔽する。そのため
第1及び第2のPLLシンセサイザ部と選択スイッチと
の間のアイソレーションが向上し、周波数干渉を防止す
ることができる。
【0045】請求項10に記載の発明は、第1のPLL
シンセサイザ部、第2のPLLシンセサイザ部及び選択
スイッチ全体の上方及び側方を囲むシールドケースを設
け、このシールドケースの内部に、第1のPLLシンセ
サイザ部と選択スイッチとの間及び第2のPLLシンセ
サイザ部と選択スイッチとの間に間仕切り壁を設けたも
のであり、シールドケースの内部の間仕切り壁が空間を
伝搬する電磁波を遮蔽することによって第1及び第2の
PLLシンセサイザ部と選択スイッチとの間のアイソレ
ーションを向上することができ、周波数干渉を防止する
ことができる。また、1つのシールドケースによって複
数のシールドケースを設けたときと同様のシールド効果
が得られるため、シールドケースの数量を削減でき、コ
ストを低減することができる。
【0046】請求項11に記載の発明は、間仕切り壁の
内部に空洞を設けたものであり、空洞の表面が接地面と
なり、これが空間を伝搬する電磁波を遮蔽するため、第
1及び第2のPLLシンセサイザ部と選択スイッチとの
間のアイソレーションを向上することができ、周波数干
渉を防止することができる。
【0047】請求項12に記載の発明は、プリント基板
のスリットに間仕切り壁を挿入したものであり、スリッ
トに挿入した間仕切り壁が空間を伝搬する電磁波を遮蔽
することによって第1及び第2のPLLシンセサイザ部
と選択スイッチとの間のアイソレーションが向上し、周
波数干渉を防止することができる。
【0048】請求項13に記載の発明は、プリント基板
の端面にスルーホールで構成された接続用端子を設けた
ものであり、この接続用端子を備えることによって接続
用コネクタが削減でき、装置の小型化及びコストを低減
することができる。また、リフロー実装が可能なモジュ
ールとすることができる。
【0049】請求項14に記載の発明は、請求項1乃至
13に記載のデュアルシンセサイザ装置と送受信回路と
を同一プリント基板上に配置して無線装置を構成したも
のであり、同一基板上にデュアルシンセサイザ装置と送
受信回路とを設けることによって接続用コネクタが削減
でき、装置の小型化及びコストを低減することができ
る。
【0050】請求項15に記載の発明は、デュアルシン
セサイザ装置と送受信回路とをプリント基板の片面上に
配置し、デュアルシンセサイザ装置及び送受信回路全体
の上方及び側方を囲む共通のシールドケースを設け、こ
のシールドケースの内部にデュアルシンセサイザ装置と
送受信回路との間に間仕切り壁を設けたものであり、シ
ールドケースの内部の間仕切り壁が空間を伝搬する電磁
波を遮蔽することによってデュアルシンセサイザ装置と
送受信回路との間のアイソレーションを向上することが
でき、周波数干渉を防止することができる。また、1つ
のシールドケースの内部に間仕切り壁を設けたことによ
って複数のシールドケースを備えたシールド構造と同様
のシールド効果を得ることができ、シールドケースの数
量が削減でき、コストを低減することができる。
【0051】請求項16に記載の発明は、このシールド
ケースを筐体ケースと共用したものであり、この共用に
よりシールドケースが削減でき、コストを低減すること
ができる。
【0052】以下、本発明の実施の形態について、図1
から図20を用いて説明する。
【0053】(第1の実施の形態)第1の実施形態で
は、まず、制御信号線を共用化して、デュアルシンセサ
イザ装置を小型化する構成について説明する。
【0054】図1には、データ信号線106及びクロック
信号線107を共用化したデュアルシンセサイザ装置を示
している。
【0055】この装置は、第1PLL−IC101a、ル
ープフィルタ102a及び第1局部発振回路103aから成る
第1PLLシンセサイザ部104aと、第2PLL−IC1
01b、ループフィルタ102a及び第2局部発振回路103b
から成る第2PLLシンセサイザ部104bと、各PLL
シンセサイザ部104a、104bの出力を選択する選択スイ
ッチ105と、各PLLシンセサイザ部104a、104bで共
用するデータ信号線106及びクロック信号線107と、第1
PLLシンセサイザ部104aの第1PLL−IC101aに
ロードイネーブル信号を送る第1ロードイネーブル信号
線108と、第2PLLシンセサイザ部104bの第2PLL
シンセサイザ部104bにロードイネーブル信号を送る第
2ロードイネーブル信号線109とを備えている。なお、
ここでは、デュアルシンセサイザ装置が備える基準信号
やロック検出信号の信号線、選択スイッチ105に対する
切換信号線等の図示を省略している。
【0056】第1及び第2局部発振回路103a、103b
は、例えば、電圧制御発振器(VCO)であり、PHS
無線通信装置に使用する電圧制御発振器の発振周波数は
1.6GHz帯である。選択スイッチ105は、例えば、
GaAsMMICまたはPINダイオードにより構成さ
れるSPDTスイッチであり、第1または第2PLLシ
ンセサイザ部104a、104bの出力信号のいずれか一方を
選択して出力するように動作する。データ信号線106及
びクロック信号線107は、第1及び第2PLL−IC101
a、101bに共通に接続され、第1ロードイネーブル信
号線108と第2ロードイネーブル信号線109とはそれぞれ
独立して第1及び第2PLL−IC101a及び101bに接
続される。
【0057】このように構成されたデュアルシンセサイ
ザ装置において、第1及び第2PLLシンセサイザ部10
4a、104bは、第1及び第2局部発振回路103a、103b
の出力信号周波数を所定の発振周波数にロックさせて周
波数を安定に保つように動作する。第1及び第2PLL
−IC101a、101bにデータ信号、クロック信号及びロ
ードイネーブル信号の制御信号を入力することによっ
て、第1及び第2PLLシンセサイザ部104a、104bの
出力信号周波数を希望の周波数に設定する。
【0058】一般に、第1及び第2PLL−ICにおい
ては、ロードイネーブル信号が入力された時に内部回路
がラッチして、分周データが変更される。したがって、
第1及び第2PLL−ICに入力するロードイネーブル
信号を独立させておけば、データ信号及びクロック信号
は、その信号線を共用化することができる。
【0059】この実施形態においては、データ信号を第
1及び第2PLLシンセサイザ部へ伝達する信号線を、
1本のデータ信号線106を用いて共用化している。同様
に、クロック信号を第1及び第2PLLシンセサイザ部
へ伝達する信号線を、1本のクロック信号線107を用い
て共用化している。
【0060】このように、データ信号及びクロック信号
を1本の信号線で共用することで、従来必要であった2
本の信号線の内の1本を削減することができ、装置を小
型化することができる。
【0061】尚、この実施形態においては、二つのPL
Lシンセサイザ部でデータ信号線及びクロック信号線を
共用化しているが、3以上のPLLシンセサイザ部でデ
ータ信号線及びクロック信号線を共用化しても同様な効
果が得られる。
【0062】(第2の実施の形態)第2の実施形態で
は、ロック検出号線を共用化して、デュアルシンセサイ
ザ装置を小型化する構成について説明する。
【0063】このデュアルシンセサイザ装置では、図2
に示すように、ロック検出信号線201を第1シンセサイ
ザ部104aの第1PLL−IC101aと、第2シンセサイ
ザ部104bの第2PLL−IC101bとに共通に接続して
いる。
【0064】一般に第1及び第2PLL−IC101a、1
01bにおいて、ロック検出信号はオープンドレイン型で
出力されており、ロック時にオープンとなり、アンロッ
ク時にLowレベル(GND)になるように動作する。
また、デュアルシンセサイザ装置において必要となるロ
ック検出信号は、第1及び第2PLLシンセサイザ部10
4a、104bのいずれか一方がアンロック状態であること
を通知するものである。したがって、第1及び第2PL
L−IC101a、101bから出力されるロック検出信号を
ワイヤードオア回路として構成することができ、ロック
検出信号線201として共用化することができる。
【0065】このように、ロック検出信号線を1本の信
号線で共用することで、従来必要であった2本の信号線
の内の1本を削減することができ、装置を小型化するこ
とができる。
【0066】(第3の実施の形態)第3の実施形態で
は、こうして小型化したデュアルシンセサイザ装置の周
波数干渉を防止する構成について説明する。
【0067】このデュアルシンセサイザ装置は、図3に
示すように、共用化したデータ信号線106、共用化した
クロック信号線107、第1ロードイネーブル信号線、第
2ロードイネーブル信号線及び共用化したロック検出信
号線201の各々に、信号減衰手段301a、301b、302a、
302b、303a、303bを接続している。なお、図3にお
いて、図1及び図2と同一の符号を付すものは同一の動
作を行う。
【0068】このデュアルシンセサイザ装置において、
信号減衰手段301a及び301bは、データ信号線106の線
上の分岐点と第1及び第2PLLシンセサイザ部104
a、104bとの間に挿入される。同様に、信号減衰手段3
02a及び302bは、クロック信号線107の線上の分岐点と
第1及び第2PLLシンセサイザ部104a、104bとの間
に挿入される。同様に、信号減衰手段303a及び303b
は、ロック検出信号線201の線上の分岐点と第1及び第
2PLLシンセサイザ部104a、104bとの間に挿入され
る。
【0069】データ信号、クロック信号及びロック検出
信号は、例えば、DC乃至5MHzの周波数帯の信号で
ある。信号減衰手段301a、301b、302a、302b、303
a及び303bは、特定の周波数帯域を減衰するものであ
り、例えば、第1及び第2PLLシンセサイザ部104
a、104bの出力信号周波数帯の1.6GHz帯を減衰
し、その周波数帯において信号減衰手段の入出力間のア
イソレーションを高くすることができる。一方、データ
信号、クロック信号及びロック検出信号は、信号減衰手
段301a、301b、302a、302b、303a及び303bによっ
て減衰されることなくデータ信号線106、クロック信号
線107及びロック検出信号線201を通じて伝達することが
できる。
【0070】そのため、図3のように信号減衰手段を挿
入したことで、データ信号線106、クロック信号線107及
びロック検出信号線201に漏洩した第1及び第2PLL
シンセサイザ部104a、104bの出力信号は信号減衰手段
301a、301b、302a、302b、303a及び303bにより減
衰することができ、第1及び第2PLLシンセサイザ部
104a及び104bの間のアイソレーションが向上する。
【0071】このように、第3の実施形態のデュアルシ
ンセサイザ装置では、信号減衰手段を備えるによって第
1及び第2PLLシンセサイザ部の間のアイソレーショ
ンが向上し、周波数干渉を防止することができる。
【0072】尚、この実施形態では、データ信号線上、
クロック信号上及びロック検出信号線上の分岐点と第1
及び第2PLLシンセサイザ部104a、104bとの間にそ
れぞれ信号減衰手段を挿入しているが、必要とするアイ
ソレーションに応じて、信号減衰手段の内、いずれか一
つまたは複数を削減しても同様な効果が得られる。
【0073】(第4の実施の形態)第4の実施形態のデ
ュアルシンセサイザ装置では、図4に示すように、信号
減衰手段として、ローパスフィルタ401a、401b、402
a、402b、403a及び403bを接続している。その他の
構成は第3の実施形態(図3)と変わりがない。
【0074】データ信号、クロック信号及びロック検出
信号は、例えば、DC乃至5MHzの周波数帯の信号で
ある。ローパスフィルタ401a、401b、402a、402b、
403a及び403bは、第1及び第2PLLシンセサイザ部
104a、104bの出力信号の周波数帯域より低い周波数帯
域の信号を通過させるローパスフィルタであり、例え
ば、第1及び第2PLLシンセサイザ部104a、104bの
出力信号周波数帯の1.6GHz帯を減衰し、その周波
数帯においてローパスフィルタの入出力間のアイソレー
ションを高くすることができる。一方、データ信号、ク
ロック信号及びロック検出信号は、ローパスフィルタ40
1a、401b、402a、402b、403a及び403bによって減
衰されることなくデータ信号線106、クロック信号線107
及びロック検出信号線201を通じて伝達することができ
る。
【0075】そのため、図4のようにローパスフィルタ
を挿入したことで、データ信号線106、クロック信号線1
07及びロック検出信号線201に漏洩した第1及び第2P
LLシンセサイザ部104a、104bの出力信号はローパス
フィルタ401a、401b、402a、402b、403a及び403b
により減衰することができ、第1及び第2PLLシンセ
サイザ部104a及び104bの間のアイソレーションが向上
する。
【0076】このように、第4の実施形態のデュアルシ
ンセサイザ装置では、信号減衰手段にローパスフィルタ
を備えるによって、第1及び第2PLLシンセサイザ部
の間のアイソレーションが向上し、周波数干渉を防止す
ることができる。
【0077】尚、この実施形態では、データ信号線上、
クロック信号上及びロック検出信号線上の分岐点と第1
及び第2PLLシンセサイザ部104a、104bとの間にそ
れぞれローパスフィルタを挿入しているが、必要とする
アイソレーションに応じて、これらのローパスフィルタ
の内、いずれか一つまたは複数を削減しても同様な効果
が得られる。
【0078】(第5の実施の形態)第5の実施形態のデ
ュアルシンセサイザ装置では、図5に示すように、信号
減衰手段として、能動素子501a、501b、502a、502
b、503a及び503bを接続している。この能動素子とし
て、例えばトランジスタで構成されるインバータなどを
使用する。その他の構成は第3の実施形態(図3)と変
わりがない。
【0079】データ信号及びクロック信号及びロック検
出信号は、例えば、DC乃至5MHzの周波数帯の信号
である。能動素子501a、501b、502a、502b、503a
及び503bは、第1及び第2PLLシンセサイザ部104
a、104bの出力信号の周波数帯域より低い周波数帯域
で利得を有する、例えば、トランジスタで構成されるイ
ンバータから成る能動素子であり、第1及び第2PLL
シンセサイザ部104a、104bの出力信号周波数帯の1.
6GHz帯を減衰し、その周波数帯において能動素子の
入出力間のアイソレーションを高くすることができる。
一方、データ信号、クロック信号及びロック検出信号
は、能動素子501a、501b、502a、502b、503a及び5
03bによって減衰されることなくデータ信号線106、ク
ロック信号線107及びロック検出信号線201を通じて伝達
することができる。
【0080】そのため、図5のように能動素子を挿入し
たことで、データ信号線106、クロック信号線107及びロ
ック検出信号線201に漏洩した第1及び第2PLLシン
セサイザ部104a、104bの出力信号は能動素子501a、5
01b、502a、502b、503a及び503bにより減衰するこ
とができ、第1及び第2PLLシンセサイザ部104a、1
04bの間のアイソレーションを向上することができる。
【0081】このように、第5の実施形態のデュアルシ
ンセサイザ装置では、信号減衰手段に能動素子501a、5
01b、502a、502b、503a及び503bを備えるによって
第1及び第2PLLシンセサイザ部の間のアイソレーシ
ョンが向上し、周波数干渉を防止することができる。
【0082】尚、この実施形態においては、データ信号
線上、クロック信号上及びロック検出信号線上の分岐点
と第1及び第2PLLシンセサイザ部104a、104bとの
間にそれぞれ能動素子を挿入しているが、必要とするア
イソレーションに応じて、能動素子の内のいずれか一つ
または複数を削減しても同様な効果が得られる。
【0083】(第6の実施の形態)第6の実施形態のデ
ュアルシンセサイザ装置では、図6に示すように、信号
減衰手段として、スイッチ601a、601b、602a、602
b、603a及び603bを接続している。その他の構成は第
3の実施形態(図3)と変わりがない。
【0084】このスイッチ601a、601b、602a、602
b、603a及び603bは、例えば、GaAsMMICやP
INダイオードにより構成されるSPSTスイッチであ
り、データ信号線、クロック信号線及びロック検出信号
線を通じる信号の伝達を入切するように動作する。
【0085】選択スイッチ105が第1PLLシンセサイ
ザ部104aの出力信号を選択して出力している期間で
は、第1PLLシンセサイザ部104aにデータ信号及び
クロック信号を入力する必要がなく、また、第1PLL
シンセサイザ部104aがロック検出信号を出力する必要
もない。同様に、選択スイッチ105が第2PLLシンセ
サイザ部104bの出力信号を選択して出力している期間
では、第2PLLシンセサイザ部104bにデータ信号及
びクロック信号を入力する必要がなく、また、第2PL
Lシンセサイザ部104bがロック検出信号を出力する必
要もない。したがって、選択スイッチ105が、第1また
は第2PLLシンセサイザ部104a、104bの出力信号の
いずれか一方を選択して出力している期間は、選択側の
PLLシンセサイザ部に非選択側のPLLシンセサイザ
部の出力信号が漏洩しないように、スイッチ601a、601
b、602a、602b、603a及び603bを切ることができ
る。
【0086】例えば、選択スイッチ105が、第1PLL
シンセサイザ部104a側を選択して出力している期間
は、スイッチ601a、602a及び603aを切り状態にして
おけば、データ信号線106、クロック信号線107及びロッ
ク検出信号線201に漏洩した第2PLLシンセサイザ部1
04bの出力信号が第1PLLシンセサイザ部104aに入
力することを遮断できる。
【0087】また、選択スイッチ105が、第2PLLシ
ンセサイザ部104b側を選択して出力している期間は、
スイッチ601b、602b及び603bを切り状態にし
ておけば、データ信号線106、クロック信号線107及びロ
ック検出信号線201に漏洩した第1PLLシンセサイザ
部104aの出力信号が第2PLLシンセサイザ部104bに
入力することを遮断できる。
【0088】そのため、図6のようにスイッチを挿入し
て、上記のようにスイッチ601a、601b、602a、602
b、603a及び603bを動作することで、第1及び第2P
LLシンセサイザ部104a、104b間のアイソレーション
を向上することができる。
【0089】このように、第6の実施形態のデュアルシ
ンセサイザ装置では、信号減衰手段にスイッチ601a、6
01b、602a、602b、603a及び603bを備えるによって
第1及び第2PLLシンセサイザ部の間のアイソレーシ
ョンが向上し、周波数干渉を防止することができる。
【0090】尚、この実施形態においては、データ信号
線上、クロック信号上及びロック検出信号線上の分岐点
と第1及び第2PLLシンセサイザ部104a、104bとの
間にそれぞれスイッチを挿入しているが、必要とするア
イソレーションに応じて、スイッチの内のいずれか一つ
または複数を削減しても同様な効果が得られる。
【0091】(第7の実施の形態)第7の実施形態のデ
ュアルシンセサイザ装置は、図7に示すように、単極双
投スイッチ701、702及び703をデータ信号線106、クロッ
ク信号線107及びロック検出信号線201の分岐点に接続し
ている。この単極双投スイッチ701、702及び703は、例
えば、GaAsMMICやPINダイオードにより構成
されるSPSTスイッチであり、データ信号線、クロッ
ク信号線及びロック検出信号線を通じる信号を選択して
出力するように動作する。
【0092】選択スイッチ105が第1PLLシンセサイ
ザ部104a側を選択して出力している期間では、単極双
投スイッチ701、702及び703は、第2PLLシンセサイ
ザ部104b側を選択し、第1PLLシンセサイザ部104a
側は切り状態となる。また、選択スイッチ105が第2P
LLシンセサイザ部104b側を選択して出力している期
間では、単極双投スイッチ701、702及び703は、第1P
LLシンセサイザ部104a側を選択し、第1PLLシン
セサイザ部104b側は切り状態となる。
【0093】そのため、第6の実施形態と同様に、選択
スイッチ105が、第1PLLシンセサイザ部104a側を選
択して出力している期間では、データ信号線106、クロ
ック信号線107及びロック検出信号線201に漏洩した第2
PLLシンセサイザ部104bの出力信号が第1PLLシ
ンセサイザ部104aに入力することを遮断でき、また、
選択スイッチ105が、第2PLLシンセサイザ部104b側
を選択して出力している期間では、データ信号線106、
クロック信号線107及びロック検出信号線201に漏洩した
第1PLLシンセサイザ部104aの出力信号が第2PL
Lシンセサイザ部104bに入力することを遮断できる。
【0094】そのため、図7のように単極双投スイッチ
701、702及び703を挿入し、選択スイッチ105と連動して
動作させることによって、第1及び第2PLLシンセサ
イザ部104a、104bの間のアイソレーションを向上する
ことができる。
【0095】このように、第7の実施形態のデュアルシ
ンセサイザ装置では、信号減衰手段に単極双投スイッチ
701、702及び703を備えるによって、第1及び第2PL
Lシンセサイザ部の間のアイソレーションが向上し、周
波数干渉を防止することができる。
【0096】尚、この実施形態においては、データ信号
線上、クロック信号上及びロック検出信号線上にそれぞ
れ単極双投スイッチを挿入しているが、必要とするアイ
ソレーションに応じて、単極双投スイッチの内のいずれ
か一つまたは複数を削減しても同様な効果が得られる。
【0097】(第8の実施の形態)第8の実施形態で
は、デュアルシンセサイザ装置の周波数干渉を防止する
ための構造について説明する。
【0098】このデュアルシンセサイザ装置は、図8の
平面図、及び図8のA−A断面図である図9に示すよう
に、プリント基板804の片面側表層に、選択スイッチ802
と、それを間に挟んで第1PLLシンセサイザ部801a
と、第2PLLシンセサイザ部801bとが配置されてい
る。プリント基板804は、例えば、高周波回路用のガラ
スエポキシ多層基板である。図8において、選択スイッ
チ802、第1及び第2PLLシンセサイザ部801a、801
bの周囲の斜線部分は、プリント基板表層のグランドパ
ターン805を示している。このグランドパターン805は、
選択スイッチ802、第1及び第2PLLシンセサイザ部8
01a、801bを囲む空白箇所には無いが、その他の部分
には存在している。斜線領域の周囲は、後述するシール
ドケースの間仕切り壁の接触する領域を示しており、グ
ランドパターン805は、この部分にも及んでいる。ま
た、プリント基板804は、内層及び裏層にもグランドパ
ターン809を備えている。
【0099】また、第1PLLシンセサイザ部801aと
選択スイッチ802との間は、内層にある信号線803aと、
信号線803a及び第1PLLシンセサイザ部801aを接続
するビアホール806aと、信号線803a及び選択スイッチ
802を接続するビアホール807aとによって接続され、第
2PLLシンセサイザ部801bと選択スイッチ802との間
は、同様に、信号線803bとビアホール806bとビアホー
ル807bとによって接続され、また、選択スイッチ802の
出力は、ビアホール807cと出力信号線803cとによって
出力される。
【0100】また、各信号線803a、803b、803cの周
囲には、表層のグランドパターン805と内層及び裏層の
グランドパターン809とを接続するグランドビアホール8
08が設けられている。
【0101】この装置では、表層にある第1及び第2P
LLシンセサイザ部801a、801bの出力信号が、内層に
ある信号線803a、803bを通って、表層にある選択スイ
ッチ802に入力する。選択スイッチ802は、例えば、Ga
AsMMICまたはPINダイオードにより構成される
SPSTスイッチであり、第1及び第2PLLシンセサ
イザ部801a、801bの出力信号のいずれか一方を選択し
て出力するように動作しており、選択スイッチ802の出
力信号は、ビアホール807cを通って、内層にある信号
線803cから出力される。
【0102】このように、信号線803a、803b及び803
cは、基板の内層を通っており、グランドパターン805
と内層及び裏層のグランドパターン809とに挟まれ、空
間を伝搬する電磁波から遮蔽される。また、信号線803
a、803b及び803cの両側に設けたビアホール808によ
って基板内を伝搬する電磁波からも遮蔽される。
【0103】このデュアルシンセサイザ装置では、第1
PLLシンセサイザ部801aと第2PLLシンセサイザ
部801bとを、選択スイッチ802を間に挟んで配置してい
るため、第1PLLシンセサイザ部801aと第2PLL
シンセサイザ部801bとの距離が離れ、第1PLLシン
セサイザ部801a及び第2PLLシンセサイザ部801bの
間のアイソレーションが向上する。そのため、一方のP
LLシンセサイザ部の出力信号が他方のPLLシンセサ
イザ部の発振回路に漏れ込むことによる周波数干渉が低
減する。
【0104】また、プリント基板804の片面側表層に第
1及び第2PLLシンセサイザ部801a、801bと選択ス
イッチ802とを配置したことによって、空間を伝搬する
電磁波から第1及び第2PLLシンセサイザ部801a、8
01bと選択スイッチ802とを遮蔽するためのシールドケ
ースはプリント基板の片面側のみに設けることができ、
シールドケースの構造が簡単になる。
【0105】このように、第8の実施形態のデュアルシ
ンセサイザ装置では、第1及び第2PLLシンセサイザ
部を、選択スイッチを間に挟み、距離的に離して、分離
する構成により周波数干渉を防止することができる。ま
た、プリント基板の片面側表層に第1及び第2PLLシ
ンセサイザ部と選択スイッチとを配置しているため、シ
ールドケースの設置が容易になる。
【0106】(第9の実施の形態)第9の実施形態のデ
ュアルシンセサイザ装置は、図10及び11に示すよう
に、第1PLLシンセサイザ部801aと選択スイッチ802
との間、及び第2PLLシンセサイザ部801bと選択ス
イッチ802との間にスリット1001を備えている。その他
の構成は第8の実施形態(図8、図9)と同じである。
【0107】このスリット1001は、プリント基板804の
表裏を貫くスリットであり、スリット1001の表面は導電
メッキされ、グランドパターン805と内層及び裏層のグ
ランドパターン809とに電気接続している。
【0108】このデュアルシンセサイザ装置では、スリ
ット1001を第1及び第2PLLシンセサイザ部801a、8
01bと選択スイッチ802の間に挿入したことによって、
第1及び第2PLLシンセサイザ部801a、801bと選択
スイッチ802とを分離することができる。さらに、スリ
ット1001の表面を導電メッキして、グランドパターン80
5や内層及び裏層のグランドパターン809に接続すること
によって、スリット1001の表面は接地面となり、基板内
を伝搬する電磁波を遮蔽することができ、第1及び第2
PLLシンセサイザ部801a、801bと選択スイッチ802
との間のアイソレーションを向上することができる。
【0109】このように、第9の実施形態のデュアルシ
ンセサイザ装置では、表面を導電メッキしたスリットを
設けたことにより、第1及び第2PLLシンセサイザ部
と選択スイッチとの間のアイソレーションが向上し、周
波数干渉を防止することができる。
【0110】(第10の実施の形態)第10の実施形態
のデュアルシンセサイザ装置は、図12及び図13に示
すように、プリント基板上に、間仕切り壁1202を持つシ
ールドケース1201を備えている。その他の構成は第9の
実施形態(図10、図11)と変わりがない。
【0111】このシールドケース1201は、例えば、成型
が容易な樹脂を材料として成形され、その表面に導電層
が形成されており、第1及び第2PLLシンセサイザ部
801a、801bと選択スイッチ802との全体を囲う外形を
有し、その内部には、第1PLLシンセサイザ部801a
と選択スイッチ802との間、及び第2PLLシンセサイ
ザ部801bと選択スイッチ802との間に間仕切り壁1202を
有している。
【0112】また、シールドケース1201の間仕切り壁12
02はスリット1001の導電メッキに接続して接地し、ま
た、シールドケース1201の外壁端面はグランドパターン
805に接続して接地している。そのため、シールドケー
スの内部の間仕切り壁1202は、空間を伝搬する電磁波を
遮蔽し、それによって第1及び第2PLLシンセサイザ
部801a、801bと選択スイッチ802との間のアイソレー
ションが向上する。
【0113】このように、第10の実施形態のデュアル
シンセサイザ装置では、シールドケースの内部の間仕切
り壁が空間を伝搬する電磁波を遮蔽することによって第
1及び第2PLLシンセサイザ部と選択スイッチとの間
のアイソレーションが向上し、周波数干渉を防止するこ
とができる。
【0114】このシールドケースは、内部に間仕切り壁
を設けたことによって、1ピースで、複数のシールドケ
ースを備えたシールド構造と同様のシールド効果を得る
ことができる。そのため、シールドケースの数量を削減
することができ、コストの低減を図ることができる。
【0115】(第11の実施の形態)第11の実施形態
のデュアルシンセサイザ装置は、図14及び図15に示
すように、シールドケース1201に開口部1401を設けてい
る。その他の構成は第10の実施形態(図12、図1
3)と変わりがない。
【0116】この開口部1401は、シールドケース1201の
間仕切り壁1202の内部に設けてあり、開口部1401の表面
は接地面となって空間を伝搬する電磁波を遮蔽する。そ
のため、第1及び第2PLLシンセサイザ部801a、801
bと選択スイッチ802との間のアイソレーションを向上
することができる。
【0117】このように、第11の実施形態のデュアル
シンセサイザ装置では、間仕切り壁の内部に開口部を備
えることで開口部の表面が接地面となり、開口部が空間
を伝搬する電磁波を遮蔽する。それにより第1及び第2
PLLシンセサイザ部と選択スイッチとの間のアイソレ
ーションが向上し、周波数干渉を防止することができ
る。
【0118】(第12の実施の形態)第12の実施形態
のデュアルシンセサイザ装置は、図16に示すように、
シールドケース1201の間仕切り壁1202に凸部1601を具備
している。その他の構成は第10の実施形態(図12、
図13)と変わりがない。
【0119】この間仕切り壁凸部1601は、シールドケー
スの1部として形成され、その表面は接地面を成してい
る。この間仕切り壁凸部1601は、プリント基板のスリッ
ト1001に挿入される。こうすることで、間仕切り壁凸部
1601は、空間を伝搬する電磁波を遮蔽することができ、
第1及び第2PLLシンセサイザ部801a、801bと選択
スイッチ802との間のアイソレーションを向上すること
ができる。
【0120】このように、第12の実施形態のデュアル
シンセサイザ装置では、プリント基板のスリットにシー
ルドケースの間仕切り壁を挿入することで、間仕切り壁
が空間を伝搬する電磁波を遮蔽し、それによって第1及
び第2PLLシンセサイザ部と選択スイッチとの間のア
イソレーションが向上し、周波数干渉を防止することが
できる。
【0121】(第13の実施の形態)第13の実施形態
のデュアルシンセサイザ装置は、図17に示すように、
プリント基板804の端面に接続用端子1701を備えてい
る。その他の構成は第8〜12の実施形態と変わりがな
い。
【0122】この接続用端子1701は、基板の端面スルー
ホールで構成され、一般にリフロー実装が可能なモジュ
ール部品に設けられているものと同様に形成する。
【0123】一般に従来のデュアルシンセサイザ装置と
これを用いる無線装置との接続手段には、複数の接続端
子を備えた接続用コネクタが必要であったが、プリント
基板804の端面に接続用端子1701を形成することによ
り、接続用コネクタ部品が削減できる。さらに、このデ
ュアルシンセサイザ装置をリフロー実装することが可能
になる。
【0124】このように、第13の実施形態のデュアル
シンセサイザ装置では、プリント基板の端面スルーホー
ルで構成された接続用端子を備えることによって、接続
用コネクタが削減でき、装置の小型化及びコスト低減を
図ることができる。さらに、デュアルシンセサイザ装置
をモジュール化された部品としてリフロー実装すること
が可能である。
【0125】(第14の実施の形態)第14の実施形態
では、デュアルシンセサイザ装置を実装した無線装置に
ついて説明する。
【0126】この無線装置では、図18に示すように、
プリント基板の片側表層上にデュアルシンセサイザ部18
01と送受信回路1802とを配置し、デュアルシンセサイザ
部1801及び送受信回路1802の間を信号線803cで接続し
ている。807cはデュアルシンセサイザ部1801の選択ス
イッチと信号線803cとを接続するビアホールであり、1
803は、送受信回路1802と信号線803cとを接続するビア
ホールである。
【0127】デュアルシンセサイザ部1801は、第8乃至
12の実施形態のデュアルシンセサイザ装置と同様の構
成を持つものである。
【0128】一般に従来のデュアルシンセサイザ装置と
これを用いる無線装置との接続手段には、複数の接続端
子を備えた接続用コネクタが必要であったが、同一のプ
リント基板上にデュアルシンセサイザ装置と送受信回路
とを備えたことによって接続用コネクタ部品が削減でき
る。
【0129】このように、第14の実施形態の無線装置
では、同一基板上にデュアルシンセサイザ装置と送受信
回路とを備えたことによって接続用コネクタが削減で
き、装置の小型化及びコストの低減を図ることができ
る。
【0130】(第15の実施の形態)第15の実施形態
の無線装置は、図19に示すように、間仕切り壁1902を
備えたシールドケース1901でデュアルシンセサイザ部18
01と送受信回路1802とを囲っている。その他の構成は第
14の実施形態(図18)と変わりがない。
【0131】シールドケース1901は、第10乃至12の
実施形態のシールドケース1201と同様なものである。シ
ールドケース1901は、デュアルシンセサイザ装置と送受
信回路全体の上方及び側方を囲み、その内部には、デュ
アルシンセサイザ部1801と送受信回路1802との間に間仕
切り壁1902を有している。
【0132】このシールドケース1901をグランドパター
ン805に接地することによって、シールドケースの内部
の間仕切り壁1902が空間を伝搬する電磁波を遮蔽し、そ
れによってデュアルシンセサイザ部1801と送受信回路18
02との間のアイソレーションを向上することができる。
【0133】このように、第15の実施形態の無線装置
では、シールドケースの内部の間仕切り壁が空間を伝搬
する電磁波を遮蔽することによって、デュアルシンセサ
イザ装置と送受信回路との間のアイソレーションが向上
し、周波数干渉を防止することができる。
【0134】また、シールドケースの内部に間仕切り壁
を設けたことによって、複数のシールドケースを備えた
シールド構造と同様のシールド効果を1ピースのシール
ドケースで得ることができ、シールドケースの数量を削
減し、コストを低減することができる。
【0135】(第16の実施の形態)第16の実施形態
の無線装置は、図20に示すように、筐体ケース2001を
シールドケースに兼用している。図20において、図8
乃至図19と同一の符号を付すものは同一の動作を行
う。
【0136】この筐体ケース2001は、第15の実施形態
のシールドケース1901と同様に、内部に間仕切り壁を有
し、筐体ケース2001の表面または内側には導電層が形成
され、プリント基板804のグランドパターンに接地する
ことによってシールドケースと同様のシールド効果が得
られる。
【0137】そのため、筐体ケース2001はシールドケー
スと共用できる。
【0138】このように、第16の実施形態の無線装置
では、シールドケースを筐体ケースと共用しているた
め、シールドケースが削減でき、コストを低減すること
ができる。
【0139】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のデュアルシンセサイザ装置は、小型化が可能であり、
また、簡単な構成で周波数干渉を防止することができ
る。
【0140】また、このデュアルシンセサイザ装置は、
モジュール化された部品としてリフロー実装することが
できる。
【0141】また、このデュアルシンセサイザ装置を用
いた本発明の無線装置は、電磁波の遮蔽を効果的に行う
ことができ、簡単な構成で周波数干渉を防止することが
できる。
【0142】また、このデュアルシンセサイザ装置及び
無線装置は、簡単な構成によってコストの低減が可能で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態におけるデュアルシンセサイザ
装置を示す構成図、
【図2】第2の実施形態におけるデュアルシンセサイザ
装置を示す構成図、
【図3】第3の実施形態におけるデュアルシンセサイザ
装置を示す構成図、
【図4】第4の実施形態におけるデュアルシンセサイザ
装置を示す構成図、
【図5】第5の実施形態におけるデュアルシンセサイザ
装置を示す構成図、
【図6】第6の実施形態におけるデュアルシンセサイザ
装置を示す構成図、
【図7】第7の実施形態におけるデュアルシンセサイザ
装置を示す構成図、
【図8】第8の実施形態におけるデュアルシンセサイザ
装置を示す平面図、
【図9】第8の実施形態におけるデュアルシンセサイザ
装置を示す断面図、
【図10】第9の実施形態におけるデュアルシンセサイ
ザ装置を示す平面図、
【図11】第9の実施形態におけるデュアルシンセサイ
ザ装置を示す断面図、
【図12】第10の実施形態におけるデュアルシンセサ
イザ装置を示す平面図、
【図13】第10の実施形態におけるデュアルシンセサ
イザ装置を示す断面図、
【図14】第11の実施形態におけるデュアルシンセサ
イザ装置を示す平面図、
【図15】第11の実施形態におけるデュアルシンセサ
イザ装置を示す断面図、
【図16】第12の実施形態におけるデュアルシンセサ
イザ装置を示す断面図、
【図17】第13の実施形態におけるデュアルシンセサ
イザ装置を示す斜視図、
【図18】第14の実施形態における無線装置を示す構
成図、
【図19】第15の実施形態における無線装置を示す構
成図、
【図20】第16の実施形態における無線装置を示す構
成図、
【図21】従来の周波数干渉防止機能を持つデュアルシ
ンセサイザの回路図、
【図22】従来のデュアルシンセサイザのブロック図、
【図23】従来の周波数干渉防止用シールドケースを備
えたデュアルシンセサイザ装置、
【図24】従来のシールドケースを持つデュアルシンセ
サイザ装置の斜視図、
【図25】従来のシールドケースを持つデュアルシンセ
サイザ装置の分解図、
【図26】従来のデュアルシンセサイザ装置の端子を示
す斜視図である。
【符号の説明】
101a、2205a 第1PLL−IC 101b、2205b 第2PLL−IC 102a、102b、2206a、2206b ループフィルタ 103a、2207a 第1発振回路 103b、2207b 第2発振回路 104a、2208a 第1PLLシンセサイザ 104b、2208b 第2PLLシンセサイザ 105、2209 選択スイッチ 106 データ信号線 107 クロック信号線 108、2203a 第1ロードイネーブル信号線 109、2203b 第2ロードイネーブル信号線 201 ロック検出信号線 301a〜303a、301b〜303b 信号減衰手段 401a〜403a、401b〜403b LPF 501a〜503a、501b〜503b 能動素子 601a〜603a、601b〜603b スイッチ 701〜703 単極双投スイッチ 804 プリント基板 802、2503 選択スイッチ 801a、2101 第1PLLシンセサイザ部 801b、2102 第2PLLシンセサイザ部 803a、803b、803c 信号線 805、809、2304 グランドパターン 806a、806b、807a〜807c ビアホール 808 グランドビアホール 1001、2314 スリット 1201、1901 シールドケース 1202、1902 間仕切り壁 1401 開口部 1601 間仕切り壁凸部 1701 接続用端子 1801 デュアルシンセサイザ部 1802 送受信回路 1803、2308、2311〜2313 ビアホール 2001、2406 筺体ケース 2103、2104 減衰器 2105、2106 位相反転器 2107、2303 SPDTスイッチ 2108 加算器 2109 出力端子 2120 制御部 2201a 第1データ信号線 2201b 第2データ信号線 2202a 第1クロック信号線 2202b 第2クロック信号線 2204a 第1ロック検出信号線 2204b 第2ロック検出信号線 2210、2505 電源部 2301、2302、2501、2502 PLLシンセサイザ部 2305〜2307、2401〜2404 シールドケース 2309、2310 信号線 2504 選択制御部 2506 シールドケース側板 2507 シールドケース間仕切り壁 2508 シールドケース天板 2509 シールドケース底板 2510 開口部 2511 接続用端子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池田 和彦 石川県金沢市彦三町二丁目1番45号 株式 会社松下通信金沢研究所内 (72)発明者 宇井 孝 神奈川県横浜市港北区綱島東四丁目3番1 号 松下通信工業株式会社内 Fターム(参考) 5J106 PP01 QQ05 QQ08 QQ12 RR00 RR01 RR02 RR20 5K011 DA07 EA01 KA01 KA05 KA13 KA14 5K020 DD03 DD22 GG02 GG04 GG10 GG12 KK01 KK07 LL09

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1のPLLシンセサイザ部と、第2の
    PLLシンセサイザ部と、前記第1のPLLシンセサイ
    ザ部または第2のPLLシンセサイザ部の一方の出力信
    号を選択する選択スイッチとを備え、前記第1のPLL
    シンセサイザ部及び第2のPLLシンセサイザ部の出力
    信号の周波数を制御するためのデータ信号線及びクロッ
    ク信号線を前記第1のPLLシンセサイザ部及び第2の
    PLLシンセサイザ部で共用することを特徴とするデュ
    アルシンセサイザ装置。
  2. 【請求項2】 第1のPLLシンセサイザ部と、第2の
    PLLシンセサイザ部と、前記第1のPLLシンセサイ
    ザ部または第2のPLLシンセサイザ部の一方の出力信
    号を選択する選択スイッチとを備え、前記第1のPLL
    シンセサイザ部及び第2のPLLシンセサイザ部から出
    力されるロック検出信号の出力信号線を前記第1のPL
    Lシンセサイザ部及び第2のPLLシンセサイザ部で共
    用することを特徴とするデュアルシンセサイザ装置。
  3. 【請求項3】 前記データ信号線、クロック信号線また
    はロック検出信号線の分岐点と前記第1のPLLシンセ
    サイザ部及び第2のPLLシンセサイザ部との間に特定
    の周波数帯域を減衰する信号減衰手段を備えたことを特
    徴とする請求項1または2に記載のデュアルシンセサイ
    ザ装置。
  4. 【請求項4】 前記信号減衰手段が、前記第1のPLL
    シンセサイザ部及び第2のPLLシンセサイザ部の出力
    信号の周波数帯域より低い周波数帯域の信号を通過させ
    るローパスフィルタであることを特徴とする請求項3に
    記載のデュアルシンセサイザ装置。
  5. 【請求項5】 前記信号減衰手段が、前記第1のPLL
    シンセサイザ部及び第2のPLLシンセサイザ部の出力
    信号の周波数帯域より低い周波数帯域で利得を有する能
    動素子であることを特徴とする請求項3に記載のデュア
    ルシンセサイザ装置。
  6. 【請求項6】 前記信号減衰手段が、信号の伝達を入切
    するスイッチであることを特徴とする請求項3に記載の
    デュアルシンセサイザ装置。
  7. 【請求項7】 前記データ信号線、クロック信号線また
    はロック検出信号線の分岐点に単極双投スイッチを備え
    たことを特徴とする請求項1または2に記載のデュアル
    シンセサイザ装置。
  8. 【請求項8】 第1のPLLシンセサイザ部と、第2の
    PLLシンセサイザ部と、前記第1のPLLシンセサイ
    ザ部または第2のPLLシンセサイザ部の一方の出力信
    号を選択する選択スイッチとを備え、前記第1のPLL
    シンセサイザ部、第2のPLLシンセサイザ部及び選択
    スイッチをプリント基板の片面側表層に配置するととも
    に、前記第1のPLLシンセサイザ部と第2のPLLシ
    ンセサイザ部とを、前記選択スイッチを挟んでその両側
    に配置したことを特徴とするデュアルシンセサイザ装
    置。
  9. 【請求項9】 前記第1のPLLシンセサイザ部と選択
    スイッチとの間及び前記第2のPLLシンセサイザ部と
    選択スイッチとの間にプリント基板の表裏を貫くスリッ
    トを具備し、前記スリットの表面に形成された導電層が
    前記プリント基板のグランドパターンに接地しているこ
    とを特徴とする請求項8に記載のデュアルシンセサイザ
    装置。
  10. 【請求項10】 前記第1のPLLシンセサイザ部、第
    2のPLLシンセサイザ部及び選択スイッチ全体の上方
    及び側方を囲むシールドケースを備え、前記シールドケ
    ースの内部に、前記第1のPLLシンセサイザ部と選択
    スイッチとの間及び前記第2のPLLシンセサイザ部と
    選択スイッチとの間に間仕切り壁を具備することを特徴
    とする請求項8または9に記載のデュアルシンセサイザ
    装置。
  11. 【請求項11】 前記間仕切り壁の内部に空洞を設けた
    ことを特徴とする請求項10に記載のデュアルシンセサ
    イザ装置。
  12. 【請求項12】 前記プリント基板のスリットに前記間
    仕切り壁を挿入したことを特徴とする請求項10または
    11に記載のデュアルシンセサイザ装置。
  13. 【請求項13】 前記プリント基板の端面にスルーホー
    ルで構成された接続用端子を具備することを特徴とする
    請求項1乃至12に記載のデュアルシンセサイザ装置。
  14. 【請求項14】 請求項1乃至13に記載のデュアルシ
    ンセサイザ装置と送受信回路とを同一プリント基板上に
    配置したことを特徴とする無線装置。
  15. 【請求項15】 前記デュアルシンセサイザ装置と送受
    信回路とがプリント基板の片面上に配置され、前記デュ
    アルシンセサイザ装置及び送受信回路全体の上方及び側
    方を囲む共通のシールドケースを備え、前記シールドケ
    ースの内部に前記デュアルシンセサイザ装置と送受信回
    路との間に間仕切り壁を具備することを特徴とする請求
    項14に記載の無線装置。
  16. 【請求項16】 前記シールドケースを筐体ケースと共
    用したことを特徴とする請求項15に記載の無線装置。
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