JP2000216637A - フィ―ドフォワ―ド増幅器 - Google Patents

フィ―ドフォワ―ド増幅器

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JP2000216637A
JP2000216637A JP11012344A JP1234499A JP2000216637A JP 2000216637 A JP2000216637 A JP 2000216637A JP 11012344 A JP11012344 A JP 11012344A JP 1234499 A JP1234499 A JP 1234499A JP 2000216637 A JP2000216637 A JP 2000216637A
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JP
Japan
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signal
cancellation loop
adjusting
pilot
circuit
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JP11012344A
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Kenichi Horiguchi
健一 堀口
Masatoshi Nakayama
正敏 中山
Yukio Ikeda
幸夫 池田
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 信号キャンセルループ調整用のパイロット信
号は、打ち消されることなく、出力端子2において出力
信号と一緒に出力されてしまう。 【解決手段】 分配された入力信号をフィードフォワー
ド増幅器34,35により増幅し、合成回路36により
合成して出力する。一方、パイロット信号発生回路37
により発生された信号キャンセルループ調整用のパイロ
ット信号が相互に同振幅かつ180°の位相差を持つよ
うにベクトル調整器39により調整し、フィードフォワ
ード増幅器34,35に注入し、合成回路36の出力に
おいて打ち消されるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、衛星通信、地上
マイクロ波通信、および移動体通信等に使用されるフィ
ードフォワード増幅器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図6は例えば特開平1−198809号
公報に示された従来のフィードフォワード増幅器を示す
構成図であり、図において、1は入力端子、2は出力端
子、3は信号経路、4は線形信号抽出経路、5は非線形
信号抽出経路、6は歪増幅経路、7は出力信号経路であ
り、信号経路3、線形信号抽出経路4、および非線形信
号抽出経路5により、主増幅器3bの非線形歪成分を抽
出する信号キャンセルループを構成し、非線形信号抽出
経路5、歪増幅経路6、および出力信号経路7により、
その信号キャンセルループにより抽出された非線形歪成
分に応じて主増幅器3bにより発生される非線形歪成分
をキャンセルする歪キャンセルループを構成する。信号
経路3において、3aは信号キャンセルループを最適調
整するベクトル調整器、3bは入力端子1からの入力信
号を増幅する主増幅器、3cは方向性結合器である。線
形信号抽出経路4において、4aは入力信号を遅延する
遅延回路である。歪増幅経路6において、6aは方向性
結合器、6bは歪キャンセルループを最適調整するベク
トル調整器、6cは非線形歪成分を増幅する補助増幅器
である。出力信号経路7において、7aは主増幅器3b
によって増幅された信号を遅延する遅延回路である。ま
た、8〜13は方向性結合器、14は信号キャンセルル
ープ調整用のパイロット信号発生回路、15は歪キャン
セルループ調整用のパイロット信号発生回路である。1
6は方向性結合器6aにより抽出された信号キャンセル
ループ調整用のパイロット信号の電力レベルを検出する
レベル検出回路、17はその電力レベルに応じてベクト
ル調整器3aを制御する制御回路、18は方向性結合器
13により抽出された歪キャンセルループ調整用のパイ
ロット信号の電力レベルを検出するレベル検出回路、1
7はその電力レベルに応じてベクトル調整器6bを制御
する制御回路である。
【0003】次に動作について説明する。フィードフォ
ワード増幅器とは、信号経路3、線形信号抽出経路4、
および非線形信号抽出経路5から構成される信号キャン
セルループと、非線形信号抽出経路5、歪増幅経路6、
および出力信号経路7から構成される歪キャンセルルー
プとの2つのループから構成される増幅器であり、信号
キャンセルループにおいて、主増幅器3bから発生され
る非線形出力信号の中から非線形歪成分のみを抽出し、
歪キャンセルループにおいて、抽出した非線形歪成分を
補助増幅器6cにより増幅した後に、主増幅器3bの非
線形出力信号に同振幅かつ逆位相で注入することによ
り、全体として線形な信号を出力させるものである。
【0004】図6に示したフィードフォワード増幅器で
は、信号は入力端子1に入り、方向性結合器9におい
て、信号経路3および線形信号抽出経路4に分配され
る。信号経路3の主増幅器3bは、その増幅特性に応じ
て入力信号を増幅する。ここで、主増幅器3bでは、そ
の出力信号として所望の線形出力信号が得られることな
く、非線形歪成分を含む非線形出力信号が発生される。
その主増幅器3bから発生される非線形出力信号は、方
向性結合器10において出力信号経路7および非線形信
号抽出経路5に分配される。一方、線形信号抽出経路4
の遅延回路4aは、分配された入力信号を遅延し、その
線形信号抽出経路4および非線形信号抽出経路5からの
出力信号は、方向性結合器11において合成され、主増
幅器3bから発生される非線形出力信号の中から入力信
号と同じ周波数成分の信号を打ち消すことにより、主増
幅器3bから発生される非線形歪成分のみが抽出され
る。その抽出された非線形歪成分は歪増幅経路6に入力
され、歪増幅経路6の補助増幅器6cは、その非線形歪
成分を増幅する。一方、出力信号経路7の遅延回路7a
は、分配された非線形出力信号を遅延し、その歪増幅経
路6および出力信号経路7からの出力信号は、方向性結
合器12において合成され、主増幅器3bから発生され
る非線形出力信号の中から非線形歪成分が打ち消され、
出力端子2では線形な信号が出力される。
【0005】また、フィードフォワード増幅器では、上
述した入力信号を増幅しながらパイロット信号を注入し
て、信号キャンセルループおよび歪キャンセルループを
調整しており、以下、その動作について説明する。パイ
ロット信号発生器14により発生された信号キャンセル
ループ調整用のパイロット信号は、方向結合器8におい
て入力信号に注入され、信号キャンセルループの作用に
より、方向性結合器11において、主増幅器3bから発
生される非線形出力信号の中から入力信号と信号キャン
セルループ調整用のパイロット信号と同じ周波数成分の
信号を打ち消そうとするが、初期段階では、まだベクト
ル調整器3aが調整されていないので完全に打ち消すこ
とができず、方向性結合器11以降においても、僅かな
入力信号およびパイロット信号と、それら入力信号およ
びパイロット信号の非線形歪成分とが残る。そこで、歪
増幅経路6の方向性結合器6aにおいて、その僅かな信
号キャンセルループ調整用のパイロット信号のみが抽出
され、レベル検出回路16によりその抽出されたパイロ
ット信号の電力レベルが検出され、さらに、制御回路1
7によりその検出される電力レベルが最小になるように
信号経路3のベクトル調整器3aを電気的に制御する。
この制御により、方向性結合器11において完全に打ち
消すことができ、信号キャンセルループにおいて、主増
幅器3bから発生される入力信号および信号キャンセル
ループ調整用のパイロット信号の非線形歪成分のみが抽
出される。
【0006】一方、パイロット信号発生器15により発
生された歪キャンセルループ調整用のパイロット信号
は、信号経路3の方向結合器3cにおいて主増幅器3b
から発生される非線形出力信号に注入され、歪キャンセ
ルループの作用により、方向性結合器12において、主
増幅器3bから発生される非線形出力信号の中から入力
信号および信号キャンセルループ調整用のパイロット信
号の非線形歪成分と歪キャンセルループ調整用のパイロ
ット信号と同じ周波数成分の信号を打ち消そうとする
が、初期段階では、まだベクトル調整器6bが調整され
ていないので完全に打ち消すことができない。そこで、
方向性結合器13において、その歪キャンセルループ調
整用のパイロット信号のみが抽出され、レベル検出回路
18によりその抽出されたパイロット信号の電力レベル
が検出され、さらに、制御回路19によりその検出され
る電力レベルが最小になるように歪増幅経路6のベクト
ル調整器6bを電気的に制御する。この制御により、方
向性結合器12において完全に打ち消すことができ、歪
キャンセルループにおいて主増幅器3bから発生される
入力信号および信号キャンセルループ調整用のパイロッ
ト信号の非線形歪成分が打ち消され、出力端子2では線
形な信号が出力される。
【0007】しかしながら、図6に示した構成では、歪
キャンセルループ調整用のパイロット信号に関しては、
方向性結合器13において抽出された歪キャンセルルー
プ調整用のパイロット信号が最小になるように制御され
るため、出力端子2への出力信号に影響を与えないもの
の、信号キャンセルループ調整用のパイロット信号に関
しては、方向性結合器6aにおいて抽出された信号キャ
ンセルループ調整用のパイロット信号が最小になるよう
に制御されるため、パイロット信号発生器14により発
生された信号キャンセルループ調整用のパイロット信号
は、主増幅器3bにより増幅され、出力信号経路7を通
じて打ち消されることなく、出力端子2において出力信
号と一緒に出力されてしまう。
【0008】また、図7は例えば特開平5−31584
7号公報に示された従来のフィードフォワード増幅器を
示す構成図であり、図において、線形信号抽出経路4の
4bは遅延された入力信号および信号キャンセルループ
調整用のパイロット信号を抽出する方向性結合器、20
は信号キャンセルループ調整用のパイロット信号のみ通
過させるバンドパスフィルタ、21は信号バイパスライ
ンを最適調整するベクトル調整器、歪増幅経路6の6d
は信号キャンセルループ調整用のパイロット信号を注入
する方向性結合器である。尚、上記信号バイパスライン
は、上記方向性結合器4b,6d、バンドパスフィルタ
20、およびベクトル調整器21により構成されるもの
である。22は信号キャンセルループ調整用のパイロッ
ト信号を抽出する方向性結合器、23はその抽出された
信号キャンセルループ調整用のパイロット信号の電力レ
ベルを検出するレベル検出回路、24はレベル検出回路
18,23により検出されたそれら電力レベルに応じて
ベクトル調整器6b,21を制御する制御回路である。
その他の構成は図6に示した構成と同一なのでその重複
する説明は省略する。
【0009】次に動作について説明する。図7は図6の
上記課題を解消するための構成であり、線形信号抽出経
路4の方向性結合器4bにより、遅延された入力信号お
よび信号キャンセルループ調整用のパイロット信号を抽
出して、バンドパスフィルタ20により、信号キャンセ
ルループ調整用のパイロット信号のみ通過させ、さら
に、歪増幅経路6の方向性結合器6dにより、その通過
された信号キャンセルループ調整用のパイロット信号を
ベクトル調整器6bの後段に注入する。注入された信号
キャンセルループ調整用のパイロット信号は、補助増幅
器6cにより増幅され、方向性結合器12において、主
増幅器3bから発生される信号キャンセルループ調整用
のパイロット信号を打ち消そうとするが、初期段階で
は、まだベクトル調整器21が調整されていないので完
全に打ち消すことができない。そこで、方向性結合器2
2において、その信号キャンセルループ調整用のパイロ
ット信号のみが抽出され、レベル検出回路23によりそ
の抽出されたパイロット信号の電力レベルが検出され、
制御回路24によりその検出される電力レベルが最小に
なるようにベクトル調整器21を電気的に制御する。こ
の制御により、方向性結合器12における信号キャンセ
ルループ調整用のパイロット信号を完全に打ち消すこと
ができ、出力端子2において出力信号と一緒に信号キャ
ンセルループ調整用のパイロット信号が出力されてしま
うことを防ぐことができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従来のフィードフォワ
ード増幅器は以上のように構成されているので、図6に
示した構成では、信号キャンセルループおよび歪キャン
セルループの調整のためにパイロット信号を使用するこ
とで、高精度な歪補償を実現しているものの、パイロッ
ト信号発生器14により発生された信号キャンセルルー
プ調整用のパイロット信号は、主増幅器3bにより増幅
され、出力信号経路7を通じて打ち消されることなく、
出力端子2において出力信号と一緒に出力されてしまう
などの課題があった。また、図7に示した構成では、信
号キャンセルループ調整用のパイロット信号を線形信号
抽出経路4により抽出して歪増幅経路6に再注入する信
号バイパスラインを設けることにより、出力端子2にお
いて出力信号と一緒に信号キャンセルループ調整用のパ
イロット信号が出力される上記課題が解消されるもの
の、信号バイパスラインを設けることにより、回路が大
型化し、特に複数のフィードフォワード増幅器を並列構
成する場合には、それぞれのフィードフォワード増幅器
にその信号バイパスラインを設けなくてはならず、回路
の大型化が顕著になる課題があった。
【0011】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、信号キャンセルループ調整用のパ
イロット信号が出力信号と一緒に出力されることなく、
複数の並列構成する場合においても大型化を緩和するこ
とができるフィードフォワード増幅器を得ることを目的
とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明に係るフィード
フォワード増幅器は、第1分配回路により分配された入
力信号を増幅する2つの第1および第2フィードフォワ
ード増幅器と、それらの出力信号を合成する第1合成回
路と、第1パイロット信号発生回路により発生された信
号キャンセルループ調整用のパイロット信号を2つに分
配する第2分配回路と、それら2つに分配された信号キ
ャンセルループ調整用のパイロット信号を第1および第
2フィードフォワード増幅器に注入すると共に、第1合
成回路により合成された信号キャンセルループ調整用の
パイロット信号成分に応じてその信号キャンセルループ
調整用のパイロット信号を最適調整する第3ベクトル調
整器とを備え、第1分配回路、第1合成回路、および第
3ベクトル調整器のうち少なくともいずれかにおいて、
その第1合成回路により合成される信号キャンセルルー
プ調整用のパイロット信号が相互に同振幅かつ180°
の位相差により合成されるようにしたものである。
【0013】この発明に係るフィードフォワード増幅器
は、第3ベクトル調整器において、2つに分配された信
号キャンセルループ調整用のパイロット信号を相互に同
振幅かつ180°の位相差を持たせて第1および第2フ
ィードフォワード増幅器に注入するようにしたものであ
る。
【0014】この発明に係るフィードフォワード増幅器
は、第1分配回路において、入力信号を相互に90°の
位相差を持たせて2つに分配し、第1合成回路におい
て、相互に90°の位相差を持つ第1および第2フィー
ドフォワード増幅器の出力信号を同位相で合成し、第3
ベクトル調整器において、2つに分配された信号キャン
セルループ調整用のパイロット信号を相互に同振幅かつ
90°の位相差を持たせて、第1分配回路による90°
の進み位相の入力信号側の第1または第2フィードフォ
ワード増幅器には90°の遅れ位相の信号キャンセルル
ープ調整用のパイロット信号を注入し、第1分配回路に
よる90°の遅れ位相の入力信号側の第1または第2フ
ィードフォワード増幅器には90°の進み位相の信号キ
ャンセルループ調整用のパイロット信号を注入するよう
にしたものである。
【0015】この発明に係るフィードフォワード増幅器
は、第1分配回路において、入力信号を相互に180°
の位相差を持たせて2つに分配し、第1合成回路におい
て、相互に180°の位相差を持つ第1および第2フィ
ードフォワード増幅器の出力信号を同位相で合成し、第
3ベクトル調整器において、2つに分配された信号キャ
ンセルループ調整用のパイロット信号を相互に同振幅か
つ同位相の関係を持たせて第1および第2フィードフォ
ワード増幅器に注入するようにしたものである。
【0016】この発明に係るフィードフォワード増幅器
は、入力信号を同振幅かつ同位相の関係を持たせてN分
配する第3分配回路と、それら分配された入力信号を増
幅するN個のフィードフォワード増幅器と、それらフィ
ードフォワード増幅器の出力信号を合成する第2合成回
路とを備えたものである。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態を
説明する。 実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1によるフ
ィードフォワード増幅器の要部詳細を示す構成図であ
り、図において、1は入力端子、2は出力端子、3は信
号経路、4は線形信号抽出経路、5は非線形信号抽出経
路、6は歪増幅経路、7は出力信号経路であり、信号経
路3、線形信号抽出経路4、および非線形信号抽出経路
5により、主増幅器3bの非線形歪成分を抽出する信号
キャンセルループを構成し、非線形信号抽出経路5、歪
増幅経路6、および出力信号経路7により、その信号キ
ャンセルループにより抽出された非線形歪成分に応じて
主増幅器3bにより発生される非線形歪成分をキャンセ
ルする歪キャンセルループを構成する。信号経路3にお
いて、3aは信号キャンセルループを最適調整するベク
トル調整器(第1ベクトル調整器)、3bは入力端子1
からの入力信号を増幅する主増幅器、3cは方向性結合
器である。線形信号抽出経路4において、4aは入力信
号を遅延する遅延回路(第1遅延回路)である。歪増幅
経路6において、6aは方向性結合器、6bは歪キャン
セルループを最適調整するベクトル調整器(第2ベクト
ル調整器)、6cは非線形歪成分を増幅する補助増幅器
である。出力信号経路7において、7aは主増幅器3b
によって増幅された信号を遅延する遅延回路(第2遅延
回路)である。また、9〜13は方向性結合器、15は
歪キャンセルループ調整用のパイロット信号発生回路
(第2パイロット信号発生回路)である。16は方向性
結合器6aにより抽出された信号キャンセルループ調整
用のパイロット信号の電力レベルを検出するレベル検出
回路、17はその電力レベルに応じてベクトル調整器3
aを制御する制御回路、18は方向性結合器13により
抽出された歪キャンセルループ調整用のパイロット信号
の電力レベルを検出するレベル検出回路、17はその電
力レベルに応じてベクトル調整器6bを制御する制御回
路である。以上、図6に示した従来技術と比較して、従
来技術に設けられた方向性結合器8および信号キャンセ
ルループ調整用のパイロット信号発生回路14を消去し
た以外は同一構成である。
【0018】また、図2はこの発明の実施の形態1によ
るフィードフォワード増幅器を示す構成図であり、図に
おいて、31は入力端子、32は出力端子、33は入力
信号を同振幅かつ同位相に2つに分配する分配回路(第
1分配回路)、34,35はそれら分配された入力信号
を増幅する上記図1に示したフィードフォワード増幅器
(第1,第2フィードフォワード増幅器)、36はフィ
ードフォワード増幅器34,35の出力信号を同振幅か
つ同位相に合成する合成回路(第1合成回路)である。
また、37は信号キャンセルループ調整用のパイロット
信号を発生するパイロット信号発生回路(第1パイロッ
ト信号発生回路)、38は信号キャンセルループ調整用
のパイロット信号を同振幅かつ同位相に2つに分配する
分配回路(第2分配回路)、39は2つに分配された信
号キャンセルループ調整用のパイロット信号を相互に同
振幅かつ180°の位相差を持たせてフィードフォワー
ド増幅器34,35に注入されるように、その信号キャ
ンセルループ調整用のパイロット信号を最適調整するベ
クトル調整器(第3ベクトル調整器)、40,41はそ
の信号キャンセルループ調整用のパイロット信号をそれ
ぞれ注入する方向性結合器、42は合成回路36により
合成された信号キャンセルループ調整用のパイロット信
号を抽出する方向性結合器、43は方向性結合器42に
より抽出された信号キャンセルループ調整用のパイロッ
ト信号の電力レベルを検出するレベル検出回路、44は
その電力レベルに応じてベクトル調整器39を制御する
制御回路である。尚、入力信号の位相関係を図2中にカ
ッコ無しで示し、さらに信号キャンセルループ調整用の
パイロット信号の位相関係を図2中にカッコ付きで示
す。
【0019】次に動作について説明する。フィードフォ
ワード増幅器とは、信号経路3、線形信号抽出経路4、
および非線形信号抽出経路5から構成される信号キャン
セルループと、非線形信号抽出経路5、歪増幅経路6、
および出力信号経路7から構成される歪キャンセルルー
プとの2つのループから構成される増幅器であり、信号
キャンセルループにおいて、主増幅器3bから発生され
る非線形出力信号の中から非線形歪成分のみを抽出し、
歪キャンセルループにおいて、抽出した非線形歪成分を
補助増幅器6cにより増幅した後に、主増幅器3bの非
線形出力信号に同振幅かつ逆位相で注入することによ
り、全体として線形な信号を出力させるものである。
【0020】図2において、信号は入力端子31に入
り、分配回路33において入力信号を同振幅かつ同位相
に2つに分配し、それら分配された入力信号は図1に示
したフィードフォワード増幅器34,35に入力され
る。図1に示したそれらフィードフォワード増幅器3
4,35では、分配された入力信号が入力端子1に入
り、方向性結合器9において、信号経路3および線形信
号抽出経路4に分配される。信号経路3の主増幅器3b
は、その増幅特性に応じて入力信号を増幅する。ここ
で、主増幅器3bでは、その出力信号として所望の線形
出力信号が得られることなく、非線形歪成分を含む非線
形出力信号が発生される。その主増幅器3bから発生さ
れる非線形出力信号は、方向性結合器10において出力
信号経路7および非線形信号抽出経路5に分配される。
一方、線形信号抽出経路4の遅延回路4aは、分配され
た入力信号を遅延し、その線形信号抽出経路4および非
線形信号抽出経路5からの出力信号は、方向性結合器1
1において合成され、主増幅器3bから発生される非線
形出力信号の中から入力信号と同じ周波数成分の信号を
打ち消すことにより、主増幅器3bから発生される非線
形歪成分のみが抽出される。その抽出された非線形歪成
分は歪増幅経路6に入力され、歪増幅経路6の補助増幅
器6cは、その非線形歪成分を増幅する。一方、出力信
号経路7の遅延回路7aは、分配された非線形出力信号
を遅延し、歪増幅経路6および出力信号経路7からの出
力信号は、方向性結合器12において合成され、主増幅
器3bから発生される非線形出力信号の中から非線形歪
成分が打ち消され、出力端子2では線形な信号が出力さ
れる。さらに、図1に示したフィードフォワード増幅器
34,35の出力信号を、図2に示す合成回路36によ
り、同振幅かつ同位相に合成し、出力端子32から合成
された線形な信号が出力される。
【0021】また、図1および図2に示すフィードフォ
ワード増幅器では、上述した入力信号の増幅時にパイロ
ット信号を注入して、信号キャンセルループおよび歪キ
ャンセルループを調整しており、以下、その動作につい
て説明する。図2において、パイロット信号発生器37
により発生した信号キャンセルループ調整用のパイロッ
ト信号は、分配回路38により同振幅かつ同位相に2つ
に分配された後、片方のパイロット信号をベクトル調整
器39に入力することにより、2つのフィードフォワー
ド増幅器34,35に方向性結合器40,41を通じて
注入される信号キャンセルループ調整用のパイロット信
号に相互に同振幅かつ180°の位相差を持たせる。方
向性結合器40,41を通じて注入される信号キャンセ
ルループ調整用のパイロット信号は、図1において、信
号キャンセルループの作用により、方向性結合器11に
おいて、主増幅器3bから発生される非線形出力信号の
中から入力信号と信号キャンセルループ調整用のパイロ
ット信号と同じ周波数成分の信号を打ち消そうとする
が、初期段階では、まだベクトル調整器3aが調整され
ていないので完全に打ち消すことができず、方向性結合
器11以降においても、僅かな入力信号およびパイロッ
ト信号と、それら入力信号およびパイロット信号の非線
形歪成分とが残る。そこで、歪増幅経路6の方向性結合
器6aにおいて、その僅かな信号キャンセルループ調整
用のパイロット信号のみが抽出され、レベル検出回路1
6によりその抽出されたパイロット信号の電力レベルが
検出され、さらに、制御回路17によりその検出された
電力レベルが最小になるように信号経路3のベクトル調
整器3aを電気的に制御する。この制御により、方向性
結合器11において完全に打ち消すことができ、信号キ
ャンセルループにおいて、主増幅器3bから発生される
入力信号および信号キャンセルループ調整用のパイロッ
ト信号の非線形歪成分のみが抽出される。
【0022】一方、パイロット信号発生器15により発
生された歪キャンセルループ調整用のパイロット信号
は、信号経路3の方向結合器3cにおいて主増幅器3b
から発生される非線形出力信号に注入され、歪キャンセ
ルループの作用により、方向性結合器12において、主
増幅器3bから発生される非線形出力信号の中から入力
信号および信号キャンセルループ調整用のパイロット信
号の非線形歪成分と歪キャンセルループ調整用のパイロ
ット信号と同じ周波数成分の信号を打ち消そうとする
が、初期段階では、まだベクトル調整器6bが調整され
ていないので完全に打ち消すことができない。そこで、
方向性結合器13において、その歪キャンセルループ調
整用のパイロット信号のみが抽出され、レベル検出回路
18によりその抽出されたパイロット信号の電力レベル
が検出され、さらに、制御回路19によりその検出され
る電力レベルが最小になるように歪増幅経路6のベクト
ル調整器6bを電気的に制御する。この制御により、方
向性結合器12において完全に打ち消すことができ、歪
キャンセルループにおいて主増幅器3bから発生される
入力信号および信号キャンセルループ調整用のパイロッ
ト信号の非線形歪成分が打ち消され、出力端子2では線
形な信号が出力される。
【0023】ここで、従来技術の図6に示した構成で
は、歪キャンセルループ調整用のパイロット信号に関し
ては、方向性結合器13において抽出された歪キャンセ
ルループ調整用のパイロット信号が最小になるように制
御されるため、出力端子2への出力信号に影響を与えな
いものの、信号キャンセルループ調整用のパイロット信
号に関しては、方向性結合器6aにおいて抽出された信
号キャンセルループ調整用のパイロット信号が最小にな
るように制御されるため、パイロット信号発生器14に
より発生された信号キャンセルループ調整用のパイロッ
ト信号は、主増幅器3bにより増幅され、出力信号経路
7を通じて打ち消されることなく、出力端子2において
出力信号と一緒に出力されてしまった。しかしながら、
この実施の形態1では、上述のように2つのフィードフ
ォワード増幅器34,35に注入される信号キャンセル
ループ調整用のパイロット信号に相互に同振幅かつ18
0°の位相差を持たせており、2つのフィードフォワー
ド増幅器34,35から出力信号と一緒に出力される信
号キャンセルループ調整用のパイロット信号は、合成回
路36においてその出力信号から独立して相互に同振幅
かつ180°の位相差を持って合成されるので、出力端
子32ではパイロット信号を打ち消すことができる。そ
して、ベクトル調整器39の調整は、初期段階ではまだ
調整されていないが、方向性結合器42において、その
信号キャンセルループ調整用のパイロット信号のみが抽
出され、レベル検出回路43によりその抽出されたパイ
ロット信号の電力レベルが検出され、さらに、制御回路
44によりその検出される電力レベルが最小になるよう
にベクトル調整器39を電気的に制御する。この制御に
より、ベクトル調整器39より2つのフィードフォワー
ド増幅器34,35に注入される信号キャンセルループ
調整用のパイロット信号を相互に同振幅かつ180°の
位相差を持たせることができ、出力端子32ではパイロ
ット信号を完全に打ち消すことができ、合成された線形
な信号が出力される。
【0024】尚、上記実施の形態1では、ベクトル調整
器39より2つのフィードフォワード増幅器34,35
に注入される信号キャンセルループ調整用のパイロット
信号を相互に同振幅かつ180°の位相差を持たせた
が、合成回路36の出力において、信号キャンセルルー
プ調整用のパイロット信号が相互に同振幅かつ180°
の位相差を持っていれば、出力端子32ではそのパイロ
ット信号を完全に打ち消すことができ、実施の形態1と
同様な効果を奏する。
【0025】以上のように、この実施の形態1によれ
ば、ベクトル調整器39より2つのフィードフォワード
増幅器34,35に注入される信号キャンセルループ調
整用のパイロット信号を相互に同振幅かつ180°の位
相差を持たせることによって、出力端子32から出力信
号と一緒に信号キャンセルループ調整用のパイロット信
号が出力されることを防止することができる。また、2
つのフィードフォワード増幅器34,35を並列接続し
た構成なので、増幅器としての出力は1つのフィードフ
ォワード増幅器の2倍あり、また、信号バイパスライン
が無く、かつ信号キャンセルループ調整用のパイロット
信号発生回路37も共通化した構成なので、例えば、従
来技術の図7で示した構成を2つ並列接続して同一の出
力にした構成に比較して、小型化することができる。さ
らに、2つのフィードフォワード増幅器34,35を並
列接続した構成なので、各主増幅器3bにおいて異なる
周波数特性を持たせて、広い周波数範囲を増幅させるな
どでき、異なる周波数特性を任意に組み合わせること
で、1つのフィードフォワード増幅器による構成に比べ
て、広い周波数範囲において良好な増幅特性を実現する
ことができる。
【0026】実施の形態2.図3はこの発明の実施の形
態2によるフィードフォワード増幅器を示す構成図であ
り、図において、51は入力信号を相互に同振幅かつ9
0°の位相差を持たせて2つに分配する分配回路(第1
分配回路)、52は相互に90°の位相差を持つフィー
ドフォワード増幅器34,35の出力信号を相互に同振
幅かつ同位相で合成する合成回路(第1合成回路)、5
3は2つに分配された信号キャンセルループ調整用のパ
イロット信号を相互に同振幅かつ90°の位相差を持た
せて、分配回路51による90°位相の入力信号側のフ
ィードフォワード増幅器34には0°位相の信号キャン
セルループ調整用のパイロット信号を注入し、分配回路
51による0°位相の入力信号側のフィードフォワード
増幅器35には90°の位相の信号キャンセルループ調
整用のパイロット信号を注入するベクトル調整器(第3
ベクトル調整器)である。その他の構成は実施の形態1
と同一なのでその重複する説明は省略する。
【0027】次に動作について説明する。この実施の形
態2では、分配回路51により、入力信号を相互に同振
幅かつ90°の位相差を持たせて2つに分配し、合成回
路52により、相互に90°の位相差を持つフィードフ
ォワード増幅器34,35の出力信号を相互に同振幅か
つ同位相で合成する。したがって、合成回路52による
出力信号は、同振幅かつ同位相で合成されるので、通常
の合成が行われる。一方、ベクトル調整器53により2
つに分配された信号キャンセルループ調整用のパイロッ
ト信号を相互に同振幅かつ90°の位相差を持たせて、
分配回路51による90°位相の入力信号側のフィード
フォワード増幅器34には0°位相の信号キャンセルル
ープ調整用のパイロット信号を注入し、分配回路51に
よる0°位相の入力信号側のフィードフォワード増幅器
35には90°位相の信号キャンセルループ調整用のパ
イロット信号を注入する。そして、合成回路52によ
り、相互に90°の位相差を持つフィードフォワード増
幅器34,35より出力された信号キャンセルループ調
整用のパイロット信号を相互に同振幅かつ同位相で合成
する。したがって、合成回路52による信号キャンセル
ループ調整用のパイロット信号は、同振幅かつ180°
の位相差を持たせて合成されるので、出力端子32では
そのパイロット信号を完全に打ち消すことができ、実施
の形態1と同様な効果を奏する。
【0028】以上のように、この実施の形態2によれ
ば、分配回路51によって、入力信号を相互に同振幅か
つ90°の位相差を持たせ、合成回路52によって、相
互に90°の位相差を持つフィードフォワード増幅器3
4,35の出力信号を相互に同振幅かつ同位相で合成さ
せ、さらに、ベクトル調整器39によって、分配回路5
1による90°位相の入力信号側のフィードフォワード
増幅器34には0°位相の信号キャンセルループ調整用
のパイロット信号を注入し、分配回路51による0°位
相の入力信号側のフィードフォワード増幅器35には9
0°の位相の信号キャンセルループ調整用のパイロット
信号を注入する構成により、実施の形態1と同様な効果
を奏する。
【0029】実施の形態3.図4はこの発明の実施の形
態3によるフィードフォワード増幅器を示す構成図であ
り、図において、61は入力信号を相互に同振幅かつ1
80°の位相差を持たせて2つに分配する分配回路(第
1分配回路)、62は相互に180°の位相差を持つフ
ィードフォワード増幅器34,35の出力信号を相互に
同振幅かつ同位相で合成する合成回路(第1合成回
路)、63は2つに分配された信号キャンセルループ調
整用のパイロット信号を相互に同振幅かつ同位相の関係
を持たせてフィードフォワード増幅器34,35に注入
するベクトル調整器(第3ベクトル調整器)である。そ
の他の構成は実施の形態1と同一なのでその重複する説
明は省略する。
【0030】次に動作について説明する。この実施の形
態3では、分配回路61により、入力信号を相互に同振
幅かつ180°の位相差を持たせて2つに分配し、合成
回路62により、相互に180°の位相差を持つフィー
ドフォワード増幅器34,35の出力信号を相互に同振
幅かつ同位相で合成する。したがって、合成回路62に
よる出力信号は、同振幅かつ同位相で合成されるので、
通常の合成が行われる。一方、ベクトル調整器63によ
り2つに分配された信号キャンセルループ調整用のパイ
ロット信号を相互に同振幅かつ同位相で、フィードフォ
ワード増幅器34,35に注入する。そして、合成回路
62により、相互に同振幅かつ同位相の関係を持つフィ
ードフォワード増幅器34,35より出力された信号キ
ャンセルループ調整用のパイロット信号を相互に同振幅
かつ180°の位相差を持つように合成する。したがっ
て、合成回路62による信号キャンセルループ調整用の
パイロット信号は、同振幅かつ180°の位相差を持た
せて合成されるので、出力端子32ではそのパイロット
信号を完全にキャンセルことができ、実施の形態1と同
様な効果を奏する。
【0031】以上のように、この実施の形態3によれ
ば、分配回路61によって、入力信号を相互に同振幅か
つ180°の位相差を持たせ、合成回路62によって、
相互に180°の位相差を持つフィードフォワード増幅
器34,35の出力信号を相互に同振幅かつ同位相で合
成させ、さらに、ベクトル調整器63によって、2つに
分配された信号キャンセルループ調整用のパイロット信
号を相互に同振幅かつ同位相の関係を持たせてフィード
フォワード増幅器34,35に注入する構成により、実
施の形態1と同様な効果を奏する。
【0032】実施の形態4.図5はこの発明の実施の形
態4によるフィードフォワード増幅器を示す構成図であ
り、図において、71は入力端子、72は出力端子、7
3は入力信号を同振幅かつ同位相の関係を持たせて複数
に分配する分配回路(第3分配回路)、74〜76は分
配された入力信号を増幅する上記実施の形態1〜3に示
したフィードフォワード増幅器、77はそれらフィード
フォワード増幅器74〜76の出力信号を同振幅かつ同
位相の関係を持たせて合成する合成回路(第2合成回
路)である。
【0033】次に動作について説明する。この実施の形
態4では、分配回路71により、入力信号を相互に同振
幅かつ同位相の関係を持たせて複数に分配し、分配後の
信号は、実施の形態1〜3に示したフィードフォワード
増幅器74〜76により増幅された後、合成回路77に
より、同振幅かつ同位相の関係を持たせて合成する。
尚、上記実施の形態4では、実施の形態1〜3に示した
フィードフォワード増幅器74〜76を設けたが、それ
らフィードフォワード増幅器74〜76の数は、3つだ
けではなく、任意の複数個を設けても良い。
【0034】以上のように、この実施の形態4によれ
ば、実施の形態1〜3に示したフィードフォワード増幅
器74〜76を設けているので、実施の形態1〜3と同
様な効果を奏する。また、個々のフィードフォワード増
幅器74〜76において互いに異なる周波数のパイロッ
ト信号を使用することにより、広い周波数帯域に亘って
良好な歪特性を実現することができる。
【0035】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、第1
分配回路により分配された入力信号を増幅する2つの第
1および第2フィードフォワード増幅器と、それらの出
力信号を合成する第1合成回路と、第1パイロット信号
発生回路により発生された信号キャンセルループ調整用
のパイロット信号を2つに分配する第2分配回路と、そ
れら2つに分配された信号キャンセルループ調整用のパ
イロット信号を第1および第2フィードフォワード増幅
器に注入すると共に、第1合成回路により合成された信
号キャンセルループ調整用のパイロット信号成分に応じ
てその信号キャンセルループ調整用のパイロット信号を
最適調整する第3ベクトル調整器とを備え、第1分配回
路、第1合成回路、および第3ベクトル調整器のうち少
なくともいずれかにおいて、その第1合成回路により合
成される信号キャンセルループ調整用のパイロット信号
が相互に同振幅かつ180°の位相差により合成される
ように構成したので、出力信号と一緒に信号キャンセル
ループ調整用のパイロット信号が出力されることを防止
することができる。また、2つの第1および第2フィー
ドフォワード増幅器を並列接続した構成なので、増幅器
としての出力は1つのフィードフォワード増幅器の2倍
あり、また、信号バイパスラインが無く、かつ信号キャ
ンセルループ調整用のパイロット信号発生回路も共通化
した構成なので、従来技術で示した構成を2つ並列接続
して同一出力にした構成に比較して、小型化することが
できる。さらに、2つの第1および第2フィードフォワ
ード増幅器を並列接続した構成なので、各増幅器におい
て異なる周波数特性を持たせて、広い周波数範囲を増幅
させるなどでき、異なる周波数特性を任意に組み合わせ
ることで、1つのフィードフォワード増幅器による構成
に比べて、広い周波数範囲において良好な増幅特性を実
現することができる効果がある。
【0036】この発明によれば、第3ベクトル調整器に
おいて、2つに分配された信号キャンセルループ調整用
のパイロット信号を相互に同振幅かつ180°の位相差
を持たせて第1および第2フィードフォワード増幅器に
注入するように構成したので、第3ベクトル調整器によ
る180°の位相差調整によって、出力信号と一緒に信
号キャンセルループ調整用のパイロット信号が出力され
ることを防止することができる効果がある。
【0037】この発明によれば、第1分配回路におい
て、入力信号を相互に90°の位相差を持たせて2つに
分配し、第1合成回路において、相互に90°の位相差
を持つ第1および第2フィードフォワード増幅器の出力
信号を同位相で合成し、第3ベクトル調整器において、
2つに分配された信号キャンセルループ調整用のパイロ
ット信号を相互に同振幅かつ90°の位相差を持たせ
て、第1分配回路による90°の進み位相の入力信号側
の第1または第2フィードフォワード増幅器には90°
の遅れ位相の信号キャンセルループ調整用のパイロット
信号を注入し、第1分配回路による90°の遅れ位相の
入力信号側の第1または第2フィードフォワード増幅器
には90°の進み位相の信号キャンセルループ調整用の
パイロット信号を注入するように構成したので、第1分
配回路、第1合成回路、および第3ベクトル調整器によ
る90°毎の位相変換調整によって、出力信号と一緒に
信号キャンセルループ調整用のパイロット信号が出力さ
れることを防止することができる効果がある。
【0038】この発明によれば、第1分配回路におい
て、入力信号を相互に180°の位相差を持たせて2つ
に分配し、第1合成回路において、相互に180°の位
相差を持つ第1および第2フィードフォワード増幅器の
出力信号を同位相で合成し、第3ベクトル調整器におい
て、2つに分配された信号キャンセルループ調整用のパ
イロット信号を相互に同振幅かつ同位相の関係を持たせ
て第1および第2フィードフォワード増幅器に注入する
ように構成したので、第1分配回路、および第1合成回
路による180°の位相変換調整によって、出力信号と
一緒に信号キャンセルループ調整用のパイロット信号が
出力されることを防止することができる効果がある。
【0039】この発明によれば、入力信号を同振幅かつ
同位相の関係を持たせてN分配する第3分配回路と、そ
れら分配された入力信号を増幅するN個のフィードフォ
ワード増幅器と、それらフィードフォワード増幅器の出
力信号を合成する第2合成回路とを備えるように構成し
たので、個々のフィードフォワード増幅器において互い
に異なる周波数のパイロット信号を使用することによ
り、広い周波数帯域に渡って良好な歪特性を実現するこ
とができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1によるフィードフォ
ワード増幅器の要部詳細を示す構成図である。
【図2】 この発明の実施の形態1によるフィードフォ
ワード増幅器を示す構成図である。
【図3】 この発明の実施の形態2によるフィードフォ
ワード増幅器を示す構成図である。
【図4】 この発明の実施の形態3によるフィードフォ
ワード増幅器を示す構成図である。
【図5】 この発明の実施の形態4によるフィードフォ
ワード増幅器を示す構成図である。
【図6】 従来のフィードフォワード増幅器を示す構成
図である。
【図7】 従来のフィードフォワード増幅器を示す構成
図である。
【符号の説明】
3 信号経路、3a ベクトル調整器(第1ベクトル調
整器)、3b 主増幅器、4 線形信号抽出経路、4a
遅延回路(第1遅延回路)、6 歪増幅経路、6b
ベクトル調整器(第2ベクトル調整器)、6c 補助増
幅器、7 出力信号経路、7a 遅延回路(第2遅延回
路)、15 パイロット信号発生回路(第2パイロット
信号発生回路)、33,51,61 分配回路(第1分
配回路)、34 フィードフォワード増幅器(第1フィ
ードフォワード増幅器)、35フィードフォワード増幅
器(第2フィードフォワード増幅器)、36,52,6
2 合成回路(第1合成回路)、37 パイロット信号
発生回路(第1パイロット信号発生回路)、38 分配
回路(第2分配回路)、39,53,63 ベクトル調
整器(第3ベクトル調整器)、73 分配回路(第3分
配回路)、74〜76 フィードフォワード増幅器、7
7 合成回路(第2合成回路)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池田 幸夫 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 5J090 AA01 CA21 FA20 GN02 GN07 HN16 KA00 KA15 KA44 KA68 MA14 MA20 SA13 TA01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主増幅器を有する信号経路と第1遅延回
    路を有する線形信号抽出経路とが設けられ、その主増幅
    器の非線形歪成分を抽出する信号キャンセルループと、
    上記信号キャンセルループに接続され、第2遅延回路を
    有する出力信号経路と補助増幅器を有する歪増幅経路と
    が設けられ、その信号キャンセルループにより抽出され
    た非線形歪成分に応じて上記主増幅器により発生される
    非線形歪成分を打ち消す歪キャンセルループと、上記信
    号経路に設けられ、上記信号キャンセルループにより抽
    出される信号キャンセルループ調整用のパイロット信号
    成分に応じてその信号キャンセルループを最適調整する
    第1ベクトル調整器と、上記歪キャンセルループに歪キ
    ャンセルループ調整用のパイロット信号を発生する第2
    パイロット信号発生回路と、上記歪増幅経路に設けら
    れ、上記歪キャンセルループによりキャンセルされる歪
    キャンセルループ調整用のパイロット信号成分に応じて
    その歪キャンセルループを最適調整する第2ベクトル調
    整器とを備えたフィードフォワード増幅器において、入
    力信号を2つに分配する第1分配回路と、上記第1分配
    回路により分配された入力信号を増幅する上記2つの第
    1および第2フィードフォワード増幅器と、上記第1お
    よび第2フィードフォワード増幅器の出力信号を合成す
    る第1合成回路と、信号キャンセルループ調整用のパイ
    ロット信号を発生する第1パイロット信号発生回路と、
    信号キャンセルループ調整用のパイロット信号を2つに
    分配する第2分配回路と、上記第2分配回路により2つ
    に分配された信号キャンセルループ調整用のパイロット
    信号を上記第1および第2フィードフォワード増幅器に
    注入すると共に、上記第1合成回路により合成された信
    号キャンセルループ調整用のパイロット信号成分に応じ
    てその信号キャンセルループ調整用のパイロット信号を
    最適調整する第3ベクトル調整器とを備え、上記第1分
    配回路、上記第1合成回路、および上記第3ベクトル調
    整器のうち少なくともいずれかにおいて、その第1合成
    回路により合成される信号キャンセルループ調整用のパ
    イロット信号が相互に同振幅かつ180°の位相差によ
    り合成されるようにすることを特徴とするフィードフォ
    ワード増幅器。
  2. 【請求項2】 第3ベクトル調整器は、2つに分配され
    た信号キャンセルループ調整用のパイロット信号を相互
    に同振幅かつ180°の位相差を持たせて第1および第
    2フィードフォワード増幅器に注入することを特徴とす
    る請求項1記載のフィードフォワード増幅器。
  3. 【請求項3】 第1分配回路は、入力信号を相互に90
    °の位相差を持たせて2つに分配し、第1合成回路は、
    相互に90°の位相差を持つ第1および第2フィードフ
    ォワード増幅器の出力信号を同位相で合成し、第3ベク
    トル調整器は、2つに分配された信号キャンセルループ
    調整用のパイロット信号を相互に同振幅かつ90°の位
    相差を持たせ、第1分配回路による90°の進み位相の
    入力信号側の第1または第2フィードフォワード増幅器
    には90°の遅れ位相の信号キャンセルループ調整用の
    パイロット信号を注入し、第1分配回路による90°の
    遅れ位相の入力信号側の第1または第2フィードフォワ
    ード増幅器には90°の進み位相の信号キャンセルルー
    プ調整用のパイロット信号を注入することを特徴とする
    請求項1記載のフィードフォワード増幅器。
  4. 【請求項4】 第1分配回路は、入力信号を相互に18
    0°の位相差を持たせて2つに分配し、第1合成回路
    は、相互に180°の位相差を持つ第1および第2フィ
    ードフォワード増幅器の出力信号を同位相で合成し、第
    3ベクトル調整器は、2つに分配された信号キャンセル
    ループ調整用のパイロット信号を相互に同振幅かつ同位
    相の関係を持たせて第1および第2フィードフォワード
    増幅器に注入することを特徴とする請求項1記載のフィ
    ードフォワード増幅器。
  5. 【請求項5】 入力信号を同振幅かつ同位相の関係を持
    たせてN(Nは2以上の任意の自然数)分配する第3分
    配回路と、上記第3分配回路により分配された入力信号
    を増幅する請求項2から請求項4のうちのいずれかのN
    個のフィードフォワード増幅器と、上記フィードフォワ
    ード増幅器の出力信号を合成する第2合成回路とを備え
    たフィードフォワード増幅器。
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