JP2000215479A - 対物レンズ駆動装置 - Google Patents

対物レンズ駆動装置

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JP2000215479A JP11018749A JP1874999A JP2000215479A JP 2000215479 A JP2000215479 A JP 2000215479A JP 11018749 A JP11018749 A JP 11018749A JP 1874999 A JP1874999 A JP 1874999A JP 2000215479 A JP2000215479 A JP 2000215479A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 対物レンズが配置された駆動部をフォーカシ
ング方向及びトラッキング方向に変位させたとき、可動
部を支持する弾性支持部材の弾性変形領域が他の部品に
接触することなく理想的な弾性変形を行うことができ、
結果的に対物レンズを必要以上に傾けることのない対物
レンズ駆動装置を実現する。 【解決手段】 弾性支持部材8を位置決めするホルダ穴
5aの周辺を凸状にし、この凸部5bを、弾性支持部材
8を実際に半田によって固定している支持基板9に設け
られた弾性支持部材8貫通用の支持基板穴9aに嵌合さ
せ、弾性支持部材8を位置決めするホルダ穴5a端面と
支持基板9表面とをほぼ一致させ、弾性支持部材8の固
定点とホルダ穴5aによる位置決め部を一致させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスク装置に
用いられる対物レンズ駆動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光ディスク装置に用いられる対物レンズ
駆動装置の一例として、例えば特開平8−255364
号公報のものが知られている。
【0003】図7、図8、図9はその従来技術による基
本的な対物レンズ駆動装置の弾性支持部材固定部の構成
を示したものである。図7(a),(b)はホルダ正面
図及びC−C断面図、図8は図7におけるD部拡大図、
図9は弾性支持部材8が理想的に配置されたとき〔同図
(a)〕と偏心して配置されたとき〔同図(b)〕の弾
性支持部材8の変形状態のD部拡大図を示す。
【0004】図7から図9に示す弾性支持部材固定部以
外は、図1に示す本発明の対物レンズ駆動装置とほぼ同
様な構成となっている。すなわち、対物レンズ1はレン
ズホルダ2上面に配置され、このレンズホルダ2の外周
にフォーカシングコイル3が巻回され、レンズホルダ2
側面にトラッキングコイル4が貼付けられている。
【0005】4本の平行な直線状の弾性支持部材8は、
その一端をレンズホルダ2に、他端をホルダ5を経由し
て支持基板9に固定され、対物レンズ1が配置されてい
るレンズホルダ2は、フォーカシング方向、トラッキン
グ方向に移動可能となる状態にて弾性支持されている。
ホルダ5の中には弾性支持部材8の共振を減衰させる粘
弾性剤が充填されている。
【0006】弾性支持部材8の一端が固定されている支
持基板9はホルダ5に接着固定され、ホルダ5はヨーク
7の一部に配置されている。前記フォーカシングコイル
3、トラッキングコイル4を流れる駆動電流は、ヨーク
7とマグネット6(6a,6b)から構成される磁気回
路によって発生する磁束に作用するように配置されてい
る。
【0007】フォーカシング制御時には、光ディスク記
録面の面振れに対応して、フォーカシングコイル3に電
流を供給して対物レンズ1を光軸方向に動作させ、光ビ
ームのスポットを光ディスク記録面上に追従させること
ができる。トラッキング制御時には、光ディスクのトラ
ックの偏芯、蛇行に対応して、トラッキングコイル4に
電流を供給して対物レンズ1を光軸と直角方向に動作さ
せ、光ビームのスポットを光ディスクのトラック上に追
従させることができる。これらの動作時に発生する弾性
支持部材8の不要共振はホルダ5に充填されている粘弾
性剤により減衰され、安定した動作を得ることができ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】近年、光ディスク装置
においては高記録密度化が進められている。高記録密度
化を実現する一つの方法に、光ビームをより細く絞り込
み、光ディスクの記録面上でのスポット径を小さくする
方法がある。このスポット径は、光ビームの波長をλ、
対物レンズ1の開口数をNAとすると、(λ/NA)に
比例する。
【0009】そのため一般的には光ビームの波長λを小
さくし、かつ、対物レンズ1の開口数(NA)を従来よ
りも大きな値とすることにより、光ビームを細く絞り込
み、高記録密度化に対応する方法が主流となっている。
対物レンズ1のNAを大きくすることにより光ビームを
より細く絞り込むことが可能となる反面、光ディスクと
対物レンズ1との傾きによる光学特性劣化は顕著になる
特性を有している。
【0010】従って、4本の弾性支持部材8(8a,8
b,8c,8d)には4本ともほぼ同じ弾性変形をする
ことが求められる。すなわち、前記対物レンズ1が配置
されている可動部がフォーカシング方向、トラッキング
方向に変位した場合でも、4本の弾性支持部材8が同じ
ように変形し、前記可動部を必要以上に傾けることのな
いことが要求される。
【0011】従来の対物レンズ駆動装置は図9に示すよ
うに、ホルダ5に設けられたすり鉢状のホルダ穴5aに
弾性支持部材8が貫通され、さらに支持基板9に配置さ
れた支持基板穴9aを貫通し、支持基板9表面にて半田
によって固定されていた。しかし、この対物レンズ駆動
装置の場合、図8、図9に示すように、実際に弾性支持
部材8が固定されている支持基板9端面と弾性支持部材
8が貫通しているホルダ穴5aの間に、支持基板9の厚
さ分の隙間が介在している。
【0012】従って、対物レンズ1が配置された可動部
がフォーカシング方向及びトラッキング方向に変位した
場合、弾性支持部材8は支持基板9表面(図中、固定
点)から弾性変形を開始するので、ホルダ穴5a端と弾
性支持部材8との距離は変化する。弾性支持部材8が貫
通するホルダ穴5aが十分大きく、かつ、弾性支持部材
8がそのほぼ中心を通過して固定されている場合は問題
はないが、図9(b)に示すように偏って固定配置され
た場合、上記可動部の変位によって弾性支持部材8の弾
性変形領域でホルダ穴5a端に接触し、その結果、4本
の弾性支持部材8のうち数本のみが不自然な強制変位を
受けることになる。そのため対物レンズ1が配置された
可動部はある方向に傾き、対物レンズ1と光ディスクと
の相対角度が大きくずれる問題があった。
【0013】また、この問題を回避するために、弾性支
持部材8をホルダ穴5a中心を通過するように固定する
には、専用の組立治工具にて弾性支持部材8を位置決め
固定する必要があり、組立作業性が悪い。
【0014】さらに最近では、弾性支持部材8の位置決
めをホルダ穴5aの径を小さくし、このホルダ穴5aに
よって行う方法が用いられている。この場合上述したよ
うに、弾性支持部材8とホルダ穴5a端とのクリアラン
スはもともと小さくなり、対物レンズ1が配置されてい
る可動部が変位すると、弾性支持部材8は支持基板9表
面から弾性変形を開始するため、必ず支持基板9の厚さ
分離れた位置に位置するホルダ穴5a端に弾性支持部材
8の弾性変形領域の一部が接触することになる。そのた
め結果的に対物レンズ1をフォーカシング方向、トラッ
キング方向に変位させたとき、対物レンズ1は予期せぬ
方向に予期せぬ量傾くことになり、光ディスクからの良
好な信号の読み取り、あるいは書き込みが不可能になる
という問題があった。
【0015】このように従来の対物レンズ駆動装置は、
4本の弾性支持部材8の固定端付近において、弾性変形
を開始する位置、すなわち半田によって支持固定されて
いる点と離れた位置に、弾性支持部材8を位置決めする
ホルダ5に配置された小さなホルダ穴5aが配置されて
いた。そのため対物レンズ1が配置された可動部がフォ
ーカシング方向及びトラッキング方向に変位した場合、
弾性支持部材8の固定端以外の弾性変形領域の部分がホ
ルダ5と接触し、対物レンズ1が傾いてしまう。
【0016】その結果、対物レンズ1の傾動動作による
光ディスク上の光スポットに光学的な歪みである収差が
発生し、正確に光ディスクから信号を読み出せない、あ
るいは書き込めないという問題があった。
【0017】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたもので、対物レンズが配置された可動部をフォーカ
シング方向及びトラッキング方向に変位させても、弾性
支持部材は本来の弾性変形を行い、ホルダ穴端などの障
害物に接触することなく結果として対物レンズが設計し
た通りに動作し、必要以上に傾き難い対物レンズ駆動装
置を実現することを目的としている。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第1の手段は、光ビームを光ディスク上に集光させ
る対物レンズおよびその対物レンズを保持するレンズホ
ルダを含む可動部と、その可動部に一端が固定されて前
記可動部を弾性支持する複数の弾性支持部材と、その弾
性支持部材の少なくとも一部を包囲したホルダと、前記
弾性支持部材の他端が固定される支持基板と、前記対物
レンズを保持して、前記可動部を少なくとも対物レンズ
の光軸方向と対物レンズの光軸に対してほぼ直角方向に
駆動する駆動手段とを備えた対物レンズ駆動装置を対象
とするものである。
【0019】そして前記支持基板と前記ホルダとが接着
等により一体に接合され、前記弾性支持部材が貫通する
前記ホルダの貫通穴にあって前記支持基板側端部の周囲
に凸部が形成され、前記弾性支持部材が貫通する前記支
持基板の貫通穴に前記凸部が入り込んでいることを特徴
とする。
【0020】また上記目的を達成するために、第2の手
段は、光ビームを光ディスク上に集光させる対物レンズ
およびその対物レンズを保持するレンズホルダを含む可
動部と、その可動部に一端が固定されて前記可動部を弾
性支持する複数の弾性支持部材と、その弾性支持部材の
少なくとも一部を包囲し、かつ前記弾性支持部材の共振
を減衰させる粘弾性剤が充填されたホルダと、前記弾性
支持部材の他端が固定される支持基板と、前記対物レン
ズを保持して、前記可動部を少なくとも対物レンズの光
軸方向と対物レンズの光軸に対してほぼ直角方向に駆動
する駆動手段とを備えた対物レンズ駆動装置を対象とす
るものである。
【0021】そして前記支持基板と前記ホルダとが接着
等により一体に接合され、前記弾性支持部材が貫通する
前記ホルダの貫通穴にあって前記支持基板側端部の周囲
に凸部が形成され、前記弾性支持部材が貫通する前記支
持基板の貫通穴に前記凸部が入り込んでいることを特徴
とする。
【0022】また第3の手段は、第1及び第2の手段に
おいて、前記可動部を光ディスクのトラッキング方向に
対して傾動駆動可能な駆動手段をも有することを特徴と
する。
【0023】また第4の手段は、第3の手段において、
前記弾性支持部材が6本の棒状の弾性支持部材で構成さ
れていることを特徴とする。
【0024】また第5の手段は、第1ないし第4の手段
のいずれかの記載において、前記ホルダの貫通穴周囲の
前記凸部周囲にそれぞれ前記支持基板を受ける受面が配
置されていることを特徴とする。
【0025】また第6の手段は、第5の手段において、
前記受面と前記凸部との間に凹部がほぼリング状に形成
されていることを特徴とする。
【0026】また第7の手段は、第1ないし第6の手段
のいずれかの記載において、前記ホルダが液晶ポリマー
で構成されていることを特徴とする。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明の実施
の形態について説明する。本発明による対物レンズ駆動
装置の第1の実施形態について図1ないし図5を用いて
説明する。
【0028】図1は本発明による第1の実施形態を示し
た対物レンズ駆動装置全体の斜視図、図2は本発明の要
部となるホルダ5、支持基板の斜視図、図3(a),
(b)はホルダ5正面図及びA−A断面図、図4は図3
におけるB部拡大図、図5(a),(b)は弾性支持部
材8が理想的に配置されたときと、偏って配置されたと
きのB部拡大図である。
【0029】図1ないし図5において、対物レンズ1は
レンズホルダ2の上面に配置されている。レンズホルダ
2には、対物レンズ1をほぼその巻中心としてフォーカ
シングコイル3が巻回され、フォーカシングコイル3の
光ディスク接線方向の両側には、トラッキングコイル4
がレンズホルダ2に掛かるように配置されている。ま
た、ヨーク7とマグネット6から構成される磁気回路
は、これらフォーカシングコイル3及びトラッキングコ
イル4の有効部分を挟み込むように配置されている。
【0030】対物レンズ1、レンズホルダ2、フォーカ
シングコイル3、トラッキングコイル4等から構成され
る可動部は4本の弾性支持部材8(8a,8b,8c,
8d)で支持されており、その弾性支持部材8の一端は
可動部に固定されている。また、前記弾性支持部材8は
導電性材料で構成され、可動部に配置された前記フォー
カシングコイル3及び前記トラッキングコイル4とそれ
ぞれ電気的に接続されて、固定部から前記導電性弾性支
持部材8を経由して前記フォーカシングコイル3及び前
記トラッキングコイル4に電流を供給することができ
る。
【0031】前記弾性支持部材8の他端は、ホルダ5に
設けられたホルダ穴5aを経由し、支持基板9に設けら
れた支持基板穴9aを貫通して、支持基板9の表面にて
半田によって固定されている。ホルダ5は前記弾性支持
部材8の一部を包囲する構造になっており、かつ、この
弾性支持部材8を包囲している部分には粘弾性剤が充填
され、この粘弾性剤により弾性支持部材8に発生する不
要共振を減衰させる構成となっている。
【0032】ホルダ5と支持基板9とは接着剤などによ
って一体に接合されている。また、弾性支持部材8が貫
通するホルダ5のホルダ穴5aの周囲は凸状に突き出て
おり、この突出している凸部5bの周囲にはリング状に
凹部(溝)5cが形成され、接着剤溜まりとなってい
る。このリング状の凹部5cの周囲には支持基板9の受
面となる受面5dが構成されており、少なくともこの受
面5dで支持基板9と接合されている。
【0033】ホルダ5と支持基板9の形状を図2、図4
で詳細に示す。図に示すように、ホルダ5から出た凸部
5bは支持基板9に設けられた弾性支持部材8貫通用の
支持基板穴9aに嵌合し、ホルダ5に設けられた弾性支
持部材8貫通用のホルダ穴5a端面が支持基板9の半田
付け面と略同一の面となっている。また、ホルダ5に設
けられている弾性支持部材8貫通用のホルダ穴5aは、
その径が弾性支持部材8の外径とほぼ同じ径(僅かに大
きい径)で構成されており、弾性支持部材8の固定部側
の位置決めをこのホルダ穴5aで行っている。
【0034】これにより、支持基板9の半田面で半田に
よって固定された弾性支持部材8の弾性変形開始点はホ
ルダ5の弾性支持部材8用のホルダ穴5a端面とほぼ一
致することになるので、弾性支持部材8が弾性変形をし
ても弾性支持部材8の固定点とホルダ5の弾性支持部材
8用のホルダ穴5a端面が一致しており、弾性支持部材
8の弾性領域部分がホルダ5に接触することがない。ま
た、ホルダ5には薄肉部が存在するため、ホルダ5は流
動性の良い液晶ポリマー(LCP)で構成されている。
【0035】また、ホルダ5の弾性支持部材8用のホル
ダ穴5a径が小さく、かつ、支持基板9上の半田面が略
一致しているため、半田によりホルダ穴5aが閉じるた
め、中に充填されている粘弾性剤を硬化させる工程にお
いても、このホルダ穴5aから粘弾性剤が漏れ出すこと
もなく、生産性に優れている。
【0036】次にこの実施形態に係る対物レンズ駆動装
置の動作について説明する。光ディスクの上下の面振れ
に対して光ピックアップでは光学的にフォーカシングエ
ラー信号を作成し、この信号に応じてフォーカシング駆
動回路からフォーカシングコイル3に適切な駆動電流が
導電性弾性支持部材8を介して供給され、対物レンズ1
によって集光された光ビームの光スポットが常に光ディ
スクの記録面上に位置するようにフォーカシング制御が
行われる。
【0037】トラックの蛇行、偏芯に対しても光ピック
アップでは光学的にトラッキングエラー信号を作成し、
この信号に応じてトラッキング駆動回路からトラッキン
グコイル4に適切な駆動電流が、導電性弾性支持部材8
を介して供給され、対物レンズ1によって集光された光
ビームの光スポットが常に光ディスクのトラック上に位
置するようにトラッキング制御が行われる。このように
してフォーカシング制御、トラッキング制御が行われ、
光ディスクから信号を読み取ることが可能となる。
【0038】一方、光ディスクから読み取った信号に
は、主に光ディスクと対物レンズ1との相対傾き角度に
よってその大きさが左右される時間軸方向の誤差(ジッ
ター)が含まれている。従って、フォーカシング方向、
トラッキング方向に動作しても対物レンズ1の傾き角度
が初期傾き角度に対して変化しにくい特性が要求され
る。図示しないが、本発明による対物レンズ駆動装置に
おいては、磁気回路を構成するヨーク7、マグネット
6、及びトラッキングコイル4、フォーカシングコイル
3の構成を適切に設定し、対物レンズ1を傾けるトルク
が発生し難い構成となっている。
【0039】対物レンズ1をフォーカシング方向あるい
はトラッキング方向に変位させる場合、対物レンズ1が
配置されている可動部を弾性支持している弾性支持部材
8は、支持基板9に半田によって固定されている固定点
をその境界点として弾性変形を開始する。図5はこの状
態を示しており、弾性支持部材8の固定点の位置は支持
基板9にもられた半田によって左右される。
【0040】しかし、本発明の第1の実施形態では、ホ
ルダ5の弾性支持部材8貫通用兼位置決め用ホルダ穴5
aの端面が支持基板9の表面とほぼ同一面となっている
ため、弾性支持部材8の弾性変形開始点はホルダ穴5a
端面とほぼ一致している。従って、この点を境界として
弾性支持部材8が弾性変形を開始しても、ホルダ穴5a
端面に弾性支持部材8が接触することがなく、4本の弾
性支持部材8はほぼ同じ変形を行うことが可能となる。
【0041】また図5(b)に示すように、弾性支持部
材8がホルダ穴5aの中心から偏って取り付けられてい
る場合においても、上述の通り、弾性支持部材8の固定
点とホルダ穴5a端とが一致しているので、仮に弾性支
持部材8がホルダ穴5a端に接触していても、それは弾
性支持部材8の固定部であって弾性変形領域ではない。
従って、可動部がフォーカシング方向及びトラッキング
方向に変位しても、4本の弾性支持部材8はほぼ理想的
な弾性変形をするので、結果的に対物レンズ1を傾ける
ことがない。
【0042】また図4、図5に示すように本発明では、
ホルダ5に配置された支持基板9の受面5dは他の面か
ら高い部分に配置されているので、ほぼ完全に受面5d
と支持基板9とを密着させることができる。さらに、半
田によってホルダ5に設けられているホルダ穴5aがほ
ぼ完全に閉鎖されるので、ホルダ5の内部に充填されて
いる粘弾性剤が硬化途中に漏れ出すこともなく、安定し
た生産が可能となる。さらに、ホルダ5と支持基板9と
を接合する接着剤は、ホルダ穴5a部周囲に配置された
リング状の凹部5cに入り込むため、塗布した接着剤が
溢れてホルダ穴5aを塞ぐことはなく、やはり安定した
生産が可能となる。このように本発明によれば、対物レ
ンズ1が配置された可動部を支持する弾性支持部材8の
固定点の位置は支持基板9の半田によって決定される
が、その位置とホルダ5に設けられた、弾性支持部材8
を位置決めするためのホルダ穴5aの位置とがほぼ一致
しているため、対物レンズ1をフォーカシング方向、ト
ラッキング方向に変位させても、弾性支持部材8の弾性
変形領域はホルダ穴5a端に接触することがなく、従っ
て4本の弾性支持部材8の変形状態はほぼ同一となり、
所望の弾性変形を実現でき、その結果、対物レンズ1が
必要以上に傾くことのない動作を実現できる。
【0043】図6は本発明による第2の実施形態を示し
た弾性支持部材8の固定部の概略を示し、同図(a)は
正面図、同図(b)は(a)におけるA−A断面図であ
る。ホルダ5のホルダ穴5a、支持基板9の支持基板穴
9a周辺の形状は第1の実施形態と同じであるので、基
本的な動作、作用は上述の通りである。但し、第2の実
施形態では図示しないが、対物レンズ1を光ディスク半
径方向に傾動動作可能な駆動手段が配置されており、ま
た、その傾動駆動コイルが可動部に配置されている場合
を想定しているので、この傾動駆動コイルに電流を供給
するために導電性弾性支持部材8が2本追加され、合計
6本の弾性支持部材8の構成となっている。従って、本
発明の効果が第2の実施形態においても得られることは
言うまでもない。
【0044】
【発明の効果】本発明は前述のように、複数の弾性支持
部材の固定端において、支持基板の半田によって決まる
弾性支持部材の固定点の位置と、弾性支持部材の位置決
めに用いるホルダのホルダ穴端とをほぼ同一面にするこ
とが可能となるので、ホルダ穴位置及び弾性支持部材の
固定点とがほぼ一致し、複数の弾性支持部材の弾性変形
パターンを理想的に近い状態にすることが可能となり、
結果的にフォーカシング動作、トラッキング動作時でも
必要以上に対物レンズが傾くことがなく、光ディスクか
ら良好な信号の読み取りあるいは書き込みが可能とな
る。
【0045】また、ホルダ穴と、支持基板上の半田付け
面とがほぼ一致しているため、ホルダ穴を半田により密
封することができ、その結果、ホルダ内に充填されてい
る粘弾性剤が硬化中に漏れ出すことがなく、安定した作
業性を確保することができる。
【0046】さらに、ホルダ穴周囲にある凸部の周りに
リング状に凹部を配置し、その外側に支持基板の受面を
配置しているので、支持基板とホルダを接合する際、接
着剤は凹部に溜まり、接着剤の塗布量が多少増減して
も、接着剤が溢れてホルダ穴を塞ぐことがなく、安定し
た組立て作業を実現できるなどの効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による第1の実施形態を示した対物レン
ズ駆動装置全体の斜視図である。
【図2】本発明の要部となるホルダ、支持基板の斜視図
である。
【図3】ホルダの正面図及びA−A断面図てある。
【図4】図3におけるB部の拡大図である。
【図5】弾性支持部材の非変形状態と変形状態を比較し
て示す図である。
【図6】本発明による第2の実施形態を示した弾性支持
部材固定部の正面図及びA−A断面図である。
【図7】従来技術におけるホルダ正面図及びC−C断面
図である。
【図8】従来技術を説明した図7におけるD部拡大図で
ある。
【図9】従来技術における弾性支持部材の非変形状態と
変形状態を比較して示す図である。
【符号の説明】
1 対物レンズ 2 レンズホルダ 3 フォーカシングコイル 4 トラッキングコイル 5 ホルダ 5a ホルダ穴(貫通穴) 5b 凸部 5c 凹部 5d 受面 6 マグネット 7 ヨーク 8 弾性支持部材 9 支持基板 9a 支持基板穴(貫通穴)
フロントページの続き (72)発明者 羽藤 順 岩手県水沢市真城字北野1番地 株式会社 日立メディアエレクトロニクス内 Fターム(参考) 5D118 AA06 BA01 DC03 FA27 FB15

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ビームを光ディスク上に集光させる対
    物レンズと、その対物レンズを保持するレンズホルダを
    含む可動部と、 その可動部に一端が固定され、前記可動部を弾性支持す
    る複数の弾性支持部材と、 その弾性支持部材の少なくとも一部を包囲したホルダ
    と、 前記弾性支持部材の他端が固定される支持基板と、 前記対物レンズを保持して、前記可動部を少なくとも対
    物レンズの光軸方向と対物レンズの光軸に対してほぼ直
    角方向に駆動する駆動手段とを備えた対物レンズ駆動装
    置において、 前記支持基板と前記ホルダとが一体に接合され、前記弾
    性支持部材が貫通する前記ホルダの貫通穴にあって前記
    支持基板側端部の周囲に凸部が形成され、前記弾性支持
    部材が貫通する前記支持基板の貫通穴に前記凸部が入り
    込んでいることを特徴とする対物レンズ駆動装置。
  2. 【請求項2】 光ビームを光ディスク上に集光させる対
    物レンズと、その対物レンズを保持するレンズホルダを
    含む可動部と、 その可動部に一端が固定され、前記可動部を弾性支持す
    る複数の弾性支持部材と、 その弾性支持部材の少なくとも一部を包囲し、かつ前記
    弾性支持部材の共振を減衰させる粘弾性剤が充填された
    ホルダと、 前記弾性支持部材の他端が固定される支持基板と、 前記対物レンズを保持して、前記可動部を少なくとも対
    物レンズの光軸方向と対物レンズの光軸に対してほぼ直
    角方向に駆動する駆動手段とを備えた対物レンズ駆動装
    置において、 前記支持基板と前記ホルダとが一体に接合され、前記弾
    性支持部材が貫通する前記ホルダの貫通穴にあって前記
    支持基板側端部の周囲に凸部が形成され、前記弾性支持
    部材が貫通する前記支持基板の貫通穴に前記凸部が入り
    込んでいることを特徴とする対物レンズ駆動装置。
  3. 【請求項3】 請求項1及び請求項2記載において、前
    記可動部を光ディスクのトラッキング方向に対して傾動
    駆動可能な駆動手段をも有することを特徴とする対物レ
    ンズ駆動装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載において、前記弾性支持部
    材が6本の棒状の弾性支持部材で構成されていることを
    特徴とする対物レンズ駆動装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項4のいずれかの記
    載において、前記ホルダの貫通穴周囲の前記凸部周囲に
    それぞれ前記支持基板を受ける受面が配置されているこ
    とを特徴とする対物レンズ駆動装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載において、前記受面と前記
    凸部との間に凹部がほぼリング状に形成されていること
    を特徴とする対物レンズ駆動装置。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし請求項6のいずれかの記
    載において、前記ホルダが液晶ポリマーで構成されてい
    ることを特徴とする対物レンズ駆動装置。
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JP2012059309A (ja) * 2010-09-06 2012-03-22 Alpine Electronics Inc 光学式ピックアップの対物レンズ駆動装置

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