JP2000213365A - V型内燃機関 - Google Patents

V型内燃機関

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JP2000213365A
JP2000213365A JP11017869A JP1786999A JP2000213365A JP 2000213365 A JP2000213365 A JP 2000213365A JP 11017869 A JP11017869 A JP 11017869A JP 1786999 A JP1786999 A JP 1786999A JP 2000213365 A JP2000213365 A JP 2000213365A
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JP
Japan
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governor
gear
timing transmission
crankcase
crankshaft
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JP11017869A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Funai
宏 舟井
Hiroaki Kojima
洋明 小嶋
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Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B75/00Other engines
    • F02B75/16Engines characterised by number of cylinders, e.g. single-cylinder engines
    • F02B75/18Multi-cylinder engines
    • F02B75/22Multi-cylinder engines with cylinders in V, fan, or star arrangement
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B75/00Other engines
    • F02B75/02Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke
    • F02B2075/022Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke having less than six strokes per cycle
    • F02B2075/027Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke having less than six strokes per cycle four
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
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    • F02B75/18Multi-cylinder engines
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    • F02B2075/1808Number of cylinders two

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
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  • High-Pressure Fuel Injection Pump Control (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 V型内燃機関において,ガバナギヤ及びガバ
ナアーム軸の合理的な配置により,クランクケース本体
及びサイドカバーのコンパクト化を図る。 【解決手段】 サイドカバー1B側からクランクケース
本体1Aを見たとき,第1,第2バンクB1 ,B2 のう
ち奥側に位置するものゝシリンダブロック2のスカート
部2b正面に支持ボス38を形成し,この支持ボス38
にガバナアーム軸40を支承し,サイドカバー1Bに軸
支された遠心ガバナ31外周のガバナギヤ37をタイミ
ング伝動装置16の駆動ギヤ18に噛合させ,互いに隣
接するクランクウエイト3bとタイミング伝動装置16
の被動ギヤ19との間にガバナアーム軸40を配置す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,V型内燃機関に関
し,特に,V字状に配置される第1及び第2バンクのシ
リンダブロックをクランクケース本体に一体に形成する
と共に,それらのシリンダブロックをクランクケース本
体内に突出させ,そのクランクケース本体と,このクラ
ンクケース本体の一側面に接合されるサイドカバーと
で,クランク軸と,このクランク軸の直上でそれと平行
に配置されるカム軸とを支承すると共に,これら両軸を
タイミング伝動装置を介して連結し,サイドカバー側か
らクランクケース本体を見たとき,両バンクのうち奥側
に位置するものゝシリンダブロックのスカート部正面に
支持ボスを形成し,サイドカバーに軸支されてクランク
軸側から駆動される遠心ガバナと,両バンクに混合気を
供給する気化器のスロットルレバーとの間を連動,連結
するガバナアーム軸を前記支持ボスに回転自在に支承し
たものゝ改良に関する。
【0002】
【従来の技術】かゝるV型内燃機関は,例えば特開平6
1−291734号公報に開示されているように,既に
知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のかゝるV型内燃
機関では,ガバナギヤをタイミング伝動装置の被動ギヤ
の一側に噛合させているので,前記被動ギヤが特に大径
であることからガバナギヤが前記被動ギヤの一側方に大
きく食みだすことになり,これらを収容すべくクランク
ケース本体及びサイドカバーを大型化せざるを得ず,こ
れが機関のコンパクト化を阻害している。
【0004】本発明は,かゝる事情に鑑みてなされたも
ので,ガバナギヤ及びガバナアーム軸の合理的な配置に
より,クランクケース本体及びサイドカバーのコンパク
ト化を図ることができるようにした,前記V型内燃機関
を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に,本発明は,V字状に配置される第1及び第2バンク
のシリンダブロックをクランクケース本体に一体に形成
すると共に,それらのシリンダブロックをクランクケー
ス本体内に突出させ,そのクランクケース本体と,この
クランクケース本体の一側面に接合されるサイドカバー
とで,クランク軸と,このクランク軸の直上でそれと平
行に配置されるカム軸とを支承すると共に,これら両軸
をタイミング伝動装置を介して連結し,サイドカバー側
からクランクケース本体を見たとき,両バンクのうち奥
側に位置するものゝシリンダブロックのスカート部正面
に支持ボスを形成し,サイドカバーに軸支されてクラン
ク軸側から駆動される遠心ガバナと,両バンクに混合気
を供給する気化器のスロットルレバーとの間を連動,連
結するガバナアーム軸を前記支持ボスに回転自在に支承
した,V型内燃機関において,遠心ガバナ外周に形成し
たガバナギヤを,前記タイミング伝動装置の駆動ギヤに
噛合させ,互いに隣接するクランク軸のクランクウエイ
トと,タイミング伝動装置の被動ギヤとの間に前記ガバ
ナアーム軸を配置したことを第1の特徴とする。
【0006】この第1の特徴によれば,ガバナギヤの殆
どがタイミング伝動装置の被動ギヤの下方に隠れること
になり,ガバナギヤの,被動ギヤ側方への食みだしを抑
えて,クランクケース本体及びサイドカバーの小型化を
図ることができる。
【0007】またガバナアーム軸を支持する支持ボス
を,サイドカバー側からクランクケース本体を見たと
き,奥側にオフセットしたバンクのシリンダブロックス
カート部の正面に突設したこと,及びガバナアーム軸
を,クランク軸のクランクウエイト部の回転軌跡とタイ
ミング伝動装置との間に配置することにより,タイミン
グ伝動装置のクランクギヤへのガバナギヤの噛合を妨げ
るとことなく,またクランクケースを大型化することな
く,ガバナアーム軸のクランクケースへの収容を容易に
行うことができる。
【0008】また本発明は上記特徴に加えて,タイミン
グ伝動装置の駆動ギヤを金属製とする一方,タイミング
伝動装置の被動ギヤ及びガバナギヤを合成樹脂製とした
ことことを第2の特徴とする。
【0009】この第2の特徴によれば,金属製の駆動ギ
ヤと合成樹脂製のガバナギヤとの噛合により,噛合騒音
の発生を少なくすることができると共に,熱膨張による
両ギヤ間のバックラッシュの過度の減少を回避すること
ができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下,本発明の実施の形態を,添
付図面に示す本発明の実施例に基づいて説明する。
【0011】図1は本発明のV型内燃機関を,クランク
ケースのサイドカバーを外した状態で示す正面図,図2
は同内燃機関のシリンダブロックを形成したクランクケ
ース本体の正面図,図3は図1の3−3線断面図,図4
は図1の4−4線断面図,図5は図3の5−5線断面
図,図6は同内燃機関の要部平面図である。
【0012】先ず,図1及び図2において,V型内燃機
関Eは,クランクケース1の上部に,V字状に配置され
る第1及び第2バンク21 ,22 のシリンダブロック
2,2を備えており,これらバンクB1 ,B2 の開き角
度は,クランクケース1に支承されるクランク軸3を中
心として90°に設定されている。
【0013】クランクケース1は,一端面を開放したク
ランクケース本体1Aと,このクランクケース本体1A
の開放端面に接合されるサイドカバー1Bとで構成さ
れ,そのクランクケース本体1A及びサイドカバー1B
によってクランク軸3と,このクランク軸3の直上でそ
れと平行に配置されるカム軸9との各両端部が回転自在
に支承される。クランク軸3の一端にはフライホイール
22と冷却ファン23が固着され,その他端部は動力取
出し部とされる。クランクケース本体1Aの下部には設
置フランジ1aが一体に形成される。
【0014】第1及び第2バンクB1 ,B2 は,図2に
示すように,クランクケース本体1Aの上壁に一体に連
設したシリンダブロック2,2を有しており,各シリン
ダブロック2,2のスカート部2bがクランクケース本
体1A内に突出している。各シリンダブロック2,2の
上面にはシリンダヘッド4,4が接合される。
【0015】両バンクB1 ,B2 のシリンダブロック
2,2は,それぞれ単一のシリンダボア2a,2aを備
えており,これらに嵌装されるピストン5,5はそれぞ
れコンロッド6,6を介してクランク軸3の単一のクラ
ンクピン3aに連接される。サイドカバー1B側から両
バンクB1 ,B2 を見たとき,第1バンクB1 は第2バ
ンクB2 に対して,それらのコンロッド6,6の中心間
距離eだけクランク軸3軸方向に沿って奥側へオフセッ
トして配置される。
【0016】図1,図3,図4及び図6において,各シ
リンダヘッド4には,シリンダボア2aに開口する吸気
ポート7及び排気ポート8が形成されると共に,これら
を開閉する吸気弁7A及び排気弁8Aが設けられる。吸
気ポート7及び排気ポート8は,シリンダヘッド4の,
クランク軸3軸方向を向いた両端面にそれぞれ開口して
おり,吸気ポート7及び排気ポート8にそれぞれ連通す
る吸気マニホールド10及び及び排気マニホールド11
がシリンダヘッド4,4の上記両端面に取付けられる。
そして吸気マニホールド10の中央部の分配チャンバ1
0aには,両バンクB1 ,B2 間の谷部12に配置され
る気化器13が取付けられ,この気化器13の吸気道入
口に吸気ダクト14を介して連通するエアクリーナ15
が両バンクB1 ,B2 のシリンダヘッド4,4に取付け
られる。このエアクリーナ15は,図4に示すように,
前記冷却ファン23から送られた空気の一部を吸入口1
5aから吸い込み,クリーナエレメント15bで濾過し
て気化器13に吸入させるようになっている。
【0017】図3に示すように,クランクケース1内に
は,両バンクB1 ,B2 のシリンダブロック2,2のス
カート部2bとサイドカバー1Bとの間にタイミング伝
動室16が画成され,このタイミング伝動室16におい
て,クランク軸3及びカム軸9は,タイミング伝動装置
17を介して相互に連結される。このタイミング伝動装
置17は,クランク軸3に固着された金属製の駆動ギヤ
18と,カム軸9に固着されて駆動ギヤ18と噛合する
合成樹脂製の被動ギヤ19とから構成され,その被動ギ
ヤ19は,駆動ギヤ18の2倍の直径が付与されて駆動
ギヤ18から2分の1の減速比で駆動されるようになっ
ている。図3及び図4に示すように,カム軸9は,吸気
用カム9i及び排気用カム9eを備えており,これらカ
ム9i,9eは,その回転によりプッシュロッド20
i,20eを往復作動して,シリンダヘッド4,4に軸
支されたロッカアーム21i,21eを介して前記吸気
弁7A及び排気弁8Aを開閉する。
【0018】またタイミング伝動室16において,サイ
ドカバー1Bには,オイルポンプ25のポンプハウジン
グ26がボルト27により固着される。このポンプハウ
ジング26には,ポンプロータ28を回転駆動するポン
プ軸29の基端部が回転自在に支承され,その先端部に
前記駆動ギヤ18に噛合する,それと略同径の合成樹脂
製ポンプギヤ30が固着される。このオイルポンプ25
は,ポンプロータ28の回転により,クランクケース1
内の底部の油溜りからオイルを吸い込んで,機関Eの潤
滑部に供給するものである。
【0019】さらに図3及び図5に示すように,タイミ
ング伝動室16において,サイドカバー1Bには遠心ガ
バナ31が回転自在に軸支される。この遠心ガバナ31
は,合成樹脂製のガバナケース32と,このガバナケー
ス32の中心部を貫通して,基端部がサイドカバー1B
のボス33に回転自在に支承される支軸34と,ガバナ
ケース32内で支軸34の先端部に摺動自在に嵌装され
るスライダ35と,ガバナケース32に半径方向に揺動
自在に軸支され,半径方向外方への揺動によりスライダ
35を支軸34の先端側へ摺動させる複数の遠心重錘3
6とから構成される。ガバナケース32は合成樹脂製で
あって,その外周には前記駆動ギヤ18に噛合する,そ
れと略同径のガバナギヤ37が一体成形されている。こ
のガバナギヤ37及び前記ポンプギヤ30は,駆動ギヤ
18を挟んで左右方向反対側に配置される。
【0020】図2及び図3に示すように,サイドカバー
1B側からクランクケース本体1Aを見たとき,第2バ
ンクB2 に対して奥側にオフセットした第1バンクB1
のシリンダブロックスカート部2bの正面には,タイミ
ング伝動室16に向かって突出する支持ボス38が一体
に突設されている。この支持ボス38は,軸線を上下方
向に向ける軸孔38aを有しており,この軸孔38aと
同軸に並ぶ軸受ブッシュ39がクランクケース本体1A
の上壁に嵌着される。そして,これら軸受ブッシュ39
及び支持ボス38によってガバナアーム軸40が回転自
在に支承される。
【0021】このガバナアーム軸40は,前記クランク
軸3のクランクウエイト3bの回転軌跡と前記タイミン
グ伝動装置17との間に配置される。
【0022】このガバナアーム軸40の下端には内側ガ
バナアーム41が屈曲形成され,その一側面に,これを
押圧するように前記スライダ35の先端が当接する。
【0023】また図1及び図6に示すように,ガバナア
ーム軸40の上端には外側ガバナアーム42が固着さ
れ,その一端部はリンク43を介して,前記気化器13
のスロットル弁44を開閉するスロットルレバー44a
に連結され,スライダ35が内側ガバナアーム41を押
圧するのに伴い外側ガバナアーム42がリンク43を牽
引すると,スロットルレバー44aをスロットル弁44
の閉じ方向に回動するようになっている。また外側ガバ
ナアーム42の他端には,適当な静止部に軸支される制
御レバー46が引張コイルスプリングからなるガバナス
プリング45を介して連結される。このガバナスプリン
グ45は,スライダ35が内側ガバナアーム41に与え
るモーメントM2 と反対方向のモーメントM1 を外側ガ
バナアーム42に付与するもので,該スプリング45の
セット荷重は制御レバー46の回動により調整されるよ
うになっている。
【0024】次に,この実施例の作用について説明す
る。
【0025】機関Eの運転中,制御レバー46によって
セット荷重を調整されたガバナスプリング45は,外側
ガバナアーム42に図6で反時計方向のモーメントM1
を付与し,これによりスロットルレバー44aをスロッ
トル弁44の開き側へ回動しようとする。
【0026】一方,クランク軸3の回転に伴い駆動ギヤ
18がガバナギヤ37を駆動すると,ガバナギヤ37と
共にガバナケース32が回転することにより,遠心重錘
36が遠心力により半径方向外方へ揺動して,スライダ
35を支軸34の先端側へ押し出し,内側ガバナアーム
41を押圧してガバナアーム軸40を介して外側ガバナ
アーム42に図6で時計方向のモーメントM2 を付与
し,これによりリンク43を介してスロットルレバー4
4aをスロットル弁44の閉じ方向へ回動しようとす
る。
【0027】その結果,クランク軸3の回転数は,上記
両モーメントM1 ,M2 がバランスするところで安定す
るので,ガバナスプリング45のセット荷重を増・減さ
せれば,それに応じてクランク軸3の回転数を増・減さ
せることができる。
【0028】ところで,かゝるV型内燃機関Eにおい
て,ガバナギヤ37は,タイミング伝動装置17の駆動
ギヤ18の一側に噛合するので,ガバナギヤ37の殆ど
が同装置17の被動ギヤ19の下方に隠れることにな
り,ガバナギヤ37の,被動ギヤ19側方への食みだし
を抑え,タイミング伝動室16,延いてはクランクケー
ス1の小型化を図ることができ,機関Eの小型化に寄与
し得る。
【0029】またガバナアーム軸40は,クランク軸3
のクランクウエイト3bの回転軌跡とタイミング伝動装
置17との間に配置されるので,駆動ギヤ18及びガバ
ナギヤ37の噛合を邪魔することなく,狭隘なタイミン
グ伝動室16でのガバナアーム軸40の配置が可能とな
る。しかも,このガバナアーム軸40を支持する支持ボ
ス38は,サイドカバー1B側からクランクケース本体
1Aを見たとき,第2バンクB2 に対して奥側にオフセ
ットした第1バンクB1 のシリンダブロックスカート部
2bの正面に一体に突設されているから,両バンク
1 ,B2 相互のオフセットeを利用して,狭隘なタイ
ミング伝動室16へのガバナアーム軸40の収容を容易
に行うことができる。
【0030】また金属製の駆動ギヤ18に噛合する被動
ギヤ19,ポンプギヤ30及びガバナギヤ37はすべて
合成樹脂製であるから,それぞれの噛合騒音の発生を少
なくすることができると共に,熱膨張による噛合ギヤ間
のバックラッシュの過度の減少を回避することができ
る。
【0031】本発明は,上記実施例に限定されるもので
はなく,その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が
可能である。
【0032】
【発明の効果】以上のように本発明の第1に特徴によれ
ば,V字状に配置される第1及び第2バンクのシリンダ
ブロックをクランクケース本体に一体に形成すると共
に,それらのシリンダブロックをクランクケース本体内
に突出させ,そのクランクケース本体と,このクランク
ケース本体の一側面に接合されるサイドカバーとで,ク
ランク軸と,このクランク軸の直上でそれと平行に配置
されるカム軸とを支承すると共に,これら両軸をタイミ
ング伝動装置を介して連結し,サイドカバー側からクラ
ンクケース本体を見たとき,両バンクのうち奥側に位置
するものゝシリンダブロックのスカート部正面に支持ボ
スを形成し,サイドカバーに軸支されてクランク軸側か
ら駆動される遠心ガバナと,両バンクに混合気を供給す
る気化器のスロットルレバーとの間を連動,連結するガ
バナアーム軸を前記支持ボスに回転自在に支承した,V
型内燃機関において,遠心ガバナ外周に形成したガバナ
ギヤを,前記タイミング伝動装置の駆動ギヤに噛合さ
せ,互いに隣接するクランク軸のクランクウエイトと,
タイミング伝動装置の被動ギヤとの間に前記ガバナアー
ム軸を配置したので,ガバナギヤの殆どがタイミング伝
動装置の被動ギヤの下方に隠れることになり,ガバナギ
ヤの,被動ギヤ側方への食みだしを抑えて,クランクケ
ース本体及びサイドカバーの小型化を図り,機関の小型
化に寄与することができる。
【0033】またガバナアーム軸を支持する支持ボス
を,サイドカバー側からクランクケース本体を見たと
き,奥側にオフセットしたバンクのシリンダブロックス
カート部の正面に突設したこと,及びガバナアーム軸
を,クランク軸のクランクウエイト部の回転軌跡とタイ
ミング伝動装置との間に配置することにより,タイミン
グ伝動装置のクランクギヤへのガバナギヤの噛合を妨げ
るとことなく,またクランクケースを大型化することな
く,ガバナアーム軸のクランクケースへの収容を容易に
行うことができる。
【0034】また本発明の第2特徴によれば,タイミン
グ伝動装置の駆動ギヤを金属製とする一方,タイミング
伝動装置の被動ギヤ及びガバナギヤを合成樹脂製とした
ので,噛合騒音の発生を少なくすることができると共
に,熱膨張による両ギヤ間のバックラッシュの過度の減
少を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のV型内燃機関を,クランクケースのサ
イドカバーを外した状態で示す正面図。
【図2】同内燃機関のシリンダブロックを形成したクラ
ンクケース本体の内側面図。
【図3】図1の3−3線断面図。
【図4】図1の4−4線断面図。
【図5】図3の5−5線断面図。
【図6】同内燃機関の要部平面図。
【符号の説明】
1 ・・・第1バンク B2 ・・・第2バンク E・・・・V型内燃機関 1・・・・クランクケース 1A・・・クランクケース本体 1B・・・サイドカバー 2・・・・シリンダブロック 2b・・・スカート部 3・・・・クランク軸 3b・・・クランクウエイト 9・・・・カム軸 13・・・気化器 16・・・タイミング伝動室 17・・・タイミング伝動装置 18・・・駆動ギヤ 19・・・被動ギヤ 31・・・遠心ガバナ 37・・・ガバナギヤ 38・・・支持ボス 40・・・ガバナアーム軸 44・・・スロットル弁 44a・・スロットルレバー
【手続補正書】
【提出日】平成12年2月14日(2000.2.1
4)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に,本発明は,V字状に配置される第1及び第2バンク
のシリンダブロックをクランクケース本体に一体に形成
すると共に,それらのシリンダブロックをクランクケー
ス本体内に突出させ,そのクランクケース本体と,この
クランクケース本体の一側面に接合されるサイドカバー
とで,クランク軸と,このクランク軸の直上でそれと平
行に配置されるカム軸とを支承すると共に,これら両軸
をタイミング伝動装置を介して連結し,サイドカバー側
からクランクケース本体を見たとき,両バンクのうち奥
側に位置するものゝシリンダブロックのスカート部正面
に支持ボスを形成し,サイドカバーに軸支されてクラン
ク軸側から駆動される遠心ガバナと,両バンクに混合気
を供給する気化器のスロットルレバーとの間を連動,連
結するガバナアーム軸を前記支持ボスに回転自在に支承
した,V型内燃機関において,遠心ガバナ外周に形成し
たガバナギヤを,前記タイミング伝動装置の駆動ギヤ
りも小幅に形成すると共にサイドカバー側にオフセット
した位置で同駆動ギヤに噛合させ,互いに隣接するクラ
ンク軸のクランクウエイトと,タイミング伝動装置の被
動ギヤとの間に前記ガバナアーム軸を配置すると共に,
そのガバナアーム軸下端の内側ガバナアームを,該クラ
ンクウエイトとガバナギヤとの間に配置したことを第1
の特徴とする。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】またガバナアーム軸を支持する支持ボス
を,サイドカバー側からクランクケース本体を見たと
き,奥側にオフセットしたバンクのシリンダブロックス
カート部の正面に突設したこと,及びガバナギヤを,タ
イミング伝動装置の駆動ギヤよりも小幅に形成すると共
にサイドカバー側にオフセットした位置で同駆動ギヤに
噛合させ,ガバナアーム軸を,クランク軸のクランクウ
エイト部の回転軌跡とタイミング伝動装置との間に配置
すると共に,そのガバナアーム軸下端の内側ガバナアー
ムを,該クランクウエイトとガバナギヤとの間に配置し
ことにより,駆動ギヤへのガバナギヤの噛合を妨げ
となく,またクランクケースを大型化することなく,
ガバナアーム軸のクランクケースへの収容を容易に行う
ことができる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】さらに図3及び図5に示すように,タイミ
ング伝動室16において,サイドカバー1Bには遠心ガ
バナ31が回転自在に軸支される。この遠心ガバナ31
は,合成樹脂製のガバナケース32と,このガバナケー
ス32の中心部を貫通して,基端部がサイドカバー1B
のボス33に回転自在に支承される支軸34と,ガバナ
ケース32内で支軸34の先端部に摺動自在に嵌装され
るスライダ35と,ガバナケース32に半径方向に揺動
自在に軸支され,半径方向外方への揺動によりスライダ
35を支軸34の先端側へ摺動させる複数の遠心重錘3
6とから構成される。ガバナケース32は合成樹脂製で
あって,その外周には前記駆動ギヤ18よりも小幅に
形成されると共にサイドカバー1B側にオフセットした
位置で同駆動ギヤ18に噛合する,該ギヤ18と略同径
のガバナギヤ37が一体成形されている。このガバナギ
ヤ37及び前記ポンプギヤ30は,駆動ギヤ18を挟ん
で左右方向反対側に配置される。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【補正内容】
【0032】
【発明の効果】以上のように本発明の第1に特徴によれ
ば,V字状に配置される第1及び第2バンクのシリンダ
ブロックをクランクケース本体に一体に形成すると共
に,それらのシリンダブロックをクランクケース本体内
に突出させ,そのクランクケース本体と,このクランク
ケース本体の一側面に接合されるサイドカバーとで,ク
ランク軸と,このクランク軸の直上でそれと平行に配置
されるカム軸とを支承すると共に,これら両軸をタイミ
ング伝動装置を介して連結し,サイドカバー側からクラ
ンクケース本体を見たとき,両バンクのうち奥側に位置
するものゝシリンダブロックのスカート部正面に支持ボ
スを形成し,サイドカバーに軸支されてクランク軸側か
ら駆動される遠心ガバナと,両バンクに混合気を供給す
る気化器のスロットルレバーとの間を連動,連結するガ
バナアーム軸を前記支持ボスに回転自在に支承した,V
型内燃機関において,遠心ガバナ外周に形成したガバナ
ギヤを,前記タイミング伝動装置の駆動ギヤに噛合さ
せ,互いに隣接するクランク軸のクランクウエイトと,
タイミング伝動装置の被動ギヤとの間に前記ガバナアー
ム軸を配置したので,ガバナギヤの殆どがタイミング伝
動装置の大径の被動ギヤの下方に隠れることになり,ガ
バナギヤの,被動ギヤ側方への食みだしを抑えて,クラ
ンクケース本体及びサイドカバーの小型化を図り,機関
の小型化に寄与することができる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0033
【補正方法】変更
【補正内容】
【0033】またガバナアーム軸を支持する支持ボス
を,サイドカバー側からクランクケース本体を見たと
き,奥側にオフセットしたバンクのシリンダブロックス
カート部の正面に突設したこと,及びガバナギヤを,タ
イミング伝動装置の駆動ギヤよりも小幅に形成すると共
にサイドカバー側にオフセットした位置で同駆動ギヤに
噛合させ,ガバナアーム軸を,クランク軸のクランクウ
エイト部の回転軌跡とタイミング伝動装置との間に配置
すると共に,そのガバナアーム軸下端の内側ガバナアー
ムを,該クランクウエイトとガバナギヤとの間に配置
ることにより,駆動ギヤへのガバナギヤの噛合を妨げ
となく,またクランクケースを大型化することなく,
ガバナアーム軸のクランクケースへの収容を容易に行う
ことができる。
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
【手続補正書】
【提出日】平成12年5月15日(2000.5.1
5)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の詳細な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,V型内燃機関に関
し,特に,V字状に配置される第1及び第2バンクのシ
リンダブロックをクランクケース本体に一体に形成する
と共に,それらのシリンダブロックをクランクケース本
体内に突出させ,そのクランクケース本体と,このクラ
ンクケース本体の一側面に接合されるサイドカバーと
で,クランク軸と,このクランク軸の直上でそれと平行
に配置されるカム軸とを支承すると共に,これら両軸を
タイミング伝動装置を介して連結し,サイドカバー側か
らクランクケース本体を見たとき,両バンクのうち奥側
に位置するものゝシリンダブロックのスカート部正面に
支持ボスを形成し,サイドカバーに軸支されてクランク
軸側から駆動される遠心ガバナと,両バンクに混合気を
供給する気化器のスロットルレバーとの間を連動,連結
するガバナアーム軸を前記支持ボスに回転自在に支承し
たものゝ改良に関する。
【0002】
【従来の技術】かゝるV型内燃機関は,例えば特開平6
1−291734号公報に開示されているように,既に
知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のかゝるV型内燃
機関では,ガバナギヤをタイミング伝動装置の被動ギヤ
の一側に噛合させているので,前記被動ギヤが特に大径
であることからガバナギヤが前記被動ギヤの一側方に大
きく食みだすことになり,これらを収容すべくクランク
ケース本体及びサイドカバーを大型化せざるを得ず,こ
れが機関のコンパクト化を阻害している。
【0004】本発明は,かゝる事情に鑑みてなされたも
ので,ガバナギヤ及びガバナアーム軸の合理的な配置に
より,クランクケース本体及びサイドカバーのコンパク
ト化を図ることができるようにした,前記V型内燃機関
を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に,本発明は,V字状に配置される第1及び第2バンク
のシリンダブロックをクランクケース本体に一体に形成
すると共に,それらのシリンダブロックをクランクケー
ス本体内に突出させ,そのクランクケース本体と,この
クランクケース本体の一側面に接合されるサイドカバー
とで,クランク軸と,このクランク軸の直上でそれと平
行に配置されるカム軸とを支承すると共に,これら両軸
をタイミング伝動装置を介して連結し,サイドカバー側
からクランクケース本体を見たとき,両バンクのうち奥
側に位置するものゝシリンダブロックのスカート部正面
に支持ボスを形成し,サイドカバーに軸支されてクラン
ク軸側から駆動される遠心ガバナと,両バンクに混合気
を供給する気化器のスロットルレバーとの間を連動,連
結するガバナアーム軸を前記支持ボスに回転自在に支承
した,V型内燃機関において,遠心ガバナ外周に形成し
ガバナギヤの殆どが前記タイミング伝動装置の被動ギ
ヤの下方に隠れるように,該ガバナギヤを記タイミン
グ伝動装置の駆動ギヤ噛合させ,互いに隣接するクラ
ンク軸のクランクウエイトと前記被動ギヤとの間に前記
ガバナアーム軸を配置したことを第1の特徴とする。
【0006】この第1の特徴によれば,ガバナギヤの殆
どがタイミング伝動装置の被動ギヤの下方に隠れること
になり,ガバナギヤの,被動ギヤ側方への食みだしを抑
えて,クランクケース本体及びサイドカバーの小型化を
図ることができる。
【0007】またガバナアーム軸を支持する支持ボス
を,サイドカバー側からクランクケース本体を見たと
き,奥側にオフセットしたバンクのシリンダブロックス
カート部の正面に突設したこと,及びバナアーム軸
を,クランク軸のクランクウエイト部の回転軌跡とタイ
ミング伝動装置との間に配置するとにより,該伝動装
置の駆動ギヤへのガバナギヤの噛合を妨げることなく,
またクランクケースを大型化することなく,ガバナアー
ム軸のクランクケースへの収容を容易に行うことができ
る。
【0008】また本発明は上記特徴に加えて,タイミン
グ伝動装置の駆動ギヤを金属製とする一方,タイミング
伝動装置の被動ギヤ及びガバナギヤを合成樹脂製とした
ことことを第2の特徴とする。
【0009】この第2の特徴によれば,金属製の駆動ギ
ヤと合成樹脂製のガバナギヤとの噛合により,噛合騒音
の発生を少なくすることができると共に,熱膨張による
両ギヤ間のバックラッシュの過度の減少を回避すること
ができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下,本発明の実施の形態を,添
付図面に示す本発明の実施例に基づいて説明する。
【0011】図1は本発明のV型内燃機関を,クランク
ケースのサイドカバーを外した状態で示す正面図,図2
は同内燃機関のシリンダブロックを形成したクランクケ
ース本体の正面図,図3は図1の3−3線断面図,図4
は図1の4−4線断面図,図5は図3の5−5線断面
図,図6は同内燃機関の要部平面図である。
【0012】先ず,図1及び図2において,V型内燃機
関Eは,クランクケース1の上部に,V字状に配置され
る第1及び第2バンク21 ,22 のシリンダブロック
2,2を備えており,これらバンクB1 ,B2 の開き角
度は,クランクケース1に支承されるクランク軸3を中
心として90°に設定されている。
【0013】クランクケース1は,一端面を開放したク
ランクケース本体1Aと,このクランクケース本体1A
の開放端面に接合されるサイドカバー1Bとで構成さ
れ,そのクランクケース本体1A及びサイドカバー1B
によってクランク軸3と,このクランク軸3の直上でそ
れと平行に配置されるカム軸9との各両端部が回転自在
に支承される。クランク軸3の一端にはフライホイール
22と冷却ファン23が固着され,その他端部は動力取
出し部とされる。クランクケース本体1Aの下部には設
置フランジ1aが一体に形成される。
【0014】第1及び第2バンクB1 ,B2 は,図2に
示すように,クランクケース本体1Aの上壁に一体に連
設したシリンダブロック2,2を有しており,各シリン
ダブロック2,2のスカート部2bがクランクケース本
体1A内に突出している。各シリンダブロック2,2の
上面にはシリンダヘッド4,4が接合される。
【0015】両バンクB1 ,B2 のシリンダブロック
2,2は,それぞれ単一のシリンダボア2a,2aを備
えており,これらに嵌装されるピストン5,5はそれぞ
れコンロッド6,6を介してクランク軸3の単一のクラ
ンクピン3aに連接される。サイドカバー1B側から両
バンクB1 ,B2 を見たとき,第1バンクB1 は第2バ
ンクB2 に対して,それらのコンロッド6,6の中心間
距離eだけクランク軸3軸方向に沿って奥側へオフセッ
トして配置される。
【0016】図1,図3,図4及び図6において,各シ
リンダヘッド4には,シリンダボア2aに開口する吸気
ポート7及び排気ポート8が形成されると共に,これら
を開閉する吸気弁7A及び排気弁8Aが設けられる。吸
気ポート7及び排気ポート8は,シリンダヘッド4の,
クランク軸3軸方向を向いた両端面にそれぞれ開口して
おり,吸気ポート7及び排気ポート8にそれぞれ連通す
る吸気マニホールド10及び及び排気マニホールド11
がシリンダヘッド4,4の上記両端面に取付けられる。
そして吸気マニホールド10の中央部の分配チャンバ1
0aには,両バンクB1 ,B2 間の谷部12に配置され
る気化器13が取付けられ,この気化器13の吸気道入
口に吸気ダクト14を介して連通するエアクリーナ15
が両バンクB1 ,B2 のシリンダヘッド4,4に取付け
られる。このエアクリーナ15は,図4に示すように,
前記冷却ファン23から送られた空気の一部を吸入口1
5aから吸い込み,クリーナエレメント15bで濾過し
て気化器13に吸入させるようになっている。
【0017】図3に示すように,クランクケース1内に
は,両バンクB1 ,B2 のシリンダブロック2,2のス
カート部2bとサイドカバー1Bとの間にタイミング伝
動室16が画成され,このタイミング伝動室16におい
て,クランク軸3及びカム軸9は,タイミング伝動装置
17を介して相互に連結される。このタイミング伝動装
置17は,クランク軸3に固着された金属製の駆動ギヤ
18と,カム軸9に固着されて駆動ギヤ18と噛合する
合成樹脂製の被動ギヤ19とから構成され,その被動ギ
ヤ19は,駆動ギヤ18の2倍の直径が付与されて駆動
ギヤ18から2分の1の減速比で駆動されるようになっ
ている。図3及び図4に示すように,カム軸9は,吸気
用カム9i及び排気用カム9eを備えており,これらカ
ム9i,9eは,その回転によりプッシュロッド20
i,20eを往復作動して,シリンダヘッド4,4に軸
支されたロッカアーム21i,21eを介して前記吸気
弁7A及び排気弁8Aを開閉する。
【0018】またタイミング伝動室16において,サイ
ドカバー1Bには,オイルポンプ25のポンプハウジン
グ26がボルト27により固着される。このポンプハウ
ジング26には,ポンプロータ28を回転駆動するポン
プ軸29の基端部が回転自在に支承され,その先端部に
前記駆動ギヤ18に噛合する,それと略同径の合成樹脂
製ポンプギヤ30が固着される。このオイルポンプ25
は,ポンプロータ28の回転により,クランクケース1
内の底部の油溜りからオイルを吸い込んで,機関Eの潤
滑部に供給するものである。
【0019】さらに図3及び図5に示すように,タイミ
ング伝動室16において,サイドカバー1Bには遠心ガ
バナ31が回転自在に軸支される。この遠心ガバナ31
は,合成樹脂製のガバナケース32と,このガバナケー
ス32の中心部を貫通して,基端部がサイドカバー1B
のボス33に回転自在に支承される支軸34と,ガバナ
ケース32内で支軸34の先端部に摺動自在に嵌装され
るスライダ35と,ガバナケース32に半径方向に揺動
自在に軸支され,半径方向外方への揺動によりスライダ
35を支軸34の先端側へ摺動させる複数の遠心重錘3
6とから構成される。ガバナケース32は合成樹脂製で
あって,その外周には,前記駆動ギヤ18噛合する,
該ギヤ18と略同径のガバナギヤ37が一体成形されて
いる。このガバナギヤ37及び前記ポンプギヤ30は,
駆動ギヤ18を挟んで左右方向反対側に配置される。
【0020】図2及び図3に示すように,サイドカバー
1B側からクランクケース本体1Aを見たとき,第2バ
ンクB2 に対して奥側にオフセットした第1バンクB1
のシリンダブロックスカート部2bの正面には,タイミ
ング伝動室16に向かって突出する支持ボス38が一体
に突設されている。この支持ボス38は,軸線を上下方
向に向ける軸孔38aを有しており,この軸孔38aと
同軸に並ぶ軸受ブッシュ39がクランクケース本体1A
の上壁に嵌着される。そして,これら軸受ブッシュ39
及び支持ボス38によってガバナアーム軸40が回転自
在に支承される。
【0021】このガバナアーム軸40は,前記クランク
軸3のクランクウエイト3bの回転軌跡と前記タイミン
グ伝動装置17との間に配置される。
【0022】このガバナアーム軸40の下端には内側ガ
バナアーム41が屈曲形成され,その一側面に,これを
押圧するように前記スライダ35の先端が当接する。
【0023】また図1及び図6に示すように,ガバナア
ーム軸40の上端には外側ガバナアーム42が固着さ
れ,その一端部はリンク43を介して,前記気化器13
のスロットル弁44を開閉するスロットルレバー44a
に連結され,スライダ35が内側ガバナアーム41を押
圧するのに伴い外側ガバナアーム42がリンク43を牽
引すると,スロットルレバー44aをスロットル弁44
の閉じ方向に回動するようになっている。また外側ガバ
ナアーム42の他端には,適当な静止部に軸支される制
御レバー46が引張コイルスプリングからなるガバナス
プリング45を介して連結される。このガバナスプリン
グ45は,スライダ35が内側ガバナアーム41に与え
るモーメントM2 と反対方向のモーメントM1 を外側ガ
バナアーム42に付与するもので,該スプリング45の
セット荷重は制御レバー46の回動により調整されるよ
うになっている。
【0024】次に,この実施例の作用について説明す
る。
【0025】機関Eの運転中,制御レバー46によって
セット荷重を調整されたガバナスプリング45は,外側
ガバナアーム42に図6で反時計方向のモーメントM1
を付与し,これによりスロットルレバー44aをスロッ
トル弁44の開き側へ回動しようとする。
【0026】一方,クランク軸3の回転に伴い駆動ギヤ
18がガバナギヤ37を駆動すると,ガバナギヤ37と
共にガバナケース32が回転することにより,遠心重錘
36が遠心力により半径方向外方へ揺動して,スライダ
35を支軸34の先端側へ押し出し,内側ガバナアーム
41を押圧してガバナアーム軸40を介して外側ガバナ
アーム42に図6で時計方向のモーメントM2 を付与
し,これによりリンク43を介してスロットルレバー4
4aをスロットル弁44の閉じ方向へ回動しようとす
る。
【0027】その結果,クランク軸3の回転数は,上記
両モーメントM1 ,M2 がバランスするところで安定す
るので,ガバナスプリング45のセット荷重を増・減さ
せれば,それに応じてクランク軸3の回転数を増・減さ
せることができる。
【0028】ところで,かゝるV型内燃機関Eにおい
て,ガバナギヤ37は,タイミング伝動装置17の駆動
ギヤ18の一側に噛合するので,ガバナギヤ37の殆ど
が同装置17の被動ギヤ19の下方に隠れることにな
り,ガバナギヤ37の,被動ギヤ19側方への食みだし
を抑え,タイミング伝動室16,延いてはクランクケー
ス1の小型化を図ることができ,機関Eの小型化に寄与
し得る。
【0029】またガバナアーム軸40は,クランク軸3
のクランクウエイト3bの回転軌跡とタイミング伝動装
置17との間に配置されるので,駆動ギヤ18及びガバ
ナギヤ37の噛合を邪魔することなく,狭隘なタイミン
グ伝動室16でのガバナアーム軸40の配置が可能とな
る。しかも,このガバナアーム軸40を支持する支持ボ
ス38は,サイドカバー1B側からクランクケース本体
1Aを見たとき,第2バンクB2 に対して奥側にオフセ
ットした第1バンクB1 のシリンダブロックスカート部
2bの正面に一体に突設されているから,両バンク
1 ,B2 相互のオフセットeを利用して,狭隘なタイ
ミング伝動室16へのガバナアーム軸40の収容を容易
に行うことができる。
【0030】また金属製の駆動ギヤ18に噛合する被動
ギヤ19,ポンプギヤ30及びガバナギヤ37はすべて
合成樹脂製であるから,それぞれの噛合騒音の発生を少
なくすることができると共に,熱膨張による噛合ギヤ間
のバックラッシュの過度の減少を回避することができ
る。
【0031】本発明は,上記実施例に限定されるもので
はなく,その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が
可能である。
【0032】
【発明の効果】以上のように本発明の第1に特徴によれ
ば,V字状に配置される第1及び第2バンクのシリンダ
ブロックをクランクケース本体に一体に形成すると共
に,それらのシリンダブロックをクランクケース本体内
に突出させ,そのクランクケース本体と,このクランク
ケース本体の一側面に接合されるサイドカバーとで,ク
ランク軸と,このクランク軸の直上でそれと平行に配置
されるカム軸とを支承すると共に,これら両軸をタイミ
ング伝動装置を介して連結し,サイドカバー側からクラ
ンクケース本体を見たとき,両バンクのうち奥側に位置
するものゝシリンダブロックのスカート部正面に支持ボ
スを形成し,サイドカバーに軸支されてクランク軸側か
ら駆動される遠心ガバナと,両バンクに混合気を供給す
る気化器のスロットルレバーとの間を連動,連結するガ
バナアーム軸を前記支持ボスに回転自在に支承した,V
型内燃機関において,遠心ガバナ外周に形成したガバナ
ギヤの殆どが前記タイミング伝動装置の被動ギヤの下方
に隠れるように,該ガバナギヤを記タイミング伝動装
置の駆動ギヤ噛合させ,互いに隣接するクランク軸の
クランクウエイトと前記被動ギヤとの間に前記ガバナア
ーム軸を配置したので,ガバナギヤの殆どがタイミング
伝動装置の被動ギヤの下方に隠れることになり,ガバナ
ギヤの,被動ギヤ側方への食みだしを抑えて,クランク
ケース本体及びサイドカバーの小型化を図り,機関の小
型化に寄与することができる。
【0033】またガバナアーム軸を支持する支持ボス
を,サイドカバー側からクランクケース本体を見たと
き,奥側にオフセットしたバンクのシリンダブロックス
カート部の正面に突設したこと,及びバナアーム軸
を,クランク軸のクランクウエイト部の回転軌跡とタイ
ミング伝動装置との間に配置するとにより,該伝動装
置の駆動ギヤへのガバナギヤの噛合を妨げることなく,
またクランクケースを大型化することなく,ガバナアー
ム軸のクランクケースへの収容を容易に行うことができ
る。
【0034】また本発明の第2特徴によれば,タイミン
グ伝動装置の駆動ギヤを金属製とする一方,タイミング
伝動装置の被動ギヤ及びガバナギヤを合成樹脂製とした
ので,噛合騒音の発生を少なくすることができると共
に,熱膨張による両ギヤ間のバックラッシュの過度の減
少を回避することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02F 7/00 301 F02F 7/00 301D Fターム(参考) 3G024 AA19 AA44 BA29 CA19 CA23 CA24 DA19 FA00 FA05 HA13 HA19 3G060 AA06 BA03 BA18 GA03

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 V字状に配置される第1及び第2バンク
    (B1 ,B2 )のシリンダブロック(2)をクランクケ
    ース本体(1A)に一体に形成すると共に,それらのシ
    リンダブロック(2)をクランクケース本体(1A)内
    に突出させ,そのクランクケース本体(1A)と,この
    クランクケース本体(1A)の一側面に接合されるサイ
    ドカバー(1B)とで,クランク軸(3)と,このクラ
    ンク軸(3)の直上でそれと平行に配置されるカム軸
    (9)とを支承すると共に,これら両軸(3,9)をタ
    イミング伝動装置(16)を介して連結し,サイドカバ
    ー(1B)側からクランクケース本体(1A)を見たと
    き,両バンク(B1 ,B2)のうち奥側に位置するもの
    ゝシリンダブロック(2)のスカート部(2b)正面に
    支持ボス(38)を形成し,サイドカバー(1B)に軸
    支されてクランク軸(3)側から駆動される遠心ガバナ
    (31)と,両バンク(B1 ,B2 )に混合気を供給す
    る気化器(13)のスロットルレバー(44a)との間
    を連動,連結するガバナアーム軸(40)を前記支持ボ
    ス(38)に回転自在に支承した,V型内燃機関におい
    て,遠心ガバナ(31)外周に形成したガバナギヤ(3
    7)を,前記タイミング伝動装置(16)の駆動ギヤ
    (18)に噛合させ,互いに隣接するクランク軸(3)
    のクランクウエイト(3b)とタイミング伝動装置(1
    6)の被動ギヤ(19)との間に前記ガバナアーム軸
    (40)を配置したことを特徴とする,V型内燃機関。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のV型内燃機関において,
    タイミング伝動装置(16)の駆動ギヤ(18)を金属
    製とする一方,タイミング伝動装置(16)の被動ギヤ
    (19)及びガバナギヤ(37)を合成樹脂製としたこ
    とことを特徴とする,V型内燃機関。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100516482C (zh) * 2007-06-20 2009-07-22 重庆隆鑫工业(集团)有限公司 发动机调速齿轮安装结构
US8276560B2 (en) 2006-12-22 2012-10-02 Honda Motor Co., Ltd. V-type engine
CN104847501A (zh) * 2015-05-18 2015-08-19 南通爱慕希机械有限公司 一种汽车发动机专用的机械调速器

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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