JP2001115892A - Ohc式v型2気筒エンジン - Google Patents
Ohc式v型2気筒エンジンInfo
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- F02B75/18—Multi-cylinder engines
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- Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)
Abstract
由度を増し、エンジンを小型にし、エンジンの組付・保
守・点検作業性を高める。 【解決手段】 シリンダヘッドを備えた左右2個のシリ
ンダブロック51RをV字状に配置しクランクケース1
1に取付け、各シリンダヘッドにカムシャフトを有する
動弁機構70を取付けることで、クランク軸22で動力
伝達機構を介して各カムシャフトを駆動するようにし
た、OHC式V型2気筒エンジン10である。左右のシ
リンダヘッドの互いに同一ヘッド面に同一方向に向く吸
気口を設けるともに、左右のシリンダヘッドの互いに同
一ヘッド面に同一方向に向く排気口を設けた。クランク
軸の一端に冷却ファン41を取付け、他端を動力取出し
部22とした。クランク軸の動力取出し部側にのみ動力
伝達機構80の駆動用プーリを取付けた。
Description
ーヘッドカムシャフト式)V型2気筒エンジンの改良に
関する。
例えば、特開昭58−167875号公報「V形二気筒
エンジン」(以下、「従来の技術」と言う。)が知られ
ている。上記従来の技術は、同公報の第4図に示される
通り、クランクケース10(番号は公報に記載されたも
のを引用した。以下同じ。)に前後2個のシリンダ1
1,12をV字状に配置しつつ取付け、各シリンダ1
1,12のシリンダヘッド28,28に、カムシャフト
36,36を有する動弁機構を取付けたOHC式V型2
気筒エンジン9である。シリンダ11,12は、シリン
ダブロック13の先端にシリンダヘッド28をボルト止
めしたものである。
11,12の、互いに対向し合う面に各々吸気ポート3
0,30を設けるとともに、反対面に排気ポート31,
31を設けるというものである。このため、同公報の第
2図及び第3図に示される通り、前後2個の吸気ポート
30,30に接続する吸入管49,49並びに気化器5
0,50を、前後2個のシリンダ11,12の間の空間
部分51に通すことになる。さらには、同公報の第5図
及び第6図に示される通り、前のカムシャフト36を駆
動する動力伝達機構と後のカムシャフト36を駆動する
動力伝達機構とを、クランクケース10の左右に振り分
けて配置した。
個の吸気ポート30,30を対向させたものである。こ
のため、シリンダ11,12間の狭い空間部分51に吸
入管49,49を通すことになる。各シリンダ11,1
2に空気を均等に効率良く供給するために、配管スペー
スを広くして、吸気配管の自由度を一層増すようにした
い。
機構をクランクケース10の左右に振り分けたものであ
る。このため、エンジン9の幅が大きくなりがちであ
る。大型化すればエンジン9の重量が増す傾向にある。
しかも、両方の動力伝達機構をエンジンに組付けたり点
検する際に、エンジン9を左右反転させるか、作業者が
移動することになるので、改良の余地がある。
筒エンジンの吸気配管の自由度を増すことができ、エン
ジンを小型にでき、エンジンの組付け作業性や保守・点
検作業性を高めることができる技術を提供することにあ
る。
に請求項1は、シリンダヘッドを備えた左右2個のシリ
ンダブロックをV字状に配置しつつクランクケースに取
付け、各シリンダヘッドに各々カムシャフトを有する動
弁機構を取付けることで、クランク軸にて動力伝達機構
を介して各カムシャフトを駆動するようにした、OHC
式V型2気筒エンジンにおいて、左右のシリンダヘッド
の互いに同一ヘッド面に同一方向に向く吸気口が開口す
るともに、左右のシリンダヘッドの互いに同一ヘッド面
に同一方向に向く排気口が開口するように、2個のシリ
ンダブロックを配置し、クランク軸の一端に冷却ファン
を取付けるとともに、クランク軸の他端を動力取出し部
とし、クランク軸のうち動力取出し部側にのみ動力伝達
機構におけるカムシャフト駆動用プーリを取付けたこと
を特徴とする。
ダヘッドの排気口、左のシリンダヘッドの吸気口、左の
シリンダヘッドの排気口をこの順に並べた。このため、
吸気配管スペースが比較的増す。スペースが広いので吸
気配管の自由度が増す。しかも、クランクケースに左右
のシリンダブロックを同じ向きで取付けることになるの
で、取付け方向を誤って組付ける心配がない。
と無関係な側に冷却ファンを取付けるとともに、動力取
出し部側にのみ動力伝達機構における2個のカムシャフ
ト駆動用プーリを取付けた。動力伝達機構を冷却ファン
の邪魔にならない一方側に集約したので、余分な取付け
スペースがなく、その分、エンジン全体が小型になる。
しかも、2個のカムシャフトを駆動する動力伝達機構を
エンジンに組付けたり点検する際には、一方から作業す
ればよく、作業性が高まる。さらに、動力取出し部側に
のみ動力伝達機構を取付けるので、動力伝達機構の取付
け方向を誤って組付ける心配がない。
基づいて以下に説明する。なお、「前」、「後」、
「左」、「右」はクランク軸の動力取出し部側から見た
方向に従う。また、図面は符号の向きに見るものとす
る。図1は本発明に係るOHC式V型2気筒エンジンの
側面断面図であり、エンジン10が、バーチカルタイプ
のOHC式V型2気筒エンジンであることを示す。
11は、下方を開放したボックス状ケースであり、下側
開放端を着脱可能なリッド12で塞ぎ、内部空間にほぼ
垂直向きのクランク軸21を収納し且つ回転可能に支持
するとともに、リッド12から下方へクランク軸21の
動力取出し部(PTO)22を突出させ、上壁13から
上方へクランク軸21の上部23を突出させたものであ
る。クランク軸21は、長手中央に1個のクランクピン
24を介して、横向きの2個のコンロッド25,25を
並べて連結したものである。
ス11の上部に発電機30並びに冷却ファン41を取付
けたものである。発電機30は、クランク軸21の上部
23にアウタロータ33を取付けたアウタロータ型多極
磁石発電機である。詳しくは、発電機30はクランクケ
ース11に取付けたインナステータ31と、インナステ
ータ31に取付けたコイル32と、クランク軸21に取
付けたカップ状のアウタロータ33と、アウタロータ3
3の内周面に固定した永久磁石34とからなる。アウタ
ロータ33は、後述するスタータモータの駆動ギヤによ
って駆動される、従動ギヤ35を備える。
23に取付けたエンジン冷却用フィンであって、アウタ
ロータ33よりも上方に配置したものである。以上をま
とめると、クランク軸21の一端にアウタロータ33並
びに冷却ファン41を取付けるとともに、クランク軸2
1の他端を動力取出し部22としたものである。図中、
26,26はウェブ、42は点火プラグ、43はエアク
リーナ、44はキャブレータ、45は発電機ケース、4
6はカバーである。
ンジンの断面図であり、上記図1の矢視2方向から見た
エンジン10の断面構造を示す。なお、理解を容易にす
るために、この図では、上記図1に対して90゜位相を
変えて表した。エンジン10は、シリンダ軸Cy,Cy
がV字状をなすように左右2個のシリンダブロック51
L,51Rをクランクケース11に設けたものである。
なお、説明の便宜上、図2において左側のシリンダブロ
ックのことを左のシリンダブロック51Lと呼び、右側
のシリンダブロックのことを右のシリンダブロック51
Rと呼ぶ。
L,51Rは、クランク軸21を中心(すなわち、クラ
ンク中心L1を中心)として所定の角度に開いたV字状
に配置し、取付端部52L,52Rを、クランクケース
11に開けた左右2個の取付孔14L,14Rに嵌合す
るとともに、クランクケース11にボルト15(図1参
照)にて取付けたものである。ここで、所定の角度とは
バンク角のことであり、例えば略90゜である。なお、
上記ボルト15の代りに、スタットボルトとナットを用
いてもよい。
Rは、外面に多数の冷却フィンを有する。クランクケー
ス11に対するシリンダブロック51L,51Rの分割
面、すなわち取付け位置を、ピストン27,27の下死
点近傍にある、最下の冷却フィンの近くとした。左のシ
リンダブロック51Lと右のシリンダブロック51Rと
は、クランク軸21の長手方向(この図の紙面表裏方
向)に互いに偏位して配置している。クランク軸21に
対して、左右のコンロッド25,25を並べて連結する
ためである。
2個のシリンダブロック51L,51Rを配置した面
(すなわち、左右2個の取付孔14L,14Rを配置し
た面)に対して、反対側の面を底17とする。そして、
クランクケース11の底17に直交し且つクランク中心
L1を通る直線を、クランクケース中心線L2とする。
この図は、クランクケース中心線L2を基準として、ク
ランクケース11の右の側部に、補機としてのスタータ
モータ47を取付けたことを示す。
備えた右のヘッドカバー61Rの右端部61aとスター
タモータ47の右端部47aとに共に接する外接線L3
が、クランクケース中心線L2に平行になるように、左
右のシリンダ軸Cy,Cyをクランク中心L1廻りに回
転させたことを特徴とする。この結果、クランクケース
中心線L2から右のシリンダ軸Cyまでの角度はθ1と
なり、クランクケース中心線L2から左のシリンダ軸C
yまでの角度はθ2となり、右のヘッドカバー61Rの
右端部61aから左のヘッドカバー61Lの左端部61
bまでの距離はXとなる。
ンジンの要部断面図であり、上記図2のエンジン10の
要部を拡大して表した。左右のシリンダブロック51
L,51R並びにその関連部材は互いに同一構造である
ので、右のシリンダブロック51Rとその関連部材を代
表して説明し、左のシリンダブロック51Lとその関連
部材については、同一符号を付してその説明を省略す
る。但し、左のヘッドカバーには符号61Lを付し、右
のヘッドカバーには符号61Rを付す。
リンダ軸Cyを中心とするシリンダ53を形成するとと
もに、先端にシリンダヘッド54を一体に形成し、シリ
ンダ53の先端部とシリンダヘッド54との間に燃焼室
55を形成し、さらに、シリンダヘッド54に吸気口5
6並びに排気口57を形成した、いわゆるユニブロック
シリンダである。シリンダ53を、コンロッド25に連
結したピストン27が往復動することになる。
ッドカバー61Rをボルト止めすることで、シリンダヘ
ッド54とヘッドカバー61Rとによって囲んだ空間を
動弁室62とし、この動弁室62に動弁機構70を配置
したことを示す。動弁機構70は、後述するカムシャフ
トと、吸気弁用ロッカシャフト72、吸気弁用ロッカア
ーム73並びに吸気弁74と、排気弁用ロッカシャフト
75、排気弁用ロッカアーム76並びに排気弁77と
を、主要構成要素として、シリンダヘッド54に取付け
たものである。
4の一方の互いに同一ヘッド面54a,54aに、同一
方向に向く吸気口56,56が開口するともに、左右の
シリンダヘッド54,54の他の互いに同一ヘッド面5
4b,54bに、同一方向に向く排気口57,57が開
口するように、2個のシリンダブロック51L,51R
を配置したことを特徴とする。
ンク中心L1)に円弧Arを描いたときに、この円弧A
rに沿って図反時計回りに右のシリンダヘッド54の吸
気口56、右のシリンダヘッド54の排気口57、左の
シリンダヘッド54の吸気口56、左のシリンダヘッド
54の排気口57が、この順になるように、左右2個の
シリンダブロック51L,51Rを配置した。すなわ
ち、互いに同一構造である左右のシリンダブロック51
L,51Rを、クランクケース11に同じ向きにして取
付けた。従って、吸気配管スペースが比較的増す。配管
スペースが広いので吸気配管の自由度が増す。しかも、
クランクケース11にシリンダブロック51L,51R
を同じ向きで取付けるので、取付け方向を誤って組付け
る心配はない。
ンロッド25,25、左右のピストン27,27、左右
のシリンダブロック51L,51R、左右のヘッドカバ
ー61L,61R、左右の動弁機構70,70並びにそ
の関連部材は互いに同一構造である。従って、これらの
部品の共用化を図ることができる。この結果、生産性が
高まるとともに設備費が低減する。このため、エンジン
10の製造コストを低減させることができる。78,7
8はバルブスプリング、79,79はリテーナである。
ンジンの分解断面図であり、上記図3のエンジン10の
要部を分解して表した。この図は、クランクケース11
の左右2個の取付孔14L,14Rに、各シリンダブロ
ック51L,51Rの取付端部52L,52Rを嵌合す
るとともに、クランクケース11のブロック取付フラン
ジ16L,16Rに、各シリンダブロック51L,51
Rのフランジ58,58を重ねて、ボルトにて取外し可
能に取付けることができることを示す。左右のシリンダ
ヘッド54,54に対して、ヘッドカバー61L,61
Rも取外し可能である。従って、シリンダブロック51
L,51Rやヘッドカバー61L,61Rの交換が可能
である。なお、ブロック取付フランジ16L,16Rと
フランジ58,58との合せ面を、液状パッキン等のシ
ール材にてシールすることで、気密性を確保してある。
ンジンの下半分の側面断面図であり、上記図1のエンジ
ン10の下半分を示す。この図は、(1)クランク軸2
1にて動力伝達機構80を介して動弁機構70のカムシ
ャフト71を駆動するようにしたこと、及び、(2)ク
ランクケース11内の低部に遠心式ガバナ機構90を配
置したことを示す。
リンダヘッド54にて回転可能に支持されたカムシャフ
ト71は、第2従動プーリ82Rを取付けたものであ
る。第2従動プーリ82Rはカム85を備える。第2従
動プーリ82Rの回転に伴ってカム85が変位すること
により、動弁機構70の吸・排気弁用ロッカアーム7
3,76がスイングし、この結果、吸・排気弁74,7
7が所定の開閉タイミングで開閉することになる。図示
せぬ左のシリンダブロック51L側についても同様であ
る。
であり、上記図5の矢視6方向から見た動力伝達機構8
0の断面構造を示す。なお、理解を容易にするために、
この図では、エンジン10並びに動力伝達機構80を上
記図5に対して90゜位相を変えて表した。
内でクランク軸21に取付けた前後2個のカムシャフト
駆動用プーリ(図手前の第1駆動プーリ81L並びに図
奥の第2駆動プーリ81R)と、左右のカムシャフト7
1,71に個別に取付けた左右のカムシャフト従動用プ
ーリ(左の第1従動プーリ82L並びに右の第2従動プ
ーリ82R)と、第1駆動プーリ81Lと第1従動プー
リ82Lとに掛け渡した第1ベルト83Lと、第2駆動
プーリ81Rと第2従動プーリ82Rとに掛け渡した第
2ベルト83Rとからなる。第1ベルト83Lと第2ベ
ルト83Rは、互いに独立したタイミングベルトであ
る。このような動力伝達機構80であるから、2個の従
動プーリ82L,82R及び2個のベルト83L,83
Rを同一構成にすることによって、部品の共用化を図る
ことができ、この結果、コストを低減させることができ
る。
ナ機構90は、クランク軸21の回転数に応じた遠心力
でフライウエイト(遠心錘)91を変位させることで、
図示せぬ燃料噴射装置の燃料噴射量を増減させ、この結
果、エンジン回転数を調整させるメカニカル調速装置で
ある。フライウエイト91は、ガバナ用ホルダ92にス
イング可能に取付けたものである。ガバナ用ホルダ92
は、リッド12にクランク軸21と直交する方向に回転
可能に支承したカップ状回転体であり、外周面に多数の
潤滑油飛散用突起93(オイルスリンガ。図では1個の
み示す。)を備える。
ケース11の低部に溜まっている潤滑油Jを掻き上げて
クランクケース11内に飛散させる作用をなすものであ
る。このような多数の潤滑油飛散用突起93と第1・第
2ベルト83L,83Rとの組合せ構造は、潤滑機構9
4をなす。ガバナ用ホルダ92を回転駆動するガバナ駆
動機構100は、クランク軸21に取付けたガバナ駆動
ギヤ101と、ガバナ駆動ギヤ101に噛み合うべくリ
ッド12に回転可能に支承した中間ギヤ102と、中間
ギヤ102に噛み合うべくガバナ用ホルダ92に設けた
従動ギヤ103とからなる。
1・第2駆動プーリ81L,81Rを互いに近接させ、
これらの第1・第2駆動プーリ81L,81Rの間にガ
バナ駆動ギヤ101を設け、第1・第2駆動プーリ81
L,81R並びにガバナ駆動ギヤ101を一体に形成し
て一体化駆動部材111をなし、この一体化駆動部材1
11をクランク軸21のうち動力取出し部22側に直接
に取付けたことを特徴とする。換言すれば、クランク軸
21のうち動力取出し部22側にカムシャフト駆動用プ
ーリ81L,81Rを取付けたことになる。第1・第2
駆動プーリ81L,81R間のピッチは、クランク軸2
1の長手方向に並べた2個のコンロッド25,25間の
ピッチに相当する。
L,81Rと1個のガバナ駆動ギヤ101とを1個にま
とめたので、部品数が低減する。さらには、第1・第2
駆動プーリ81L,81R間に介在したガバナ駆動ギヤ
101によって、第1・第2駆動プーリ81L,81R
に掛けた第1・第2ベルト83L,83Rの幅方向のず
れを防止できる。28はベルトガイドを兼ねた段差部、
112はベルトガイド、113はベルト通路である。
構94の作用を、図5に基づき説明する。なお、この図
では、右のヘッドカバー61R、右の動弁機構70、第
2従動プーリ82Rのみを示して説明するが、図3に示
す左のヘッドカバー61Lや動弁機構70、図6に示す
第1従動プーリ82Lや第1ベルト83Lについても同
様の作用をなす。
ヤ101、中間ギヤ102、従動ギヤ103を介してガ
バナ用ホルダ92に伝わる。このため、ガバナ用ホルダ
92が回転するので、遠心式ガバナ機構90はエンジン
調速作用をなす。
の潤滑油飛散用突起93が回転し、クランクケース11
内の低部に溜まっている潤滑油Jを掻き上げて、クラン
クケース11内に飛散させる。飛散した潤滑油Jは、第
2ベルト83Rに直接に付着したり、中間ギヤ102や
ガバナ駆動ギヤ101を介して第2ベルト83Rに付着
し、この結果、油滴になって運ばれる。付着した潤滑油
Jは、第2ベルト83Rが第2従動プーリ82Rによっ
てUターンするときに、遠心力によって外方へ飛散し、
ヘッドカバー61Rの内面に衝突することで霧化する。
霧化した潤滑油Jは、動弁室62内に拡散し、動弁機構
70の各部材の摺動部分に浸入して潤滑する。
油Jを、潤滑油飛散用突起93や第1・第2ベルト83
L,83Rにて動弁機構70の各部材へ導いて、潤滑す
ることができる。このため、潤滑機構94によって動弁
機構70の潤滑性能を高めることができる。動弁機構7
0を潤滑するための潤滑油ポンプや潤滑配管等の特別の
潤滑機構を設ける必要がなく、潤滑構造が簡単になるの
で、コストが低減し、OHC式V型2気筒エンジン10
全体が小型且つ軽量になる。さらには、クランクケース
11に溜まっている潤滑油Jを掻き上げてクランクケー
ス11内に飛散させる役割を、遠心式ガバナ機構90が
兼ねる。複数の機能を集約させたので、部品数が低減す
るとともに、OHC式V型2気筒エンジン10全体が小
型になる。
ンジンのシリンダブロック組替え例図であり、クランク
ケース11に取付けたシリンダブロック51L,51R
を、種々のものに組替え可能であることを示す。組替え
例の一部を以下に示す。通常使用する左右のシリンダブ
ロック51L,51Rは、シリンダ径がD1である。こ
れを、シリンダ径D2のシリンダブロック51La,
51Raと組替えて排気量を変えることができる。ま
た、シリンダ径D1のシリンダスリーブ59,59を
備えたシリンダブロック51Lb,51Rbと組替える
ことができる。この他に、シリンダ53の長さを変えた
シリンダブロックと組替えることも可能である。
ッドカバー61L,61Rを共用し、シリンダブロック
51L,51Rを種々のものに組替えることで、用途に
応じた多種多様なエンジン10を容易に生産することが
できる。しかも、部品の共用化を図ることにより生産性
が高まるとともに設備費が低減する。このため、エンジ
ン10の製造コストを低減させることができる。なお、
ヘッドカバー61L,61Rはクランクケース11に取
外し可能なものであるから、単気筒エンジンや多気筒エ
ンジンのクランクケースに取付けるシリンダブロック
と、共用化することも可能である。これにより、より一
層エンジンの生産性が高まる。
ジン10の作用を説明する。図5において、第1・第2
駆動プーリ81L,81Rに掛けた第1・第2ベルト8
3L,83Rとクランクケース11との間を仕切る仕切
壁がない。その分、クランクケース11は小さくてす
む。しかも、第1・第2駆動プーリ81L,81Rを近
接させてクランク軸21に取付けた。近接した分だけク
ランク軸21の長さが小さくてすみ、その分、クランク
ケース11は小さくてすむ。この結果、OHC式V型2
気筒エンジン10全体が小型になる。
ク軸21のうち、動力取出しと無関係な側に冷却ファン
41を取付けるとともに、動力取出し部22側にのみ動
力伝達機構80における2個のカムシャフト駆動用プー
リ81L,81Rを取付けた。2個のカムシャフト7
1,71を駆動する動力伝達機構80を冷却ファン41
の邪魔にならない一方側に集約したので、余分な取付け
スペースがなく、その分、エンジン10全体が小型にな
る。しかも、動力伝達機構80をエンジン10に組付け
たり点検する際には、一方から作業すればよく、組付け
作業性や保守・点検作業性が高まる。
うに実施したり変更することは差し支えない。 (1)エンジン10の用途は任意であり、例えば、汎用
エンジン、自動二輪車用エンジン等、各種動力源として
使用できる。 (2)シリンダブロック51L,51Rは、シリンダヘ
ッド54を一体に形成した構造に限定されるものではな
く、別部品からなるシリンダヘッド54を取外し可能に
取付けたものであってもよい。 (3)上記図2において、左右2個のシリンダブロック
51L,51Rの配置関係については、どちらを図の手
前に配置してもよい。 (4)動力伝達機構80は、上記ベルト機構をチェーン
機構に変えてもよい。チェーン機構に変えた場合には、
第1・第2駆動プーリ81L,81Rや第1・第2従動
プーリ82L,82Rをスプロケットにし、第1・第2
ベルト83L,83Rをチェーンにすればよい。
便宜上、クランク軸21の動力取出し部側22側から見
た方向に従ったものである。当然のことながら、クラン
ク軸21の上部23側から見たときには、上記説明と
「左」、「右」が逆になる。 本発明は、上記図2、図3、図4並びに図6に示す構成
が、クランク軸21の上部23側から見た方向に従った
ものであると考えても、十分に成立する。すなわち、ク
ランク軸21の上部23側から見た方向に従って、上記
実施の形態で説明した「左」、「右」を入れ替えた構成
であってもよい。
する。請求項1は、左右のシリンダヘッドの互いに同一
ヘッド面に同一方向に向く吸気口が開口するともに、左
右のシリンダヘッドの互いに同一ヘッド面に同一方向に
向く排気口が開口するように、2個のシリンダブロック
を配置したので、吸気配管スペースを比較的増すことが
できる。配管スペースが広いので吸気配管の自由度を増
すことができる。しかも、クランクケースに左右のシリ
ンダブロックを同じ向きで取付けることになるので、取
付け方向を誤って組付ける心配がない。
を取付けるとともに、クランク軸の他端を動力取出し部
とし、クランク軸のうち動力取出し部側に動力伝達機構
におけるカムシャフト駆動用プーリを取付けることによ
り、2個のカムシャフトを駆動する動力伝達機構を冷却
ファンの邪魔にならない一方側に集約したので、余分な
取付けスペースがなく、その分、エンジン全体を小型に
することができる。小型であるから容易に軽量化でき
る。しかも、動力伝達機構をエンジンに組付けたり点検
する際には、一方から作業すればよく、組付け作業性や
保守・点検作業性を高めることができる。さらに、動力
取出し部側にのみ動力伝達機構を取付けるので、動力伝
達機構の取付け方向を誤って組付ける心配がない。
面断面図
面図
部断面図
解断面図
半分の側面断面図
リンダブロック組替え例図
ース、21…クランク軸、22…動力取出し部(クラン
ク軸の他端)、23…クランク軸の一端(上部)、41
…冷却ファン、51L,51R…シリンダブロック、5
4…シリンダヘッド、54a,54b…ヘッド面、56
…吸気口、57…排気口、70…動弁機構、71…カム
シャフト、80…動力伝達機構、81L,81R…カム
シャフト駆動用プーリ(第1・第2駆動プーリ)、82
L,82R…従動プーリ(第1・第2従動プーリ)、8
3L,83R…ベルト(第1・第2ベルト)。
Claims (1)
- 【請求項1】 シリンダヘッドを備えた左右2個のシリ
ンダブロックをV字状に配置しつつクランクケースに取
付け、前記各シリンダヘッドに各々カムシャフトを有す
る動弁機構を取付けることで、クランク軸にて動力伝達
機構を介して各カムシャフトを駆動するようにした、O
HC式V型2気筒エンジンにおいて、前記左右のシリン
ダヘッドの互いに同一ヘッド面に同一方向に向く吸気口
が開口するともに、左右のシリンダヘッドの互いに同一
ヘッド面に同一方向に向く排気口が開口するように、2
個のシリンダブロックを配置し、前記クランク軸の一端
に冷却ファンを取付けるとともに、クランク軸の他端を
動力取出し部とし、クランク軸のうち動力取出し部側に
のみ前記動力伝達機構におけるカムシャフト駆動用プー
リを取付けたことを特徴とするOHC式V型2気筒エン
ジン。
Priority Applications (9)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29748199A JP3635562B2 (ja) | 1999-10-19 | 1999-10-19 | Ohc式v型2気筒エンジン |
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EP00122473A EP1092852B1 (en) | 1999-10-15 | 2000-10-13 | Overhead camshaft V-2 engine |
CA002323383A CA2323383C (en) | 1999-10-15 | 2000-10-13 | Overhead camshaft v-2 engine |
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Family Applications (1)
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Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3635562B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100508233B1 (ko) * | 1999-10-15 | 2005-08-17 | 혼다 기켄 고교 가부시키가이샤 | 오버헤드 캠샤프트 브이-2엔진 |
WO2018061141A1 (ja) * | 2016-09-29 | 2018-04-05 | 本田技研工業株式会社 | 内燃機関の誤組防止構造 |
WO2019187094A1 (ja) * | 2018-03-30 | 2019-10-03 | 本田技研工業株式会社 | エンジン |
-
1999
- 1999-10-19 JP JP29748199A patent/JP3635562B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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WO2018061141A1 (ja) * | 2016-09-29 | 2018-04-05 | 本田技研工業株式会社 | 内燃機関の誤組防止構造 |
JPWO2018061141A1 (ja) * | 2016-09-29 | 2019-06-24 | 本田技研工業株式会社 | 内燃機関の誤組防止方法、クランクケースおよびシリンダブロック |
WO2019187094A1 (ja) * | 2018-03-30 | 2019-10-03 | 本田技研工業株式会社 | エンジン |
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Publication number | Publication date |
---|---|
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