JP2000212883A - 分散染料用捺染糊剤組成物およびそれを用いた分散染料用捺染糊剤 - Google Patents

分散染料用捺染糊剤組成物およびそれを用いた分散染料用捺染糊剤

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JP2000212883A
JP2000212883A JP11006715A JP671599A JP2000212883A JP 2000212883 A JP2000212883 A JP 2000212883A JP 11006715 A JP11006715 A JP 11006715A JP 671599 A JP671599 A JP 671599A JP 2000212883 A JP2000212883 A JP 2000212883A
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Toshihiro Matsumoto
敏浩 松本
Katsuhiro Nakaguchi
勝博 中口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 脱糊性を向上できる分散染料用捺染糊剤組成
物およびそれを用いた分散染料用捺染糊剤を得る。 【解決手段】 分散染料用捺染糊剤組成物は、水溶性高
分子および有機酸又はその塩で構成される。水溶性高分
子としては、カルボキシル基を有する多糖類(例えば、
CMC、CMS、ペクチン酸、アルギン酸、タマリン
ド、グアガムなど)が使用でき、有機酸又はその塩とし
ては、有機カルボン酸、有機ヒドロキシ酸又はこれらの
塩などが使用できる。有機酸の使用量は、水溶性高分子
100重量部に対して、0.5〜30重量部程度であっ
てもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、分散染料を用いて
捺染するのに有用な捺染糊剤組成物およびそれを用いた
分散染料用捺染糊剤に関する。
【0002】
【従来の技術】捺染用糊剤としての重要な機能は、第一
に、目的とする模様・図柄を被染布上に忠実に再現する
こと、すなわち、布地への転写性が高いことである。さ
らに、被染布上に転写された染料を含む糊料を保持する
のに必要な接着能を有すると共に、染色固着時の色むら
などを防ぎ、目的とする色濃度や色調を発現させる発色
性や染色される柄の非滲出性、尖鋭性(シャープネス)
に優れ、接触後には被染布の風合いを損なわないことが
重要である。また、染色後には、水洗によって容易に糊
料および未染着染料を除去するための脱糊性に優れてい
ることも重要である。
【0003】また、主な捺染手段であるスクリーン捺染
法において、糊剤には、スクリーンを目詰まりさせるよ
うな不溶解残渣を生じさせることなく、連続作業を可能
にすること(浸透性)も要求される。
【0004】従来、捺染糊剤組成物としては、澱粉糊、
グァーガム、アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチル
化澱粉(CMS)及びカルボキシメチルセルロース又は
その塩(以下、CMCと総称する)が一般的に使用され
ている。
【0005】しかし、従来の捺染糊剤組成物では、上記
の基本性能(転写性、発色性、脱糊性、浸透性など)を
すべてを満足させることができない。例えば、澱粉系糊
剤は発色性は良好であるが、脱糊性に劣り、被染布の風
合を粗硬にする。また、グァーガム系糊剤は発色性が不
十分であり、脱糊性が非常に悪い。アルギン酸ナトリウ
ムは脱糊性は良好であるが、発色性が低い。特に、分散
染料を使用した場合の脱糊性の悪さがしばしば問題にな
っている。
【0006】CMCにおいては、広範囲の平均置換度と
平均重合度(粘度)を有する多種類のグレードが比較的
安価に市販されており、目的に応じて選択できるため、
捺染糊剤用組成物として多用されている。
【0007】特開昭58−197383号公報には、置
換度1.8〜3.0のCMCからなる反応性染料用捺染
糊剤が提案されている。また、特公平4−80148号
には、平均置換度の異なる2種のCMCを利用した捺染
用糊剤が提案され、特公平5−18951号公報には、
平均置換度0.4〜2.5のCMCとヒドロキシメチル
セルロースとを組み合わせて使用する捺染用糊剤が提案
されている。さらに、特開平5−140876号公報に
は、平均置換度1.30〜1.80のCMCを使用し、
スクリーン捺染に用いるための転写性に優れた捺染用糊
剤が提案されている。
【0008】しかし、CMCを分散染料用捺染糊剤とし
て使用した場合、得られた捺染用糊剤の被染布への転写
性や発色性、およびスクリーン浸透性などは、CMCの
平均置換度や粘度によって大きく影響を受ける。また、
近年、捺染作業の機械化とともに、高速化が進み、より
脱糊性に優れた捺染用糊剤が要求されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、脱糊性に優れた分散染料用捺染糊剤組成物およびそ
れを用いた分散染料用捺染糊剤を提供することにある。
【0010】本発明の他の目的は、上記基本性能(転写
性、発色性、脱糊性、浸透性)を同時に満たすことので
きる分散染料用捺染糊剤組成物およびそれを用いた分散
染料用捺染糊剤を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を達成するため鋭意検討の結果、分散染料用捺染糊剤組
成物として、水溶性高分子と有機酸又はその塩とを組み
合わせると、脱糊性などの特性を向上できることを見い
だし、本発明を完成した。
【0012】すなわち、本発明の分散染料用捺染糊剤組
成物は、水溶性高分子と有機酸又はその塩とで構成され
ている。水溶性高分子としては、水溶性ホモグリカン、
例えば、CMC、CMS、ペクチン酸、アルギン酸、タ
マリンド、グァーガムなどが使用でき、有機酸又はその
塩としては、有機カルボン酸(例えば、C2-4 脂肪族カ
ルボン酸、C2-4 脂肪族多価カルボン酸)又は有機ヒド
ロキシ酸(例えば、C 2-4 脂肪族ヒドロキシ酸)又はこ
れらの塩などが使用できる。有機酸の使用量は、水溶性
高分子100重量部に対して、0.5〜30重量部程度
であってもよい。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の分散染料用捺染糊剤組成
物は、水溶性高分子と有機酸又はその塩とで構成されて
いる。 [水溶性高分子]本発明の水溶性高分子は、例えば、ポ
リビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリオキ
シアルキレングリコール、ポリアルキルビニルエーテル
(例えば、ポリメチルビニルエーテル、ポリエチルビニ
ルエーテルなど)、セルロースエーテル類(例えば、メ
チルセルロース、エチルセルロースなどのアルキルエー
テルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロ
キシプロピルセルロースなどのヒドロキシアルキルエー
テルセルロース)などが挙げられる。
【0014】さらに、水溶性高分子としては、イオン性
高分子(特に、アニオン性高分子)、例えば、水溶性の
ホモグリカン[ 例えば、カルボキシル基を有する水溶性
の多糖類又はそれらの塩など] 、(メタ)アクリル酸、
無水マレイン酸などのカルボキシル基含有単量体又はそ
の塩の単独又は共重合体(例えば、水溶性アクリル樹脂
など)、カルボキシル基含有単量体と共重合性単量体
(例えば、アルキルビニルエーテル、(メタ)アクリレ
ート、スチレン系単量体など)との共重合体などが挙げ
られる。これらの水溶性高分子は、単独で又は組み合わ
せて使用できる。
【0015】好ましい水溶性高分子としては、水溶性の
ホモグリカン、特にカルボキシル基を有する水溶性の多
糖類又はそれらの塩などが使用できる。具体的には、カ
ルボキシル基含有セルロース[カルボキシメチル基含有
セルロース(例えば、カルボキシメチルセルロース(C
MC)、カルボキシメチルメチルセルロース、カルボキ
シメチルエチルセルロース、カルボキシメチルヒドロキ
シエチルセルロース、カルボキシメチルヒドロキシプロ
ピルセルロースなど)など]、カルボキシル基含有デン
プン(カルボキシメチルデンプン(CMS)など)、ペ
クチン酸及びその誘導体(ペクチン酸ナトリウムな
ど)、アルギン酸及びその誘導体(アルギン酸ナトリウ
ムなど)、タマリンド、グァーガムなどが例示できる。
【0016】本発明の塩型としては、ナトリウム、カリ
ウムなどのアルカリ金属塩、アンモニウム塩などが例示
でき、これらの塩の混合物であってもよい。CMCとし
ては、通常、カルボキシメチルセルロースナトリウム塩
が使用される。
【0017】さらに好ましい水溶性高分子としては、カ
ルボキシメチル基含有セルロース(カルボキシメチルセ
ルロース又はその誘導体など)又はデンプン(カルボキ
シメチルデンプン又はその誘導体など)、アルギン酸ナ
トリウム、タマリンド、およびこれらの混合物(例え
ば、CMC、CMSおよびアルギン酸ナトリウムを含む
水溶性高分子、CMC、アルギン酸ナトリウムおよびタ
マリンドを含む水溶性高分子など)などが挙げられる。
【0018】CMCなどのカルボキシル基含有多糖類を
水溶性高分子として使用した場合、平均エーテル化度
[無水グルコース単位C6に対する平均置換度]は、分
散染料用捺染糊剤としての機能を損なわない広い範囲か
ら選択でき、例えば、0.3〜3(例えば、0.3〜
2.5)モル/C6、好ましくは0.5〜2.3モル/
C6、さらに好ましくは0.8〜2モル/C6程度であ
り、通常、0.3〜2モル/C6(例えば、0.5〜
1.5モル/C6)程度である。また、CMSにおいて
もデンプンに対するカルボキシメチル基の導入量はCM
Cの場合と同様の範囲から選択できる。平均エーテル化
度が高くなると、製造時に原料として用いる高価なモノ
クロロ酢酸の使用量が多くなり、CMCの価格が高くな
る。
【0019】CMCなどのカルボキシル基含有多糖類の
粘度は、例えば、1重量%水溶液の粘度(25℃)が、
2〜5000mPa ・s 、好ましくは2〜3000mPa ・
s 、さらに好ましくは2〜1000mPa ・s 程度であ
る。
【0020】なお、CMCなどのカルボキシル基含有多
糖類の平均重合度は、特に制限されないが、例えば、1
0〜1000、好ましくは50〜900、さらに好まし
くは200〜800程度である。
【0021】このようなCMCなどのカルボキシル基含
有多糖類は、慣用のスラリー法やニーダー法などの種々
の方法、例えば、セルロースとアルカリとを反応させて
アルカリセルロースを生成させる工程(アルセル化工
程)と、アルカリセルロースとモノクロロ酢酸との反応
によりカルボキシメチルセルロースを生成させる工程
(カルボキシメチル化工程)とで構成された方法により
製造できる。
【0022】セルロースとしては、種々の原料、例え
ば、木材パルプ,リンターパルプなどが使用できる。ア
ルカリとしては、アルカリ(リチウム,カリウム,ナト
リウムなど)、アンモニアなどが利用できる。アルカリ
としては、通常、ナトリウムが使用される。アルカリ
は、通常、水酸化物又は水溶液として使用される。
【0023】アルセル化工程において、アルカリ(水酸
化ナトリウムなど)の使用量は、通常、セルロース10
0重量部に対して30〜80重量部、好ましくは35〜
75重量部程度の範囲から選択できる。また、アルセル
化工程でのアルカリ濃度は、通常、0.5〜20重量%
程度の水性媒体中で行うことができる。
【0024】アルセル化工程は、適当な溶媒の存在下で
行ってもよい。溶媒としては、例えば、水,アルコール
類(エタノール,イソプロパノールなど),ケトン類
(アセトン),セロソルブ類(メチルセロソルブ,エチ
ルセロソルブなど)などが例示できる。
【0025】カルボキシメチル化工程において、モノク
ロロ酢酸の使用量は、カルボキシメチル化の程度に応じ
て選択でき、例えば、セルロース100重量部に対して
30〜100重量部、好ましくは45〜75重量部程度
の範囲から選択できる。
【0026】このようにして生成したCMCは、脱液、
洗浄して乾燥することにより精製できる。なお、必要で
あれば、アルセル化前または後、あるいは反応終了後、
粘度調整のため、過酸化水素,過酢酸などの過酸化物で
処理してもよい。
【0027】 前記水溶性高分子は、1重量%水溶液の粘
度が2〜5000mPa ・s 、好ましくは3〜3000mP
a ・s 、さらに好ましくは5〜2000mPa ・s 程度で
ある。 [有機酸又はその塩]有機酸には、例えば、有機カルボ
ン酸、有機ヒドロキシ酸などが含まれる。有機カルボン
酸としては、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪
酸、イソ酪酸、吉草酸などのC1-6 脂肪族モノカルボン
酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジ
ピン酸などのC2-6 脂肪族多価カルボン酸などが挙げら
れる。有機ヒドロキシ酸としては、グリコール酸、乳
酸、グリセリン酸、タルトロン酸、リンゴ酸、酒石酸な
どのC2-6 脂肪族ヒドロキシ酸が挙げられる。なお、グ
リコール酸には、モノグリコール酸およびジグリコール
酸が含まれる。
【0028】 さらに有機酸には、脂環式又は芳香族カル
ボン酸(安息香酸などのモノカルボン酸、フタル酸など
の多価カルボン酸)、スルホン酸(メタンスルホン酸、
エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエン
スルホン酸)なども含まれる。
【0029】 好ましい有機酸としては、酢酸、プロピオ
ン酸などのC2-4 脂肪族カルボン酸、シュウ酸、コハク
酸などのC2-4 脂肪族多価カルボン酸、グリコール酸、
リンゴ酸などのC2-4 脂肪族ヒドロキシ酸が挙げられ、
特に、酢酸、グリコール酸などが好ましい。なお、グリ
コール酸は、CMCの製造時に副生するグリコール酸ナ
トリウムを使用してもよい。
【0030】 有機酸の塩としては、例えば、アルカリ金
属塩(例えば、ナトリウム、カリウムなどとの塩)又は
アルカリ土類金属塩(例えば、カルシウムなどとの
塩)、アンモニウム塩、アミン塩などが例示でき、これ
らの塩の混合物であってもよい。
【0031】前記有機酸又はその塩は、通常、水溶性で
ある。なお、前記有機酸(例えば、クエン酸、酒石酸、
りんご酸、乳酸など)は、pH調整剤として使用しても
よい。 [水溶性高分子と有機酸又はその塩との割合]本発明に
おいて、有機酸又はその塩の使用量は、水溶性高分子1
00重量部に対して、0.5〜30重量部、好ましくは
0.5〜25重量部、さらに好ましくは0.5〜20重
量部程度である。30重量部を越えると、発色性および
鮮鋭性が低下する。
【0032】なお、有機酸としてグリコール酸を使用し
た場合、グリコール酸の量は、以下の方法により測定で
きる。本発明の捺染糊剤用組成物は、分散染料(又は顔
料)、薬剤、溶媒などと組み合わせて捺染用糊剤として
使用するこができる。
【0033】分散染料には、種々の染料、例えば、ア
ゾ、アゾメチン、ニトロ、アントラキノン染料などが挙
げられる。分散染料は、アセテート、ポリエステル用染
料であってもよい。
【0034】捺染用薬剤としては、塩素酸ソーダ、m−
ニトロベンゼンスルホン酸、m−ニトロベンゼンスルホ
ン酸ソーダなどの還元防止剤、グリセリン、アセチン、
ジエチレングリコール、セロソルブ、レゾルシン、尿素
などの染料溶解剤、亜鉛末、ロンガリットC、ハイドロ
サルファイト、塩化スズ(II)などの還元抜染剤、塩素酸
ナトリウム、塩素酸アルミニウム、重クロム酸カリウム
などの酸化抜染剤、硫酸バリウム、水酸化カルシウム、
陶土などの機械的防染剤、酢酸ナトリウム、チオシアン
酸ナトリウム、硫酸アルミニウム、塩化亜鉛などの化学
的防染剤、石炭酸、サリチル酸、ホルマリンなどの防腐
剤、均染剤、濃染剤、保湿剤などが挙げられる。
【0035】また、従来から使用されている糊剤、例え
ば、澱粉、加工澱粉、天然ガム、アルギン酸ナトリウム
などを組み合わせて使用することも可能である。使用さ
れる被染布の繊維としては、特に制限されず、アセテー
ト、ソルーナなどのセルロース系半合成繊維、テトロン
などのポリエステル系合成繊維、これらの複合繊維など
が挙げられる。
【0036】本発明の捺染用糊剤は、慣用の捺染法、例
えば、ローラー捺染やスクリーン捺染などに適用でき
る。
【0037】
【発明の効果】本発明では、水溶性高分子と有機酸又は
その塩とを組み合わせるので、糊剤としての基本性能
(転写性、発色性、浸透性など)を低下させることな
く、脱糊性を向上できる。さらに、比較的安価な水溶性
高分子及び有機酸を使用することにより、コストも削減
できる。
【0038】
【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明を詳述する
が、本発明はこれらの実施例によって限定されるもので
はない。
【0039】実施例 (1)CMCの調製 5Lのニーダー型反応機に、イソプロピルアルコール6
90重量部と水140重量部、および水酸化ナトリウム
115重量部を投入して撹拌する。この混合液にパルプ
200重量部を投入し、約15℃で60分間攪拌混合し
てアルカリセルロースを調製した。次いで、モノクロロ
酢酸75重量部とイソプロピルアルコール60重量部の
混合液を投入して混合した後、70℃に昇温し1時間反
応を行った。反応終了後、反応機から内容物を取り出し
て遠心分離機で脱液し、湿綿を約80重量%メチルアル
コール水溶液で洗浄し、脱液して乾燥することにより、
カルボキシメチルセルロースナトリウム塩(CMC)を
得た。得られたCMCの平均エーテル化度は、0.6モ
ル/C6であり、粘度は148mPa・sであった。 (2)捺染用糊剤の調製 (a) 実施例1 得られたCMC100重量部に、酢酸ナトリウムを2重
量部混合して糊剤を調製した。比較例として、酢酸ナト
リウムを無添加の糊剤も調製した(比較例1)。これら
糊剤6重量部に水94重量部を加えて混合溶解して元糊
を得た。この元糊60重量部に対して、分散染料(商品
名:Dispersol Turquoise CR-G、ICI社製)2重量
部、還元防止剤(m−ニトロベンゼンスルホン酸)1重
量部、リンゴ酸0.5重量部および水36.5重量部を
加え色糊剤を調製し、ポリエステル繊維に印捺する印捺
適性試験を行った。
【0040】 (b) 実施例2 得られたCMC40重量部に、CMS30重量部および
アルギン酸ナトリウム30重量部を加えたものに、酢酸
ナトリウム2重量部を加え、糊剤を調製した。比較とし
て、酢酸ナトリウム無添加の糊剤を調製した(比較例
2)。この元糊35重量部に対して、分散染料(商品
名:Dispersol Turquoise CR-G、ICI社製)2重量
部、還元防止剤(m−ニトロベンゼンスルホン酸)1重
量部、リンゴ酸0.5重量部および水36.5重量部を
加え色糊剤を調製し、ポリエステル繊維に印捺する印捺
適性試験を行った。
【0041】 (c) 実施例3 得られたCMC50重量部にタマリンド30重量部、ア
ルギン酸ナトリウム20重量部を加えたものに、酢酸ナ
トリウム2重量部を加え糊剤を調製した。比較として、
酢酸ナトリウム無添加の糊剤を調製した(比較例3)。
この元糊35重量部に対して、分散染料(商品名:Disp
ersol Turquoise CR-G、ICI社製)6重量部、還元防
止剤(m−ニトロベンゼンスルホン酸)1重量部、リン
ゴ酸0.5重量部および水36.5重量部を加え色糊剤
を調製し、ポリエステル繊維に印捺する印捺適性試験を
以下の条件で行った。
【0042】被印捺布:ポリエステル スクリーン:135メッシュ 中間乾燥:105℃×1分 蒸熱:110℃×10分 ソーピング:中性洗浄剤(商品名メイサノール:明成化
学工業(株)社製)、水洗→乾燥→仕上 ポリエステル捺染布の脱糊性、発色性および鮮鋭性の判
定は、5名の判定者により肉眼判定法により行った。評
価基準を以下に示す。
【0043】◎=非常に優れている ○=良好 △=や
や悪い ×=不良 結果を表1に示す。
【0044】
【表1】

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水溶性高分子と、有機酸又はその塩とを
    含む分散染料用捺染糊剤組成物。
  2. 【請求項2】 水溶性高分子が、水溶性ホモグリカンで
    ある請求項1記載の分散染料用捺染糊剤組成物。
  3. 【請求項3】 水溶性高分子が、カルボキシル基を有す
    る多糖類である請求項1記載の分散染料用捺染糊剤組成
    物。
  4. 【請求項4】 水溶性高分子が、カルボキシル基含有セ
    ルロース、カルボキシル基含有デンプン、ペクチン酸、
    アルギン酸、タマリンド、グァーガム及びこれらの誘導
    体から選択された少なくとも一種である請求項1記載の
    分散染料用捺染糊剤組成物。
  5. 【請求項5】 カルボキシル基を有する多糖類が、カル
    ボキシメチルセルロース及びカルボキシメチルデンプン
    から選択された少なくとも一種であって、平均置換度が
    0.3〜2モル/C6である請求項3記載の分散染料用
    捺染糊剤組成物。
  6. 【請求項6】 有機酸又はその塩が、有機カルボン酸お
    よび有機ヒドロキシ酸から選択された少なくとも一種で
    ある請求項1記載の分散染料用捺染糊剤組成物。
  7. 【請求項7】 有機酸又はその塩が、C2-4 脂肪族カル
    ボン酸、C2-4 脂肪族多価カルボン酸、C2-4 脂肪族ヒ
    ドロキシ酸およびこれらの塩から選択された少なくとも
    一種である請求項1記載の分散染料用捺染糊剤組成物。
  8. 【請求項8】 水溶性高分子100重量部に対して、有
    機酸又はその塩0.5〜30重量部を含む請求項1記載
    の分散染料用捺染糊剤組成物。
  9. 【請求項9】 平均置換度が0.5〜1.5モル/C6
    であるカルボキシメチルセルロースと酢酸ナトリウムと
    を含む分散染料用捺染糊剤組成物。
  10. 【請求項10】 請求項1記載の分散染料用捺染糊剤組
    成物を含む分散染料捺染糊剤。
  11. 【請求項11】 さらに分散染料を含む請求項10記載
    の分散染料用捺染糊剤。
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