JP2000212182A - ビシクロイミダゾ―ル誘導体及びそれを有効成分として含有する殺虫剤 - Google Patents

ビシクロイミダゾ―ル誘導体及びそれを有効成分として含有する殺虫剤

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JP2000212182A
JP2000212182A JP11012059A JP1205999A JP2000212182A JP 2000212182 A JP2000212182 A JP 2000212182A JP 11012059 A JP11012059 A JP 11012059A JP 1205999 A JP1205999 A JP 1205999A JP 2000212182 A JP2000212182 A JP 2000212182A
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JP11012059A
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Fumiaki Koizumi
文明 小泉
Takeshi Kakimoto
剛 垣元
Oma Oe
桜麻 大江
Nobuyuki Kawahara
伸行 河原
Masahiko Nakamura
雅彦 中村
Seiji Arai
清司 新井
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Mitsui Chemicals Inc
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Mitsui Chemicals Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 新規なビシクロイミダゾール誘導体及び該誘
導体を有効成分として含有する殺虫剤を提供する。 【解決手段】 式(I) [式中、Qは飽和または不飽和の任意に置換されてもよ
いヘテロ環を表し、Xは酸素原子、基S(O)n等を示
し、R1及びR2はそれぞれ水素原子、任意に置換されて
も良い低級アルキル基等を示し、R3は低級アシル基、
基CON(R10)R1等を示し、R4及びR5はそれぞれ
水素原子、低級アシル基等を示す]で表されるビシクロ
イミダゾール誘導体及び該誘導体を有効成分として含有
する殺虫剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規なビシクロイミ
ダゾール誘導体、その製造方法、該誘導体を有効成分と
して含有する殺虫剤に関するものである。本発明化合物
であるビシクロイミダゾール誘導体は、農業分野におい
て農薬、特に、殺虫剤として有用である。
【0002】
【従来の技術】従来より、いくつかのビシクロイミダゾ
ール誘導体についてその生理活性が報告されている。例
えば、米国特許第5326776号明細書では式(A)
(化4)
【0003】
【化4】 [式中、Rは水素原子、n−プロピル基を示す)で示さ
れる化合物がアンジオテンシンIIリセプターアンタゴニ
ストとしての特性を有すること及び降圧剤としての利用
されることが述べられている。しかし、この場合、6位
のアミノ基の置換基Rは本発明化合物とは全く異なって
おり、該明細書にはビシクロイミダゾール誘導体の殺虫
活性が全く記載されていない。
【0004】また、Pharm.Acta.Hel
v.,68(1),21(1993)には、式(B)
(化5)
【0005】
【式5】 で示される化合物が記載され、その制癌活性について検
討がなされている。しかし、当該文献の化合物と本発明
化合物とは6位の置換様式が異なる。また、当該文献に
は化合物の殺虫活性については全く記載されていない。
【0006】このように従来知られているビシクロイミ
ダゾール誘導体についての生理活性の検討は全て医薬分
野に限られており、殺虫活性及び農薬としての利用に関
してはこれまで全く知られていなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、優れた殺虫
活性を有する新規なビシクロイミダゾール誘導体を提供
することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記課題を
解決すべく鋭意検討した結果、ある種のビシクロイミダ
ゾール誘導体が優れた殺虫活性を有することを見出し、
本発明を完成させた。
【0009】即ち、本発明は式(I)(化6)
【0010】
【化6】 [式中、R1及びR2はそれぞれ水素原子、ハロゲン原
子、任意に置換されていてもよい低級アルキル基、任意
に置換されていてもよいフェニル基、低級アシル基、低
級アルコキシ基、ホルミル基、チオホルミル基を示し、
3は水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
任意に置換されていてもよいベンゾイル基、低級アシル
基、低級アルコキシカルボニル基、基N(R8)R9、基
CON(R10)R11、基S(O)m12、又は基S
(O)mN(R10)R11を示し{ここにおいて、R8、R
9はそれぞれ水素原子、任意に置換されていてもよい低
級アルキル基、任意に置換されていてもよいフェニル
基、任意に置換されていてもよいベンゾイル基、低級ア
シル基、低級アルコキシカルボニル基を示し、R10及び
11はそれぞれ水素原子、任意に置換されていてもよい
低級アルキル基、任意に置換されていてもよいフェニル
基、任意に置換されていてもよいベンゾイル基、低級ア
シル基を示し、R12は任意に置換されていてもよい低級
アルキル基、任意に置換されていてもよいフェニル基を
示し、mは0〜2の整数を示す。}、R4及びR5はそれ
ぞれ水素原子、低級アシル基又は任意に置換されていて
もよい低級アルキル基を示し、Xは酸素原子、基S
(O)n、基C(R6)R7又は基NR8を示し{ここにお
いて、R6及びR7はそれぞれ水素原子、任意に置換され
ていてもよい低級アルキル基、ハロゲン原子、低級アル
コキシ基、又はR6とR7が一緒になってカルボニル基、
チオカルボニル基を示し、R8は上記と同様の意味を表
し、nは0〜2の整数を示す。}、Qは任意に置換され
ていてもよい飽和又は不飽和のヘテロ環を表す。]で表
されるビシクロイミダゾール誘導体、その製造方法及び
該誘導体を有効成分として含有する殺虫剤である。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。まず上記式(I)で表される本発明の化合物にお
ける語句の説明を行う。低級アルキル基とはメチル基、
エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチ
ル基、イソブチル基、tert−ブチル基、n−ヘキシ
ル基、シクロプロピル基等の炭素数6以下のアルキル基
を指す。低級アルケニル基とはビニル基、1−プロペニ
ル基、2−プロペニル基、イソプロペニル基、2−ペン
テニル基等の炭素数6以下のアルケニル基を指す。低級
アルキニル基とはエチニル基、2−プロピニル基等の炭
素数6以下のアルキニル基を指す。低級アシル基とはア
セチル基、プロピオニル基、ピバロイル基、シクロプロ
ピルカルボニル基等の、炭素数6以下のアシル基を指
す。低級アルコキシ基とはメトキシ基、エトキシ基、t
ert−ブトキシ基等の炭素数6以下のアルコキシ基を
指す。低級アルコキシカルボニル基とはメトキシカルボ
ニル基、エトキシカルボニル基、tert−ブトキシカ
ルボニル基等の、炭素数6以下のアルコキシカルボニル
基を指す。低級アルキルチオ基とはメチルチオ基、エチ
ルチオ基等の炭素数6以下のアルキルチオ基を指す。
【0012】任意に置換されてもよい低級アルキル基の
置換基の例としては、ハロゲン原子、低級アルキル基、
低級アルケニル基、低級アルキニル基、低級アルコキシ
基、低級アシル基、フェニル基、ニトロ基、シアノ基等
が挙げられる。任意に置換されてもよいフェニル基の置
換基の例としては、ハロゲン原子、低級アルキル基、ハ
ロゲン置換低級アルキル基、低級アルケニル基、低級ア
ルキニル基、低級アルコキシ基、低級アシル基、フェニ
ル基、ニトロ基、シアノ基等が挙げられる。任意に置換
されてもよいフェニル基とは0〜5個の上記置換基の単
独又は複数の組み合わせにより置換されたフェニル基の
ことを指す。任意に置換されてもよいベンゾイル基の置
換基の例としては、ハロゲン原子、低級アルキル基、ハ
ロゲン置換低級アルキル基、低級アルケニル基、低級ア
ルキニル基、低級アルコキシ基、低級アシル基、フェニ
ル基、ニトロ基、シアノ基等が挙げられる。任意に置換
されてもよいベンゾイル基とは0〜5個の上記置換基の
単独又は複数の組み合わせにより置換されたベンゾイル
基のことを指す。
【0013】次に、各々具体的に説明する。R1及びR2
に関して代表的なものとしては水素原子、塩素原子、メ
チル基、エチル基、フェニル基、アセチル基、ニトロ
基、シアノ基、ホルミル基、チオホルミル基等が挙げら
れ、このうち水素原子、メチル基が望ましい。
【0014】R3に関して代表的なものとしてはシアノ
基、ニトロ基、ベンゾイル基、アセチル基、メトキシカ
ルボニル基、エトキシカルボニル基、ジメチルアミノ
基、ジエチルアミノカルボニル基、p−トルエンスルフ
ェニル基、N,N−ジメチルアミノスルホニル基等が挙
げられ、このうちアセチル基、ジエチルアミノカルボニ
ル基が望ましい。R4、R5に関して代表的なものとして
水素原子、アセチル基、メチル基、ベンジル基等が挙げ
られ、このうち水素原子、アセチル基が望ましい。
【0015】Xに関して代表的なものとしては酸素原
子、硫黄原子、S(=O)基、S(=O)2基、メチレ
ン基、カルボニル基、チオカルボニル基等が挙げられ、
このうち硫黄原子、S(=O)基、S(=O)2基が望
ましい。
【0016】Qで表される任意に置換されていてもよい
ヘテロ環の例としてはテトラヒドロフラン、ジヒドロフ
ラン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、
チオフェン、テトラヒドロピロール、ピロール、ピラゾ
ール、イソキサゾール、イソチアゾール、イミダゾー
ル、オキサゾール、チアゾール等の5員環、テトラヒド
ロピラン、ジヒドロピラン、ピラン、ピペリジン、テト
ラヒドロピリミジン、ピペラジン、ピリジン、ピリダジ
ン、ピリミジン、ピラジン等の6員環等が挙げられる。
また、Qで表される任意に置換されていてもよいヘテロ
環の置換基の例としては、ハロゲン原子、低級アルキル
基、低級アルコキシ基、低級アシル基、低級アルキルチ
オ基、低級アルコキシカルボニル基等が挙げられる。
【0017】ハロゲン原子の例としてはフッ素原子、塩
素原子、臭素原子、沃素原子等が挙げられる。低級アル
キル基の例としては、メチル基、エチル基、n−プロピ
ル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、
sec−ブチル基、tert−ブチル基等が挙げらる。
低級アルコキシ基の例としてはメトキシ基、エトキシ
基、1−プロポキシ基、2−プロポキシ基等が挙げられ
る。低級アシル基の例としてはアセチル基、1−プロピ
ルカルボニル基、2−プロピルカルボニル基等が挙げら
れる。低級アルキルチオ基の例としてはメチルチオ基、
エチルチオ基等が挙げられ、低級アルコキシカルボニル
基の例としてはメトキシカルボニル基、エトキシカルボ
ニル基、tert−ブトキシカルボニル基等が挙げられ
る。
【0018】Qで表される任意に置換されていてもよい
ヘテロ環としてはテトラヒドロフラン、ハロゲン置換さ
れたピリジン、ハロゲン置換されたチアゾールが望まし
い。
【0019】式(I)の化合物は反応式(1)(化7)
【0020】
【化7】 (式中、Q、X、R1、R2、R3、R4、R5及びZは前
記の意味を表す。)に示す方法で製造することができ
る。
【0021】即ち、式(II)で表される化合物と式
(III)で表される化合物を必要により塩基あるいは
触媒の存在下、各種溶媒中で反応させて容易に製造する
ことができる。
【0022】反応式(1)で示される反応に使用される
塩基としては、水素化ナトリウム、水素化カリウムの水
素化金属類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水
酸化物類、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナ
トリウム、炭酸水素カリウム等の炭酸塩類、リン酸三カ
リウム、リン酸三ナトリウム、リン酸一水素二ナトリウ
ム、リン酸一水素二ナトリウム等のリン酸塩類、酢酸ナ
トリウム、酢酸カリウム等の酢酸塩類等を挙げることが
できる。
【0023】反応式(1)で示される反応に使用される
触媒としては、4−(ジメチルアミノ)ピリジン、DB
U、トリエチルアミン、ジアザビシクロウンデセン、ピ
リジン等の有機塩基類、ヨウ化テトラ−n−ブチルアン
モニウム、ブロモ化テトラ−n−ブチルアンモニウム、
クロロ化テトラ−n−ブチルアンモニウム、ヨウ化ベン
ジルトリエチルアンモニウム、ブロモ化ベンジルトリエ
チルアンモニウム、クロロ化ベンジルトリエチルアンモ
ニウム等の四級アンモニウム塩類、ドデシルスルホン酸
ナトリウム、ベンゼンスルホン酸ナトリウムなどのスル
ホン酸塩類、イオン交換樹脂、シリカゲル類、ゼオライ
ト等を挙げることができる。
【0024】反応式(1)で示される反応に使用される
溶媒としては、水をはじめ、メタノール、エタノール、
プロパノール、ブタノール等のアルコール類、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、ヘキサ
ン、ヘプタン、石油ベンジン等の脂肪族炭化水素類、ジ
メチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチル
スルホキシド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノ
ン、1−メチル−2−ピロリジノン等の非プロトン性極
性溶媒、エチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、
1,2−ジエトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジオ
キサン等のエーテル類、アセトニトリル、プロピオニト
リル等のニトリル類、アセトン、ジイソプロピルケトン
等のケトン類などを挙げることができる。
【0025】反応式(1)で示される反応の反応温度及
び反応時間は広範囲に変化させることができるが、一般
的には、反応温度は−20〜200°C、好ましくは0
〜150°C、反応時間は0.01〜50時間、好まし
くは0.1〜15時間である。
【0026】本発明の式(I)で表される化合物は強力
な殺虫活性を持ち、殺虫剤として農業、園芸、畜産、林
業、防疫、家屋等の多様な場面において使用することが
できる。また本発明の式(I)で表される誘導体は植
物、高等動物、地球環境などに対して害を与えることな
く、有害昆虫に対して的確な防除効果を発揮する。
【0027】有害昆虫の例としては、アワヨトウ、タマ
ヤナガ、シロイチモジヨトウ、ハスモンヨトウ、カブラ
ヤガ、ヨトウガ、タマナギンウワバ、ニカメイガ、コブ
ノメイガ、ハイマダラメイガ、イネツトムシ、ワタアカ
ミムシ、ジャガイモガ、モンシロチョウ、ノシメマダラ
メイガ、チャノコカクモンハマキ、キンモンホソガ、ミ
カンハモグリガ、ナシヒメメシンクイ、マメシンクイ
ガ、モモシンクイガ、ブドウスカシバ、コナガ、イガ等
の鱗翅目害虫;タバココナジラミ、オンシツコナジラ
ミ、ミカントゲコジラミ、ワタアブラムシ、ユキヤナギ
アブラムシ、リンゴワタムシ、モモアカアブラムシ、ダ
イコンアブラムシ、ニセダイコンアブラムシ、マメアブ
ラムシ、ミカンクロアブラムシ、ムギミドリアブラム
シ、ジャガイモヒゲナガアブラムシ、チャノミドリヒメ
ヨコバイ、フタテンヒメヨコバイ、ヒメトビウンカ、ト
ビイロウンカ、セジロウンカ、ツマグロヨコバイ、タイ
ワンツマグロヨコバイ、ヤノネカイガラムシ、クワコナ
カイガラムシ、ミカンコナカイガラムシ、イセリアカイ
ガラムシ、ミナミアオカメムシ、ホソヘリカメムシ、ナ
シグンバイ等の半翅目昆虫;イネミズゾウムシ、イネド
ロオイムシ、キスジノミハムシ、コロラドハムシ、ウリ
ハムシ、Diabrotica spp.、コクゾウム
シ、ニジュウヤホシテントウ、アズキゾウムシ、マメコ
ガネ、ゴマダラカミキリ、タバコジバンムシ、ヒメマル
カツオブシムシ、コクヌストモドキ、ヒラタキクイムシ
等の鞘翅目昆虫;アカイエカ、チカイエカ、ヒトスジシ
マカ、イネハモグリバエ、ダイズサヤタマバエ、イネカ
ラバエ、イネミギワバエ、イエバエ、タマネギバエ、ウ
リミバエ、ミカンコミバエ、マメハモグリバエ等の双翅
目昆虫;ネギアザミウマ、カキクダアザミウマ、ミナミ
キロアザミウマ、イネアザミウマ、チャノキイロアザミ
ウマ等のアザミウマ目昆虫;クロゴキブリ、ヤマトゴキ
ブリ、ワモンゴキブリ、チャバネゴキブリ、コバネイナ
ゴ、トノサマバッタ等の直翅目昆虫;イエダニ、ツツガ
ムシ類、ケナガコナダニ等のダニ目昆虫;その他イヌノ
ミ、アタマジラミ、ヤマトシロアリ、ヤケヤスデ、ゲジ
等を挙げることができる。
【0028】本発明の一般式(I)で示される化合物を
実際に施用する場合には、他の成分を加えずに化合物単
独の形でも使用できるが、防除薬剤として使いやすくす
るために担体を配合して製剤化して使用するのが一般的
である。
【0029】本発明化合物の製剤化に際しては、何らの
特別の条件を必要とせず、一般農薬に準じて当業技術の
熟知する方法によって乳剤、水和剤、粉剤、粒剤、微粒
剤、水溶剤、フロアブル剤、マイクロカプセル剤、油
剤、エアゾール、薫蒸剤、毒餌等の任意の剤型に調製す
ることができ、それらをそれぞれの目的に応じた各種用
途に供しうる。
【0030】本発明の一般式(I)で表される化合物の
殺虫剤は該化合物を0.000001〜95重量%、望
ましくは0.0001〜50重量%含有させる。
【0031】上記でいう担体とは、処理すべき部位への
有効成分の到達を助け、また有効成分の貯蔵、輸送、取
り扱いを容易にするために配合される液体、固体、液体
又は気体の合成又は天然の無機又は有機物質を意味す
る。
【0032】適当な固体担体としては、例えばモンモリ
ロナイト、カオリナイト、ケイソウ土、白土、タルク、
バーミキュライト、石膏、炭酸カルシウム、シリカゲ
ル、硫安等の無機物質、大豆粉、鋸屑、小麦粉、ペクチ
ン、メチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ワセリ
ン、ラノリン、流動パラフィン、ラード、植物油等の有
機物質、活性炭などが挙げられる。
【0033】適当な液体担体としては、例えばトルエ
ン、キシレン、クメン、ソルベントナフサ等の芳香族炭
化水素類、ケロシン、鉱油等のパラフィン系炭化水素
類、メチレンクロリド、クロロホルム、四塩化炭素等の
ハロゲン化炭化水素類、アセトン、メチルエチルケト
ン、シクロヘキサノン等のケトン類、ジオキサン、テト
ラヒドロフラン、エチレングリコールモノメチルエーテ
ル、エチレングリコールジメチルエーテル、プロピレン
グリコールモノメチルエーテル等のエーテル類、酢酸エ
チル、酢酸ブチル、脂肪酸グリセリンエステル等のエス
テル類、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリ
ル類、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2
−プロパノール、エチレングリコール等のアルコール
類、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、水
等が挙げられる。
【0034】さらに本発明の一般式(I)で表される化
合物の効力を増強させるために、製剤の剤型、適用場面
等を考慮して目的に応じてそれぞれ単独に、又は組み合
わせて以下のような助剤を使用することもできる。
【0035】乳化、分散、拡展、湿潤、結合、安定化等
の目的で使用する助剤としては、リグニンスルホン酸塩
類などの水溶性塩基類、アルキルベンゼンスルホン酸塩
類、アルキル硫酸エステル類、ポリオキシエチレンアル
キルアリールエーテル類、多価アルコールエステル類等
の非イオン性界面活性剤、ステアリン酸カルシウム、ワ
ックス等の滑剤、イソプロピルヒドロジェンホスフェー
ト等の安定剤、その他メチルセルロース、カルボキシメ
チルセルロース、カゼイン、アラビアゴム等が挙げられ
る。しかし、これらの成分は上記のものに限定されるも
のではない。
【0036】なお、本発明の一般式(I)で表され化合
物は、一般に光、熱、酸化等に安定ではあるが、必要に
応じて酸化防止剤あるいは紫外線吸収剤、例えばBHT
(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール)、
BHA(ブチルヒドロキシアニソール)等のフェノール
誘導体、ビスフェノール誘導体、またフェニル−α−ナ
フチルアミン、フェニル−β−ナフチルアミン、フェネ
チジンとアセトンの縮合物等のアリールアミン類あるい
はベンゾフェノン系化合物類を安定剤として適量加える
ことによって、より効果の安定した組成物を得ることが
できる。
【0037】さらに本発明の式(I)で表される化合物
は、その他の二種類以上の成分を配合使用することによ
って、よりすぐれた殺虫活性を発現させることも可能で
ある。配合使用される成分としては、他の生理活性物
質、例えばアレスリン、テトラメトリン、レスメトリ
ン、フェノトリン、フラメトリン、ペルメトリン、シペ
ルメトリン、デルタメトリン、シハロトリン、シフルト
リン、フェンプロパトリン、トラロメトリン、シクロプ
ロトリン、フルシトリネート、フルバリネート、アクリ
ナトリン、テフルトリン、ビフェントリン、エンペント
リン、ベータサイフルスリン、ゼータサイパーメスリン
等の合成ピレスロイド系殺虫剤およびこれらの各種異性
体あるいは除虫菊エキス;DDVP、シアノホス、フェ
ンチオン、フェニトロチオン、テトラクロルビンホス、
ジメチルビンホス、プロパホス、メチルパラチオン、テ
メホス、ホキシム、アセフェート、イソフェンホス、サ
リチオン、DEP、EPN、エチオン、メカルバム、ピ
リダフェンチオン、ダイアジノン、ピリミホスメチル、
エトリムホス、イソキサチオン、キナルホス、クロルピ
リホスメチル、クロルピリホス、ホサロン、ホスメッ
ト、メチダチオン、オキシデブロホス、バミドチオン、
マラチオン、フェントエート、ジメトエート、ホルモチ
オン、チオメトン、エチルチオメトン、ホレート、テル
ブホス、プロフェノフォス、プロチオフォス、スルプロ
ホス、ピラクロホス、モノクロトホス、ナレド、ホスチ
アゼート等の有機リン系殺虫剤;NAC、MTMC、M
IPC、BPMC、XMC、PHC、MPMC、エチオ
フェンカルブ、ベンダイオカルブ、ピリミカーブ、カル
ボスルファン、ベンフラカルブ、メソミル、オキサミ
ル、アルジカルブ等のカーバメート系殺虫剤;エトフェ
ンプロックス、ハルフェンプロックス等のアリールプロ
ピルエーテル系殺虫剤;シラフルオフェン等のシリルエ
ーテル系殺虫剤;硫酸ニコチン、ポリナクチン複合体、
アベルメクチン、ミルベメクチン、BT剤などの殺虫性
天然物;カルタップ、チオシクラム、ベンスルタップ、
ジフルベンズロン、トリフルムロン、フルフェノクスロ
ン、フルシクロクスロン、ヘキサフルムロン、フルアズ
ノン、イミダクロプリド、ニテンピラム、アセタミプリ
ド、ピメトロジン、フィプロニル、ブプロフェジン、フ
ェノキシカルブ、ピリプロキシフェン、メトプレン、ハ
イドロプレン、キノプレン、エンドスルファン、ジアフ
ェンチウロン、トリアズロン、テブフェノシド、ベンゾ
エピン等の殺虫剤;ジコホル、クロルベンジレート、フ
ェニソブロモレート、テトラジホン、CPCBS、BP
PS、キノメチオネート、アミトラズ、ベンゾメート、
ヘキシチアゾックス、酸化フェンブタスズ、シヘキサチ
ン、ジエノクロル、クロフェンテジン、ピリダベン、フ
ェンピロキシメート、フェナザキン、テブフェンピラ
ド、ピリミジナミン等の殺ダニ剤、その他殺菌剤、肥
料、土壌改良剤、除草剤、植物成長調節剤等の植物保護
剤、微生物の生産毒素、天然又は合成の昆虫ホルモン撹
乱剤、天然又は合成の昆虫フェロモン撹乱剤、誘引剤、
忌避剤、昆虫病原性微生物類や小動物等その他の農薬が
挙げられる。本発明の化合物とこれらの成分とを混合使
用することによりさらに効力の優れた多目的組成物を作
ることが出来る。
【0038】本発明殺虫剤を施用するには、一般に有効
成分0.001〜5000ppm、好ましくは0.01
〜1000ppmの濃度で使用するのが望ましい。ま
た、10aあたりの施用量は、一般に有効成分で1〜3
00gである。
【0039】
【実施例】以下、本発明を実施例、試験例および製剤例
等よりさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施
例に限定されるものではない。式(II)で示される中
間体は、既知化合物と新規化合物とが含まれるが、Sy
nthesis,(3),261(1988)等に記載
の方法によって合成が可能であり、前記文献の記載の方
法に準じて合成した。以下に参考例を示す。
【0040】参考例1 2−(シアノイミノ)チアゾリ
ンの製造 システアミン(11.89g)、S,S’−ジメチル
N−シアノジチオイミノカーボネート(90%品、2
5.00g)のイソプロピルアルコール溶液(150m
l)を加熱還流下で3時間攪拌した。反応液を室温に冷
却し、生成した沈殿を濾過により除いた。濾液を減圧下
で濃縮し、淡黄色の粗結晶を得た。得られた結晶をイソ
プロピルアルコールより再結晶を行い、目的物を白色結
晶として得た。収量14.22g(収率73%)1 H-NMR d (DMSO-d6) : 3.52 (2H, t, J=7.6Hz), 3.77
(2H, t, J=7.6Hz), 9.47(1H, brs), APCI-MS M+=128.
【0041】参考例2 3−(N,N−ジエチルアセト
アミド−2−イル)−2−(シアノイミノ)チアゾリン
の製造 参考例1で得られた2−シアノイミノチアゾリン(1.
00g)、2−クロロ−N,N−ジエチルアセトアミド
(1.23g)、無水炭酸カリウム(1.18g)の
アセトニトリル溶液(20ml)を加熱還流下で3時間
攪拌した。溶媒を減圧下で除き、得られた残渣をジクロ
ロメタンに溶解した。ジクロロメタン溶液を、1N水酸
化ナトリウム水溶液、水で洗浄後、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥した。減圧下で溶媒を留去し、得られた残渣を
n−ヘキサンと酢酸エチルから再結晶を行い、目的物を
白色結晶として得た。収量1.48g(収率83%)1 H-NMR d (CDCl3) : 1.14 (3H, t, J=7.3Hz), 1.24 (3
H, t, J=7.3Hz), 3.29 (4H, q, J=7.3Hz), 3.47 (2H,
t, J=7.3Hz), 4.08 (2H, t, J=7.3Hz), 4.24(2H, s), A
PCI-MS M+=241.
【0042】参考例3 6−アミノ−5−(N,N−ジ
エチルアミノカルボニル)−2,3−ジヒドロイミダゾ
[2,1−b]チアゾールの製造 ナトリウムエトキシドのエタノール溶液[60%水素化
ナトリウム(0.38g)とエタノール(30ml)か
ら調整]に、参考例2で得られた3−(N,N−ジエチ
ルアセトアミド−2−イル)−2−(シアノイミノ)チ
アゾリン(1.10g)を室温で加え、加熱還流下で5
時間攪拌した。反応液を室温に冷却後、溶媒を留去し
た。残渣に水を加えて、ジクロロメタンで抽出した。ジ
クロロメタン溶液を水洗後、無水硫酸マグネシウムで乾
燥した。減圧下で溶媒を留去し、得られた残渣を酢酸エ
チルから再結晶を行い、目的物を白色結晶として得た。
収量0.57g(収率52%)1 H-NMR d (CDCl3) : 1.17 (6H, t, J=7.3Hz), 3.49 (4
H, q, J=7.3Hz), 3.76(2H, t, J=7.3Hz), 3.90(2H, s),
4.23 (2H, t, J=7.3Hz), APCI-MS M+=241.
【0043】実施例1 6−{(2−クロロピリジン−5−イル)メチルアミ
ノ}−5−(N,N−ジエチルアミノカルボニル)−
2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]チアゾール
(化合物番号1)の製造 上記参考例3で製造した6−アミノ−5−(N,N−ジ
エチルアミノカルボニル)−2,3−ジヒドロイミダゾ
[2,1−b]チアゾール(0.50g)、(2−クロ
ロピリジン−5−イル)メチルクロリド(0.28
g)、無水炭酸カリウム(0.32g)のDMF溶液
(20ml)を、60℃で8時間攪拌した。反応液を室
温に冷却後、水を加えて、酢酸エチルで抽出した。有機
層を水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減
圧下で留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(酢酸エチル)で精製を行い、目的物を黄
色半固体として得た。収量0.32g(収率42%)1 H-NMR d (DMSO-d6) : 1.26 (6H, t, J=7.3Hz), 3.40
(2H, d, J=7.3Hz), 3.40(2H, t, J=7.3Hz), 3.81 (2H,
t, J=7.3Hz), 4.12 (4H, q, J=7.3Hz), 4.62 (2H, s),
7.37 (1H, d, J=8.2HZ), 7.52-7.73 (1H, m), 8.31 (1
H, d, J=2.0 Hz).
【0044】実施例2 5−アセチル−6−{(2−クロロピリジン−5−イ
ル)メチルアミノ}−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,
1−b]チアゾール(化合物番号14)の製造 5−アセチル−6−アミノ−2,3−ジヒドロイミダゾ
[2,1−b]チアゾール(2.00g)、(2−クロ
ロピリジン−5−イル)メチルクロリド(1.88
g)、水酸化カリウム(95%、0.73g)のDMS
O溶液(30ml)を100℃で5時間攪拌した。室温
に冷却後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を
水洗、乾燥後、減圧濃縮を行った。得られた残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィーを用いて精製を行い、
黄色の粗結晶を得た。黄色粗結晶をn−ヘキサン/酢酸
エチルを用いて再結晶を行い、目的物を淡黄色結晶とし
て得た。収量2.45g(収率73%)1 H-NMR d (CDCl3) : 1.58 (3H, s), 3.40 (2H, t, J=7.
3Hz), 3.80 (2H, t, J=7.3Hz), 4.62 (2H, s), 7.37 (1
H, d, J=8.2Hz), 7.66-7.70 (1H, m), 8.31 (1H,d, J=
2.9Hz).
【0045】実施例3 5−(4−クロロベンゾイル)−6−{N−(2−クロ
ロピリジン−5−イル)メチルアミノ}−2,3−ジヒ
ドロイミダゾ[2,1−b]チアゾール(化合物番号2
7)の製造 水素化ナトリウム(60%、0.15g)のDMF懸濁
液(10ml)に、室温で6−アミノ−5−(4−クロ
ロベンゾイル)−2,3−ジヒドロ[2,1−b]チア
ゾール(1.00g)のDMF溶液(15ml)を滴下
した。室温で30分間攪拌した後に、(2−クロロピリ
ジン−5−イル)メチルクロリド(0.61g)を加え
て、80℃で5時間攪拌した。室温に冷却後、反応液に
水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水洗、乾燥
後、減圧下で溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーで精製を行い、目的物を黄
色半固体として得た。収量0.63g(収率44%)1 H-NMR d (CDCl3) : 3.62 (2H, t, J=7.3Hz), 3.71 (2
H, t, J=7.3Hz), 4.66 (2H, s), 7.26-7.30 (1H, m),
7.41-7.49 (4H, m), 7.66-7.70 (1H, m), 8.39-8.40 (1
H, m).
【0046】実施例4 6−{N−(2−クロロピリジン−5−イル)メチルア
ミノ}−5−シアノ−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,
1−b]チアゾール(化合物番号36)の製造 6−アミノ−5−シアノ−2,3−ジヒドロイミダゾ
[2,1−b]チアゾール(1.00g)、(2−クロ
ロピリジン−5−イル)メチルクロリド(1.03
g)、水酸化カリウム(95%、0.40g)のDMS
O溶液(20ml)を120°Cで5時間攪拌した。室
温に冷却後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層
を水洗、乾燥後、減圧濃縮を行った。得られた残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィーを用いて精製を行
い、目的物を淡黄色半固体として得た。収量1.12g
(収率64%)1 H-NMR d (CDCl3) : 3.84 (2H, t, J=7.3Hz), 4.15 (2
H, t, J=7.3Hz), 4.62 (2H, s), 7.29-7.35 (1H, m),
7.55-7.59 (1H, m), 8.25 (1H, d, J=2.0Hz).
【0047】実施例5 6−{N−(2−クロロピリジン−5−イル)メチルア
ミノ}−5−メトキシカルボニル−2,3−ジヒドロイ
ミダゾ[2,1−b]チアゾール(化合物番号18)の
製造 6−アミノ−5−メトキシカルボニル−2,3−ジヒド
ロイミダゾ[2,1−b]チアゾール(1.00g)、
(2−クロロピリジン−5−イル)メチルクロリド
(0.86g)、水酸化カリウム(95%、0.33
g)のDMSO溶液(20ml)を140℃で5時間攪
拌した。室温に冷却後、水を加え、酢酸エチルで抽出し
た。有機層を水洗、乾燥後、減圧濃縮を行った。得られ
た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーを用いて
精製を行い、目的物を淡黄色半固体として得た。収量
0.78g(収率48%)1 H-NMR d (CDCl3) : 3.67 (3H, s), 3.78 (2H, t, J=7.
3Hz), 4.34 (2H, t, J=7.3Hz), 4.36 (2H, s), 7.24-7.
29 (1H, m), 7.60-7.70 (1H, m), 8.27-8.29 (1H, m).
【0048】実施例6 5−アセチル−6−{(テトラヒドロフラン−3−イ
ル)メチルアミノ}−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,
1−b]チアゾール(化合物番号196)の製造5−ア
セチル−6−アミノ−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,
1−b]チアゾール(2.00g)、メタンスルホン酸
(テトラヒドロフラン−3−イル)メチル(2.16
g)、水酸化カリウム(95%、0.73g)のDMS
O溶液(30ml)を140℃で8時間攪拌した。反応
液を室温に冷却後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。
有機層を水洗、乾燥後、減圧下で溶媒を留去した。得ら
れた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製
を行い、目的物を黄色半固体として得た。1.10g
(38%)1 H-NMR d (CDCl3) : 1.61-1.73 (2H, m), 1.99-2.12 (1
H, m), 2.32 (3H, s),2.54-2.67 (1H, s), 3.44 (2H,
t, J=7.3Hz), 3.55-3.70 (1H, m), 3.73-3.88 (4H, m),
4.28-4.33 (1H, m), 7.54 (1H, brs).
【0049】実施例7 5−アセチル−6−{(2−クロロチアゾールー5−イ
ル)メチルアミノ}−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,
1−b]チアゾール(化合物番号118)の製造5−ア
セチル−6−アミノ−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,
1−b]チアゾール(1.00g)、(2−クロロチア
ゾール−5−イル)メチルクロリド(1.39g)、水
酸化カリウム(95%、0.37g)のDMSO溶液
(30ml)を80℃で5時間攪拌した。反応液を室温
に冷却後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を
水洗、乾燥後、減圧下で溶媒を留去した。得られた残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製を行い、
目的物を黄色半固体として得た。0.80g(47%)1 H-NMR d (CDCl3) : 1.58 (3H, s), 3.40 (2H, t, J=7.
3Hz), 3.80 (2H, t, J=7.3Hz), 5.03 (2H, s), 7.59 (1
H, s). 実施例1〜7と同様にして製造できる一般式(I)の化
合物を構造別にして、第1表〜第13表(表1〜表1
4)に、その物性値を第14表(表15〜16)に示し
た。
【0050】
【表1】
【0051】
【表2】
【0052】
【表3】
【0053】
【表4】
【0054】
【表5】
【0055】
【表6】
【0056】
【表7】
【0057】
【表8】
【0058】
【表9】
【0059】
【表10】
【0060】
【表11】
【0061】
【表12】
【0062】
【表13】
【0063】
【表14】
【0064】
【表15】
【0065】
【表16】 製剤例および試験例 次に製剤例を挙げて本発明の殺虫組成物を具体的に説明
する。尚、部は重量部を表す。
【0066】製剤例 1 本発明化合物20部、ソルポール355S(東邦化学
製、界面活性剤)10部、キシレン70部、以上を均一
に撹拌混合して乳剤を得た。
【0067】製剤例 2 本発明化合物10部、アルキルナフタレンスルホン酸ナ
トリウム2部、リグニンスルホン酸ナトリウム1部、ホ
ワイトカーボン5部、ケイソウ土82部、以上を均一に
撹拌混合して水和剤100部を得た。
【0068】製剤例 3 本発明化合物0.3部、ホワイトカーボン0.3部を均
一に混合し、クレー99.2部、ドリレスA(三共製)
0.2部を加えて均一に粉砕混合し、粉剤100部を得
た。
【0069】製剤例 4 本発明化合物2部、ホワイトカーボン2部、リグニンス
ルホン酸ナトリウム2部、ベントナイト94部、以上を
均一に粉砕混合後、水を加えて混練し、造粒乾燥して粒
剤100部を得た。
【0070】製剤例 5 本発明化合物20部およびポリビニルアルコールの20
%水溶液5部を充分撹拌混合した後、キサンタンガムの
0.8%水溶液75部を加えて再び撹拌混合してフロア
ブル剤100部を得た。
【0071】製剤例 6 本発明化合物10部、カルボキシメチルセルロース3
部、リグニンスルホン酸ナトリウム2部、ジオクチルス
ルホサクシネートナトリウム塩1部、水84部を均一に
湿式粉砕し、フロアブル剤100部を得た。
【0072】次に、本発明の式(1)で表わされる化合
物が優れた殺虫活性を有することを明確にするために以
下の試験例により具体的に説明する。 試験例 1 ヒメトビウンカに対する効果 本発明化合物を所定濃度のアセトン溶液とし、数本に束
ねたイネ苗(約3葉期)に3ml散布する。風乾後、処
理苗を金網円筒で覆い、内部へヒメトビウンカ雌成虫1
0頭づつを放って25℃の恒温室に置き、48時間後に
死虫率を調査した。結果を第15表(表17)に示し
た。
【0073】
【表17】
【0074】試験例 2 ツマグロヨコバイに対する効
果 本発明化合物を所定濃度のアセトン溶液とし、数本に束
ねたイネ苗(約3葉期)に3ml散布する。風乾後、処
理苗を金網円筒で覆い、内部へ抵抗性ツマグロヨコバイ
雌成虫10頭づつを放って25℃の恒温室に置き、48
時間後に死虫率を調査した。結果を第16表(表18)
に示した。
【0075】
【表18】
【0076】試験例 3 ハスモンヨトウに対する効
果 製剤例1に従って調製した本発明化合物の乳剤を蒸留水
で希釈し、さらに展着剤(新グラミン水、三共株式会社
製)を0.02%になるように添加して所定濃度に調製
する。そこへサツマイモ葉を充分に浸漬処理して風乾さ
せた後、直径9cm、深さ4cmのプラスチックカップに移
し、ハスモンヨトウ2齢幼虫10頭づつに摂食させて2
5℃下、72時間後に死虫率を調査した。結果を第17
表(表19)に示した。
【0077】
【表19】
【0078】
【発明の効果】本発明の式(I)で表される新規なビシ
クロイミダゾール誘導体は高い殺虫力と幅広い殺虫スペ
クトラムを有する優れた化合物である。また、本発明の
式(I)で表される新規なビシクロイミダゾール誘導体
を含有する農薬は殺虫剤として種々の優れた特性を備え
ている。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07D 513/04 331 C07D 513/04 331 (72)発明者 河原 伸行 千葉県茂原市東郷1144番地 三井化学株式 会社内 (72)発明者 中村 雅彦 千葉県茂原市東郷1144番地 三井化学株式 会社内 (72)発明者 新井 清司 千葉県茂原市東郷1144番地 三井化学株式 会社内 Fターム(参考) 4C050 AA01 BB05 CC04 CC05 EE02 EE03 FF03 GG04 HH03 HH04 4C072 AA01 BB02 CC02 CC11 CC16 EE03 EE13 FF05 GG08 GG09 HH02 HH05 HH06 HH07 HH08 UU02 4H011 AC01 DA02 DA14 DA15 DA16 DE17

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I)(化1) 【化1】 [式中、R1及びR2はそれぞれ水素原子、ハロゲン原
    子、任意に置換されていてもよい低級アルキル基、任意
    に置換されていてもよいフェニル基、低級アシル基、低
    級アルコキシ基、ホルミル基、チオホルミル基を示し、
    3は水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
    任意に置換されていてもよいベンゾイル基、低級アシル
    基、低級アルコキシカルボニル基、基N(R8)R9、基
    CON(R10)R11、基S(O)m12、又は基S
    (O)mN(R10)R11を示し{ここにおいて、R8、R
    9はそれぞれ水素原子、任意に置換されていてもよい低
    級アルキル基、任意に置換されていてもよいフェニル
    基、任意に置換されていてもよいベンゾイル基、低級ア
    シル基、低級アルコキシカルボニル基を示し、R10及び
    11はそれぞれ水素原子、任意に置換されていてもよい
    低級アルキル基、任意に置換されていてもよいフェニル
    基、任意に置換されていてもよいベンゾイル基、低級ア
    シル基を示し、R12は任意に置換されていてもよい低級
    アルキル基、任意に置換されていてもよいフェニル基を
    示し、mは0〜2の整数を示す。}、R4及びR5はそれ
    ぞれ水素原子、低級アシル基又は任意に置換されていて
    もよい低級アルキル基を示し、Xは酸素原子、基S
    (O)n、基C(R6)R7又は基NR8を示し{ここにお
    いて、R6及びR7はそれぞれ水素原子、任意に置換され
    ていてもよい低級アルキル基、ハロゲン原子、低級アル
    コキシ基、又はR6とR7が一緒になってカルボニル基、
    チオカルボニル基を示し、R8は上記と同様の意味を表
    し、nは0〜2の整数を示す。}、Qは任意に置換され
    ていてもよい飽和又は不飽和のヘテロ環を表す。]で表
    されるビシクロイミダゾール誘導体。
  2. 【請求項2】 Qが窒素原子、酸素原子、硫黄原子から
    選ばれる1つ又は2つ以上の原子を有し、ハロゲン原
    子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、低級アルキル
    チオ基によって置換されていてもよい5又は6員のヘテ
    ロ環であることを特徴とする請求項1記載のビシクロイ
    ミダゾール誘導体。
  3. 【請求項3】 Qがハロゲン置換されていてもよいピリ
    ジン環又はハロゲン置換されていてもよいチアゾール環
    であることを特徴とする請求項2記載のビシクロイミダ
    ゾール誘導体。
  4. 【請求項4】 Qがテトラヒドロフラン環である請求
    項2記載のビシクロイミダゾール誘導体。
  5. 【請求項5】 R3がシアノ基、ニトロ基、低級アシル
    基、任意に置換されていてもよいベンゾイル基、低級ア
    ルコキシカルボニル基又は基CON(R10)R 11(ここ
    において、R10及びR11は請求項1と同様の意味を表
    す)である請求項1〜4の何れか一項に記載のビシクロ
    イミダゾール誘導体。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5の何れか一項に記載のビシ
    クロイミダゾール誘導体を有効成分として含有する殺虫
    剤。
  7. 【請求項7】 式(II)(化2) 【化2】 [式中、X、R1、R2、R3及びR4は請求項1と同様の
    意味を表す。]で表される化合物と式(III)(化3) 【化3】 [式中、Q及びR5は請求項1と同様の意味を表し、Z
    はハロゲン原子、メタンスルホニル基、ベンゼンスルホ
    ニル基、p−トルエンスルホニル基又はトリフルオロメ
    タンスルホニル基を示す。]で表される化合物を反応さ
    せることを特徴とする請求項1記載のビシクロイミダソ
    ール誘導体の製造方法。
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