JP2000211224A - 溶融剥離型熱転写印字方法およびこの方法に用いられるプリンタならびにインクリボンカセット - Google Patents

溶融剥離型熱転写印字方法およびこの方法に用いられるプリンタならびにインクリボンカセット

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JP2000211224A
JP2000211224A JP1873299A JP1873299A JP2000211224A JP 2000211224 A JP2000211224 A JP 2000211224A JP 1873299 A JP1873299 A JP 1873299A JP 1873299 A JP1873299 A JP 1873299A JP 2000211224 A JP2000211224 A JP 2000211224A
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printing
thermal head
ink
core
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Nobuyuki Motoyama
信之 本山
Kazuhiko Amemori
和彦 雨森
Nagatake Watanabe
長武 渡辺
Yoshiyuki Hori
芳行 堀
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Dynic Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】溶融剥離型熱転写方式による印字において、い
かなる印字環境ないし印字条件にあっても常に被印字体
に転写された溶融インクが硬化する前にインクリボンを
剥離させ、ボイド等の印字不良を防止する。 【構成】印字速度を(V)、サーマルヘッド24を通過
した後のインクリボン12が被印字体25から剥離する
限界の角度を(θ)、溶融したインクが転写能力を維持
する時間を(Tmelt)としたとき、サーマルヘッド通過
後のインクリボン印字面領域(V・Tmelt)の先端とイ
ンクリボンの限界剥離角度(θ)とにより与えられる仮
想面(S)の面上またはそれよりもサーマルヘッドに近
い側に案内するように巻き取る。このため、プリンタま
たはインクリボンカセットにおいて、サーマルヘッドと
巻取コア14との間に設けられるガイドローラのうちサ
ーマルヘッド通過直後のガイドローラ22が上記仮想面
(S)の面上またはそれよりもサーマルヘッドに近い側
にインクリボンを案内するように配置される。

Description

【発明の詳細な説明】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶融剥離型熱転写
方式による印字方法およびこの印字方法に用いられるイ
ンクリボンカセットに関する。
【従来の技術】溶融剥離型熱転写方式による印字に用い
られるインクリボンカセットとしては、たとえば特開平
6−48003号公報に記載のものが知られている。こ
のインクリボンカセットは、カセット本体内に一対の回
転自在なコアが収納され、これらコア間にインクリボン
が巻回されて一方が巻出コア、他方が巻取コアとされる
と共に、カセット本体の一方の長手方向端縁にはサーマ
ルヘッドを挿入するための凹部が設けられており、イン
クリボンはそのパスラインにおいて該凹部を通過すると
きにカセット本体の外部に導出される。そして、このイ
ンクリボンカセットをプリンタのキャリッジ上に装着し
た状態でプリンタを駆動することにより、サーマルヘッ
ドがインクリボンカセットのヘッド挿入凹部に入り込ん
でインクリボンのインクを溶融させて被印字体に転写
し、その後インクリボンを剥離することにより印字を行
うものである。
【発明が解決しようとする課題】溶融剥離型熱転写方式
による印字においてはサーマルヘッドを通過した直後に
インクリボンを被印字体から剥離するのが理想である
が、インクリボンに対する巻取テンションはプリンタの
構造によって一義的に定められ、薄いインクリボンが用
いられた場合にも対応させるために巻取テンションを弱
めに設定することが多いことから、必ずしもサーマルヘ
ッド通過直後に剥離されるとは限らない。また、インク
リボンに対する最適な巻取テンションは印字パターンや
印字環境等の印字条件あるいは被印字体の紙質等によっ
ても変動するため、常に最適な巻取テンションを与える
ことは実際上不可能である。たとえば千鳥模様等の特定
の印字パターンや小さな印字エネルギーで印字される場
合、低温環境で印字する場合等は通常印字条件における
よりも大きな巻取テンションが要求される。サーマルヘ
ッド通過直後でなくても、被印字体に転写されたインク
が硬化するまでの間にインクリボンが剥離されれば良い
が、インク硬化後にインクリボンを剥離しようとすると
ボイド等の印字不良を起こす。
【課題を解決するための手段】そこで本発明は、溶融剥
離型熱転写印字において、あらゆる印字条件の下にあっ
ても被印字体に転写されたインクが硬化するまでにイン
クリボンを剥離させ、印字不良を生じない新規な方法を
提供することを目的とする。すなわち、本発明は、溶融
剥離型熱転写インクリボンが巻出コアから巻取コアに向
けて走行する間にサーマルヘッドによりインクリボン上
のインクを溶融して被印字体に転写させる方式の印字方
法において、印字速度を(V)、サーマルヘッドを通過
した後のインクリボンが被印字体から剥離する限界の角
度を(θ)、溶融したインクが転写能力を維持する時間
を(Tmelt)としたとき、サーマルヘッド通過後のイン
クリボン印字面領域(V・Tmelt)の先端とインクリボ
ンの限界剥離角度(θ)とにより与えられる仮想面の面
上またはそれよりもサーマルヘッドに近い側に案内する
ようにインクリボンを巻き取ることを特徴とする溶融剥
離型熱転写印字方法である。この方法において、印字速
度(V)、インクリボンの限界剥離角度(θ)および溶
融インクの転写能力維持時間(Tmelt)はいずれも想定
し得る最悪の印字環境および印字条件下において与えら
れることが好ましい。また、本発明は上記印字方法にお
いて用いられるプリンタにおける新規な構造を提供する
ことを目的とする。すなわち、本発明によるプリンタ
は、インクリボンが巻出コアから巻取コアに向けて走行
する所定のパスラインの略中間部においてサーマルヘッ
ドと接触可能に構成されたものにおいて、サーマルヘッ
ドと巻取コアとの間にはインクリボンの走行を案内する
少なくとも一のガイドローラが設けられており、それら
ガイドローラのうちサーマルヘッドの直後に設けられる
ガイドローラが、サーマルヘッド通過後のインクリボン
印字面領域(V・Tmelt)の先端とインクリボンの限界
剥離角度(θ)とにより与えられる仮想面の面上または
それよりもサーマルヘッドに近い側にインクリボンを案
内する位置に配置されることを特徴とする。また、本発
明は上記印字方法において用いられるインクリボンカセ
ットにおける新規な構造を提供することを目的とする。
すなわち、本発明によるインクリボンカセットは、イン
クリボンが巻出コアから巻取コアに向けて所定のパスラ
インで走行するようにカセット本体内に収容されると共
にその略中間部においてカセット本体の外側に導出さ
れ、該導出部に対応して設けられた凹部に挿入されたサ
ーマルヘッドと接触可能に構成されたものにおいて、サ
ーマルヘッド挿入凹部と巻取コアとの間にはインクリボ
ンの走行を案内する少なくとも一のガイドローラが設け
られており、それらガイドローラのうちサーマルヘッド
挿入凹部直後のガイドローラが、サーマルヘッド通過後
のインクリボン印字面領域(V・Tmelt)の先端とイン
クリボンの限界剥離角度(θ)とにより与えられる仮想
面の面上またはそれよりもサーマルヘッドに近い側にイ
ンクリボンを案内する位置に配置されることを特徴とす
る。
【発明の実施の形態】図1に本発明の一実施例によるイ
ンクリボンカセット10が示されている。なお、内部機
構を示すため、図1にはケース11およびカバーを接合
してなるカセット本体からカバーを取り除いた状態のイ
ンクリボンカセット10が示されている。ケース11内
にはインクリボン12が巻回された一対のコア13、1
4が収容されており、図1の状態ではコア13が巻出コ
ア、コア14が巻取コアとされている。インクリボン1
2は巻出コア13からガイドローラ15、巻出停止ロー
ラ16、ガイドローラ17および18によって案内さ
れ、さらに、ケース11の一方の長手方向端縁の中央部
に形成される凹部19の両側に突出して形成される先細
形状の突起部20、21の一方20の先端部に案内され
た後、凹部19に向けてカセット本体の外部に導出され
る。他方の突起部21の先端部に案内されて再度カセッ
ト本体内部に導入されたインクリボン12は、ガイドロ
ーラ22、巻取駆動ローラ23およびガイドローラ24
に案内され、巻取コア14に巻き取られる。このように
して巻出コア13から巻取コア14に至るインクリボン
12のパスラインが規定されている。インクリボンカセ
ット10が熱転写プリンタのキャリッジに装填された状
態において、該キャリッジ上の一対のボビンが巻出コア
13および巻取コア14に各々嵌合し、巻取コア14に
嵌合された巻取ボビンが適当な駆動源により回転駆動さ
れることにより、インクリボン12が前述のパスライン
を通って巻出コア13から巻取コア14に向けて送出さ
れ、これに伴って巻出コア13も巻取コア14の回転駆
動方向と同方向に従動回転する。また、キャリッジと共
にプラテンに沿って往復移動可能に設けられるサーマル
ヘッドは、インクリボンカセット10の凹部19に挿入
され、印字時には図1において上方に移動してインクリ
ボンカセット10の外部に導出されている部分のインク
リボン12を引き上げ、インクリボン12の走行に同期
して搬送される所定の被印字体に対して所定の印字を行
うものである。かかるプリンタ側の構成および熱転写方
式による印字メカニズムは公知であるので、図示省略し
て以上の簡単な説明に止める。ガイドローラ15、1
7、18、22および24はいずれも回転自在に設けら
れたフリーローラであり、それら周面とインクリボン1
2の非印字面(バックコート面)または印字面との間の
摩擦によりインクリボン12の走行に伴って回転する。
巻出停止ローラ16および巻取駆動ローラ23はガイド
ローラ15、17、18、22および24と共にインク
リボン12を所定のパスラインに沿って走行するように
案内する役割を果たすと共に、巻取駆動ローラ23は装
填状態においてキャリッジ側の駆動軸(図示せず)が嵌
合されることにより該駆動軸が回転駆動されたときにそ
の駆動力を受けて図1において反時計方向に回転してイ
ンクリボン12の走行を積極的に補助する。一方、巻出
停止ローラ16は積極的に回転駆動されないだけでな
く、インクリボン12走行に伴って従動回転もせずに実
質的に停止状態を維持することにより、走行するインク
リボン12に対してバックテンションを与える。巻取駆
動ローラ23の材質は好ましくは熱可塑性エラストマー
であり、特にオレフィン系熱可塑性エラストマー(TP
O)であってショアー硬度(D)が40以上、より好ま
しくは45〜50のものが好適に用いられる。巻出停止
ローラの材質は好ましくはABS(アクリロニトリルブ
タジエンスチレン),AS(アクリロニトリルスチレ
ン),PS(ポリスチレン),PC(ポリカーボネー
ト)およびPOM(ポリアセタール)よりなる群から選
ばれるいずれか一である。図2はインクリボン12のパ
スラインにおいてヘッド挿入凹部19の直後に設けられ
ているガイドローラ22の位置を、印字時のプリンタに
おけるサーマルヘッド24および被印字体25と共に示
す説明図である。インクリボンカセット10をプリンタ
のキャリッジ上に装着した状態でプリンタを駆動する
と、サーマルヘッド24がヘッド挿入凹部19に入り込
み、インクリボン12の印字面におけるインクを溶融さ
せて被印字体25に転写させた後、インクリボン12は
ガイドローラ22によって規定されるパスラインに向け
て巻き取られることから被印字体25から剥離される。
ここでインクリボン12は被印字体25に転写されたイ
ンクが硬化するまでの間に剥離されなければならない
が、プリンタの印字速度を(V)、インクリボン12の
印字面から溶融したインクが転写能力を維持する時間を
(Tmelt)とすると、サーマルヘッド24の先端から被
印字体25に転写されたインクが硬化するまでの印字面
領域は(V・Tmelt)で表される。プリンタの印字速度
(V)には、印字速度を選択できるプリンタの場合には
印字条件が劣悪となる最も遅い印字速度を採用すること
が好ましい。溶融インクが転写能力を維持できる時間
(Tmelt)は使用されるインクの質、被印字体の紙質、
印字環境(特に温度)等によって変動するが、常にイン
ク硬化前にインクリボン12を確実に剥離させるため
に、ここでは想定し得る最短時間を(Tmelt)とするこ
とが好ましい。また、サーマルヘッド24通過後のイン
クリボンはしばらくの間被印字体25と併走した後に被
印字体25から剥離されるが、このときの剥離角度は、
巻取コア14および巻取駆動ローラ23によって与えら
れる巻取力ないしテンション、使用されるインクの質
(特に剥離性)、印字環境温度、印字パターンや被印字
体の紙質等に依存する。すなわち、これら所定の条件の
下においては、サーマルヘッド24通過後のインクリボ
ン12のパスラインと被印字体25から剥離された後の
インクリボン12のパスラインとの間にはある一定の限
界剥離角度(θ)が定められ、インクリボンは遅くとも
その限界剥離角度(θ)となる位置に達したときには被
印字体25から離れて直後のガイドローラ22によって
規定されるパスラインに向けて走行する。印字条件が劣
悪になると一般に限界剥離角度(θ)は小さくなる。し
たがって、いかなる印字条件の下にあっても被印字体2
5に転写されたインクが硬化するまでにインクリボン1
2を剥離させて印字不良をなくすためには、プリンタの
各種の印字条件や印字環境等を勘案して想定し得る最も
劣悪な条件下でプリンタ印字速度(V)、インク転写能
力維持時間(Tmelt)およびインクリボンの限界剥離角
度(θ)を算定した上で、サーマルヘッド通過後のイン
クリボン印字面領域(V・Tmelt)の先端とインクリボ
ンの限界剥離角度(θ)とにより与えられる仮想面
(S)の面上またはそれよりもサーマルヘッド24に近
い側に案内するように巻き取る必要があり、これを満た
すことのできる位置にサーマルヘッド直後のガイドロー
ラ22を配置する必要がある。図2は上記仮想面(S)
に沿ってインクリボン12を案内するようにガイドロー
ラ22を設けた例を示している。なお、このようなパス
ラインでインクリボン12が剥離されるのは最も悪条件
で印字が実行される場合であるが、かかる場合であって
もインクリボン12は、溶融インクが硬化する直前の地
点P1で角度(θ)で被印字体25から剥離されるの
で、印字不良を生じない。より好条件で印字が実行され
る場合、たとえば溶融インクが転写能力を維持できる時
間(Tmelt)がより長い場合には(V・Tmelt)で表さ
れるインクリボン印字面領域の先端が図2の地点P1よ
りもサーマルヘッド24から離れた地点(たとえば地点
P2)となり、インクリボンの限界剥離角度(θ)に達
した地点P1で剥離されることになるため、インクが十
分に溶融状態を維持しているので印字不良を生じない。
ガイドローラ22は、図3に示すように、仮想面(S)
よりもサーマルヘッド24側に寄った位置に設けても良
い。この場合、インクリボン12は限界剥離角度(θ)
に達した地点P3で被印字体25から剥離されるが、こ
の地点P3は溶融インクが硬化せずに転写能力を維持し
ている領域(V・Tmelt)に含まれているから、印字不
良を生ずることはない。一方、図4に示すようにガイド
ローラ22’がサーマルヘッド24から見て仮想面
(S)よりも遠い位置に設けられると、インクリボン1
2が限界剥離角度(θ)で被印字体25から剥離される
地点P4は溶融インクが転写能力を維持している領域
(V・Tmelt)を越えており、すなわちインクリボン剥
離時には既にインクが硬化してしまっているため、一端
は被印字体25に転写されたインクがインクリボン12
に引っ張られて部分的に欠けてしまうボイドと呼ばれる
印字不良等を招く。図2における地点P2に関して説明
したように、図4の場合であっても、印字条件が比較的
良好である場合には(V・Tmelt)で表される領域が拡
大し、その結果として地点P4がこの拡大した領域に含
まれることがあり、そのような場合では印字不良を生じ
ない好適な印字を行うことができるが、低温印字等の劣
悪な印字環境ないし印字条件の下で印字した場合にはボ
イド等の印字不良を起こしやすくなる。以上において本
発明の一実施例について詳述したが、本発明はこれに限
定されるものではなく、請求項に記載された発明の範囲
内において広く変形態様をとることができる。たとえ
ば、図1の構成において巻出停止ローラ16が用いられ
ているが、既述したようにこの部材はインクリボン12
に対してバックテンションを与えるためにその走行中実
質的に停止状態を維持するものであるから、必ずしもロ
ーラ形状を有する必要はなく、ピン形状やその他の形
状、たとえばインクリボン12の走行を案内する円弧状
の案内面を有する固定部材であってもよい。また、本発
明の特徴はサーマルヘッド24通過直後のインクリボン
12を巻き取る際に所定の方向に案内することにあり、
必ずしもインクリボンカセットを用いることを要しな
い。一部のラベルプリンタ等にあってはインクリボンカ
セットを用いず、プリンタに直接インクリボンを掛け渡
すように構成されたものがあるが、このようなプリンタ
に本発明を適用することも可能である。
【発明の効果】本発明によれば、いかなる印字環境ない
し印字条件にあっても常に被印字体に転写された溶融イ
ンクが硬化する前にインクリボンを剥離させることがで
きるので、ボイド等の印字不良を起こすことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるインクリボンカセット
の内部構造を示す上面図である。
【図2】このインクリボンカセットにおけるヘッド挿入
凹部直後のガイドローラの位置の好適な一例を印字時に
おけるインクリボンのパスラインとの関連で示す説明図
である。
【図3】このインクリボンカセットにおけるヘッド挿入
凹部直後のガイドローラの位置の他の好適な一例を同様
に印字時におけるインクリボンのパスラインとの関連で
示す説明図である。
【図4】図2および図3に示す例とは異なってヘッド挿
入凹部直後のガイドローラが好ましくない位置に設けら
れた例を同様に印字時におけるインクリボンのパスライ
ンとの関連で示す説明図である。
【符号の説明】
10 インクリボンカセット 11 ケース 12 インクリボン 13 巻出コア 14 巻取コア 15、17、18、22、24 ガイドローラ 22 サーマルヘッド挿入凹部直後のガイドローラ 16 巻出停止ローラ 23 巻取駆動ローラ 19 ヘッド挿入凹部 20、21 突起部 24 サーマルヘッド 25 被印字体 V・Tmelt 被印字体に転写されたインクが溶融状態を
維持する領域 θ インクリボンの限界剥離角度
【手続補正書】
【提出日】平成11年2月9日(1999.2.9)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 溶融剥離型熱転写印字方法およびこの
方法に用いられるプリンタならびにインクリボンカセッ
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶融剥離型熱転写
方式による印字方法およびこの印字方法に用いられるイ
ンクリボンカセットに関する。
【0002】
【従来の技術】溶融剥離型熱転写方式による印字に用い
られるインクリボンカセットとしては、たとえば特開平
6−48003号公報に記載のものが知られている。こ
のインクリボンカセットは、カセット本体内に一対の回
転自在なコアが収納され、これらコア間にインクリボン
が巻回されて一方が巻出コア、他方が巻取コアとされる
と共に、カセット本体の一方の長手方向端縁にはサーマ
ルヘッドを挿入するための凹部が設けられており、イン
クリボンはそのパスラインにおいて該凹部を通過すると
きにカセット本体の外部に導出される。そして、このイ
ンクリボンカセットをプリンタのキャリッジ上に装着し
た状態でプリンタを駆動することにより、サーマルヘッ
ドがインクリボンカセットのヘッド挿入凹部に入り込ん
でインクリボンのインクを溶融させて被印字体に転写
し、その後インクリボンを剥離することにより印字を行
うものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】溶融剥離型熱転写方式
による印字においてはサーマルヘッドを通過した直後に
インクリボンを被印字体から剥離するのが理想である
が、インクリボンに対する巻取テンションはプリンタの
構造によって一義的に定められ、薄いインクリボンが用
いられた場合にも対応させるために巻取テンションを弱
めに設定することが多いことから、必ずしもサーマルヘ
ッド通過直後に剥離されるとは限らない。
【0004】また、インクリボンに対する最適な巻取テ
ンションは印字パターンや印字環境等の印字条件あるい
は被印字体の紙質等によっても変動するため、常に最適
な巻取テンションを与えることは実際上不可能である。
たとえば千鳥模様等の特定の印字パターンや小さな印字
エネルギーで印字される場合、低温環境で印字する場合
等は通常印字条件におけるよりも大きな巻取テンション
が要求される。
【0005】サーマルヘッド通過直後でなくても、被印
字体に転写されたインクが硬化するまでの間にインクリ
ボンが剥離されれば良いが、インク硬化後にインクリボ
ンを剥離しようとするとボイド等の印字不良を起こす。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで本発明は、溶融剥
離型熱転写印字において、あらゆる印字条件の下にあっ
ても被印字体に転写されたインクが硬化するまでにイン
クリボンを剥離させ、印字不良を生じない新規な方法を
提供することを目的とする。
【0007】すなわち、本発明は、溶融剥離型熱転写イ
ンクリボンが巻出コアから巻取コアに向けて走行する間
にサーマルヘッドによりインクリボン上のインクを溶融
して被印字体に転写させる方式の印字方法において、印
字速度を(V)、サーマルヘッドを通過した後のインク
リボンが被印字体から剥離する限界の角度を(θ)、溶
融したインクが転写能力を維持する時間を(Tmelt)と
したとき、サーマルヘッド通過後のインクリボン印字面
領域(V・Tmelt)の先端とインクリボンの限界剥離角
度(θ)とにより与えられる仮想面の面上またはそれよ
りもサーマルヘッドに近い側に案内するようにインクリ
ボンを巻き取ることを特徴とする溶融剥離型熱転写印字
方法である。
【0008】この方法において、印字速度(V)、イン
クリボンの限界剥離角度(θ)および溶融インクの転写
能力維持時間(Tmelt)はいずれも想定し得る最悪の印
字環境および印字条件下において与えられることが好ま
しい。
【0009】また、本発明は上記印字方法において用い
られるプリンタにおける新規な構造を提供することを目
的とする。
【0010】すなわち、本発明によるプリンタは、イン
クリボンが巻出コアから巻取コアに向けて走行する所定
のパスラインの略中間部においてサーマルヘッドと接触
可能に構成されたものにおいて、サーマルヘッドと巻取
コアとの間にはインクリボンの走行を案内する少なくと
も一のガイドローラが設けられており、それらガイドロ
ーラのうちサーマルヘッドの直後に設けられるガイドロ
ーラが、サーマルヘッド通過後のインクリボン印字面領
域(V・Tmelt)の先端とインクリボンの限界剥離角度
(θ)とにより与えられる仮想面の面上またはそれより
もサーマルヘッドに近い側にインクリボンを案内する位
置に配置されることを特徴とする。
【0011】また、本発明は上記印字方法において用い
られるインクリボンカセットにおける新規な構造を提供
することを目的とする。
【0012】すなわち、本発明によるインクリボンカセ
ットは、インクリボンが巻出コアから巻取コアに向けて
所定のパスラインで走行するようにカセット本体内に収
容されると共にその略中間部においてカセット本体の外
側に導出され、該導出部に対応して設けられた凹部に挿
入されたサーマルヘッドと接触可能に構成されたものに
おいて、サーマルヘッド挿入凹部と巻取コアとの間には
インクリボンの走行を案内する少なくとも一のガイドロ
ーラが設けられており、それらガイドローラのうちサー
マルヘッド挿入凹部直後のガイドローラが、サーマルヘ
ッド通過後のインクリボン印字面領域(V・Tmelt)の
先端とインクリボンの限界剥離角度(θ)とにより与え
られる仮想面の面上またはそれよりもサーマルヘッドに
近い側にインクリボンを案内する位置に配置されること
を特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】図1に本発明の一実施例によるイ
ンクリボンカセット10が示されている。なお、内部機
構を示すため、図1にはケース11およびカバーを接合
してなるカセット本体からカバーを取り除いた状態のイ
ンクリボンカセット10が示されている。
【0014】ケース11内にはインクリボン12が巻回
された一対のコア13、14が収容されており、図1の
状態ではコア13が巻出コア、コア14が巻取コアとさ
れている。インクリボン12は巻出コア13からガイド
ローラ15、巻出停止ローラ16、ガイドローラ17お
よび18によって案内され、さらに、ケース11の一方
の長手方向端縁の中央部に形成される凹部19の両側に
突出して形成される先細形状の突起部20、21の一方
20の先端部に案内された後、凹部19に向けてカセッ
ト本体の外部に導出される。他方の突起部21の先端部
に案内されて再度カセット本体内部に導入されたインク
リボン12は、ガイドローラ22、巻取駆動ローラ23
およびガイドローラ24に案内され、巻取コア14に巻
き取られる。このようにして巻出コア13から巻取コア
14に至るインクリボン12のパスラインが規定されて
いる。
【0015】インクリボンカセット10が熱転写プリン
タのキャリッジに装填された状態において、該キャリッ
ジ上の一対のボビンが巻出コア13および巻取コア14
に各々嵌合し、巻取コア14に嵌合された巻取ボビンが
適当な駆動源により回転駆動されることにより、インク
リボン12が前述のパスラインを通って巻出コア13か
ら巻取コア14に向けて送出され、これに伴って巻出コ
ア13も巻取コア14の回転駆動方向と同方向に従動回
転する。また、キャリッジと共にプラテンに沿って往復
移動可能に設けられるサーマルヘッドは、インクリボン
カセット10の凹部19に挿入され、印字時には図1に
おいて上方に移動してインクリボンカセット10の外部
に導出されている部分のインクリボン12を引き上げ、
インクリボン12の走行に同期して搬送される所定の被
印字体に対して所定の印字を行うものである。
【0016】かかるプリンタ側の構成および熱転写方式
による印字メカニズムは公知であるので、図示省略して
以上の簡単な説明に止める。
【0017】ガイドローラ15、17、18、22およ
び24はいずれも回転自在に設けられたフリーローラで
あり、それら周面とインクリボン12の非印字面(バッ
クコート面)または印字面との間の摩擦によりインクリ
ボン12の走行に伴って回転する。
【0018】巻出停止ローラ16および巻取駆動ローラ
23はガイドローラ15、17、18、22および24
と共にインクリボン12を所定のパスラインに沿って走
行するように案内する役割を果たすと共に、巻取駆動ロ
ーラ23は装填状態においてキャリッジ側の駆動軸(図
示せず)が嵌合されることにより該駆動軸が回転駆動さ
れたときにその駆動力を受けて図1において反時計方向
に回転してインクリボン12の走行を積極的に補助す
る。一方、巻出停止ローラ16は積極的に回転駆動され
ないだけでなく、インクリボン12走行に伴って従動回
転もせずに実質的に停止状態を維持することにより、走
行するインクリボン12に対してバックテンションを与
える。
【0019】巻取駆動ローラ23の材質は好ましくは熱
可塑性エラストマーであり、特にオレフィン系熱可塑性
エラストマー(TPO)であってショアー硬度(D)が
40以上、より好ましくは45〜50のものが好適に用
いられる。巻出停止ローラの材質は好ましくはABS
(アクリロニトリルブタジエンスチレン),AS(アク
リロニトリルスチレン),PS(ポリスチレン),PC
(ポリカーボネート)およびPOM(ポリアセタール)
よりなる群から選ばれるいずれか一である。
【0020】図2はインクリボン12のパスラインにお
いてヘッド挿入凹部19の直後に設けられているガイド
ローラ22の位置を、印字時のプリンタにおけるサーマ
ルヘッド24および被印字体25と共に示す説明図であ
る。
【0021】インクリボンカセット10をプリンタのキ
ャリッジ上に装着した状態でプリンタを駆動すると、サ
ーマルヘッド24がヘッド挿入凹部19に入り込み、イ
ンクリボン12の印字面におけるインクを溶融させて被
印字体25に転写させた後、インクリボン12はガイド
ローラ22によって規定されるパスラインに向けて巻き
取られることから被印字体25から剥離される。
【0022】ここでインクリボン12は被印字体25に
転写されたインクが硬化するまでの間に剥離されなけれ
ばならないが、プリンタの印字速度を(V)、インクリ
ボン12の印字面から溶融したインクが転写能力を維持
する時間を(Tmelt)とすると、サーマルヘッド24の
先端から被印字体25に転写されたインクが硬化するま
での印字面領域は(V・Tmelt)で表される。プリンタ
の印字速度(V)には、印字速度を選択できるプリンタ
の場合には印字条件が劣悪となる最も遅い印字速度を採
用することが好ましい。溶融インクが転写能力を維持で
きる時間(Tmelt)は使用されるインクの質、被印字体
の紙質、印字環境(特に温度)等によって変動するが、
常にインク硬化前にインクリボン12を確実に剥離させ
るために、ここでは想定し得る最短時間を(Tmelt)と
することが好ましい。
【0023】また、サーマルヘッド24通過後のインク
リボンはしばらくの間被印字体25と併走した後に被印
字体25から剥離されるが、このときの剥離角度は、巻
取コア14および巻取駆動ローラ23によって与えられ
る巻取力ないしテンション、使用されるインクの質(特
に剥離性)、印字環境温度、印字パターンや被印字体の
紙質等に依存する。すなわち、これら所定の条件の下に
おいては、サーマルヘッド24通過後のインクリボン1
2のパスラインと被印字体25から剥離された後のイン
クリボン12のパスラインとの間にはある一定の限界剥
離角度(θ)が定められ、インクリボンは遅くともその
限界剥離角度(θ)となる位置に達したときには被印字
体25から離れて直後のガイドローラ22によって規定
されるパスラインに向けて走行する。印字条件が劣悪に
なると一般に限界剥離角度(θ)は小さくなる。
【0024】したがって、いかなる印字条件の下にあっ
ても被印字体25に転写されたインクが硬化するまでに
インクリボン12を剥離させて印字不良をなくすために
は、プリンタの各種の印字条件や印字環境等を勘案して
想定し得る最も劣悪な条件下でプリンタ印字速度
(V)、インク転写能力維持時間(Tmelt)およびイン
クリボンの限界剥離角度(θ)を算定した上で、サーマ
ルヘッド通過後のインクリボン印字面領域(V・Tmel
t)の先端とインクリボンの限界剥離角度(θ)とによ
り与えられる仮想面(S)の面上またはそれよりもサー
マルヘッド24に近い側に案内するように巻き取る必要
があり、これを満たすことのできる位置にサーマルヘッ
ド直後のガイドローラ22を配置する必要がある。
【0025】図2は上記仮想面(S)に沿ってインクリ
ボン12を案内するようにガイドローラ22を設けた例
を示している。なお、このようなパスラインでインクリ
ボン12が剥離されるのは最も悪条件で印字が実行され
る場合であるが、かかる場合であってもインクリボン1
2は、溶融インクが硬化する直前の地点P1で角度
(θ)で被印字体25から剥離されるので、印字不良を
生じない。より好条件で印字が実行される場合、たとえ
ば溶融インクが転写能力を維持できる時間(Tmelt)が
より長い場合には(V・Tmelt)で表されるインクリボ
ン印字面領域の先端が図2の地点P1よりもサーマルヘ
ッド24から離れた地点(たとえば地点P2)となり、
インクリボンの限界剥離角度(θ)に達した地点P1で
剥離されることになるため、インクが十分に溶融状態を
維持しているので印字不良を生じない。
【0026】ガイドローラ22は、図3に示すように、
仮想面(S)よりもサーマルヘッド24側に寄った位置
に設けても良い。この場合、インクリボン12は限界剥
離角度(θ)に達した地点P3で被印字体25から剥離
されるが、この地点P3は溶融インクが硬化せずに転写
能力を維持している領域(V・Tmelt)に含まれている
から、印字不良を生ずることはない。
【0027】一方、図4に示すようにガイドローラ2
2’がサーマルヘッド24から見て仮想面(S)よりも
遠い位置に設けられると、インクリボン12が限界剥離
角度(θ)で被印字体25から剥離される地点P4は溶
融インクが転写能力を維持している領域(V・Tmelt)
を越えており、すなわちインクリボン剥離時には既にイ
ンクが硬化してしまっているため、一端は被印字体25
に転写されたインクがインクリボン12に引っ張られて
部分的に欠けてしまうボイドと呼ばれる印字不良等を招
く。図2における地点P2に関して説明したように、図
4の場合であっても、印字条件が比較的良好である場合
には(V・Tmelt)で表される領域が拡大し、その結果
として地点P4がこの拡大した領域に含まれることがあ
り、そのような場合では印字不良を生じない好適な印字
を行うことができるが、低温印字等の劣悪な印字環境な
いし印字条件の下で印字した場合にはボイド等の印字不
良を起こしやすくなる。
【0028】以上において本発明の一実施例について詳
述したが、本発明はこれに限定されるものではなく、請
求項に記載された発明の範囲内において広く変形態様を
とることができる。たとえば、図1の構成において巻出
停止ローラ16が用いられているが、既述したようにこ
の部材はインクリボン12に対してバックテンションを
与えるためにその走行中実質的に停止状態を維持するも
のであるから、必ずしもローラ形状を有する必要はな
く、ピン形状やその他の形状、たとえばインクリボン1
2の走行を案内する円弧状の案内面を有する固定部材で
あってもよい。
【0029】また、本発明の特徴はサーマルヘッド24
通過直後のインクリボン12を巻き取る際に所定の方向
に案内することにあり、必ずしもインクリボンカセット
を用いることを要しない。一部のラベルプリンタ等にあ
ってはインクリボンカセットを用いず、プリンタに直接
インクリボンを掛け渡すように構成されたものがある
が、このようなプリンタに本発明を適用することも可能
である。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、いかなる印字環境ない
し印字条件にあっても常に被印字体に転写された溶融イ
ンクが硬化する前にインクリボンを剥離させることがで
きるので、ボイド等の印字不良を起こすことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるインクリボンカセット
の内部構造を示す上面図である。
【図2】このインクリボンカセットにおけるヘッド挿入
凹部直後のガイドローラの位置の好適な一例を印字時に
おけるインクリボンのパスラインとの関連で示す説明図
である。
【図3】このインクリボンカセットにおけるヘッド挿入
凹部直後のガイドローラの位置の他の好適な一例を同様
に印字時におけるインクリボンのパスラインとの関連で
示す説明図である。
【図4】図2および図3に示す例とは異なってヘッド挿
入凹部直後のガイドローラが好ましくない位置に設けら
れた例を同様に印字時におけるインクリボンのパスライ
ンとの関連で示す説明図である。
【符号の説明】 10 インクリボンカセット 11 ケース 12 インクリボン 13 巻出コア 14 巻取コア 15、17、18、22、24 ガイドローラ 22 サーマルヘッド挿入凹部直後のガイドローラ 16 巻出停止ローラ 23 巻取駆動ローラ 19 ヘッド挿入凹部 20、21 突起部 24 サーマルヘッド 25 被印字体 V・Tmelt 被印字体に転写されたインクが溶融状態を
維持する領域 θ インクリボンの限界剥離角度
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 長武 埼玉県深谷市内ケ島500 ダイニック株式 会社埼玉工場内 (72)発明者 堀 芳行 埼玉県深谷市内ケ島500 ダイニック株式 会社埼玉工場内 Fターム(参考) 2C065 AA01 DA03 DA20 DA30 2C068 AA01 AA06 AA15 EE03 FF01 FF12 HH02 HH04 HH12 HH19 HH20

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】溶融剥離型熱転写インクリボンが巻出コア
    から巻取コアに向けて走行する間にサーマルヘッドによ
    りインクリボン上のインクを溶融して被印字体に転写さ
    せる方式の印字方法において、印字速度を(V)、サー
    マルヘッドを通過した後のインクリボンが被印字体から
    剥離する限界の角度を(θ)、溶融したインクが転写能
    力を維持する時間を(Tmelt)としたとき、サーマルヘ
    ッド通過後のインクリボン印字面領域(V・Tmelt)の
    先端とインクリボンの限界剥離角度(θ)とにより与え
    られる仮想面の面上またはそれよりもサーマルヘッドに
    近い側に案内するようにインクリボンを巻き取ることを
    特徴とする溶融剥離型熱転写印字方法。
  2. 【請求項2】印字速度(V)、インクリボンの限界剥離
    角度(θ)および溶融インクの転写能力維持時間(Tme
    lt)がいずれも想定し得る最悪の印字環境および印字条
    件下において与えられることを特徴とする請求項1の溶
    融剥離型熱転写印字方法。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載の溶融剥離型熱転
    写印字方法において用いられるプリンタであって、イン
    クリボンが巻出コアから巻取コアに向けて走行する所定
    のパスラインの略中間部においてサーマルヘッドと接触
    可能に構成されたものにおいて、サーマルヘッドと巻取
    コアとの間にはインクリボンの走行を案内する少なくと
    も一のガイドローラが設けられており、それらガイドロ
    ーラのうちサーマルヘッドの直後に設けられるガイドロ
    ーラが、サーマルヘッド通過後のインクリボン印字面領
    域(V・Tmelt)の先端とインクリボンの限界剥離角度
    (θ)とにより与えられる仮想面の面上またはそれより
    もサーマルヘッドに近い側にインクリボンを案内する位
    置に配置されることを特徴とするプリンタ。
  4. 【請求項4】請求項1または2に記載の溶融剥離型熱転
    写印字方法において用いられるインクリボンカセットで
    あって、インクリボンが巻出コアから巻取コアに向けて
    所定のパスラインで走行するようにカセット本体内に収
    容されると共にその略中間部においてカセット本体の外
    側に導出され、該導出部に対応して設けられた凹部に挿
    入されたサーマルヘッドと接触可能に構成されたものに
    おいて、サーマルヘッド挿入凹部と巻取コアとの間には
    インクリボンの走行を案内する少なくとも一のガイドロ
    ーラが設けられており、それらガイドローラのうちサー
    マルヘッド挿入凹部直後のガイドローラが、サーマルヘ
    ッド通過後のインクリボン印字面領域(V・Tmelt)の
    先端とインクリボンの限界剥離角度(θ)とにより与え
    られる仮想面の面上またはそれよりもサーマルヘッドに
    近い側にインクリボンを案内する位置に配置されること
    を特徴とするインクリボンカセット。
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