JP2000210711A - 赤熱鋼管のデスケ―リング装置 - Google Patents

赤熱鋼管のデスケ―リング装置

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JP2000210711A
JP2000210711A JP11015401A JP1540199A JP2000210711A JP 2000210711 A JP2000210711 A JP 2000210711A JP 11015401 A JP11015401 A JP 11015401A JP 1540199 A JP1540199 A JP 1540199A JP 2000210711 A JP2000210711 A JP 2000210711A
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JP
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injection nozzle
nozzle
descaling
distance
steel tube
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JP11015401A
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English (en)
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Takahiko Saeki
隆彦 佐伯
Satoru Nakabashi
哲 中橋
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JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】赤熱鋼管のデスケーリング能力を常に最高条件
にすることができデスケーリング装置を提供する。 【解決手段】圧力水噴射ノズル20を半径方向に移動可
能にし、赤熱鋼管20と噴射ノズル先端との距離(スタ
ンドオフ距離)を最適な一定範囲に設定できるようにし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、赤熱鋼管のデスケ
ーリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】赤熱鋼管のデスケーリング装置はノズル
をリングの内側に円周方向に配置して一つのヘッダリン
グを構成している。そのノズルの配置角度とスタンドオ
フ距離(ノズル先端とパイプ表面までの距離)並びにノ
ズルのスプレー角度とパイプ径によって各々の位置関係
が決定される。
【0003】一方デスケーリング装置のスケール剥離力
は流体の圧力および流量並びにスプレー角度およびスタ
ンドオフ距離で決まると言われているが、鋼管のデスケ
ーリングで重要視されているのは流体の圧力と流量およ
びスプレー角度である。
【0004】それは、鋼管という形状に加えて多種のサ
イズ径の鋼管が存在するために、一つのサイズ径で一つ
のヘッダーリングを有する装置はコスト的にも段取替時
間にも無理があり、鋼管のサイズ別にグループ分けし
て、そのグループの最大径に合わせたヘッダーリングを
設計製作して、サイズ替で対応するのが一般的である。
このため、スタンドオフ距離はあまり重要視されずに、
先に述べた3点を基に設計されていた。ただしスタンド
オフ距離はノズルメーカーより一般的に200mm以下
が推奨されている。その理由は、スタンドオフ距離≦2
00mmのとき、大気中の流速減退係数Cv≒1と考え
られることによる。
【0005】デスケーリングにおける衝突圧fの式は次
の通りである。
【0006】f=(γ/g)・Q・Cv・(V/S) ただし、 f:対象物表面での衝突圧(kg/cm2) γ:密度(kg/m3) g:重力加速度(9.8m/s2) Q:流量(m3/s) V:流速(m/s)=C×√(2gH) C:流量係数 Cv:大気中の流速減退係数 S:衝突面積(cm2)=B×t B:スプレー幅(cm) t:スプレー厚み(cm) である。この式によると衝突圧fは流量密度と流速に比
例し、スプレーの衝突する面積に反比例していることが
分る。衝突面積を小さくするにはスタンドオフ距離を小
さくするか、あるいはスプレー厚みを薄くするかである
が、前者はノズル数の増大を意味し、さらに材料との衝
突というハード上の問題になることから敬遠されて後者
のスプレー厚みを薄くする技術が開発されてきた。その
技術手段として整流器の開発がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来、以上のような状
況で推移していたが、近年ウォータージェット(水噴流
の研究が進められて噴流構造と加工特性は密接な関係を
持っていることが知られ、加工特性の指標である壊食量
と噴流構造との比較からこれらの関係が明らかにされて
いる。噴流構造の中で流体が液滴化する領域が重要で、
これはスタンドオフ距離が重要なパラメータになってい
る。例えば、ウォータージェット技術事典(日本ウォー
タージェット学会:丸善)にも記載されている。
【0008】液滴が衝突する衝撃力Fi、連続流のよど
み点圧力Piは次のように表すことができる。
【0009】液滴が衝突する衝撃力 Fi=ρCwV 連続流のよどみ点圧力 Pi=ρV2/2 ただし ρ:水の密度 102kg・s2/m4 Cw:水の音速 1450m/s V:衝突速度 m/s=Cn・√(2gH) Cn=ノズル係数=0.9 圧力:200kg/cm2 のときV≒200m/s これらのことが、熱延板系のデスケーリングで既知にな
っており、スタンドオフ距離の開発が行なわれている。
【0010】一方、鋼管デスケーリングにも同じことが
考えられる。同じ圧力および流量並びにスプレー角度を
有したノズルを使用する場合に、最適なスタンドオフ距
離を一定に保ちながらデスケーリングすれば、大幅な能
力向上を期待することができる。
【0011】デスケーリング能力が不足な場合、鋼管の
表面にスケールが残留すると外面アバタ、外面ピットお
よび外面肌荒れ等を生ずる。本発明は、デスケーリング
能力を常に最高条件に保ち、上記のような問題が生ずる
ことを防止することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は上記問題点を解
決するためになされたもので、その技術手段は、赤熱鋼
管のデスケーリング装置において、圧力水噴射ノズルを
半径方向に移動可能に形成したことを特徴とする赤熱鋼
管のデスケーリング装置である。この装置ではスタンド
オフ距離を任意に変更することができるようにした。
【0013】従って、通過する赤熱鋼管の直径に応じ
て、ノズル先端と鋼管外表面との距離(スタンドオフ距
離)を予め定めた設定値に自動調整する制御器を備える
ことによって、この制御器は、プロセスコンピュータか
ら鋼管サイズのデータを与えられたとき、常に最高の条
件でデスケーリングを行うように制御する。
【0014】
【発明の実施の形態】気中での水噴流の挙動は、ノズル
形状、噴流の速度、水噴流周りの条件などによって支配
される。以下では、ウォータージェット技術を応用する
場合の多くで見られるように、高速の円形断面の水噴流
を大気中に噴出させる場合について述べる。
【0015】液体を比較的高速で静止大気中に噴出させ
た場合(レイノルズ数105程度)の噴流構造を模式的
に描いたものを図10に示す。ノズル100から噴出し
た直後の液体101の液体界面は滑らかであるが、すぐ
に表面波102が現れ、その波の振幅は下流に行くにし
たがって大きくなる。さらに下流では表面が渦状に巻き
込まれ、不安定な渦103が形成される。やがて、大き
く成長した表面波102の波頭部の巻き込みによって液
体内部に気体105が混入し、界面近くに多数の気泡を
含んだ乱れた界面が形成される。この下流ではヘアピン
状の突起104が成長し、その先端部がちぎれて液滴1
06が発生するようになる。さらに下流では噴流の中心
部まで崩壊が進行して行き、液体が大きな液塊107に
分裂し、これらがさらに再分裂して、最終的に微小な液
滴108となる。
【0016】図8に示す壊食量測定装置60を用いて壊
食試験を行った。壊食量測定装置60は、噴射ノズル6
1を備え、サンプル62を壊食する。ノズル61はノズ
ル先端とサンプル62との距離を変更することができ
る。サンプル前後進アーム63は支台65上を往復シリ
ンダ64によって前後進し、サンプル62を試験位置、
取付取外し位置に往復させる。66は排水管である。サ
ンプルとしてアルミ板(JIS A5052)を用いて
壊食実験を行い、スタンドオフ距離の最適値を検証し
た。
【0017】噴射ノズル61としてはDNH 1125
を用い、噴射水は高圧ポンプ2台パラレル運転し、圧力
650kgf/cm2atで水量120リットル/mi
nを噴射した。結果を図9に示した。図9は横軸にスタ
ンドオフ距離をとり、縦軸に壊食量を示した。スタンド
オフ距離がある位置で壊食量が最大となる最適範囲があ
り、その範囲を下廻っても、上廻っても壊食量は低下す
る。
【0018】以下、本発明の実施例の図面を参照して説
明する。
【0019】図5は本発明装置の実施例のデスケーリン
グ装置1の縦断面図、図6はその正面図、図7はその平
面図を示すものである。図1は図5の部分拡大図、図2
はその正面図、図3は図2の部分拡大図、図4は図3の
上方から見た説明図である。
【0020】ケーシング10内に円環状のヘッダーリン
グ11が設けられ給水管12(図6、図7参照)を経て
高圧水が供給される。ヘッダーリング11から多数の分
岐管13が放射状に分岐してそれぞれ、噴射ノズル20
に連結されている。本発明では噴射ノズル20は半径方
向に移動するので、分岐管13はこれに追随可能なよう
に高圧フレキシブルチューブをU字形に曲げて噴射ノズ
ル20に連結されている。図5、図6に示されるよう
に、下側のノズルに連結する分岐管14は多関節に曲げ
てスイベルジョイント15で結合し、狭い空間内で噴射
ノズルの移動に追随するようになっている。
【0021】噴射ノズル20は半径方向に移動可能に支
持する2個の支持ローラ21と、移動用ピニオン22に
挾持されている。移動用ピニオン22は噴射ノズル20
の胴の外面に刻設されたラック23と噛合い、噴射ノズ
ル20を半径方向に前後進される。噴射ノズル20は図
4に示すように噴射ノズル20を包囲して保持するフレ
ーム24及びガイドスリーブ25(図1、図2参照)に
案内されて鋼管50に近接又は離隔する方向に前後進す
る。
【0022】上記移動用ピニオン22にはチェンホイー
ル26(図4参照)が設けられており、このチェンホイ
ール26に巻き掛けられたチェーンがすべての噴射ノズ
ル20のチェーンホイール26に巻き掛けられ、すべて
の噴射ノズル20が同時に同距離前後進するようになっ
ている。このチェーンホイール26を駆動するウォーム
ギヤモータ30がケーシング10の外側(上面)に設け
られ、指令に応じて、噴射ノズル20を所望距離だけ半
径方向に移動させ、赤熱鋼管50の大小に応じて、噴射
距離(スタンドオフ距離を一定範囲内に調整する。
【0023】なお、図5に示すように赤熱鋼管50の進
行方向51のケーシング内に逆噴射ヘッダーリング4
0、噴射ノズル41が設けられている。この逆噴射ノズ
ル2041は飛散する水並びに剥離スケールを封じ込め
るものなのでスタンドオフ距離を調節するようになって
いない。
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、デスケーリング装置は
水噴流の液滴範囲(水撃作用)を鋼管サイズに適応して
調整し、デスケーリング効果を最適化する。従来、管径
に応じて多数のデスケーリング装置を交換して適宜用い
ていたが、本発明では管径φ205mm〜φ443mm
の広範囲の鋼管に対して2台のデスケーリング装置でそ
れぞれ最適条件に適応可能である。従って、鋼管サイズ
の変更に伴う装置の取替が従来に比し著しく少なくてす
み、生産性向上を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の部分拡大側面図である。
【図2】図1の正面図である。
【図3】図2の部分拡大側面図である。
【図4】図3の上方から見た説明図である。
【図5】実施例の縦断面図である。
【図6】図5の正面図である。
【図7】図5の平面図である。
【図8】壊食量測定装置である。
【図9】壊食量のグラフである。
【図10】噴流構造の模式図である。
【符号の説明】
1 デスケーリング装置 10 ケーシング 11 ヘッダーリング 12 給水管 13 分岐管 14 分岐管 15 スイベルジョイント 20 噴射ノズル 21 支持ローラ 22 ピニオン 23 ラック 24 フレーム 25 ガイドスリーブ 26 チェーンホイール 30 ウォームギヤモータ 40 逆噴射ヘッダ 41 逆噴射ノズル 50 赤熱鋼管 51 赤熱鋼管の進行方向 60 壊食量測定装置 61 噴射ノズル 62 サンプル 63 サンプル前後進アーム 64 往復シリンダ 65 支台 66 排水管 100 ノズル 101 液体 102 表面波 103 渦 104 突起 105 気体 106 液滴 107 液塊 108 液滴

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 赤熱鋼管のデスケーリング装置におい
    て、圧力水噴射ノズルを半径方向に移動可能に形成した
    ことを特徴とする赤熱鋼管のデスケーリング装置。
  2. 【請求項2】 通過する赤熱鋼管の直径に応じて、ノズ
    ル先端と鋼管外表面との距離を予め定めた設定値に自動
    調整する制御器を備えたことを特徴とする請求項1記載
    の赤熱鋼管のデスケーリング装置。
JP11015401A 1999-01-25 1999-01-25 赤熱鋼管のデスケ―リング装置 Withdrawn JP2000210711A (ja)

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