JP2000209879A - 超音波モ―タ - Google Patents

超音波モ―タ

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JP2000209879A
JP2000209879A JP11005358A JP535899A JP2000209879A JP 2000209879 A JP2000209879 A JP 2000209879A JP 11005358 A JP11005358 A JP 11005358A JP 535899 A JP535899 A JP 535899A JP 2000209879 A JP2000209879 A JP 2000209879A
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JP
Japan
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ultrasonic motor
rotor
stator
shaft
axial direction
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JP11005358A
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English (en)
Inventor
Motoyasu Yano
元康 谷野
Yoshitaka Takemura
芳孝 竹村
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Asmo Co Ltd
Original Assignee
Asmo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】軸線方向に小型化(偏平化)しても、加圧機構
が軸線方向に突出してしまうことを抑えることができる
定在波型の超音波モータを提供する。 【解決手段】超音波モータは、ステータ1と、ロータ2
と、加圧機構K(12〜15)とを備える。ステータ1
は、圧電素子7,8を挟んだ複数のブロック3,4が、
その内部で締結部材9にて締結されて構成される。ロー
タ2は、ステータ1に押圧接触された状態で、圧電素子
7,8の振動に基づいて回転する。加圧機構Kは、ロー
タ2を、ステータ1に押圧接触させる。そして、締結部
材9に中空部Xを形成し、その中空部Xに加圧機構Kの
少なくとも一部を収納する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超音波モータ及び
これに用いられるロータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の超音波モータとしては、図9に示
すような定在波型(所謂ボルト締めランジュバン型)の
ものがある。この超音波モータは、ステータ101とロ
ータ102とを備えている。ステータ101は、ブロッ
ク103,104、電極板105,106、圧電素子1
07,108、及びボルト109から構成されている。
各部材103〜108は、図9に示すように円柱状に積
層されて、両ブロック103,104がボルト109に
て締め付けられることにより連結固定されている。
【0003】このステータ101の上面中央、即ち上側
のブロック103の上面中央には凹部103aが形成さ
れている。そして、凹部103aの底部からは、ボルト
109の上部に形成された小径軸部109aが突出して
いる。尚、下側のブロック104には、縦振動が励起さ
れると捩り振動を発生する図示しないスリットが形成さ
れている。
【0004】前記小径軸部109aには、加圧機構を介
してロータ102が連結されている。詳述すると、ロー
タ102は、略円筒状に形成されている。ロータ102
の下面内周側からは、前記凹部103aに収容されるよ
うに下方に延びる環状の延出部102aが形成されてい
る。延出部102aの下端には、径方向内側に延びる係
止部102bが形成されている。このロータ102の内
周面には、ボールベアリング110の外輪110aが係
止部102bと当接した状態で固定される。ボールベア
リング110の内輪110bは、小径軸部109aと嵌
め合わさる。そして、その小径軸部109aには、皿ば
ね111が嵌められた状態でナット112が螺合され
る。このとき、ナット112にて支持された皿ばね11
1の下端は、ボールベアリング110の内輪110bを
下方に加圧する。これにより、ロータ102は、その下
面がステータ101の上面に加圧接触された状態で、ス
テータ101に対して回転可能に連結される。尚、この
超音波モータでは、ボールベアリング110,皿ばね1
11及びナット112が加圧機構を構成する。
【0005】このように構成された超音波モータでは、
電極板105,106に高周波電圧が印加されると、圧
電素子107,108にて縦振動が発生される。ステー
タ101に伝搬した縦振動はブロック104に形成した
スリットによりステータ101に捩じり振動を発生させ
る。そして、この縦振動と捩じり振動とが合成されてス
テータ101の上面、即ちロータ102との接触面に複
合振動が生じ、該複合振動によってロータ102が回転
するようになっている。
【0006】この超音波モータでは、上側のブロック1
03の上面に凹部103aを形成することにより、同ブ
ロック103の上面、即ちロータ102との接触面に大
きな複合振動が発生されるようにしている。又、ロータ
102には、凹部103aに収容されるように下方に延
びる環状の延出部102aを形成し、この延出部102
aを含むロータ102の内周側に加圧機構を収容してい
る。従って、加圧機構がロータ102から外部に露出し
ない。その結果、超音波モータが軸線方向に小型化され
る。又、ロータ102に図示しない出力軸等が連結し易
くなる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この定在波
型の超音波モータでは、軸線方向の小型化、即ち偏平化
が要求されている。しかしながら、偏平化するために、
上側のブロック103を軸線方向に縮めて形成すると、
凹部103aを深く形成することができなくなる。する
と、ロータ102の延出部102aを下方に長く延出す
ることができなくなり、該延出部102aを含むロータ
102の内周側のスペースを軸線方向に長く確保できな
くなる。従って、その内周側に加圧機構を収納できなく
なり、加圧機構が外部に露出してしまう。よって、この
超音波モータでは、加圧機構を収納した状態で偏平化が
できない、言い換えると、偏平化したとき加圧機構が軸
線方向に突出してしまうという問題があった。
【0008】本発明の目的は、軸線方向に小型化(偏平
化)しても、加圧機構が軸線方向に突出してしまうこと
を抑えることができる定在波型の超音波モータを提供す
ることにある。
【0009】
【課題を解決しようとする手段】請求項1に記載の発明
では、圧電素子を挟んだ複数のブロックが、その内部で
締結部材にて締結されて構成されるステータと、前記ス
テータに押圧接触された状態で、前記圧電素子の振動に
基づいて回転するロータと、前記ロータを、前記ステー
タに押圧接触させる加圧機構とを備えた超音波モータに
おいて、前記締結部材に中空部を形成し、その中空部に
加圧機構の少なくとも一部を収納した。
【0010】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載の超音波モータにおいて、前記加圧機構は、弾性部材
と、前記ステータ又は前記ロータに設けられ、前記弾性
部材を支持する支持部材と、前記ロータ又は前記ステー
タに設けられ、前記弾性部材にて加圧される被加圧部材
とを備える。
【0011】請求項3に記載の発明では、請求項1又は
2に記載の超音波モータにおいて、前記ロータを前記ス
テータに対して回転可能に支持する軸受部材を備え、前
記軸受部材の少なくとも一部を、前記中空部に収納し
た。
【0012】請求項4に記載の発明では、請求項3に記
載の超音波モータにおいて、前記軸受部材は、前記支持
部材又は前記被加圧部材を構成する。請求項5に記載の
発明では、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の超音
波モータにおいて、前記締結部材を、略円筒状に形成
し、その締結部材の一端側に底部を設け、その底部から
前記締結部材の他端側に延びる軸部を立設し、その軸部
に前記加圧機構を連結した。
【0013】請求項6に記載の発明では、請求項5に記
載の超音波モータにおいて、前記軸部に、軸線方向に延
びる軸収容部を形成し、前記軸収容部内に一部が収容さ
れ、前記軸線方向に移動可能に出力軸を設け、前記出力
軸を、前記ロータに対して螺合させた。
【0014】請求項7に記載の発明では、請求項6に記
載の超音波モータにおいて、前記軸収容部に、前記出力
軸の回転を規制する回り止め部を設けた。請求項8に記
載の発明では、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の
超音波モータにおいて、前記締結部材は、前記複数のブ
ロック内側に形成されるネジと螺合されることにより前
記ブロックを締結するボルト部材であり、前記ロータが
接触されるブロックの接触面側中央に凹部を形成し、前
記凹部内に、該ブロックのネジを軸線方向に延長するた
めの環状の延出部を設けた。
【0015】請求項1に記載の発明によれば、圧電素子
を挟んだ複数のブロックを締結する締結部材には中空部
が形成され、その中空部にはロータをステータに押圧接
触させる加圧機構の少なくとも一部が収納される。従っ
て、この超音波モータは、軸線方向に小型化(偏平化)
しても、加圧機構がモータの軸線方向に突出してしまう
ことを抑えることができる。
【0016】請求項2に記載の発明によれば、ステータ
又はロータに設けられる支持部材により弾性部材が支持
され、その弾性部材にてロータ又はステータに設けられ
る被加圧部材が加圧される。
【0017】請求項3に記載の発明によれば、前記中空
部には加圧機構に加えて、ロータをステータに対して回
転可能に支持する軸受部材の少なくとも一部が収納され
る。従って、この超音波モータは、軸線方向に小型化
(偏平化)しても、加圧機構及び軸受部材がモータの軸
線方向に突出してしまうことを抑えることができる。
【0018】請求項4に記載の発明によれば、軸受部材
にて支持部材又は被加圧部材が構成されるため、加圧機
構にて、ロータがステータに押圧接触されるとともに、
同ロータがステータに対して回転可能に支持される。
【0019】請求項5に記載の発明によれば、締結部材
は、略円筒状に形成され、その一端側に底部が設けら
れ、その底部から締結部材の他端側に延びる軸部が立設
される。従って、中空部は環状で軸線方向に長く形成さ
れる。そして、締結部材の軸部には加圧機構が連結され
る。従って、この超音波モータは、軸線方向に小型化
(偏平化)しても、加圧機構がモータの軸線方向に突出
してしまうことを抑えることができる。
【0020】請求項6に記載の発明によれば、締結部材
の前記軸部には、軸線方向に延びる軸収容部が形成され
る。出力軸は、前記軸収容部内に一部が収容され、前記
軸線方向に移動可能に設けられる。又、出力軸は、前記
ロータに対して螺合される。従って、この超音波モータ
では、出力軸の回転を規制すれば、ロータが回転する
と、ネジ作用により出力軸が軸線方向に移動される。
【0021】請求項7に記載の発明によれば、前記軸収
容部には、出力軸の回転を規制する回り止め部が設けら
れる。従って、この超音波モータでは、ロータが回転す
ると、ネジ作用により出力軸が軸線方向に移動される。
【0022】請求項8に記載の発明によれば、圧電素子
を挟んだ複数のブロックは、その内側に形成されるネジ
に螺合されるボルト部材により締結される。ロータが接
触されるブロックには、その接触面側中央に凹部が形成
される。これにより、ステータのロータとの接触面に大
きな振動を発生させることができる。そして、ロータと
接触される側のブロックの凹部内には、該ブロックのネ
ジを軸線方向に延長するための環状の延出部が設けられ
る。従って、ブロックを軸線方向に小型化しても、凹部
の深さを確保して、大きな振動を発生させることができ
るとともに、延出部にて延長されたブロックのネジにボ
ルト部材を螺合させることができ、複数のブロックの締
結強度を確保することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した一実施
の形態を図1及び図2に従って説明する。図1は、超音
波モータの要部縦断面図を示す。図2は、超音波モータ
に備えられるステータ1の斜視図を示す。
【0024】超音波モータは、ステータ1とロータ2と
を備えている。ステータ1は、上側ブロック3、下側ブ
ロック4、第1及び第2電極板5,6、第1及び第2圧
電素子7,8、締結部材としての中空ボルト9及び絶縁
カラー10を備えている。
【0025】上側及び下側ブロック3,4は、導電性金
属よりなり、本実施形態ではアルミ合金にて形成されて
いる。上側ブロック3は、略円筒状に形成され、その内
周面には雌ネジ3aが形成されている。又、上側ブロッ
ク3の上部中央には、図2に示すように、該上側ブロッ
ク3の下部の内径より径が大きくなるように上面から凹
設された凹部3bが形成されている。下側ブロック4
は、略円筒状に形成され、その内周面には下端の近くま
で雌ネジ4aが形成されている。又、下側ブロック4の
外周面には、図2に示すように、縦振動が励起されると
捩り振動を発生する複数のスリット(凹部)4bが形成
されている。尚、本実施の形態のスリット4bは、下側
ブロック4の外周面において、軸線方向の中間から上端
まで斜めに延びて凹設されている。又、そのスリット4
bの周方向の間隔Wは、スリット4bの斜めに延びる長
さhより短く設定されている。
【0026】第1及び第2電極板5,6は円板状に形成
され、その中心部には貫通孔がそれぞれ形成されてい
る。又、第1及び第2電極板5,6の外周面には端子片
5a,6aがそれぞれ形成され、この端子片5a,6a
間に高周波交流電圧が印加される。尚、第1及び第2電
極板5,6の内径は、上側及び下側ブロック3,4の内
径より大きく設定されている。
【0027】第1及び第2圧電素子7,8は円板状に形
成され、その中心部に貫通孔がそれぞれ形成されてい
る。尚、第1及び第2圧電素子7,8の内径は、第1及
び第2電極板5,6の内径と同じに設定されている。
【0028】中空ボルト9は、略円筒状に形成され、そ
の外周面には雄ネジ9aが形成されている。雄ネジ9a
は、上側及び下側ブロック3,4の雌ネジ3a,4aと
螺合可能な径に設定されている。又、中空ボルト9の内
周面の下端側には、径方向内側に所定の位置まで延びる
環状の固定部9bが形成されている。そして、その固定
部9bには、軸部材11が嵌合接着されて固定されてい
る。この軸部材11は、固定部9bと嵌合接着される底
部11aと、底部11aの中央から上方に立設された軸
部11bとを備えている。軸部11bの上端には雄ネジ
11cが形成されている。尚、中空ボルト9の内側が中
空部Xを構成している。
【0029】絶縁カラー10は、絶縁性樹脂にて円筒状
に形成されている。この絶縁カラー10は、その外径が
前記第1及び第2電極板5,6、第1及び第2圧電素子
7,8の内径と同じに設定され、その内径が中空ボルト
9の外径と同じに設定されている。
【0030】そして、第1及び第2電極板5,6と第1
及び第2圧電素子7,8とを挟んだ上側ブロック3と下
側ブロック4は、その内部で中空ボルト9にて締結され
る。詳述すると、下側ブロック4、第2電極板6、第2
圧電素子8、第1電極板5、第1圧電素子7、上側ブロ
ック3は、この順で積層され、上側及び下側ブロック
3,4の雌ネジ3a,4aに中空ボルト9の雄ネジ9a
が螺合されることにより締結される。尚、このとき、中
空ボルト9は上側ブロック3側から螺合され、下側ブロ
ック4の雌ネジ4aの下端まで螺合される。又、このと
き、第1及び第2圧電素子7,8は、分極方向がそれぞ
れ互いに上下逆になるように積層される。又、このと
き、第1及び第2電極板5,6、第1及び第2圧電素子
7,8の内周面と、中空ボルト9の外周面との間には、
絶縁カラー10が介在される。従って、第1及び第2電
極板5,6、第1及び第2圧電素子7,8の内周面と、
中空ボルト9の外周面とは電気的に絶縁状態とされる。
【0031】ロータ2は、略円筒状に形成されている。
ロータ2の上部中央には、該ロータ2の下部の内径より
径が大きくなるように上面から凹設された凹部2aが形
成されている。そして、凹部2aには、収納カップ12
が固定されている。収納カップ12は、略有底円筒状に
形成されている。そして、収納カップ12の上部開口端
には、径方向外側に延びて前記凹部2aと嵌合接着され
るフランジ部12aが形成されている。又、収納カップ
12の底部中央には、貫通孔12bが形成されている。
尚、収納カップ12の外径は、中空ボルト9の内径より
小さく、即ち前記中空部Xに収納可能に設定されてい
る。又、本実施の形態では、収納カップ12が被加圧部
材を構成している。
【0032】このロータ2は、加圧機構Kにてステータ
1に押圧接触される。加圧機構Kは、収納カップ12、
皿ばね13、ボールベアリング14及びナット15にて
構成される。
【0033】詳述すると、まずロータ2は、その下面が
前記ステータ1の上面、即ち上側ブロック3の上面と接
触した状態とされる。このとき、収納カップ12の貫通
孔12bには前記軸部11bが挿通され、収納カップ1
2の下部は中空部Xに収納された状態となる。尚、軸部
11bの長さは、この状態でロータ2の上面から突出し
ない長さに設定されている。
【0034】次に、収納カップ12内には、弾性部材と
しての皿ばね13が収納される。このとき、皿ばね13
の中央孔には前記軸部11bが挿通され、皿ばね13の
円環状の下端は収納カップ12の底部と接触した状態と
される。また、このとき、皿ばね13は、収納カップ1
2内に収納されるとともに前記中空部X内に収納された
状態となる。
【0035】次に、収納カップ12内には、軸受部材と
してのボールベアリング14が収納される。詳しくは、
ボールベアリング14は、その外輪14aが収納カップ
12の内周と遊嵌され、その内輪14bが軸部11bと
嵌め合わされる。このとき、外輪14aの下面には、皿
ばね13の上端が接触した状態となる。そして、その状
態で、軸部11bの雄ネジ11cにナット15を所定の
位置まで螺合させる。尚、このとき、このボールベアリ
ング14は、収納カップ12内に収納されるとともに前
記中空部X内にその下部が収納された状態となる。又、
このナット15の外径は、外輪14aの内径より小さく
設定されている。
【0036】従って、ボールベアリング14の内輪14
bはナット15の下面にて下方に押圧される。よって、
皿ばね13は外輪14aにて下方に押圧され、軸線方向
に縮んだ状態とされる。これにより、収納カップ12の
底部は皿ばね13にて下方に付勢され、ロータ2の下面
は、ステータ1の上面、即ち上側ブロック3の上面と押
圧接触した状態とされる。又、このとき、ロータ2は、
ボールベアリング14により軸部11b(ステータ1)
に対して回転可能に支持される。尚、本実施の形態で
は、ボールベアリング14及びナット15が支持部材を
構成している。
【0037】このように構成された超音波モータでは、
第1及び第2電極板5,6に高周波電圧が印加される
と、圧電素子7,8にて縦振動が発生される。ステータ
1に伝搬した縦振動は下側ブロック4に形成したスリッ
ト4bによりステータ1に捩じり振動を発生させる。そ
して、この縦振動と捩じり振動とが合成されてステータ
1の上面、即ちロータ2との接触面に複合振動が生じ、
該複合振動によってロータ2が回転駆動される。
【0038】次に上記のように構成した超音波モータの
特徴的な作用効果を以下に記載する。 (1)本実施の形態では、上側及び下側ブロック3,4
を締結するための中空ボルト9に中空部Xを形成し、そ
の中空部X内に加圧機構Kの一部(収納カップ12の下
部、皿ばね13及びボールベアリング14の下部)を収
納した。従って、この超音波モータでは、軸線方向に小
型化(偏平化)しても、加圧機構Kをモータ内部に収容
することができる。これにより、図1に示すように、ロ
ータ2の上面に容易に出力軸16を固定することができ
る。
【0039】(2)又、ロータ2を回転可能に支持する
ためのボールベアリング14は、加圧機構Kに含まれ、
皿ばね13を支持するための支持部材を構成する。そし
て、ボールベアリング14の下部を中空部X内に収納し
た。従って、この超音波モータでは、軸線方向に小型化
(偏平化)しても、ボールベアリング14を含む加圧機
構Kをモータ内部に収容することができる。
【0040】(3)中空ボルト9を略円筒状に形成し、
その下端側には底部11aを設け、その底部11aの中
央には上方に延びる軸部11bを設けた。従って、中空
部Xは、環状で軸線方向に長く形成される。従って、加
圧機構Kを収納するスペースを軸線方向に長く確保する
ことができる。これにより、この超音波モータでは、軸
線方向に小型化(偏平化)しても、加圧機構Kをモータ
内部に収容することができる。
【0041】(4)本実施の形態では、上側ブロック3
の上部中央に凹部3bを形成した。従って、モータの駆
動時にステータ1の上面、即ちロータ2との接触面に大
きな複合振動を発生させることができる。
【0042】上記実施の形態は、以下のように変更して
実施してもよい。 ・上記実施の形態では、軸部11bの先端に雄ネジ11
cを形成し、ボールベアリング14の内輪14bを押圧
するように、雄ネジ11cにナット15を所定の位置ま
で螺合させたが、ボールベアリング14の内輪14bを
押圧した状態で固定することができればどのような構成
に変更してもよい。
【0043】例えば、図3に示すように、軸部11bの
先端に止め輪(例えばCリング)21を固定することに
より、ボールベアリング14の内輪14bを押圧した状
態で固定するようにしてもよい。尚、この場合、止め輪
21及びボールベアリング14が支持部材を構成する。
又、収納カップ12、皿ばね13、ボールベアリング1
4及び止め輪21が加圧機構Kを構成する。このように
しても、上記実施の形態の効果と同様の効果を得ること
ができる。
【0044】・上記図1及び図3に示す実施の形態で
は、ロータ2の上面に出力軸16を固定する構成とした
が、出力軸の構成はこれに限定されず、他の構成に変更
してもよい。
【0045】例えば、図4(a),(b)に示すよう
に、変更してもよい。この超音波モータでは、ロータ2
の凹部2aに、該凹部2aを覆うように円盤状の板材2
2が固定されている。この板材22の中央には軸線方向
に貫通する雌ネジ22aが形成されている。前記軸部1
1bには、軸線方向に延びる軸収容部11dが形成され
ている。軸収容部11dは、軸部11bを軸線方向に貫
通するように形成されている。そして、出力軸23は、
軸収容部11dにその中間部が収容されるように設けら
れるとともに、板材22の雌ネジ22aに螺合される。
この出力軸23は、外周面に前記雌ネジ22aと螺合さ
れる雄ネジが形成されるとともに、図4(b)に示すよ
うに、その断面が平行に面取りされている。そして、軸
収容部11dには、出力軸23を収容した状態で、該出
力軸23の面取りした部分と係合し、その回転を規制す
る回り止め部11eが形成されている。又、軸収容部1
1dは、出力軸23の雄ネジとは係合しないように形成
され、出力軸23の軸線方向の移動を許容している。
【0046】このように構成された超音波モータでは、
ロータ2と共に板材22が回転すると、回り止め部11
eにより回転が規制された出力軸23が、ネジ作用によ
り、軸線方向に移動される。そして、このようにして
も、中空部X内に加圧機構Kの一部(収納カップ12の
下部、皿ばね13及びボールベアリング14の下部)が
収納される。従って、この超音波モータでは、軸線方向
に小型化(偏平化)しても、加圧機構Kをモータ内部に
収容することができる。又、軸収容部11dを軸線方向
に貫通するように設け、出力軸23の中間部を収容させ
たため、出力軸23の両端側から軸線方向に移動する出
力を得ることができる。
【0047】・上記実施の形態では、中空ボルト9に軸
部材11を固定して、その軸部11bとロータ2との間
に加圧機構Kを配設したが、締結部材に中空部を設け
て、その中空部に加圧機構の少なくとも一部を収納する
ようにすれば、締結部材及び加圧機構の構成をどのよう
に変更してもよい。
【0048】例えば、図5に示すように変更してもよ
い。この超音波モータでは、中空ボルト9の固定部9b
にホルダ24が固定されている。このホルダ24は、軸
線方向に貫通孔を有する筒状に形成され、固定部9bと
嵌合接着される嵌合部24aと、嵌合部24aから下方
に延出して形成されるホルダ部24bとを備えている。
ホルダ部24bには、ボールベアリング25の外輪25
aが固定されている。尚、このとき、ボールベアリング
25は、ステータ1の内部に収納されるとともに、その
上部が中空部Xに収納された状態となっている。ボール
ベアリング25の内輪25bには、出力軸26が圧入固
定されている。この出力軸26の上端は、ステータ1の
略上端まで延びて形成されている。
【0049】一方、前記ロータ2の凹部2aには、略有
底筒状に形成された被加圧部材としての収納カップ27
の上部開口端が固定されている。収納カップ27の底部
中央には、貫通孔27aが形成されている。
【0050】ロータ2は、収納カップ27、弾性部材と
しての皿ばね28及び支持部材としての止め輪29から
なる加圧機構Kにてステータ1に押圧接触される。詳述
すると、まずロータ2は、その下面が前記ステータ1の
上面、即ち上側ブロック3の上面と接触した状態とされ
る。このとき、収納カップ27の貫通孔27aには出力
軸26が挿通され、収納カップ27の下部は中空部Xに
収納された状態となる。そして、収納カップ27と出力
軸26とはピン30にて連結され、軸線中心の回転が規
制されるとともに、軸線方向の移動が許容される。
【0051】次に、収納カップ27内には、皿ばね28
が収納される。このとき、皿ばね28の中央孔には出力
軸26が挿通され、皿ばね28の円環状の下端は収納カ
ップ27の底部と接触した状態とされる。また、このと
き、皿ばね28の下部は、前記中空部X内に収納された
状態となる。そして、皿ばね28を軸線方向に縮ませた
状態として、その皿ばね28の上端位置の出力軸26に
止め輪29を固定している。従って、収納カップ27の
底部は皿ばね28にて下方に付勢され、ロータ2の下面
は、ステータ1の上面、即ち上側ブロック3の上面と押
圧接触した状態とされる。
【0052】このようにしても、中空部X内に加圧機構
Kの一部(収納カップ27の下部、皿ばね28の下部)
が収納され、またボールベアリング25の上部が収納さ
れる。従って、この超音波モータでは、軸線方向に小型
化(偏平化)しても、加圧機構K及びボールベアリング
25をモータ内部に収容することができる。
【0053】・上記実施の形態では、上側ブロック3の
上部中央に凹部3bを形成し、ステータ1の上面、即ち
ロータ2との接触面に大きな複合振動を発生させること
ができるようにしたが、凹部3bのない構成の超音波モ
ータとしてもよい。
【0054】又、凹部3bが形成された上側ブロック3
を更に偏平化した場合等、図6に示すように、凹部3b
内に、上側ブロック3の雌ネジ3aを軸線方向に延長す
るように環状の延出部3cを形成してもよい。このよう
にすると、凹部3bの深さを確保して、大きな複合振動
を発生させることができるとともに、延出部3cにて延
出された雌ネジ3aに中空ボルト9を螺合させることが
でき、両ブロック3,4の締結強度を確保することがで
きる。
【0055】・上記実施の形態のロータ2は、動力伝達
手段を備えたロータに適宜変更してもよい。例えば、図
7に示すように、外周に歯車31が形成されたロータ3
2に変更してもよい。又、図8に示すように、外周にプ
ーリの溝33が形成されたロータ34に変更してもよ
い。このようにしても、上記実施の形態の効果と同様の
効果を得ることができる。又、このようにすると、前記
ロータ2に動力伝達手段を固定するのに比べて、部品点
数及び組立工数が低減される。
【0056】・上記実施の形態では、弾性部材として皿
ばね13,28を使用したが、例えばスプリングやゴム
等の他の弾性部材に変更してもよい。このようにして
も、上記実施の形態の効果と同様の効果を得ることがで
きる。
【0057】・上記実施の形態では、締結部材を中空ボ
ルト9にて構成し、中空ボルト9を上側及び下側ブロッ
ク3,4に螺合させて同両ブロック3,4を締結した
が、中空部を備えていれば、かしめて両ブロックを締結
する締結部材等に変更してもよい。このようにしても、
上記実施の形態の効果と同様の効果を得ることができ
る。
【0058】上記各実施の形態から把握できる請求項以
外の技術的思想について、以下にその効果とともに記載
する。 (イ)請求項6又は7に記載の超音波モータにおいて、
前記軸収容部(11d)を、前記軸部(11b)を貫通
するように設け、前記出力軸(23)を、前記軸収容部
(11d)を挿通するように設けたことを特徴とする超
音波モータ。このようにすると、この超音波モータで
は、出力軸の両端側から軸線方向に移動する出力が得ら
れる。
【0059】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
軸線方向に小型化(偏平化)しても、加圧機構が軸線方
向に突出してしまうことを抑えることができる定在波型
の超音波モータを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態における超音波モータの要部縦断
面図。
【図2】本実施の形態におけるステータの斜視図。
【図3】別例における超音波モータの要部縦断面図。
【図4】(a)別例における超音波モータの要部縦断面
図。(b)別例における超音波モータのA−A断面図。
【図5】別例における超音波モータの要部縦断面図。
【図6】別例における超音波モータの要部縦断面図。
【図7】別例におけるロータの斜視図。
【図8】別例におけるロータの斜視図。
【図9】従来技術における超音波モータの要部縦断面
図。
【符号の説明】
1…ステータ、2…ロータ、3,4…ブロック、7,8
…圧電素子、9…中空ボルト、12,27…収納カッ
プ、13,28…皿ばね、14,25…ボールベアリン
グ、15…ナット、21,29…止め輪、23…出力
軸、3b…凹部、3c…延出部、11a…底部、11b
…軸部、11d…軸収容部、11e…回り止め部、K…
加圧機構、X…中空部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H680 AA00 AA19 BB04 BB13 BB16 CC03 CC06 DD01 DD13 DD14 DD23 DD27 DD37 DD39 DD45 DD53 DD66 DD75 DD88 DD92 DD95 DD98 EE03 FF04 FF32 GG25

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電素子(7,8)を挟んだ複数のブロ
    ック(3,4)が、その内部で締結部材(9)にて締結
    されて構成されるステータ(1)と、 前記ステータ(1)に押圧接触された状態で、前記圧電
    素子(7,8)の振動に基づいて回転するロータ(2)
    と、 前記ロータ(2)を、前記ステータ(1)に押圧接触さ
    せる加圧機構(K)とを備えた超音波モータにおいて、 前記締結部材(9)に中空部(X)を形成し、その中空
    部(X)に加圧機構(K)の少なくとも一部を収納した
    ことを特徴とする超音波モータ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の超音波モータにおい
    て、 前記加圧機構(K)は、 弾性部材(13,28)と、 前記ステータ(1)側又は前記ロータ(2)側に設けら
    れ、前記弾性部材(13,28)を支持する支持部材
    (14,15,21,29)と、 前記ロータ(2)側又は前記ステータ(1)側に設けら
    れ、前記弾性部材(13,28)にて加圧される被加圧
    部材(12,27)とを備えることを特徴とする超音波
    モータ。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の超音波モータに
    おいて、 前記ロータ(2)を前記ステータ(1)に対して回転可
    能に支持する軸受部材(14,25)を備え、 前記軸受部材(14,25)の少なくとも一部を、前記
    中空部(X)に収納したことを特徴とする超音波モー
    タ。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の超音波モータにおい
    て、 前記軸受部材(14)は、前記支持部材又は前記被加圧
    部材を構成することを特徴とする超音波モータ。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の
    超音波モータにおいて、 前記締結部材(9)を、略円筒状に形成し、その締結部
    材(9)の一端側に底部(11a)を設け、その底部
    (11a)から前記締結部材の他端側に延びる軸部(1
    1b)を立設し、その軸部(11b)に前記加圧機構
    (K)を連結したことを特徴とする超音波モータ。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の超音波モータにおい
    て、 前記軸部(11b)に、軸線方向に延びる軸収容部(1
    1d)を形成し、 前記軸収容部(11d)内に一部が収容され、前記軸線
    方向に移動可能に出力軸(23)を設け、 前記出力軸(23)を、前記ロータ(2)に対して螺合
    させたことを特徴とする超音波モータ。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の超音波モータにおい
    て、 前記軸収容部(11d)に、前記出力軸(23)の回転
    を規制する回り止め部(11e)を設けたことを特徴と
    する超音波モータ。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至7のいずれか1項に記載の
    超音波モータにおいて、 前記締結部材(9)は、前記複数のブロック(3,4)
    内側に形成されるネジと螺合されることにより前記ブロ
    ック(3,4)を締結するボルト部材であり、 前記ロータ(2)が押圧接触されるブロック(3)の接
    触面側中央に凹部(3b)を形成し、 前記凹部(3b)内に、該ブロック(3)のネジを軸線
    方向に延長するための環状の延出部(3c)を設けたこ
    とを特徴とする超音波モータ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010017038A (ja) * 2008-07-04 2010-01-21 Nikon Corp 振動アクチュエータ、レンズユニット及び撮像装置
WO2016006545A1 (ja) * 2014-07-08 2016-01-14 Ntn株式会社 関節駆動装置

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