JP2000208273A - 発光素子 - Google Patents

発光素子

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JP2000208273A
JP2000208273A JP11247227A JP24722799A JP2000208273A JP 2000208273 A JP2000208273 A JP 2000208273A JP 11247227 A JP11247227 A JP 11247227A JP 24722799 A JP24722799 A JP 24722799A JP 2000208273 A JP2000208273 A JP 2000208273A
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light emitting
emitting device
ring
compound
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Akiko Takano
明子 高野
Takeshi Tominaga
剛 富永
Yoshio Himeshima
義夫 姫島
Daisuke Kitazawa
大輔 北澤
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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    • GPHYSICS
    • G09EDUCATION; CRYPTOGRAPHY; DISPLAY; ADVERTISING; SEALS
    • G09FDISPLAYING; ADVERTISING; SIGNS; LABELS OR NAME-PLATES; SEALS
    • G09F13/00Illuminated signs; Luminous advertising
    • G09F13/20Illuminated signs; Luminous advertising with luminescent surfaces or parts
    • G09F13/22Illuminated signs; Luminous advertising with luminescent surfaces or parts electroluminescent
    • G09F2013/227Electroluminescent displays for vehicles

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  • Electroluminescent Light Sources (AREA)
  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)
  • Illuminated Signs And Luminous Advertising (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】電気エネルギーの利用効率が高く、色純度に優
れた赤色発光素子を提供する。 【解決手段】陽極と陰極の間に発光を司る物質が存在
し、電気エネルギーによりピーク波長が580nm以上
720nm以下に発光する素子であって、該素子は少な
くとも蛍光ピーク波長が540nm以上720nm以下
のチオフェン誘導体と下記一般式(1)に示すピロメテ
ン骨格を有する化合物もしくはその金属錯体を含むこと
を特徴とする発光素子。 【化1】 (ここで、R1〜R7は同じでも異なっていてもよく、
水素、アルキル、アルコキシ、ハロゲン、アリール、ア
ラルキル、アルケニル、アリールエーテル、複素環、シ
アノ、アルデヒド、カルボニル、エステル、カルバモイ
ル、アミノ、隣接置換基との間に形成される縮合環およ
び脂肪族環の中から選ばれる。Xは炭素または窒素であ
るが、窒素の場合には上記R7は存在しない。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気エネルギーを
光に変換できる素子であって、表示素子、フラットパネ
ルディスプレイ、バックライト、照明、インテリア、標
識、看板、電子写真機、光信号発生器などの分野に利用
可能な発光素子に関する。
【0002】
【従来の技術】陰極から注入された電子と陽極から注入
された正孔が両極に挟まれた有機蛍光体内で再結合する
際に発光するという有機積層薄膜発光素子の研究が近年
活発に行われている。この素子は、薄型、低駆動電圧下
での高輝度発光、蛍光材料を選ぶことによる多色発光が
特徴であり注目を集めている。
【0003】この研究は、コダック社のC.W.Tan
gらが有機積層薄膜素子が高輝度に発光することを示し
て以来(Appl.Phys.Lett.51(12)
21,p.913,1987)、多くの研究機関が検討
を行っている。コダック社の研究グループが提示した有
機積層薄膜発光素子の代表的な構成は、ITOガラス基
板上に正孔輸送性のジアミン化合物、発光層である8−
ヒドロキシキノリンアルミニウム、そして陰極としてM
g:Agを順次設けたものであり、10V程度の駆動電
圧で1000cd/m2の緑色発光が可能であった。現
在の有機積層薄膜発光素子は、上記の素子構成要素の他
に電子輸送層を設けているものなど構成を変えているも
のもあるが、基本的にはコダック社の構成を踏襲してい
る。
【0004】多色発光の中でも赤色発光は、有用なる発
光色として研究が進められている。従来、ビス(ジイソ
プロピルフェニル)ペリレンなどのペリレン系、ペリノ
ン系、ポルフィリン系、Eu錯体(Chem. Lett., 1267
(1991))などが赤色発光材料として知られている。
【0005】また、赤色発光を得る手法として、ホスト
材料の中に微量の赤色蛍光材料をドーパントとして混入
させる方法も検討されている。ホスト材料としては、ト
リス(8−キノリノラト)アルミニウム錯体、ビス(1
0−ベンゾキノリノラト)ベリリウム錯体、ジアリール
ブタジエン誘導体、スチルベン誘導体、ベンズオキサゾ
ール誘導体、ベンゾチアゾール誘導体などがあげられ、
その中にドーパントとして4−(ジシアノメチレン)−
2−メチル−6−(p−ジメチルアミノスチリル)−4
H−ピラン、金属フタロシアニン(MgPc、AlPc
Clなど)化合物、スクアリリウム化合物、ビオラント
ロン化合物を存在させることによって赤色発光を取り出
していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の赤色発
光材料(ホスト材料およびドーパント材料)は、発光ピ
ーク波長が580nmを越えてもピーク幅が広いため、
色純度が悪く綺麗な赤色発光が得られなかった。また、
Eu錯体などの希土類錯体は発光ピーク幅が狭く、綺麗
な赤色発光が得られるが、最高輝度が数〜数十cd/m
2と低いため、明瞭な表示ができないことが問題であっ
た。
【0007】本発明は、かかる問題を解決し、高色純度
の赤色発光素子を提供することを目的とするものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は陽極と陰極の間
に発光を司る物質が存在し、電気エネルギーによりピー
ク波長が580nm以上720nm以下に発光する素子
であって、該素子は少なくとも蛍光ピーク波長が540
nm以上720nm以下のチオフェン誘導体とピロメテ
ン骨格を有する化合物もしくはその金属錯体を含むこと
を特徴とする発光素子である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明において陽極は、光を取り
出すために透明であれば酸化錫、酸化インジウム、酸化
錫インジウム(ITO)などの導電性金属酸化物、ある
いは金、銀、クロムなどの金属、ヨウ化銅、硫化銅など
の無機導電性物質、ポリチオフェン、ポリピロール、ポ
リアニリンなどの導電性ポリマなど特に限定されるもの
でないが、ITOガラスやネサガラスを用いることが特
に望ましい。透明電極の抵抗は素子の発光に十分な電流
が供給できればよいので限定されないが、素子の消費電
力の観点からは低抵抗であることが望ましい。例えば3
00Ω/□以下のITO基板であれば素子電極として機
能するが、現在では10Ω/□程度の基板の供給も可能
になっていることから、低抵抗品を使用することが特に
望ましい。ITOの厚みは抵抗値に合わせて任意に選ぶ
事ができるが、通常100〜300nmの間で用いられ
ることが多い。また、ガラス基板はソーダライムガラ
ス、無アルカリガラスなどが用いられ、また厚みも機械
的強度を保つのに十分な厚みがあればよいので、0.5
mm以上あれば十分である。ガラスの材質については、
ガラスからの溶出イオンが少ない方がよいので無アルカ
リガラスの方が好ましいが、SiO2 などのバリアコー
トを施したソーダライムガラスも市販されているのでこ
れを使用できる。ITO膜形成方法は、電子線ビーム
法、スパッタリング法、化学反応法など特に制限を受け
るものではない。
【0010】陰極は、電子を本有機物層に効率良く注入
できる物質であれば特に限定されないが、一般に白金、
金、銀、銅、鉄、錫、亜鉛、アルミニウム、インジウ
ム、クロム、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシ
ウム、マグネシウムなどがあげられるが、電子注入効率
をあげて素子特性を向上させるためにはリチウム、ナト
リウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムまたはこ
れら低仕事関数金属を含む合金が有効である。しかし、
これらの低仕事関数金属は、一般に大気中で不安定であ
ることが多く、例えば、有機層に微量のリチウムやマグ
ネシウム(真空蒸着の膜厚計表示で1nm以下)をドー
ピングして安定性の高い電極を使用する方法が好ましい
例として挙げることができるが、フッ化リチウムのよう
な無機塩の使用も可能であることから特にこれらに限定
されるものではない。更に電極保護のために白金、金、
銀、銅、鉄、錫、アルミニウム、インジウムなどの金
属、またはこれら金属を用いた合金、そしてシリカ、チ
タニア、窒化ケイ素などの無機物、ポリビニルアルコー
ル、塩化ビニル、炭化水素系高分子などを積層すること
が好ましい例として挙げられる。これらの電極の作製法
も抵抗加熱、電子線ビーム、スパッタリング、イオンプ
レーティング、コーティングなど導通を取ることができ
れば特に制限されない。
【0011】発光を司る物質とは、1)正孔輸送層/発
光層、2)正孔輸送層/発光層/電子輸送層、3)発光
層/電子輸送層、そして、4)以上の組合わせ物質を一
層に混合した形態のいずれであってもよい。即ち、素子
構成としては、上記1)〜3)の多層積層構造の他に
4)のように発光材料単独または発光材料と正孔輸送材
料や電子輸送材料を含む層を一層設けるだけでもよい。
【0012】正孔輸送層は正孔輸送性物質単独または二
種類以上の物質を積層、混合するか正孔輸送性物質と高
分子結着剤の混合物により形成され、正孔輸送性物質と
してはN,N’−ジフェニル−N,N’−ジ(3−メチ
ルフェニル)−4,4’−ジフェニル−1,1’−ジア
ミン、N,N’−ジナフチル−N,N’−ジフェニル−
4,4’−ジフェニル−1,1’−ジアミンなどのトリ
フェニルアミン類、ビス(N−アリルカルバゾール)ま
たはビス(N−アルキルカルバゾール)類、ピラゾリン
誘導体、スチルベン系化合物、ヒドラゾン系化合物、オ
キサジアゾール誘導体やフタロシアニン誘導体、ポルフ
ィリン誘導体に代表される複素環化合物、ポリマー系で
は前記単量体を側鎖に有するポリカーボネートやスチレ
ン誘導体、ポリビニルカルバゾール、ポリシランなどが
好ましいが、素子作製に必要な薄膜を形成し、陽極から
正孔が注入できて、さらに正孔を輸送できる化合物であ
れば特に限定されるものではない。
【0013】発光材料は、電気エネルギーによりピーク
波長が580nm以上720nm以下で発光する。58
0nm以下では、ピーク幅が狭くても色純度の良好な赤
色発光を得ることが出来ず、720nm以上では、視感
度が悪くなるので、効率良い高輝度赤色発光を得ること
ができない。
【0014】また、発光材料は蛍光ピーク波長が540
nm以上720nm以下のチオフェン誘導体とピロメテ
ン骨格(別称ジアザインダセン骨格)を有する化合物も
しくはその金属錯体を含み、蛍光化合物をホスト材料と
し、ピロメテン骨格を有する化合物もしくはその金属錯
体をドーパント材料として、組み合わせて用いるドーピ
ング法を好ましい方法として挙げることができる。ま
た、ドーパント材料はホスト材料の全体に含まれていて
も、部分的に含まれていても、いずれであってもよい。
ドーパント材料は積層されていても、分散されていて
も、いずれであってもよい。
【0015】ホスト材料からドーパント材料へのエネル
ギー移動には、ホスト材料の蛍光スペクトルとドーパン
ト材料の吸収スペクトル(励起スペクトル)の重なりが
必要である。また色純度の良いドーパント材料のストー
クスシフト(励起スペクトルのピークと蛍光スペクトル
のピークの差)は数〜数十nmと狭く、580nm以上
720nm以下のドーパント材料からの高色純度赤色発
光を得ようとすると、ドーパント材料の吸収スペクトル
(励起スペクトル)は黄色、黄橙色、橙色、赤橙色、赤
色領域(540nm以上720nm以下)になる。ホス
ト材料の蛍光スペクトルが、黄色よりも短波長側の黄緑
色、緑色、青緑色、青色、青紫色、紫色領域にありスペ
クトルの重なりが小さいと、エネルギー移動が速やかに
行われず、ドーパント材料からの発光が得られなかった
り、得られたとしてもホスト材料からの発光が残り、白
色化するなど、高色純度の赤色発光が得られない。また
ジアザインダセン誘導体をドーパント材料として用いた
例があるが(特開平9−208946号公報、特開平9
−118880号公報)、各々ホスト材料が本発明とは
異なり、一方ではホスト材料に青色発光材料を用いてい
るので、スペクトルの重なりが少なく、エネルギー移動
が充分に行われないため、ホスト材料からの青色発光が
ドーパント材料からの発光と混ざってしまい、白色発光
しか得られていない(特開平9−208946号公
報)。さらに他方、ホスト材料に緑色の発光材料を用い
ているので、発光も得るべき赤色ではなく緑色の発光色
になってしまい、本発明の目的とする発光材料ではない
(特開平9−118880号公報)。
【0016】上記の理由により、580nm以上720
nm以下でドーパント材料が高輝度、高色純度で発光す
るには、ホスト材料は蛍光ピーク波長が540nm以上
720nm以下であることが必要である。目安として
は、黄色、黄橙色、橙色、赤橙色、赤色などの蛍光を有
するものが該当する。
【0017】蛍光ピーク波長が540nm以上720n
m以下の蛍光ピーク波長を有するホスト材料としての好
適な例として、チオフェン誘導体があげられる。チオフ
ェン誘導体の基本骨格自身の蛍光ピーク波長が540n
m以上720nm以下であれば必ずしも修飾する必要は
ないが、蛍光ピーク波長が540nm以下の場合や、ド
ーパントとのエネルギー移動を効率的に行うために長波
長化させたい場合には、基本骨格に芳香環あるいは複素
環の少なくとも一つを置換基として導入するか、あるい
は縮合する、または蛍光化合物の基本骨格に含まれる環
構造を複素環に置換することで長波長化することがで
き、ホスト材料としてさらに好適に用いることが出来
る。基本骨格に芳香環あるいは複素環の少なくとも一つ
を置換基として導入するか、あるいは縮合する場合に
は、基本骨格自身を置換基として導入することや縮合す
ることも含まれる。
【0018】チオフェン誘導体の好適な例として、次の
ようなものが挙げられる。自身を単結合で複数個連結し
たオリゴチオフェン誘導体、ビニル基を介して共役的に
連結したビチオフェン誘導体などがあげられる。
【0019】チオフェン誘導体の具体例としては下記に
示す化合物が挙げられるが、これに限定されるものでは
ない。
【0020】
【化4】
【0021】
【化5】
【0022】
【化6】
【0023】ドーパントとしては、好適な例として下記
ピロメテン骨格(別称ジアザインダセン骨格)を有する
化合物を挙げることができる。
【0024】
【化7】 (ここで、R1〜R7は同じでも異なっていてもよく、
水素、アルキル、アルコキシ、ハロゲン、アリール、ア
ラルキル、アルケニル、アリールエーテル、複素環、シ
アノ、アルデヒド、カルボニル、エステル、カルバモイ
ル、アミノ、隣接置換基との間に形成される縮合環およ
び脂肪族環の中から選ばれる。Xは炭素または窒素であ
るが、窒素の場合には上記R7は存在しない。)。
【0025】これらの置換基の説明の内、アルキル基と
は例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基な
どの飽和脂肪族炭化水素基を示し、これは無置換でも置
換されていてもかまわない。また、アルコキシ基とは例
えばメトキシ基などのエーテル結合を介した脂肪族炭化
水素基を示し、脂肪族炭化水素基は無置換でも置換され
ていてもかまわない。ハロゲンとはフッ素、塩素、臭
素、ヨウ素を示す。また、アリール基とは例えばフェニ
ル基、ナフチル基、ビフェニル基、フェナントリル基、
ターフェニル基、ピレニル基などの芳香族炭化水素基を
示し、これは無置換でも置換されていてもかまわない。
また、アラルキル基とは例えばベンジル基、フェニルエ
チル基などの脂肪族炭化水素を介した芳香族炭化水素基
を示し、脂肪族炭化水素と芳香族炭化水素はいずれも無
置換でも置換されていてもかまわない。また、アルケニ
ル基とは例えばビニル基、アリル基、ブタジエニル基な
どの二重結合を含む不飽和脂肪族炭化水素基を示し、こ
れは無置換でも置換されていてもかまわない。また、ア
リールエーテル基とは例えばフェノキシ基などのエーテ
ル結合を介した芳香族炭化水素基を示し、芳香族炭化水
素基は無置換でも置換されていてもかまわない。また、
複素環基とは例えばチエニル基、フリル基、ピロリル
基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、オキサゾリル基、
ピリジル基、ピラジル基、ピリミジル基、キノリニル
基、イソキノリル基、キノキサリル基、アクリジニル
基、カルバゾリル基などの炭素以外の原子を有する環状
構造基を示し、これは無置換でも置換されていてもかま
わない。アルデヒド基、カルボニル基、エステル基、カ
ルバモイル基、アミノ基には脂肪族炭化水素、脂環式炭
化水素、芳香族炭化水素、複素環などで置換されたもの
も含み、さらに脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、芳香
族炭化水素、複素環は無置換でも置換されていてもかま
わない。隣接置換基との間に形成される縮合環および脂
肪族環とは、R1とR2、R2とR3、R4とR5、R
5とR6の部位で共役または非共役の縮合環を形成する
ものである。そしてこれら縮合環は環内構造に窒素、酸
素、硫黄原子を含んでいても良いし、さらに別の環と縮
合していてもよい。
【0026】また、金属に配位する時には、ピロメテン
骨格を有する化合物単独でも混合配位子でも特に限定は
されない。混合配位子の場合の第2の配位子としては、
アルコキシ、フェノキシ、ハロゲン、アルキル、アリル
その他縮合環炭化水素、複素環化合物、または酸素原子
を介して結合された芳香環または複素環化合物などを導
入することが可能である。
【0027】本発明のリガンドに配位できる金属は、特
に限定されるものではないが、通常用いられる元素の一
例として、ホウ素、ベリリウム、マグネシウム、クロ
ム、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、白金などを挙
げることができる。
【0028】そして、優れた色純度特性を持つ赤色発光
を得るためには、前記ピロメテン骨格を有する化合物の
中でも、下記一般式(2)で表される化合物が望まし
い。
【0029】
【化8】 (ここで、R8〜R14のうち少なくとも一つは芳香環
を含むかあるいは隣接置換基との間に縮合芳香環を形成
し、残りは水素、アルキル、アルコキシ、ハロゲン、ア
リール、アラルキル、アルケニル、アリールエーテル、
複素環、シアノ、アルデヒド、カルボニル、エステル、
カルバモイル、アミノ、隣接置換基との間に形成される
縮合環および脂肪族環の中から選ばれる。Xは炭素また
は窒素であるが、窒素の場合には上記R14は存在しな
い。)。
【0030】ここでいう芳香環基とはフェニル基、ナフ
チル基、アントラニル基のような芳香族炭化水素基のみ
ならず、ピリジル基、キノリル基、チエニル基などの複
素環芳香族官能基も含有する。また、隣接置換基との間
に形成される縮合芳香環とは、R8とR9、R9とR1
0、R11とR12、R12とR13の部位で縮合芳香
環を形成するものである。そしてこれら縮合芳香環は、
上記の芳香環基と同じく環内構造に窒素、酸素、硫黄原
子を含んでいても良いし、さらに別の芳香環あるいは脂
肪族環と縮合していてもよい。
【0031】さらに、ピロメテン骨格を有する化合物を
赤色発光材料として用いる場合、高輝度特性を得るため
には、蛍光量子収率が高いものがより好ましい。そこ
で、前記ピロメテン骨格を有する化合物としては、下記
一般式(3)で表される化合物がより好ましい。
【0032】
【化9】 (ここで、R15〜R21のうち少なくとも一つは芳香
環を含むかあるいは隣接置換基との間に縮合芳香環を形
成し、残りは水素、アルキル、アルコキシ、ハロゲン、
アリール、アラルキル、アルケニル、アリールエーテ
ル、複素環、シアノ、アルデヒド、カルボニル、エステ
ル、カルバモイル、アミノ、隣接置換基との間に形成さ
れる縮合環および脂肪族環の中から選ばれる。R22お
よびR23は同じでも異なっていてもよく、ハロゲン、
水素、アルキル、アリール、複素環基から選ばれる。X
は炭素または窒素であるが、窒素の場合には上記R21
は存在しない。)。
【0033】上記のピロメテン骨格を有する化合物とし
て、具体的には下記のような構造があげられる。
【0034】
【化10】
【0035】
【化11】
【0036】
【化12】
【0037】
【化13】
【0038】
【化14】
【0039】
【化15】
【0040】
【化16】
【0041】ドーピング量は、通常多すぎると濃度消光
現象が起きるため、通常ホスト物質に対して10重量%
以下で用いることが好ましく、更に好ましくは2%以下
である。ドーピング方法としては、ホスト材料との共蒸
着法によって形成することができるが、ホスト材料と予
め混合してから同時に蒸着しても良い。また、前記ジア
ザインダセン骨格を有する化合物は、極めて微量でも発
光することから微量のジアザインダセン誘導体をホスト
材料にサンドイッチ状に挟んで使用することも可能であ
る。この場合、一層でも二層以上ホスト材料と積層して
も良い。
【0042】また、発光材料に添加するドーパント材料
は、前記ピロメテン骨格を有する化合物一種のみに限る
必要はなく、複数の前記化合物を混合して用いたり、既
知のドーパント材料の一種類以上を前記化合物と混合し
て用いてもよい。具体的には従来から知られている、ビ
ス(ジイソプロピルフェニル)ペリレンテトラカルボン
酸イミドなどのナフタルイミド誘導体、ペリノン誘導
体、アセチルアセトンやベンゾイルアセトンとフェナン
トロリンなどを配位子とするEu錯体などの希土類錯
体、4−(ジシアノメチレン)−2−メチル−6−(p
−ジメチルアミノスチリル)−4H−ピランやその類縁
体、マグネシウムフタロシアニン、アルミニウムクロロ
フタロシアニンなどの金属フタロシアニン誘導体、ロー
ダミン化合物、デアザフラビン誘導体、クマリン誘導
体、オキサジン化合物などを共存させることが出来るが
特にこれらに限定されるものではない。
【0043】本発明における電子輸送性材料としては、
電界を与えられた電極間において負極からの電子を効率
良く輸送することが必要で、電子注入効率が高く、注入
された電子を効率良く輸送することが望ましい。そのた
めには電子親和力が大きく、しかも電子移動度が大き
く、さらに安定性に優れ、トラップとなる不純物が製造
時および使用時に発生しにくい物質であることが要求さ
れる。このような条件を満たす物質として、8−ヒドロ
キシキノリンアルミニウムに代表されるキノリノール誘
導体金属錯体、トロポロン金属錯体、フラボノール金属
錯体、ペリレン誘導体、ペリノン誘導体、ナフタレン、
クマリン誘導体、オキサジアゾール誘導体、アルダジン
誘導体、ビススチリル誘導体、ピラジン誘導体、フェナ
ントロリン誘導体などがあるが特に限定されるものでは
ない。これらの電子輸送材料は単独でも用いられるが、
異なる電子輸送材料と積層または混合して使用しても構
わない。
【0044】以上の正孔輸送層、発光層、電子輸送層に
用いられる材料は単独で各層を形成することができる
が、高分子結着剤としてポリ塩化ビニル、ポリカーボネ
ート、ポリスチレン、ポリ(N−ビニルカルバゾー
ル)、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリ
レート、ポリエステル、ポリスルフォン、ポリフェニレ
ンオキサイド、ポリブタジエン、炭化水素樹脂、ケトン
樹脂、フェノキシ樹脂、ポリサルフォン、ポリアミド、
エチルセルロース、酢酸ビニル、ABS樹脂、ポリウレ
タン樹脂などの溶剤可溶性樹脂や、フェノール樹脂、キ
シレン樹脂、石油樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、不
飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、
シリコーン樹脂などの硬化性樹脂などに分散させて用い
ることも可能である。
【0045】発光を司る物質の形成方法は、抵抗加熱蒸
着、電子ビーム蒸着、スパッタリング、分子積層法、コ
ーティング法など特に限定されるものではないが、通常
は、抵抗加熱蒸着、電子ビーム蒸着が特性面で好まし
い。層の厚みは、発光を司る物質の抵抗値にもよるので
限定することはできないが、1〜1000nmの間から
選ばれる。
【0046】綺麗な赤色表示を行わせるためには、発光
スペクトルのピーク波長が580nm以上720nm以
下、より好ましくは600nm以上700nm以下の範
囲内であり、半値幅が100nm以下であることが重要
である。発光スペクトルは、できるだけ単一ピークであ
ることが好ましいが、場合によっては他のピークとの重
なりによって複数の極大点を有したり、ピークの裾に肩
が現れることもある。本発明において、ピーク波長とは
発光中心波長に値する主ピークの波長であり、半値幅と
はこれらピーク全体において発光中心波長の高さの半分
のところのピーク幅であると定義している。
【0047】電気エネルギーとは主に直流電流を指す
が、パルス電流や交流電流を用いることも可能である。
電流値および電圧値は特に制限はないが、素子の消費電
力、寿命を考慮するとできるだけ低いエネルギーで最大
の輝度が得られるようにするべきである。
【0048】本発明におけるマトリクスとは、表示のた
めの画素が格子状に配置されたものをいい、画素の集合
で文字や画像を表示する。画素の形状、サイズは用途に
よって決まる。例えばパソコン、モニター、テレビの画
像および文字表示には、通常一辺が300μm以下の四
角形の画素が用いられるし、表示パネルのような大型デ
ィスプレイの場合は、一辺がmmオーダーの画素を用い
ることになる。モノクロ表示の場合は、同じ色の画素を
配列すればよいが、カラー表示の場合には、赤、赤、
緑、青の画素を並べて表示させる。この場合、典型的に
はデルタタイプとストライプタイプがある。そして、こ
のマトリクスの駆動方法としては、線順次駆動方法やア
クティブマトリックスのどちらでもよい。線順次駆動の
方が構造が簡単であるという利点があるが、動作特性を
考慮した場合、アクティブマトリックスの方が優れる場
合があるので、これも用途によって使い分けることが必
要である。
【0049】本発明におけるセグメントタイプとは、予
め決められた情報を表示するようにパターンを形成し、
決められた領域を発光させることになる。例えば、デジ
タル時計や温度計における時刻や温度表示、オーディオ
機器や電磁調理器などの動作状態表示、自動車のパネル
表示などがあげられる。そして、前記マトリクス表示と
セグメント表示は同じパネルの中に共存していてもよ
い。
【0050】本発明におけるバックライトとは、主に自
発光しない表示装置の視認性を向上させる目的に使用さ
れ、液晶表示装置、時計、オーディオ機器、自動車パネ
ル、表示板、標識などに使用される。特に液晶表示装
置、中でも薄型化が課題となっているパソコン用途のバ
ックライトとしては、従来方式のものが蛍光灯や導光板
からなっているため薄型化が困難であることを考えると
本発明におけるバックライトは、薄型、軽量が特徴にな
る。
【0051】
【実施例】以下、実施例および比較例をあげて本発明を
説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるも
のではない。
【0052】実施例1 ITO透明導電膜を150nm堆積させたガラス基板
(旭硝子社製、15Ω/□、電子ビーム蒸着品)を30
×40mmに切断、エッチングを行った。得られた基板
をアセトン、セミコクリン56で各々15分間超音波洗
浄してから、超純水で洗浄した。続いてイソプロピルア
ルコールで15分間超音波洗浄してから熱メタノールに
15分間浸漬させて乾燥させた。この基板を素子を作製
する直前に1時間UV−オゾン処理し、真空蒸着装置内
に設置して、装置内の真空度が1×10-5Pa以下にな
るまで排気した。抵抗加熱法によって、まず正孔輸送材
料としてN,N’−ジフェニル−N,N’−(3−メチ
ルフェニル)−1,1’−ジフェニル−4,4’−ジア
ミン(TPD)を100nm蒸着した。次にホスト材料
として下記に示すチオフェン誘導体(粉末の蛍光ピーク
波長550〜570nm)を、ドーパント材料として
4,4−ジフルオロ−1,3,5,7−テトラフェニル−4
−ボラ−3a,4a−ジアザ−s−インダセン(ジクロ
ロメタン溶液中の蛍光ピーク波長は611nm)を用い
て、ドーパントが1wt%になるように50nmの厚さ
に共蒸着し、ホスト材料を50nmの厚さに積層した。
次にリチウムを0.2nm、銀を150nm蒸着して陰
極とし、5×5mm角の素子を作製した。この発光素子
の発光ピーク波長は609nmであり、スペクトル半値
幅が52nmの綺麗な赤色発光を示した。
【0053】
【化17】
【0054】実施例2 ITO透明導電膜を150nm堆積させたガラス基板
(旭硝子社製、15Ω/□、電子ビーム蒸着品)を30
×40mmに切断、エッチングを行った。得られた基板
をアセトン、セミコクリン56で各々15分間超音波洗
浄してから、超純水で洗浄した。続いてイソプロピルア
ルコールで15分間超音波洗浄してから熱メタノールに
15分間浸漬させて乾燥させた。この基板を素子を作製
する直前に1時間UV−オゾン処理し、真空蒸着装置内
に設置して、装置内の真空度が5×10-5Pa以下にな
るまで排気した。抵抗加熱法によって、まず正孔輸送材
料としてTPDを100nm蒸着した。次にホスト材料
として下記に示すチオフェン誘導体(粉末の蛍光ピーク
波長580〜600nm)を、ドーパント材料としてジ
フルオロ[3−フェニル−1−[(3−フェニル−2H−
ベンゾ[c]イソインドール−1−イル)メチレン]−1H
−ベンゾ[c]イソインドラト−N1,N2]ボロン(ジクロ
ロメタン溶液中の蛍光ピーク波長は645nm)を用い
て、ドーパントが1wt%になるように50nmの厚さ
に共蒸着し、ホスト材料を50nmの厚さに積層した。
次にリチウムを0.5nm、アルミニウムを200nm
蒸着して陰極とし、5×5mm角の素子を作製した。こ
の発光素子の発光ピーク波長は646nmであり、スペ
クトル半値幅が40nmの綺麗な赤色発光を示した。
【0055】
【化18】
【0056】比較例1 ホスト材料としてトリス(8−キノリノラト)アルミニ
ウム錯体(蛍光ピーク波長513nm)を用いた以外は
実施例1と同様にして発光素子を作製した。この発光素
子の発光ピーク波長は520nmであり、ドーパント材
料へのエネルギー移動は殆ど見られず、ホスト材料から
の緑色発光を示し、ドーパント材料からの赤色発光を得
ることが出来なかった。
【0057】実施例3 ホスト材料として下記に示すチオフェン誘導体(粉末の
蛍光ピーク波長542nm)を用いる以外は実施例1と
同様にして発光素子を作製した。この発光素子の発光ピ
ーク波長は610nmであり、スペクトル半値幅が50
nmの綺麗な赤色発光を示した。
【0058】
【化19】
【0059】実施例4 ホスト材料として下記に示すチオフェン誘導体(粉末の
蛍光ピーク波長577nm)を用いる以外は実施例1と
同様にして発光素子を作製した。この発光素子の発光ピ
ーク波長は610nmであり、スペクトル半値幅が50
nmの綺麗な赤色発光を示した。
【0060】
【化20】
【0061】実施例5 ホスト材料として下記に示すチオフェン誘導体(粉末の
蛍光ピーク波長570〜580nm)を用いる以外は実
施例1と同様にして発光素子を作製した。この発光素子
の発光ピーク波長は610nmであり、スペクトル半値
幅が50nmの綺麗な赤色発光を示した。
【0062】
【化21】
【0063】実施例6 ホスト材料として下記に示すチオフェン誘導体(粉末の
蛍光ピーク波長582nm)を用いる以外は実施例1と
同様にして発光素子を作製した。この発光素子の発光ピ
ーク波長は610nmであり、スペクトル半値幅が50
nmの綺麗な赤色発光を示した。
【0064】
【化22】
【0065】実施例7 ホスト材料として下記に示すチオフェン誘導体(粉末の
蛍光ピーク波長600nm)を用いる以外は実施例2と
同様にして発光素子を作製した。この発光素子の発光ピ
ーク波長は646nmであり、スペクトル半値幅が40
nmの綺麗な赤色発光を示した。
【0066】
【化23】
【0067】実施例8 ホスト材料として下記に示すチオフェン誘導体(粉末の
蛍光ピーク波長554nm)を用いる以外は実施例1と
同様にして発光素子を作製した。この発光素子の発光ピ
ーク波長は610nmであり、スペクトル半値幅が50
nmの綺麗な赤色発光を示した。
【0068】
【化24】
【0069】実施例9 ITO透明導電膜を150nm堆積させたガラス基板
(旭硝子社製、15Ω/□、電子ビーム蒸着品)を30
×40mmに切断、フォトリソグラフィ法によって30
0μmピッチ(残り幅270μm)×32本のストライ
プ状にパターン加工した。ITOストライプの長辺方向
片側は外部との電気的接続を容易にするために1.27
mmピッチ(開口部幅800μm)まで広げてある。得
られた基板をアセトン、セミコクリン56で各々15分
間超音波洗浄してから、超純水で洗浄した。続いてイソ
プロピルアルコールで15分間超音波洗浄してから熱メ
タノールに15分間浸漬させて乾燥させた。この基板を
素子を作製する直前に1時間UV−オゾン処理し、真空
蒸着装置内に設置して、装置内の真空度が5×10-4
a以下になるまで排気した。抵抗加熱法によって、まず
N,N’−ジフェニル−N,N’−(3−メチルフェニ
ル)−1,1’−ジフェニル−4,4’−ジアミン(T
PD)を100nm蒸着した。次にホスト材料として実
施例1で用いたチオフェン誘導体を、ドーパント材料と
して4,4−ジフルオロ−1,3,5,7−テトラフェニル
−4−ボラ−3a,4a−ジアザ−s−インダセンを用
いて、ドーパントが1wt%になるように50nmの厚
さに共蒸着し、ホスト材料を50nmの厚さに積層し
た。次に厚さ50μmのコバール板にウエットエッチン
グによって16本の250μmの開口部(残り幅50μ
m、300μmピッチに相当)を設けたマスクを、真空
中でITOストライプに直交するようにマスク交換し、
マスクとITO基板が密着するように裏面から磁石で固
定した。そしてマグネシウムを50nm、アルミニウム
を150nm蒸着して32×16ドットマトリクス素子
を作製した。本素子をマトリクス駆動させたところ、ク
ロストークなく文字表示できた。
【0070】
【発明の効果】本発明は、電気エネルギーの利用効率が
高く、色純度に優れた赤色発光素子を提供できるもので
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北澤 大輔 滋賀県大津市園山1丁目1番1号 東レ株 式会社滋賀事業場内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】陽極と陰極の間に発光を司る物質が存在
    し、電気エネルギーによりピーク波長が580nm以上
    720nm以下に発光する素子であって、該素子は少な
    くとも蛍光ピーク波長が540nm以上720nm以下
    のチオフェン誘導体と下記一般式(1)に示すピロメテ
    ン骨格を有する化合物もしくはその金属錯体を含むこと
    を特徴とする発光素子。 【化1】 (ここで、R1〜R7は同じでも異なっていてもよく、
    水素、アルキル、アルコキシ、ハロゲン、アリール、ア
    ラルキル、アルケニル、アリールエーテル、複素環、シ
    アノ、アルデヒド、カルボニル、エステル、カルバモイ
    ル、アミノ、隣接置換基との間に形成される縮合環およ
    び脂肪族環の中から選ばれる。Xは炭素または窒素であ
    るが、窒素の場合には上記R7は存在しない。)
  2. 【請求項2】前記金属錯体の金属がホウ素、ベリリウ
    ム、マグネシウム、クロム、鉄、コバルト、ニッケル、
    銅、亜鉛、白金から選ばれる少なくとも一種であること
    を特徴とする請求項1記載の発光素子。
  3. 【請求項3】前記ピロメテン骨格を有する化合物が下記
    一般式(2)で表されることを特徴とする請求項1記載
    の発光素子。 【化2】 (ここで、R8〜R14のうち少なくとも一つは芳香環
    を含むかあるいは隣接置換基との間に縮合環を形成し、
    残りは水素、アルキル、アルコキシ、ハロゲン、アリー
    ル、アラルキル、アルケニル、アリールエーテル、複素
    環、シアノ、アルデヒド、カルボニル、エステル、カル
    バモイル、アミノ、隣接置換基との間に形成される縮合
    環および脂肪族環の中から選ばれる。Xは炭素または窒
    素であるが、窒素の場合には上記R14は存在しな
    い。)
  4. 【請求項4】前記ピロメテン骨格を有する化合物が下記
    一般式(3)で表されることを特徴とする請求項1記載
    の発光素子。 【化3】 (ここで、R15〜R21のうち少なくとも一つは芳香
    環を含むかあるいは隣接置換基との間に縮合芳香環を形
    成し、残りは水素、アルキル、アルコキシ、ハロゲン、
    アリール、アラルキル、アルケニル、アリールエーテ
    ル、複素環、シアノ、アルデヒド、カルボニル、エステ
    ル、カルバモイル、アミノ、隣接置換基との間に形成さ
    れる縮合環および脂肪族環の中から選ばれる。R22お
    よびR23は同じでも異なっていてもよく、ハロゲン、
    水素、アルキル、アリール、複素環基から選ばれる。X
    は炭素または窒素であるが、窒素の場合には上記R21
    は存在しない。)
  5. 【請求項5】前記チオフェン誘導体において、チオフェ
    ン誘導体の基本骨格に芳香環あるいは複素環の少なくと
    も一つが置換基として導入されるかあるいは縮合されて
    いる、蛍光化合物の基本骨格に含まれる環構造が複素環
    に置換されているうちの少なくとも一つが行われている
    ことを特徴とする請求項1記載の発光素子。
  6. 【請求項6】前記チオフェン誘導体が、オリゴチオフェ
    ン誘導体、ビニル基を介して連結したビチオフェン誘導
    体の内から選ばれることを特徴とする請求項1記載の発
    光素子。
  7. 【請求項7】前記ピロメテン骨格を有する化合物もしく
    はその金属錯体化合物がドーパント材料であることを特
    徴とする請求項1記載の発光素子。
  8. 【請求項8】発光を司る物質が少なくとも発光材料と正
    孔輸送材料および/または電子輸送材料とからなること
    を特徴とする請求項1記載の発光素子。
  9. 【請求項9】発光を司る物質が少なくとも正孔輸送層と
    発光層との積層構造を有することを特徴とする請求項1
    記載の発光素子。
  10. 【請求項10】陽極、正孔輸送層、発光層、電子輸送
    層、陰極を順次積層することを特徴とする請求項9記載
    の発光素子。
  11. 【請求項11】マトリクスおよび/またはセグメント方
    式によって表示するディスプレイであることを特徴とす
    る請求項1〜10のいずれか記載の発光素子。
  12. 【請求項12】バックライトであることを特徴とする請
    求項1〜10のいずれか記載の発光素子。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000228286A (ja) * 1999-02-04 2000-08-15 Mitsui Chemicals Inc 有機電界発光素子
JP2003068466A (ja) * 2001-06-15 2003-03-07 Canon Inc 発光素子及び発光素子の製造方法
JP2004014379A (ja) * 2002-06-10 2004-01-15 Konica Minolta Holdings Inc 有機エレクトロルミネッセンス素子及び表示装置
JP2014197577A (ja) * 2013-03-29 2014-10-16 コニカミノルタ株式会社 有機エレクトロルミネッセンス素子、表示装置及び照明装置

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