JP2001313175A - 発光素子 - Google Patents

発光素子

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JP2001313175A
JP2001313175A JP2000129396A JP2000129396A JP2001313175A JP 2001313175 A JP2001313175 A JP 2001313175A JP 2000129396 A JP2000129396 A JP 2000129396A JP 2000129396 A JP2000129396 A JP 2000129396A JP 2001313175 A JP2001313175 A JP 2001313175A
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Toru Kohama
亨 小濱
Takeshi Tominaga
剛 富永
Seiichiro Murase
清一郎 村瀬
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電気エネルギーの利用効率が高く、色純度に優
れた赤色発光素子を提供する。 【解決手段】陽極と陰極の間に発光物質が存在し、電気
エネルギーによりピーク波長が580nm以上720n
m以下に発光する素子であって、該素子は少なくとも蛍
光ピーク波長が540nm以上720nm以下の蛍光化
合物と縮合環ケトン誘導体を含むことを特徴とする発光
素子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気エネルギーを
光に変換できる素子であって、表示素子、フラットパネ
ルディスプレイ、バックライト、照明、インテリア、標
識、看板、電子写真機、光信号発生器などの分野に利用
可能な発光素子に関する。
【0002】
【従来の技術】陰極から注入された電子と陽極から注入
された正孔が両極に挟まれた有機蛍光体内で再結合する
際に発光するという有機積層薄膜発光素子の研究が近年
活発に行われている。この素子は、薄型、低駆動電圧下
での高輝度発光、蛍光材料を選ぶことによる多色発光が
特徴であり注目を集めている。
【0003】この研究は、コダック社のC.W.Tan
gらが有機積層薄膜素子が高輝度に発光することを示し
て以来(Appl.Phys.Lett.51(12)
21,p.913,1987)、多くの研究機関が検討
を行っている。コダック社の研究グループが提示した有
機積層薄膜発光素子の代表的な構成は、ITOガラス基
板上に正孔輸送性のジアミン化合物、発光層である8−
ヒドロキシキノリンアルミニウム、そして陰極としてM
g:Agを順次設けたものであり、10V程度の駆動電
圧で1000cd/m2の緑色発光が可能であった。現
在の有機積層薄膜発光素子は、上記の素子構成要素の他
に電子輸送層を設けているものなど構成を変えているも
のもあるが、基本的にはコダック社の構成を踏襲してい
る。
【0004】多色発光の中でも赤色発光は、有用なる発
光色として研究が進められている。従来、ビス(ジイソ
プロピルフェニル)ペリレンなどのペリレン系、ペリノ
ン系、ポルフィリン系、Eu錯体(Chem.Let
t.,1267(1991))などが赤色発光材料とし
て知られている。
【0005】また、赤色発光を得る手法として、ホスト
材料の中に微量の赤色蛍光材料をドーパントとして混入
させる方法も検討されている。ホスト材料としては、ト
リス(8−キノリノラト)アルミニウム錯体、ビス(1
0−ベンゾキノリノラト)ベリリウム錯体、ジアリール
ブタジエン誘導体、スチルベン誘導体、ベンズオキサゾ
ール誘導体、ベンゾチアゾール誘導体などがあげられ、
その中にドーパントとして4−(ジシアノメチレン)−
2−メチル−6−(p−ジメチルアミノスチリル)−4
H−ピラン、金属フタロシアニン(MgPc、AlPc
Clなど)化合物、スクアリリウム化合物を存在させる
ことによって赤色発光を取り出していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の赤色発
光材料(ホスト材料およびドーパント材料)は、発光ピ
ーク波長が580nmを越えてもピーク幅が広いため、
色純度が悪く綺麗な赤色発光が得られなかった。また、
Eu錯体などの希土類錯体は発光ピーク幅が狭く、綺麗
な赤色発光が得られるが、最高輝度が数〜数十cd/m
2と低いため、明瞭な表示ができないことが問題であっ
た。
【0007】本発明は、かかる問題を解決し、高色純度
の赤色発光素子を提供することを目的とするものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は陽極と陰極の間
に発光物質が存在し、電気エネルギーによりピーク波長
が580nm以上720nm以下に発光する素子であっ
て、該素子は少なくとも蛍光ピーク波長が540nm以
上720nm以下の蛍光化合物と縮合環ケトン誘導体を
含むことを特徴とする発光素子である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明において陽極は、光を取り
出すために透明であれば酸化錫、酸化インジウム、酸化
錫インジウム(ITO)などの導電性金属酸化物、ある
いは金、銀、クロムなどの金属、ヨウ化銅、硫化銅など
の無機導電性物質、ポリチオフェン、ポリピロール、ポ
リアニリンなどの導電性ポリマなど特に限定されるもの
でないが、ITOガラスやネサガラスを用いることが特
に望ましい。透明電極の抵抗は素子の発光に十分な電流
が供給できればよいので限定されないが、素子の消費電
力の観点からは低抵抗であることが望ましい。例えば3
00Ω/□以下のITO基板であれば素子電極として機
能するが、現在では10Ω/□程度の基板の供給も可能
になっていることから、低抵抗品を使用することが特に
望ましい。ITOの厚みは抵抗値に合わせて任意に選ぶ
事ができるが、通常100〜300nmの間で用いられ
ることが多い。また、ガラス基板はソーダライムガラ
ス、無アルカリガラスなどが用いられ、また厚みも機械
的強度を保つのに十分な厚みがあればよいので、0.5
mm以上あれば十分である。ガラスの材質については、
ガラスからの溶出イオンが少ない方がよいので無アルカ
リガラスの方が好ましいが、SiO2 などのバリアコー
トを施したソーダライムガラスも市販されているのでこ
れを使用できる。ITO膜形成方法は、電子線ビーム
法、スパッタリング法、化学反応法など特に制限を受け
るものではない。
【0010】陰極は、電子を本有機物層に効率良く注入
できる物質であれば特に限定されないが、一般に白金、
金、銀、銅、鉄、錫、亜鉛、アルミニウム、インジウ
ム、クロム、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシ
ウム、マグネシウムなどがあげられるが、電子注入効率
をあげて素子特性を向上させるためにはリチウム、ナト
リウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムまたはこ
れら低仕事関数金属を含む合金が有効である。しかし、
これらの低仕事関数金属は、一般に大気中で不安定であ
ることが多く、例えば、有機層に微量のリチウムやマグ
ネシウム(真空蒸着の膜厚計表示で1nm以下)をドー
ピングして安定性の高い電極を使用する方法が好ましい
例として挙げることができるが、フッ化リチウムのよう
な無機塩の使用も可能であることから特にこれらに限定
されるものではない。更に電極保護のために白金、金、
銀、銅、鉄、錫、アルミニウム、インジウムなどの金
属、またはこれら金属を用いた合金、そしてシリカ、チ
タニア、窒化ケイ素などの無機物、ポリビニルアルコー
ル、塩化ビニル、炭化水素系高分子などを積層すること
が好ましい例として挙げられる。これらの電極の作製法
も抵抗加熱、電子線ビーム、スパッタリング、イオンプ
レーティング、コーティングなど導通を取ることができ
れば特に制限されない。
【0011】発光物質とは、1)正孔輸送層/発光層、
2)正孔輸送層/発光層/電子輸送層、3)発光層/電
子輸送層、4)正孔輸送層/発光層/正孔阻止層、5)
正孔輸送層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層、6)発
光層/正孔阻止層/電子輸送層そして、7)以上の組合
わせ物質を一層に混合した形態のいずれであってもよ
い。即ち、素子構成としては、上記1)〜6)の多層積
層構造の他に7)のように発光材料単独または発光材料
と正孔輸送材料や電子輸送材料を含む層を一層設けるだ
けでもよい。さらに、本発明における発光物質は自ら発
光するもの、その発光を助けるもののいずれにも該当
し、発光に関与している化合物、層などを指すものであ
る。
【0012】正孔輸送層は正孔輸送性物質単独または二
種類以上の物質を積層、混合するか正孔輸送性物質と高
分子結着剤の混合物により形成され、正孔輸送性物質と
してはN,N’−ジフェニル−N,N’−ジ(3−メチ
ルフェニル)−4,4’−ジフェニル−1,1’−ジア
ミン、N,N’−ジナフチル−N,N’−ジフェニル−
4,4’−ジフェニル−1,1’−ジアミンなどのトリ
フェニルアミン類、ビス(N−アリルカルバゾール)ま
たはビス(N−アルキルカルバゾール)類、ピラゾリン
誘導体、スチルベン系化合物、ヒドラゾン系化合物、オ
キサジアゾール誘導体やフタロシアニン誘導体、ポルフ
ィリン誘導体に代表される複素環化合物、ポリマー系で
は前記単量体を側鎖に有するポリカーボネートやスチレ
ン誘導体、ポリビニルカルバゾール、ポリシランなどが
好ましいが、素子作製に必要な薄膜を形成し、陽極から
正孔が注入できて、さらに正孔を輸送できる化合物であ
れば特に限定されるものではない。
【0013】発光材料は、電気エネルギーによりピーク
波長が580nm以上720nm以下で発光する。58
0nmより小さいと、ピーク幅が狭くても色純度の良好
な赤色発光を得ることが出来ず、720nmより大きい
と、視感度が悪くなるので、効率良い高輝度赤色発光を
得ることができない。
【0014】また、発光材料は蛍光ピーク波長が540
nm以上720nm以下の蛍光化合物と縮合環ケトン誘
導体を含み、蛍光化合物をホスト材料とし、縮合環ケト
ン誘導体をドーパント材料として、組み合わせて用いる
ドーピング法を好ましい方法として挙げることができ
る。また、ドーパント材料はホスト材料の全体に含まれ
ていても、部分的に含まれていても、いずれであっても
よい。ドーパント材料は積層されていても、分散されて
いても、いずれであってもよい。
【0015】ホスト材料からドーパント材料へのエネル
ギー移動には、ホスト材料の蛍光スペクトルとドーパン
ト材料の吸収スペクトル(励起スペクトル)の重なりが
必要である。また色純度の良いドーパント材料のストー
クスシフト(励起スペクトルのピークと蛍光スペクトル
のピークの差)は数〜数十nmと狭く、580nm以上
720nm以下のドーパント材料からの高色純度赤色発
光を得ようとすると、ドーパント材料の吸収スペクトル
(励起スペクトル)は黄色、黄橙色、橙色、赤橙色、赤
色領域(540nm以上720nm以下)になる。ホス
ト材料の蛍光スペクトルが、黄色よりも短波長側の黄緑
色、緑色、青緑色、青色、青紫色、紫色領域にありスペ
クトルの重なりが小さいと、エネルギー移動が速やかに
行われず、ドーパント材料からの発光が得られなかった
り、得られたとしてもホスト材料からの発光が残り、白
色化するなど、高色純度の赤色発光が得られない。
【0016】上記の理由により、580nm以上720
nm以下でドーパント材料が高輝度、高色純度で発光す
るには、ホスト材料は蛍光ピーク波長が540nm以上
720nm以下であることが必要である。目安として
は、黄色、黄橙色、橙色、赤橙色、赤色などの蛍光を有
するものが該当する。
【0017】色純度の良い赤色発光を得るためには、発
光ピーク波長が590nmより長波長であることが好ま
しく、600nmより長波長であることがより好まし
い。さらにいえば、610nm以上であることが一層好
ましい。従ってホスト材料の蛍光ピーク波長はより長波
長であることが望ましく、550nmよりより大きく7
20nm以下であることが好ましく、560nmより大
きく720nm以下であることがより好ましい。さらに
580nmより大きく720nm以下であることが一層
好ましい。
【0018】蛍光ピーク波長が540nm以上720n
m以下であればホスト材料の基本骨格としては特に限定
されるものではないが、以前から発光体として知られて
いたアントラセンやピレン、ペリレンなどの縮合環誘導
体、ピラジン、ナフチリジン、キノキサリン、ピロロピ
リジン、ピリミジン、チオフェン、チオキサンテンなど
の複素環誘導体、トリス(8−キノリノラト)アルミニ
ウム錯体、などのキノリノール金属錯体、ビピリジン金
属錯体、ローダミン金属錯体、アゾメチン金属錯体、ジ
スチリルベンゼン誘導体、テトラフェニルブタジエン誘
導体、スチルベン誘導体、アルダジン誘導体、クマリン
誘導体、フタルイミド誘導体、ナフタルイミド誘導体、
ペリノン誘導体、ピロロピロール誘導体、シクロペンタ
ジエン誘導体、イミダゾール誘導体やオキサゾール誘導
体、チアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、チア
ジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体などのアゾール
誘導体およびその金属錯体、メロシアニン誘導体、ポリ
フィリン誘導体、ポリマー系では、ポリフェニレンビニ
レン誘導体、ポリパラフェニレン誘導体、そして、ポリ
チオフェン誘導体などが使用できる。ホスト材料の基本
骨格自身の蛍光ピーク波長が540nm以上720nm
以下であれば必ずしも修飾する必要はないが、蛍光ピー
ク波長が540nm以下の場合や、ドーパントとのエネ
ルギー移動を効率的に行うために長波長化させたい場合
には、基本骨格に芳香環あるいは複素環の少なくとも一
つを置換基として導入するか、あるいは縮合する、また
は蛍光化合物の基本骨格に含まれる環構造を複素環に置
換することで長波長化することができ、ホスト材料とし
てさらに好適に用いることが出来る。基本骨格に芳香環
あるいは複素環の少なくとも一つを置換基として導入す
るか、あるいは縮合する場合には、基本骨格自身を置換
基として導入することや縮合することも含まれる。
【0019】具体的には、次のようなものが挙げられ
る。縮合環誘導体のアントラセン誘導体では芳香環を共
役的に導入しさらに電子吸引性基のシアノ基を導入した
ビス(シアノスチリル)アントラセン誘導体など、ピレ
ン誘導体では複素環を共役的に導入したカルバゾリルビ
ニルピレン誘導体など、ペリレン誘導体では芳香環を縮
合させたデカシクレン誘導体、電子吸引基のカルボン酸
エステル基を導入したペリレンジカルボン酸エステル誘
導体などが挙げられる。複素環誘導体のピラジン誘導体
では複素環や芳香環を共役的に導入したビスナフチルビ
ニルピラジン誘導体、トリスチリルピラジン誘導体、テ
トラピリジルビニルピラジン誘導体など、ナフチリジン
誘導体では芳香環を導入したペンタフェニルナフチリジ
ン誘導体など、キノキサリン誘導体では複素環を縮合さ
せたピリドイミダゾキノキサリン誘導体、芳香環を導入
したビストリフェニルアミノビニルキノキサリン誘導
体、芳香環を共役的に導入したビスピレニルビニルキノ
キサリン誘導体、自身を共役的に連結したビス(フェニ
ルキノキサリル)ビフェニル誘導体など、ピリミジン誘
導体では自身を縮合させたピリミドピリミジン誘導体な
ど、チオフェン誘導体では芳香環を共役的に導入したビ
ススチリルチオフェン誘導体、自身を共役的に連結した
チエニル誘導体などが挙げられる。キノリノール金属錯
体では、芳香環を導入したトリス(5,7−ビス(4−
フェニル)−8−キノリノラト)アルミニウム錯体、ビ
ス(5,7−ビス(4−フェニル)−8−キノリノラ
ト)亜鉛錯体、トリス(5,7−ビス(4−フルオロフ
ェニル)−8−キノリノラト)アルミニウム錯体、ビス
(2−フェニル−8−キノリノラト)亜鉛錯体、複素環
や芳香環を共役的に導入したビス(2−(ビチエニルビ
ニル)−8−キノリノラト)亜鉛錯体、ビス(2−(チ
エニルビニル)−8−キノリノラト)亜鉛錯体、ビス
(2−(ピリジルビニル)−8−キノリノラト)亜鉛錯
体、ビス(2−フェニル−8−キノリノラト)亜鉛錯
体、ビス(2−スチリル−8−キノリノラト)亜鉛錯
体、芳香環を縮合させたベンゾ(f)キノリノール亜鉛
錯体、アクリジン金属錯体、電子吸引性基のシアノ基を
導入したトリス(2−シアノ−8−キノリノラト)アル
ミニウム錯体、2−シアノ−8−キノリノラトリチウム
錯体などが挙げられる。ビピリジル金属錯体では芳香環
を縮合させさらに芳香環を導入したビフェニルフェナン
トロリン金属錯体などが挙げられる。ジスチリルベンゼ
ン誘導体ではベンゼン骨格をピラジン骨格に置換したジ
スチリルピラジン誘導体などが挙げられる。スチルベン
誘導体では複素環を導入したビストリアジニルスチルベ
ン誘導体などが挙げられる。アルダジン誘導体では芳香
環を導入したビスナフチルアルダジン誘導体などが挙げ
られる。クマリン誘導体では複素環を導入したジベンゾ
トリアゾリルクマリン誘導体、フェニルオキサジアゾリ
ルクマリン誘導体などが挙げられる。ナフタルイミド誘
導体では自身を縮合的に連結したテトラフェニルカルボ
ン酸ジアニリド誘導体、テトラフェニルカルボン酸ジイ
ミド誘導体、複素環を縮合させてかつ導入したベンズイ
ミダゾリルベンズイミダゾピリゾナフタルイミド誘導体
などが挙げられる。ペリノン誘導体では、芳香環を縮合
させたジベンゾペリノン誘導体、自身を共役的に連結し
たビスペリノン誘導体などが挙げられる。ピロロピロー
ル誘導体では芳香環を導入したジフェニルピロロピロー
ル誘導体などが挙げられる。シクロペンタジエン誘導体
ではシクロペンタジエン骨格をシラシクロペンタジエン
骨格に置換しさらに芳香環や複素環を導入したビス(ビ
チオフェニル)ジフェニルシラシクロペンタジエン誘導
体、ビス(ベンゾチオフェニルチオフェニル)テトラフ
ェニルシラシクロペンタジエン誘導体などが挙げられ
る。オキサゾール誘導体では芳香環を縮合させさらに自
身を共役的に連結したビス(ベンゾオキサゾリル)エチ
レン誘導体などが挙げられる。チアゾール誘導体では芳
香環を縮合させさらに芳香環を共役的に導入したフェニ
ルアゾベンゾチアゾール誘導体が挙げられる。オキサジ
アゾール誘導体では芳香環を導入しさらに自身を共役的
に連結したビス(アントラセニルオキサジアゾリル)ベ
ンゼン誘導体、トリス(アントラセニルオキサジアゾリ
ル)ベンゼン誘導体などが挙げられる。チアジアゾール
誘導体では複素環を縮合させさらに芳香環を導入し自身
を共役的に連結したビス(ジフェニルピリジノチアジア
ゾリル)ベンゼン誘導体などが挙げられる。メロシアニ
ン誘導体では電子吸引性基のシアノ基を導入したジシア
ノメチレンピラン誘導体などが挙げられる。具体的に上
記のようなものを挙げたが、本発明はこれに限定される
ものではない。
【0020】ドーパントとしては、好適な例として縮合
環ケトン誘導体を挙げることができ、中でも下記一般式
(1)あるいは下記一般式(2)で表される構造を有す
るものが好適に用いられる。
【0021】
【化3】
【0022】ここで、R1〜R10は水素、アルキル、ア
ルコキシ、ハロゲン、アリール、アラルキルアルケニ
ル、アリールエーテル、複素環、シアノ、アルデヒド、
カルボニル、エステル、カルバモイル、アミノ、隣接置
換基との間に形成される芳香族、脂肪族、あるいは複素
環の縮合環の中から選ばれる。
【0023】
【化4】
【0024】ここで、R11〜R17は水素、アルキル、ア
ルコキシ、ハロゲン、アリール、アラルキルアルケニ
ル、アリールエーテル、複素環、シアノ、アルデヒド、
カルボニル、エステル、カルバモイル、アミノ、隣接置
換基との間に形成される芳香族、脂肪族、あるいは複素
環の縮合環の中から選ばれる。
【0025】これらの置換基の説明の内、アルキル基と
は例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基な
どの飽和脂肪族炭化水素基を示し、これは無置換でも置
換されていてもかまわない。また、アルコキシ基とは例
えばメトキシ基などのエーテル結合を介した脂肪族炭化
水素基を示し、脂肪族炭化水素基は無置換でも置換され
ていてもかまわない。ハロゲンとはフッ素、塩素、臭
素、ヨウ素を示す。また、アリール基とは例えばフェニ
ル基、ナフチル基、ビフェニル基、フェナントリル基、
ターフェニル基、ピレニル基などの芳香族炭化水素基を
示し、これは無置換でも置換されていてもかまわない。
また、アラルキル基とは例えばベンジル基、フェニルエ
チル基などの脂肪族炭化水素を介した芳香族炭化水素基
を示し、脂肪族炭化水素と芳香族炭化水素はいずれも無
置換でも置換されていてもかまわない。また、アルケニ
ル基とは例えばビニル基、アリル基、ブタジエニル基な
どの二重結合を含む不飽和脂肪族炭化水素基を示し、こ
れは無置換でも置換されていてもかまわない。また、ア
リールエーテル基とは例えばフェノキシ基などのエーテ
ル結合を介した芳香族炭化水素基を示し、芳香族炭化水
素基は無置換でも置換されていてもかまわない。また、
複素環基とは例えばチエニル基、フリル基、ピロリル
基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、オキサゾリル基、
ピリジル基、ピラジル基、ピリミジル基、キノリニル
基、イソキノリル基、キノキサリル基、アクリジニル
基、カルバゾリル基などの炭素以外の原子を有する環状
構造基を示し、これは無置換でも置換されていてもかま
わない。アルデヒド基、カルボニル基、エステル基、カ
ルバモイル基、アミノ基には脂肪族炭化水素、脂環式炭
化水素、芳香族炭化水素、複素環などで置換されたもの
も含み、さらに脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、芳香
族炭化水素、複素環は無置換でも置換されていてもかま
わない。隣接置換基との間に形成される縮合環および脂
肪族環とは、例えばR1とR2のような隣り合った部位
で共役または非共役の縮合環を形成するものである。そ
してこれら縮合環は環内構造に窒素、酸素、硫黄原子を
含んでいても良いし、さらに別の環と縮合していてもよ
い。
【0026】色純度の良い赤色発光を得るためには、縮
合環ケトン誘導体を長波長化することが好ましい。長波
長化するためには、電子吸引性基を導入する、あるいは
共役を伸張することで行うことが好ましい。
【0027】電子吸引性基としては、シアノ基、ハロゲ
ン、カルボニル基等があげられ、なかでもシアノ基、カ
ルボニル基が好ましい。これら電子吸引性基の導入は単
独でも組み合わされても、直接でも共役性基を介してで
も構わない。
【0028】長波長化するためには共役の伸張がより好
ましく、共役性基の導入、縮合による共役の拡張等で行
うことが好ましい。
【0029】共役性基の導入では、ビニル基、フェニル
エチレン基、ジフェニルエチレン基等の置換あるいは無
置換のビニル基、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル
基等の置換あるいは無置換の芳香環、チエニル基、フリ
ル基、ピリジル基等の置換あるいは無置換の複素環を導
入する等があげられる。これら共役性基の導入は単独で
も組み合わされても構わない。
【0030】縮合による共役の拡張では、隣接置換基と
の間に縮合芳香環や縮合複素環を形成する等があげられ
る。これら縮合による共役の拡張は単独でも組み合わさ
れても構わない。上記の長波長化の方法は単独でも組み
合わせても構わない。
【0031】上記縮合環ケトン誘導体として、具体的に
は下記のような構造があげられる。
【0032】
【化5】
【0033】
【化6】
【0034】ドーピング量は、通常多すぎると濃度消光
現象が起きるため、通常ホスト物質に対して10重量%
以下で用いることが好ましく、更に好ましくは2%以下
である。ドーピング方法としては、ホスト材料との共蒸
着法によって形成することができるが、ホスト材料と予
め混合してから同時に蒸着しても良い。また、前記縮合
環ケトン誘導体は、極めて微量でも発光することから微
量の縮合環ケトン誘導体をホスト材料にサンドイッチ状
に挟んで使用することも可能である。この場合、一層で
も二層以上でもホスト材料と積層しても良い。
【0035】また、発光材料に添加するドーパント材料
は、少なくとも前記縮合環ケトン誘導体を有する化合物
を用いればよく、複数の前記化合物を混合して用いた
り、既知のドーパント材料の一種類以上を前記化合物と
混合して用いてもよい。具体的には従来から知られてい
る、ビス(ジイソプロピルフェニル)ペリレンテトラカ
ルボン酸イミドなどのナフタルイミド誘導体、ペリノン
誘導体、アセチルアセトンやベンゾイルアセトンとフェ
ナントロリンなどを配位子とするEu錯体などの希土類
錯体、4−(ジシアノメチレン)−2−メチル−6−
(p−ジメチルアミノスチリル)−4H−ピランやその
類縁体、マグネシウムフタロシアニン、アルミニウムク
ロロフタロシアニンなどの金属フタロシアニン誘導体、
ローダミン化合物、デアザフラビン誘導体、クマリン誘
導体、オキサジン化合物などを共存させることが出来る
が特にこれらに限定されるものではない。
【0036】本発明における電子輸送性材料としては、
電界を与えられた電極間において負極からの電子を効率
良く輸送することが必要で、電子注入効率が高く、注入
された電子を効率良く輸送することが望ましい。そのた
めには電子親和力が大きく、しかも電子移動度が大き
く、さらに安定性に優れ、トラップとなる不純物が製造
時および使用時に発生しにくい物質であることが要求さ
れる。このような条件を満たす物質として、8−ヒドロ
キシキノリンアルミニウムに代表されるキノリノール誘
導体金属錯体、トロポロン金属錯体、フラボノール金属
錯体、ペリレン誘導体、ペリノン誘導体、ナフタレン、
クマリン誘導体、オキサジアゾール誘導体、アルダジン
誘導体、ビススチリル誘導体、ピラジン誘導体、フェナ
ントロリン誘導体などがあるが特に限定されるものでは
ない。これらの電子輸送材料は単独でも用いられるが、
異なる電子輸送材料と積層または混合して使用しても構
わない。
【0037】以上の正孔輸送層、発光層、電子輸送層に
用いられる材料は単独で各層を形成することができる
が、高分子結着剤としてポリ塩化ビニル、ポリカーボネ
ート、ポリスチレン、ポリ(N−ビニルカルバゾー
ル)、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリ
レート、ポリエステル、ポリスルフォン、ポリフェニレ
ンオキサイド、ポリブタジエン、炭化水素樹脂、ケトン
樹脂、フェノキシ樹脂、ポリサルフォン、ポリアミド、
エチルセルロース、酢酸ビニル、ABS樹脂、ポリウレ
タン樹脂などの溶剤可溶性樹脂や、フェノール樹脂、キ
シレン樹脂、石油樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、不
飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、
シリコーン樹脂などの硬化性樹脂などに分散させて用い
ることも可能である。
【0038】発光物質の形成方法は、抵抗加熱蒸着、電
子ビーム蒸着、スパッタリング、分子積層法、コーティ
ング法など特に限定されるものではないが、通常は、抵
抗加熱蒸着、電子ビーム蒸着が特性面で好ましい。層の
厚みは、発光物質の抵抗値にもよるので限定することは
できないが、1〜1000nmの間から選ばれる。
【0039】綺麗な赤色表示を行わせるためには、発光
スペクトルのピーク波長が580nm以上720nm以
下、好ましくは590nm以上710nm以下、より好
ましくは600nm以上700nm以下、一層好ましく
は610nm以上690nm以下の範囲内であり、半値
幅が100nm以下であることが重要である。発光スペ
クトルは、できるだけ単一ピークであることが好ましい
が、場合によっては他のピークとの重なりによって複数
の極大点を有したり、ピークの裾に肩が現れることもあ
る。本発明において、ピーク波長とは発光中心波長に値
する主ピークの波長であり、半値幅とはこれらピーク全
体において発光中心波長の高さの半分のところのピーク
幅であると定義している。
【0040】電気エネルギーとは主に直流電流を指す
が、パルス電流や交流電流を用いることも可能である。
電流値および電圧値は特に制限はないが、素子の消費電
力、寿命を考慮するとできるだけ低いエネルギーで最大
の輝度が得られるようにするべきである。
【0041】本発明におけるマトリクスとは、表示のた
めの画素が格子状に配置されたものをいい、画素の集合
で文字や画像を表示する。画素の形状、サイズは用途に
よって決まる。例えばパソコン、モニター、テレビの画
像および文字表示には、通常一辺が300μm以下の四
角形の画素が用いられるし、表示パネルのような大型デ
ィスプレイの場合は、一辺がmmオーダーの画素を用い
ることになる。モノクロ表示の場合は、同じ色の画素を
配列すればよいが、カラー表示の場合には、赤、緑、青
の画素を並べて表示させる。この場合、典型的にはデル
タタイプとストライプタイプがある。そして、このマト
リクスの駆動方法としては、線順次駆動方法やアクティ
ブマトリックスのどちらでもよい。線順次駆動の方が構
造が簡単であるという利点があるが、動作特性を考慮し
た場合、アクティブマトリックスの方が優れる場合があ
るので、これも用途によって使い分けることが必要であ
る。
【0042】本発明におけるセグメントタイプとは、予
め決められた情報を表示するようにパターンを形成し、
決められた領域を発光させることになる。例えば、デジ
タル時計や温度計における時刻や温度表示、オーディオ
機器や電磁調理器などの動作状態表示、自動車のパネル
表示などがあげられる。そして、前記マトリクス表示と
セグメント表示は同じパネルの中に共存していてもよ
い。
【0043】本発明におけるバックライトとは、主に自
発光しない表示装置の視認性を向上させる目的に使用さ
れ、液晶表示装置、時計、オーディオ機器、自動車パネ
ル、表示板、標識などに使用される。特に液晶表示装
置、中でも薄型化が課題となっているパソコン用途のバ
ックライトとしては、従来方式のものが蛍光灯や導光板
からなっているため薄型化が困難であることを考えると
本発明におけるバックライトは、薄型、軽量が特徴にな
る。
【0044】
【実施例】以下、実施例および比較例をあげて本発明を
説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるも
のではない。
【0045】実施例1 ITO透明導電膜を150nm堆積させたガラス基板
(旭硝子(株)製、15Ω/□、電子ビーム蒸着品)を
30×40mmに切断、エッチングを行った。得られた
基板をアセトン、”セミコクリン56”(フルウチ化学
(株)製)で各々15分間超音波洗浄してから、超純水
で洗浄した。続いてイソプロピルアルコールで15分間
超音波洗浄してから熱メタノールに15分間浸漬させて
乾燥させた。この基板を素子を作製する直前に1時間U
V−オゾン処理し、真空蒸着装置内に設置して、装置内
の真空度が1×10-5Pa以下になるまで排気した。抵
抗加熱法によって、まず正孔輸送材料としてN,N’−
ジフェニル−N,N’−(3−メチルフェニル)−1,
1’−ジフェニル−4,4’−ジアミン(TPD)を1
00nm蒸着した。次にホスト材料としてトリス(5,
7−ビス(4−フルオロフェニル)−8−キノリノラ
ト)アルミニウム錯体(蛍光ピーク波長559nm)
を、ドーパント材料として下記アザチオキサンテン誘導
体(D1)(蛍光ピーク波長は620nm)を用いて、
ドーパントが1wt%になるように50nmの厚さに共
蒸着し、ホスト材料を50nmの厚さに積層した。次に
リチウムを0.2nm、銀を150nm蒸着して陰極と
し、5×5mm角の素子を作製した。この発光素子の発
光ピーク波長は620nmであり、綺麗な赤色発光を示
した。
【0046】
【化7】
【0047】実施例2 ホスト材料としてビス(2−(ビチエニルビニル)−8
−キノリノラト)亜鉛錯体(蛍光ピーク波長591n
m)を用いた以外は実施例1と同様にして発光素子を作
製した。この発光素子の発光ピーク波長は620nmで
あり、綺麗な赤色発光を示した。
【0048】実施例3 ホスト材料として下記ペリノン誘導体(蛍光ピーク波長
580nm)を用いた以外は実施例1と同様にして発光
素子を作製した。この発光素子の発光ピーク波長は62
0nmであり、綺麗な赤色発光を示した。
【0049】
【化8】
【0050】実施例4 ホスト材料として下記ペリノン誘導体(蛍光ピーク波長
600nm)を用いた以外は実施例1と同様にして発光
素子を作製した。この発光素子の発光ピーク波長は62
0nmであり、綺麗な赤色発光を示した。
【0051】
【化9】
【0052】実施例5 ホスト材料としてビス(2’,6’−ジイソプロピルア
ニリド)ペリレン−3,4,9,10−テトラカルボン
酸(蛍光ピーク波長620nm)を用いた以外は実施例
2と同様にして発光素子を作製した。この発光素子の発
光ピーク波長は620nmであり、綺麗な赤色発光を示
した。
【0053】実施例6 ホスト材料としてN−(ジメチルフェニル)−ナフタル
イミド(蛍光ピーク波長590nm)を用いた以外は実
施例1と同様にして発光素子を作製した。この発光素子
の発光ピーク波長は620nmであり、綺麗な赤色発光
を示した。
【0054】実施例7 ホスト材料として3,6-ジフェニル-2,5-ジヒドロ-
2,5-ジメチルピロロ[3,4-c]ピロール-1,4-ジオン
(橙色蛍光)を用いた以外は実施例1と同様にして発光
素子を作製した。この発光素子の発光ピーク波長は62
0nmであり、綺麗な赤色発光を示した。
【0055】実施例8 ホスト材料として3,8−ジメチルピリド[1’,
2’:1,2]イミダゾ[4,5−b]キノキサリン
(黄色蛍光)を用いる以外は実施例1と同様にして発光
素子を作製した。この発光素子の発光ピーク波長は62
0nmであり、綺麗な赤色発光を示した。
【0056】実施例9 ホスト材料として下記キノキサリン誘導体(蛍光ピーク
波長575nm)を用いる以外は実施例1と同様にして
発光素子を作製した。この発光素子の発光ピーク波長は
620nmであり、綺麗な赤色発光を示した。
【0057】
【化10】
【0058】実施例10 ホスト材料として下記キノキサリン誘導体(橙色蛍光)
を用いる以外は実施例1と同様にして発光素子を作製し
た。この発光素子の発光ピーク波長は620nmであ
り、綺麗な赤色発光を示した。
【0059】
【化11】
【0060】実施例11 ホスト材料として2,3,5,6−テトラキス[2−
(フェニル)ビニル]ピラジン(黄色蛍光)を用いる以
外は実施例1と同様にして発光素子を作製した。この発
光素子の発光ピーク波長は620nmであり、綺麗な赤
色発光を示した。
【0061】実施例12 ホスト材料として下記スチリルチオフェン誘導体(蛍光
ピーク波長550nm)を用いる以外は実施例1と同様
にして発光素子を作製した。この発光素子の発光ピーク
波長は620nmであり、綺麗な赤色発光を示した。
【0062】
【化12】
【0063】実施例13 ホスト材料として5,5”−ビス{4−[ビス(4−メ
チルフェニル)アミノ]フェニル}−2,2’:5’,
2”−ターチオフェン(蛍光ピーク波長570nm)を
用いる以外は実施例1と同様にして発光素子を作製し
た。この発光素子の発光ピーク波長は620nmであ
り、綺麗な赤色発光を示した。
【0064】実施例14 ホスト材料として1,1−ジメチル−2,5−ビス(5
−t−ブチルジフェニルシリル−2−チエニル)−3,
4−ジフェニルシラシクロペンタジエン(蛍光ピーク波
長551nm)を用いる以外は実施例1と同様にして発
光素子を作製した。この発光素子の発光ピーク波長は6
20nmであり、綺麗な赤色発光を示した。
【0065】実施例15 ITO透明導電膜を150nm堆積させたガラス基板
(旭硝子(株)製、15Ω/□、電子ビーム蒸着品)を
30×40mmに切断、フォトリソグラフィ法によって
300μmピッチ(残り幅270μm)×32本のスト
ライプ状にパターン加工した。ITOストライプの長辺
方向片側は外部との電気的接続を容易にするために1.
27mmピッチ(開口部幅800μm)まで広げてあ
る。得られた基板をアセトン、”セミコクリン56”で
各々15分間超音波洗浄してから、超純水で洗浄した。
続いてイソプロピルアルコールで15分間超音波洗浄し
てから熱メタノールに15分間浸漬させて乾燥させた。
この基板を素子を作製する直前に1時間UV−オゾン処
理し、真空蒸着装置内に設置して、装置内の真空度が5
×10-4Pa以下になるまで排気した。抵抗加熱法によ
って、まずN,N’−ジフェニル−N,N’−(3−メ
チルフェニル)−1,1’−ジフェニル−4,4’−ジ
アミン(TPD)を100nm蒸着した。次にホスト材
料としてトリス(5,7−ビス(4−フルオロフェニ
ル)−8−キノリノラト)アルミニウム錯体を、ドーパ
ント材料としてD1を用いて、ドーパントが1wt%に
なるように50nmの厚さに共蒸着し、ホスト材料を5
0nmの厚さに積層した。次に厚さ50μmのコバール
板にウエットエッチングによって16本の250μmの
開口部(残り幅50μm、300μmピッチに相当)を
設けたマスクを、真空中でITOストライプに直交する
ようにマスク交換し、マスクとITO基板が密着するよ
うに裏面から磁石で固定した。そしてマグネシウムを5
0nm、アルミニウムを150nm蒸着して32×16
ドットマトリクス素子を作製した。本素子をマトリクス
駆動させたところ、クロストークなく文字表示できた。
【0066】
【発明の効果】本発明は、電気エネルギーの利用効率が
高く、色純度に優れた赤色発光素子を提供できるもので
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09K 11/06 655 C09K 11/06 655

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】陽極と陰極の間に発光物質が存在し、電気
    エネルギーによりピーク波長が580nm以上720n
    m以下に発光する素子であって、該素子は少なくとも蛍
    光ピーク波長が540nm以上720nm以下の蛍光化
    合物と縮合環ケトン誘導体を含むことを特徴とする発光
    素子。
  2. 【請求項2】前記縮合環ケトン誘導体が下記一般式
    (1)で表されることを特徴とする請求項1記載の発光
    素子。 【化1】 (ここで、R1〜R10は水素、アルキル、アルコキシ、
    ハロゲン、アリール、アラルキル、アルケニル、アリー
    ルエーテル、複素環、シアノ、アルデヒド、カルボニ
    ル、エステル、カルバモイル、アミノ、隣接置換基との
    間に形成される芳香族、脂肪族、あるいは複素環の縮合
    環の中から選ばれる。)
  3. 【請求項3】前記縮合環ケトン誘導体が下記一般式
    (2)で表されることを特徴とする請求項1記載の発光
    素子。 【化2】 (ここで、R11〜R17は水素、アルキル、アルコキシ、
    ハロゲン、アリール、アラルキル、アルケニル、アリー
    ルエーテル、複素環、シアノ、アルデヒド、カルボニ
    ル、エステル、カルバモイル、アミノ、隣接置換基との
    間に形成される芳香族、脂肪族、あるいは複素環の縮合
    環の中から選ばれる。)
  4. 【請求項4】前記縮合環ケトン誘導体において、縮合環
    ケトン誘導体の基本骨格に、ビニル基、芳香環、あるい
    は複素環の少なくとも一つが置換基として導入されてい
    るか、あるいは縮合されている、縮合環ケトン誘導体の
    基本骨格に含まれる環構造が複素環に置換されている、
    うちの少なくとも一つが行われていることを特徴とする
    請求項1記載の発光素子。
  5. 【請求項5】前記蛍光化合物において、蛍光化合物の基
    本骨格に、ビニル基、芳香環、あるいは複素環の少なく
    とも一つが置換基として導入されているか、あるいは縮
    合されている、蛍光化合物の基本骨格に含まれる環構造
    が複素環に置換されている、うちの少なくとも一つが行
    われていることを特徴とする請求項1記載の発光素子。
  6. 【請求項6】前記縮合環ケトン誘導体がドーパント材料
    であることを特徴とする請求項1記載の発光素子。
  7. 【請求項7】マトリクスおよび/またはセグメント方式
    によって表示するディスプレイであることを特徴とする
    請求項1記載の発光素子。
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