JP2000207551A - 画像処理方法および装置 - Google Patents

画像処理方法および装置

Info

Publication number
JP2000207551A
JP2000207551A JP11006169A JP616999A JP2000207551A JP 2000207551 A JP2000207551 A JP 2000207551A JP 11006169 A JP11006169 A JP 11006169A JP 616999 A JP616999 A JP 616999A JP 2000207551 A JP2000207551 A JP 2000207551A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image signal
processing
image
sharpness
suppression
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP11006169A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4053167B2 (ja
Inventor
Hisao Arai
久夫 新井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP00616999A priority Critical patent/JP4053167B2/ja
Publication of JP2000207551A publication Critical patent/JP2000207551A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4053167B2 publication Critical patent/JP4053167B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Image Processing (AREA)
  • Facsimile Image Signal Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 入力された原画像信号に対する粒状抑制と鮮
鋭度強調とを効果的に両立する。 【解決手段】 入力されたカラー画像信号Rin,Gin,
Binに対してそれぞれ、粒状抑制処理手段11による粒状
抑制処理と、鮮鋭度強調処理手段12による鮮鋭度強調処
理とを各別に施し、得られた粒状処理画像信号R1,G
1,B1および鮮鋭度強調処理画像信号R2,G2,B
2を信号処理手段20により、画像信号Rin,Gin,Bin
に依存させた演算処理g(R1,R2,Rin),g(G
1,G2,Gin),g(B1,B2,Bin)を施して処
理済画像信号Rout ,Gout ,Bout を取得する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は画像処理方法および
画像処理装置に関し、詳細には、画像の粒状(高周波ノ
イズ)を抑制しつつ、画像の鮮鋭度を強調する処理方法
および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、写真フイルムやプリントに記
録された画像(カラー画像を含む)をCCD等のセンサ
ーにより光電的に読み取って画像信号を得、これに種々
の画像処理を施して、処理済画像をプリントやCRT等
に再生することが行われている。このような画像処理と
しては、画像に含まれる所定の空間周波数成分に作用さ
せる周波数処理や、画像の濃度などの信号値に作用させ
る階調処理等がある。
【0003】さらに周波数処理としては、画像の輪郭の
ぼけを抑制する鮮鋭度強調処理や、感材の粒状度等に起
因するノイズ(粒状)を抑制する平滑化処理等の粒状抑
制処理などがある。
【0004】鮮鋭度強調処理としては、アンシャープマ
スキング処理、高域強調フィルター処理、特開平 9-224
60号に開示された、画像の高周波数成分を強調しつつ中
間周波数成分を抑制する処理等が知られており、また粒
状抑制処理としては、メディアンフィルター処理、ヒス
テリシススムージング処理、反復による雑音除去処理、
モフォロジー演算を利用した粒状抑制処理等が知られて
いる。
【0005】ところで、鮮鋭度強調処理によれば、画像
のシャープネスは向上する反面、画像の粒状も強調され
てざらつき感が残り、一方、粒状抑制処理によれば、画
像の粒状は抑制されてざらつき感を低減できる反面、画
像の鮮鋭度が低下する、という問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、粒状を抑制し
つつ鮮鋭度を強調する画像処理方法が望まれており、従
来より粒状抑制と鮮鋭度強調とを同時に実現することを
目的とした種々の画像処理方法が提案されている(米国
特許第4,812,903 号、特開昭63-26783号、特開平9-2246
0号等)ものの、それらのいずれにおいても、効果的に
粒状抑制と鮮鋭度強調とを同時に実現することはできて
いないのが現状である。
【0007】例えば、上記特開平9-22460 号に開示され
た技術は、画像の鮮鋭度に影響を及ぼす高周波数成分を
強調しつつ、ざらつき感となる粒状に影響を及ぼす中間
周波数成分を抑制する処理により、粒状を抑制しつつ鮮
鋭度を強調することとしているが、これは、色の相関情
報において粒状部は色の相関度が低く、映像信号(エッ
ジ)部は色の相関度が高いという性質を利用したもので
ある。そしてこの処理は、画像を周波数領域に展開し、
中高周波数成分の強度を制御して色相関の低いところは
程度を低くすることで粒状抑制を行っている。すなわち
この処理方法では、実画像での隣接画素間のつながりの
因子が考慮されないため、画像の場所によっては突然に
制御程度が変化し、粒状が抑制されたと捉えにくい面が
ある。したがって、鮮鋭度強調の効果に比して粒状抑制
の効果が小さく、効果面からは粒状抑制鮮鋭度強調処理
というよりも、鮮鋭度強調処理に止まるのが実状であ
る。
【0008】本発明は上記事情に鑑みなされたものであ
って、画像に対する粒状抑制と鮮鋭度強調を効果的に両
立することを可能にした画像処理方法および画像処理装
置を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の画像処理
方法および第1の画像処理装置は、原画像信号に対し
て、鮮鋭度強調処理と粒状抑制処理とを各別に施して、
得られた各処理後の画像信号同士を、画素を対応させ、
しかも元の原画像信号値に依存させて処理することによ
り、1つの処理済画像信号を得るものである。
【0010】すなわち本発明の第1の画像処理方法は、
画像信号(カラー画像に基づく画像信号であってもよい
し、1色の濃淡画像に基づく画像信号であってもよい)
finに対して、この原画像信号が表す画像の鮮鋭度を強
調させる処理(鮮鋭度強調処理)および前記画像の粒状
を抑制させる処理(粒状抑制処理)を各別に施し、鮮鋭
度強調処理により取得された鮮鋭度強調画像信号f1 お
よび粒状抑制処理により取得された粒状抑制画像信号f
2 を画素を対応させて、前記画像を構成する画素ごとの
原画像信号finに依存させた画素ごとの演算処理を施す
ことにより、処理済画像信号fout を取得することを特
徴とするものである。
【0011】ここで上記演算処理としては、画像の濃度
が濃くなる方向に対応する原画像信号finの変動にした
がって(原画像信号finが小さいほど画像の濃度が濃く
なるものとして原画像信号finが濃度に対応づけられて
いる場合は、当該原画像信号finが小さくなるにしたが
って、原画像信号finが大きいほど画像の濃度が濃くな
るものとして画像信号が濃度に対応づけられている場合
は、当該画像信号finが大きくなるにしたがって)、処
理済画像信号fout が粒状抑制画像信号f2 への依存度
を高めるとともに鮮鋭度強調画像信号f1 への依存度を
低下させる処理などを適用することができる。
【0012】上記演算処理として画像の濃度が濃くなる
方向に対応する原画像信号finの変動にしたがって、処
理済画像信号fout が粒状抑制画像信号f2 への依存度
を高めるとともに鮮鋭度強調画像信号f1 への依存度を
低下させる処理としては、例えば、下記式(4)や
(5)で定義される演算処理を適用するのが望ましい。
【0013】
【数4】
【0014】
【数5】
【0015】すなわち式(4)は、鮮鋭度強調画像信号
f1 と粒状抑制画像信号f2 との重みづけ加算処理であ
り、鮮鋭度強調画像信号f1 への重みづけおよび粒状抑
制画像信号f2 への重みづけを、それぞれ原画像信号f
inに依存させる演算処理である。具体的には、原画像信
号finが小さいほど画像の濃度が濃くなるものとして原
画像信号finが濃度に対応づけられている場合に、当該
原画像信号finが小さくなるにしたがって、鮮鋭度強調
画像信号f1 への重みづけを低下させるとともに、粒状
抑制画像信号f2 への重みづけを高めるものである。
【0016】式(5)は、式(4)をより具体化したも
のであり、鮮鋭度強調画像信号f1が原画像信号finに
等しい画素については、粒状抑制画像信号f2 を処理済
画像信号fout とし、粒状抑制画像信号f2 が原画像信
号finに等しい画素については、鮮鋭度強調画像信号f
1 を処理済画像信号fout とし、鮮鋭度強調画像信号f
1 または粒状抑制画像信号f2 のいずれも原画像信号f
inに等しくない画素については、鮮鋭度強調画像信号f
1 と原画像信号finとの差、および粒状抑制画像信号f
2 と原画像信号finとの差による重みづけ加算した値を
処理済画像信号fout とし、鮮鋭度強調画像信号f1 へ
の重みづけおよび粒状抑制画像信号f2への重みづけ
を、それぞれ原画像信号finに依存させる演算処理を表
す。
【0017】また、上記鮮鋭度強調処理としては、アン
シャープマスキング処理、高域強調フィルター処理、原
画像信号を低周波数成分、中間周波数成分および高周波
数成分に分解し、高周波数成分を強調させるとともに中
間周波数成分を抑制させる強調抑制処理を行い、強調抑
制処理後の各周波数成分および低周波数成分を合成する
処理(特開平 9-22460号)等、上記粒状を抑制させる処
理としては、メディアンフィルター処理、ヒステリシス
スムージング処理、反復による雑音除去処理、モフォロ
ジー演算を利用した粒状抑制処理(平滑化処理)等をそ
れぞれ適用することができるが、モフォロジー演算を利
用した粒状抑制(平滑化)処理と画像の高周波数成分を
強調しつつ中間周波数成分を抑制したのち合成すること
による鮮鋭度強調処理(特開平 9-22460号)との組合せ
が最適である。
【0018】ここでモフォロジー(Morphology)演算処
理とは、一般的にはN次元空間における集合論として展
開されるが、2次元空間である画像へ適用される場合が
多い(特開平8-272961号、同9-248291号、同9-91421 号
等)。以下、このモフォロジー演算処理を、濃淡画像を
例にして以下に簡単に説明する。
【0019】濃淡画像を座標(x,y)の点が濃度値f
(x,y)に相当する高さをもつ空間とみなし、この断
面に相当する1次元の関数f(x)を考える。モフォロ
ジー演算処理に用いる構造要素gは次式(6)に示すよ
うに、原点について対称な対称関数
【0020】
【数6】
【0021】であり、定義域内で値が0で、その定義域
Gが下記式(7)であるとする。
【0022】
【数7】
【0023】このとき、モフォロジー演算の基本形は式
(8)〜(11)に示すように、非常に簡単な演算とな
る。
【0024】
【数8】
【0025】すなわち、ダイレーション(dilation)処
理は、注目画素を中心とした、±m(構造要素Bに応じ
て決定される値であって、図7中のマスクサイズに相
当)の幅の範囲内の最大値を探索する処理であり(同図
(A)参照)、一方、イロージョン(erosion )処理
は、注目画素を中心とした、±mの幅の範囲内の最小値
を探索する処理である(同図(B)参照)。また、オー
プニング(opening )処理はイロージョン処理後にダイ
レーション処理を行なう処理、すなわち最小値の探索の
後に最大値を探索する処理であり、クロージング(clos
ing )処理は、ダイレーション処理後にイロージョン処
理を行なう処理、すなわち最大値の探索の後に最小値を
探索する処理に相当する。
【0026】つまりオープニング処理は、低濃度側から
濃度曲線f(x)を滑らかにし、マスクサイズ2mより
空間的に狭い範囲で変動する凸状の濃度変動部分(周囲
部分よりも濃度が高い部分)を抑制することに相当する
(同図(C)参照)。
【0027】一方、クロージング処理は、高濃度側から
濃度曲線f(x)を滑らかにし、マスクサイズ2mより
空間的に狭い範囲で変動する凹状の濃度変動部分(周囲
部分よりも濃度が低い部分)を抑制することに相当する
(同図(D)参照)。
【0028】ここで、濃度の高いもの程大きな値となる
高濃度高信号レベルの信号の場合においては、濃度値f
(x)の画像信号値が高輝度高信号レベルの場合に対し
て大小関係が逆転するため、高濃度高信号レベルの信号
に対するダイレーション処理と高輝度高信号レベルに対
するイロージョン処理(同図(B))とは一致し、高濃
度高信号レベルの信号に対するイロージョン処理と高輝
度高信号レベルに対するダイレーション処理(同図
(A))とは一致し、高濃度高信号レベルの信号に対す
るオープニング処理と高輝度高信号レベルに対するクロ
ージング処理(同図(D))とは一致し、高濃度高信号
レベルの信号に対するクロージング処理と高輝度高信号
レベルに対するオープニング処理(同図(C))とは一
致する。
【0029】そして、このように原画像を表す画像信号
に対して、モフォロジー演算処理によるオープニング処
理若しくはクロージング処理を施すことにより、画像か
ら粒状(画像信号としてのノイズを意味する)を抑制
(または除去)することができる(小畑「モルフォロジ
ー」(コロナ社刊)等)。
【0030】なお、本発明の画像情報読取方法におい
て、粒状抑制処理としてモフォロジー演算に基づいて平
滑化処理を適用する場合は、下記式(1)で定義される
演算処理を適用するのが望ましいが、これに限るもので
はなく、オープニング処理画像信号fopn とクロージン
グ処理画像信号fcls との単純加算平均(fopn +fcl
s )/2を用いてもよい。
【0031】
【数1】
【0032】次に、特開平 9-22460号に開示された、画
像の高周波数成分を強調しつつ中間周波数成分を抑制す
ることによる鮮鋭度強調処理について簡単に説明する。
【0033】この処理は、画像信号を低周波数成分、中
間周波数成分および高周波数成分に分解し、高周波数成
分を強調するとともに、中間周波数成分を抑制する強調
抑制処理を行い、これらの処理後の各周波数成分および
低周波数成分を合成して処理済画像信号を得るものであ
る。
【0034】ここで、画像信号の低周波数成分・中間周
波数成分・高周波数成分とは、図8に示すように分布さ
れる周波数成分のことをいうものであり、中間周波数成
分とは、処理後のデータを可視像として再生する際の出
力のナイキスト周波数の1/3付近にピークを持って分
布する周波数成分をいうものであり、低周波数成分と
は、出力のナイキスト周波数が0となる周波数をピーク
として分布する成分をいい、高周波数成分とは出力のナ
イキスト周波数をピークとして分布する成分をいうもの
であり、さらに、低・中間・高周波数成分の和が各周波
数において1となっている成分をいうものである。
【0035】また、この処理方法においては、前記分解
後、前記高周波数成分および前記中間周波数成分から輝
度成分を抽出し、該輝度成分にのみ基づいて前記強調抑
制処理および前記合成を行うことが好ましい。
【0036】さらに、この処理方法においては、前記所
定の画像における特定色領域を抽出し、該特定色領域に
対応する前記中間周波数成分をさらに抑制して前記強調
抑制処理を行うことが好ましい。
【0037】また、この処理方法においては、前記分解
後、前記中間周波数成分および/または前記高周波数成
分の評価値を求め、該評価値が所定の閾値より小さい画
素に対する前記中間周波数成分を該評価値が該所定の閾
値より大きい画素に対する前記中間周波数成分よりも大
きく抑制して前記強調抑制処理を行うことが好ましい。
さらに、この場合は前記評価値が所定の閾値より小さい
画素に対する前記高周波数成分を該評価値が該所定の閾
値より大きい画素に対する前記高周波数成分よりも小さ
く強調して前記強調抑制処理を行うことが好ましい。
【0038】ここで、評価値とは、後述するようなRG
B3色のうちの2色からなる少なくとも1組の色間にお
ける相関値や、画像信号の周波数成分の局所分散などの
値のことをいう。
【0039】さらに、前記評価値が、前記中間周波数成
分および/または前記高周波数成分のRGB3色のうち
の2色からなる少なくとも1組の色間における、相対応
する画素についての相関値であることが好ましい。
【0040】また、前記評価値をメディアンフィルタに
よりフィルタリング処理した後、該処理がなされた評価
値に基づいて前記所定の閾値に基づいて前記強調抑制処
理を行ってもよく、前記中間周波数成分および/または
前記高周波数成分と前記評価値とを、RGB3色のうち
のそれぞれ異なる色に基づいて算出するようにしてもよ
い。
【0041】なお上記特開平9-22460 号による強調抑制
処理における粒状抑制は前述したように、実画像での隣
接画素間のつながりの因子は考慮されず、粒状が抑制さ
れたと捉えにくい面があるが、モフォロジー演算に基づ
く粒状抑制処理は、粒状の孤立性(粒状は隣接画素との
画像信号(濃度)の連続性が低い)という性質を利用し
た実画像面上での処理であるため、隣接画素間のつなが
りがよく、粒状の抑制程度を視覚的に捉えやすく、粒状
抑制効果が高いものとなる。
【0042】なお、本発明の画像処理方法におけるもと
の画像信号はスキャナ等により、画像記録媒体(写真や
フイルム等)から読み取られたままの、いわゆる生画像
データ(生画像信号)であることが望ましいが、これに
限るものではなく、この生画像データに対して、階調処
理や色補正、シェーディング補正等がなされた後の画像
信号であってもよい。またこの画像信号はスキャナ等に
より読み取られたものであるものに限られず、デジタル
カメラのように直接画像データとして取得されたもので
あってもよい。
【0043】本発明の第1の画像処理装置は、上記本発
明の第1の画像処理方法を実施するための装置であっ
て、原画像信号に対して、該画像信号が表す画像の鮮鋭
度強調処理を施す鮮鋭度強調処理手段と、前記原画像信
号に対して、前記画像の粒状を抑制させる処理を施す粒
状抑制処理手段と、前記鮮鋭度強調処理手段により取得
された鮮鋭度強調画像信号および前記粒状抑制処理手段
により取得された粒状抑制画像信号を画素を対応させ
て、前記画像を構成する画素ごとの原画像信号に依存す
る演算処理を施すことにより、処理済画像信号取得する
信号処理手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0044】ここで、信号処理手段による演算処理とし
ては、画像の濃度が濃くなる方向に対応する画像信号の
変動にしたがって、処理済画像信号が粒状抑制画像信号
への依存度を高める処理や、画像の濃度が濃くなる方向
に対応する画像信号の変動にしたがって、処理済画像信
号が粒状抑制画像信号への依存度を高めるとともに鮮鋭
度強調画像信号への依存度を低下させる処理などを適用
することができる。このような演算処理としては下記式
(4)または(5)で定義される演算処理を適用するの
が望ましい。
【0045】
【数4】
【0046】
【数5】
【0047】鮮鋭度強調処理手段による鮮鋭度強調処理
としては、アンシャープマスキング処理、高域強調フィ
ルター処理、前述した特開平 9-22460号に開示された、
画像信号を低周波数成分、中間周波数成分および高周波
数成分に分解し、高周波数成分を強調するとともに中間
周波数成分を抑制する強調抑制処理を行い、強調抑制処
理後の各周波数成分および低周波数成分を合成する処理
等、粒状抑制処理手段による粒状抑制処理としては、メ
ディアンフィルター処理、ヒステリシススムージング処
理、反復による雑音除去処理、モフォロジー演算を利用
した粒状抑制(平滑化)処理等をそれぞれ適用すること
ができるが、モフォロジー演算を利用した粒状抑制処理
と、画像の高周波数成分を強調しつつ中間周波数成分を
抑制することによる鮮鋭度強調処理(特開平 9-22460
号)とを組み合せた構成とするのが最適である。
【0048】なお、粒状抑制処理手段によるモフォロジ
ー演算に基づいた平滑化処理としては、下記式(1)で
定義される演算処理を適用するのが望ましいが、この他
にもオープニング処理画像信号fopn とクロージング処
理画像信号fcls との単純加算平均(fopn +fcls )
/2を用いてもよい。
【0049】
【数1】
【0050】本発明の第2の画像処理方法および第2の
画像処理装置は、原画像信号に対して鮮鋭度強調処理を
施して1つの鮮鋭度強調画像信号を求める一方、原画像
信号に対して、粒状の抑制程度が互いに異なる2以上の
粒状抑制画像信号を得るための粒状抑制処理を施してそ
の2以上の粒状抑制画像信号を求め、得られた2以上の
粒状抑制画像信号を画素を対応させて、しかも原画像信
号に依存させて演算処理して1つの粒状抑制画像信号を
求め、得られた1つの粒状抑制画像信号と1つの鮮鋭度
強調画像信号とを画素を対応させて演算処理することに
より、1つの処理済画像信号を得るものである。
【0051】すなわち本発明の第2の画像処理方法は、
原画像信号に対して、該原画像信号が表す画像の鮮鋭度
を強調する鮮鋭度強調処理と、粒状の抑制の程度が互い
に異なる少なくとも2以上の、前記画像の粒状を抑制す
る粒状抑制処理とを各別に施し、前記粒状抑制処理によ
り取得された2以上の粒状抑制画像信号を、画素を対応
させて、前記画像を構成する画素ごとの原画像信号に依
存させた画素ごとの演算処理を施すことにより、改めて
1つの粒状抑制画像信号を取得し、前記鮮鋭度強調処理
により取得された1つの鮮鋭度強調画像信号および前記
改めて取得された1つの粒状抑制画像信号を、画素を対
応させて演算処理することにより、処理済画像信号を取
得することを特徴とするものである。
【0052】ここで鮮鋭度強調処理としては、前述した
本発明の第1の画像処理方法および装置と同様に、アン
シャープマスキング処理、高域強調フィルター処理、原
画像信号を低周波数成分、中間周波数成分および高周波
数成分に分解し、高周波数成分を強調させるとともに中
間周波数成分を抑制させる強調抑制処理を行い、強調抑
制処理後の各周波数成分および低周波数成分を合成する
処理(特開平 9-22460号)等を適用することができ、一
方、粒状抑制処理としては、メディアンフィルター処
理、ヒステリシススムージング処理、反復による雑音除
去処理、モフォロジー演算を利用した粒状抑制処理(平
滑化処理)等をそれぞれ適用することができるが、モフ
ォロジー演算を利用した粒状抑制(平滑化)処理と画像
の高周波数成分を強調しつつ中間周波数成分を抑制した
のち合成することによる鮮鋭度強調処理(特開平 9-224
60号)との組合せが最適であることは、本発明の第1の
画像処理方法・装置の場合と同様である。
【0053】なお、粒状の抑制の程度が互いに異なる少
なくとも2以上の粒状抑制処理とは、粒状抑制処理が2
以上存在することを意味するものではなく、当該粒状抑
制処理により得られる2以上の粒状抑制画像信号の粒状
抑制程度が互いに異なるものであれば足り、例えば、粒
状抑制のパラメータが互いに異なる2以上の粒状抑制処
理方法によって、粒状抑制程度が互いに異なる2以上の
粒状抑制画像信号を得るものであってもよいし、粒状抑
制の程度は、ある一定のものに固定された粒状抑制処理
方法であっても、その粒状抑制処理を順次複数回行なう
ことにより、各回の処理ごとに得られた粒状抑制画像信
号間の粒状抑制程度が異なるものとなるような粒状抑制
処理であってもよい。パラメータが互いに異なる2以上
の粒状抑制処理方法によれば、これら2以上の粒状抑制
処理を並行して行うことができるため、処理時間を短く
することができるという効果があり、一方、1の粒状抑
制処理を複数回順次行う方法によれば、構成を簡単化す
る事ができるという効果がある。
【0054】上述した粒状抑制処理として、モフォロジ
ー演算を利用した平滑化処理を採用した場合は、互いに
異なるサイズの構造要素を用いた2以上のモフォロジー
演算処理を各別に施して2以上の粒状抑制画像信号を得
てもよいし、1種類の構造要素を用いたモフォロジー演
算処理を順次2回以上行い、各回の処理ごとに粒状抑制
画像信号を得ることにより最終的に2以上の粒状抑制画
像信号を得るものであってもよい。
【0055】モフォロジー演算に基づいた平滑化処理と
しては、上記式(1)に示すものなどを適用するのが望
ましいが、この他にもオープニング処理画像信号fopn
とクロージング処理画像信号fcls との単純加算平均
(fopn +fcls )/2を用いてもよい。
【0056】粒状抑制処理により取得された粒状抑制程
度が異なる2以上の粒状抑制画像信号を、画素を対応さ
せて、前記画像を構成する画素ごとの原画像信号に依存
させて改めて1つの粒状抑制画像信号とする演算処理と
しては、原画像信号が表す画像の濃度が濃くなる方向に
対応する原画像信号の変動にしたがって、粒状の抑制程
度が弱い粒状抑制画像信号よりも抑制程度が強い粒状抑
制画像信号への依存度を高める処理を適用すればよく、
例えば、粒状の抑制程度が異なる2つの粒状抑制画像信
号f21,f22とを取得している場合に、粒状抑制程度が
弱い第1の粒状抑制画像信号f21と粒状抑制程度が第1
の粒状抑制画像信号f21よりも強い第2の粒状抑制画像
信号f22とについて、下記式(3)に示すものを適用す
るのが望ましい。なお式(3)においては、原画像信号
finが小さいほど画像の濃度が濃くなるものとして、原
画像信号finが濃度に対応づけられている。
【0057】
【数3】
【0058】このようにして得られた1つの鮮鋭度強調
画像信号と1つの粒状抑制画像信号とを画素を対応させ
て行う演算処理としては、例えば下記式(12)や(1
3)などを適用することができる。
【0059】
【数9】
【0060】
【数10】
【0061】なお望ましくは、この鮮鋭度強調画像信号
と粒状抑制画像信号とを原画像信号に依存させた画素ご
との演算処理とすればよく、例えば、原画像信号が表す
画像の濃度が濃くなる方向に対応する原画像信号の変動
にしたがって、処理済画像信号が粒状抑制画像信号への
依存度を高めるとともに鮮鋭度強調画像信号への依存度
を低下させる処理とすればよい。このような演算処理と
しては、例えば上記式(4)または(5)などを適用す
るのが望ましい。
【0062】本発明の第2の画像処理装置は、上記本発
明の第2の画像処理方法を実施するための装置であっ
て、原画像信号に対して、該原画像信号が表す画像の鮮
鋭度を強調する鮮鋭度強調処理を施す鮮鋭度強調処理手
段と、前記原画像信号に対して、粒状の抑制の程度が互
いに異なる少なくとも2以上の、前記画像の粒状を抑制
する粒状抑制処理を施す粒状抑制処理手段と、前記粒状
抑制処理手段により取得された2以上の粒状抑制画像信
号を、画素を対応させて、前記画像を構成する画素ごと
の原画像信号に依存させた画素ごとの演算処理を施すこ
とにより、改めて1つの粒状抑制画像信号を求める粒状
抑制画像信号演算手段と、前記鮮鋭度強調処理手段によ
り取得された1つの鮮鋭度強調画像信号および前記粒状
抑制画像信号演算手段により取得された1つの粒状抑制
画像信号を、画素を対応させて演算処理することによ
り、処理済画像信号を取得する信号処理手段とを備えた
ことを特徴とするものである。
【0063】ここで鮮鋭度強調処理手段による鮮鋭度強
調処理としては、前述した本発明の第1の画像処理方法
および装置と同様に、アンシャープマスキング処理、高
域強調フィルター処理、原画像信号を低周波数成分、中
間周波数成分および高周波数成分に分解し、高周波数成
分を強調させるとともに中間周波数成分を抑制させる強
調抑制処理を行い、強調抑制処理後の各周波数成分およ
び低周波数成分を合成する処理(特開平 9-22460号)等
を適用することができ、一方、粒状抑制処理手段による
粒状抑制処理としては、メディアンフィルター処理、ヒ
ステリシススムージング処理、反復による雑音除去処
理、モフォロジー演算を利用した粒状抑制処理(平滑化
処理)等をそれぞれ適用することができる。なお、モフ
ォロジー演算を利用した粒状抑制(平滑化)処理と画像
の高周波数成分を強調しつつ中間周波数成分を抑制した
のち合成することによる鮮鋭度強調処理(特開平 9-224
60号)との組合せが望ましい。
【0064】なお粒状抑制処理手段による粒状の抑制の
程度が互いに異なる少なくとも2以上の粒状抑制処理と
は、粒状抑制処理が2以上存在することを意味するもの
ではなく、当該粒状抑制処理により得られる2以上の粒
状抑制画像信号の粒状抑制程度が互いに異なるものであ
れば足り、例えば、粒状抑制のパラメータが互いに異な
る2以上の粒状抑制処理方法によって、粒状抑制程度が
互いに異なる2以上の粒状抑制画像信号を得るものであ
ってもよいし、粒状抑制の程度は、ある一定のものに固
定された粒状抑制処理であっても、その粒状抑制処理を
順次複数回行なうことにより、各回の処理ごとに得られ
た粒状抑制画像信号間の粒状抑制程度が異なるものとな
るような粒状抑制処理であってもよい。パラメータが互
いに異なる2以上の粒状抑制処理によれば、これら2以
上の粒状抑制処理を並行して行うことができるため、処
理時間を短くすることができるという効果があり、一
方、1の粒状抑制処理を複数回順次行うものであれば、
構成を簡単化することができるという効果がある。
【0065】上述した粒状抑制処理として、モフォロジ
ー演算を利用した平滑化処理を採用した場合は、互いに
異なるサイズの構造要素を用いた2以上のモフォロジー
演算処理を各別に施して2以上の粒状抑制画像信号を得
てもよいし、1種類の構造要素を用いたモフォロジー演
算処理を順次2回以上行い、各回の処理ごとに粒状抑制
画像信号を得ることにより最終的に2以上の粒状抑制画
像信号を得るものであってもよい。
【0066】モフォロジー演算に基づいた平滑化処理と
しては、上記式(1)に示すものなどを適用するのが望
ましいが、この他にもオープニング処理画像信号fopn
とクロージング処理画像信号fcls との単純加算平均
(fopn +fcls )/2を用いてもよい。
【0067】粒状抑制処理により取得された粒状抑制程
度が異なる2以上の粒状抑制画像信号を、画素を対応さ
せて、前記画像を構成する画素ごとの原画像信号に依存
させて改めて1つの粒状抑制画像信号とする、粒状抑制
画像信号演算手段による演算処理としては、原画像信号
が表す画像の濃度が濃くなる方向に対応する原画像信号
の変動にしたがって、粒状の抑制程度が弱い粒状抑制画
像信号よりも抑制程度が強い粒状抑制画像信号への依存
度を高める処理を適用すればよく、例えば、粒状の抑制
程度が異なる2つの粒状抑制画像信号f21,f22とを取
得している場合に、粒状抑制程度が弱い第1の粒状抑制
画像信号f21と粒状抑制程度が第1の粒状抑制画像信号
f21よりも強い第2の粒状抑制画像信号f22とについ
て、上記式(3)に示すものを適用するのが望ましい。
なお式(3)においては、原画像信号finが小さいほど
画像の濃度が濃くなるものとして、原画像信号finが濃
度に対応づけられている。
【0068】このようにして得られた1つの鮮鋭度強調
画像信号と1つの粒状抑制画像信号とを画素を対応させ
て処理済画像信号を取得する、信号処理手段による演算
処理としては、例えば上記式(12)や(13)などを
適用することができる。
【0069】なお望ましくは、この鮮鋭度強調画像信号
と粒状抑制画像信号とを原画像信号に依存させた画素ご
との演算処理とすればよく、例えば、原画像信号が表す
画像の濃度が濃くなる方向に対応する原画像信号の変動
にしたがって、処理済画像信号が粒状抑制画像信号への
依存度を高めるとともに鮮鋭度強調画像信号への依存度
を低下させる処理とすればよい。このような演算処理と
しては、例えば上記式(4)または(5)などを適用す
るのが望ましい。
【0070】本発明の第3の画像処理方法および第3の
画像処理装置は、本発明の第2の画像処理方法および装
置が、原画像信号に対して鮮鋭度強調処理を施して1つ
の鮮鋭度強調画像信号を得るのに対して、原画像信号に
対して、鮮鋭度の強調程度が互いに異なる2以上の鮮鋭
度強調画像信号を得るための鮮鋭度強調処理を施してそ
の2以上の鮮鋭度強調画像信号を求め、得られた2以上
の鮮鋭度強調画像信号を画素を対応させて、しかも原画
像信号に依存させて演算処理して1つの鮮鋭度強調画像
信号を求める点において、異なるものである。
【0071】すなわち本発明の第3の画像処理方法は、
原画像信号に対して、鮮鋭度の強調の程度が互いに異な
る少なくとも2以上の、前記原画像信号が表す画像の鮮
鋭度を強調する鮮鋭度強調処理と、粒状の抑制の程度が
互いに異なる少なくとも2以上の、前記画像の粒状を抑
制する粒状抑制処理とを各別に施し、前記鮮鋭度強調処
理により取得された2以上の鮮鋭度強調画像信号を、画
素を対応させて、前記画像を構成する画素ごとの原画像
信号に依存させた画素ごとの演算処理を施すことによ
り、改めて1つの鮮鋭度強調画像信号を取得し、前記粒
状抑制処理により取得された2以上の粒状抑制画像信号
を、画素を対応させて、前記画像を構成する画素ごとの
原画像信号に依存させた画素ごとの演算処理を施すこと
により、改めて1つの粒状抑制画像信号を取得し、前記
改めて取得された1つの鮮鋭度強調画像信号および前記
改めて取得された1つの粒状抑制画像信号を、画素を対
応させて演算処理することにより、処理済画像信号を取
得することを特徴とするものである。
【0072】ここで鮮鋭度強調処理としては、前述した
本発明の第1および第2の画像処理方法・装置と同様
に、アンシャープマスキング処理、高域強調フィルター
処理、原画像信号を低周波数成分、中間周波数成分およ
び高周波数成分に分解し、高周波数成分を強調させると
ともに中間周波数成分を抑制させる強調抑制処理を行
い、強調抑制処理後の各周波数成分および低周波数成分
を合成する処理(特開平 9-22460号)等を適用すること
ができ、一方、粒状抑制処理としては、メディアンフィ
ルター処理、ヒステリシススムージング処理、反復によ
る雑音除去処理、モフォロジー演算を利用した粒状抑制
処理(平滑化処理)等をそれぞれ適用することができる
が、モフォロジー演算を利用した粒状抑制(平滑化)処
理と画像の高周波数成分を強調しつつ中間周波数成分を
抑制したのち合成することによる鮮鋭度強調処理(特開
平 9-22460号)との組合せが最適である。
【0073】なお、鮮鋭度の強調の程度が互いに異なる
少なくとも2以上の鮮鋭度強調処理とは、鮮鋭度強調処
理が2以上存在することを意味するものではなく、当該
鮮鋭度強調処理により得られる2以上の鮮鋭度強調画像
信号の鮮鋭度強調程度が互いに異なるものであれば足
り、例えば、鮮鋭度強調のパラメータが互いに異なる2
以上の鮮鋭度強調処理方法によって、鮮鋭度強調程度が
互いに異なる2以上の鮮鋭度強調画像信号を得るもので
あってもよいし、鮮鋭度強調の程度は、ある一定のもの
に固定された鮮鋭度強調処理方法であっても、その鮮鋭
度強調処理を順次複数回行なうことにより、各回の処理
ごとに得られた鮮鋭度強調画像信号間の鮮鋭度強調程度
が異なるものとなるような鮮鋭度強調処理であってもよ
い。パラメータが互いに異なる2以上の鮮鋭度強調処理
方法によれば、これら2以上の鮮鋭度強調処理を並行し
て行うことができるため、処理時間を短くすることがで
きるという効果があり、一方、1の鮮鋭度強調処理を複
数回順次行う方法によれば、構成を簡単化する事ができ
るという効果がある。
【0074】上述した鮮鋭度強調処理として、原画像信
号を低周波数成分、中間周波数成分および高周波数成分
に分解し、高周波数成分を強調させるとともに中間周波
数成分を抑制させる強調抑制処理を行い、強調抑制処理
後の各周波数成分および低周波数成分を合成する処理
(特開平 9-22460号)を適用した場合は、中間周波数成
分を抑制する程度(ゲイン)が互いに異なる2以上の処
理を各別に施して2以上の鮮鋭度強調画像信号を得ても
よいし、1種類のゲインの上記処理を順次2回以上行
い、各回の処理ごとに鮮鋭度強調画像信号を得ることに
より最終的に2以上の鮮鋭度強調画像信号を得るもので
あってもよい。
【0075】鮮鋭度強調処理により取得された鮮鋭度強
調程度が異なる2以上の鮮鋭度強調画像信号を、画素を
対応させて、前記画像を構成する画素ごとの原画像信号
に依存させて改めて1つの鮮鋭度強調画像信号とする演
算処理としては、原画像信号が表す画像の濃度が濃くな
る方向に対応する原画像信号の変動にしたがって、鮮鋭
度の強調程度が弱い鮮鋭度強調画像信号よりも鮮鋭度強
調程度が強い鮮鋭度強調画像信号への依存度を高める処
理を適用すればよく、例えば、鮮鋭度の強調程度が異な
る2つの鮮鋭度強調画像信号f11,f12とを取得してい
る場合に、鮮鋭度強調程度が弱い第1の鮮鋭度強調画像
信号f11と鮮鋭度強調程度が第1の鮮鋭度強調画像信号
f11よりも強い第2の鮮鋭度強調画像信号f12とについ
て、下記式(2)に示すものを適用するのが望ましい。
なお式(2)においては、原画像信号finが小さいほど
画像の濃度が濃くなるものとして、原画像信号finが濃
度に対応づけられている。
【0076】
【数2】
【0077】このようにして得られた1つの鮮鋭度強調
画像信号と、本発明の第2の画像処理方法・装置と同様
な過程により得られた1つの粒状抑制画像信号とを画素
を対応させて行う演算処理としては、上述した本発明の
第2の画像処理方法において説明した式(12)または
(13)で示したものを適用するのが好ましく、さらに
望ましくは、鮮鋭度強調画像信号と粒状抑制画像信号と
を原画像信号に依存させた画素ごとの演算処理とすれば
よく、例えば原画像信号が表す画像の濃度が濃くなる方
向に対応する原画像信号の変動にしたがって、処理済画
像信号が粒状抑制画像信号への依存度を高めるとともに
鮮鋭度強調画像信号への依存度を低下させる処理とすれ
ばよい。このような演算処理としては、例えば上記式
(4)または(5)などを適用するのが望ましい。
【0078】本発明の第3の画像処理装置は、上記本発
明の第2の画像処理方法を実施するための装置であっ
て、原画像信号に対して、鮮鋭度の強調の程度が互いに
異なる少なくとも2以上の、前記原画像信号が表す画像
の鮮鋭度を強調する鮮鋭度強調処理を施す鮮鋭度強調処
理手段と、前記原画像信号に対して、粒状の抑制の程度
が互いに異なる少なくとも2以上の、前記画像の粒状を
抑制する粒状抑制処理を施す粒状抑制処理手段と、前記
鮮鋭度強調処理手段により取得された2以上の鮮鋭度強
調画像信号を、画素を対応させて、前記画像を構成する
画素ごとの原画像信号に依存させた画素ごとの演算処理
を施すことにより、改めて1つの鮮鋭度強調画像信号を
求める鮮鋭度強調画像信号演算手段と、前記粒状抑制処
理手段により取得された2以上の粒状抑制画像信号を、
画素を対応させて、前記画像を構成する画素ごとの原画
像信号に依存させた画素ごとの演算処理を施すことによ
り、改めて1つの粒状抑制画像信号を求める粒状抑制画
像信号演算手段と、前記鮮鋭度強調処理手段により取得
された1つの鮮鋭度強調画像信号および前記粒状抑制画
像信号演算手段により取得された1つの粒状抑制画像信
号を、画素を対応させて演算処理することにより、処理
済画像信号を取得する信号処理手段とを備えたことを特
徴とするものである。
【0079】ここで鮮鋭度強調処理手段による鮮鋭度強
調処理としては、前述した本発明の第1および第2の画
像処理方法・装置と同様に、アンシャープマスキング処
理、高域強調フィルター処理、原画像信号を低周波数成
分、中間周波数成分および高周波数成分に分解し、高周
波数成分を強調させるとともに中間周波数成分を抑制さ
せる強調抑制処理を行い、強調抑制処理後の各周波数成
分および低周波数成分を合成する処理(特開平 9-22460
号)等を適用することができ、一方、粒状抑制処理手段
による粒状抑制処理としては、メディアンフィルター処
理、ヒステリシススムージング処理、反復による雑音除
去処理、モフォロジー演算を利用した粒状抑制処理(平
滑化処理)等をそれぞれ適用することができる。なお、
モフォロジー演算を利用した粒状抑制(平滑化)処理と
画像の高周波数成分を強調しつつ中間周波数成分を抑制
したのち合成することによる鮮鋭度強調処理(特開平 9
-22460号)との組合せが好ましい。
【0080】なお鮮鋭度強調処理手段による、鮮鋭度の
強調の程度が互いに異なる少なくとも2以上の鮮鋭度強
調処理とは、鮮鋭度強調処理が2以上存在することを意
味するものではなく、当該鮮鋭度強調処理により得られ
る2以上の鮮鋭度強調画像信号の鮮鋭度強調程度が互い
に異なるものであれば足り、例えば、鮮鋭度強調のパラ
メータが互いに異なる2以上の鮮鋭度強調処理方法によ
って、鮮鋭度強調程度が互いに異なる2以上の鮮鋭度強
調画像信号を得るものであってもよいし、鮮鋭度強調の
程度は、ある一定のものに固定された鮮鋭度強調処理方
法であっても、その鮮鋭度強調処理を順次複数回行なう
ことにより、各回の処理ごとに得られた鮮鋭度強調画像
信号間の鮮鋭度強調程度が異なるものとなるような鮮鋭
度強調処理であってもよい。パラメータが互いに異なる
2以上の鮮鋭度強調処理によれば、これら2以上の鮮鋭
度強調処理を並行して行うことができるため、処理時間
を短くすることができるという効果があり、一方、1の
鮮鋭度強調処理を複数回順次行うものであれば、構成を
簡単化することができるという効果がある。
【0081】上述した鮮鋭度強調処理として、原画像信
号を低周波数成分、中間周波数成分および高周波数成分
に分解し、高周波数成分を強調させるとともに中間周波
数成分を抑制させる強調抑制処理を行い、強調抑制処理
後の各周波数成分および低周波数成分を合成する処理
(特開平 9-22460号)を適用した場合は、中間周波数成
分を抑制する程度(ゲイン)が互いに異なる2以上の処
理を各別に施して2以上の鮮鋭度強調画像信号を得ても
よいし、1種類のゲインの上記処理を順次2回以上行
い、各回の処理ごとに鮮鋭度強調画像信号を得ることに
より最終的に2以上の鮮鋭度強調画像信号を得るもので
あってもよい。
【0082】鮮鋭度強調処理により取得された鮮鋭度強
調程度が異なる2以上の鮮鋭度強調画像信号を、画素を
対応させて、前記画像を構成する画素ごとの原画像信号
に依存させて改めて1つの鮮鋭度強調画像信号とする、
鮮鋭度強調画像信号演算手段による演算処理としては、
原画像信号が表す画像の濃度が濃くなる方向に対応する
原画像信号の変動にしたがって、鮮鋭度の強調程度が弱
い鮮鋭度強調画像信号よりも鮮鋭度強調程度が強い鮮鋭
度強調画像信号への依存度を高める処理を適用すればよ
く、例えば、鮮鋭度の強調程度が異なる2つの鮮鋭度強
調画像信号f11,f12とを取得している場合に、鮮鋭度
強調程度が弱い第1の鮮鋭度強調画像信号f11と鮮鋭度
強調程度が第1の鮮鋭度強調画像信号f11よりも強い第
2の鮮鋭度強調画像信号f12とについて、下記式(2)
に示すものを適用するのが望ましい。なお式(2)にお
いては、原画像信号finが小さいほど画像の濃度が濃く
なるものとして、原画像信号finが濃度に対応づけられ
ている。
【0083】
【数2】
【0084】粒状抑制処理手段による粒状の抑制の程度
が互いに異なる少なくとも2以上の粒状抑制処理とは、
本発明の第2の画像処理装置と同様に、粒状抑制処理が
2以上存在することを意味するものではなく、当該粒状
抑制処理により得られる2以上の粒状抑制画像信号の粒
状抑制程度が互いに異なるものであれば足り、例えば、
粒状抑制のパラメータが互いに異なる2以上の粒状抑制
処理方法によって、粒状抑制程度が互いに異なる2以上
の粒状抑制画像信号を得るものであってもよいし、粒状
抑制の程度は、ある一定のものに固定された粒状抑制処
理であっても、その粒状抑制処理を順次複数回行なうこ
とにより、各回の処理ごとに得られた粒状抑制画像信号
間の粒状抑制程度が異なるものとなるような粒状抑制処
理であってもよい。パラメータが互いに異なる2以上の
粒状抑制処理によれば、これら2以上の粒状抑制処理を
並行して行うことができるため、処理時間を短くするこ
とができるという効果があり、一方、1の粒状抑制処理
を複数回順次行うものであれば、構成を簡単化すること
ができるという効果がある。
【0085】上述した粒状抑制処理として、モフォロジ
ー演算を利用した平滑化処理を採用した場合は、互いに
異なるサイズの構造要素を用いた2以上のモフォロジー
演算処理を各別に施して2以上の粒状抑制画像信号を得
てもよいし、1種類の構造要素を用いたモフォロジー演
算処理を順次2回以上行い、各回の処理ごとに粒状抑制
画像信号を得ることにより最終的に2以上の粒状抑制画
像信号を得るものであってもよい。
【0086】モフォロジー演算に基づいた平滑化処理と
しては、上記式(1)に示すものなどを適用するのが望
ましいが、この他にもオープニング処理画像信号fopn
とクロージング処理画像信号fcls との単純加算平均
(fopn +fcls )/2を用いてもよい。
【0087】粒状抑制処理により取得された粒状抑制程
度が異なる2以上の粒状抑制画像信号を、画素を対応さ
せて、前記画像を構成する画素ごとの原画像信号に依存
させて改めて1つの粒状抑制画像信号とする、粒状抑制
画像信号演算手段による演算処理としては、原画像信号
が表す画像の濃度が濃くなる方向に対応する原画像信号
の変動にしたがって、粒状の抑制程度が弱い粒状抑制画
像信号よりも抑制程度が強い粒状抑制画像信号への依存
度を高める処理を適用すればよく、例えば、粒状の抑制
程度が異なる2つの粒状抑制画像信号f21,f22とを取
得している場合に、粒状抑制程度が弱い第1の粒状抑制
画像信号f21と粒状抑制程度が第1の粒状抑制画像信号
f21よりも強い第2の粒状抑制画像信号f22とについ
て、上記式(3)に示すものを適用するのが望ましい。
なお式(3)においては、原画像信号finが小さいほど
画像の濃度が濃くなるものとして、原画像信号finが濃
度に対応づけられている。
【0088】このようにして得られた1つの鮮鋭度強調
画像信号と、本発明の第2の画像処理方法・装置と同様
な過程により得られた1つの粒状抑制画像信号とを画素
を対応させて行う、信号処理手段による演算処理として
は、上述した本発明の第2の画像処理装置において説明
した式(12)または(13)で示したものを適用する
のが好ましく、さらに望ましくは、鮮鋭度強調画像信号
と粒状抑制画像信号とを原画像信号に依存させた画素ご
との演算処理とすればよく、例えば原画像信号が表す画
像の濃度が濃くなる方向に対応する原画像信号の変動に
したがって、処理済画像信号が粒状抑制画像信号への依
存度を高めるとともに鮮鋭度強調画像信号への依存度を
低下させる処理とすればよい。このような演算処理とし
ては、例えば上記式(4)または(5)などを適用する
のが望ましい。
【0089】
【発明の効果】本発明の第1の画像処理方法および第1
の画像処理装置によれば、原画像信号に対して、鮮鋭度
を強調する処理と粒状を抑制する処理とを各別に施し
て、得られた各処理後の画像信号同士を、画素を対応さ
せて演算処理することにより1つの処理済画像信号を得
るため、従来の各種の方法または装置に比して、画像に
対する粒状抑制と鮮鋭度強調を効果的に両立することが
できる。しかも、この演算処理に際しては、鮮鋭度強調
画像信号および粒状抑制画像信号に対して、画像を構成
する画素ごとの原画像信号に依存させるため、もとの画
像の濃度の相違から、粒状が目立ち易い部分と比較的目
立ちにくい部分とで、粒状抑制の度合いを変えることが
でき、特に粒状が目立ちにくい部分において過度の粒状
抑制を防止して鮮鋭度の低下を防止することができる。
【0090】演算処理を式(5)に示すものとすれば、
鮮鋭度強調画像信号が原画像信号に等しい画素について
は、粒状抑制画像信号を処理済画像信号とし、粒状抑制
画像信号が原画像信号に等しい画素については、鮮鋭度
強調画像信号を処理済画像信号とし、鮮鋭度強調画像信
号または粒状抑制画像信号のいずれも原画像信号に等し
くない画素については、鮮鋭度強調画像信号と原画像信
号との差および原画像信号の積、並びに粒状抑制画像信
号と原画像信号との差および原画像信号の積による重み
づけ加算した値を処理済画像信号とするため、シャープ
ネスよりも粒状の存在が比較的目立つ濃度平坦部(濃度
(または輝度)変化の少ない画像部分)に対応する画素
の画像信号は粒状抑制処理画像信号とされて粒状を抑制
することができ、粒状よりもシャープネスが比較的目立
つエッジ部(濃度(または輝度)変化の急峻な画像部
分)に対応する画素の画像信号は鮮鋭度強調処理画像信
号とされて鮮鋭度を強調しつつ、原画像の濃淡との関係
で、粒状が目立ちやすい濃度の濃い部分と淡い部分と
で、粒状抑制程度に強弱をつけることができる。
【0091】粒状を抑制する画像処理としてのモフォロ
ジー演算を利用した粒状抑制処理と、鮮鋭度を強調する
画像処理としての特開平 9-22460号に開示された画像の
高周波数成分を強調しつつ中間周波数成分を抑制し処理
後の高周波数成分および中間周波数成分並びに低周波数
成分を合成することによる鮮鋭度強調処理とを組み合せ
た構成を採用した場合は、以下の効果がある。
【0092】すなわち、特に上記演算処理を式(5)に
示すものを適用した場合において、鮮鋭度強調の部分に
粒状抑制が全く施されていない場合は、極端に鮮鋭度強
調を行うと粒状も強調されてもとの画像信号との差が、
粒状抑制処理画像信号ともとの画像信号との差よりも結
果的に大きくなり、粒状抑制がなされないことになる。
このことから式(5)を適用する場合には、鮮鋭度強調
処理によってもある程度の粒状抑制の効果を得られる処
理である、特開平 9-22460号に開示された鮮鋭度強調処
理を適用するのが好ましい。
【0093】また、粒状抑制処理によりエッジ部がなま
った場合には、この結果が鮮鋭度強調処理の結果に影響
を及ぼすため、エッジ部をなまらせることなく粒状抑制
を行うことができるモフォロジー演算を利用した粒状抑
制処理を適用するのが好ましい。
【0094】本発明の第2の画像処理方法および第2の
画像処理装置によれば、原画像信号に対して、鮮鋭度強
調処理と粒状抑制処理とを各別に施して、得られた各処
理後の画像信号同士を、画素を対応させて演算処理する
ことにより1つの処理済画像信号を得るため、従来の各
種の方法または装置に比して、画像に対する粒状抑制と
鮮鋭度強調を効果的に両立することができる。しかも、
原画像信号に対する粒状抑制処理として、粒状抑制程度
の互いに異なる2以上の粒状抑制画像信号を得るように
処理を行い、得られた2以上の粒状抑制画像信号につい
て、原画像信号に依存した演算処理を行って改めて1つ
の粒状抑制画像信号を得るため、もとの画像の濃度の相
違から、粒状が目立ち易い部分と比較的目立ちにくい部
分とで、鮮鋭度画像信号と演算処理される粒状抑制画像
信号の粒状抑制度合いを変えることができ、特に粒状が
目立ちにくい部分において過度の粒状抑制を防止して鮮
鋭度の低下を防止することができる。
【0095】本発明の第3の画像処理方法および第3の
画像処理装置によれば、本発明の第2の画像処理方法お
よび第2の画像処理装置による構成に加えて、原画像信
号に対する鮮鋭度強調処理として、鮮鋭度強調程度の互
いに異なる2以上の鮮鋭度強調画像信号を得るように処
理を行い、得られた2以上の鮮鋭度強調画像信号につい
て、原画像信号に依存した演算処理を行って改めて1つ
の鮮鋭度強調画像信号を得るため、原画像の濃度の相違
から、粒状が目立ち易い部分と比較的目立ちにくい部分
とで、鮮鋭度画像信号の鮮鋭度強調度合いおよび粒状抑
制画像信号の粒状抑制度合いの両方を変えることがで
き、本発明の第2の画像処理方法・装置よりもさらに、
粒状が目立ちにくい部分における過度の粒状抑制を防止
しつつ鮮鋭度の低下を防止する効果を高めることができ
る。
【0096】なお本発明の第2および第3の画像処理方
法・装置において、処理済画像信号を得るための、鮮鋭
度強調画像信号と粒状抑制画像信号との画素を対応させ
た演算処理にあたり、本発明の第1の画像処理方法・装
置と同様に、鮮鋭度強調画像信号と粒状抑制画像信号と
を、画像を構成する画素ごとの原画像信号に依存させ
て、例えば式(4)または(5)に示すものとすれば、
上述した効果をより一層高めることができる。
【0097】
【発明の実施の形態】以下、本発明の画像処理方法およ
び画像処理装置の具体的な実施の形態について、図面を
用いて説明する。
【0098】図1は本発明の第1の画像処理方法の一実
施形態の処理フローを示すフローチャート、図2は図1
に示した画像処理方法を実施する画像処理装置の一態様
を示す図である。
【0099】図示の画像処理装置は、デジタルスチルカ
メラにより撮影された、またはカラー写真プリントもし
くはカラーフイルムから光電的に読み取られた、カラー
画像を表すRGBの画像信号Rin,Gin,Bin(これら
Rin,Gin,Binを総括してfinとして表す)の入力を
受けて、これらのRGB画像信号Rin,Gin,Binに対
してそれぞれ、鮮鋭度を強調させる画像処理を施す鮮鋭
度強調処理手段11と、粒状を抑制させる画像処理を施す
粒状抑制処理手段12と、鮮鋭度強調処理手段11による鮮
鋭度強調処理により取得された鮮鋭度強調画像信号R
1,G1,B1(これらR1,G1,B1を総括してf
1として表す)および粒状抑制処理手段12による粒状抑
制処理により取得された粒状抑制画像信号R2,G2,
B2(これらR2,G2,B2を総括してf2として表
す)に、画素を対応させた画素ごとの画像信号Rin,G
in,Binに依存する演算処理g(R1 ,R2 ,Rin),
g(G1 ,G2 ,Gin),g(B1 ,B2 ,Bin)を施
して、処理済画像信号Rout,Gout ,Bout (これら
Rout ,Gout ,Bout を総括してfout として表す)
を取得する信号処理手段20とを備えた構成である。
【0100】ここで、信号処理手段20による各演算処理
gとしては、例えば、画像の濃度が濃くなるにしたがっ
て、処理済画像信号fout が粒状抑制画像信号f2への
依存度を高める処理を適用するのが望ましい。すなわ
ち、画像信号finが8 bitのデジタル信号(0〜255 )
であり、数値が小さいほど画像の濃度が濃くなるように
対応づけられている場合、画像信号finが小さくなるに
したがって、処理済画像信号fout が粒状抑制画像信号
f2への依存度を高めるとともに、鮮鋭度強調画像信号
f1への依存度を低下させる処理処理が適用され、例え
ば下記式(5)に示す処理を適用するのが好ましい。
【0101】
【数5】
【0102】なお上記式(5)中、画像信号finが8 b
itのデジタル信号(0〜255 )であれば、fr =256
である。
【0103】本実施形態の画像処理装置においては、鮮
鋭度強調処理手段11による鮮鋭度強調処理として画像の
高周波数成分を強調しつつ中間周波数成分を抑制するこ
とによる鮮鋭度強調処理(特開平 9-22460号)、粒状抑
制処理手段12による粒状抑制処理として、モフォロジー
演算を利用した平滑化処理をそれぞれ適用し、信号処理
手段20による演算処理gとして式(5)に示す演算処理
を適用した実施形態について説明するが、鮮鋭度強調処
理手段11による鮮鋭度を強調させる処理としては、その
他アンシャープマスキング処理、高域強調フィルター処
理等、粒状抑制処理手段12による粒状を抑制させる画像
処理としては、メディアンフィルター処理、ヒステリシ
ススムージング処理、反復による雑音除去処理等をそれ
ぞれ適用することもできる。
【0104】鮮鋭度強調処理手段11による、画像の高周
波数成分を強調しつつ中間周波数成分を抑制することに
よる鮮鋭度強調処理は、詳しくは例えば図3に示す構成
により実現される。
【0105】すなわち、入力された画像信号Rin,Gi
n,Bin(fin)に対して、9×9ローパスフィルタ
(L.P.F.)11aによりフィルタリング処理が施さ
れ、この信号の低周波数成分RL ,GL ,BL が抽出さ
れる。このように抽出された後の低周波数成分RL ,G
L ,BL はカラー画像中のエッジや細かいテクスチャや
フイルムの粒状によるざらつきを含まない。
【0106】次いで、演算器11bにより、画像信号Ri
n,Gin,Binから低周波数成分RL,GL ,BL が減算
されて、中間・高周波数成分RMH,GMH,BMHが抽出さ
れる。ここで、中間周波数成分RM ,GM ,BM にはフ
イルムの粒状によるざらつきを含み、高周波数成分RH
,GH ,BH はカラー画像中のエッジや細かいテクス
チャを含む。
【0107】次に、輝度信号抽出手段(MTX)11cに
より、分解された中間・高周波数成分RMH,GMH,BMH
から輝度成分が抽出される。ここで、色成分である成分
IMHおよび成分QMHは0とされるため、フイルム粒状に
起因する色のざらつきが抑制される。
【0108】輝度信号抽出手段11cにより抽出された輝
度成分YMHに対して、5×5のローパスフィルタ11dに
より、フィルタリング処理が施され、輝度成分YMH中の
中間周波数成分YM が抽出される。そしてこの中間周波
数成分YM は可変ゲインアンプ11gに入力される。さら
に演算器11eにより、輝度成分YMHから中間周波数成分
YM が減算されて、輝度成分YMH中の高周波数成分YH
が求められる。この得られた高周波数成分YH は可変ゲ
インアンプ11fに入力される。
【0109】また、演算器11bから出力された中間・高
周波数成分RMH,GMH,BMHは、相関値算出手段11jに
入力され、相関値算出手段11jは中間・高周波数成分R
MH,GMH,BMHについて各色R,G,B間の相関値εを
算出し、高周波数成分YH に対するゲインHと対応づけ
られたLUT11mおよび中間周波数成分YM に対するゲ
インMと対応づけられたLUT11nを参照してゲインH
およびゲインMを求める。
【0110】そして求められたゲインHは可変ゲインア
ンプ11fに入力され、ゲインMは可変ゲインアンプ11g
に入力される。この結果、高周波数成分YH は中間周波
数成分YM よりも強調される。可変ゲインアンプ11fか
ら出力された高周波数成分Y′H および可変ゲインアン
プ11gから出力されたY′M は、演算器11hにより合成
されて、中間・高周波数成分Y′MHとして出力される。
さらにこの出力された中間・高周波数成分Y′MHは、演
算器11iにより、低周波数成分RL ,GL ,BL と合成
されて鮮鋭度強調画像信号R1,G1,B1とされる。
【0111】一方、粒状抑制処理手段12による、モフォ
ロジー演算を利用した平滑化処理は、詳しくは例えば図
4に示すように、入力された画像信号Rin,Gin,Bin
に対して、オープニング処理手段12aが、オープニング
処理画像信号Ropn ,Gopn,Bopn を求め、クロージ
ング処理手段12bが、クロージング処理画像信号Rcls
,Gcls ,Bcls を求め、モフォロジーMIX手段12
cがこれらオープニング処理画像信号Ropn ,Gopn ,
Bopn 、クロージング処理画像信号Rcls ,Gcls ,B
cls および画像信号Rin,Gin,Binに基づき、下記式
(1)にしたがって、粒状抑制画像信号R2,G2,B
2を求めるようにすればよい。
【0112】
【数1】
【0113】以上の作用により求められた鮮鋭度強調画
像信号R1,G1,B1および粒状抑制画像信号R2,
G2,B2、並びにもとの画像信号Rin,Gin,Binに
基づき、信号処理手段20が上記式(5)にしたがって、
処理済画像信号Rout ,Gout ,Bout を算出する。
【0114】このようにして求められた処理済画像信号
Rout ,Gout ,Bout は、鮮鋭度を強調する処理と粒
状を抑制する処理とを各別に施して、得られた各処理後
の画像信号同士を、画素を対応させて演算処理すること
により得られたものであるため、従来の各種の画像処理
方法または装置に比して、画像に対する粒状抑制と鮮鋭
度強調を効果的に両立することができる。しかも画像信
号Rin,Gin,Binが表す画像において、粒状が目立ち
やすい濃度の濃い部分については、鮮鋭度強調画像信号
R1,G1,B1よりも粒状抑制画像信号R2,G2,
B2への依存度がさらに高い画像信号となるため、より
効果的な粒状の抑制を実現し、一方、粒状が比較的目立
ちにくい濃度が薄い部分については、粒状抑制画像信号
R2,G2,B2への依存度が緩和されるため鮮鋭度の
低下が抑制され、粒状抑制と鮮鋭度強調とをさらに高い
レベルで両立させることができる。
【0115】なお本実施形態の画像処理装置は、処理対
象の画像信号がカラー画像信号である態様であるが、本
発明の画像処理方法および画像処理装置はこの態様に限
るものではなく、単色の濃淡画像信号であってもよいこ
とはいうまでもない。
【0116】また本実施形態の画像処理装置は、鮮鋭度
強調処理手段11による鮮鋭度強調処理および粒状抑制処
理手段12による粒状抑制処理は、カラーフイルム等から
読み取られた、いわゆる生画像データである画像信号f
inに対してなされるものとした例であるが、本発明の画
像処理方法および画像処理装置はこの態様に限るもので
はなく、図5に示すように、生画像データである画像信
号finについて色補正や階調補正がなされた後の画像信
号f′inについて鮮鋭度強調処理および粒状抑制処理が
なされるものであってもよい。この場合、処理済画像信
号fout が粒状抑制画像信号f2への依存度を高めると
ともに、鮮鋭度強調画像信号f1への依存度を低下させ
る処理は、図6に示すように、色補正や階調補正がなさ
れた後の画像信号f′inが小さくなるにしたがった処理
を適用することもできる。
【0117】図9は本発明の第2の画像処理方法の一実
施形態の処理フローを示すフローチャート、図10は図9
に示した画像処理方法を実施する画像処理装置の一態様
を示す図である。
【0118】図示の画像処理装置は、入力された原画像
信号finに対して、鮮鋭度強調処理を施し鮮鋭度強調画
像信号f1を得る鮮鋭度強調処理手段11と、同じ原画像
信号finに対して、粒状抑制の程度が比較的弱い粒状処
理(第1の粒状抑制処理)と第1の粒状抑制処理よりも
粒状抑制程度が強い粒状抑制(第2の粒状抑制処理)と
を各別に施して、粒状抑制の程度が比較的弱い第1の粒
状抑制画像信号f21と第1の粒状抑制画像信号f21より
も粒状抑制程度が強い第2の粒状抑制画像信号f22とを
得る粒状抑制処理手段12′と、この粒状抑制手段12′に
より得られた2つの粒状抑制画像信号f21,f22を画素
を対応させて原画像信号finに依存させた演算処理g2
(f21,f22,fin)を施し、改めて1つの粒状抑制画
像信号f2(=g2(f21,f22,fin))を得る粒状
抑制画像信号演算手段14と、鮮鋭度強調処理手段11によ
り得られた鮮鋭度強調画像信号f1および粒状抑制画像
信号演算手段14により得られた粒状抑制画像信号f2
を、画素を対応させて演算処理g′(f1,f2)を施
し、処理済画像信号fout (=g′(f1,f2))を
取得する信号処理手段20′とを備えた構成である。
【0119】ここで鮮鋭度強調処理手段11は、図1に示
したものと同一のものであってもよいし、鮮鋭度強調処
理を施す他の態様の鮮鋭度強調処理手段であってもよ
い。
【0120】粒状抑制処理手段12′は、図4に示したモ
フォロジ演算処理を利用した粒状抑制処理手段12を2つ
並列に接続したものであって、それぞれのオープニング
処理手段およびクロージング処理手段の各構造要素のサ
イズが互いに異なるもの(例えば5画素×5画素の構造
要素のものと9画素×9画素の構造要素のもの)などを
適用することができる。なお、他の粒状抑制処理手段の
態様であってもよいことは、前述した実施形態の場合と
同様である。
【0121】粒状抑制画像信号演算手段14による演算処
理fout =g2(f21,f22,fin)としては、例え
ば、原画像信号finが表す画像の濃度が濃くなるにした
がって信号値finが小さくなるように設定されている場
合、下記式(3)に示すもの等が適用される。
【0122】
【数3】
【0123】すなわち、濃度の濃い画像部分では新たな
粒状抑制画像信号f2は、粒状抑制程度の弱い第1の粒
状抑制画像信号f21よりも粒状抑制程度の強い第2の粒
状抑制画像信号f22への依存度が高いもの、すなわち粒
状抑制程度が比較的強いものとなり、濃度の淡い画像部
分では新たな粒状抑制画像信号f2は、粒状抑制程度の
強い第2の粒状抑制画像信号f22よりも粒状抑制程度の
弱い第1の粒状抑制画像信号f21への依存度が高いも
の、すなわち粒状抑制程度が比較的弱いものとなる。
【0124】なお上記式(3)中、原画像信号finが8
bitのデジタル信号(0〜255 )であれば、fr =25
6である。
【0125】信号処理手段20′による演算処理g′とし
ては、例えば下記式(12)に示す処理や式(13)に示す
処理などを適用することができる。
【0126】
【数9】
【0127】
【数10】
【0128】この実施形態の画像処理装置によれば、図
1に示した実施形態の画像処理方法および図2に示した
画像処理装置と同様、求められた処理済画像信号fout
は、鮮鋭度を強調する処理と粒状を抑制する処理とを各
別に施して、得られた各処理後の画像信号同士を、画素
を対応させて演算処理することにより得られたものであ
るため、従来の各種の画像処理方法または装置に比し
て、画像に対する粒状抑制と鮮鋭度強調を効果的に両立
することができる。しかも信号処理手段20′により鮮鋭
度強調画像信号f1と演算される粒状抑制画像信号f2
は、粒状が目立ちやすい濃度の濃い部分については、粒
状がより強く抑制されたものとされているため、より効
果的な粒状の抑制がなされ、一方、粒状が目立ちにくい
濃度の淡い部分については、粒状が比較的弱く抑制され
たものとされているため、粒状抑制による鮮鋭度の低下
が抑制され、粒状抑制と鮮鋭度強調とを高いレベルで両
立させることができる。
【0129】なお本実施形態の画像処理装置は、粒状抑
制処理手段12′の粒状抑制処理として、粒状抑制程度が
互いに異なる2つの粒状抑制処理(第1の粒状抑制処理
と第2の粒状抑制処理)を適用したが、本発明の第2の
画像処理方法・装置は、この態様に限らず、例えば図11
に示すように、単一の粒状抑制処理を順次繰り返し施す
ことにより、1回だけ施した粒状抑制程度の比較的弱い
第1の粒状抑制画像信号f21と、この第1の粒状抑制画
像信号f21に対してさらにもう1度粒状抑制処理を施し
て第1の粒状抑制画像信号f21よりも粒状抑制程度が強
い第2の粒状抑制画像信号f22を得る粒状抑制処理を適
用することもできる。このような実施形態の画像処理装
置によれば、単一の粒状抑制処理で、粒状抑制程度の異
なる複数の粒状抑制画像信号f21,f22を得ることがで
き、構成を簡単化することができる。
【0130】また本実施形態の画像処理装置において、
信号処理手段20′に代えて、図12および13に示すよう
に、鮮鋭度強調処理手段11により得られた鮮鋭度強調画
像信号f1および粒状抑制画像信号演算手段14により得
られた粒状抑制画像信号f2を、画素を対応させて、原
画像信号finに依存させた演算処理g(f1,f2,f
in)を施して、処理済画像信号fout (=g(f1,f
2,fin))を取得する信号処理手段20を適用すること
もできる。
【0131】この構成の実施形態の信号処理手段20によ
る演算処理g(f1,f2,fin)としては、前述した
図1に示した実施形態における演算処理gと同一の、式
(5)に示すものを適用することができ、粒状抑制と鮮
鋭度強調とを両立させる効果をより高めることができ
る。なおこの場合も図14に示すように、単一の粒状抑制
処理で、粒状抑制程度の異なる複数の粒状抑制画像信号
f21,f22を得るようにしてもよい。
【0132】図15は本発明の第3の画像処理方法の一実
施形態の処理フローを示すフローチャート、図16は図15
に示した画像処理方法を実施する画像処理装置の一態様
を示す図である。
【0133】図示の画像処理装置は、入力された原画像
信号finに対して、鮮鋭度強調の程度が比較的弱い鮮鋭
度強調処理(第1の鮮鋭度強調処理)と第1の鮮鋭度強
調処理よりも鮮鋭度強調程度が強い鮮鋭度強調(第2の
鮮鋭度強調処理)とを各別に施して、鮮鋭度強調の程度
が比較的弱い第1の鮮鋭度強調画像信号f11と第1の鮮
鋭度強調画像信号f11よりも鮮鋭度強調程度が強い第2
の鮮鋭度強調画像信号f12とを得る鮮鋭度強調処理手段
11′と、この鮮鋭度強調処理手段11′により得られた2
つの鮮鋭度強調画像信号f11,f12を画素を対応させて
原画像信号finに依存させた演算処理g1(f11,f1
2,fin)を施し、改めて1つの鮮鋭度強調画像信号f
1(=g1(f11,f12,fin))を得る鮮鋭度強調画
像信号演算手段13と、同じ原画像信号finに対して、粒
状抑制の程度が比較的弱い粒状処理(第1の粒状抑制処
理)と第1の粒状抑制処理よりも粒状抑制程度が強い粒
状抑制(第2の粒状抑制処理)とを各別に施して、粒状
抑制の程度が比較的弱い第1の粒状抑制画像信号f21と
第1の粒状抑制画像信号f21よりも粒状抑制程度が強い
第2の粒状抑制画像信号f22とを得る粒状抑制処理手段
12′と、この粒状抑制手段12′により得られた2つの粒
状抑制画像信号f21,f22を画素を対応させて原画像信
号finに依存させた演算処理g2(f21,f22,fin)
を施し、改めて1つの粒状抑制画像信号f2(=g2
(f21,f22,fin))を得る粒状抑制画像信号演算手
段14と、鮮鋭度強調画像信号演算手段13により得られた
鮮鋭度強調画像信号f1および粒状抑制画像信号演算手
段14により得られた粒状抑制画像信号f2を、画素を対
応させて演算処理g′(f1,f2)を施し、処理済画
像信号fout (=g′(f1,f2))を取得する信号
処理手段20′とを備えた構成である。
【0134】ここで粒状抑制処理手段12′は、図10に示
したものと同一のものであってもよいし、他の態様の粒
状抑制処理手段であってもよい。
【0135】鮮鋭度強調処理手段11′は、図3に示した
鮮鋭度強調処理手段11を2つ並列に接続したものであっ
て、それぞれの中間周波数成分YM に対するゲインMが
互いに異なるものとなるようにLUT11nが設定された
ものなどを適用することができ、同一の相関値εに対応
付けられたゲインMが、第1の鮮鋭度強調処理よりも第
2の鮮鋭度強調処理の方が大きくなるように、それぞれ
のLUT11nが設定されている。すなわち、第2の鮮鋭
度強調処理は第1の鮮鋭度強調処理よりも、中間周波数
成分YM に対する強調程度が強い。なお、他の鮮鋭度強
調処理手段の態様であってもよいことは、前述した実施
形態の場合と同様である。
【0136】鮮鋭度強調画像信号演算手段13による演算
処理fout =g1(f11,f12,fin)としては、例え
ば、原画像信号finが表す画像の濃度が濃くなるにした
がって信号値finが小さくなるように設定されている場
合、下記式(2)に示すもの等が適用される。
【0137】
【数2】
【0138】すなわち、濃度の濃い画像部分では新たな
鮮鋭度強調画像信号f1は、鮮鋭度強調程度の弱い第1
の鮮鋭度強調画像信号f11よりも鮮鋭度強調程度の強い
第2の鮮鋭度強調画像信号f12への依存度が高いもの、
すなわち鮮鋭度強調程度が比較的強いものとなり、濃度
の淡い画像部分では新たな鮮鋭度強調画像信号f1は、
鮮鋭度強調程度の強い第2の鮮鋭度強調画像信号f12よ
りも鮮鋭度強調程度の弱い第1の鮮鋭度強調画像信号f
11への依存度が高いもの、すなわち鮮鋭度強調程度が比
較的弱いものとなる。
【0139】なお上記式(2)中、原画像信号finが8
bitのデジタル信号(0〜255 )であれば、fr =25
6である。
【0140】信号処理手段20′による演算処理g′とし
ては、例えば上記式(12)に示す処理などを適用するこ
とができる。
【0141】この実施形態の画像処理装置によれば、図
1に示した実施形態の画像処理方法および図2に示した
画像処理装置、並びに図9に示した実施形態の画像処理
方法および図10に示した画像処理装置と同様、求められ
た処理済画像信号fout は、鮮鋭度を強調する処理と粒
状を抑制する処理とを各別に施して、得られた各処理後
の画像信号同士を、画素を対応させて演算処理すること
により得られたものであるため、従来の各種の画像処理
方法または装置に比して、画像に対する粒状抑制と鮮鋭
度強調を効果的に両立することができる。しかも信号処
理手段20′により演算処理される粒状抑制画像信号f2
は、粒状が目立ちやすい濃度の濃い部分については粒状
がより強く抑制されたものとなるとともに、鮮鋭度強調
画像信号f1はその粒状抑制で劣化した鮮鋭度を補うよ
うにより低周波数領域から鮮鋭度が強調されたものとな
るため、より効果的に粒状抑制と鮮鋭度強調がなされ、
一方、粒状が目立ちにくい濃度の淡い部分については、
粒状が比較的弱く抑制されるとともに高周波数領域で鮮
鋭度強調されたものとされているため、粒状抑制による
鮮鋭度の低下を抑制しつつ高周波数領域が効果的に強調
され、粒状抑制と鮮鋭度強調とを高いレベルで両立させ
ることができる。
【0142】なお本実施形態の画像処理装置は、鮮鋭度
強調処理手段11′の鮮鋭度強調処理として、鮮鋭度強調
程度が互いに異なる2つの鮮鋭度強調処理(第1の鮮鋭
度強調処理と第2の鮮鋭度強調処理)を適用したが、本
発明の第3の画像処理方法・装置は、この態様に限ら
ず、例えば図17に示すように、単一の鮮鋭度強調処理を
順次繰り返し施すことにより、1回だけ施した鮮鋭度強
調程度の比較的弱い第1の鮮鋭度強調画像信号f11と、
この第1の鮮鋭度強調画像信号f11に対してさらにもう
1度鮮鋭度強調処理を施して第1の鮮鋭度強調画像信号
f11よりも鮮鋭度強調程度が強い第2の鮮鋭度強調画像
信号f12を得る鮮鋭度強調処理を適用することもでき
る。このような実施形態の画像処理装置によれば、単一
の鮮鋭度強調処理で、鮮鋭度強調程度の異なる複数の鮮
鋭度強調画像信号f11,f12を得ることができ、構成を
簡単化することができる。
【0143】また本実施形態の画像処理装置において、
信号処理手段20′に代えて、図18および19に示すよう
に、鮮鋭度強調画像信号演算手段13により得られた鮮鋭
度強調画像信号f1および粒状抑制画像信号演算手段14
により得られた粒状抑制画像信号f2を、画素を対応さ
せて、原画像信号finに依存させた演算処理g(f1,
f2,fin)を施して、処理済画像信号fout (=g
(f1,f2,fin))を取得する信号処理手段20を適
用することもできる。
【0144】この構成の実施形態の信号処理手段20によ
る演算処理g(f1,f2,fin)としては、前述した
図1に示した実施形態における演算処理gと同一の、式
(5)に示すものを適用することができ、粒状抑制と鮮
鋭度強調とを両立させる効果をより高めることができ
る。なおこの場合も図14に示すように、単一の粒状抑制
処理で、粒状抑制程度の異なる複数の粒状抑制画像信号
f21,f22を得るようにしてもよいし、図17に示すよう
に、単一の鮮鋭度強調処理で、鮮鋭度強調程度の異なる
複数の鮮鋭度強調画像信号f11,f12を得るようにして
もよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の画像処理方法の一実施形態の処
理を示すフローチャート
【図2】図1に示した画像処理方法を実施する画像処理
装置を示す図
【図3】鮮鋭度強調処理の詳細を示す図
【図4】粒状抑制処理の詳細を示す図
【図5】本発明の画像処理方法の他の実施形態の処理を
示すフローチャート(その1)
【図6】本発明の画像処理方法の他の実施形態の処理を
示すフローチャート(その2)
【図7】モフォロジー演算の基本的な作用を説明する図
【図8】低・中間・高周波数成分の分布を表すグラフ
【図9】本発明の第2の画像処理方法の一実施形態の処
理を示すフローチャート
【図10】図9に示した画像処理方法を実施する画像処
理装置を示す図
【図11】本発明の第2の画像処理方法の他の実施形態
の処理を示すフローチャート(その1)
【図12】本発明の第2の画像処理方法の他の実施形態
の処理を示すフローチャート(その2)
【図13】図12に示した画像処理方法を実施する画像処
理装置を示す図
【図14】本発明の第2の画像処理方法の他の実施形態
の処理を示すフローチャート(その3)
【図15】本発明の第3の画像処理方法の一実施形態の
処理を示すフローチャート
【図16】図15に示した画像処理方法を実施する画像処
理装置を示す図
【図17】本発明の第3の画像処理方法の他の実施形態
の処理を示すフローチャート(その1)
【図18】図17に示した画像処理方法を実施する画像処
理装置を示す図
【図19】本発明の第3の画像処理方法の他の実施形態
の処理を示すフローチャート(その2)
【符号の説明】
11 粒状抑制処理手段 12 鮮鋭度強調処理手段 20 信号処理手段

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原画像信号に対して、該原画像信号が表
    す画像の鮮鋭度を強調させる鮮鋭度強調処理および前記
    画像の粒状を抑制させる粒状抑制処理を各別に施し、 前記鮮鋭度強調処理により取得された鮮鋭度強調画像信
    号および前記粒状抑制処理により取得された粒状抑制画
    像信号を画素を対応させて、前記画像を構成する画素ご
    との原画像信号に依存させた画素ごとの演算処理を施す
    ことにより、処理済画像信号を取得することを特徴とす
    る画像処理方法。
  2. 【請求項2】 前記演算処理が、前記画像の濃度が濃く
    なる方向に対応する前記原画像信号の変動にしたがっ
    て、前記処理済画像信号が前記粒状抑制画像信号への依
    存度を高めるとともに前記鮮鋭度強調画像信号への依存
    度を低下させる処理であることを特徴とする請求項1記
    載の画像処理方法。
  3. 【請求項3】 前記鮮鋭度強調処理が、 前記原画像信号を低周波数成分、中間周波数成分および
    高周波数成分に分解し、前記高周波数成分を強調させる
    とともに、前記中間周波数成分を抑制させる強調抑制処
    理を行い、該強調抑制処理後の各周波数成分および前記
    低周波数成分を合成することにより前記鮮鋭度強調画像
    信号を取得する処理であり、 前記粒状抑制処理が、モフォロジー演算に基づいた平滑
    化処理により前記粒状抑制画像信号を取得する処理であ
    ることを特徴とする請求項1または2記載の画像処理方
    法。
  4. 【請求項4】 前記モフォロジー演算に基づいた平滑化
    処理が下記式で定義される演算処理であることを特徴と
    する請求項3記載の画像処理方法。 【数1】
  5. 【請求項5】 原画像信号に対して、該原画像信号が表
    す画像の鮮鋭度を強調する鮮鋭度強調処理と、粒状の抑
    制の程度が互いに異なる少なくとも2以上の、前記画像
    の粒状を抑制する粒状抑制処理とを各別に施し、 前記粒状抑制処理により取得された2以上の粒状抑制画
    像信号を、画素を対応させて、前記画像を構成する画素
    ごとの原画像信号に依存させた画素ごとの演算処理を施
    すことにより、改めて1つの粒状抑制画像信号を取得
    し、 前記鮮鋭度強調処理により取得された1つの鮮鋭度強調
    画像信号および前記改めて取得された1つの粒状抑制画
    像信号を、画素を対応させて演算処理することにより、
    処理済画像信号を取得することを特徴とする画像処理方
    法。
  6. 【請求項6】 前記鮮鋭度強調処理が、 前記原画像信号を低周波数成分、中間周波数成分および
    高周波数成分に分解し、前記高周波数成分を強調させる
    とともに、前記中間周波数成分を抑制させる強調抑制処
    理を行い、該強調抑制処理後の各周波数成分および前記
    低周波数成分を合成する処理であることを特徴とする請
    求項5記載の画像処理方法。
  7. 【請求項7】 原画像信号に対して、鮮鋭度の強調の程
    度が互いに異なる少なくとも2以上の、前記原画像信号
    が表す画像の鮮鋭度を強調する鮮鋭度強調処理と、粒状
    の抑制の程度が互いに異なる少なくとも2以上の、前記
    画像の粒状を抑制する粒状抑制処理とを各別に施し、 前記鮮鋭度強調処理により取得された2以上の鮮鋭度強
    調画像信号を、画素を対応させて、前記画像を構成する
    画素ごとの原画像信号に依存させた画素ごとの演算処理
    を施すことにより、改めて1つの鮮鋭度強調画像信号を
    取得し、 前記粒状抑制処理により取得された2以上の粒状抑制画
    像信号を、画素を対応させて、前記画像を構成する画素
    ごとの原画像信号に依存させた画素ごとの演算処理を施
    すことにより、改めて1つの粒状抑制画像信号を取得
    し、 前記改めて取得された1つの鮮鋭度強調画像信号および
    前記改めて取得された1つの粒状抑制画像信号を、画素
    を対応させて演算処理することにより、処理済画像信号
    を取得することを特徴とする画像処理方法。
  8. 【請求項8】 前記鮮鋭度強調処理が、 前記原画像信号を低周波数成分、中間周波数成分および
    高周波数成分に分解し、前記高周波数成分を強調させる
    とともに、前記中間周波数成分を抑制させる強調抑制処
    理を行い、該強調抑制処理後の各周波数成分および前記
    低周波数成分を合成する処理であって、前記中間周波数
    成分の抑制程度を、互いに異なる少なくとも2以上とす
    ることにより、前記鮮鋭度の強調の程度が互いに異なる
    少なくとも2以上の鮮鋭度強調画像信号を取得する処理
    であることを特徴とする請求項7記載の画像処理方法。
  9. 【請求項9】 前記鮮鋭度強調処理が、 前記原画像信号を低周波数成分、中間周波数成分および
    高周波数成分に分解し、前記高周波数成分を強調させる
    とともに、前記中間周波数成分を抑制させる強調抑制処
    理を行い、該強調抑制処理後の各周波数成分および前記
    低周波数成分を合成する処理であって、これら一連の処
    理を少なくとも2回以上行い、各回の処理ごとに得られ
    た信号を、前記鮮鋭度の強調の程度が互いに異なる少な
    くとも2以上の鮮鋭度強調画像信号とする処理であるこ
    とを特徴とする請求項7記載の画像処理方法。
  10. 【請求項10】 前記2以上の鮮鋭度強調画像信号に対
    する演算処理が、前記画像の濃度が濃くなる方向に対応
    する前記原画像信号の変動にしたがって、前記鮮鋭度の
    強調程度が弱い鮮鋭度強調画像信号よりも該強調程度が
    強い鮮鋭度強調画像信号への依存度を高める処理である
    ことを特徴とする請求項7から9のうちいずれか1項に
    記載の画像処理方法。
  11. 【請求項11】 前記2以上の鮮鋭度強調画像信号に対
    する演算処理が、下記式で定義される演算処理であるこ
    とを特徴とする請求項7から10のうちいずれか1項に
    記載の画像処理方法。 【数2】
  12. 【請求項12】 前記粒状抑制処理が、互いにサイズの
    異なる2以上の構造要素を用いたモフォロジー演算に基
    づいた平滑化処理により、前記粒状の抑制の程度が互い
    に異なる少なくとも2以上の粒状抑制画像信号を取得す
    る処理であることを特徴とする請求項5から11のうち
    いずれか1項に記載の画像処理方法。
  13. 【請求項13】 前記粒状抑制処理が、同一サイズの構
    造要素を用いたモフォロジー演算に基づいた平滑化処理
    を、少なくとも2回以上行い、各回の処理ごとに得られ
    た信号を、前記粒状の抑制の程度が互いに異なる少なく
    とも2以上の粒状抑制画像信号とする処理であることを
    特徴とする請求項5から11のうちいずれか1項に記載
    の画像処理方法。
  14. 【請求項14】 前記モフォロジー演算に基づいた平滑
    化処理が下記式で定義される演算処理であることを特徴
    とする請求項12または13記載の画像処理方法。 【数1】
  15. 【請求項15】 前記2以上の粒状抑制画像信号に対す
    る演算処理が、前記画像の濃度が濃くなる方向に対応す
    る前記原画像信号の変動にしたがって、前記粒状の抑制
    程度が弱い粒状抑制画像信号よりも該抑制程度が強い粒
    状抑制画像信号への依存度を高める処理であることを特
    徴とする請求項5から14のうちいずれか1項に記載の
    画像処理方法。
  16. 【請求項16】 前記2以上の粒状抑制画像信号に対す
    る演算処理が、下記式で定義される演算処理であること
    を特徴とする請求項5から15のうちいずれか1項に記
    載の画像処理方法。 【数3】
  17. 【請求項17】 前記鮮鋭度強調画像信号と前記粒状抑
    制画像信号との画素を対応させた、前記処理済画像信号
    を取得する演算処理が、前記画像を構成する画素ごとの
    原画像信号に依存させた画素ごとの演算処理であること
    を特徴とする請求項5から16のうちいずれか1項に記
    載の画像処理方法。
  18. 【請求項18】 前記処理済画像信号を取得する演算処
    理が、前記画像の濃度が濃くなる方向に対応する前記原
    画像信号の変動にしたがって、前記処理済画像信号が前
    記粒状抑制画像信号への依存度を高めるとともに前記鮮
    鋭度強調画像信号への依存度を低下させる処理であるこ
    とを特徴とする請求項5から17のうちいずれか1項に
    記載の画像処理方法。
  19. 【請求項19】 前記処理済画像信号を取得する演算処
    理が、下記式で定義される演算処理であることを特徴と
    する請求項1から18のうちいずれか1項に記載の画像
    処理方法。 【数4】
  20. 【請求項20】 前記処理済画像信号を取得する演算処
    理が、下記式で定義される演算処理であることを特徴と
    する請求項1から19のうちいずれか1項に記載の画像
    処理方法。 【数5】
  21. 【請求項21】 原画像信号に対して、該原画像信号が
    表す画像の鮮鋭度を強調させる鮮鋭度強調処理を施す鮮
    鋭度強調処理手段と、 前記原画像信号に対して、前記画像の粒状を抑制させる
    粒状抑制処理を施す粒状抑制処理手段と、 前記鮮鋭度強調処理手段により取得された鮮鋭度強調画
    像信号および前記粒状抑制処理手段により取得された粒
    状抑制画像信号を画素を対応させて、前記画像を構成す
    る画素ごとの原画像信号に依存する演算処理を施すこと
    により、処理済画像信号取得する信号処理手段とを備え
    たことを特徴とする画像処理装置。
  22. 【請求項22】 原画像信号に対して、該原画像信号が
    表す画像の鮮鋭度を強調する鮮鋭度強調処理を施す鮮鋭
    度強調処理手段と、 前記原画像信号に対して、粒状の抑制の程度が互いに異
    なる少なくとも2以上の、前記画像の粒状を抑制する粒
    状抑制処理を施す粒状抑制処理手段と、 前記粒状抑制処理手段により取得された2以上の粒状抑
    制画像信号を、画素を対応させて、前記画像を構成する
    画素ごとの原画像信号に依存させた画素ごとの演算処理
    を施すことにより、改めて1つの粒状抑制画像信号を求
    める粒状抑制画像信号演算手段と、 前記鮮鋭度強調処理手段により取得された1つの鮮鋭度
    強調画像信号および前記粒状抑制画像信号演算手段によ
    り取得された1つの粒状抑制画像信号を、画素を対応さ
    せて演算処理することにより、処理済画像信号を取得す
    る信号処理手段とを備えたことを特徴とする画像処理装
    置。
  23. 【請求項23】 原画像信号に対して、鮮鋭度の強調の
    程度が互いに異なる少なくとも2以上の、前記原画像信
    号が表す画像の鮮鋭度を強調する鮮鋭度強調処理を施す
    鮮鋭度強調処理手段と、 前記原画像信号に対して、粒状の抑制の程度が互いに異
    なる少なくとも2以上の、前記画像の粒状を抑制する粒
    状抑制処理を施す粒状抑制処理手段と、 前記鮮鋭度強調処理手段により取得された2以上の鮮鋭
    度強調画像信号を、画素を対応させて、前記画像を構成
    する画素ごとの原画像信号に依存させた画素ごとの演算
    処理を施すことにより、改めて1つの鮮鋭度強調画像信
    号を求める鮮鋭度強調画像信号演算手段と、 前記粒状抑制処理手段により取得された2以上の粒状抑
    制画像信号を、画素を対応させて、前記画像を構成する
    画素ごとの原画像信号に依存させた画素ごとの演算処理
    を施すことにより、改めて1つの粒状抑制画像信号を求
    める粒状抑制画像信号演算手段と、 前記鮮鋭度強調処理手段により取得された1つの鮮鋭度
    強調画像信号および前記粒状抑制画像信号演算手段によ
    り取得された1つの粒状抑制画像信号を、画素を対応さ
    せて演算処理することにより、処理済画像信号を取得す
    る信号処理手段とを備えたことを特徴とする画像処理装
    置。
JP00616999A 1999-01-13 1999-01-13 画像処理方法および装置 Expired - Fee Related JP4053167B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP00616999A JP4053167B2 (ja) 1999-01-13 1999-01-13 画像処理方法および装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP00616999A JP4053167B2 (ja) 1999-01-13 1999-01-13 画像処理方法および装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000207551A true JP2000207551A (ja) 2000-07-28
JP4053167B2 JP4053167B2 (ja) 2008-02-27

Family

ID=11631053

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP00616999A Expired - Fee Related JP4053167B2 (ja) 1999-01-13 1999-01-13 画像処理方法および装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4053167B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018151715A (ja) * 2017-03-10 2018-09-27 コニカミノルタ株式会社 画像処理装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018151715A (ja) * 2017-03-10 2018-09-27 コニカミノルタ株式会社 画像処理装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP4053167B2 (ja) 2008-02-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7308152B2 (en) Image processing method, apparatus, and program
JP4210577B2 (ja) 選択的空間フィルタを使用するディジタル画像の階調及び空間特性の向上方法
JP4858610B2 (ja) 画像処理方法
JP4053185B2 (ja) 画像処理方法および装置
US8170362B2 (en) Edge-enhancement device and edge-enhancement method
EP1400921A2 (en) Enhancing the tonal characteristics of digital images using inflection points in a tone scale function
JPH0922460A (ja) 画像処理方法および装置
JPH11250246A (ja) 画像処理方法および装置
JP2004040235A (ja) 画像処理装置、及び画像処理方法
JP2000050109A (ja) ノイズを除去するための非線形イメ―ジフィルタ
US8009907B1 (en) Localized, adaptive video contrast enhancement using controlled histogram equalization
JP2004127064A (ja) 画像処理方法、画像処理装置、画像処理プログラム及び画像記録装置
JP2002300402A (ja) 画像処理装置、方法及び記録媒体
JP2003076985A (ja) 画像処理方法及び装置
JP2000307868A (ja) 画像処理方法および装置
JP2001285641A (ja) 画像処理方法、画像処理装置および記録媒体
JP3932470B2 (ja) 画像処理方法および装置
Bonnier et al. Spatial and color adaptive gamut mapping: A mathematical framework and two new algorithms
JP7329932B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法、及びプログラム
JP4053167B2 (ja) 画像処理方法および装置
JP4019239B2 (ja) 画像鮮鋭化方法および画像鮮鋭化装置
JPH11306344A (ja) 画像処理方法および装置
JP2000215307A (ja) 画像処理方法および装置
JP2004289607A (ja) 信号処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム
JP4008087B2 (ja) 画像処理方法および装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040823

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20061129

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070830

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070904

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071105

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20071204

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20071205

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101214

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4053167

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101214

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111214

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111214

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121214

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121214

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131214

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees