JP2000206086A - 水素ガスセンサ及びその製造方法 - Google Patents

水素ガスセンサ及びその製造方法

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JP2000206086A
JP2000206086A JP11005313A JP531399A JP2000206086A JP 2000206086 A JP2000206086 A JP 2000206086A JP 11005313 A JP11005313 A JP 11005313A JP 531399 A JP531399 A JP 531399A JP 2000206086 A JP2000206086 A JP 2000206086A
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hydrogen gas
solid electrolyte
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gas sensor
sensor
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JP11005313A
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Kenichi Nakamura
健一 中村
Ryoji Tanda
亮史 反田
Kazu Mochizuki
計 望月
Hiromasa Takashima
裕正 高島
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Tokyo Gas Co Ltd
Yazaki Corp
Original Assignee
Tokyo Gas Co Ltd
Yazaki Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 一酸化炭素ガスなど、他の種類の可燃性ガス
に影響されずに水素ガス濃度を測定することができる水
素ガスセンサを提供する。 【解決手段】 固体電解質型センサ素子を有する水素ガ
スセンサであって、ケイ素処理を行ってなる水素ガスセ
ンサ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固体電解質型水素
ガスセンサに関する。
【0002】
【従来の技術】水素ガスセンサは、水素燃料を用いるロ
ケットエンジンにおける水素ガスの漏洩検知に、あるい
は、半導体及び各種電池製造において各種制御や検査な
どの目的で広く用いられ、また、酸素/水素燃料電池装
置や各種エンジンの運転においても用いられている。こ
こで、可燃ガスの検出に広く用いられている固体電解質
型ガスセンサを水素ガスセンサとして用いることができ
る。図1にこのような固体電解質(酸素イオン伝導体)
を用いた固体電解質型可燃ガスセンサの例をモデル断面
図で示す。なお、図1において中央にはセンサの断面
図、その両側の図はセンサ電極付近の反応を解説する原
理説明図であり、可燃ガスとして一酸化炭素ガスを検出
する際の原理を示している。
【0003】図中符号1a及び1bは多孔質白金電極、
2は可燃性ガス酸化触媒層、3は固体電解質層で酸素イ
オン導電性を有する安定化ジルコニア(以下「YSZ」
とも云う)からなる。なお、この固体電解質層3はアル
ミナ絶縁膜層4を介してヒータ5によってその導電性に
最適な温度(300〜500℃)に加温されている。
【0004】ここで、このようなセンサが可燃性ガスの
ない環境に置かれている場合、電極1a及び電極1bに
到達する酸素量の間に差がないため、両電極間に起電力
は発生しない。一酸化炭素などの可燃性ガス存在下では
酸化触媒層2が塗布された電極1b上には可燃性ガスが
到達しないため、図1中(1)で示された電極反応が生
じるだけである。一方酸化触媒層を有しない電極1a上
では可燃性ガスが到達するため、図1中(2)で示され
た反応が生じ、このように両電極上での反応に差が生
じ、これに由来する起電力が発生し、可燃性ガス濃度と
して測定される。
【0005】このような固体電解質型ガスセンサは、検
出下限が低くて精度が高く、寿命が長くて頻繁な保守・
点検が不要、さらに製造が容易で、価格が安いなどの多
くの利点を有するものの、水素ガス以外の可燃性ガス、
例えば、一酸化炭素に対しても感度を有するため、水性
ガスなどの一酸化炭素を含むような雰囲気での水素ガス
濃度測定に用いることには困難があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、一酸化炭素
ガスなど、他の種類の可燃性ガスに影響されずに水素ガ
ス濃度を測定することができる。水素ガスセンサを提供
することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の水素ガスセンサ
は、上記課題を解決するため、請求項1に記載のよう
に、固体電解質型センサ素子を有する水素ガスセンサで
あって、ケイ素処理を行ってなる水素ガスセンサであ
る。また、本発明の水素ガスセンサの製造方法は、請求
項2に記載のように、固体電解質型センサ素子にケイ素
処理を行うことを構成として有する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明において、ケイ素処理と
は、含ケイ素化合物で処理することを云い、具体的に
は、シリコーン雰囲気すなわち含ケイ素化合物雰囲気に
暴露する、あるいは、含ケイ素有機物あるいは含ケイ素
化合物を含む溶液・混合液に浸漬、噴霧、塗布などの手
段により接触させることを云う。
【0009】なお、上記ケイ素処理は、熱処理を伴って
もよく、加熱雰囲気下で行っても、あるいは、後処理と
して加熱処理を行ってもよく、これらを含めてケイ素処
理という。また、同様に、ケイ素とその他の化合物とを
用いて含ケイ素化合物が形成される雰囲気に暴露するこ
とにより上記ケイ素処理と同様の効果が得られる場合を
も含めて本発明におけるケイ素処理という。なお、含ケ
イ素化合物のうち、有機物、すなわち、含ケイ素有機物
であると取り扱い及びケイ素処理が容易であるため好ま
しい。
【0010】含ケイ素有機物は一般に、有機シランとも
云われ、シロキサン類などが挙げられる。シロキサン
は、モノマー、オリゴマー及びポリマー(シリコーン
(オルガノポリシロキサン))が知られており、本発明
では入手の容易さ、取扱性、処理時間などを勘案してこ
れらを適宜選択して、あるいは併用して用いることがで
きる。
【0011】ケイ素処理を行うセンサ素子は安定化ジル
コニア(通常5〜8mol%の酸化イットリウムY23
を含む)を固体電解質として用いる固体電解質型センサ
素子であることが好ましい。このようなセンサ素子を用
いることにより、水素ガスに対する高選択性と同時に、
精度が高く、寿命が長くて頻繁な保守・点検が不要、さ
らに製造が容易で、価格が安いなどの多くの利点を有す
る水素ガスセンサが得られる。
【0012】なお、本発明でケイ素処理を行う固体電解
質型センサ素子は特別な設計を必要とせず、そのため一
酸化炭素ガス用として広く製造されているものをそのま
ま用いることができ、その結果、安定し、特に低濃度域
でも良好な感度を有する水素ガスセンサを、低コストか
つ容易に得ることができる。
【0013】なお、詳細は不明であるが、ケイ素処理さ
れたセンサ素子の表面分析を行った結果、ケイ素の存在
を示すピークが検出されたことから、上記のようにケイ
素処理を行うことにより含ケイ素化合物が電極表面を覆
い、一種の分子ふるいとなり、水素に対する感度が上昇
するものと考えられる。
【0014】
【実施例】以下に本発明の実施例について説明する。図
2に本発明で用いた固体電解質型センサ素子Aを示す。
図2(a)は上面図、(b)は(a)のααでの断面図
を示す。
【0015】図中1a及び1bを付して示されているの
は共に多孔質白金電極である。電極1bは可燃性ガス酸
化触媒層(本例ではアルミナに白金を担持させて作製し
たもの)により覆われていて、外気には直接接触しない
ようになっている。
【0016】これら電極1a及び1bは、8mol%の
酸化イットリウムY23を含む安定化ジルコニアからな
る固体電解質層3の片面に設けられている。固体電解質
層3の他方の面には絶縁のためアルミナ絶縁膜が配さ
れ、さらにその上に白金からなるヒータ5が設けられ、
固体電解質3をそのイオン伝導に適した温度に加熱する
ことができる。なお、固体電解質層3上には接続用端子
部6が設けられ電極1a及び1bとリード線7によって
接続されている。
【0017】この固体電解質型センサ素子Aは一般に一
酸化炭素ガスセンサとして作製されるものと全く同じも
のであり、通常、図3に示すようにベースユニットに電
気的に接続されて用いられるものである。
【0018】図4は、様々な濃度の水素ガスを含む空
気、あるいは、様々な濃度の一酸化炭素ガスを含む空気
での、通常の一酸化炭素ガス検出用固体電解質型センサ
素子Aによる出力(EMF)の変化を示したグラフであ
る。
【0019】このセンサは水素ガスに対して感度を有す
るものの、一酸化炭素ガスに対しても大きな感度を有す
るため、一酸化炭素ガス共存下では正確な濃度検出が困
難であることが理解される。
【0020】(実施例1)センサ素子Aと同じセンサ素
子を、東レダウコーニングシリコーン社製有機シリコン
ソース(SH780)を空気中50℃に加熱して作製し
たシリコーン雰囲気に暴露して24時間ケイ素処理を行
い、本発明に係るセンサ素子Bを得た。このセンサ素子
Bの水素ガス及び一酸化炭素ガスに対する感度をセンサ
素子A同様に調べた。結果をケイ素処理前での感度と共
に図5に示す。
【0021】図5により、本発明に係るセンサ素子であ
るセンサ素子Aでは水素ガスに対する感度が著しく高く
なっていることがわかる。このことより、このようなセ
ンサ素子Aを用いる水素ガスセンサは極めて高い水素ガ
ス選択性を有する優れたものとなることが確認された。
【0022】(実施例2)センサ素子Aと同じセンサ素
子をオルガノポリシロキサン(信越化学工業製、KF−
96)の7重量%ベンゼン溶液中に1時間浸漬した後室
温で乾燥し、400℃空気中で焼成してセンサ素子Cを
得た。このセンサ素子Cについて、水素ガス及び一酸化
炭素ガスに対する感度を調べたところ、水素ガスに対し
てセンサBと同様に極めて高い選択性及び感度を有して
いることが確認された。
【0023】(実施例3)センサ素子Aと同じセンサ素
子を時フェニルジクロロシランの10重量%ベンゼン溶
液に浸漬し、1時間室温で乾燥してセンサ素子Dを得
た。このセンサ素子Dについて、水素ガス及び一酸化炭
素ガスに対する感度を調べたところ、水素ガスに対して
センサBと同様に極めて高い選択性及び感度を有してい
ることが確認された。
【0024】
【発明の効果】本発明の水素ガスセンサは水素ガスに対
して極めて選択性が高く、一酸化炭素がすなどの他の燃
焼性ガス共存下でも、正確な測定が可能である。特に低
濃度域での感度が高い優れたセンサであり、また、製造
に当たっては従来の一酸化炭素ガスセンサ製造技術をほ
とんど改変するないまま応用可能であり、ケイ素処理自
体も極めて容易で短時間で、さらに一般的な容易な手段
で行うことができるため、低コストで安定した品質のセ
ンサが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】固体電解質型センサ素子の断面図及びその原理
説明図である。
【図2】固体電解質型センサ素子Aの説明図である。 (a)上面図である。 (b)断面図である。
【図3】固体電解質型センサ素子のベースユニットへの
固定例を示す図である。
【図4】固体電解質型センサ素子Aの水素ガス、及び、
一酸化炭素ガスに対する感度を示す図である。
【図5】固体電解質型センサ素子Bの水素ガス、及び、
一酸化炭素ガスに対する感度を示す図である。
【符号の説明】
A 固体電解質型センサ 1a、1b 多孔質白金電極 2 可燃性ガス酸化触媒層 3 固体電解質層 4 アルミナ絶縁膜層 5 ヒータ 6 接続用端子部 7 リード線 8 ベースユニット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 望月 計 静岡県天竜市二俣町南鹿島23 矢崎計器株 式会社内 (72)発明者 高島 裕正 静岡県天竜市二俣町南鹿島23 矢崎計器株 式会社内 Fターム(参考) 2G004 BB04 BF02 BF05 BM04 BM07

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固体電解質型センサ素子を有する水素ガ
    スセンサであって、ケイ素処理を行ってなることを特徴
    とする水素ガスセンサ。
  2. 【請求項2】 固体電解質型センサ素子にケイ素処理を
    行うことを特徴とする水素ガスセンサの製造方法。
  3. 【請求項3】 上記ケイ素処理がシリコーン雰囲気に暴
    露して行ったことを特徴とする請求項2に記載の水素ガ
    スセンサの製造方法。
  4. 【請求項4】 上記ケイ素処理が含ケイ素化合物を含む
    溶液に浸漬して行ったことを特徴とする請求項2に記載
    の水素ガスセンサの製造方法。
  5. 【請求項5】 上記固体電解質型センサ素子が安定化ジ
    ルコニアを固体電解質とするものであることを特徴とす
    る請求項2ないし請求項4のいずれかに記載の水素ガス
    センサの製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2004111628A1 (ja) * 2003-06-12 2006-07-20 理研計器株式会社 接触燃焼式ガスセンサ、及びその製造方法
WO2007020731A1 (ja) * 2005-08-12 2007-02-22 Niigata Tlo Corporation 水素ガスセンサー
WO2011145150A1 (ja) * 2010-05-21 2011-11-24 国立大学法人新潟大学 水素ガスセンサー

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