JP2000204302A - 塗料剥離剤 - Google Patents

塗料剥離剤

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JP2000204302A
JP2000204302A JP11345192A JP34519299A JP2000204302A JP 2000204302 A JP2000204302 A JP 2000204302A JP 11345192 A JP11345192 A JP 11345192A JP 34519299 A JP34519299 A JP 34519299A JP 2000204302 A JP2000204302 A JP 2000204302A
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glycol
dimethyl sulfoxide
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JP11345192A
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Masao Umemoto
雅夫 梅本
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 安全かつ有効な塗料剥離剤を提供する。 【構成】 ジメチルスルホキシドとグリコールエーテル
類又はグリコールアセテート類とを組合せたもの、それ
にナフタレン、パラジクロルベンゼン、チモール等を加
えたもの、増粘剤にはポリオレフィン又はメチルセルロ
ースを加えた塗料剥離剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、塗料軟化剤、塗料剥離
剤に関する。
【0002】
【従来の技術】塗料剥離剤としては、塩化メチレン、ト
ルエン、クロロトルエン、アセトン、エチレングリコー
ルアルキルエーテル、N−メチルピロリゾン、プロピレ
ングリコールメチルエーテル、エチル−3−エトキシプ
ロピネート等が用いられている。これらの希釈溶剤とし
ては、ミネラルスピリット、メタノール、ブタノール、
アルカリアリル化合物等が用いられる。これらについて
は、カークオスマー化学技術大辞典、17巻、1069
(JOHN WILEY & SONS,NewYor
k,1991)に記載されている。塗料剥離剤は揮発性
であるため、それを抑制する目的でパラフィン、アミ
ン、エチルアミン、水酸化ナトリウム等が用いられ、粘
性剤としてはポリマーが用いられる。
【0003】従来の剥離剤は全て人体や環境に対して有
害である。また、容易に剥離する塗料の種類は古くなっ
た塗料等に限られる。そこで、安全で、有効な塗料剥離
剤が求められている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】人体及び環境に対して
安全な塗料軟化剤、塗料剥離剤を提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】安全かつ有効な塗料剥離
剤(爪で容易に剥がせる程度に剥離させる力を有すも
の)の発明は極めて難しい課題であるが、発明者は、単
独では効果の小さい溶剤であっても混合すれば劇的に効
果が高まることを見い出し、そのような溶剤の組み合わ
せを研究し、本発明に至った。
【0006】塗料剥離力が劇的に高まる溶剤の組合せと
しては、ジメチルスルホキシドとグリコールアセテート
類又はグリコールエーテル類の組み合わせが挙げられ
る。ジメチルスルホキシドには塗料軟化の力すら全くな
いが、ジメチルスルホキシドを主成分(50%以上)と
し、グリコール類を加えることにより剥離力は高まり、
ある割合で最大となる。ジメチルスルホキシドと酢酸ジ
エチレングリコールモノブチルエーテル、酢酸ジエチレ
ングリコールエチルエーテル、酢酸エチレングリコール
メチルエーテル、酢酸プロピレングリコールメチルエー
テルとの組合せではジメチルスルホキシドを60%〜8
0%とした場合に最大の剥離力が得られた。これらは単
独では剥離力は極めて弱いが、混合液では劇的に強くな
った。このような混合による効果が表われるもので、安
全性の高いものとして、ジエチレングリコールジアセテ
ート及び、酢酸ジエチレングリコールアルキルエーテル
があり、毒性のあるものとしてはエチレングリコールジ
アセテート、酢酸エチレングリコールアルキルエーテル
などがある。
【0007】グリコールアセテート及びグリコールエー
テル類は、塗料を単に軟化させるだけで剥離力はない。
発明者は、これらに安価なジメチルスルホキシドを希釈
剤として加えることで、剥離力が逆に増強することを見
い出した。さらに、着目すべき点は、これらは単独では
粘性が極めて小さいため塗料面に広がり、揮発が速やか
におこってしまうが、混液はそのようなことはない。こ
のことが、混液が単独よりも優れている理由の一つでも
ある。アルキルは、メチル、エチル、プロピル、ブチ
ル、ヘキシル等を代表し、ジアルキルには、メチルエチ
ル等の2種アルキルを含む。
【0008】ジメチルスルホキシドと上記溶剤との混液
に、3〜10%程度のナフタレン、パラジクロロベンゼ
ン、又は、チモールを加えることにより、塗料剥離力が
強まり、かつ有効な剥離塗料の種類も広がることを見い
出した。10%を超えてもよいが、安全性が失われるの
で、10%以内に抑えるのが望ましい。しかし、閉鎖系
で用いる場合は、20%程度まで高めてもよい。
【0009】揮発を抑制し溶剤を長時間作用せしめて強
力な剥離効果を得る目的で増粘剤を加えることができ
る。しかし、本発明の溶剤にはパラフィン類及び流動パ
ラフィンは溶解しないので用いることはできない。主成
分がジメチルスルホキシドであって、それにグリコール
エーテル類又はグリコールアセテート類を加えた混液に
おいて塗料剥離力を低下させず、かつ粘性を与える物質
として、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリ
コールを見い出した。ただし、ポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコールを加えると、剥離力は弱
まる組み合わせがあることが分かった。(グリコールア
セテートは変わらないが、グリコールエーテルは低下す
る。)しかし、これらは燃焼性を抑えるという重要な利
点がある。これらは低分子量(200〜1000)のも
のが望ましく、分子量2000以上の高分子のものは相
溶しない。
【0010】次に、セルロース誘導体の多くはジメチル
スルホキシドには全く溶けない為、増粘剤として用いる
ことはできないと考えられたが、メチルセルロースのみ
が溶解し、しかもグリコールアセテート、グリコールエ
ーテル類との混液にも溶け、高粘性が得られることがわ
かった。メチルセルロースを用いれば、高粘土が得ら
れ、揮発がよく抑えられ、かつ剥離力を低下させないの
で揮発には最も優れた増粘剤であるといえる。また、ナ
フタリンを3〜5%加えると、他のセルロース誘導体は
3〜5%溶け、高粘性が得られることを見い出した。
【0011】本発明の剥離剤と、塩化メチレン剥離剤と
の比較試験を行った。1.消火器、2.近代マンション
のドア、3.緑色公衆電話、4.高圧ガスボンベ塗料、
5.自動販売機塗装、6.新幹線の車軸塗装、7.分光
器塗装等を対象とした。その結果、塗料は軟化し、こす
ることにより剥離した。特に、ジメチルスルホキサイド
と酢酸ジエチレングリコールブチルエーテルの混液は、
毒性と腐食性がなく、安全である。ただし、本発明の剥
離剤には焼付塗装には効果はない。
【0012】
【作用】ジメチルスルホキシドには塗料剥離力は全く見
られない。しかし、この溶媒は浸透力が大である。そこ
で塗料軟化力を有するグリコール類を共存させることに
より、塗料面を軟化させ、次にジメチルスルホキシドが
浸透して塗料界面に達し、剥離させるものと考えられ
る。
【実施例1】和光純薬工業製のジエチレングリコールジ
メチルエーテルにナフタレン10(w/v)%となるよ
うに加えた液を分光器の青色塗料、マンションのベラン
ダのフェンス塗料、消火器の赤色塗料、マンションの玄
関ドアの塗料、自動販売機の塗料に塗り、紙で数回こす
ったところ、それぞれの塗料が軟化してペーパーに濃く
付着し、剥離した。
【0013】
【実施例2】マンションのベランダフェンス塗料、マン
ションの玄関ドア塗料、自転車の赤色塗料、自動販売機
の赤色塗料、分光器の青色塗料について、ジメチルスル
ホキシド8に対し、酢酸ジエチレングリコールモノブチ
ルエーテルを2、ナフタレンを5(w/v)%加えた混
液を塗った。いずれの塗料に対しても、爪で容易に剥が
れる程度の剥離力が認められた。
【0014】
【実施例3】ジメチルスルホキサイドを4、酢酸ジエチ
レングリコールモノブチルエーテルを2の割合の混液に
エチルセルロース1%となるように加えて不溶のエチル
セルロースをろ過した粘性液を実施例2の塗料に適用
し、すべて剥離を認めた。
【0015】
【実施例4】ジエチレングリコールモノブチルエーテル
に、パラジクロルベンゼン又はチモールが7.5%とな
るように加え、実施例2の塗料に対し適用し、効果を認
めた。この溶剤の場合、パラジクロルベンゼンの方が優
れていた。
【0016】
【実施例5】トリエチレングリコールジメチルエーテル
又はジエチレングリコールジメチルエーテルにナフタレ
ン5(w/v)%となるように加え、実施例2の塗料に
対し適用し、効果を認めた。
【0017】
【実施例6】ジメチルスルホキシド800mlに対し、
メチルセルロース40gを加えて溶かし、次に酢酸ジエ
チレングリコールモノブチルエーテル200mlを加え
てかきまぜ、粘性の剥離剤を得た。このものは、揮発が
ゆるやかで、塗料面に長くとどまり、焼付塗料を除き、
剥離力が認められた。
【0018】
【実施例7】ジメチルスルホキシド4に対し、酢酸ジエ
チレングリコールモノブチルエーテル1又はジメチルス
ルホキシド2に対し、酢酸ジエチレングリコールモノブ
チルエーテル1の溶剤にそれぞれメチルセルロース4%
となるように溶かし、それを実施例1の塗装につけ、数
時間放置し、こすって剥離させた。
【0019】
【実施例8】ジメチルスルホキシドを4、酢酸ジエチレ
ングリコールモノブチルエーテルを1の割合の混液に、
ナフタレン5%、エチルセルロース3%となるように加
え、高粘性液を得た。
【0020】
【実施例9】ジメチルスルホキシド4、酢酸ジエチレン
グリコールモノブチルエーテル2の混液100mlに、
ポリエチレングリコール600又は1000を25ml
加え、実施例2と同等の結果を得た。ブチルエーテル割
合を1としたものとの比較では、割合が2の方が剥離が
優れており、増粘剤を加えた場合ジメチルホキシドの割
合を低くする方が好ましい結果を得た。
【0021】
【実施例10】ジメチルスルホキシドが4に対して、プ
ロピレングリコールモノメチルエーテルが2の混液を調
合した。プロピレングリコールモノメチルエーテルは安
全性が高い溶剤であるが塗料剥離力は全くない。しか
し、混液は十分な剥離力を有した。
【0022】
【実施例11】ジメチルスルホキシドが4に対して、ジ
エチレングリコールジメチルエーテル2又は1の混液を
調合した。ジエチレングリコールジメチルエーテル単独
の粘性は極めて小さいが、混液の粘性は大きく、塗料面
に長くとどまった。トリエチレングリコールジメチルエ
ーテルについても同じであった。
【0023】
【実施例12】JRの車両の車軸に塗られている塗料に
実施例7の剥離剤を適用した。作業はJR西日本の剥離
工場(茨木)で行い、塩化メチレン・メタノール剥離剤
との比較を行った。その結果、塗料の剥離は全く同等で
あり、しかも、本発明の剥離剤は塗装下の防錆剤を剥離
し、塩化メチレンより作用が優れていることが実証され
た。塩化メチレン・メタノールに比較して、本剥離剤は
人体及び環境に対しはるかに安全である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジメチルスルホキサイドとグリコールア
    セテート類又はグリコールエーテル類の混合液であっ
    て、ジメチルスルホキシドの割合が50%以上である塗
    料剥離剤。
  2. 【請求項2】 ナフタレン、パラジクロルベンゼン、チ
    モールのいずれか一つ又は両方を加えた請求項1記載の
    塗料剥離剤。
  3. 【請求項3】 増粘剤として、ポリエチレングリコー
    ル、ポリプロピレングリコールのいずれか一つ又は混液
    を用いることを特徴とする請求項1又は2記載の塗料剥
    離剤。
  4. 【請求項4】 増粘剤として、メチルセルロースを加え
    た請求項1又は2記載の塗料剥離剤。
JP11345192A 1998-11-13 1999-10-28 塗料剥離剤 Pending JP2000204302A (ja)

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JP10-361830 1998-11-13
JP36183098 1998-11-13
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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