JPH10502947A

JPH10502947A - 塗料剥離相助組成物

Info

Publication number: JPH10502947A
Application number: JP7526001A
Authority: JP
Inventors: ラドゥ・ジョージ; 静男丸山
Original assignee: イクイプ・インターナショナル・インコーポレイテッド; 株式会社アサヒペン
Priority date: 1994-04-11
Filing date: 1995-04-11
Publication date: 1998-03-17
Also published as: DE69504051T2; DE69504051D1; CN1051567C; CA2121017A1; WO1995027757A1; CN1145629A; US5932530A; AU2211395A; EP0755421A1; EP0755421B1

Abstract

(57)【要約】厳密に特定した割合の公知の溶剤からなる塗料剥離相助組成物が開示される。すなわち、５−５５％のＮ−メチルピロリドン、６−４５％の二塩基酸エステル、５−４０％のテルペン誘導体またはオレオ樹脂、２−１５％のエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、及び１−５％の一以上の湿潤剤からなる組成物であって、これらの割合は、全て重量％である。構成要素に水と混和性のないものがあったとしても、この組成物はいくらかの水混和性を有しており、従って洗浄が容易であり、処理後の素地に油膜が残らない。本発明の組成物は、通常液状である。塗布する際に必要であれば、この組成物をゲル状に「転化」するため増粘剤を加えてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】塗料剥離相助組成物本発明は、広くは取引上一般的に「塗料リムーバー」と称される組成物に関し、この組成物は木、鉄や鋼のような金属、或いはポリプロピレンのようなプラスチック材料等の素地から塗料を剥離するために用いられる。特に本発明は、複数の公知の溶剤及び塗料リムーバーからなる塗料剥離組成物に関し、これらの溶剤及び塗料リムーバーは適量が混合され、全てが相乗的に効果を発揮し、素地からの塗料剥離に非常に効果的な結果を示す。上述の如く、溶剤及び／又は塗料リムーバーとして多数の製品が公知であり、現在市場で入手可能である。しかしこれら公知の製品のほとんどは、ごく限られた用途に制限されている。（ある製品は特定の塗料に有効であり、他の製品は別の塗料に有効である。）また、これら公知の製品のほとんどは疎水性或いは親水性のいずれかであるため、更に用途が制限される。本発明の目的は、複数の公知の溶剤及び／又は塗料リムーバーと一以上の適切な湿潤剤とを共に混合した、塗料剥離相助組成物を提供することである。本発明は、もしいくつかの特に限定された各々公知の溶剤及び塗料リムーバーを特に限定された量で混合すれば、得られた組成物は、剥離すべき塗料或いはその塗料が塗布された素地の種類を問わず、各々の溶剤或いは塗料リムーバーを単独で用いた場合よりも優れた塗料剥離効果を実際に示すことの発見に基づいている。また本発明は、同じくいくつかの特に限定された溶剤及び塗料リムーバーを特に限定された量で混合すれば、その構成物質に水混和性を有していないものがあったとしても、得られた組成物はいくらか水混和性を有しているため、洗浄が容易であって、処理後の素地に油膜が残ることを防げるという発見に基づいている。本発明の塗料剥離相助組成物は基本的に、５−５５％のＮ−メチルピロリドン、コハク酸ジメチル、グルタル酸ジメチル、アジピン酸ジメチル及びそれらの混合物からなるグループより選択された６−４５％の二塩基酸エステル、テルペン誘導体、オレオ樹脂及びそれらの混合物からなるグループより選択された５−４０％の水と混和性のない組成物、２−１５％のエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、及び１−５％の一種以上の湿潤剤からなる。以下の明細書及び請求項のいずれにおいてもそうであるように、上記組成においても、特に指定がなければパーセンテージは重量％である。より効果的には、本組成物は更に１６％以下のジメチルホルムアミド及び９％以下のγ−ブチロラクトンから構成されてもよい。上記水と混和性のない組成物は、ｄ−リモネン、ジペンテン、テルピノレン、テルペンアルコール、パイン油、テレピン油及びそれらの混合物からなるグループより選択されることが好ましい。好ましい化合物は、ｄ−リモネン、テルペンアルコール及びパイン油であるが、最も好ましいのはｄ−リモネンである。また湿潤剤は、Ｃ₁₂−Ｃ₁₅アルコール、アルキル化Ｃ₁₂−Ｃ₁₅アルコール及びそれらの混合物からなるグループより選択された０．５−３％の化合物、及び式で表される０．５−２％のエトキシ化ノニルフェノール誘導体からなることが好ましい。本発明の組成物は、通常液体である。塗布する際に必要があれば、この液体をゲルに「転化」するために増粘剤を加えてもよい。増粘剤としては、１．２重量％以下、好ましくは０．８％のヒドロキシプロピルメチルセルロースの使用が可能である。本発明の組成物は、どのような形態であれ、着色のために０．０５％以下の顔料を含有することも可能である。上述の如く、本発明の組成物は、塗料及び素地の種類を問わず塗料剥離剤として非常に効果的である。出願人の行った試験は、５０℃で２週間放置した後であっても、その粘性及びゲル安定性（ゲル状の場合）が非常に良いことを示した。３ヶ月後にも、金属腐食は見られなかった。本組成物の構成要素はフッ化物を含有していないため、オゾン層の破壊をもたらさない。その毒性は低く、生物学的分解性は完全である。実際本発明の組成物は、可燃性を有し、且つ再利用可能である。上述の如く、この組成物はいくらかの水混和性を有するため洗浄が容易で油膜を残さない。比較試験本発明の組成物の効果を示すために、この組成物と市販のトリクロルエタンベースの塗料リムーバーとの比較実験を行った。これらの試験は異なる素地に塗布した単層或いは多層の異なる塗料について行われた。これらの試験に用いられた本発明の組成物は以下の組成からなる。すなわち、ビーエーエスエフ社、ジーエーエフ社、或いはエーアールシーオー社の販売しているものと同様のＮ−メチルピロリドンを約４１．５％、デュポン社が販売しているものと同様の二塩基酸エステルを約１２％、カージル社（ブラジル）、バンウォーターズアンドロジャース社或いはセダローム社が販売しているものと同様のｄ−リモネンを約１７．５％、ジメチルホルムアミド（バンウォーターズアンドロジャース社が販売している）を約１６％、ビーエーエスエフ社、ジーエーエフ社、或いはエーアールシーオー社の販売しているものと同様のγ−ブチロラクトンを約７．２％、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート（バンウォーターズアンドロジャース社が「セロソルブ」との商標を付して販売している）を約２％、エトキシ化Ｃ₁₂−Ｃ₁₅アルコール（ローヌプーラン社が「ローダサーフ２５−３」との商標を付して販売しているラウリルアルコールとエトキシ化ペンタデカノールの混合物）を約２％、ローヌプーラン社が「ローダダスニフＮＰ」との商標を付して販売し、ユニオンカーバイド社が「テルギトールＮＰ−９」との商標を付して販売し、或いはバンウォーターズアンドロジャース社が「サーフォニックＮＰ−９５」との商標を付して販売しているものと同様の酢酸ノニルフェノールを約１％、ビーエーエスエフ社が「バヤニル」及び「レバニルグリーン」との商標を付して販売しているものと同様の銅フタロシアニングリーンを約０．０１％、及びダウケミカル社が「メトセル３１１」との商標を付して販売しているものと同様のヒドロキシプロピルメチルセルロースを約０．８重量％からなり、この組成物はゲル状である。上記組成物において、Ｎ−メチルピロリドン、γ−ブチロラクトン及びジメチルホルムアミドは、水混和性を有する工業溶剤であって、主に水性ワニス、水性壁塗料、水性屋根塗料、水性屋根塗料、水性多層塗料及び水性アクリルに効果的な塗料リムーバーとして知られている。しかし、二塩基酸エステル、ｄ−リモネン及び「セロソルブ」は水と混和性を有しない塗料リムーバーであって、主にアクリル、ウレタン、長油アルキッド及びアルキッドポリウレタン塗料に有効である。得られた結果は下記の表に示される。単層塗料の評価段階Ａ１分で浮きＢ１−５分で浮きＣ５−２０分で浮きＤ２０−６０分で浮きＥ６０分以上で浮き多層塗料の評価段階Ａ１００％剥離Ｂ８０％剥離Ｃ５０％剥離Ｄ３０％剥離Ｅ剥離せず

【手続補正書】特許法第１８４条の８【提出日】１９９６年４月４日【補正内容】本発明の塗料剥離相助組成物は基本的に、５−５５％のＮ−メチルピロリドン、コハク酸ジメチル、グルタル酸ジメチル、アジピン酸ジメチル及びそれらの混合物からなるグループより選択された６−４５％の二塩基酸エステル、テルペン誘導体及びそれらの混合物からなるグループより選択された５−４０％の水と混和性のない組成物、２−１５％のエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、及び１−５％の一種以上の湿潤剤からなる。以下の明細書及び請求項のいずれにおいてもそうであるように、上記組成においても、特に指定がなければパーセンテージは重量％である。より効果的には、本組成物は更に１６％以下のジメチルホルムアミド及び９％以下のγ−ブチロラクトンから構成されてもよい。上記水と混和性のない組成物は、ｄ−リモネン、ジペンテン、テルピノレン、テルペンアルコール、テレピン油及びそれらの混合物からなるグループより選択されることが好ましい。好ましい化合物は、ｄ−リモネン及びテルペンアルコールであるが、最も好ましいのはｄ−リモネンである。また湿潤剤は、Ｃ₁₂−Ｃ₁₅アルコール、アルキル化Ｃ₁₂−Ｃ₁₅アルコール及びそれらの混合物からなるグループより選択された０．５−３％の化合物、及び式で表される０．５−２％のエトキシ化ノニルフェノール誘導体からなることが好ましい。本発明の組成物は、通常液体である。塗布する際に必要があれば、この液体をゲルに「転化」するために増粘剤を加えてもよい。増粘剤としては、１．２重量％以下、好ましくは０．８％のヒドロキシプロピルメチルセルロースの使用が可能である。本発明の組成物は、どのような形態であれ、着色のために０．０５％以下の顔料を含有することも可能である。上述の如く、本発明の組成物は、塗料及び素地の種類を問わず塗料剥離剤とし請求の範囲１．５−５５％のＮ−メチルピロリドン、コハク酸ジメチル、グルタル酸ジメチル、アジピン酸ジメチル及びそれらの混合物からなるグループより選択された６−４５％の二塩基酸エステル、テルペン誘導体及びそれらの混合物からなるグループより選択された５−４０％の水と混和性のない化合物、２−１５％のエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、及び１−５％の一種以上の湿潤剤を必須要素としてなり、前記パーセンテージが全て重量％である塗料剥離相助組成物。２．前記湿潤剤が、Ｃ₁₂−Ｃ₁₅アルコール、アルキル化Ｃ₁₂−Ｃ₁₅アルコール、及びそれらの混合物からなるグループより選択された０．５−３％の化合物、及び整数）で表される０．５−２％のエトキシ化ノニルフェノール誘導体からなる請求項１記載の組成物。３．前記水と混和性のない化合物が、ｄ−リモネン、ジペンテン、テルピノレン、テルペンアルコール、テレピン油及びそれらの混合物からなるグループより選択されてなる請求項２記載の組成物。４．前記水と混和性のない化合物がｄ−リモネンである請求項３記載の組成物。５．更に１６％以下のジメチルホルムアミドからなる請求項１乃至４のいずれかに記載の組成物。６．更に９％以下のγ−ブチロラクトンからなる請求項１乃至４のいずれかに記載の組成物。７．更に１６％以下のジメチルホルムアミド及び９％以下のγ−ブチロラクトンからなる請求項１乃至４のいずれかに記載の組成物。８．更に０．０５％以下の顔料からなる請求項１乃至７のいずれかに記載の組成物。９．前記顔料が銅フタロシアニンである請求項８記載の組成物。 10．更に１．２％以下の増粘剤からなり、これによってゲル状である前記請求項１乃至４、８及び９のいずれかに記載の組成物。 11．前記増粘剤がヒドロキシプロピルメチルセルロースである請求項10記載の組成物。 12．５−５５％のＮ−メチルピロリドン、コハク酸ジメチル、グルタル酸ジメチル、アジピン酸ジメチル及びそれらの混合物からなるグループより選択された６−４５％の二塩基酸エステル、ｄ−リモネン及びテルペンアルコールからなるグループより選択された５− ４０％の水と混和性のない化合物、２−１５％のエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、１６％以下のジメチルホルムアミド、９％以下のγ−ブチロラクトン、０．５−３％のエトキシ化Ｃ₁₂−Ｃ₁₅アルコール、０．５−２％のエトキシ化ノニルフェノール誘導体、及び０．０５％以下の顔料を必須要素としてなり、前記パーセンテージが全て重量％である塗料剥離相助組成物。 13．更に１．２重量％以下のヒドロキシプロピルメチルセルロースからなり、これによってゲル状である請求項１２記載の組成物。 14．約４１．５％の前記Ｎ−メチルピロリドン、約１２％の前記二塩基酸エステル、約１７．５％の前記水と混和性のない化合物としてのｄ−リモネン、約１６％の前記ジメチルホルムアミド、約７．２％の前記γ−ブチロラクトン、約２％の前記エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、約２％の前記エトキシ化Ｃ₁₂−Ｃ₁₅アルコール、約１％の前記エトキシ化ノニルフェノール誘導体、及び約０．０１％の前記顔料としての銅フタロシアニングリーンからなる、請求項１２または１３に記載の組成物。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＫＥ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ，ＵＧ)，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＮ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＨＵ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＴＪ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ (72)発明者丸山静男大阪府大阪市鶴見区鶴見４丁目１番12号株式会社アサヒペン内

Claims

【特許請求の範囲】１．５−５５％のＮ−メチルピロリドン、コハク酸ジメチル、グルタル酸ジメチル、アジピン酸ジメチル及びそれらの混合物からなるグループより選択された６−４５％の二塩基酸エステル、テルペン誘導体、オレオ樹脂及びそれらの混合物からなるグループより選択された５−４０％の水との混和性のない化合物、２−１５％のエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、及び１−５％の一種以上の湿潤剤からなり、前記パーセンテージが全て重量％である塗料剥離相助組成物。２．前記湿潤剤が、Ｃ₁₂−Ｃ₁₅アルコール、アルキル化Ｃ₁₂−Ｃ₁₅アルコール及びそれらの混合物からなるグループより選択された０．５−３％の化合物、及び整数）で表される０．５−２％のエトキシ化ノニルフェノール誘導体からなる請求項１記載の組成物。３．前記水と混和性のない化合物が、ｄ−リモネン、ジペンテン、テルピノレン、テルペンアルコール、パイン油、テレピン油及びそれらの混合物からなるグループより選択されてなる請求項２記載の組成物。４．前記水と混和性のない化合物がｄ−リモネンである請求項３記載の組成物。５．更に１６％以下のジメチルホルムアミドからなる請求項１乃至４のいずれかに記載の組成物。６．更に９％以下のγ−ブチロラクトンからなる請求項１乃至４のいずれかに記載の組成物。７．更に１６％以下のジメチルホルムアミド及び９％以下のγ−ブチロラクトンからなる請求項１乃至４のいずれかに記載の組成物。８．更に０．０５％以下の顔料からなる請求項１乃至７のいずれかに記載の組成物。９．前記顔料が銅フタロシアニンである請求項８記載の組成物。 10．更に１．２％以下の増粘剤からなり、これによってゲル状である前記請求項１乃至４、８及び９のいずれかに記載の組成物。 11．前記増粘剤がヒドロキシプロピルメチルセルロースである請求項10記載の組成物。 12．５−５５％のＮ−メチルピロリドン、コハク酸ジメチル、グルタル酸ジメチル、アジピン酸ジメチル及びそれらの混合物からなるグループより選択された６−４５％の二塩基酸エステル、ｄ−リモネン、テルペンアルコール及びパインオイルからなるグループより選択された５−４０％の水と混和性のない化合物、２−１５％のエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、１６％以下のジメチルホルムアミド、９％以下のγ−ブチロラクトン、０．５−３％のエトキシ化Ｃ₁₂−Ｃ₁₅アルコール、０．５−３％のエトキシ化ノニルフェノール誘導体、及び０．０５％以下の顔料からなり、前記パーセンテージが全て重量％である塗料剥離相助組成物。 13．更に１．２重量％以下のヒドロキシプロピルメチルセルロースからなり、これによってゲル状である請求項１２記載の組成物。 14．約４１．５％の前記Ｎ−メチルピロリドン、約１２％の前記二塩基酸エステル、約１７．５％の前記水と混和性のない化合物としてのｄ−リモネン、約１６％の前記ジメチルホルムアミド、約７．２％の前記γ−ブチロラクトン、約２％の前記エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、約２％の前記エトキシ化Ｃ₁₂−Ｃ₁₅アルコール、約１％の前記エトキシ化ノニルフェノール誘導体、及び約０．０１％の前記顔料としての銅フタロシアニングリーンからなる、請求項１２または１３に記載の組成物。